JP2005099839A - 記録用紙、及びそれを用いた画像記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インクジェット記録方式と電子写真記録方式に共用でき、インクジェット記録方式によって印刷した時の、光学濃度、発色性に高くし、色間にじみやフェザリングを少くし、画像の耐水性に優れ、且つレーザープリンターや複写機のような電子写真方式によって印刷した時にトナーの転写不良が発生せず、鮮明な画質が得られる記録用紙、及び画像記録方法を提供すること。
【解決手段】 パルプ繊維を主体とし填料を含有した原紙の片面或いは両面に、カチオン性の樹脂を塗布した記録用紙であって、22℃55%RHでの表面電気抵抗率が1.0×109〜1.0×1011Ωの範囲で、22℃55%RHでの体積電気抵抗率が1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmの範囲であり、且つ修正ステキヒトサイズ度が10秒以上40秒以下であることを特徴とする記録用紙及びそれを用いた画像記録方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特殊なコーティングを施していないいわゆる普通紙のうち、インクジェット記録方式および電子写真記録方式に共用するのに適した記録用紙及びそれを用いた画像記録方法に関する。
インクジェット記録方式はカラー化が容易であり、また、消費エネルギーが少なく、記録時の騒音も低く、さらにプリンタの製造コストを低く抑えることができるという特徴を有する。このような特徴を有するため、近年では家庭用としてのみならず、広くオフィスでも使用されレーザープリンターや複写機などの電子写真記録方式の機器と併用される機会が増えている。
インクジェット記録方式にはいわゆる普通紙、インクジェット用コート紙および光沢紙、白色フィルム、透明フィルムといった被記録媒体が用いられる。特にオフィス等でレーザープリンターや複写機と併用される場合には、これらの電子写真記録方式機器との汎用性が高く、価格が安く入手の容易な普通紙に印刷する機会が最も多い。したがって、インクジェット記録方式では普通紙に対する記録適性を向上させることが極めて重要である。しかしながら、これまでのインクジェット記録方式では、普通紙に対して印刷する際に下記1.〜4.で示すような問題点があった。
1.紙の繊維に沿ってインクが流れ出す、いわゆるフェザリングという現象が発生する。このフェザリングによって、特に黒文字画質を著しく損なう。
2.いわゆる普通紙は一般にサイズ(撥水性)を効かせている。このためインクの吸収が遅くなり、異なる色同士が接する部分において、いわゆる色間にじみが発生する。
3.色材が用紙の表面に留まりにくく、特にカラーの発色性が十分ではない。
4.水溶性の色材を使用するため、記録された画像の耐水性が不十分である。
これらの問題点を改善するために、特開平7−257017号公報には、インク中の水溶性染料と反対のイオン性を有する物質を備えた用紙に、前記水溶性染料を備えたインクを用いて記録する方法が開示されている。この方法によれば、インクの定着性、および十分な画像濃度が得られ、特にカラー画像記録時において、にじみが発生せず、色再現性に優れた画像を得ることができる。さらに耐水性の優れた画像が得られる。
しかしながら、この方法によって十分な画像濃度を得るためにイオン性の薬品を用紙に添加すると、用紙の表面及び体積電気抵抗率が低下するため電子写真記録方式においてはトナーの転写不良が発生し、実用に値する画質が得られず共用紙として利用することができない場合がある。また、イオン性の薬品の添加量を少なくすると、転写不良は発生しないが、インクジェット印字での印字濃度、カラーの発色性などの画質が損なわれてしまう。
この課題を改善するため、特開2000−85239ではカチオン性樹脂(カチオン当量3〜8meq/g)を0.5〜2.0gsm付着させ表面電気抵抗1.0×109〜9.9×1013Ωとしてインクジェット記録方式と電子写真記録方式の双方で使用できる普通紙が提案されている。しかしながら、実施例に記載されているような通常のサイズプレス法を用いた普通紙への薬剤塗布の場合、表面の電気抵抗がこの範囲であっても体積電気抵抗がそれと同時に低下してしまうため、静電記録方式(電子写真記録方式)においては転写不良が発生してしまう。また転写不良が発生しないようにカチオン樹脂の塗布量を下限付近にすると、発色性、印字濃度などの点で充分なインクジェット画質が得られなくなり、。特開平6−219038号では表面pH6.5乃至7.8とし表面電気抵抗1.0×109〜1.0×1011Ωとする記録紙が提案されているが、こちらについても同様である。
また、特許第2943927号では20℃65%RHでの体積固有抵抗を1.0×1011Ω・cm以下の規定をした普通紙が提案されているがこれは用紙搬送性の観点から提案された仕様であり、体積固有抵抗が1.0×109Ω・cmを下回る場合にはトナーの転写不良が発生してしまう。また、カチオン性樹脂の塗布は無いので、充分なインクジェット画質や耐水性は得られない。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、インクジェット記録方式と電子写真記録方式に共用でき、インクジェット記録方式によって印刷した時の、光学濃度、発色性に高くし、色間にじみやフェザリングを少くし、画像の耐水性に優れ、且つレーザープリンターや複写機のような電子写真記録方式によって印刷した時にトナーの転写不良が発生せず、鮮明な画質が得られる記録用紙、及び画像記録方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究した結果、原紙表面に塗布したカチオン性樹脂を含む塗布液の原紙内部への浸透が、単なる表面への塗布量よりも遥かに重要な因子であることを見出した。すなわち、表面にカチオン性樹脂を塗布する際の塗布液の原紙内部への浸透を最小限に押さえてカチオン性樹脂を原紙表層付近に分布させることが、インクジェット記録方式における画質改善と電子写真記録方式におけるトナー転写性を両立するのに非常に有用であることを見出した。そして、このカチオン性樹脂を含む塗布液の浸透具合(即ちカチオン性樹脂の表層付近の分布具合)を計る指標として、22℃55%RHでの表面電気抵抗率及び体積電気抵抗率に着目するに至った。また、フェザリングや色間にじみをより改善するために、修正ステキヒトサイズ度に着目するに至った。即ち、本発明は、
<1>パルプ繊維を主体とし填料を含有した原紙の片面或いは両面に、カチオン性樹脂を塗布した記録用紙であって、22℃55%RHでの表面電気抵抗率が1.0×109〜1.0×1011Ωの範囲で、22℃55%RHでの体積電気抵抗率が1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmの範囲であり、且つ修正ステキヒトサイズ度が10秒以上40秒以下であることを特徴とする記録用紙である。
<2>平滑度が40秒以上100秒以下であり、且つ地合い指数が20以上であることを特徴とする前記<1>に記載の記録用紙である。
<3>静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙上に転写する転写工程と、該被転写材上のトナー画像を定着する定着工程と、を含む、電子写真記録方式の画像記録方法であって、
前記記録用紙が、前記<1>又は<2>に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法である。
<4>インク液滴を、記録用紙へ吐出させ、前記記録用紙上に画像を記録するインクジェット記録方式の画像記録方法であって、
前記記録用紙が、前記<1>又は<2>に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
以上、本発明によれば、インクジェット記録方式と電子写真記録方式に共用でき、インクジェット記録方式によって印刷した時の、光学濃度、発色性に高くし、色間にじみやフェザリングを少くし、画像の耐水性に優れ、且つレーザープリンターや複写機のような電子写真記録方式によって印刷した時にトナーの転写不良が発生せず、鮮明な画質が得られる記録用紙、及び画像記録方法を提供することができる。
次に本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
本発明の記録用紙は、パルプ繊維を主体とし填料を含有した原紙の片面或いは両面に、カチオン性樹脂を塗布してなり、22℃55%RHでの表面電気抵抗率が1.0×109〜1.0×1011Ωの範囲で、22℃55%RHでの体積電気抵抗率が1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmの範囲であり、且つ修正ステキヒトサイズ度が10秒以上40秒以下であることを特徴とする。本発明の記録用紙では、原紙に対するカチオン性樹脂の浸透具合(即ちカチオン性樹脂の表層付近の分布具合)を示す表面電気抵抗率及び体積電気抵抗率を上記特定の範囲とし、さらに修正ステキヒトサイズ度を特定の範囲とすることで、インクジェット記録方式と電子写真記録方式に共用でき、インクジェット記録方式によって印刷した時の、光学濃度、発色性に高くし、色間にじみやフェザリングを少くし、画像の耐水性に優れ、且つレーザープリンターや複写機のような電子写真記録方式によって印刷した時にトナーの転写不良が発生せず、鮮明な画質が得ることができる。
本発明の記録用紙は、22℃55%RHでの表面電気抵抗率が1.0×109〜1.0×1011Ωの範囲であるが、好ましくは5.0×109〜7.0×1010Ωの範囲であり、より好ましく5.0×109〜2.0×1010Ωの範囲である。また、22℃55%RHでの体積電気抵抗率が1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmの範囲であるが、好ましくは1.3×1010〜1.6×1011Ω・cmの範囲であり、より好ましく1.3×1010〜4.3×1010Ω・cmの範囲である。なお、本発明において、表面電気抵抗率は、カチオン性樹脂を塗布してなる表面の抵抗を示す。
ここで、22℃55%RHでの表面電気抵抗率及び体積電気抵抗値は、22℃55%RHの条件下に24時間保存し、調湿された記録用紙を同環境下でJIS−K−6911に準拠した方法で測定したものである。
本発明の記録用紙において、上記表面電気抵抗率及び体積電気抵抗率は、カチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合(即ちカチオン性樹脂の記録用紙表面付近の分布具合)を計る指数であり、この浸透具合によって表面電気抵抗率及び体積電気抵抗率が制御される。このようなカチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合は、各種材料の種類等によっても異なるが、例えば、後述するような原紙の透気度や、原紙の修正ステキヒトサイズ度、さらにカチオン性樹脂を含む塗布液の粘度等を調整することで、適宜制御することができる。また、原紙の抄紙後、サイズプレスを行わずに乾燥させた用紙に対して、別途サイズプレスを行うことで、カチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合を少なくする手法もある。
このカチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合が高すぎたり、低すぎたりすると、カチオン性樹脂の記録用紙表面付近の分布具合が悪く、上記表面電気抵抗率及び体積電気抵抗率が上記特定の範囲を満たさなくなる。具体的には、例えば、カチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合が高すぎる場合、体積電気抵抗率が低下して電子写真方式においてトナーの転写不良が発生する傾向があり、更に用紙表面に残留するカチオン性樹脂が減少するため、インクジェット記録方式において色材が用紙表面に留まり難くなる傾向があり、特にカラー画像の発色性が低下する傾向がある。一方、浸透具合が低すぎる場合、表面電気抵抗率が低下して、こちらも電子写真記録方式においてトナーの転写不良が発生してしまう傾向がある。
本発明の記録用紙は、その修正ステキヒトサイズ度が10秒以上40秒以下の範囲であるが、好ましくは20秒以上35秒以下の範囲である。この修正ステキヒトサイズ度が、10秒未満であると、インクジェット記録方式においてフェザリングが悪化し、細かい文字が判別不能になってしまったり、バーコード等を印字した場合に読み取り不可能となったりして実用性を損なう。一方、40秒を超えると、インクの浸透が遅くなるため色間にじみが発生しカラー画質が悪化する。
ここで、修正ステキヒトサイズ度は、JIS−P−8111:1998に規定する標準環境(温度23℃、相対湿度50%)において測定したJIS−P−8122:1976にいうステキヒトサイズ度を、記録用紙厚100μmを基準として補正したものである。ステキヒトサイズ度をそのまま使用したのでは、記録用紙厚の影響を排除できないからである。本発明で定義した「修正ステキヒトサイズ度」は、式(1)で表される。
式(1)
修正ステキヒトサイズ度=ステキヒトサイズ度×(100/t)2
(式(1)中、tは測定した記録用紙の紙厚(μm)である。)
本発明の記録用紙において、修正ステキヒトサイズ度は、後述するように例えば、カチオン性樹脂種や、これとと共に用いるバインダー種を適宜選択したり、表面サイズ剤を用いるなどして適宜制御することができる。
本発明の記録用紙は、電子写真記録方式においてよりトナー転写性を良好にし、粒状性を向上させる観点から、平滑度が40秒以上100秒以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは70秒以上100秒以下の範囲である。平滑度が40秒未満であると粒状性が悪化する場合がある。一方、また、100秒を超えると、高い平滑度を得るためには製造の際、ウェットの状態で高圧プレスすることとなり、その結果として用紙の不透明性が下がってしまる場合があり、記録用紙として好ましくない。
ここで、平滑度はJIS−P−8119:1998に準拠して測定することができる。
本発明の記録用紙は、電子写真記録方式での画質としてモトルを改善する観点から、地合い指数が20以上であることが好ましく、より好ましくは30以上である。この地合い指数が、20を下回ると、電子写真記録方式においてトナーを熱融着させる際に用紙へのトナーの浸透が不均一になり、雲状の班(モルト)が発生し画質を損なうことがある。
ここで、地合い指数とは、M/K Systems, Inc. (MKS社)製の3Dシートアナライザー(M/K950)を使い、そのアナライザーの絞りを直径1.5mmとし、マイクロフォーメーションテスター(MFT)を用いて測定したものである。すなわち、3Dシートアナライザーにおける回転するドラム上にサンプルを取り付け、ドラム軸上に取り付けられた光源と、ドラムの外側に光源と対応して取り付けられたフォトディテクターによって、サンプルにおける局部的な坪量差を光量差として測定する。この時の測定対象範囲は、フォトディテクターの入光部に取り付けられる絞りの径で設定される。次にその光量差(偏差)を増幅し、A/D変換し、64の光測定的な坪量階級に分級し、1回のスキャンで1000000個のデータを取り、そのデータ分のヒストグラム度数を得る。そしてそのヒストグラムの最高度数(ピーク値)を64の微小坪量に相当する階級に分級されたもののうち100以上の度数を持つ階級の数で割り、それを1/100にした値が地合い指数として算出される。この地合い指数はその値が大きいほど地合いが良いことを示す。
本発明の記録材料において、原紙は、パルプ繊維を主体とし填料を含む。
パルプ繊維としては、化学パルプ、具体的には広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等、木材及び綿、麻、じん皮等の繊維原料を化学的に処理して作製されたパルプ等が挙げられる。また、木材やチップを機械的にパルプ化したグランドウッドパルプ、木材やチップに薬液を染み込ませた後に機械的にパルプ化したケミメカニカルパルプ、及び、チップをやや軟らかくなるまで蒸解した後にリファイナーでパルプ化したサーモメカニカルパルプ等も挙げられる。これらはバージンで使用するパルプ、所謂バージンパルプのみで使用してもよいし、必要に応じて古紙パルプを加えてもよい。
バージンパルプは、塩素ガスを使用せず二酸化塩素を使用する漂白方法(Elementally Chlorine Free;ECF)や塩素化合物を一切使用せずにオゾン/過酸化水素等を主に使用して漂白する方法(Total Chlorine Free; TCF)で漂白処理されたものであることが好ましい。
古紙パルプの原料としては、製本、印刷工場、断裁所等において発生する裁落、損紙、幅落しした上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙、印刷やコピーが施された上質紙、上質コート紙などの上質印刷古紙;水性インク、油性インク、鉛筆などで筆記された古紙;印刷された上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙等のチラシを含む新聞古紙、中質紙、中質コート紙、更紙等の古紙を配合することができる。
古紙パルプは、上記古紙原料を、オゾン漂白処理又は過酸化水素漂白処理の少なくとも一方で処理して得られた物が望ましい。また、より白色度の高い用紙を得るためには、上記漂白処理によって得られた古紙パルプの原紙原料における配合率を50%以上100%以下とすることが望ましい。さらに資源の再利用という観点からは、古紙パルプの原紙原料における配合率を70%以上100%以下とすることがより望ましい。オゾン処理は上質紙に通常含まれている蛍光染料等を分解する作用があり、過酸化水素処理は脱墨処理時に使用されるアルカリによる黄変を防ぐ作用がある。特にこの二つを組み合わせた処理によって古紙の脱墨を容易にするだけでなくパルプの白色度も向上することが知られている。また、パルプ中の残留塩素化合物を分解・除去する作用もあるため、塩素漂白されたパルプを使用した古紙の有機ハロゲン化合物含有量低減において多大な効果を持つ。
原紙には填料を含むが、この填料を添加することで不透明度、白さ及び表面性を調整することができる。特に用紙中のハロゲン量を低減したい場合には、ハロゲンを含まない填料を使用することが好ましい。填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の白色無機顔料、及び、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、尿素樹脂、等の有機顔料等が挙げられる。また、古紙を配合する場合には、古紙原料に含まれる灰分を予め推定して添加量を調整することが好適である。
原紙は、カチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合を適宜制御する観点から、当該樹脂を塗布する前の修正ステキストサイズ度(原紙の修正ステキストサイズ度)が10秒以上30秒未満であることが好ましく、より好ましくは20秒以上30秒未満である。塗布前の修正ステキストサイズ度が低い場合、カチオン性樹脂が原紙内部へ多く浸透し、体積電気抵抗率を低下させて電子写真記録方式でのトナー転写性を悪化させると同時に、表面でインク染料を固着させる能力が低下しインクジェット記録方式での発色性、濃度の低下を招くことがある。塗布前のサイズ度が高い場合は、インクの原紙内部への浸透が極端に遅くなるため、色間にじみが悪化し、また、乾燥性が悪くなるため手や衣服を汚す要因となり易い。修正ステキストサイズ度を制御する方法としては、例えば、原紙に内添サイズ剤を含ませる等の方法が挙げられる。この内添サイズ剤としては、中性抄紙に用いられる、中性ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)、石油樹脂系サイズ剤が使用できる。
原紙の透気度は、カチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合を適宜制御する観点から、10秒以上30秒未満であることが好ましく、より好ましくは10秒以上20秒未満である。原紙の透気度を高めすぎると、インクジェット記録におけるインクの浸透性をも阻害してしまうことがあり、色間にじみや乾燥性の悪化を招き易くなることがある。一方、低く過ぎると、体積電気抵抗率を低下させて電子写真記録方式でのトナー転写性を悪化させると同時に、表面でインク染料を固着させる能力が低下しインクジェット記録方式での発色性、濃度の低下を招くことがある。この原紙の透気度は、例えば、塗布前の原紙をキャレンダー処理等したり、填料の種類や添加量を適宜選択することで調整することができる。
原紙の抄紙の際には繊維配向比を1.0以上1.55以下、好ましくは1.0以上1.45以下、さらに好ましくは1.0以上1.35以下の範囲に調整することが望ましい。このように規定することによって、インクジェットで印刷した後のカールを低減することができる。
なお、繊維配向比とは、超音波伝播速度法による繊維配向比であり、用紙のMD方向(抄紙機の進行方向)の超音波伝播速度を用紙のCD方向(抄紙機の進行方向に対する垂直方向)の超音波伝播速度で除した値を示すもので、次式で表されるものである。
基材の超音波伝播速度法による繊維配向比(T/Y比)=MD方向超音波伝播速度÷CD方向超音波伝播速度
ここで、超音波伝播速度法による繊維配向比は、具体的には例えば、Sonic Sheet Tester−210(SST−210:野村商事(株)製)を用いて測定することができる。
本発明の記録用紙は、原紙の片面或いは両面にカチオン性樹脂を塗布してなるが、これはインクが含有する親水性色材は一般的にアニオン性のものが多いためカチオン性物質との反応によって染料の定着と耐水化処理をするためである。カチオン性樹脂としては、インク中の直接染料や酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基等と反応して不溶な塩を形成するアミノ基、四級アミノ基を有する親水性モノマー成分と疎水性モノマー成分との共重合体またはその塩であることが好適である。また、その他成分を必要に応じて共重合することもできる。共重合体はランダム、グラフト、ブロック等何れの構造であってもよい。
疎水性モノマー成分としては、スチレン、スチレン誘導体、ビニルトルエン、ビニルトルエン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、ブタジエン、ブタジエン誘導体、イソプレン、イソプレン誘導体、エチレン、エチレン誘導体、プロピレン、プロピレン誘導体、アクリル酸のアルキルエステル、メタクリル酸のアルキルエステル等が挙げられる。好ましい疎水モノマー成分としては、スチレン、スチレン誘導体、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレートである。アルキル基のC数は1〜10の範囲、好ましくは1〜6の範囲である。
その他成分としては、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、ジメチルアミノエチルメタクリレート、エトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、エトキシトリエチレンメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、アルキルエーテルやメトキシポリエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート等のポリオキシエチレンを含む成分、ヒドロキシメチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルアルコール等の水酸基を含む成分等が挙げられる。
アミノ基、四級アミノ基を有する親水性モノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等を四級化された化合物が挙げられる。四級化には、塩化メチル、沃化メチル、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド、エピクロルヒドリン等を用いることができる。
第一、第二、第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩の化合物としては、例えば、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルベンジルトリメチルクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、アミン塩として高級アルキルアミンのエチレンオキシド付加物(例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン等)等が挙げられる。ピリジウム塩型化合物としては、例えば、セチルピリジウムクロライド、セチルピリジウムブロマイド等が挙げられる。イミダゾリン型カチオン性化合物としては、例えば、2−ヘプタデニセル−ヒドロキシエチルイミダゾリン等が挙げられる。また、所謂カチオン性界面活性剤を転用してもよい。
カチオン性樹脂の使用に際しては、バインダーと混合して使用されるのが一般的である。バインダーの種類としては酸化でんぷん、リン酸エステル化でんぷん、自家製変性でんぷん、カチオン化でんぷんまたは各種変性でんぷん、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ハイドロキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコールまたはそれらの誘導体等を単独あるいは混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
なお、記録用紙の修正ステキストサイズ度は上記バインダーのみによっても本発明に必要な値に調整することができる。しかし、上記バインダーのみでは修正ステキストサイズ度の調整が十分でない場合には、さらに表面サイズ剤を使用してもよい。表面サイズ剤としてはロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤、澱粉、ポリビニルアルコール等を使用することができる。なお、記録用紙中のハロゲン量を低減したい場合には、ハロゲンを含まない内添サイズ剤や表面サイズ剤を使用することが望ましい。具体的には、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等を使用することができる。記録用紙の保存性を向上させる観点からは中性サイズ剤を使用することが望ましい。サイズ度はサイズ剤の添加量によって調整することができる。
また、カチオン性樹脂の使用に際しては、カチオン性樹脂の原紙内部への浸透具合を適宜制御する観点から、カチオン性樹脂を含む塗布液の粘度は、5mPa・s以上50mPa・s未満であることが好ましく、より好ましくは、10mPa・s以上50mPa・s未満である。この粘度が高すぎると、カチオン性樹脂が原紙へ浸透し難くなり、逆に低すぎるとカチオン性樹脂が原紙へ浸透しすぎてしまう傾向にある。カチオン性樹脂を含む塗布液の粘度を高くする場合、例えば、上記バインダーとして、でんぷんとポリビニルアルコール及び/又はその誘導体とを併用する方法等が挙げられる。
本発明の記録用紙は、例えば、原紙を抄紙し、その片面或いは両面にカチオン性樹脂を、サイズプレス、シムサイズ、ゲートロール、ロールコーター、バーコーター、エアナイフコーター、ロッドブレードコーター、ブレードコーター等の通常使用されている塗布手段によって塗布し、その後乾燥工程を経て得ることができる。
本発明の記録用紙は、電子写真記録方式、インクジェット記録方式のいずれの画像記録方法にも好適に適用できる(本発明の画像記録方法)。
電子写真記録方式の画像記録方法は、それ自体公知の方法、例えば静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙上に転写する転写工程と、該被転写材上のトナー画像を定着する定着工程と、を含む画像記録方法が挙げられる。また、必要により、静電潜像担持体表面に残留している静電潜像を除去する除電工程、及び前記転写工程で静電潜像担持体表面に残留したトナー、或いは付着した紙粉、ゴミ等を除去するクリーニング工程を行ってもよい。各工程は、従来公知の方法により行うことができる。
インクジェット記録方式の画像記録方法として、それ自体公知の方法、例えば、インク液滴を、記録用紙へ吐出させ、前記記録用紙上に画像を記録する画像記録方法が挙げられる。具体的には、例えば、インクを加熱して気泡を形成して生じた圧力によりインク液滴を吐出させるサーマルインクジェット記録方式、ピエゾ素子等の振動圧力によりインク液滴を吐出させる圧力パルス方式(ドロップオンデマンド方式)、静電誘引力によりインク液滴を吐出させる電荷制御方式、電気信号を音響ビームに変えインクに照射し放射圧によりインク液滴を吐出させる音響インクジェット記録方式等が挙げられる。
以下実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、もちろん本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
広葉樹クラフトパルプを酸素漂白工程、アルカリ抽出工程、気相二酸化塩素処理工程からなるECF(Elementary Chlorine Free)多段漂白法にて漂白処理した。得られたパルプを濾水度450mlになるよう叩解調製し、パルプ100重量部に対してベントナイト填料を3重量部、軽質炭酸カルシウム填料を3重量部アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1重量部配合して抄紙した。更に水93重量部、カチオン化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースK)4重量部、カチオン性樹脂(日華化学(株)ネオフィックスRD−5)3重量部となるように塗工液(粘度45mPa・s)を調製してサイズプレスを行いキャレンダー仕上げを行って平滑化し、記録用紙を得た。
この記録用紙について、サイズプレス前の原紙の修正ステキヒトサイズ度を測定し、透気度をJIS−P−8117:1998に従って測定した。更に、塗工後の表面電気抵抗率、体積電気抵抗率、修正ステキヒトサイズ度、地合い指数、平滑度を前記測定方法に従って測定した。以下の実施例・比較例についても同様である。
(実施例2)
広葉樹クラフトパルプをキシラナーゼ処理工程、アルカリ抽出工程、過酸化水素処理工程、オゾン処理工程からなるTCF(Total Chlorine Free)多段漂白法にて漂白処理した。得られたパルプを濾水度450mlになるように叩解調製し、パルプ100重量部に対してカオリン填料を3重量部、軽質炭酸カルシウム填料を6重量部、アルケニル無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤を0.2重量部配合して抄紙した。更に水93重量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースA)3重量部、カチオン変性ポリビニルアルコール(日本合成化学(株)ゴーセファイマー)2重量部、カチオン性樹脂(日華化学(株)ネオフィックスFY)を2重量部となるように塗工液(粘度15mPa・s)を調製してサイズプレスを行いキャレンダー仕上げを行って平滑化し、記録用紙を得た。
(比較例1)
針葉樹機械パルプをハイドロサルファイトで漂白処理し、濾水度450mlになるように叩解調製し、パルプ100重量部に対して軽質炭酸カルシウム填料を8重量部、アルケニル無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤を0.02重量部配合して抄紙した。更に水97重量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースA)1重量部、カチオン性樹脂(日華化学(株)ネオフィックスFY)を2重量部となるように塗工液(粘度1.0mPa・s)を調製してサイズプレスを行いキャレンダー仕上げを行って平滑化し、記録用紙を得た。
(実施例3)
広葉樹クラフトパルプを実施例2と同様にECF漂白を行い、叩解調製を行った後、パルプ100重量部に対して軽質炭酸カルシウム填料を3重量部、サポナイト填料を3重量部、中性ロジンサイズ剤を2重量部配合して抄紙した。更に水95重量部、カチオン変性PVA(日本合成化学(株)ゴーセファイマー)3重量部、ポリエチレングリコール(PEG)1重量部、カチオン系樹脂(日華化学(株)ネオフィックスIJ−450)1重量部となるように塗工液(粘度20mPa・s)を調製してサイズプレスを行いキャレンダー仕上げを行って平滑化し、記録用紙を得た。
(実施例4)
広葉樹クラフトパルプを酸素処理工程、アルカリ抽出工程、過酸化水素処理工程、オゾン処理工程からなるTCF漂白を行い、叩解調製した後パルプ100重量部に対して軽質炭酸カルシウム填料を3重量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.1重量部配合して抄紙した。更に水95重量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースA)3重量部、カチオン系樹脂(日華化学(株)IJ150)2重量部となるように塗工液(粘度10mPa・s)を調製してサイズプレスを行いキャレンダー仕上げを行って平滑化し、記録用紙を得た。
(比較例2)
広葉樹クラフトパルプを実施例3と同様にTCF漂白を行い、叩解調製した後、パルプ100重量部に対して軽質炭酸カルシウム填料を5重量部、ベントナイト填料を3重量部、アルキルケテンダイマー(AKD)内添サイズ剤を0.05重量部配合して抄紙した。更に水95重量部、ノニオン系ポリビニルアルコール(クラレ(株)クラレポバールPVA117)4重量部、カチオン系樹脂(日華化学(株)ネオフィックスE−117)1重量部となるように塗工液(粘度10mPa・s)を調製してサイズプレスを行い記録用紙を得た。
(比較例3)
上質古紙を離解し、脱墨剤(DI−767:花王(株)製)を添加した後オゾン漂白処理を行い、更にアルカリ処理を行った。その後熟成処理を行い、フローテーション処理を行って剥離した印刷インキやトナー等をパルプ系から除去した。最後に洗浄器で十分に洗浄して古紙パルプを調製した。この古紙パルプ100重量部に対してカオリン填料を5重量部、ベントナイト填料を5重量部、アルケニル無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤を0.1重量部配合して抄紙した。更に、水95重量部、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)エースA)2重量部、カチオン系樹脂(日華化学(株)ネオフィックスR−250)3重量部となるように塗工液(粘度10mPa・s)を調製してサイズプレスを行い記録用紙を得た。
(比較例4)
市販の電子写真記録用紙(富士ゼロックス(株)J紙)を比較例4の記録用紙とした。
(比較例5)
市販の電子写真記録・インクジェット記録共用紙(SHARP(株)マルチユースペーパー)を比較例5の記録用紙とした。
(実施例5)
広葉樹クラフトパルプを実施例2と同様にTCF漂白を行い、叩解調製を行った後、パルプ100重量部に対して軽質炭酸カルシウム填料を4重量部、アルケニル無水コハク酸(ASA)内添サイズ剤を0.2重量部配合して抄紙した。更に水92重量部、カチオン変性PVA(日本合成化学(株)ゴーセファイマー)5重量部、カチオン性樹脂(日華化学(株)ネオフィックスFY)3重量部となるように塗工液(粘度50mPa・s)を調製してブレードコーターを用いて原紙片面に塗工し、キャレンダー仕上げを行って平滑化し、記録用紙を得た。
(評価)
[インクジェット印字評価]
23℃、55%RHの環境において、印刷は四個の記録ヘッドを備えたマルチパス印字の評価用ベンチを使用して、以下の評価した。ノズルピッチは800dpi、ドロップ量約15plとした。結果を表1に示す。
−色間にじみ−
黒インク及びカラーインク2cm四方のパッチにそれぞれ接するように印字した。評価は接した印字物の混色を10人の被験者により官能評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:全く混色していない
○:混色がやや発生しているが気にならない。実用上問題はない。
△:混色が発生しやや気になる。実用上問題がある。
×:混色が発生し気になり許容できない
−フェザリング−
8ポイントの文字を黒インクにより印字した。印字品質については目視試験を行った。評価基準は以下の通りである。
◎:漢字、ひらがな全てに滲みが全く観察されない。
○:漢字、ひらがなの極一部に滲みが観察される。実用上問題はない。
△:漢字、ひらがなの一部に滲みが観察される。実用上問題がある。
×:漢字、ひらがなに滲みが観察される。
−発色性−
印字1日後のカラーソリッドパッチ部の発色性について目視試験を行った。評価基準は以下の通りである。
◎:顔料コート紙と同等レベルの鮮やかさ。
○:顔料コート紙には劣るが電子写真専用普通紙に比べると遥かに鮮やかであり、実用上問題はない。
△:電子写真専用普通紙と同等の発色性であり、インクジェット適性は乏しい。
×:電子写真専用普通紙同等以下の発色性であり実用に値しない。
−耐水性−
カラーインク2cm四方に印字されたパッチ濃度をマクベス濃度計で測定する。印字終了から24時間放置後、水に3分間浸漬後それを取り出し、乾燥させた後、再度濃度を測定し、印字画像の濃度残存率を求め耐水性の指標とした。評価基準は以下の通りである。
○:濃度残存率85%以上
△:濃度残存率50%以上85%未満
×:濃度残存率50%未満
[電子写真印字評価]
22℃55%RHの環境に24時間保存して調湿した各記録用紙を用いて、フルカラー複写機(富士ゼロックス(株)製 Acolor936)を用いてコピーサンプルを採取し、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
−トナー転写性−
ソリッドパッチ部のトナー転写性を目視で確認した。評価基準は以下の通りである。
◎:問題なし。
△:一部の色で転写不良が確認される。実用上問題がある。
×:全色転写不良が確認される。
−粒状性−
ハーフトーン部分のパッチの粒状性を目視で確認した。評価基準は以下の通りである。
◎:問題なし。
△:ややざらついたように見える。実用上問題がある。
×:ざらつき感がひどく実用に値しない。
−モトル−
ソリッドパッチ部のモトル(斑)を目視で確認した。評価基準は以下の通りである。
◎:問題なし。
△:やや斑がある。実用上問題がある。
×:パッチ全体に斑がひどく、実用に値しない。
Figure 2005099839
表1の結果から、特定の範囲の表面電気抵抗率、体積電気抵抗率、及び修正ステキヒトサイズ度を有する記録用紙は、インクジェット記録方式を用いて印刷したときでも、フェザリングが少なく、色間にじみが少なく、光学濃度が高く、発色性及び耐水性に優れることがわかる。また、電子写真記録方式を用いて印刷しても、トナーの転写不良が発生せず、粒状性が良くモトルのない鮮明な画質が得られることがわかる。

Claims (4)

  1. パルプ繊維を主体とし填料を含有した原紙の片面或いは両面に、カチオン性樹脂を塗布した記録用紙であって、22℃55%RHでの表面電気抵抗率が1.0×109〜1.0×1011Ωの範囲で、22℃55%RHでの体積電気抵抗率が1.0×1010〜1.0×1012Ω・cmの範囲であり、且つ修正ステキヒトサイズ度が10秒以上40秒以下であることを特徴とする記録用紙。
  2. 平滑度が40秒以上100秒以下であり、且つ地合い指数が20以上であることを特徴とする請求項1に記載の記録用紙。
  3. 静電潜像担持体表面を均一に帯電する帯電工程と、該静電潜像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光工程と、該静電潜像担持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤を用いて現像し、トナー画像を形成する現像工程と、該トナー画像を記録用紙上に転写する転写工程と、該被転写材上のトナー画像を定着する定着工程と、を含む、電子写真記録方式の画像記録方法であって、
    前記記録用紙が、請求項1又は2に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
  4. インク液滴を、記録用紙へ吐出させ、前記記録用紙上に画像を記録するインクジェット記録方式の画像記録方法であって、
    前記記録用紙が、請求項1又は2に記載の記録用紙であることを特徴とする画像記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010019911A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Daio Paper Corp 電子写真用紙及びその製造方法
JP2010019910A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Daio Paper Corp 電子写真用紙及びその製造方法
JP2016028889A (ja) * 2014-07-17 2016-03-03 王子ホールディングス株式会社 新聞印刷用インクジェット記録用紙

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