JP2005102543A - コンバインのクラッチ操作装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 クラッチ制御手段Hが、刈取作業部5が非作業用退避位置に位置する状態で且つ作業状態検出手段32が穀稈存在検出状態から穀稈非存在検出状態に切り換わってから設定時間経過する状態になると、作業クラッチ13が伝動切り状態になるように構成されているコンバインのクラッチ操作装置であって、クラッチ制御手段Hが、刈取作業部5が作業用位置に位置するときに後進走行状態及び走行停止状態が検出されると作業クラッチ13が直ちに伝動切り状態になり、且つ、刈取作業部5が非作業用退避位置に位置するときに後進走行状態及び走行停止状態が検出されると作業クラッチ13が設定時間経過後に伝動切り状態になるように構成されている。
【選択図】 図3
Description
従って、エンジン負荷を低減するために作業クラッチを伝動切り状態に操作するとき、刈取穀稈の刈取作業部から脱穀部への搬送が完了するまでは作業クラッチの伝動入り状態が継続されるようなコンバインのクラッチ操作装置を提供することができる。
図1から図3に示すように、左右一対のクローラ式走行装置1によって自走し、且つ、運転座席2aが備えられた搭乗型の運転部2、運転座席2aの下方に位置するエンジン3が備えられた原動部を有する走行機体の機体フレーム4の前部に、刈取作業部5のメインフレーム5dの基端部を回動自在に連結するとともに、メインフレーム5dにシリンダロッドが連結している昇降用油圧シリンダ7でメインフレーム5dを機体フレーム4に対して上下に揺動操作することによって、刈取作業部5が、下方側の作業用位置と上方側の非作業用退避位置とにわたって昇降操作自在になっている。そして、前記機体フレーム4上に、脱穀部8及び穀粒タンク9を設けて、乗用型コンバインを構成してある。
図2に示すように、運転部2の下方側に搭載されるエンジン3の動力は、クローラ式走行装置1、刈取作業部5及び脱穀部8の夫々に伝動されるように構成されている。具体的には、エンジン3の動力は、走行クラッチ11と油圧式無段変速装置15とミッション部16とを介してクローラ式走行装置1に伝動され、脱穀クラッチ12を介して脱穀部8に伝動され、且つ、刈取クラッチ(作業クラッチの一例)13を介して刈取作業部5に伝動されるように伝動系が構成されている。そして、刈取クラッチ13は、アクチュエータとしての電動シリンダ14の作動によって、エンジン3の動力を刈取作業部5に伝動する伝動入り状態とエンジン3の動力を刈取作業部5に伝動しない伝動切り状態とに切り換え操作されるように構成されている。
図1及び図3に示すように、運転部2に前後揺動自在に設けられた走行状態操作レバー25が停止位置から前進位置へと揺動操作され、その操作がポテンショメータ(走行状態検出手段の一例)35にて検出されると、マイクロコンピュータ利用の制御装置Hは、コンバインを前進走行状態へと移行させ、走行状態操作レバー25が停止位置から後進位置へと揺動操作され、その操作がポテンショメータ35にて検出されると制御装置Hはコンバインを後進走行状態へと移行させる。また、運転部2の床板前端部の乗降口の近くにはブレーキとしての停止ペダル26が設けられている。
図1及び図3に示すように、運転部2に前後揺動自在に設けられた刈取作業部昇降レバー28が中立位置から降下位置へと揺動操作され、その操作がポテンショメータ38にて検出されると制御装置Hは、制御弁34を制御して昇降用油圧シリンダ7を作動させることで刈取作業部5を降下させる。そして、刈取作業部昇降レバー28が中立位置から上昇位置へと揺動操作され、その操作がポテンショメータ38にて検出されると制御装置Hは、制御弁34を制御して昇降用油圧シリンダ7を作動させることで刈取作業部5を上昇させる。また、刈取脱穀操作レバー27が刈取入り位置へと揺動操作され、その操作がポテンショメータ37にて検出されると、制御装置Hは伝動シリンダ14を制御して刈取クラッチ13を伝動入り状態にし、刈取作業部5を作動させる。
運転部2には、刈取クラッチ13の入り切りの自動切り換え動作をオンオフする刈取オートクラッチスイッチ33が設けられており、図4に示すように制御装置H(クラッチ制御手段の一例)は、刈取オートクラッチスイッチ33が入り状態であるか否かを判定し(ステップ10)、この刈取オートクラッチスイッチ33が入り状態であるときには、刈取脱穀操作レバー27が刈取入り位置に操作されていることを条件に刈取クラッチ操作処理を自動モードで実行するクラッチ自動制御を行う(ステップ20)。他方で、制御装置Hは、刈取オートクラッチスイッチ33が切り状態であるときには、刈取脱穀操作レバー(入切指令手段の一例)27の入り切り操作に応じて刈取クラッチ13の入り切りを行って、刈取作業部5を作動及び停止させる手動モードのクラッチ手動制御を実行する(ステップ30)。
制御装置Hは、刈取オートクラッチスイッチ33が入り状態であり、刈取脱穀操作レバー27が刈取入り位置に操作されているときには、刈取作業部5の高さを高さ検出手段30にて監視し、刈取作業部5の高さが設定高さ以上であるか否かを判定する(ステップ11)。つまり、制御装置Hは、刈取作業部5の高さが設定高さに満たないときには、刈取作業部5が作業用位置にあると判定し、刈取作業部5の高さが設定高さ以上であるときには、刈取作業部5が非作業用退避位置にあると判定する。
他方で、刈取作業部5が作業用位置にあり、且つ、コンバインが前進走行状態にあるときには、コンバインが通常の刈取処理を行っていると判定して刈取クラッチ13を入り状態にするように電動シリンダ14を制御する(ステップ14)。
<1>
上記実施形態では、走行状態操作レバー25の操作状態を検出するポテンショメータ35を走行状態検出手段として用いて、コンバインが前進走行状態であるか、走行停止状態であるか、又は、後進走行状態であるかを判定する例について説明したが、他の装置を走行状態検出手段として用いることもできる。例えば、制御装置Hが、ミッション部16とクローラ式走行装置1とを連結する車軸に設けられた車速センサ17の出力に基づいて、コンバインが前進走行状態であるのか、走行停止状態であるのか、又は、後進走行状態であるのかを判定するように構成することもできる。
上記実施形態において説明した、穀稈存在検出状態から穀稈非存在検出状態に切り換わった後、刈取クラッチ13が伝動切り状態にされるまでの設定時間は、コンバインの特性に応じて自在に設定することができる。例えば、コンバインの搬送装置5cの搬送経路長や刈取穀稈の搬送速度に基づいて、穀稈存在検出状態から穀稈非存在検出状態に切り換わった後、刈取クラッチ13が伝動切り状態にされる前に刈取穀稈の脱穀部8への搬送が完了するような時間に設定すればよい。
上記実施形態において説明した、後進走行状態及び走行停止状態に変化した後、刈取クラッチ13が伝動切り状態にされるまでの設定時間は、コンバインの特性に応じて自在に設定することができる。例えば、コンバインの搬送装置5cの搬送経路長や刈取穀稈の搬送速度に基づいて、前進走行状態から後進走行状態及び走行停止状態に切り換わった後、刈取クラッチ13が伝動切り状態にされる前に、前進走行時に刈り取られた刈取穀稈の脱穀部8への搬送が完了するような時間に設定すればよい。
上記実施形態では、高さ検出手段30として、刈取作業部5の走行機体に対する相対高さ、つまり、対機体高さを検出する構成としたが、このような構成に代えて、例えば、超音波センサやレーザー測距装置等により、刈取作業部5の地面からの離間距離を高さとして直接検出する構成としてもよく、上記設定高さとして、このような地面からの離間距離に対応する高さを設定してもよい。
上記実施形態では、株元センサ32を作業状態検出手段として用いて、刈取作業部5における刈取穀稈の存否に基づいて穀稈存在検出状態であるか、又は、穀稈非存在検出状態であるかを検出するように構成したが、このような構成に代えて、例えば、脱穀部8の穀稈入口付近に穀稈の有無を検出する検出手段を備えて、この検出手段が穀稈の無い状態を設定時間以上連続して検出すると、穀稈存在検出状態から穀稈非存在検出状態に切り換わったものと判断する構成等、各種の形態で実施することが可能である。
13 刈取クラッチ(作業クラッチ)
32 株元センサ(作業状態検出手段)
35 ポテンショメータ(走行状態検出手段)
H 制御装置(クラッチ制御手段)
Claims (2)
- 走行機体に対して、下方側の作業用位置と上方側の非作業用退避位置とにわたり昇降操作自在な刈取作業部と、
前記刈取作業部への動力伝達を入り切りする作業クラッチを操作自在なアクチュエータと、
前記刈取作業部にて搬送される刈取穀稈の存否を検出する作業状態検出手段と、
前記刈取作業部の高さを検出する高さ検出手段と、
前記アクチュエータの作動を制御するクラッチ制御手段とが設けられ、
そのクラッチ制御手段が、
前記作業状態検出手段及び前記高さ検出手段の情報に基づいて、前記刈取作業部が前記非作業用退避位置に位置する状態で且つ前記作業状態検出手段が穀稈存在検出状態から穀稈非存在検出状態に切り換わってから設定時間経過する状態になると、前記作業クラッチが伝動切り状態になるように前記アクチュエータを制御する作業クラッチ操作処理を実行するように構成されているコンバインのクラッチ操作装置であって、
前記走行機体の走行状態を検出する走行状態検出手段が設けられ、
前記クラッチ制御手段は、前記作業クラッチ操作処理として、
前記刈取作業部が前記作業用位置に位置するときに、前記走行状態検出手段にて後進走行状態及び走行停止状態が検出されると前記作業クラッチが直ちに伝動切り状態になり、且つ、前記刈取作業部が前記非作業用退避位置に位置するときに、前記走行状態検出手段にて後進走行状態及び走行停止状態が検出されると前記作業クラッチが設定時間経過後に伝動切り状態になるように前記アクチュエータを制御するように構成されているコンバインのクラッチ操作装置。 - 前記クラッチ制御手段が、前記作業クラッチ操作処理を実行する自動モードと、手動操作式の入切指令手段の入切指令に基づいて前記アクチュエータを制御する手動モードとの切り換え自在に構成されている請求項1記載のコンバインのクラッチ操作装置。
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