JP2005098898A - 糸条張力測定方法及びその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 糸張力による可動ガイドの変位の影響、或いは固定及び可動ガイドの摩擦係数を加味した正確な糸条の張力測定を可能ならしめる方法、及びその実施に使用可能な装置を提供する。
【解決手段】 糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて可動ガイドの変位を電気信号として出力することによって走行する糸条の張力を測定する方法およびその装置であって、上記可動ガイドの変位に伴う糸条の接触角の変化による張力測定値の補正係数Kを予め設定しておき、上記可動ガイドの変位により出力される電気信号を上記補正係数によって補完するようにしたことを特徴とする糸条の張力測定方法およびその装置、或いは上記予め設定した補正係数に、可動ガイドと糸条との間の摩擦係数(α,β)の要素を更に加味したものとする。
【選択図】 図5

Description

本発明は、糸条の張力を測定するための方法、及びこれを実施する際に用いる装置に関する。
特開平8−184512号公報 特開平6−300648号公報 特開2000−19037号公報 特開平10−38722号公報
糸条等の被測定長尺物の張力を簡便に測定するための装置としては、特許文献1に代表される所謂ハンディタイプのテンションメータ、或いは特許文献2〜4に記載される様な、紡績機械等に予め組み込まれたタイプのテンションセンサ等が従来知られている。これらの代表的な構成としては、例えば図1Aに示される様な構成、即ち、入側糸ガイド(第1の固定ガイド121)と出側糸ガイド(第2の固定ガイド122)の間にピックアップ部(可動ガイド13)を設け、可動ガイド13に掛けられた糸の張力で例えば可動ガイドの基部に設けられた板バネ等を撓ませ、撓みの程度を変位検出器やロードセルで検出するもの、即ち二点の糸ガイドの中間部分に位置するピックアップで糸を屈曲させ、糸の張力に応じてピックアップに作用する力を板バネ等を介して測定するもの等が挙げられる(特許文献2〜4参照)。上記構成による場合、可動ガイド13の変位量(機械的な固有値,単位負荷当たりの変位量はΔLとする)の検知は、例えば、可動ガイド13の基部に複数個の抵抗からなる歪みゲージを組み込んでおき、実際に可動ガイド13が撓んだ際に生じる、各抵抗値の変化に伴うピックアップ(可動ガイド)からの出力電圧の変化を読み取ることによって行なわれている。
尚図1Aは、糸が掛かっていない無負荷状態におけるテンションメータのヘッド面(検出部)11の様子を表わしたものである。
上記各張力検出器のピックアップで検出された出力電圧の変化を、実際に糸条に働いている張力値に変換し、これを例えば各張力検出器の表示部に表示する為の手法、およびその演算の流れについては、以下の様なものが従来知られている(特許文献2、特許文献3参照)。
まず、特許文献2に記載されるテンションセンサでは、2つの基準張力における出力電圧値から直線的に出力電圧と張力値との関係を求めている。又特許文献3に於いても同様に、y=ax+bの直線的な式を基に出力電圧−張力値の変換を行っている。
ところで、図1Aを参照すれば明らかな様に上記構成でピックアップを構成した場合、糸条に働く張力が大きくなる程、可動ガイド13に加わる力も大きくなり、可動ガイド13が撓んで変位する量も増大することになるが、このとき次の様な問題が生じる。これにつき、以下図1Aを参照しながら説明する。
まず、糸Yに働く張力が増加し、可動ガイド13の移動方向(図1の水平方向左向き)に働く力が大きくなって可動ガイド13が撓んで変位する量が増えると、糸Yの延びる方向と可動ガイドの移動方向との間に形成される角度(接触角)θが図1Aのθからπ/2に向かって増大することになる。ここで、可動ガイドの移動方向に働く力は、可動ガイドの糸方向の張力との関係ではcosθ成分を含むものであることから、可動ガイドの変位量が増える程、可動ガイドに掛かる力の糸方向成分に対する可動ガイド移動方向に働く力が相対的に減少し、そのため、見かけ上、糸条に働く張力が実際よりも低い値に検出され、実際に生じている張力値と、検出器によって検出され表示される測定値との間の測定誤差が増大するという問題が生じていた。
また、被検体が走っている糸条等の場合、糸条に働く張力即ち可動ガイドの移動方向に加わる力が強い程、各ガイドと糸条との間に実際に存在する摩擦係数に起因して生じる摩擦抵抗分が影響するため、正確な張力値の検出が難しい、という問題があった。
このように、従来知られた手法を用いて張力検出器が構成される場合には、i)糸張力による可動ガイドの変位の影響、或いはii)ガイドの摩擦係数が及ぼす影響につき何ら手当てされていないため、糸条に働く張力が大きくなる程検出誤差が増大してしまう、という問題があった。
従って本発明は、糸張力による可動ガイドの変位の影響を加味した正確な糸条の張力測定を可能ならしめる方法、及びその実施に使用可能な装置を提供することを課題とする。
また本発明は、ガイドの摩擦係数を加味した正確な糸条の張力測定を可能ならしめる方法、及びその実施に使用可能な装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく種々検討を行った結果、本発明者は、可動ガイドの変位する量を表わす電気信号を用いて変換手段により糸条に作用する張力を求める際、固定ガイドに対する可動ガイドの位置情報、或いは可動ガイドと糸条との間の摩擦係数の要素を含む補正係数を予め設定値として決定しておき、上記可動ガイドの変位により出力される電気信号を、この補正係数によって補完することで、糸条の張力を正確に算出することが可能なことを見出し、本発明を完成した。
上記課題を解決可能な本発明の張力測定方法は、糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドの変位を電気信号として出力することによって走行する糸条の張力を測定する方法であって、前記可動ガイドの変位に伴う糸条の接触角の変化による張力測定値の補正係数を予め設定しておき、前記可動ガイドの変位により出力される電気信号を前記補正係数によって補完するようにしたことを特徴とするものである。
又上記方法を実施する際に利用可能な本発明の糸条の張力測定装置は、糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドと、この可動ガイドの変位を電気信号として出力し、張力測定値に変換する変換手段を備えた糸条の張力測定装置であって、前記可動ガイドの変位に伴う糸条の接触角の変化による張力測定値の補正係数を予め設定可能とし、前記変換手段は、設定された補正係数に基づいて前記出力された電気信号を補完して張力測定値を求める演算部を備えたことを特徴とするものである。
同様に上記課題を解決可能な本発明の張力測定方法は、糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドの変位を電気信号として出力することによって走行する糸条の張力を測定する方法であって、前記可動ガイドと糸条との間の摩擦係数を加味した張力測定値の補正係数を予め設定しておき、前記可動ガイドの変位により出力される電気信号を前記補正係数によって補完するようにしたことを特徴とするものである。
又上記方法を実施する際に利用可能な本発明の糸条の張力測定装置は、糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドと、この可動ガイドの変位を電気信号として出力し、張力測定値に変換する変換手段を備えた糸条の張力測定装置であって、前記可動ガイドと糸条との間の摩擦係数を加味した張力測定値の補正係数を予め設定可能とし、前記変換手段は、設定された補正係数に基づいて前記出力された電気信号を補完して張力測定値を求める演算部を備えたことを特徴とするものである。
尚、本発明にいう固定ガイドに対する可動ガイドの位置情報とは、以下説明するS、Hから決定される(図2参照)。ここで、Sは糸走行方向(図の垂直方向)における可動ガイドと固定ガイドとの距離、Hは糸走行方向に直交する方向(図の水平方向)の可動ガイドと固定ガイドとの距離である。尚無負荷時におけるS,H両者の関係は、cosθ=H/(√(S+H))で表わされる。
本発明によれば、可動ガイドの位置成分或いは静摩擦係数の要素を含む補正係数のほか、動摩擦係数を用いて実際に糸に生じている張力の算出を行なうことが出来るので、正確な糸条の張力測定を実現することが出来る。従来例によれば糸条に働いている張力が大きくなる程、テンションメータに表示される値は実際に糸条に働いている張力値よりも小さくなり、誤差が拡大する傾向にあったところ、本発明によれば、検出される張力値と実際に糸条に働いている張力値の誤差を、張力の大きさに関わらず抑制することが可能となる。
すなわち、本発明によれば、各ガイドと糸条との間に存在する摩擦係数に起因して生じる摩擦抵抗分の影響に伴って発生する測定誤差の問題を解消することができる。
更に本発明によれば、可動ガイドの変位によって生じる、糸条の延びる方向と可動ガイドの移動方向との間に形成される角度(接触角)θの変化に伴って発生する測定誤差の問題も解消でき、上記角度θの影響を受けることなく正確な張力の測定を行うことができる。
発明を実施するための形態
[基本検出原理]
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る糸条の測定に当たって使用する計算の手順につき説明する。
図1は、各ガイドに作用する糸張力の関係について示す図、図2は、可動ガイドの水平方向に力が働いたときの可動ガイドの移動量について示す図である。尚図1は、テンションメータのヘッド面(検出部)11を示しており、機構的に可動ガイド(張力の変化を電気信号の変化として出力するピックアップ部)13の水平位置から固定ガイド12(第1の固定ガイド121又は第2の固定ガイド122)までの角度がθとなる様に設計されている(図1A参照)。
1. 各ガイドに作用する糸張力について
まずはじめに、固定及び可動の各ガイドに作用する糸張力につき整理しておく。
(1) 糸が静止している場合
先ず、図1Bにおいて、実際の張力をtとした場合、下側の第1の固定ガイド121において、上向きの力がαtとなり値が上昇する。尚αは固定ガイドに係る静摩擦係数に比例した定数である。
次に、上側の第2の固定ガイド122においては、下向きの力がαtとなり値が上昇する。
(2) 糸が走行している場合
図1Cにおいて実際の張力をTとした場合、下側の第1の固定ガイド121において、上向きの力はβTに値が上昇する。尚βは固定ガイドに係る動摩擦係数に比例した定数である。
次に上側の第2の固定ガイド122においては、下向きの力がβTとなる。
ここで、固定ガイド間にある糸にかかる張力、即ち可動ガイドにかかる力の糸方向成分Tは、T=βTとなる。
2. 糸条に働く張力と可動ガイドの水平方向に働く力の関係について
次に、糸条に働く張力と可動ガイドの水平方向に働く力の関係について説明する。
はじめに、図1Bの様な糸道にて被検体である糸Yを通し、例えば糸Yの先端にm[g]の錘を吊して静止させたときの錘に働く重力W[cN]は、
W=m×0.98 (式1)
となる。このときの実際の張力をt[cN](センチニュートン)とすると、
t=W (式2)
となる。しかし現実には、糸Yとガイド表面の間に摩擦力が生じているため、可動ガイド部に掛かる張力(糸方向成分)Tは、上記1.(1)で求めた様に、
=αt (式3)
となる。尚、αは静摩擦係数に比例した定数である。
これより、可動ガイド13の水平方向に働く力FT0[cN]は、
T0=αtcosθT0 (式4)
となる。
次に、張力Tの糸Yが図1Cに示す糸道で垂直方向(上方向)に動いているときの可動ガイド部に掛かる張力(糸方向成分)Tは、上記1.(2)の、
=βT (式5)
となる。但し、βは動摩擦係数に比例した定数である。
これより、可動ガイド13の水平方向に働く力FT1は、
T1=TcosθT1 (式6)
となる。
ここで、θT1は可動ガイド部に掛かる張力(糸方向成分)Tによって決定される角度であり、可動ガイドの水平方向の移動量をL、可動ガイドと固定ガイドとの水平方向の距離をH、可動ガイドと固定ガイドとの垂直方向の距離をSとすると、LとθT1との関係は図2より、
θT1=tan−1(S/(H−L)) (式7)
となる。
可動ガイドにFT1が働いたとき、ガイド先端が水平方向にL移動したとする。ここで、単位負荷あたりの移動量をΔLとすると、
=ΔL・FT1 (式8)
となる。従ってθT1は、
θT1=tan−1(S/(H−ΔL・FT1)) (式9)
となる。
3. 可動ガイド出力を実際の張力に変換する手法について
さらに、上記の関係を基に、実際に可動ガイド出力(センサ電圧信号)を張力に変換する手法について説明する。
以下説明する本発明の一実施形態では、テンションメータ内部に於いて可動ガイド13に力が働くと、それに応じて出力される例えば歪みゲージ等のひずみ素子のひずみ量に比例した電圧信号をA/D変換器によってディジタル値に変換し、その値を所定の式に従って張力測定値に変換し、表示部にて張力測定値を表示する処理が実行される。
尚、以下説明する本発明の一実施形態では、第一の演算処理として可動ガイド13の位置成分及び静摩擦係数に比例した定数の要素を含む補正係数を算出するための処理を行なった後、実際に張力の測定を行なう(第二の演算処理)こととしている。
(1) 第一の演算処理(補正係数算出)
はじめに、以下に記す要領で補正係数の算出処理を行なう。
先ず、テンションメータに図1Bの様に重量Mの錘をぶら下げ、静止させる。このときの錘に働く重力をW[cN]、ガイド表面と糸の間に働く摩擦力をαW(αは静摩擦係数に比例する定数)、実際の糸張力をt、可動ガイド13で検出される糸張力(糸方向成分)をT[cN]とすると、以下の式が成り立つ。
=αt=αW=αM×0.98 (式10)
即ち、可動ガイドの水平方向に働く力FT0は、
T0=TcosθT0 (式11)
となる。
このとき、FT0に比例したアナログ電圧信号が、A/D変換器によって変換されたA/D変換値をADT0とすると、
T0=K・ADT0 (Kは定数) (式12)
の関係式が成り立つ。このKが本発明に言う補正係数であり、本実施形態では比例定数となるため、以下ではA/D変換定数という。これより、上式をKを求める式に変換すると、
K=FT0/ADT0=TcosθT0/ADT0 (式13)
となる。
ここで、可動ガイドを距離L移動するのに必要な力Fは、
=Tcosθ (式14)
であり、これよりLは、
=ΔL・F=ΔL・Tcosθ (式15)
尚、 cosθ=H/(√(S+H)) (式16)
となる。
従って、可動ガイドが移動したときの角度θT0は、
θT0=tan−1(S/(H−ΔL・Tcosθ)) (式17)
となる。故に、FT0は、
T0=TcosθT0
=Tcos(tan−1(S/(H−ΔL・Tcosθ))) (式18)
となりKを、
K=TcosθT0/ADT0
=Tcos(tan−1(S/(H−ΔL・Tcosθ)))/ADT0
(式19)
即ち、
K=0.98・αM
×cos(tan−1(S/(H−ΔL・Tcosθ)))/ADT0
(式20)
として求めることができる。
このように、A/D変換定数Kは、静摩擦係数に比例した定数αの要素及び可動ガイド13の位置成分であるcos(tan−1(S/(H−ΔL・Tcosθ)))を含む比例定数となる。
(2) 第二の演算処理(張力測定処理)
以下では、糸Yに実際に働いている張力Tを、上で求めたA/D変換定数Kを用いて算出する様子につき説明する。本実施形態において、糸張力を実際に測定するときは、走行している糸を対象とする。
張力Tの糸をテンションメータで測定するとき、図1Cに示すような糸道となる。ここでは、糸とガイド表面の接触により発生する摩擦力が糸の走行方向と反対方向に働くため、可動ガイドで検出する実張力をTとしたとき、T>Tとなる。このTにつき式で表すと、
=βT (式21)
となる。ここで、βは動摩擦係数に比例した定数である。
いま、張力Tの糸を測定したときのA/D変換値をADT1としたとき、可動ガイドに働く力FT1は、
T1=TcosθT1=K・ADT1 (式22)
θT1=tan−1(S/(H−ΔL・FT1))
=tan−1(S/(H−ΔL・K・ADT1)) (式23)
即ち、
=K・ADT1/cos(tan−1(S/(H−ΔL・K・ADT1)))
(式24)
これより、
T=T/β
=K・ADT1
(cos(tan−1(S/(H−ΔL・K・ADT1)))・β) (式25)
となる。
このように、本発明に係る手法によれば、S、H、ΔL、α、βを予め設定しておくことで、糸張力Tの正しい値を求めることが可能となる。
以下では、上記手法を適用した本発明の一実施例について説明する。
次に、本発明の一実施例として、ハンディタイプのテンションメータに本発明を適用した場合につき、図面を参照しながら説明する。図3は、本実施例に係るテンションメータの外形を示す図(Aは正面図、Bは左側面図)、図4は、本実施例に係るテンションメータの中央縦断面図(図3Bのa−a線断面図,Aはレバー17を押し上げた状態を示す図、Bはレバー17を戻した状態を示す図)、図5は、本実施例に係るテンションメータの検出回路の構成を示すブロック図、図6は、第一の演算処理(A/D変換定数K算出)を行なう際の様子を表わした図である。
[構成]
1. 外部構成
図3に示す通り、本実施例のハンディタイプのテンションメータ1は、本体10上側に検出部11が設けられたものであって、検出部11は2個の固定ガイド12と、これらの中間に設けられた張力検出用ピックアップたる可動ガイド13とからなる。固定ガイド12の先端部分には、糸Yの脱落を防止するためのガイド溝19が設けられている。
又図4に示す通り、両固定ガイド12は、本体10上において取付軸24を中心として角度変位可能な様構成されたヘッドカバー14上に立設されている一方、可動ガイド13は本体10上面より直接上方に突出している。この実施例ではテンションメータ1に糸がセットされた際、糸が確実に3つのガイドに掛る様構成されている。
図3及び図4に示す通り、ヘッドカバー14の下端部右側面側は、取付軸24に向かって楔状に切り欠かれ、その切欠部15はリターンスプリング16によって担われている。リターンスプリング16の働きにより、平常時は、ヘッドカバー14は回転せず、両固定ガイド12と可動ガイド13とは実質的に一列に並んでいる状態が維持される(図3A及び図4B参照)。他方、ヘッドカバー14の下端部左側面側にはそのような切り欠きはなく、またこの部分を上方へ押し上げることができる様に、本体10の左側面部にはレバー17が設けられている。従ってユーザーがレバー17を上方に押し上げれば、図4Aに示す様にヘッドカバー14が取付軸24を中心に時計方向に角度変位し、両固定ガイド12と可動ガイド13との相対的位置をずらすことができる様になっている。この状態において、図4Aに示す様にヘッドカバー14上に立設された糸入れガイド18に沿って糸Yを両固定ガイド12と可動ガイド13との間に差し挟んだ後、レバー17から手を離し、リターンスプリング16の働きでヘッドカバー14を下方へ引き戻すことによって、テンションメータ1に対する糸Yのセットを行う。
その他、図3に示す様に本体10の正面には張力値等を表わすための表示部20と、表示部20に表示する情報を切り替えたり、或いは後記する演算モードを切り替えたりするための操作キー23とが設けられている。
2. 内部構成
図5は、本実施例のテンションメータ1に内蔵されている、テンション測定のための内部構成を示すブロック図である。
本実施例の場合、テンション測定系は、図4に示される様に可動ガイド13の基部に形成された平面部(第一面21、第二面22)に設けられた歪みゲージからなるピックアップ部(検出ヘッド)30と、ピックアップ部30からの出力電圧(アナログ値)を増幅する増幅回路31と、外部より所定の定数を入力するための入力部32と、ピックアップ部30からのアナログ値及び入力部32に入力された各種定数に基づいて所定の演算を行なうことによって、糸条に働く張力を算出するための変換手段40と、後記する第一の演算モードと第二の演算モードとの切換を行なうための演算モード切換部33と、変換手段40より出力される張力値等の各種情報を表示させるための表示部20と、表示部20に表示される各種情報の選択、送出を行なうための表示制御部34と、からなっている。
尚図5に示す様に本実施例のテンションメータ1は、変換手段40より出力される張力測定値を、表示部20に表示する機能のほか、後記する様にこの値を外部にアナログ出力し得る機能をも有している(アナログ出力部54,アナログ出力制御部55)。
本実施例では、入力部32に入力される各種の定数は、糸条と可動ガイドとの間の静摩擦係数に比例した定数α,動摩擦係数に比例した定数β,可動ガイド13の単位負荷あたりの移動量ΔL,調整用錘Mの質量,一方の固定ガイド12と可動ガイド13との水平方向の距離H,一方の固定ガイド12と可動ガイド13との垂直方向の距離Sとされる。これらの値は予め準備され、変換手段40の記憶部41内に格納されている。
尚摩擦係数に比例した定数(α,β)については、本実施例では、被検物である糸種等に関わらず、ガイドの素材を重視した値を設計、製造時に本実施例のテンションメータ1の固定値として決定しておき、これを予め記憶部に格納する様にしている。
次に、ピックアップ部30の構成につき説明する。ピックアップ部30は、図4の可動ガイド13の基部に設けられた歪みゲージからなるものである。
図4に示す様に、本実施例の可動ガイド13の基部が細く形成された箇所には、可動ガイド13の移動方向と実質的に直交する様なかたちで平面(第一面21、第二面22)が形成されている。各平面には、抵抗成分(第一面側;R11,R12、第一面側;R21,R22)が設けられている。各抵抗成分は歪みゲージに相当する。これら各抵抗成分(R11,R12,R21,R22)は、図5に示す様に結線され、ホイートストンブリッジ構成により差動で出力が得られる様になっている。尚、ホイートストンブリッジを構成するのは、i)抵抗値の変化に伴う出力電圧の変化量が、各々の抵抗成分変化量の4倍となるので、その増幅効果を得るため、更にii)各抵抗で発生し得る温度特性に依存した抵抗値の変化を、差動出力とすることで互いにキャンセルし、外部環境によって検出値がばらつくのを抑えるため、等による。
ここで、例えば糸Yの張力によって第一面21側から第二面22側に向かって押圧力が生じた場合、第一面21側は伸張、そして第二面22側は収縮するため、それぞれの面に設けられた抵抗値は、第一面21側が増大する一方、第二面22側が減少することとなる。糸Yの張力検出は、このようにして生じる抵抗値の変化に伴う出力電圧の変化を検出することによって行われる。
又図5に示される様に、変換手段40は、入力部32に入力された各種定数の値を格納しておく記憶部41のほか、ピックアップ部30からのアナログ値をディジタル値に変換するためのA/D変換器42と、A/D変換器42からのディジタル値及び入力部32に入力された各種定数に基づいて所定の演算を行ない、糸条に働く張力を算出して表示制御部34及びアナログ出力制御部55へ演算結果を送出する演算部50とからなる。本実施例では変換手段40は従来知られたA/D変換インターフェース内蔵のマイクロコンピュータであって、演算部50はその中のCPUに相当する。演算部50は、可動ガイド13の位置成分及び静摩擦係数に比例した定数αの要素を含むA/D変換定数Kを算出するためのA/D変換定数算出部51と、記憶部41にA/D変換定数Kが格納されているか否かを判定する定数入力判定部52と、A/D変換器42からのディジタル値及び記憶部41に格納されたA/D変換定数Kを含む各種定数値に基づいて所定の演算を行ない、糸条に働く張力を算出して表示制御部34及びアナログ出力制御部55へ演算結果を送出する張力実測値算出部53とからなっている。
上記構成からなるテンション測定系の概略動作は次の通りである。
i)まずはじめに、予め、入力部32を介して記憶部41に必要な定数の値(α,β,ΔL,M,H,S)を格納しておき、ii)次に、操作キー23を用いて演算モードを第一の演算モードに切換え、図6に示される様な条件下に置かれたテンションメータ1のA/D変換器42から出力されるディジタル値ADT0、及びα,ΔL,M,H,Sの各定数を用いてA/D変換定数Kを算出し、これを記憶部41に格納する。iii)そののち、再び操作キー23を用いて演算モードを第二の演算モードに切換え、テンションメータ1の検出部11に所定の通り糸Yを掛け渡した上で、A/D変換器42からのディジタル値ADT1並びに先程求めたA/D変換定数K及び必要な定数値(β,ΔL,H,S)を用いて張力実測値算出部53で実際に糸条に生じている張力Tを算出して、表示部20に表示、及びアナログ出力制御部55からアナログ出力部54にアナログ信号を出力する。ここで、例えばアナログ信号表示用の外部機器を本実施例のテンションメータ1のアナログ出力部54に接続することにより、張力測定値の時間特性等のアナログデータを表示出来る。尚アナログ出力部54としては、例えば図3や図4に図示するかたちの出力ジャックをテンションメータ1に備えておくことが考えられる。その他詳細な動作については後述の通りである。
[使用例]
以下、本実施例のテンションメータの使用法の一例につき説明する。以下の例では、測定環境等の相違等に応じてA/D変換定数Kの調整(キャリブレーション)を行うべく、まずはじめに図6に示される様な状況下で第一の演算モードを用いてA/D変換定数Kの算出を行い、そののち、第二の演算モードに切り換えて、A/D変換器42からのディジタル値ADT1並びに先程求めたA/D変換定数K及び必要な定数値(β,ΔL,H,S)を用いて実際に糸Yに働いている張力Tの算出を行なっている。
1.A/D変換定数K算出(第一の演算)モード
図6に示す通り、本実施例では一端が天井等に固定され、他端が所定の質量の調整用錘(所定の負荷)Mに接続された調整用糸条TYを、机D上に載置したテンションメータ1に掛け渡し、その時表示部20に表示されるディジタル値(可動ガイド13の水平方向に働く力FT0に比例したアナログ電圧信号をA/D変換した値ADT0)及びα,M,ΔL,H,Sの各定数を用い、上記した式10〜式20に従ってA/D変換定数Kを算出している。
A/D変換定数Kの算出ができれば、第一の演算モードを終了させ、第二の演算モードに切り換え、テンションメータ1の検出部11に上述の通り糸Yを掛け渡した上でその糸張力の測定を行う。本実施例では、上記モード切替は操作キー23を用いて行う。尚、A/D変換定数Kの算出が出来た時点で、Kは記憶部41にストアされている。
ここで、第二の演算モードに切り換えた際、第一の演算モードにてA/D変換定数Kを求めていない場合、定数入力判定部52がA/D変換定数Kの未入力を判定し、エラーを表示する様になっている。
2.張力値算出(第二の演算)モード
ここでは、先程求めたA/D変換定数K及び必要な定数値(β,ΔL,H,S)、並びにA/D変換器42からのディジタル値ADT1を用い、上記した式21〜25に従って実際に糸Yに生じている張力Tの算出を行なっている。
以上、本実施例によれば、可動ガイド13の位置成分及び静摩擦係数に比例した定数αの要素を含むA/D変換定数K、並びに動摩擦係数に比例した定数βを用いて実際に糸Yに生じている張力Tの算出を行なうことが出来るので、正確な糸条の張力測定を実現することが出来る。
かくして、従来例によれば糸条に働いている張力が大きくなる程、テンションメータに表示される値は実際に糸条に働いている張力値よりも小さくなり、誤差が拡大する傾向にあったところ、上記実施例によれば、例えば検出張力範囲を4.9cN〜196cNとした場合、検出される張力値と実際に糸条に働いている張力値の誤差を、張力の大きさに関わらず±2%の範囲内に収めることが出来るという顕著な効果が得られた。
又検出部11を構成する各構成要素(図1参照)が大きい程、発生する摩擦抵抗分も増大する傾向にあるため、本発明を適用して得られる測定誤差の抑制効果もより顕著となる。
[変形例1]
先の実施例では、A/D変換定数Kの調整のため、第一の演算モードを用いてKを算出してから、第二の演算モードの下糸条Yに働く張力Tを算出しているが、その一方、A/D変換係数Kを例えば可動ガイドの位置成分或いは摩擦係数に比例した定数の要素を含む設定値として予め決定しておき、これをテンションメータ内部の記憶部41等に格納しておけば、基準とする錘も不要となるほか、A/D変換係数Kを算出する為の第一の演算処理を省略することが出来、張力測定をより手軽に行なうことが可能となる。
[変形例2]
又先の実施例では、摩擦係数に比例した定数に関しては被検物たる糸種に関わらず、テンションメータ1の固定値として予め記憶部に格納する様にしている。ここで、更に測定精度の向上を図るために、糸種によって摩擦係数が相違する点を考慮した機能を備えることもできる。上記実施例の変形例の一つとして、予め、測定の対象となり得るあらゆる糸種毎の補正係数をテーブル(例えば、「糸種別係数対応テーブル」等と称す)として装置内(例えば記憶部41)に格納しておき、ユーザーが測定する糸種に応じて適宜テーブルからその糸種に対応する係数を、例えば操作キー23を用いて入力部32より選択可能とする構成としても良い。
更に、このテーブル内に所望の糸種が無かった場合、新たにテーブルに入力部32を介して糸種−補正係数のデータを追加、格納する機能を備えることも可能である。
[その他の変形例]
尚、本発明は、上記各実施例の構成に限定されず、種々の設計事項の変更が可能である。
まず、上記各実施例はハンディタイプのテンションメータに対して本発明を適用した場合について説明したものであるが、他の形式の張力測定装置、例えば仮撚装置等を用いた延伸仮撚機の解撚張力を測定するため等に用いられる糸のテンションセンサに対して本発明を適用することも可能である。
また、被検物としても、糸に限定されず、糸状に延びる長尺のものであれば良い。
上記各実施例では、抵抗からなる歪みゲージを用いて可動ガイド13の変位即ち撓みを検出する構成を説明したが、これに限られず、例えば差動コイルや圧電セラミック(圧電素子)を使用して可動ガイド13の変位を検出することも可能である。ここで、差動コイルによる例としては、例えば特開平9−72801号に示される様に、コイルの中心に、可動ガイドに連結された金属体を配置し、金属体(可動ガイド)が変位すると電磁誘導によりコイルに流れる電流が変化することによってそれを電気信号として取り込む構成が挙げられる。又圧電素子による例としては、例えば、特開平7−43228号に示される様に、歪みゲージと同様、可動ガイドの変位に伴う撓みを検出する圧電素子をガイドの基部に設けて、電圧信号として取り込む構成が挙げられる。
摩擦係数に比例した定数につき、上記実施例1,2では、被検物である糸種等に関わらずテンションメータ1の固定値として予め記憶部に格納する様にしているが、各被検物の物理的・機械的特性に合わせて更なる精密な張力測定を行なう場合には、糸種等の変更毎に、静摩擦係数に比例した定数或いは動摩擦係数に比例した定数を例えばスベリ係数測定装置等、静及び動摩擦係数を測定可能な装置で測定し、得られた値をその都度入力部32を介して入力し、テンションメータ1の設定を変更することも可能である。
その他、上記各実施例では式1〜式25に示される一連の計算式を用いてテンション検出系を構成したが、本発明はこれに限定されず、上述した計算過程に沿ったかたちで固定ガイドに対する可動ガイドの位置情報、或いは摩擦係数の要素を含む補正係数を決定し、変換手段においてこの補正係数と、糸条が掛け渡された可動ガイドより出力される電気信号を用いて糸条に作用する張力を求めることも可能である。
各ガイドに作用する糸張力の関係について示す図である。 可動ガイドの水平方向に力が働いたときの可動ガイドの移動量につき示した図である。 本実施例に係るテンションメータの外形を示す図である。 本実施例に係るテンションメータの中央縦断面図である。 本実施例に係るテンションメータの検出回路の構成を示すブロック図である。 図6は、第一の演算処理(A/D変換係数算出)を行なう際の様子を表わした図である。
符号の説明
D 机
M 調整用錘
R11 歪みゲージ
R12 歪みゲージ
R21 歪みゲージ
R22 歪みゲージ
TY 調整用糸条
Y 糸
1 テンションメータ
10 本体
11 検出部
12 固定ガイド
13 可動ガイド
14 ヘッドカバー
15 切欠部
16 リターンスプリング
17 レバー
18 糸入れガイド
19 ガイド溝
20 表示部
21 第一面
22 第二面
23 操作キー
24 取付軸
30 ピックアップ部
31 増幅回路
32 入力部
33 演算モード切換部
34 表示制御部
40 変換手段
41 記憶部
42 A/D変換器
50 演算部
51 A/D変換定数算出部
52 定数入力判定部
53 張力実測値算出部
54 アナログ出力部
55 アナログ出力制御部
121 第1の固定ガイド
122 第2の固定ガイド

Claims (11)

  1. 糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドの変位を電気信号として出力することによって走行する糸条の張力を測定する方法であって、前記可動ガイドの変位に伴う糸条の接触角の変化による張力測定値の補正係数を予め設定しておき、前記可動ガイドの変位により出力される電気信号を前記補正係数によって補完するようにしたことを特徴とする糸条の張力測定方法。
  2. 糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドの変位を電気信号として出力することによって走行する糸条の張力を測定する方法であって、前記可動ガイドと糸条との間の摩擦係数を加味した張力測定値の補正係数を予め設定しておき、前記可動ガイドの変位により出力される電気信号を前記補正係数によって補完するようにしたことを特徴とする糸条の張力測定方法。
  3. 糸条の走行路を固定ガイドと可動ガイドとにより規制し、可動ガイドの糸条張力による変位を電気信号として出力することによって走行する糸条の張力を測定する方法であって、固定ガイドに対する可動ガイドの位置に関する情報を含めた補正係数を設定しておき、前記可動ガイドの変位により出力される電気信号を、この補正係数によって補完することを特徴とする糸条の張力測定方法。
  4. 糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドと、この可動ガイドの変位を電気信号として出力し、張力測定値に変換する変換手段を備えた糸条の張力測定装置であって、前記可動ガイドの変位に伴う糸条の接触角の変化による張力測定値の補正係数を予め設定可能とし、前記変換手段は、設定された補正係数に基づいて前記出力された電気信号を補完して張力測定値を求める演算部を備えたことを特徴とする糸条の張力測定装置。
  5. 糸条の走行路を規制しつつ、糸条の張力に応じて変位する可動ガイドと、この可動ガイドの変位を電気信号として出力し、張力測定値に変換する変換手段を備えた糸条の張力測定装置であって、前記可動ガイドと糸条との間の摩擦係数を加味した張力測定値の補正係数を予め設定可能とし、前記変換手段は、設定された補正係数に基づいて前記出力された電気信号を補完して張力測定値を求める演算部を備えたことを特徴とする糸条の張力測定装置。
  6. 複数の糸種と、前記摩擦係数を加味した補正係数とを対応させた糸種別係数対応テーブルを格納する記憶部と、糸種の選択に基づいて前記テーブルから補正係数を選択可能とする入力部を備えたことを特徴とする請求項5に記載の糸条の張力測定装置。
  7. 前記入力部は、糸種と、前記摩擦係数を加味した補正係数との組み合わせを新規に前記記憶部に格納可能とする請求項6に記載の糸条の張力測定装置。
  8. 固定ガイドと、前記固定ガイドと相対的に変位する可動ガイドと、前記可動ガイドの変位を電気信号として出力し張力測定値に変換する変換手段とからなる糸条の張力測定装置であって、
    無負荷時における固定ガイドに対する可動ガイドの位置情報、単位負荷当りの可動ガイドの変位量および所定の負荷値が設定可能であり、
    前記変換手段は、前記設定に基づいて前記所定の負荷を与えた状態で固定ガイドに対する可動ガイドの位置に関する情報を含めた補正係数を算出する第一の演算モードと、
    前記可動ガイドの変位に基づき出力される電気信号を前記補正係数によって補完して糸条の張力測定値を求める第二の演算モードと、を備えたことを特徴とする糸条の張力測定装置。
  9. 固定ガイドと、前記固定ガイドと相対的に変位する可動ガイドと、前記可動ガイドの変位を電気信号として出力し張力測定値に変換する変換手段とからなる糸条の張力測定装置であって、
    前記可動ガイドと糸条との間の静摩擦係数及び動摩擦係数に関する定数並びに所定の負荷値が設定可能であり、
    前記変換手段は、前記所定の負荷を与えた状態で前記静摩擦係数に関する定数に基づき補正係数を算出する第一の演算モードと、
    前記可動ガイドの変位に基づき出力される電気信号を、前記補正係数及び前記動摩擦係数に関する定数によって補完して糸条の張力測定値を求める第二の演算モードとを備えたことを特徴とする糸条の張力測定装置。
  10. 複数の糸種と、前記摩擦係数に関する定数とを対応させた糸種別係数対応テーブルを格納する記憶部と、糸種の選択に基づいて前記テーブルから前記定数を選択可能とする入力部を備えたことを特徴とする請求項9に記載の糸条の張力測定装置。
  11. 前記入力部は、糸種と、前記摩擦係数に関する定数との組み合わせを新規に前記記憶部に格納可能とする請求項10に記載の糸条の張力測定装置。
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JP2012247246A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Mitsubishi Electric Corp 張力検出機構
CN107421883A (zh) * 2017-09-08 2017-12-01 广西科技大学 一种静摩擦系数测定装置及测定方法

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