JP2005099000A - 放射線像変換パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 蓄積性蛍光体を含有する蛍光体層およびその片面に設けられた光反射層を有する放射線像変換パネルにおいて、該光反射層が、光反射性物質の粒子、結合剤および表面処理剤からなる放射線像変換パネル。
【選択図】 図1
Description
(1)表面処理剤が、アルミニウム系カップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも一種のカップリング剤であり、特にはアルミニウム系カップリング剤である。
(2)蓄積性蛍光体を励起するための励起光に対する光反射層の散乱長が5μm以下である。
(3)光反射性物質が、白色顔料であり、特にはアルミナ、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムおよび酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも一種の白色顔料である。
(4)光反射性物質の粒子の粒子径が0.1〜2.0μmの範囲にある。
(5)結合剤と光反射性物質の重量比(前者:後者)が1:10乃至1:50の範囲にある。
(6)表面処理剤が光反射層の反射性物質の粒子に対して、0.05乃至5重量%の範囲で含有されている。
(7)蓄積性蛍光体を含有する蛍光体層が、蓄積性蛍光体粒子と結合剤とからなる塗布液の塗布により製造された蛍光体層である。
(8)蓄積性蛍光体を含有する蛍光体層が、蓄積性蛍光体もしくはその構成成分を真空容器中で気相法により基板上に蒸着させて製造された蛍光体層である。
支持体は通常、柔軟な樹脂材料からなる厚みが50μm乃至1mmのシートあるいはフィルムである。支持体は透明であってもよく、あるいは支持体に、励起光もしくは発光光を反射させるための光反射性材料(例、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、硫酸バリウム粒子)を充填してもよく、あるいは空隙を設けてもよい。または、支持体に励起光もしくは発光光を吸収させるため光吸収性材料(例、カーボンブラック)を充填してもよい。支持体の形成に用いることのできる樹脂材料の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アラミド樹脂、ポリイミド樹脂などの各種樹脂材料を挙げることができる。さらに、画像の鮮鋭度を高める目的で、支持体の蛍光体層が形成される側の表面(支持体表面に下塗層、光反射層あるいは光吸収層等の補助層が設けられる場合には、それら補助層の表面であってもよい)には微小な凹凸が形成されていてもよい。必要に応じて、支持体は金属シート、セラミックシート、ガラスシートなどであってもよい。
MIIFX:zLn ‥‥(I)
で代表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIIはBa、Sr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属を表し、LnはCe、Pr、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Nd、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表す。Xは、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表す。zは、0<z≦0.2の範囲内の数値を表す。
bA, wNI, xNII, yNIII
ただし、AはAl2O3、SiO2及びZrO2などの金属酸化物を表す。MIIFX粒子同士の焼結を防止する上では、一次粒子の平均粒径が0.1μm以下の超微粒子でMIIFXとの反応性が低いものを用いることが好ましい。NIは、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属の化合物を表し、NIIは、Mg及び/又はBeからなるアルカリ土類金属の化合物を表し、NIIIは、Al、Ga、In、Tl、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属の化合物を表す。これらの金属化合物としてはハロゲン化物を用いることが好ましいが、それらに限定されるものではない。
(1)接着層及び光反射層の形成
樹脂:飽和ポリエステル樹脂(バイロン300、東洋紡(株)製)のMEK
溶液[固形分30重量%] 200g
硬化剤:ポリイソシアネート(オレスターNP38-70S[固形分70%]、
三井東圧(株)製) 20g
導電剤:SnO2(Sbドープ)針状微粒子(長軸:0.2〜2μm、
短軸:0.01〜0.02μm、FS-10P、石原産業(株)
製)のMEK分散体[固形分30重量%] 500g
UA-5105、昭和電工(株)製) 1000g
結合剤:軟質アクリル樹脂(クリスコートP-1018GS[20%トル
エン溶液]、大日本インキ化学工業(株)製) 225g
表面処理剤:アルミニウム系カップリング剤(プレンアクトAL-M、
味の素(株)製) 5g
着色剤:群青(SM-1、第一化成工業(株)製) 5g
14面体型輝尽性蛍光体粒子:BaF(Br0.85I0.15):Eu2+
(平均粒子径(Dm):5μm) 1000g
結合剤:ポリウレタンエラストマー(パンデックスT-5265H、大日本インキ化
学工業(株)製)のMEK溶液[固形分13重量%] 182g
架橋剤:ポリイソシアネート(コロネートHX[固形分100%]、
日本ポリウレタン工業(株)製) 3g
黄変防止剤:エポキシ樹脂(エピコート#1001[固形]、
油化シェルエポキシ(株)製) 6.7g
高分子物質:フルオロオレフィン・ビニルエーテルコポリマー(ルミフロン
LF-504X[30%キシレン溶液]、旭硝子(株)製) 76g
架橋剤:ポリイソシアネート(スミジュールN3500[固形分100%]、
住友バイエルウレタン工業(株)製) 7.5g
触媒:ジブチルチンジラウレート(KS1260、共同薬品(株)製) 0.25mg
実施例1において、光反射層用塗布液材料用の表面処理剤として、10gのシランカップリング剤(KBE403、信越化学工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の放射線像変換パネルを製造した。
実施例1において、光反射層用塗布液材料用の表面処理剤として、10gのシランカップリング剤(KBE903、信越化学工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の放射線像変換パネルを製造した。
実施例1において、光反射層用塗布液材料に表面処理剤を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較のための放射線像変換パネルを製造した。
実施例1において、光反射層用塗布液材料に表面処理剤を使用しなかったこと、そしてMEKの使用量を1100gに変えて、塗布液の粘度を1.0〜1.5Pa・sとしたこと以外は実施例1と同様にして、比較のための放射線像変換パネルを製造した。
[放射線像変換パネルの性能評価]
各放射線像変換パネルについて、以下のようにして評価を行った。
(1)塗布欠陥
光反射層を形成した段階で、光反射層表面を目視により観察して塗布スジの有無を調べた。
(2)層厚変動(ばらつき)
上記と同様にして支持体上に接着層を介して光反射層が形成された試料を作製した後、試料を幅方向に3枚に切り出し、両端の10mmを除く470mmの範囲(塗布方向に直交する方向で蛍光体層の幅に相当)について連続的に層厚を測定した。各試料片について層厚の最大値と最小値の差(σ)を求め、その平均値を算出して、層厚のばらつき(μm)とした。
光反射層の表面の光沢度をJIS Z 8741およびISO 2813に従い、光沢度計(VG2000、日本電色工業株式会社製)を用い、85゜にて測定した。光沢度が高いほど、表面の平滑性が高く、光反射粒子の分散が優れていることを意味する。
(4)画質評価
放射線像変換パネルをカセッテに収容し、これにX線(タングステン管球、管電圧:80kV)を10mR照射した後、富士コンピューテドラジオグラフィー装置(FCR5000、富士写真フイルム株式会社製)で蓄積画像を読取り、これをフィルム上に再生画像として出力した。そして、その再生画像の構造ノイズによる濃度ムラを評価した。
(5)得られた結果をまとめて表1に示す。
表 1
────────────────────────────────────
実施例 塗布欠陥 層厚変動 光沢度 画質評価
(塗布筋発生)(ばらつき) (85゜)
────────────────────────────────────
実施例1 無 5μm 84% 良好
実施例1 無 4μm 86% 良好
実施例1 無 4μm 88% 良好
────────────────────────────────────
比較例1 有(1本) 15μm 79% 濃淡ムラ発生
比較例2 有(1本) 12μm 80% 濃淡ムラ発生
────────────────────────────────────
注:濃淡ムラ:0.5〜2mm程度の濃淡ムラ
12 光反射層
13 蓄積性蛍光体を含有する蛍光体層
14 透明保護層
Claims (9)
- 蓄積性蛍光体を含有する蛍光体層およびその片面に設けられた光反射層を有する放射線像変換パネルにおいて、該光反射層が少なくとも、光反射性物質の粒子、該粒子を分散状態で含有支持する結合剤および表面処理剤からなることを特徴とする放射線像変換パネル。
- 支持体、光反射層、蓄積性蛍光体を含有する蛍光体層、および透明保護層を有する放射線像変換パネルにおいて、該光反射層が少なくとも、光反射性物質の粒子、該粒子を分散状態で含有支持する結合剤および表面処理剤からなることを特徴とする放射線像変換パネル。
- 光反射性物質が白色顔料である請求項1もしくは2に記載の放射線像変換パネル。
- 光反射性物質がアルミナ、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムおよび酸化チタンからなる群より選ばれる少なくとも一種の白色顔料である請求項3に記載の放射線像変換パネル。
- 光反射性物質の粒子の粒子径が0.1〜2.0μmの範囲にある請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
- 結合剤と光反射性物質の重量比(前者:後者)が1:10乃至1:50の範囲にある請求項1乃至5のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
- 表面処理剤が、アルミニウム系カップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも一種のカップリング剤である請求項1乃至6のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
- 表面処理剤が光反射層の光反射性物質の粒子に対して0.05乃至5重量%の範囲の量で含有されている請求項1乃至6のいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
- 蓄積性蛍光体を励起するための励起光に対する光反射層の散乱長が5μm以下である請求項1乃至6のいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
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- 2004-08-19 JP JP2004239967A patent/JP2005099000A/ja active Pending
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