JP5022930B2 - 接触式振動計およびこれを備えた表面性状測定装置 - Google Patents
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Description
例えば、非接触式の振動計では、静電容量式、渦電流式およびレーザードップラ式があり、接触式の振動計では、圧電素子を用いた方式および電磁式が知られている。このうち、振動計を検査対象物に対して固定したり、あるいは、検査対象物に対して相対移動できるように移動機構に取り付けたりする際の取扱いが容易なものは、接触式の振動計であり、また、接触式の方が安価でもあり、広く利用されている。
ここで、質量効果とは、測定を行うため検査対象物に取り付けた(固定した)センサの質量により検査対象物の固有振動数が変化することを示す。物体(検査対象物)の固有振動数は、物体の質量により変化するため、振動計などのセンサを取り付ける(固定する)と、センサそのものの質量が物体に付加され固有振動数が小さくなり、測定精度が悪化してしまう。
このため、従来の接触式の振動計では、特に検査対象物の質量が小さいほど固有振動数の変化の影響が大きく、その振動を正確に測定することが困難であった。
このような力センサ10を用いて、力センサ10を被測定物Wに接触させる際、減衰率kが常に一定(測定力一定)となるように、駆動アクチュエータで力センサ10と被測定物Wとの距離を制御すれば、力センサ10の位置情報から被測定物Wの形状や粗さを測定することができる。
つまり、特許文献1に記載の力センサを用いて、この力センサが検査対象物に対して一定の測定力で接触するように駆動アクチュエータなどで力センサの位置を制御すれば、その力センサの変位を検出することによって、検査対象物の振動振幅を取得し、振動を測定することが考えられる。
しかしながら、前述のフィードバック制御系では、応答可能帯域が所定の周波数よりも低い範囲(以下、低周波数帯域と呼ぶ。)となるローパス特性を示し、低周波数帯域よりも高い高周波の振動に対して、制御系が正確に応答できない。すなわち、検査対象物の振動の周波数が、低周波帯域よりも高い場合、検査対象物の変位に対して力センサの変位が追従できず、力センサの測定力を一定に制御できない。そのため、力センサの位置変位情報をもって、検査対象物の振動振幅とすることができず、検査対象物の振動を測定することができなかった。
この構成において、力検出信号(力フィードバック信号)が力設定値と一致するように力センサ移動手段を駆動させると、力センサは、検査対象物の変位(振動振幅)に追従するようにして移動する。
つまり、力センサが一定の測定力で検査対象物に接触した状態を維持するように、力制御ループによって測定力が制御されるので、力センサの質量そのものが測定系に影響を与えるのではなく、力センサの測定力(力センサの見かけ上の質量)が質量効果として影響を与える。
言い換えれば、設定されている力設定値分だけが質量効果として現れるので、力センサを可能な限り低測定力で検査対象物に接触させるように、測定力を制御することで、測定力の低下分だけ質量効果が低減される。従って、検査対象物の質量が小さい場合であっても、その振動を測定することができる。
また、低測定力を実現するために力センサの力検出感度が高いものを使用するので、微小な振動振幅であっても力の変化として検出することができ、従来よりも微小な振動振幅の測定が可能である。
この発明では、力制御ループが、ローパス特性を示すので、検査対象物の振動の周波数が、力制御ループの応答可能帯域(以下、低周波数帯域と呼ぶ。)内であれば、図1(A)に示すように、変位検出手段から出力される変位信号の振幅をもって、検査対象物の振動振幅とすることができ、検査対象物の振動を測定することができる。
これに対して、本発明の構成によれば、力検出信号および変位信号を合成する信号合成手段を備えているので、信号合成手段によって、変位信号の振幅に基づく検査対象物の振動振幅と、力検出信号の偏差に基づく検査対象物の振動振幅とを合成して、検査対象物の振動振幅を取得することができる。
従って、低い周波数から高い周波数、すなわち検査対象物に対して測定力一定制御の応答可能帯域よりも高い周波数までの振動に対して、検査対象物の振動を測定することができる。
V(f)=S(f)+F(f)・K(f) ・・・(1)
ただし、f:周波数
V(f):fにおける検査対象物の振動振幅
S(f):fにおける変位検出手段からの変位信号
F(f):fにおける力センサからの力検出信号
K(f):fにおける力検出信号対変位信号の変換係数
この構成によれば、信号分離手段によって、力検出信号および変位信号が高速フーリエ変換(FFT)等により周波数毎に分離され、演算手段の式(1)に基づいて周波数毎の振幅成分が算出されるので、検査対象物の振動振幅を構成する低周波から高周波までの周波数毎の振動振幅を取得することができる。
ここで、中間周波数帯域とは、力制御ループが応答できなくなり始めてから、殆ど応答できない周波数帯域を示す。
中間周波数帯域では、力制御ループが応答できない検査対象物の変位成分が生じるため、高周波数帯域での場合と同様に、力センサの変位信号をもって検査対象物の振動振幅とすることができない。一方、力制御ループが全く応答しないわけではなく、ある程度の応答を生じるため、高周波数帯域のように力検査信号の偏差を検査対象物の振動振幅に換算するだけでは、正確な振動振幅を算出することができない。
そこで、本発明では、演算手段が、変換係数K(f)により換算された力検出信号F(f)と、変位信号S(f)とを足し合わせて、検査対象物の振動振幅を合成するので、中間周波数帯域を含む低周波から高周波までの全周波数帯域において、検査対象物の振動を測定することができる。
ここで、除振機構としては、空気圧式ダンパー、ゴム板、板ばねが例示される。
この構成によれば、表面性状測定装置を設置する際に、プローブを使用して載置部または検査対象物の振動を測定しながら、除振機構の材質や数量等を調整することができるので、外部からの振動による測定精度への影響を最小限にすることができる。すなわち、載置部に伝わる振動の周波数を除振機構によって低くする調整を行うことができる。従って、設置時の除振機構の調整を容易に実施できる。また、載置部に振動が伝わったとしても、その振動の周波数が低くなっているので、力センサが載置部上の被測定物の振動による変位に追従可能となり、外乱による測定精度の悪化を抑制することができる。
<三次元測定装置の全体構成>
図2は、本発明の一実施形態に係る三次元測定装置の正面図である。図3は、三次元測定装置の要部の概略構成を示すブロック図である。図4は、コントローラおよびプローブの概略構成を示す模式図である。
また、載置部110は、外部からの影響による載置部110の振動を減衰させる除振機構としての空気圧式ダンパー180を介して設置されている。空気圧式ダンパー180は、空気圧を変更することで、減衰性能を調整可能に設けられている。
ここで、説明のために、載置部110の上面で互いに直交する二方向をそれぞれX方向(図2中の左右方向)、Y方向とし、載置部110の上面に垂直な方向をZ方向とする。なお、テーブル111の移動方向は、Y方向に沿っている。
力センサ取付部137には、力センサ1とは反対側にスケール134が立設され、このスケール134は、力センサ取付部137よりも上方に、スケール134を読み取って力センサ1の位置変位情報を検出するスケール検出器135を備えている。このスケール検出器135は、本発明の変位検出手段を構成し、位置変位情報を検出して変位信号として出力する。
テーブルスライド機構150は、Y方向駆動手段155(図3)を有する。Y方向駆動手段155は、制御装置200に接続され、この制御装置200の制御により、テーブル111をY方向へ移動させる。載置部110とテーブル111との相対移動量は、Y軸変位検出器142(図4)によって測定される。
X方向駆動手段162は、制御装置200に接続され、この制御装置200の制御により、Xスライダ161をX方向へ移動させる。Xビーム113とXスライダ161との相対移動量は、X軸変位検出器141(図4)によって測定される。
可動アーム171の先端には、上述したようにプローブ130のケース体131が取り付けられている。
Z方向駆動手段172は、制御装置200に接続され、この制御装置200の制御により、可動アーム171をプローブ本体132とは独立的にZ方向へ移動させる。Xスライダ161と可動アーム171との相対移動量は、Z軸変位検出器143(図4)によって測定される。
制御装置200は、図3に示すように、Y方向駆動手段155、X方向駆動手段162およびZ方向駆動手段172を制御するプローブ位置制御手段としてのXYZ駆動制御手段210と、プローブ130を制御するコントローラ220と、を備えている。
コントローラ220は、図4に示すように、大別すると、力フィードバックを構成する力制御ループRFと、位置フィードバックを構成する位置制御ループRPと、被測定物Wの振動振幅を算出する信号変換器240と、これらに接続されるコントローラ制御部233とを含んで構成されている。
また、カウンタ223からの位置フィードバック信号を微分して速度信号に変換する時間微分回路226が設けられ、演算器228では、時間微分回路226からの出力とスイッチ227を通過する力制御補償器または位置制御補償器のいずれかの出力との偏差が求められるようになっている。
また、位置制御ループRPは、スケール検出器135からの変位信号を位置フィードバック信号として位置設定値(目標位置)と比較し、位置フィードバック信号が目標位置に一致するように駆動アクチュエータ133を駆動させるように構成されている。
信号変換器240は、A/D変換回路222からの力フィードバック信号およびカウンタ223からの位置フィードバック信号を入力として、被測定物Wの振動周波数および振動振幅を算出するものであり、本発明の信号合成手段を構成する。
信号変換器240は、信号分離手段としての信号分離回路241と、演算手段としての演算回路242とを備えている。信号分離回路241は、力フィードバック信号および位置フィードバック信号を高速フーリエ変換(FFT)等により周波数毎の成分に分離する。演算回路242は、分離された各信号を取得し、被測定物Wの振動振幅を周波数毎に式(2)に基づいて算出する。具体的には、式(2)に示すように、演算回路242において、変換係数K(f)により換算された力フィードバック信号F(f)と、位置フィードバック信号S(f)とが足し合わされ被測定物Wの振動振幅が合成される。
V(f)=S(f)+F(f)・K(f) ・・・(2)
ただし、f:周波数(Hz)
V(f):fにおける被測定物Wの振動振幅(m)
S(f):fにおける位置フィードバック信号(m)
F(f):fにおける力フィードバック信号(N)
K(f):fにおける力検出信号対変位信号の変換係数(m/N)
このようにして、信号変換器240によって、被測定物Wの振動振幅を構成する低周波から高周波までの周波数毎の振動振幅が取得され、この信号変換器240から出力される振動周波数および振動振幅の情報が、振動表示部243に入力され表示されるようになっている。
次に、三次元測定装置を用いて被測定物Wの振動を測定する方法を説明する。
振動を測定する際、被測定物Wに対して力フィードバック信号が力設定値と一致するように駆動アクチュエータ133を駆動させると、力センサ1は、被測定物Wの振動による変位に追従するようにして移動する。
ここで、振動の測定方法について、力制御ループRFの周波数応答性に基づく3つの周波数帯域に分けて説明する。
図5は、力制御ループRFの周波数特性を示すグラフである。
図6は、低周波数帯域での振動測定を説明するためのブロック図である。
力制御ループRFの周波数特性が、図5のようにローパス特性を示すので、被測定物Wの振動の周波数が、周波数f1以下の低周波数帯域内であれば、図6に示すように、スケール検出器135から出力される位置変位情報の振幅をもって、被測定物Wの振動振幅とすることができ、被測定物Wの振動を測定することができる。
図7(A)は、力制御ループRFの周波数特性を示すグラフであり、図7(B)は、力センサ1の周波数特性を示すグラフである。
図8は、高周波数帯域での振動測定を説明するためのブロック図である。
被測定物Wの振動の周波数が、低周波数帯域よりも十分に高い範囲(図7中の周波数f2を超え、周波数f3以下の範囲、以下、高周波数帯域と呼ぶ。)内の場合、力制御ループRFが殆ど応答できない被測定物Wの変位成分が力フィードバック信号の偏差として現れる。図7(B)の周波数f3は、力センサ1の応答可能帯域の上限である。
この場合には、図8に示すように、分解手段で取得される周波数毎の力フィードバック信号F(f)が、上式の変換係数K(f)により被測定物Wの振動振幅に換算される。
なお、高周波数帯域では、力センサが被測定物Wの振動振幅に殆ど追従できないので、位置フィードバック信号S(f)は、殆ど生じず、F(f)・K(f)の項が支配的になる。これによって、高周波数帯域での被測定物Wの振動を測定することができる。
図9(A),(B)は、力制御ループRFおよび力センサ1の各周波数特性を示すグラフである。
図10は、中間周波数帯域での振動測定を説明するためのブロック図である。
被測定物Wの振動の周波数が、高周波数帯域ほど十分に高い範囲ではない場合、すなわち低周波数帯域より高く、高周波数帯域以下(図9中の周波数f1を超え、周波数f2以下の範囲、中間周波数帯域と呼ぶ。)の場合であっても、被測定物Wの振動を測定することができる。ここで、中間周波数帯域とは、力制御ループRFが応答できなくなり始めてから、殆ど応答できない周波数帯域を示す。
中間周波数帯域では、力制御ループRFが応答できない被測定物Wの変位成分が生じるため、高周波数帯域での場合と同様に、力センサ1の位置フィードバック信号をもって被測定物Wの振動振幅とすることができない。一方、力制御ループRFが全く応答しないわけではなく、ある程度の応答を生じるため、高周波数帯域のように力フィードバック信号の偏差を被測定物Wの振動振幅に換算するだけでは、正確な振動振幅を算出することができない。
そこで、本発明では、信号変換器240にて、上式により位置フィードバック信号S(f)と、変換係数K(f)により換算された力フィードバック信号F(f)とを足し合わせて、被測定物Wの振動振幅を算出することによって、図10に示すように、中間周波数帯域を含む低周波から高周波までの全周波数帯域において、被測定物Wの振動を測定することができる。
図11は、上式による振動振幅の算出結果の一例を示すグラフである。
三次元測定装置を設置する際、外部から載置部110に伝わる振動による測定精度への影響を軽減するため、除振機構としての空気圧式ダンパー180(図1)を調整する。この際、プローブ130を使用して載置部110または被測定物Wの振動を測定しながら、測定される振動振幅が最小となるように空気圧式ダンパー180の空気圧を変更する。このようにして、外部からの振動による測定精度への影響を最小限にすることができる。
図12は、式(2)における力検出信号対変位信号の変換係数K(f)を校正するための校正装置300を示す模式図である。
校正装置300は、校正用検査対象物W0と、校正用検査対象物W0を支持するとともにこれに振動を加える校正動作用駆動機構301と、校正用検査対象物W0の変位を検出する非接触変位センサ302とを備えて構成されている。
このような校正装置300を用いて、校正動作用駆動機構301を駆動させ、校正用検査対象物W0に振動を発生させる。校正用検査対象物W0に対して、力センサ1を接触させて力制御ループRFにより測定力一定制御を実行する。そして、力センサ1によって検出される測定力(測定値B)と、スケール検出器135によって検出される位置変位情報(測定値A)と、非接触変位センサ302によって検出される校正用検査対象物W0の振動の基準振動振幅(測定値C)との3種類の測定値A〜Cを取得する。校正用検査対象物W0の振動の周波数を変更して、周波数毎に測定値A〜Cを取得し、式(3)が成立する変換係数Kを周波数毎に算出し、変換係数Kのテーブルを作成する。
基準振動振幅(C)=位置測定値(A)+測定力(B)・変換係数(K)・・・(3)
このようにして任意の周波数fについての変換係数K(f)を校正することができる。
本実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)被測定物Wの振動の周波数が低周波数帯域より高い場合(図9中の周波数f1よりも高い場合)、被測定物Wの変位に対して力センサ1の変位が追従できず、力制御ループRFが応答できない被測定物Wの変位成分が力フィードバック信号の偏差として現れる。
これに対して、本実施形態の構成によれば、力フィードバック信号および位置フィードバック信号を合成する信号変換器240を備えているので、信号変換器240によって、位置フィードバック信号の振幅に基づく被測定物Wの振動振幅と、力フィードバック信号の偏差に基づく被測定物Wの振動振幅とを合成して、被測定物Wの振動振幅を取得することができる。
具体的には、信号変換器240の信号分離回路241が、力フィードバック信号および位置フィードバック信号を周波数毎に分離し、さらに、信号変換器240の演算回路242が、変換係数K(f)により換算された力フィードバック信号F(f)と、位置フィードバック信号S(f)とを足し合わせて、被測定物Wの振動振幅を合成するので、中間周波数帯域を含む低周波数帯域から高周波数帯域までの全周波数帯域(図9)において、被測定物Wの振動を測定することができる。
従来、接触式で検査対象物の振動を測定する場合、いわゆる質量効果による測定誤差の問題があった。
ここで、質量効果とは、測定を行うため検査対象物に取り付けた(固定した)センサの質量により検査対象物の固有振動数が変化することを示す。物体(検査対象物)の固有振動数は、物体の質量により変化するため、振動計などのセンサを取り付ける(固定する)と、センサそのものの質量が物体に付加され固有振動数が小さくなり、測定精度が悪化してしまう。検査対象物の質量をM、センサの質量をm、測定系の固有振動数をfeとすると、式(4)に示す固有振動数の変化分Δfeだけ固有振動数が減少する。例えば、固有振動数の変化率Δfe/feを0.01(1.0%)未満に抑えたい場合、センサの質量を検査対象物の質量の1/50以下にしなければならない。
このように、従来の接触式センサの場合、検査対象物にセンサを取り付ける(固定する)ため、センサの質量mそのものが測定系に影響を与え、固有振動数を式(4)の通りに変化させてしまう。特に、検査対象物の質量Mが小さいほど固有振動数の変化分Δfeの影響が大きく、その振動を正確に測定することが困難であった。
つまり、力センサ1が一定の測定力で被測定物Wに接触した状態を維持するように、力制御ループRFによって測定力Fが制御されるので、力センサ1の質量mそのものではなく、力センサ1の見かけ上の質量m'=F/g(F:力制御で設定されている測定力 [N]、g:重力加速度 [m/s2])が質量効果として影響を与える。
言い換えれば、設定されている測定力F分だけが質量効果として現れるので、力センサ1を可能な限り低測定力で被測定物Wに接触させるように、力制御を行うことで、測定力Fの低下分だけ質量効果が低減される。
本実施形態によれば、低測定力を実現するために力センサの力検出感度が高いものを使用するので、微小な振動振幅であっても力の変化として検出することができるため、質量の小さな被測定物Wの振動を測定することができ、従来よりも微小な振動振幅の測定が可能である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
また、前記実施形態の力センサ1としては検査対象物との接触時に発生する測定力を検出し力検出信号として出力できる構造であればよく、例えば、歪ゲージや圧電素子による力センサを用いてもよく、あるいは、図13の加振型力センサ10を用いてもよい。加振型力センサ10の場合、力センサ10のベース2とスタイラス3とを一体的に構成したが、これに限らず、別体であってもよい。つまり、ベース2とスタイラス3とを別体として構成し、ベース2に対してスタイラス3を接着固定するようにしてもよい。 また、除振機構としては、空気圧式ダンパーに限られず、ゴム板や板ばね等であってもよい。
110…載置部
130…プローブ
133…駆動アクチュエータ(力センサ移動手段)
135…スケール検出器(変位検出手段)
140…相対移動機構(プローブ移動手段)
141,142,143…変位検出器(プローブ位置検出手段)
170…可動アーム(プローブ保持部)
180…空気圧式ダンパー(除振機構)
240…信号変換器(信号合成手段)
241…信号分離回路(信号分離手段)
242…演算回路(演算手段)
RF…力制御ループ
W…被測定物(検査対象物)
Claims (4)
- 検査対象物との接触時に発生する測定力を検出し力検出信号として出力する力センサ、前記力センサの位置変位情報を検出し変位信号として出力する変位検出手段、および、前記力センサを検査対象物に対して移動させる力センサ移動手段を有するプローブと、
前記力検出信号を力フィードバック信号として力設定値と比較し、前記力フィードバック信号が前記力設定値に一致するように前記力センサ移動手段を駆動させる力制御ループと、を有する接触式振動計であって、
前記力検出信号および前記変位信号を合成して、検査対象物の振動振幅を取得する信号合成手段を備えていることを特徴とする接触式振動計。 - 請求項1に記載の接触式振動計において、
前記信号合成手段は、前記力検出信号および前記変位信号を周波数毎の成分に分離する信号分離手段と、検査対象物の振動振幅を周波数毎に次式に基づいて算出する演算手段とを備えることを特徴とする接触式振動計。
V(f)=S(f)+F(f)・K(f) ・・・(1)
ただし、f:周波数
V(f):fにおける検査対象物の振動振幅
S(f):fにおける変位検出手段からの変位信号
F(f):fにおける力センサからの力検出信号
K(f):fにおける力検出信号対変位信号の変換係数 - 請求項1または請求項2に記載の接触式振動計と、
検査対象物が載置される載置部と、
前記接触式振動計における前記プローブを保持するプローブ保持部と、
このプローブ保持部と前記載置部とを相対移動させるプローブ移動手段と、
前記プローブ移動手段に設けられ検査対象物に対する前記プローブの相対位置情報を検出するプローブ位置検出手段と、を備えることを特徴とする表面性状測定装置。 - 請求項3に記載の表面性状測定装置において、
前記載置部の振動を減衰させるとともに減衰性能を調整可能な除振機構を備え、
前記載置部は、前記除振機構を介して設置されている
ことを特徴とする表面性状測定装置。
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