JP2005103537A - 脱酸素剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規脱酸素剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 三価チタンの水酸化物、又は水を添加した若しくは水分含有物質と混合した三価チタンの水酸化物を有効成分として含有することを特徴とする脱酸素剤、及び水を三価チタンの水酸化物に噴霧する等により添加し、あるいはシリカやアルミナ等の粉末に含浸させたものを混合して、上記脱酸素剤を製造する方法。
【効果】 安全性が高く、金属探知機等への影響がなく、酸素吸収能が優れ、酸素吸収速度が大きく、電子レンジに使用可能で、使用期限が直ぐ分かるなど、多くの利点を持ち、食品類、その他広い分野の物品の保存用に好適な新しい脱酸素剤を製造し、提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な脱酸素剤に関するものであり、更に詳しくは、三価チタンの水酸化物を有効成分として含有する新しいタイプの脱酸素剤及びその製造方法等に関するものである。本発明は、従来、加工食品・農水産品などの食品類、金属製品、精密機械などの工業製品、医薬品、美術工芸品、文化財などの広い分野の物品の保存用に利用されている脱酸素剤の技術分野において、従来の鉄系や有機系の脱酸素剤と比べて同等ないしそれ以上の優れた酸素吸収能と酸素吸収速度を有し、しかも、安全性が高く、従来の脱酸素剤の有する問題点を確実に解消することを可能とすると共に、従来製品にない新しい機能が付加された、三価チタンの水酸化物を有効成分とする新しいタイプの脱酸素剤を提供するものである。本発明は、例えば、金属探知機等への影響がなく、電子レンジに使用しても問題がなく、しかも、色の変化でその有効な使用期限を認知し得る等の特徴を有する新規脱酸素剤を提供し、当技術分野における更なる新技術、新製品の開発に資するものとして有用である。
従来、脱酸素剤は、例えば、乾性油の酸化劣化など、食品類の変質を防止する目的で使用されており、これまで、鉄系を中心とした種々の脱酸素剤が提案されている(例えば、特許文献1、2及び3参照)。しかし、この鉄系の脱酸素剤を封入した食品包装品は、針や金属片などの金属異物混入防止のために用いる金属探知機に感応し、誤動作を生じるという問題点が以前から指摘されていた(例えば、特許文献4参照)。また、この鉄系の脱酸素剤を封入した食品包装品は、電子レンジに使用することができないなど、更に改善されるべき実用上の重大な課題を有していた。
そこで、従来、このような脱酸素剤の金属探知機への誤動作を改善する方策として、例えば、有機化合物であって酸素吸収能を有するアスコルビン酸を主剤とする脱酸素剤や、フェノール誘導体を主剤とする脱酸素剤などが提案されている(例えば、特許文献5、6及び7参照)。しかし、これらの脱酸素剤は、何れも有機物質であるため、使用の条件によっては、溶融、溶解を生じることが危惧され、また、有機化合物であるため、反応などに伴う発熱による燃焼の危険性も指摘されていた(例えば、特許文献8参照)。
一方、酸素欠損を有する二酸化チタンを、例えば、食品、衣料品、医薬品、革製品、木製品、精密機械などの種々の物品や商品を、カビ、菌、虫、及び酸化などによる品質の劣化から防止する脱酸素剤として使用することが提案されている(例えば、特許文献9参照)。そして、この酸素欠損を有する二酸化チタンは、二酸化チタンを無酸素雰囲気下で加熱することにより製造され、酸素吸収能力を大きくするには、加熱温度が高いほどよく、800℃程度の加熱が必要とされている。
しかし、高温加熱による脱酸素剤の製造には、製造コストが高くなるという問題があり、しかも、加熱温度が800℃のような高温になると、二酸化チタンの結晶転移が急激に起こり、アナターゼ型結晶からルチル型結晶になることが報告されている(例えば、非特許文献1及び2参照)。したがって、800℃付近までの加熱によって二酸化チタンの結晶構造の転移や変化と共に、酸素欠損個所に歪みを生じることが予想される。そのため、脱酸素剤の酸素吸収量が低下して、安定して良好な脱酸素剤を得ることが難しいという問題があった。
更に、これまで提案されている脱酸素剤には、酸素を吸収する前と酸素を吸収した後の外観が変わらず、その有効な使用期限が分かりにくいという問題があり、そのため、酸素吸収能力がなくなってもそのまま使用され続けるという問題点があった。
以上述べたように、これまで種々の脱酸素剤が提案されている。しかしながら、これまでには、不燃性で、金属探知器に検出されず、電子レンジに使用可能で、使用期限が直ぐ分かる等の種々の要請をすべて十分に満足する、安全で広い分野に有効な低コストの脱酸素剤は、未だ提案されていないのが実情である。
特開昭56−2845号公報 特開昭56−130222号公報 特開昭58−128145号公報 特開平10−314581号公報 特開昭59−29033号公報 特許第2658640号公報 特開2000−50849号公報 特開平10−314581号公報 特許第3288265号公報 田部浩三、清山哲郎、笛木和夫編、「金属酸化物と複合酸化物」講談社サイエンティフィク(1978年)、103 頁 西本精一、大谷文章、坂本 章、鍵谷 勤、日本化学会誌、1984、246−252(1984)
このような状況の中で、本発明者は、上記従来技術に鑑みて、上記の課題を解決することを可能とする新しい脱酸素剤を開発することを目標として鋭意研究を行った結果、三価チタン化合物を加水分解することによって得られる青黒色の水酸化物が、高い酸素吸収作用を有し、酸素を吸収して色が白くなっていくことを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。本発明は、安全性が高く、金属探知機等への影響がなく、電子レンジにも使用可能であり、酸素吸収能が優れ、かつ低コストの、食品類、金属製品、精密機械などの工業製品、医薬品、美術工芸品、文化財などの広い分野の物品の保存用に好適な新しい脱酸素剤を製造し、提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)三価チタンの水酸化物を有効成分として含有することを特徴とする脱酸素剤。
(2)三価チタンの水酸化物の加熱乾燥物を使用する、前記(1)に記載の脱酸素剤。
(3)三価チタンの水酸化物の含水物を使用する、前記(1)に記載の脱酸素剤。
(4)三価チタンの水酸化物又はその加熱乾燥物と水を含有する、前記(1)に記載の脱酸素剤。
(5)三価チタンの水酸化物又はその加熱乾燥物と水を含浸させた多孔体を含有する、前記(1)に記載の脱酸素剤。
(6)多孔体が、シリカ、アルミナ、ゼオライト、珪藻土、粘土又は活性炭のいずれかあるいはそれらの混合物である、前記(5)に記載の脱酸素剤。
(7)三価チタンの水酸化物10質量部に対して水0.1〜10質量部を含有する、前記(4)又は(5)に記載の脱酸素剤。
(8)上記脱酸素剤が、有効成分を包装材あるいは包装容器に封入あるいは混入したした形態を有する、前記(1)から(7)のいずれかに記載の脱酸素剤。
(9)有効成分を、無酸素雰囲気下で気密性の包装材あるいは包装容器に封入あるいは混入した形態を有する、前記(8)に記載の脱酸素剤。
(10)脱酸素機能が減少ないし無くなったときに、色が白に変わる性質を有する、前記(1)から(9)のいずれかに記載の脱酸素剤。
(11)三価チタンの水酸化物又はその加熱乾燥物に、水又は水分含有物質を添加することを特徴とする脱酸素剤の酸素吸収速度の増強方法。
(12)三価チタンの水酸化物10質量部に対して水0.1〜10質量部を添加する、前記(11)に記載の脱酸素剤の酸素吸収速度の増強方法。
(13)三価チタン化合物を加水分解することを特徴とする脱酸素剤の製造方法。
(14)三価チタン化合物をpH範囲が1 〜4の条件で加水分解する、前記(13)に記載の脱酸素剤の製造方法。
(15)三価チタン化合物が、三価チタンのハロゲン化物、三価チタンの有機酸塩、それらの水和物、三価チタン錯塩、三価の有機チタン化合物の1種あるいは2種以上から選ばれたものである、前記(13)又は(14)に記載の脱酸素剤の製造方法。
(16)三価チタン化合物を加水分解した後、加熱乾燥する、前記(13)又は(14)に記載の脱酸素剤の製造方法。
(17)三価チタン化合物を加水分解した後、溶液と分離し、加熱乾燥する、前記(16)に記載の脱酸素剤の製造方法。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の脱酸素剤は、三価チタンの水酸化物を有効成分として含有することを特徴とするものである。本発明において使用する三価チタン化合物は、好適には、例えば、三塩化チタンや三臭化チタンなどの三価チタンのハロゲン化物、硫酸第1チタン・8水和物などの硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩や、酢酸塩や蓚酸塩、プロピオン酸などの有機酸塩、あるいはそれらの水和物、あるいは三価チタンにアンモニア、エチレンジアミンなどの配位した錯塩、アルコキシドやアセチルアセトナートなどの有機チタン化合物であり、それらの混合物であっても良い。これらを水に加えると加水分解して青黒色の水酸化物の沈殿が得られる。この三価チタン化合物の加水分解は、窒素ガス雰囲気等の酸素ガスのない雰囲気下で行うのが好ましい。本発明の脱酸素剤は、この青黒色の水酸化物を主成分としたものである。これに、水を加えて酸素と接触させると酸素を吸収すると共に、色が青黒から白に変化する。
本発明において使用する三価チタン化合物の形状は、特に制限はなく、例えば、粒状、球状、顆粒状、粉末状であっても良いが、粒径が小さく表面積が大きいほうが、加水分解しやすく、製造された水酸化物の酸素吸収能が大きいため、好ましい。
三価チタン化合物を加水分解するための水は、純水でも良いし、アルカリ性の水溶液でも良いが、pH範囲が1 〜4の条件で加水分解を行うことが望ましい。このpH範囲であると三価チタンが安定化し、三価チタンの水酸化物の収率が良くなるが、このpH範囲をはずれると三価チタンが四価チタンとなり、酸素を吸収できなくなってしまう。三価チタン化合物は、酸性のものが多いため、これを使用する際に、pHを調節するために用いられるアルカリ性の水溶液としては、好適には、例えば、アンモニア、尿素、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水ガラス、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アミン類の中の1種あるいは2種以上を含有するものなどが挙げられる。
また、三価チタン化合物を加水分解して得られた水酸化物に水を加えると、酸素吸収速度を向上させることができる。その場合の三価チタンの水酸化物に加える水の量は、三価チタンの水酸化物に対して質量基準で0.01倍量以上、2倍量以下であることが好ましい。水の添加量が少なすぎる場合は、酸素吸収速度の向上効果が少なく、また、水の添加量が多すぎても、酸素吸収速度はそれほど向上しない。好ましくは、三価チタンの水酸化物10質量部に対し、水の添加量が0.1から10質量部、更に好ましくは0.1から5質量部であり、水の添加量は、三価チタンの水酸化物の含水率や接触する酸素を含んだ空気の湿度に応じて適宜調節することが望ましい。
三価チタンの水酸化物に水を添加する方法としては、例えば、水を直接三価チタンの水酸化物と混合する方法、スプレー等で三価チタンの水酸化物の表面に噴霧する方法、水を加温したりして気体状にし、三価チタンの水酸化物と接触させる方法等が挙げられる。また、他の方法として、三価チタンの水酸化物と水分含有物質とを混合する方法、水をシリカ、アルミナ、ゼオライト、活性炭などの粉末に含浸又は坦持させてから三価チタンの水酸化物に分散・混合させる方法等が挙げられる。そして、これらは、特に、三価チタンの水酸化物に対し、シリカ、アルミナ等の金属酸化物の粉末に水を含ませた形態で混合することが好ましい。三価チタンの水酸化物と水との混合は、窒素ガス雰囲気等の酸素ガスのない雰囲気下で行うのが好ましい。そして、それに用いる水も溶存酸素を含まないものが望ましい。
三価チタンの水酸化物のみの場合は、通常、40から500時間をかけてゆっくりと酸素を吸収するが、本発明の水を添加した三価チタンの水酸化物を使用した脱酸素剤の場合には、酸素吸収の速度が大きく増加し、2から10時間程度で酸素の吸収を完了する。
このようにして得られた三価チタンの水酸化物又は水を添加した三価チタンの水酸化物を、好ましくは窒素などで置換した無酸素雰囲気下で、気密性の包装容器や包装袋に入れたり、プラスチックフィルムなどの包装材あるいはプラスチック容器などの包装容器に混入したりして、本発明の脱酸素剤製品とする。包装容器は、好適には、例えば、気密性の合成樹脂製の袋や金属製の容器であって、使用時に気密状態を開放する構造のものであれば良い。包装袋は、好適には、例えば、酸素透過性のない合成樹脂製や金属箔、その他の材料でできたものであって、使用時に、その封を開いて使用する構造のものであれば良い。更に、酸素透過性のプラスチックフィルムなどの包装材あるいはプラスチック容器などの包装容器に三価チタンの水酸化物又は水を添加した三価チタンの水酸化物を直接練り込んで使用しても良い。これらの具体的な構成は、特に制限されるものではなく、適宜、設計することができる。
本発明の脱酸素剤には、必要に応じて、補助的な成分として、例えば、シリカ、モンモリロナイトなどの天然産の鉱物、活性白土などの加工された鉱物、合成シリカ、ゼオライトなどの合成鉱物、活性炭などの吸着剤等を使用しても良い。また、従来から使用されている脱酸素剤や酸素吸収促進剤の成分なども、必要に応じて、本発明の特徴を損なわない範囲で併用することを妨げるものではない。
本発明により、(1)本発明の脱酸素剤は、鉄系の成分を一切使用しないため、従来の鉄系の脱酸素剤にみられる金属探知機等へ感応するという悪影響がなく、また、アスコルビン酸系の脱酸素剤のような有機化合物を使用した場合にみられる融解、溶解、燃焼などのトラブルが発生する心配も存在せず、安全性の高い脱酸素剤として、広い用途に適用し得るものである、(2)即ち、本発明の脱酸素剤は、良好な酸素吸収能を有しており、脱酸素剤としての性能に優れると同時に、毒性が少なく、広い温度範囲にわたり固体状であり、融解や溶解による食品等への汚染の心配がないこと、不燃性であること等の点において、従来の脱酸素剤に比べて優れた性質と極めて広範な安全性を有するものである、(3)本発明の脱酸素剤は、金属探知機等への影響がなく、また、電子レンジに使用しても問題がない、(4)色が白に変わることにより、脱酸素機能が無くなったことを知ることができる、(5)酸素を吸収した後の本発明の脱酸素剤は、これを加熱すれば二酸化チタンとなり、光触媒として用いることができるため、使用後の廃棄物も、環境浄化の幅広い用途に使用できる有用物質として再利用することができる、(6)本発明の脱酸素剤は、例えば、加工食品・農水産品などの食品類、金属製品、精密機械などの工業製品、医薬品、美術工芸品、文化財などの広い分野の物品の保存用に好適に利用することができる、という格別の効果が奏される。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例中、「%」は、特別に記載しない限り、質量基準である。
(1)三価チタン水和物からなる脱酸素剤の調製
三塩化チタンや三臭化チタンなどの三価チタンのハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩や、酢酸塩や蓚酸塩、プロピオン酸などの有機酸塩、あるいはそれらの水和物、あるいは三価チタンにアンモニア、エチレンジアミンなどの配位した錯塩、アルコキシドやアセチルアセトナートなどの三価の有機チタン化合物、あるいはそれらの混合物を、大過剰の水に加え、窒素気流中で還流しながら加熱して加水分解し、青色の沈殿を得た。得られた沈殿を遠心分離機で分離し、良く水洗した後、再び遠心分離機で分離した。これをグローブボックスの中に入れ、窒素雰囲気中で加熱乾燥した後、気密の二つのプラスチック袋(ガスバリヤー袋)に分けて取り出した。これを計量し、青黒色粉末の三価チタンの水酸化物2.2gを得た。
(2)酸素吸収能の測定方法及び結果
この二つのプラスチック袋に納められた青黒色粉末のうちの、一つの青黒色粉末1.0gを含むプラスチック袋(ガスバリヤー袋)中に空気1000mlを導入し、その後の酸素濃度を測定した。この結果から、青黒色粉末の三価チタンの水酸化物は、約20日で酸素の吸収を終了し、酸素の吸収量は30.0ml/g(25℃)であった。酸素吸収前は青黒色であった粉末は、酸素を吸収した後、白色に変化した。酸素濃度の分析には、PBI−Dansensor A/S社製、酸素濃度計Check Mate O2 /CO2 を使用した。以下の実施例においても同じ装置を用いて測定した。
(3)水を含浸した合成シリカと三価チタン水和物からなる脱酸素剤の調製
グローブボックス内で反応物を2部に分けて取出す際、上記の酸素吸収能の測定用と別に取り出した反応物の青黒色粉末の三価チタンの水酸化物1.2gと共に、合成シリカ(日本シリカ工業株式会社製のニップシールNS−K)0.7gに水0.4gを含浸させたものをプラスチック袋(ガスバリヤー袋)に入れ、密閉クリップ(三菱瓦斯化学株式会社製 A−74)で仮シールして取りだし、熱シール機で密閉し、水を含浸した合成シリカと三価チタンの水酸化物を混合した脱酸素剤を得た。この密封した脱酸素剤の袋に500mlの空気を注射器で注入した。なお、注入の際には、ゴムテープを袋に貼り付け、封入の際における外気の混入を防いだ。
(4)結果
反応生成物と水が接触するように、軽く振ってから暗所に1時間放置した後の酸素吸収量は20.5ml/g(25℃)であり、2時間後の酸素吸収量は、28.2ml/g(25℃)に達し、4時間後には32.3ml/g(25℃)であった。以上のように、水による処理を行なわずに三価チタンの水酸化物に空気を封入し、そのまま放置した場合には、酸素を吸収するのに約20日を要するが、水の添加により酸素吸収が加速され、4時間程度で反応生成物が吸収し得る最大の酸素吸収量に達することができ、脱酸素剤として使用した場合に短時間で酸素を吸収することができることが分かった。
(1)三価チタン水和物からなる脱酸素剤の調製
三塩化チタンや三臭化チタンなどの三価チタンのハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩や、酢酸塩や蓚酸塩、プロピオン酸などの有機酸塩、あるいはそれらの水和物、あるいは三価チタンにアンモニア、エチレンジアミンなどの配位した錯塩、アルコキシドやアセチルアセトナートなどの三価の有機チタン化合物、あるいはそれらの混合物を、アルカリ性のアンモニア水に加えてpHを調節し、窒素気流中で還流しながら加熱して加水分解し、青黒色の沈殿を得た。
これを、窒素気流中で濾別し、水洗した後、グローブボックス内に移し、窒素ガスで完全に置換してグローブボックス内の酸素濃度が40ppm以下に到達した後、窒素ガス流通下に酸素濃度を50ppm以下に保ちながら青黒色粉末の三価チタンの水酸化物を反応器から気密のプラスチック袋(ガスバリヤー袋)に入れて取出した。つまり、グローブボックス内へ小型の電池作動式電子天秤を入れておき、青黒色粉末の三価チタンの水酸化物をプラスチック袋(ガスバリヤー袋)に2.0g量り取り、予め水を含浸させた合成シリカ(グローブボックス内へ窒素ガスで置換する前から入れておいたもの)を入れて、密閉クリップで仮シールしたサンプルを調製した。
(2)結果
こうして、加水分解時のpHを変えて調製した青黒色粉末の脱酸素剤a〜fを入れたプラスチック袋(ガスバリヤー袋)に空気1000mlを導入し、酸素濃度を測定し、酸素吸収量を計った。なお、注入の際には、ゴムテープを袋に貼り付け、注入の際における外気の混入を防いだ。そして、これを水と接触するように、軽く振ってから、暗所に2時間、及び48時間放置後の酸素吸収量(25℃)を測定した。その結果を、表1に示す。
Figure 2005103537
上記の表1に示すように、三価チタン化合物を加水分解する時のpHの値により、得られた脱酸素剤の酸素吸収能力が異なり、加水分解する時のpHが1〜4の範囲で調製した脱酸素剤は、大きな酸素吸収能力を持っていることが確認された。更に、加水分解の条件を最適化した結果、g当たり最高70mlの酸素吸収能が得られた。
比較例1
市販の脱酸素剤には、代表的なものとして、鉄系のものとアスコルビン酸系のものがあり、酸素吸収量によって、100(100ml用)、200(200ml用)、300(300ml用)など、いろいろな大きさのものがある。市販脱酸素剤の鉄系のもの3種とアスコルビン酸系のもの3種について酸素吸収量を測定した。まず、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、市販脱酸素剤の包装袋を破いて脱酸素剤を取出し、グローブボックス内の小型の電池作動式電子天秤で2.0g量り取り、プラスチック袋(ガスバリヤー袋)に入れて密閉した。このプラスチック袋(ガスバリヤー袋)をグローブボックスから取り出し、空気1000mlを導入し、48時間放置後の酸素濃度(25℃)をPBI−Dansensor A/S社製、酸素濃度計Check Mate O2 /CO2 を使用して測定し、酸素吸収量を測った。
その結果、鉄系の脱酸素剤では、g当たり66ml、68ml、73mlの酸素吸収能が得られ、平均でg当たり69mlであり、アスコルビン酸系の脱酸素剤では、g当たり44ml、50ml、53mlの酸素吸収能が得られ、平均でg当たり49mlであった。これに対して、本発明の脱酸素剤は、g当たり60mlから最高70mlの酸素吸収能が得られており、従来の酸素吸収剤と同等ないしそれ以上の酸素吸収能を有することが分かった。これらの結果を、表2に示す。
Figure 2005103537
本実施例では、脱酸素剤による食品の保存試験を行った。ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンをラミネートし、小孔を開けた通気性の袋(約6cm×約6cm)に、実施例1と同じ方法で作製した青黒色粉末の三価チタンの水酸化物5.0gを入れ、併せて水2.0gを合成シリカ(日本シリカ工業株式会社製ニップシールNS−K)の3.0gに含浸して調製した均一混合物を入れ、これをガスバリヤー性のプラスチック小袋に入れてすばやく熱シールし、脱酸素剤製品を作製した。使用時には、これを軽く振って均一にして、ガスバリヤー性のプラスチック小袋を破って使用する。
ガスバリヤー性の透明な袋に作製した脱酸素剤製品の開封した小袋と80gのワッフルをすばやく入れ、入り口を熱シールし、内部の空気を注射器で抜き出し、あらたに、空気500mlを注射器で注入した。注射器で排出、注入の際には、ゴムテープを袋に貼り付け外気の混入を防いだ。24時間後に袋内の酸素濃度を測定したところ、2.1vol%、48時間後に0vol%になっていた。このサンプルを室温(20〜25℃)、暗所に15日放置したが、ワッフルの外観の変化はなく、品質の変化も生じなかった。二酸化炭素濃度は、初期から15日間の放置の間、1vol%以下であった。
比較例2
ガスバリヤー性の透明なプラスチック袋に、86gのワッフルのみを入れ、入り口を熱シールし、内部の空気を注射器で抜き出し、あらたに、空気500mlを注射器で注入した。注射器で排出、注入の際には、ゴムテープを袋に貼り付け外気の混入を防いだ。このサンプルを室温(15〜25℃)で、暗所で放置し、酸素濃度を測定したところ、48時間後で20.2vol%、72時間後で10.5vol%であり、4日目には表面にカビが発生し、幾つもの黒青色を呈するカビのコロニーが認められた。また、カビは発生後、徐々に拡大した。酸素濃度は低下して、96時間後に0vol%になった。この時の二酸化炭素の濃度は40vol%以上となり、二酸化炭素が非常に多く発生しており、カビの増殖作用で酸素濃度が低下し、二酸化炭素濃度が急増したと思われる。このことから、72時間後には、目視では確認できなかったが、すでにカビが増殖を開始して酸素濃度が低下していたと思われる。
実施例3と比較例2の比較
実施例3では、本発明の脱酸素剤の効果により、サンプル作製後48〜72時間の間に、ガスバリヤー性のプラスチック袋内の酸素濃度が0vol%になり、ワッフルも15日以上保存しても異常が認められなかった。これに較べて、比較例2では、3日後にワッフルにカビが増殖を始め、4日目に肉眼で認められ、その後も急速に増殖を続けた。
以上詳述したように、本発明は、新規脱酸素剤及びその製造方法に係るものであり、本発明により、大きな酸素吸収能と酸素吸収速度を有する新規脱酸素剤を提供することができる。従来から使用されている鉄系や有機系などの酸素吸収剤の酸素吸収能が、g当たり60ml前後であるのに対し、本発明の脱酸素剤は、g当たり60mlから最高70mlであり、従来の酸素吸収剤と同等ないしそれ以上の大きな酸素吸収能と酸素吸収速度を有する。本発明の脱酸素剤は、鉄系の酸素吸収剤と異なり、鉄系の成分を使用しないため、金属探知機での誤動作や電子レンジ等での使用に問題を生じない。また、本発明の脱酸素剤は、その成分が無機化合物であるため、従来の有機化合物を使用した有機系の酸素吸収剤に見られる融解、溶解、燃焼などのトラブルの心配も存在しないため、安全性が高い。また、本発明の脱酸素剤は、例えば、色の変化によって使用期限が直ぐ分かるなど、これまでにない機能を持ち、広い用途に適用し得る脱酸素剤として有用である。更に、鉄系の酸素吸収剤などが鉄粉と塩とおがくずなどからできているのと異なり、本発明の脱酸素剤は、基本的には三価チタンの水酸化物と水からできており、安全無毒であり、酸素を吸収した後は、加熱すれば二酸化チタンとなり、光触媒として用いることができるため、使用後の廃棄物も、環境浄化の幅広い用途に使用できる有用物質として再利用することができる。更に、本発明の脱酸素剤は、鉄や金属の防錆にも使用することができる。したがって、本発明は、これまでになかった機能を持つ新しい脱酸素剤及びその新しい用途を提供し、それらによる新しい産業の創出を可能とするものとして有用である。

Claims (17)

  1. 三価チタンの水酸化物を有効成分として含有することを特徴とする脱酸素剤。
  2. 三価チタンの水酸化物の加熱乾燥物を使用する、請求項1に記載の脱酸素剤。
  3. 三価チタンの水酸化物の含水物を使用する、請求項1に記載の脱酸素剤。
  4. 三価チタンの水酸化物又はその加熱乾燥物と水を含有する、請求項1に記載の脱酸素剤。
  5. 三価チタンの水酸化物又はその加熱乾燥物と水を含浸させた多孔体を含有する、請求項1に記載の脱酸素剤。
  6. 多孔体が、シリカ、アルミナ、ゼオライト、珪藻土、粘土又は活性炭のいずれかあるいはそれらの混合物である、請求項5に記載の脱酸素剤。
  7. 三価チタンの水酸化物10質量部に対して水0.1〜10質量部を含有する、請求項4又は5に記載の脱酸素剤。
  8. 上記脱酸素剤が、有効成分を包装材あるいは包装容器に封入あるいは混入した形態を有する、請求項1から7のいずれかに記載の脱酸素剤。
  9. 有効成分を、無酸素雰囲気下で気密性の包装材あるいは包装容器に封入あるいは混入した形態を有する、請求項8に記載の脱酸素剤。
  10. 脱酸素機能が減少ないし無くなったときに、色が白に変わる性質を有する、請求項1から9のいずれかに記載の脱酸素剤。
  11. 三価チタンの水酸化物又はその加熱乾燥物に、水又は水分含有物質を添加することを特徴とする脱酸素剤の酸素吸収速度の増強方法。
  12. 三価チタンの水酸化物10質量部に対して水0.1〜10質量部を添加する、請求項11に記載の脱酸素剤の酸素吸収速度の増強方法。
  13. 三価チタン化合物を加水分解することを特徴とする脱酸素剤の製造方法。
  14. 三価チタン化合物をpH範囲が1 〜4の条件で加水分解する、請求項13に記載の脱酸素剤の製造方法。
  15. 三価チタン化合物が、三価チタンのハロゲン化物、三価チタンの有機酸塩、それらの水和物、三価チタン錯塩、三価の有機チタン化合物の1種あるいは2種以上から選ばれたものである、請求項13又は14に記載の脱酸素剤の製造方法。
  16. 三価チタン化合物を加水分解した後、加熱乾燥する、請求項13又は14に記載の脱酸素剤の製造方法。
  17. 三価チタン化合物を加水分解した後、溶液と分離し、加熱乾燥する、請求項16に記載の脱酸素剤の製造方法。
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