JP2005104727A - 受動体係合式ベルクランク吊り具 - Google Patents

受動体係合式ベルクランク吊り具 Download PDF

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Abstract

【目的】
球形状、不定形塊状、直方形状、長材例えば原木等の固形物の外皮を挟持して吊り上げ易く、対象物の重量の大きさに対応して挟持力を大ならしめ、小型ではロボットハンドとして強い力を具えしめ、かつ対象物の挟持機構を自動化し、安全機構をも設けた吊り具の提供が目的である。
【構成】
上端で鉛直に吊られる吊上部材と、該吊上部材の所定区間を軸線に沿って移動可能な摺動部材と、該摺動部材に上端が枢着され上部が外方に下部が内方に屈曲或いは湾曲する鉤部材とを具え、かつ該鉤部材の中央より下方に吊上部材下端に連結する連接部材を設けるとともに遠隔操作による鉤部材の自動開閉機構を設けて成る受動体係合式ベルクランク吊り具である。
【選択図】 図2

Description

本発明は吊り具に関する。より詳細には固形物、例えば球形状立方体状、不定形塊状、テトラポット、長尺の原木等をユンボ・クレーンに取付けて吊り上げ、或いはロポットの手として重量物を運んだり、開き戸のノブを回転させて開かせしめる握力の強い受動体係合式ベルクランク吊り具に関する。
従来、重量固形物の吊り上げと移動には主としてユニック、ユンボ、クレーン等が使用されてきている。大きな岩石を前記の装置で吊り上げて移動させるのに、一般的には岩石・テトラポット等の場合、ワイヤーロープをバランス良く掛ける作業を行なうが、熟練した人手に頼る危険で手間がかかる作業である。
油圧式のロックフォークではフォークで掴む力は油圧力によって決まり、吊り下げる固形物が重い場合は油圧力を高めて掴む力を大きくしているので岩石の大きさ或いは原木の太さに比較してフォーク機構は極めて重く大型で、現場までの搬入、燃費その他の経費も無視できないので使用可能の場合が限られたが、油圧式以外での軽量でバランスが良くコンパクトで移動しやすい人手がかからない吊り上げ能力の大きい装置がなかったし、小型で把握力の大きいロポットの手の技術がないため、ロボットに搭載してドアーのノブを回して開く動作は困難であった。
しかし、本発明人による下記特許文献1では軽量、機能の能力の高さの点ではすぐれていて、該吊り具を解放状態にするには、振り子の下端を連接支持部の上面に当接せしめ、該支持部と吊り上げ摺動部材との間隔を支持せしめて複数の鉤部材の開放間隔を維持させるので、対象物の上に開放状態の鉤部材を移動すれば、振り子に連結した引き具を遠隔操作で引けば挟めるので、人手を節約できる。しかし、該特許の開放振り子の係止とか係止解放の作動は接地或いは対象物に連接幹の下側に押圧力を加えて開放状態にせざるを得ないので手間取ることがあり、宙吊状態では開放作動ができなかった。該鉤部材を閉じる(把握する)ことは手動で遠隔操作を可能としたが、開かせるのは連接支持部と摺動部材の間隔の変化が大きすぎて、電動化ができなかったし、空圧装置でも間隔の変化の大きさに対処するのが困難で、油圧式では装置が嵩張り複雑で軽便に利用できなかった。
特許第3423925号
引用の特許の解放振り子に解放コロを設けた吊り具では、振り子の係止により開放状態を維持せしめるのが特徴であるが、本願では解放振り子の引き手を省き、吊り具の鈎部材の解放を自動化可能とせしめることが課題である。鉤部材に設けた中間支点で開放に必要な作動力を軽減する機構により鉤部材の開閉を可能とするのが課題である。
間隔の変化の小さい部位を生かして起動装置又は圧力装置での開閉の自動化が課題である。連接支持部の上面に当接して摺動部材との間隔を支持して鈎部材を解放状態に維持するとともに鈎部材の把握を自動制御することが課題である。ユニッククレーンに取り付けて、クレーンのフックの操作で鈎部材の開閉を可能とするベルクランク機構の自動化手段の提供が課題である。安全性・効率性を高めるための安全機構を提供することが課題である。挟持時に長尺物を均衡を保って吊り上げ易くし、一方を挟持して持ち上げ他方は引きずって運搬可能にすることが課題である。小型の歩行式のロボットにも搭載可能な把握・挟持又は開放に際して対象物によっては傷つけないで吊り上げ可能な汎用性の大きい電動制御技術を提供するのが課題である。
本発明は、請求項1においては、上端で吊られ鉛直に吊り下げられる細長い吊上部材と、該吊上部材の中間部で軸線に沿って移動可能な摺動部材と、該摺動部材に少なくとも所定水準まで回動自在に支持孔で鉤部材が枢着され、該鉤部材は上部が外方に、かつ下部が内方に曲がっていて、下端部に内方に向く鉤を設けたアームを有し、該アームの中間部分に連接吊上孔を設け、かつ該孔に連接桿の下端部を軸着せしめるとともに、該連接幹の上端部を吊上部材の下端に設けた連接支持部の連接孔に軸着せしめ、該摺動部材に所定角回動自在に設けた数個のベルクランクの遠心上部位置を、吊上部材に摺動自在に設けた、受動体に引上幹を介して所定角回動自在に設けた吊り具に於いて、
該ベルクランクの下端部を鉤部材の連接吊上軸と支持軸の間の適宜の位置に鈎引上軸で回動自在に軸着せしめ、該鈎引上軸で、該受動体に加わる起動力により、吊上部材の所定範囲を上下に摺動せしめて該複数の鉤部材を開閉せしめて成る受動体掛合式ベルクランク吊り具を提供する。
請求項2においては、上端で吊られ鉛直に吊り下げられる細長い吊上部材と、該吊上部材の中間部で軸線に沿って移動可能な摺動部材と、該摺動部材に少なくとも所定水準まで回動自在に支持孔で鈎部材が枢着され、該鈎部材は上部が外方に、かつ下部が内方に曲がっていて、下端部に内方に向く鈎を設けたアームを有し、該アームの中間部分に連接吊上孔を設け、かつ該孔に連接幹の下端部を軸着せしめるとともに、該連接幹の上端部を吊上部材の下端に設けた連接支持部の連接孔に軸着せしめ、該摺動部材に所定角回動自在に設けた数個のベルクランクの遠心上部位置を、吊上部材に摺動自在に設けた、受動体に引上幹を介して所定角回動自在に設けた吊り具において、
該ベルクランクの下端部に鉤部材の解放コロを設けるとともに、該吊り具の受動体を吊上軸の上部の所定位置に固定した起動装置に係合させ、引上軸で、該受動体に加わる起動力により、吊上部材の所定範囲で摺動せしめて該ベルクランクを支持軸を中心に回動せしめて、連接支持部上面に当接する解放コロを該回動で移動せしめて鈎部材を閉ざしめることを特徴とする受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項3は上記の吊り具において、受動体と摺動部材間の圧力機器の圧力の加減で、受動体と摺動部材の間隔を制御し、鉤部材を開閉して成る請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項4は受動体と掛合した起動装置を受動体と摺動部材間に設けるとともに該起動装置を電動制御して該受動体を所定高さに移動可能とした請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項5は起動装置がサーボモータである請求項4に記載のベルクランク式吊り具である。
請求項6は受動体を、吊上装置に設けた吊上補助具の下方の所定位置に係合するとともに、吊上部材を該吊上装置例えばクレーンのフックで上下動して該受動体により鈎部材の開閉を制御可能に設けることを特徴とする請求項1に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項7は吊上補助具をクレーンとの取付軸を中心に回動格納可能とした請求項6に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項8は吊上補助具に設けた回転支持輪に受動体を所定角回動自在に支持される請求項6に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項9は受動体支持具にかかるクレーンのフックの過負荷を、受動体支持具に設けたパワーセンサーを介して、フックの昇降装置を制御して成る請求項6に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項10は鈎部材の吊り上げ対象物との接触部を保持構造とした請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項11は吊上部材に設けた係止具に掛かり合う係止装置を受動体に設けるとともに解除索に該係り止め装置を係合せしめて成る安全機構を有する請求項1に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項12は吊上部材に設けた係止歯に係合する係止具を摺動部材に設けた安全機構を有する請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
請求項13は鈎部材の下方部分を捩じ曲げ、対象物の鈎部材先端部の保持間隔を変化せしめて成る請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具である。
該ベルクランクは鉤部材に支点を設けて遠心位置で引上幹を介して受動体に回動自在に連結して成る。従って、受動体に係る上又は下方向の圧力は複数の鉤部材をベルクランクの支持軸を中心にして上又は下に回動せしめる。ベルクランクの支持軸は鉤部材の支持軸と一致させてもよいし、一致させずに摺動部材の適宜の位置を選ぶことも可能である。
更に該摺動部材に所定角回動自在に設けたベルクランクの左右一対を相互に反対側に配設せしめて両側で摺動部材に設けた鈎部材の支持軸に設け、かつ該ベルクランクの遠心上部位置を吊上部材に摺動自在に設けた、受動体に引上幹を介して所定角回動自在に設けるとともに、該ベルクランクの下端部を鉤部材の連接吊上軸と支持軸の間の適宜の位置に鉤引上軸で左右両側で回動自在に軸着せしめ、該鉤引上軸で、該受動体に加わる起動力により、吊上部材所定範囲を上下せしめて該複数の鉤部材を開閉せしめて成る受動体係合式ベルクランク吊り具を提供し、バランスの良さと引き上げ力を軽減せしめる特徴を具える吊り具が実現する。
ベルクランク機構は圧力機器又は電動制御機器などと直角に左右対称に設ける方がスペースの余裕が生ずるし、バランスがよい。
受動体と摺動部材の間に圧力機器による圧力の加減、或いは又、サーボモータによる上下動の電動制御機器を設け、受動体と摺動部材の間隔を自動制御する受動体係合式ベルクランク吊り具が提供できる。又、吊上部材に摺動自在に支持される受動体を上方の規定高さの吊上補助具に係止するとともに、吊上部材の最上部を吊上装置、例えばユニッククレーンのフックに取り付け、吊上部材の上下動を制御可能にして鈎部材を開閉作動せしめる受動体係合式ベルクランク吊り具を提供できる。
吊上部材に設けた安全機構を有する受動体係合式ベルクランク吊り具は対象物の吊り上げ移動時に、鉤部材が衝撃その他の原因で開く結果の危険性を防ぐため、吊上部材に係止部を設定し、該係止部に係止する係止具又は係止装置を摺動部材又は受動体に設け、適宜に解除可能とする手段を加えるのが好ましい。鉤部材の下方部分、すなわち連接吊上軸より下方部分を捩じ曲げ、鉤部材先端部の対象物保持間隔を大ならしめ、長い対象物の吊り上げに際して平衡を得やすい吊り具を提供できる。
該吊り具は吊り上げ対象物の表面が滑り易かったり、傷つきやすければ、鉤部材の挟持する接触部を保持構造にできる。例えばゴムパッド、吸盤、スプリング、ゴムボール、シート等の保持体を取付けて対象物を傷つけずソフトに滑らないように挟持せしめ、或いは鉤部材の対象物との接触部を引っ掛ける保持形状、例えば鋸刃状の形成部を具えて成る吊り具として、原木の長材の一方を挟持して持ち上げ他方は接地させたままで引きずって移動させることが可能となる。
鉤部材の開閉の作動に所要の圧力は鉤部材を所定角度まで開かしめ、或いは又閉じるだけに限定せしめれば良いので(即ち、鉤部材を開閉せしめるのに必要な力で、吊り上げ対象物の重量には無関係であるから)、相対的には小さな圧力で機能させることが可能である。
連接桿の下端を拡張して、例えば拡大吊上軸の位置に移設してより長大な対象物を挟持可能にすることも好ましい。
かかる構成の受動体係合式ベルクランク吊り具は一般的には吊上部材の上端部に取付具を取付け、該取付具をユンボ・ユニックのクレーンなどのフックに設けて使用できるが、フックを設けてなければ、適宜な取付具を製作して取付け可能である。上記各技術を適宜に採用して組合せて構成し、その用途に最適の吊り具が提供できる。
本発明により、(1)ベルクランクは上方の受動体との連結で、吊り具の揺動時でも安定して機能し、(2)左右両側にベルクランクを設けると吊上部材が所定範囲に傾いても受動体その他の荷重が左右のベルクランクの下端部を狭くする働きをするので、把握機能が自在に強化される、(3)大型の塊状重量物の吊り上げ運搬もオペレーター1人で実行出来る、(4)ユンボ・ユニック又はクレーンに取付けて自動化を圧力機器でも制御できるから、汎用性が大きい、(5)対象物の把握力或いは挟持力は作動圧によらない負荷重量自在対応式なので軽量でコストが安く能力の大な装置となり、(6)対象物の重量に応じて把握力が増大するから対象物が外れ難く、安全性も大きい、(7)吊上補助具による吊り具では圧力機器・電動機器によらずに、クレーン及びその具備するフックの上下動の制御で、吊上対象物の把握と解放及び吊り上げ・吊り下げの自動化が可能である。
(8)把握の際に受動体支持具にかかるクレーンのフックの過負荷を、受動態支持具に設けたパワーセンサーを介して、フックの昇降装置を制御する安全性がある。
(9)小型化が簡単で、電動式では容易に歩行型のロボットに搭載できる、(10)電動把握では左右に設けたベルクランクは傾けても機能を達成可能の構成だからロボットの手としてドアーのノブを把握して回す動作の基本技術としても利用できる、(11)保持構造とその保持体により対象物を傷つけないし把握対象物を滑らせないで保持できる、(12)鉤部材の捻り加工では保持間隔の拡大が可能となり、長尺物を挟み持ち易くなる、(13)係止歯に係止する係止具は鉤部材の開放を制止するので吊り上げ作業の安全性確保に寄与する、(14)拡大吊り上げ孔を利用すれば一層大な対象物を挟める、等の効果がある。
本発明はこの種装置の中で軽量ながら、最も大型の重量物を扱うのに適しているが、不定形の重量物の中でも4個の突起を具えたテトラポツト或いは直方体の固形物を吊り上げるには少なくとも4本の鉤部材で構成するのが望ましい。
圧力機器により受動体と摺動部材間隔を拡大・縮小する力をシリンダーで加えて複数の鉤部材を開閉せしめる、全自動化が可能である。吊上補助具による吊り具は、圧力機器が不要なので保守が簡単であり、簡便で汎用性が大きい。
本願人の小型モデルによるテストによれば、鉤部材のアーム先端の下面側の形態によって例えば、鉤部材の下面側を先端方向に向かって昇り上がる形状のアーク形に形成すれば、生卵の殻の外側を複数の鉤部材が同時に軽く滑りつつ4本の鉤部材が自在に開き、該卵の下面側で4本の鉤部材の先端が形態に沿って狭まりそのままの状態で該卵を吊り上げることができるので、球形では、吊り具の上部に下方への圧力を加えて対象物の上面の外形に沿って鉤部材を開かしめ、対象物の外表面を鉤部材の先端でなぞって下面側より吊り上げる操作も重要で、それを可能にする鉤部材の形状に加工することが望ましい。
左右にベルクランクを設けた場合、吊上部材を傾けても機能をマルチ方向に発揮できるので使用し易い。解放コロを設けた場合の把握時の電動制御に関しては、起動装置として電磁石を用いるのが、簡便であり、故障が少ない利点があるし、ロボットに搭載して握力の強い手として使用可能で、例えばドアーのノブを挟持して引きながら回してドアーを開くことができるので、小型の利用価値が特に高い。
鉤部材のアームの最良の形態は種々の要素が複合しているから、小型のモデルにより本体を完成させて実地テストにより最も用途に適した形態を決定すべきである。個々の鉤部材も対象物を2〜3本で挟持することがあるので、曲がらず、折れない強靭さが必要である。対象物が原木のような長尺物ではアームの吊上軸より下方の部分を所定方向に捩じ曲げて一方向のみ挟む間隔を拡大することも好ましい。更に自動車・家電製品その他表面を保護する必要のある対象物専用には保持体の素材をゴム・バネにする等で対象物を傷つけずに吊り上げ移動が可能となる。又、安全装置を手動式か電動式の何れかでも設定できる。該吊り具の上部は一般的にはユンボ・ユニック・クレーン等のフックに吊上部材の上端部に設けた取付具を介して設けて使用される。
上述の各技術を吊り具の用途により取捨選択し、適宜に組合せて最適の吊り具を構成することが望ましい。
これらをほんの一実施例をあげ図面により詳述すると、
図1乃至図3は圧力装置17を設けた受動体係合式ベルクランク吊り具の一例の概略縮小図で、吊上部材4の上端部には取付用ネジ溝34(図3参照)が設けてあり、下端部には連接支持部6が設けてあり、その間に摺動部材3が上下に所定間隔摺動自在であるが、該摺動部材3は下方が十字形で各突出部には支持溝があり、該四個の各支持溝にはそれぞれ一本の鉤部材2の上端が嵌まり、支持軸9で図3の位置まで回動自在に軸着せしめてある。
更に該連接支持部6には左右一対の連接桿5が上端部において連接軸7に軸着し、該4対の連接桿5の下端がそれぞれの鉤部材2の連接吊上軸8に軸着している。該吊り具の鉤部材の開閉動作は支持軸9を中心に回動するが、圧力装置により開閉動作を自動化可能とし、圧力装置、或いは又サーボモータを該部位に配設して電動により鉤部材の開閉を自動化して進歩性を実現したものである。本例では連接桿5は一対から成る例をあげてあるが、該構成に限定されるものではない。
該受動体係合式ベルクランク吊り具の左右両側の鉤部材に設けたベルクランク10は鉤形に形成した金属製平板の一対から成り、該一対のベルクランクの支持軸は鉤部材2の支持軸9と同軸で鉤部材2を挟んだ状態で鉤部材の回動とは無関係に回動自在に上端内側寄りに支持軸9に軸着せしめてある。
該摺動部材上部には左右一対で圧力装置17が設けてあり、圧力パイプ19で圧力がかかると、シリンダー18が上側の受動体12を下側から押すので(図2の矢印)、引上幹11を介してベルクランク10が、支持軸9を中心に鉤部材2を鉤引上軸15によりR・R’方向に回動せしめ(図2)より(図3)に開く。
該鉤部材が十分に開くと(すなわち摺動部材が吊上部材の上部方向に上がると)、圧力が減らない場合には鉤部材の開放状態は維持される(図3)。対象物を挟むときは、シリンダーへの圧力を減じて鉤部材を閉じれば、対象物を挟持する。その圧力の減少を緩慢にすれば、ソフトに対象物を把握できる。図2の球形の岩石42の場合は容易に挟持可能だが、図3の大きさの球形の岩石42は鉤部材間隔より若干大きいので拡大吊上孔43を利用して連接吊上軸8の位置を移せば、挟持可能にできる。
対象物を放すときは、圧力パイプの圧力を加えて鉤部材を回動させて開かしめるが、この回動は鉤部材の重量がベルクランクと鉤引上軸15により、方向を換えるとともに各軸間隔の按配で相対的に小さな引き上げ力で鉤部材を開放できる。従って本例ではユンボ又はユニックの操作と圧力の制御で対象物を把握可能とし、かつ吊り上げ及び鉤部材を開かしめて解放できるので自動化が成るものである。そして、鈎部材間の対象物の重量が複数の鈎部材の先端にかかると、鈎部材に閉じる圧力がかかる構造であるから、圧力装置の圧力なしで、吊り上げ中の対象物の重量に対応してその分強力に把握し、吊り上げ可能となる。
本例では受動体と摺動部材の間に圧力装置を配設してあるが、鉤部材の開閉に際して、受動体下面と摺動部材の上面との間隔の変化は僅かなので、サーボモータ、例えばステッピングサーボモータ・リニアサーボモータなどを組み込んだ起動装置により電動式で間隔を変化せしめて開閉可能で小型化により、ロボットに利用可能である。尚、鉤部材下端部の保持孔35は保持体を取付けるボルト・ビス類の孔として利用可能である。
図4、5、6、7、8において、吊上補助具30はユニッククレーン48の先端部に固定具50で取付軸49を取付け、該取付軸49に回動自在に取付けてある。受動体12の吊り高さは該吊上補助具30において一定である。吊上部材に固定した上限ストッパー44と下限ストッパー45は吊り上げ部材の上下動の範囲を規定している。吊上部材4はクレーンのワイヤー29のフック21に吊し、受動体の摺動範囲を規定する上限ストッパー44と下限ストッパー45の限界内でベルクランクと摺動部材を介して鉤部材を開閉せしめるもので、受動体12で範囲を規定して使用する受動体係合式ベルクランク吊り具である。
該吊り具は自体に圧力機器とか電動装置を搭載していない。すなわち、図4と図5は閉じた状態で下限ストッパー45まで吊上部材4がフック21で引き上げられている。フック21を下げると、吊り具自体の重量で下がり、図6のように摺動部材3上面に吊上部材の上限ストッパー44が当接して止められる。このように、フックを下げれば、鉤部材が自在に開き、フックを巻き上げれば鈎部材が自在に閉じるので、フックの上下操作で対象物体を把握して移動したり、鉤部材を開いて対象物を放せるので、故障が少なく保守が簡単で維持費も安く、汎用性が大である。受動体と連結したベルクランク機構は鉤部材の開閉作動に関与するが、対象物の荷重えの直接関与を防ぐための上下のストッパーにより、過大な荷重で該ベルクランク機構の破壊されることも防止する構成である。
又、図4において、傾斜破線の吊上補助具30’はクレーンの格納時に、吊り具を取付軸49を中心に吊上補助具とともに矢印Q方向に回動させて、コンパクトに始末し、ユニックの走行を都合よくする一例である。
更に、図4乃至図8において、パワーセンサー58を設ける。弾性体、ゴムチューブをドーナツ形又は突出状に設け、受動体支持具12ー1の周溝に填まるパワーセンサー58が回転支持輪56の下面で押され、平たくされてセンサーが感知して対象物を挟持するためのフックの昇降力や限界位置を検出して昇降装置を制御して安全性を高めてベルクランク機構の損壊を防ぎ、受動体支持具への過負荷がパワーセンサーに伝わりフックの昇降装置を制御するのが好ましい。
図9、10は吊上補助具30を用いる受動体係合式ベルクランク吊り具に安全機構を設けた一例の縮小部分断面図で、吊上補助具30の下端部に取り付けた受動体12の上面には安全ケース46が固定してあり、該ケースの中心を上下に吊上部材4の上部が貫通していて、上限ストッパーが係止具22を兼用している。図9では係止装置51は解除索47を緩めて安全機能が働かせてある。受動体の上面に下端面が下がって係止具22すなわち上限ストッパーの下がりを制止していて、吊上部材の下がりを止めている。したがって鉤部材の間隔の開きは制止されている。この時、上下の釣合金具53はバランス軸52及び釣合軸55間で傾き、バランサー54が解除索47とともに下がっていて、解除索47は矢印Pの向きに垂れて安全装置が効いている。
安全装置を解除するには、該解除索47を図10の矢印Sのように上に引き上げると、バランサー54に連結される釣合金具53は左右が横一線の直線状となり、係止装置51の間隔が広がり、それ以上の回転を規制され直線状を維持する左右の釣合金具53で構える大きな間隔の間を、係止具22がフリーパスとなる。該解除索47はクレーンに設けて、遠隔操作が可能である。
図11は実施例3の安全機構に受動体係合式ベルクランク吊り具を水平回動可能に設けた一例である。吊り具を回動可能とする回転支持輪56を吊上補助具30に固定するとともに、受動体12を中間の空間部において、該回転支持輪56で軸受け例えばベアリング57を介して回転自在に支持せしめ、吊り具の水平方向の所定角において回動可能とするもので、把握時の鈎部材の水平方向の調整や吊り上げ後の対象物の向きの変更を可能とし、便利性・作業性・能率性の向上に効果がある。
図12、図13において、吊上部材は着磁しない金属、例えばステンレス鋼・黄銅等製の解放コロを設けた電動把握式の受動体係合式ベルクランク吊り具で、該吊り具の左右両側に設けたベルクランクの下端部に解放コロ40を設けた一例である。該左右それぞれのベルクランク10は鈎形に形成した金属性平板の一対から成る。該ベルクランク10は摺動部材3に支持される鈎部材2の支持軸9と同軸の一対で鈎部材2を挟んだ状態で鈎部材とは無関係に回動自在に上端部を軸着してある。該ベルクランクは鈎部材が十分に開くと(すなわち摺動部材が吊上部材の上部方向に上がると)矢印R、R’とは逆方向に回動して下がり連接支持部6上面に解放コロ40が当接し、摺動部材4を図13に示す間隔で支持する。該ベルクランクの上方の起動装置41の電磁石に電源コード28を介して通電すると電磁作用で起動装置41の下面に引き寄せられるから(図13参照)、受動体12が図13に示す空間部分を矢印のように瞬間的に僅かに上昇し、同時に受動体12が引上幹11を介してベルクランク10を支持軸9を中心として矢印R、R’方向に回動させる。この回動は鈎部材の重量が解放コロ40の軸荷重としてかかっているから、相対的に小さな力、例えば磁力でも矢印R方向に解放コロを転動可能である。その結果、連接支持部6の上面より解放コロ40は外れ、外れたその瞬間に電源の遮断でベルクランク10に連結する摺動部材・受動体・鈎部材等の全重量が受動体12にかかるので、受動体12が下がる。該ベルクランクの中央寄り側は連接支持部6の外上縁部を擦って下がり、図12の方向に向かう挟持動作が開始されて4本の鈎部材は対象物の挟持抱き込みの過程に入り、そのまま吊り具を引き上げると、対象物を挟持して吊り上がる。この後、対象物を下ろして鈎部材を外すには、接地時に吊り具を十分に下ろしてから上部を横に振って傾けるか、又は、下方への圧力をわずかに加えても複数の鈎部材は開き、ベルクランクが作動せしめられて解放コロが連接支持部上面に当接して鈎部材の解放状態を維持する。
鈎部材が接地不可能の場合には、連接支持部又は/及び連接幹の下面を対象物の上面に押しつけると鉤部材及びベルクランクは上におしあげられ、連接支持部上面にベルクランクの解放コロが当接して解放状態を発生させる。したがって本例では、ユンボ又はユニックの操作と電源のON・OFFで対象物の吊上げ・解放可能なので自動化が成るものである。電動式は小型化が容易であるから、ロボットの手として、所定角度まで傾いても引く力に応じて握力が大になるので、力のある手を提供できる。吊り具本体の電源のコントロールは、電子制御のほかにもスイッチのタッチで解放コロが連接支持部を外れて落下した瞬間にタッチを外す等の種々の手段を適用できる。本例でベルクランクは金属製平板によったが3軸(コロ軸、引上軸、支持軸)間にかかる荷重に耐える強度があれば、平板に限定するものではない。起動装置には強力な電磁石を組み込むのが好ましい。受動体は電磁起動体に所定の電圧をかけた時、解放コロを連接支持部上面より外せる作動力を生ずる質量で、かつ着磁しない軟鉄で構成することが重要である。
図12乃至図16において、吊上部材4に設けた係止歯24に係止する係止具22を摺動部材3に設けて、安全装置として絶対に緩まない構造にすることは重要であり、図14において、摺動部材3の上面に設けた係止具22は係止軸23を中心に回動自在である。図14の解放状態において、係止具22は滑らかな吊上部材面に先端部が接することもなく上下にフリーである。図15の状態では摺動部材3が挟持動作で下がっても、係止具22は係止歯24が下向きに吊上部材に刻んであるので、係止歯24に掛からず、図16の状態に下がるまで係止具22はフリーパスであるが、その過程で外部から解放に向かう上向きの力が加わった場合は、係止具22の先端が下向きの係止歯24に制止され、摺動部材3は上に摺動しない。したがって鉤部材は開く動作を制止され、対象物を離さないので安全性が確保される。逆に図14の状態に係止具22を手で回して戻せば、その先端部は係止歯24とはフリーとなり鉤部材の動きとは無関係となり、安全装置が手動で解除されたことになる。そして受動体は上方への摺動がフリーとなる。つまり、鈎部材に下方への荷重がかからない限りにおいて解放自在となる。
この安全装置を電子制御して、電動により解放時に係止具22を回動しておいて、鉤部材解放作動を自動化可能とすることもできる。図14に於いて係止具22はアーム溝39に嵌まるサーボアーム27で規制されているが、吊上部材4とはフリーである。サーボモータ26の作動により図15の如く、サーボアーム27はその先端が嵌まるアーム溝39を回動させて、吊上部材4面に係止具の先端を密接させるが、アーム溝は所定の余裕分大きく設けてある。図15より図16の如く摺動部材3が下がりはじめると、該係止具22は先端部が係止歯24の下方の凹みに下がり落ちて、上方の係止歯に規制されるから、上方に摺動部材3が上がるのを食い止める作用が発生し、鉤部材の開放をおさえる。このように、鉤部材はサーボモータにより、図16の如く係止具をフリーに戻すことではじめて開放されるから、電動式の吊り具の安全装置が実現する。
図17において、鈎部材の下端部の先端には緩衝的素材の例えば、ゴム製の保持具36が取り付けてある。対象物との接触面には突起が多数設けてあるので、滑りやすい対象物でも挟持した位置からずれにくくドアのノブを回すにも好都合である。又、図12のように、鈎部材の内側の対象物との接触部に鋸歯状の保持刃37を設けるのが望ましい。対象物をソフトに掴ませるには図17の弦巻バネ38の一端を鈎部材の下端部に他端は連接幹の下部に取り付けるのも好ましい。
原木など、長材32は平衡を保つのがむつかしい。容易にするために図18においては鉤部材2の下方に捻り曲げ部分33を加工し、4本の鉤部材の各一対づつを向き合わせて配設し一方向において挟み持つ間隔を拡げる事が可能になる。捻り曲げ部分33は連接吊上軸8より下方で加工すれば鉤部材の動きを視認制御し易く好ましい。
本発明は上記構造の鉤部材の吊上孔の位置を下方に下げるので、鉤の先端にかかる重みを吊上部材を支点にして連接桿を介しての反作用として大きな挟持力とか抱き締める力に転化せしめるし、複数の該部材による抱き込むスペースは立体状で充実して重いボリュームの対象物を吊り上げるのに適していて、ロープ掛けの人手を節約し、軽量で簡単でエネルギー消費も少なく、使用場所には制約が少ないし、対象物が重ければその重さに対応して挟持力と抱き締める力が増大自在なので、対象物の把握力に関しては油圧も不要でコスト安で大型の固形の重量物の吊り上げに適している。吊上補助具にパワーセンサーを設けた自動式の吊り具はユンボやユニックに簡単に取付け使用可能で、鉤部材の把握と開放作動は自動化されるから一人で吊り上げ移動作業が可能になる効果もある。海上でも船舶のクレーンに搭載して護岸の構築作業を省力的に実行できる。水中作業でも電気を遮断できるので船上の対象物例えば、テトラポットを把握し水中に接地する自動作業ができる。更に、適宜に小型化してロボットに搭載して握力の強いロボットハンドとして利用できる。この場合、サーボモータの電気的制御が可能なので、鉤部材の先端部に滑り止め効果を有する保持体を取付けておけば、強力な把握力によりドアーのノブを回して開き戸を開く操作を可能とする基本技術として利用可能である。又、鉤部材に保持構造を設ければ長い対象物の一端を挟持して斜め上に引くことも可能となる。又、鉤部材の捻曲げにより一方向の把握間隔を拡大して原木など長い対象物もつりあげの均衡が得やすくなる。又、工場内などでの一定区間の吊り上げ運搬機械として利用できる。吊上部材に係止具を設け、摺動部材又は受動体に設けた係止装置と係合させる安全装置が提供できる。
各図は何れも縮小概略図で、
実施例1の圧力装置を設けた受動体係合式ベルクランク吊り具の閉じた状態の平面図、 図1の鉤部材が閉じた状態の正面図、 図1の鉤部材が開いた状態の正面図、 実施例2の吊上補助具による受動体係合式ベルクランク吊り具の鉤部材が閉じた状態の側面図、 実施例2の閉じた状態の正面図、 実施例2の開いた状態の側面図、 実施例2の開いた状態の正面図、 実施例2の受動体関連の説明図で (イ)は第7図中の断面AーA’ (ロ)は(イ)図中の断面BーB’ (ハ)はロ図の受動体支持具に矢印方向への圧力がかかったときのパワーセンサーの変化状態 実施例3の安全装置を用いた一例の安全装置作動状態で (イ)は安全ケース正面部分切除内部正面図、 (ロ)はイ図の拡大断面c−c’ 実施例3の安全装置解除状態で (イ)は安全ケース正面部分切除内部正面図、 (ロ)はイ図の拡大断面d−d’ 実施例4の安全装置つき回転式の一例で (イ)は正面部分断面図、 (ロ)はイ図の断面eーe’である。 実施例5の解放コロによる一例の閉じた状態での正面部分断面図、 実施例5の開いた状態での側面部分断面図、 実施例6の安全装置の解除時の側面図、 実施例6の安全装置の係止時の側面図、 実施例6の安全装置の作動時の側面図、 実施例7の保持構造の部分斜視図、 実施例8の鈎部材の捩じ曲げ部の保持形態の平面図である。
符号の説明
1 吊り具
2 鉤部材
3 摺動部材
4 吊上部材
5 連接桿
6 連接支持部
7 連接軸
8 連接吊上軸
9 支持軸
10 ベルクランク
11 引上幹
12 受動体
12−1 受動体支持具
13 受動軸
14 引上軸
15 鉤引上軸
16 拡大吊上孔
17 圧力装置
18 シリンダー
19 圧力パイプ
20 取付具
21 フック
22 係止具
23 係止軸
24 係止歯
25 係止具支持体
26 サーボモータ
27 サーボアーム
28 電源コード
29 ワイヤー
30 吊上補助具
31 滑車
32 長材
33 捻り曲げ部分
34 ネジ溝
35 保持孔
36 保持具
37 保持刃
38 弦巻きバネ
39 アーム溝
40 解放コロ
41 起動装置
42 岩石
43 拡大吊上孔
44 上限ストッパ
45 下限ストッパ
46 安全ケース
47 解除索
48 ユニッククレーン
49 取付軸
50 固定具
51 係止装置
52 バランス軸
53 釣合金具
54 バランサー
55 釣合軸
56 回転支持輪
57 ベアリング
58 パワーセンサー

Claims (13)

  1. 上端で吊られ鉛直に吊り下げられる細長い吊上部材と、該吊上部材の中間部で軸線に沿って移動可能な摺動部材と、該摺動部材に少なくとも所定水準まで回動自在に支持孔で鉤部材が枢着され、該鉤部材は上部が外方に、かつ下部が内方に曲がっていて、下端部に内方に向く鉤を設けたアームを有し、該アームの中間部分に連接吊上孔を設け、かつ該孔に連接幹の下端部を軸着せしめるとともに、該連接幹の上端部を吊上部材の下端に設けた連接支持部の連接孔に軸着せしめ、該摺動部材に所定角回動自在に設けた数個のベルクランクの遠心上部位置を、吊上部材に摺動自在に設けた、受動体に引上幹を介して所定角回動自在に設けた吊り具において、
    該ベルクランクの下端部を鉤部材の連接吊上軸と支持軸の間の適宜の位置に鉤引上軸で回動自在に軸着せしめ、該鉤引上軸で、該受動体に加わる起動力により、吊上部材の所定範囲を上下に摺動せしめて該複数の鉤部材を回動開閉せしめて成る受動体係合式ベルクランク吊り具。
  2. 上端で吊られ鉛直に吊り下げられる細長い吊上部材と、該吊上部材の中間部で軸線に沿って移動可能な摺動部材と、該摺動部材に少なくとも所定水準まで回動自在に支持孔で鉤部材が枢着され、該鉤部材は上部が外方に、かつ下部が内方に曲がっていて、下端部に内方に向く鉤を設けたアームを有し、該アームの中間部分に連接吊上孔を設け、かつ該孔に連接幹の下端部を軸着せしめるとともに、該連接桿の上端部を吊上部材の下端に設けた連接支持部の連接孔に軸着せしめ、該摺動部材に所定角回動自在に設けた数個のベルクランクの遠心上部位置を、吊上部材に摺動自在に設けた、受動体に引上幹を介して所定角回動自在に設けた吊り具において、
    該ベルクランクの下端部に鉤部材の解放コロを設けるとともに、該吊り具の受動体を吊上軸の上部の所定位置に固定した起動装置に係合させ、引上軸で、該受動体に加わる起動力により、吊上部材の所定範囲で摺動せしめて該ベルクランクを支持軸を中心に回動せしめて、連接支持部上面に当接する解放コロを該回動で移動せしめて鈎部材を閉ざしめることを特徴とする受動体係合式ベルクランク吊り具。
  3. 受動体と摺動部材間の圧力機器の圧力の加減で、受動体と摺動部材の間隔を制御し、鉤部材を開閉して成る請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  4. 受動体と係合した起動装置を受動体と摺動部材間に設けるとともに該起動装置を電動制御して該受動体を所定高さに摺移動可能とした請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  5. 起動装置がサーボモータである請求項4に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  6. 受動体を、吊上装置に設けた吊上補助具の下方の所定位置に係合するとともに、吊上部材を吊上装置のフックで上下動して該受動体により鉤部材の開閉を制御可能に設けることを特徴とする請求項1に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  7. 吊上補助具をクレーンとの取付軸を中心に回動格納可能とした請求項6に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  8. 吊上補助具に設けた回転支持輪に受動体を所定角回動自在に支持される請求項6に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  9. 受動体支持具にかかるクレーンのフックの過負荷を、受動体支持具に設けたパワーセンサーを介して、フックの昇降装置を制御して防いで成る請求項6に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  10. 鉤部材の吊り上げ対象物との接触部を保持構造とした請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  11. 吊上部材に設けた係止具に係り合う係止装置を受動体に設けるとともに解除索に該係止装置を係合せしめて成る請求項1に記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  12. 吊上部材に設けた係止歯に係合する係止具を摺動部材に設けた安全機構を有する請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。
  13. 鉤部材の下方部分を捩じ曲げ、対象物の鉤部材先端部の保持間隔を変化せしめてなる請求項1又は2の何れかに記載の受動体係合式ベルクランク吊り具。

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