JP2005098143A - 内燃機関点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッテリなどの電源に接続される電源端子を持たないスイッチング回路を構成し、その端子構造を簡単化するとともに、スイッチング素子のオン期間におけるゲート電圧を定電圧に保持し、確実な点火を行うことできる内燃機関点火装置を提案する。
【解決手段】 スイッチング回路は、電源端子を持たず、点火コイルに接続される出力端子と、点火信号電圧の供給を受ける入力端子と、基準電位に接続される基準電位端子を持って構成される。入力端子と基準電位端子との間に電流供給回路を接続し、この電流供給回路からスイッチング素子の駆動抵抗に電流を供給する。この電流供給回路は、定電流回路により制御され、点火信号電圧の立上がり部分と立下り部分との間で、駆動抵抗に定電流化された駆動電流を供給する。この定電流化された駆動電流は、オン期間中に、スイッチング素子のゲート電圧を一定に保持する。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば自動車に搭載される内燃機関点火装置に関するもので、詳しくは点火コイルの一次コイルの電流をスイッチング素子により遮断することにより、点火コイルの二次コイルに点火用高電圧を発生する内燃機関点火装置に関するものである。
従来の内燃機関点火装置では、点火コイルの一次コイルに接続されたスイッチング素子を開閉するスイッチング回路として、バッテリに接続された電源端子と、点火コイルの一次コイルに接続された出力端子と、点火信号電圧の入力端子と、基準電位端子とを持つものが多く用いられている。この電源端子、出力端子、入力端子、基準電位端子の4つの端子を持った内燃機関点火装置は、電源端子と基準電位端子との間に各制御回路を接続することにより、各制御回路を電源端子にバッテリからの安定した電圧を与え、各制御回路を安定して動作させることができる。しかし、電源端子を含む4つの端子を有するため、その端子構造が複雑となる。
端子構造を簡単化した従来の内燃機関点火装置が、例えば特許第2749714号公報に示されている。この内燃機関点火装置は、バッテリに接続される電源端子を持たず、点火コイルの一次コイルに接続された出力端子と、点火信号電圧の入力端子と、基準電位端子の3つの端子を持って構成されており、端子構造を簡単化できる。この内燃機関点火装置は、出力端子と基準電位端子との間に接続されたスイッチング素子を、入力端子に供給される点火信号電圧によりオン、オフする。併せてこのスイッチング素子を制御する制御回路も、入力端子と基準電位端子との間に接続され、点火信号電圧に基づき動作される。
特許2749714号公報
しかし、この種の電源端子を持たない内燃機関点火装置では、点火コイルの一次コイルに接続されるスイッチング素子が、入力端子に供給される点火信号電圧によって駆動されるので、点火信号電圧のレベルの変動が点火特性を悪化させる不都合がある。例えば、スイッチング素子のオン状態において、点火コイルの一次コイルにはそのインダクタンスの影響で、時間経過とともに増加する電流が流れるが、このスイッチング素子のオン状態において点火信号電圧のレベルが低ければ、スイッチング素子のオン抵抗が比較的大きい状態で点火コイルの一次コイルへの通電が行われるため、点火コイルの一次コイルの電流が充分な値まで増加しない状態で、スイッチング素子がオフする結果になり、充分な点火電圧を発生できず、エンジンに対する点火エネルギーが不足して、エンジン出力が低下したり、またエンジンに対する点火が行われない失火が起こる場合も発生する。
また、スイッチング素子のオン状態において、ノイズのために点火信号電圧が脈動すると、点火コイルの一次コイルの通電電流も変動して、点火タイミングでない誤ったタイミングで誤点火が起こる危険があり、また点火信号電圧の脈動のために、誤点火に至らないまでも、点火コイルの一次コイルの電流が充分な値まで増加しない状態で、スイッチング素子がオフする結果になり、充分な点火電圧を発生できず、エンジンに対する点火エネルギーが不足して、エンジン出力な低下が起こる。
この発明は、電源端子を持たず、出力端子と、入力端子と、基準電位端子を持ったスイッチング回路において、点火信号電圧のレベル変動によって点火特性が悪化しないように改良された内燃機関点火装置を提案するものである。
この発明による内燃機関点火装置は、一次コイルと二次コイルを有する点火コイル、および点火信号電圧に基づき前記点火コイルの一次コイルの電流を遮断し前記点火コイルの二次コイルに点火用高電圧を発生させるスイッチング回路を備えた内燃機関点火装置である。この発明において用いられる点火信号電圧は、立上がり部分と立下り部分を含んだパルス状電圧であり、またスイッチング回路は、バッテリに接続される電源端子を持たず、前記点火コイルの一次コイルに接続される出力端子と、前記点火信号を受ける入力端子と、基準電位端子とを持って構成される。このスイッチング回路は、出力端子と基準電位端子との間に接続されオン状態で点火コイルの一次コイルに電流を流し、オフ状態になったときに一次コイルの電流を遮断するスイッチング素子と、このスイッチング素子に対する駆動抵抗と、入力端子と基準電位端子との間に接続され前記駆動抵抗に電流を供給する電流供給回路とを有する。電流供給回路は、点火信号電圧に基づき、その立上がり部分において、駆動抵抗への駆動電流の供給を開始し、スイッチング素子をオン状態とし、またその立下り部分において、駆動電流を遮断してスイッチング素子をオフ状態とするように構成される。この電流供給回路は、定電流回路を含み、この定電流回路は、駆動電流を定電流化し、この定電流化された駆動電流を駆動抵抗に供給する。
この発明による内燃機関点火装置では、スイッチング回路がバッテリに接続される電源端子を持たずに、出力端子と、入力端子と、基準電位端子の3つの端子を持ち、端子構造が簡単化することができる。加えて、電流供給回路が定電流回路を含み、この定電流回路が定電流化した駆動電流を駆動抵抗に供給するので、スイッチング素子のオン状態における駆動電流が定電流化され、点火信号電圧のレベルが変動してもスイッチング素子の動作レベルを一定に保持でき、点火信号電圧レベルの変動による点火特性の悪化を回避できる。
以下この発明のいくつかの実施の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明による内燃機関点火装置の実施の形態1を示す。図2は実施の形態1の動作説明用の特性図である。
この実施の形態1の内燃機関点火装置は、自動車に搭載された内燃機関に対する点火装置であって、点火コイル1と、点火駆動回路5と、スイッチング回路10を含んでいる。点火コイル1は一次コイル2と二次コイル3を有し、車載バッテリなどの電源端子VBに接続されている。車載バッテリは例えば12ボルトであり、電源端子VBは例えば12ボルトである。二次コイル3には、スパークプラグ4が接続される。このスパークプラグ4は、内燃機関の燃焼室に配置され、燃焼室内に供給されるガソリンなどの燃料に点火して、燃焼させる。
点火駆動回路5は、自動車に搭載される電子制御装置(ECU)に含まれる。この電子制御装置はマイクロプロセッサ、メモリ、入出力回路などを内蔵し、自動車の各種電気負荷を集中的に制御するものである。点火駆動回路5は、例えばPNP形駆動トランジスタ6を含み、この駆動トランジスタ6はバイポーラトランジスタであり、そのエミッタは電源端子VBもしくはECUの内部電源に接続され、またそのコレクタは抵抗7を介して点火信号端子5aに接続されている。駆動トランジスタ6のベースは、電子制御装置(ECU)によって制御され、点火信号端子5aに点火信号電圧Viを発生する。この点火信号電圧Viは例えば、パルス形状波形を持った信号電圧である。
スイッチング回路10は、3つの端子、すなわち出力端子10aと、入力端子10bと、基準電位端子10cを持って構成される。出力端子10aは点火コイル1の一次コイル2に直接接続され、入力端子10bは点火駆動回路5の点火信号端子5aに直接接続される。また基準電位端子10cは、自動車の車体などの共通電位点GNDに直接接続される。この共通電位点GNDは通常アースと呼ばれ、この共通電位点GNDには、自動車に搭載される各種の電気機器、例えば電子制御装置(ECU)の基準電位端子も共通に接続される。スイッチング回路10は、バッテリなどの電源端子VBに接続される電源端子を持っておらず、このスイッチング回路10の端子構造は、上に述べた3つの端子、すなわち、出力端子10aと、入力端子10bと、基準電位端子10cで構成される。この3つの端子からなる端子構造は、電源端子を含まないため、簡単化される。
スイッチング回路10の内部構成について説明する。このスイッチング回路10は、点火信号ライン11と、基準電位ライン12と、スイッチング素子20と、このスイッチング素子20に対する駆動抵抗20Rと、電流供給回路30と、定電流回路40とを含んでいる。
点火信号ライン11は入力抵抗13、14の接続点に接続され、基準電位ライン12は基準電位端子10cに接続される。入力抵抗13、14は入力端子10bと基準電位ライン12との間に互いに直列に接続され、点火信号端子5aに出力される点火信号電圧Viを分圧して、分圧された点火信号電圧Vioを点火信号ライン11に出力する。
スイッチング素子20は点火コイル1の一次コイル2に対する通電回路をオン、オフするパワースイッチング素子である。実施の形態1では、IGBTと呼ばれるパワー半導体スイッチング素子が使用されている。このIGBTは絶縁ゲート形バイポーラトランジスタであって、コレクタC、エミッタE、ゲートGの3つの端子を有する。このスイッチング素子20のコレクタCは出力端子10aに直接接続され、そのエミッタEは基準電位端子10cに直接接続される。駆動抵抗20Rの一端はスイッチング素子20のゲートGに直接接続され、その他端はスイッチング素子20のエミッタEに直接接続され、この駆動抵抗20Rがスイッチング素子20にゲート電圧Vgを供給する。
図2は、点火信号電圧Vioと、ゲート電圧Vgの変化を示す。図2において、縦軸は電圧であり、横軸は時間である。点火信号電圧Vioはパルス状電圧であって、フロントエンドに立上がり部分SUを、またリアエンドに立下り部分SDを含んでいる。ゲート電圧Vgは点火信号電圧Vioに基づいて生成されるので、点火信号電圧Vioと同様に、パルス状電圧である。
点火信号電圧Vioの立上がり部分SUでは、電流供給回路30から駆動抵抗20Rへの駆動電流の供給が開始され、駆動抵抗20Rの両端のゲート電圧Vgが立上がり、このゲート電圧Vgがスイッチング素子20のスレッシュホールド電圧Vthを越えたタイミングtonにおいて、スイッチング素子20がオンとなり、電源端子VBから点火コイルの一次コイル2への通電が開始される。タイミングtonは通電タイミングである。
また点火信号電圧Vioの立下り部分SDにおいては、ゲート電圧Vgがスレッシュホールド電圧Vth以下となったタイミングtoffで、スイッチング素子20がオフされる。スイッチング素子20は、そのオン状態において、コレクタCとエミッタEとの間に電流を流し、点火コイル1の一次コイル2に電流を流す。スイッチング素子20がオフとなったタイミングtoffにおいて、一次コイル2に流れる電流が遮断され、二次コイル3に点火用高電圧を発生させ、スパークプラグ4に火花を発生させる。タイミングtoffは点火タイミングである。
電流供給回路30は、点火信号ライン11と基準電位ライン12との間に接続される。この電流供給回路30は、2つの出力トランジスタ31、32を含むカレントミラー回路33を含んでいる。トランジスタ31、32は例えばPチャンネルMOSトランジスタであり、それらのソースSはともに点火信号ライン11に直接接続され、またそれらのゲートは互いに接続され、トランジスタ31のドレインDに接続される。出力トランジスタ31のドレインDは定電流回路40の定電流トランジスタ41を経由して基準電位ライン12に接続され、また出力トランジスタ32のドレインDは駆動抵抗20Rを経由して基準電位ライン12に接続される。
定電流回路40は、定電流トランジスタ41とともに、上部トランジスタ42、43と下部トランジスタ44、45と、起動トランジスタ48、49を有する。上部トランジスタ42、43は例えばPチャンネルMOSトランジスタであり、定電流トランジスタ41と下部トランジスタ44、45と起動トランジスタ48、49はNチャンネルMOSトランジスタである。
上部トランジスタ42のソースSは抵抗46Rとダイオード46Dを介して点火信号ライン11に接続され、またトランジスタ43のソースSはダイオード47を介して点火信号ライン11に接続される。ダイオード46Dは、アノードが点火信号ライン11に、カソードが抵抗46Rを介してトランジスタ42のソースSにそれぞれ接続される。ダイオード47は、アノードが点火信号ライン11に、カソードがトランジスタ43のソースSに接続される。これらのトランジスタ42、43のゲートは互いに接続され、トランジスタ43のドレインDに接続されている。
下部トランジスタ44、45のドレインDはそれぞれ上部トランジスタ42、43のドレインDに直接接続され、トランジスタ44、45のソースSはそれぞれ基準電位ライン12に直接接続される。これらのトランジスタ44、45のゲートは互いに接続され、定電流トランジスタ41のゲートに直接接続されるとともに、トランジスタ42のドレインDに接続されている。
起動トランジスタ48のドレインDはトランジスタ49のゲートに直接接続されるとともに、起動抵抗48Rを介して点火信号ライン11に接続される。このトランジスタ48のゲートは下部トランジスタ44、45のゲートに直結され、このトランジスタ48のソースSは基準電位ライン12に直接接続されている。トランジスタ49のドレインDはトランジスタ43のゲートとドレインDに接続され、またトランジスタ45のドレインDに接続されている。このトランジスタ49のソースSは基準信号ライン12に直接接続されている。
定電流回路40は起動トランジスタ48、49によって起動される。まず点火信号電圧Vioの立上がり部分SUにおいて、点火信号電圧Vioの増大により、起動トランジスタ49がオンとなり、トランジスタ42、43のゲート電位を基準電位ライン12の基準電位に近づける。この結果、トランジスタ42、43のソースS、ドレインD間に電流が流れ、トランジスタ44、45、48のゲート電位が基準電位ライン12の基準電位に近づき、これらのトランジスタ44、45、48のソースS、ドレインD間に電流が流れる。トランジスタ44、45、48のゲート電位が所定値に保たれるため、トランジスタ42、44およびトランジスタ43、45を流れる電流は一定値に保持され、定電流トランジスタ41は一定電流を出力トランジスタ31、32から引き込むように動作する。
このように、定電圧回路40の定電流トランジスタ41は、点火信号ライン11の点火信号電圧Vioに基づき、出力トランジスタ31、32から定電流を引き出すように動作する。この結果、出力トランジスタ32は、駆動抵抗20Rに対し、一定の駆動電流Idの供給を開始し、スイッチング素子20のゲート電圧Vgは一定値に保持される。
点火信号電圧Vioの立下り部分SDにおいて、点火信号ライン11の点火信号電圧Vioが低下すると、定電流回路40を流れる電流が遮断され、定電流トランジスタ41による電流引き込み作用が停止し、その結果、出力トランジスタ31、32はともにオフとなり、駆動電流Idが遮断される。
このように、点火信号電圧Vioの立上がり部分SUの通電タイミングtonでは、定電流化された駆動電流Idの供給が開始され、ゲート電圧Vgがスイッチング素子20のスレッシュホールド電圧Vthを越えるので、スイッチング素子20がオンとなり、電源端子VBから点火コイル1の一次コイル2への通電が開始される。立下り部分SDの点火タイミングtoffでは、駆動電流Idが遮断され、点火コイル1の二次コイル3に点火用高電圧が発生して、スパークプラグ4に点火が行われる。
以上にように、実施の形態1では、電流供給回路30および定電流回路40がともに点火信号ライン11と基準電位ライン12との間に接続され、点火信号電圧Vi、Vioの立上がり部分SUと立下がり部分SDとにおいて、電流供給回路30による駆動抵抗20Rへの駆動電流Idの供給開始と遮断を行う。この構成に基づき、スイッチング回路10は、バッテリに接続される電源端子を持たずに、出力端子10aと入力端子10bと基準電位端子10cの3つの端子を持って構成される。このスイッチング回路10が電源端子を持たないことにより、スイッチング回路10の端子構造が簡略化できる。
実施の形態1において、定電流回路40は変化する点火信号電圧Vioを電圧源として、点火信号電圧Vioの立上がり部分SUと立下り部分SDの間において、電流供給回路30の出力トランジスタ31、32から定電流を引き出し、駆動抵抗20Rへ定電流化された駆動電流Idを供給する。この定電流化された駆動電流Idは、スイッチング素子20のゲート電圧Vgの変動を防止し、電源端子を持たないスイッチング回路10において、点火特性が悪化するのを防止する。例えば、スイッチング素子20のオン状態において、点火信号電圧Vioのレベルが低くても、駆動電流Idは定電流化された一定電流とされるので、ゲート電圧Vgも一定値に保持され、それに応じて、点火タイミングtoffでは、点火コイルの一次コイル2の通電電流が充分な値まで上昇した状態で、その通電電流が遮断されることになり、この通電電流が不足することによって内燃機関の点火エネルギーが不足したり、最悪失火するのを防止することができる。併せて、スイッチング素子20のオン期間において、ノイズによりゲート電圧Vgが変動するのも回避することができ、このノイズによる点火用高電圧の不足、失火をも防止することができる。
なお、実施の形態1では、電流供給回路30の各トランジスタをMOSトランジスタで構成しているが、各トランジスタをすべてバイポーラトランジスタに変更することも可能である。この場合、Pチャンネルトランジスタ31、32、42、43をPNP形バイポーラトランジスタに置き換え、またNチャンネルトランジスタ41、44、45、48、49をNPN形バイポーラトランジスタに置き換えることにより、同じ機能を達成することができる。
実施の形態2.
図3はこの発明による内燃機関点火装置の実施の形態2を示す。この実施の形態2は、スイッチング回路10Bを使用する。このスイッチング回路10Bは、図1に示す実施の形態1のスイッチング回路10に、電流制限回路60を付加したものであり、これに伴い図1に示すスイッチング素子20に代わり、補助エミッタE1を持ったスイッチング素子20Aが使用される。その他は図1の実施の形態1と同じに構成されるので、同じ部分を同じ符号で示し、説明を省略する。
スイッチング素子20Aは、IGBTであり、これはコレクタCと、主エミッタE、補助エミッタE1、ゲートGを有する。コレクタCはスイッチング回路10Bの出力端子10aに、主エミッタEはその基準電位端子10bにそれぞれ直接接続される。
電流制限回路60は、スイッチング素子20Aのオン状態において、スイッチング素子20Aの通電電流を制限し、スイッチング素子20Aに流れる電流が過大になるのを防ぐように働く保護回路である。この電流制限回路60は、電流制限コンパレータ61と、基準電位源62と、検出抵抗63、64、65と、電流制限トランジスタ66を含んでいる。検出抵抗65は補助エミッタE1に接続され、スイッチング素子20Aの通電電流を検出する通電電流検出回路IDを構成する。検出抵抗63、64はコレクタC、すなわち出力端子10aに接続され、出力端子10aの出力電圧を検出する出力電圧検出回路VDを構成する。
電流制限コンパレータ61は、マイナス側入力aと、プラス側入力bと、出力cを有する。出力電圧検出回路VDを構成する検出抵抗63、64は、基準電位源62とともに、スイッチング素子20AのコレクタCと基準電位ライン12との間に、互いに直列に接続される。検出抵抗63がコレクタCに直接接続され、基準電位源62のマイナス側端子が基準電位ライン12に直接接続され、検出抵抗63と基準電位源62のプラス側端子との間に検出抵抗64が接続される。通電電流検出回路IDを構成する検出抵抗65はスイッチング素子20Aの補助エミッタE1と基準電位ライン12との間に接続される。スイッチング素ス20Aの補助エミッタE1は電流制限コンパレータ61のマイナス側入力aに接続され、検出抵抗63、64の相互接続点は電流制限コンパレータ61のプラス側入力bに接続されている。基準電位源62は定電圧eの電位源であり、そのプラス側端子が検出抵抗64に接続され、この検出抵抗64を介して電流制限コンパレータ61のプラス側入力bに接続される。
電流制限トランジスタ66はPチャンネルMOSトランジスタである。このトランジスタ66のソースSは電流供給回路30の端子30aに接続され、点火信号ライン11に直接接続されている。トランジスタ66のドレインDは電流供給回路30の端子30bに接続され、出力トランジスタ31のゲートとドレインDに直接接続されている。トランジスタ66のゲートは電流制限コンパレータ61の出力cに接続されている。
点火コイル1の一次コイル2を流れるスイッチング素子20Aのコレクタ電流が制限電流以下であり、電流制限コンパレータ61のマイナス側入力aの電位Vaが、プラス側入力bの電位Vbよりも小さいときに、出力cに高レベル出力を発生し、電流制限トランジスタ66をオフさせる。点火コイル1の一次コイル2を流れる電流が増大し、検出抵抗65を流れる電流が増大して、電流制限コンパレータ61のマイナス側入力aの電位Vaがプラス側入力bの電位Vbを越えれば、電流制限コンパレータ61の出力cの出力電位Vcはそれらの電位差Va−Vbの大きさに応じて低下し、それに応じて電流制限トランジスタ66のゲート電圧を下げて、トランジスタ66のソースSとドレインDとの間に電流を流す。この電流制限トランジスタ66の電流に応じて、電流供給回路30の出力トランジスタ31の電流がバイパスされ、出力トランジスタ32から駆動抵抗20Rへの電流を減少させ、スイッチング素子20AのゲートGの電位を低下させる。このゲート電位Gの低下により、スイッチング素子20Aのコレクタ電流が低下し、そのコレクタ電流の増加が制限される。
電流制限コンパレータ61のプラス側入力aの電位Vaは、基準電位源62による定電位成分eと、出力端子10a、すなわちスイッチング素子20AのコレクタCの電位に比例する比例電位成分ecとが加算された電位である。この比例電位成分ecは出力電圧検出回路VDの検出抵抗63、64によって検出される。この比例電位成分ecは、電流制限コンパレータ61のプラス側入力bの電位Vbをその大きさに応じて上昇させる。この比例電位ecの増大は、電流制限コンパレータ61の動作特性を変更し、スイッチング素子20Aのコレクタ電圧Vceの変化を抑制する。
図4は電流制限回路60の動作説明線図であり、点火信号電圧Vioが点火信号ライン11をプラスとする極性で供給された場合において、スイッチング素子20Aのコレクタ、エミッタ間電圧Vceとコレクタ電流Icの関係を示す。縦軸はスイッチング素子20Aのコレクタ電流Icを、また横軸はそのコレクタ電圧Vceを示す。動作点aはスイッチング素子20Aが点火信号電圧Vioの上昇に伴い、スイッチング素子20Aがオンとなるポイントである。この動作点aからスイッチング素子20Aは点火コイル1の一次コイル2への電流の供給を開始し、コレクタ電流Icが急激に増加し、これに伴ってコレクタ電圧Vceも増加する。動作点bは電流制限回路60がスイッチング素子20Aのコレクタ電流Icの制限を開始するポイントである。この動作点bでは、コレクタ電流IcはIc1であり、コレクタ電圧VceはVce1である。この動作点bでは、電位Vaが電位Vbを超え、電流制限トランジスタ66が出力トランジスタ31を側路する動作が開始され、ゲートGの電圧Vgの低下が起こり、コレクタ電流Icの制限が開始される。
検出抵抗63、64が設けられず、比例電位成分ecが与えられない場合には、スイッチング素子20Aは、動作点bから点線で示す特性C0に沿って動作点dへ変化するものとする。この特性C0によれば、動作点dにおいて、スイッチング素子20Aのコレクタ電流IcがIc2に達し、コレクタ電圧VceはVce3に達する。検出抵抗63、64による比例電位成分ecは、動作点bからの動作特性を特性C1に変化したと等価な特性を電流制限コンパレータ61に与える。この特性C1では、コレクタ電流IcがIc2に達したときに、動作点はcとなり、コレクタ電圧VceはVce2(Vce2<Vce3)になる。すなわち、特性C1は特性C0に比べて、コレクタ電圧Vceの変化を抑制し、また電流制限動作が開始される動作点bにおけるコレクタ電圧Vceの変化を小さく抑える。
図5は電流制限回路60を付加した場合におけるコレクタ電流Icと、コレクタ電圧Vceの波形変化を示す。図5(a)はコレクタ電流Icの変化を、また図5(b)はコレクタ電圧Vceの変化を示す。図5の横軸は時間である。通電タイミングtonにおいて、スイッチング素子20Aがオンとなり、コレクタ電流Icが流れ始め、またコレクタ電圧Vceは急激に減少する。コレクタ電流Icが増加し、このコレクタ電流IcがIc1に達したタイミングt3において、電位Vaが電位Vbを越えて、電流制限回路60による電流制限動作が開始される。この電流制限動作の開始時点t3では、コレクタ電流Icが点火コイル1の一次コイル2の大きなインダクタンスのために脈動し、コレクタ電圧Vceも脈動するおそれがある。比例電位成分ecによる特性C0から特性C1への変更は、この脈動を抑制する。
図5(c)の破線の円内には、タイミングt3におけるコレクタ電圧Vceの脈動を拡大して示す。特性C0では、破線で示す脈動波形W0となるが、比例電位成分ecによる特性C1への変更に基づき、振動振幅の抑制された脈動波形W1となる。この抑制された脈動波形W1によって、このタイミングt3において、内燃機関に誤点火が起こるのを防止できる。
時点t3の後の点火タイミングtoffにおいて、点火信号電圧Vioの下降に伴い、電流供給回路30から駆動抵抗20Rへの給電が停止されると、スイッチング素子20Aがオフとなり、コレクタ電流Icは急激に低下し、これに伴って、点火コイル1の二次コイル3に点火用高電圧が発生し、内燃機関に点火が行なわれる。なお、点火タイミングtoffは、タイミングt3よりも前に設定される場合もある。
実施の形態2では、スイッチング回路10Bを出力端子10aと、入力端子10bと、基準電位端子10cの3つの端子として、その端子構造を簡単化したものにおいて、通電電流検出回路IDによりスイッチング素子20Aの通電電流を検出し、その通電電流の増大に応じて、電流供給回路30から駆動抵抗20Rへの電流を減少させる電流制限トランジスタ66により、スイッチング素子20Aを効果的に保護できる。
加えて、出力電圧検出回路VDにより、出力端子10a、すなわちスイッチング素子20Aのコレクタ電圧Vceを検出し、電流制限時のコンパレータ61の動作特性を変更して、電流制限開始時におけるコレクタ電圧の脈動を抑制するようにしたので、電流制限開始時点における内燃機関への誤点火を防止できる。
実施の形態3.
図6はこの発明による内燃機関点火装置の実施の形態3を示す電気回路図である。この実施の形態3は、図3のスイッチング素子20Aを変形したスイッチング素子20Bを使用し、また図3の電流制限回路60を変形した電流制限回路60Aを使用したものであるが、図3に示す実施の形態2と同様に、スイッチング素子を保護する機能を持った実施の形態である。この実施の形態3において、スイッチング素子20Bと電流制限回路60A以外は、図3に示す実施の形態2と同じであり、同じ部分を同じ符号で示し、説明を省略する。
実施の形態3に使用されるスイッチング素子20Bは、IGBTであるが、主IGBT21と、センスIGBT24とラッチアップ素子27を内蔵したものである。主IGBT21は、NチャンネルMOSトランジスタ22とPNP形バイポーラトランジスタ23を直列に接続したものである。NチャンネルMOSトランジスタ22のドレインDはPNP形トランジスタ23のベースBに接続され、またNチャンネルMOSトランジスタ22のソースSはPNP形トランジスタ23のコレクタCに接続されている。PNP形バイポーラトランジスタ23のエミッタEは、スイッチング素子20BのコレクタCとなり、NチャンネルMOSトランジスタ22のソースSはスイッチング素子20BのエミッタEとなる。NチャンネルMOSトランジスタ22のゲートGはスイッチング素子20BのゲートGとなる。
センスIGBT24は、NチャンネルMOSトランジスタ25とPNP形バイポーラトランジスタ26を直列接続したものである。NチャンネルMOSトランジスタ25のドレインDはPNP形トランジスタ26のベースBに接続され、またNチャンネルMOSトランジスタ25のソースSはPNP形トランジスタ26のコレクタCに接続されている。PNP形バイポーラトランジスタ26のエミッタEは、スイッチング素子20BのコレクタCに接続され、またNチャンネルMOSトランジスタ25のゲートGはスイッチング素子20BのゲートGに接続される。
ラッチアップ素子27は、PNP形バイポーラトランジスタ28とNPN形バイポーラトランジスタ29を有する。PNP形バイポーラトランジスタ28のコレクタCはNPN形バイポーラトランジスタ29のベースBに接続され、PNP形バイポーラトランジスタ28のベースBはPNP形バイポーラトランジスタ23、26のベースBと共通接続され、またNPN形バイポーラトランジスタ29のコレクタCに接続される。PNP形バイポーラトランジスタ27のエミッタEはスイッチング素子20BのコレクタCに接続される。
電流制限回路60Aは、電流制限コンパレータ61と、基準電位源62と、検出抵抗67、68、69、71、72と、電流制限トランジスタ66と、ツエナーダイオード群73と、ツエナーダイオード74を含んでいる。検出抵抗67はセンスIGBT24のNチャネルMOSトランジスタ25のソースSに接続され、スイッチング素子20Bの通電電流検出回路IDを構成する。検出抵抗68、69、71、72、ツエナーダイオード群73およびツエナーダイオード74は、ラッチアップ素子27のNPN形バイポーラトランジスタ29に接続され、スイッチング素子20BのコレクタCの電圧、すなわち出力端子10aの出力電圧を検出する出力電圧検出回路VDを構成する。
通電電流検出回路IDの検出抵抗67は、センスIGBT24のNチャンネルMOSトランジスタ25のソースSと基準電位ライン12との間に接続される。出力電圧検出回路VDのツエナーダイオード群73は、例えば3つのツエナーダイオードを直列したもので、ラッチアップ素子27のNPN形バイポーラトランジスタ29のベースBと基準電位ライン12との間に接続されている。このツエナーダイオード群73は、そのカソードがNPN形バイポーラトランジスタ29のベースBに、そのアノードが基準電位ライン12に接続される。検出抵抗68、69は、ラッチアップ素子27のNPN形バイポーラトランジスタ29のエミッタEと基準電位ライン12との間に互いに直列に接続されている。ツエナーダイオード74は、検出抵抗68と並列に接続され、そのカソードはNPN形バイポーラトランジスタ29のエミッタEに、またそのアノードは検出抵抗68、69の相互接続点にそれぞれ接続される。基準電位源62と検出抵抗71、72は、検出抵抗69と並列な回路に、互いに直列に接続される。基準電位源62は、そのマイナス側端子が基準電位ライン12に接続され、そのプラス側端子が検出抵抗72、71を介して、検出抵抗68、69の相互接続点に接続される。
電流制限コンパレータ61のプラス側入力bは検出抵抗71、72の相互接続点に接続され、そのマイナス側入力aは検出抵抗67とNチャンネルMOSトランジスタ25のソースSとの相互接続点に接続され、出力cは電流制限トランジスタ66のゲートに接続される。電流制限トランジスタ66のソースS、ドレインDは電流供給回路30の端子30a、30bに接続され、図6に示す実施の形態3と同様に、電流供給回路30の出力トランジスタ32のソースS、ドレインDにそれぞれ直接接続される。
図7はこの実施の形態3において、スイッチング素子20BのコレクタCからエミッタEへ流れるコレクタ電流Icと、そのコレクタCとエミッタEとの間のコレクタ電圧Vceの特性を示す。この特性は、動作点a、b1、e、fを含み、これらの動作点の間に領域Z1、Z2、Z3、Z4を含む。領域Z1は動作点a、b1の間の領域、領域Z2は動作点b1、eの間の領域、領域Z3は動作点e、fの間の領域であり、領域Z4は動作点f以上の領域である。
動作点aにおいて、スイッチング素子20Bがオンし、点火コイル1の一次コイル2に電流が流れ始める。動作点aから動作点b1に向かって、コレクタ電流Icは急激に増加する。点火コイル1の一次コイル2を流れるスイッチング素子20Bのコレクタ電流が制限電流以下であり、電流制限コンパレータ61のマイナス側入力aの電位Vaが、プラス側入力bの電位Vbよりも小さいときには、電流制限コンパレータ61の出力cに高レベル出力が発生し、電流制限トランジスタ66がオフとなる。点火コイル1の一次コイル2を流れる電流が増大し、検出抵抗67を流れる電流が増大して、電流制限コンパレータ61のマイナス側入力aの電位Vaがプラス側入力bの電位Vbを越えれば、電流制限コンパレータ61の出力cの出力電位Vcはそれらの電位差Va−Vbの大きさに応じて低下し、それに応じて電流制限トランジスタ66のゲート電位を低下させ、トランジスタ66のソースSとドレインDとの間にドレイン電流を流す。この電流制限トランジスタ66のドレイン電流に応じて、電流供給回路30のトランジスタ31のソース、ドレイン間電流がバイパスされ、トランジスタ32から駆動抵抗20Rへの電流を減少させ、スイッチング素子20BのゲートGの電位を低下させる。このゲート電位Gの低下により、スイッチング素子20Bのコレクタ電流が低下し、そのコレクタ電流の増加が制限される。
領域Z1、Z2では、ツエナーダイオード群73、ツエナーダイオード74はともにオフしており、電流制限コンパレータ61のプラス側入力Vbは、基準電位源62の定電圧成分eと、比例電圧成分ecに応じて上昇する。領域Z3では、ツエナーダイオード群73はオフし、ツエナーダイオード74がオンとなる。このツエナーダイオード74のオンに基づき、検出抵抗68の両端電圧がツエナーダイオード74によりクランプされるので、このツエナーダイオード74のクランプ電圧を越える電圧成分は検出抵抗69に集中する結果となり、このため電流制限コンパレータ61のプラス側入力Vbがより大きく変化するので、領域Z3ではコレクタ電圧Vceに対するコレクタ電流Icの変化の傾きが、領域Z2に比べて大きくなる。領域Z4では、ツエナーダイオード群73もオンとなる。このため、検出抵抗68、69の両端の検出電圧はツエナーダイオード群73によってクランプされて、それ以上増加しない。このため、領域Z4では電流制限コンパレータ61のプラス側入力Vbの増加がツエナーダイオード群73によって抑制される結果となり、電流制限コンパレータ61の出力cの電位は検出抵抗67の検出電圧に応じて減少し、コレクタ電流Icの抑制効果が大きくなる。
図8は電流制限回路60Aを付加した場合におけるスイッチング素子20Bのコレクタ電流Icと、コレクタ電圧Vceの波形変化を示す。図8(a)はコレクタ電流Icの変化を、また図8(b)はコレクタ電圧Vceの変化を示す。図8の横軸は時間である。通電タイミングtonにおいて、スイッチング素子20Bがオンとなり、コレクタ電流Icが流れ始め、またコレクタ電圧Vceは急激に減少する。コレクタ電流Icが増加し、このコレクタ電流Icが増大した時点t3において、電位Vaが電位Vbを越えて、電流制限回路60Aによる電流制限動作が開始される。この電流制限動作は領域Z2、Z3において段階的に変化する結果となり、コレクタ電圧Vceの脈動がより効果的に抑えられる。動作点eは電流制限動作の屈曲点となり、この動作点eよりもコレクタ電圧Vceが低い領域Z2では、動作点eよりもコレクタ電圧Vceが高い領域Z3に比べて、コレクタ電圧Vceに対するコレクタ電流Icの傾きが小さくなっている。
この動作点eにおける電流制限動作の屈曲は、スイッチング素子20Bに充分なコレクタ電流Icを与えるとともに、その段階的な電流制限動作を与える。図3に示す実施の形態2では、動作点bから特性C1に従った電流制限動作を与え、動作点bでコレクタ電圧Vceが脈動するのを防止したが、この実施の形態3ではコレクタ電流Icの小さい領域から電流制限動作を与える結果、コレクタ電流Icが抑えられ、スイッチング素子20Aの通電電流が減少する。この実施の形態3は、電流制限動作を動作点bよりもコレクタ電流Icが大きい動作点b1に設定して、コレクタ電流Icをより大きくし、より充分な通電電流を点火コイル1の一次コイル2に流すようにしている。
領域Z2における電流制限動作は図4の特性C0に相当し、領域Z3における電流制限動作は図4の特性C1に相当する。このように電流制限動作を動作点eで屈曲させ、段階的に変化させることによって、図8に示すようにタイミングt3付近で充分なコレクタ電流を流すことができ、電源端子VBの電圧が高い状態においてコレクタ電圧変動を抑制することができる。
タイミングt3の後の点火タイミングtoffにおいて、点火信号電圧Vioの下降に伴い、電流供給回路30から駆動抵抗20Rへの給電が停止されると、スイッチング素子20Bがオフとなり、コレクタ電流Icは急激に低下し、これに伴って、点火コイル1の二次コイル3に点火用高電圧が発生し、内燃機関に点火が行なわれる。
実施の形態3では、スイッチング回路10Bを出力端子10aと、入力端子10bと、基準電位端子10cの3つの端子として、その端子構造を簡単化したものにおいて、電流制限回路60Aの電流制限トランジスタ66により、電流供給回路30から駆動抵抗20Rへの電流を減少させ、点火コイル1の一次コイル2への電流を効果的に制限できる。
加えて、スイッチング素子20Bのコレクタ電圧Vceを検出する回路に、ツエナーダイオード群73と、ツエナーダイオード74を設け、コレクタ電圧Vceの検出を段階的に変化させ、電源端子VBの電圧が高い状態での、電流制限開始時におけるコレクタ電圧の脈動を抑制するようにしたので、電流制限開始時点における内燃機関への誤点火を防止しながら、点火コイル1の一次コイル2に充分な通電電流を流し、充分な点火電圧を得ることができる。
この実施の形態3において、電流制限時におけるコレクタ電圧VceLは、電流制限時におけるコレクタ電流をIcLとすると、次の式で与えられる。
VceL=VB−R1×IcL
VBは電源端子VBの電圧であり、R1は点火コイル1の一次コイル2の抵抗である。抵抗R1を0.5〜0.7Ω、電流制限時のコレクタ電流IcLを9〜11A、電源電圧VBを14Vとしたとき、電流制限時のコレクタ電圧VceLは6.3〜9.5Vとなり、動作点eを10V付近に設定することにより、電流制限開始時点における内燃機関への誤点火を防止しながら、点火コイル1の一次コイル2に充分な通電電流を流し、充分な点火用高電圧を得ることができる。
図9は実施の形態3で使用されるスイッチング素子20Bの具体例を示す。このスイッチング素子20Bは、シリコンなどの半導体基板SSにより構成される。この半導体基板SSは、n−形の半導体層N1と、n+形の半導体層N2と、p+形の半導体層P1を有する。半導体層N1の下に半導体層N2が接合しており、この半導体層N2の下に半導体層P1が接合している。半導体層P1にはコレクタ電極層CEがオーミックコンタクトしており、このコレクタ電極層CEがコレクタCとなる。
半導体層N1の表面には、p形の半導体島領域P2、P3、P4が間隔をおいて形成されている。右側の島領域P2は主IGBT21を形成するもので、この島領域P2の表面にはn+形の半導体層N3が形成され、これらの島領域P2と半導体層N3にオーミックコンタクトするエミッタ電極EE1が配置されている。このエミッタ電極EE1がスイッチング素子20BのエミッタEとなる。主IGBT21は電流能力を上げるために複数個のIGBTで構成される。中央の島領域P3はセンスIGBT24を形成するもので、この島領域P3の表面にはn+形の半導体層N4が形成されており、これらの島領域P3と半導体層N4にオーミックコンタクトするエミッタ電極EE2が配置されている。左側の島領域P4はラッチアップ素子27を形成するもので、この島領域P4の表面にはn+形の半導体層N5と、p+形の半導体層P5が形成されている。エミッタ電極EE2は、エミッタ電極EE1と電気的に分離されている。
島領域P2の周りには、ゲート電極GEが配置されている。このゲート電極GEは、島領域P2の周りに位置する半導体層N1の表面と、半導体層N1、N3の間に位置する島領域P2の外周部の表面とに、シリコン酸化膜などの絶縁膜ISを介して対向するように配置され、半導体層N1、N3の間に位置する島領域P2の外周部の表面のチャンネルCHを制御する。このゲート電極GEはスイッチング素子20BのゲートGを構成する。ゲート電極GEは、島領域P3の周りにも配置され、半導体層N1、N4の間に位置する島領域P3の外周部の表面のチャンネルCHも制御する。
図9の右側の主IGBT21では、NチャンネルMOSトランジスタ22と、PNP形バイポーラトランジスタ23aと、NPN形バイポーラトランジスタ23bが構成される。NチャンネルMOSトランジスタ22は、半導体層N3をソースS、半導体N1をドレインD、ゲート電極GEをゲートGとして構成される。PNP形バイポーラトランジスタ23aは、半導体層P1をエミッタ、半導体層N1、N2をベース、島領域P2をコレクタとして構成され、またNPN形バイポーラトランジスタ23bは、半導体層N1、N2をコレクタ、島領域P2をベース、半導体層N3をエミッタとして構成される。これらのPNP形バイポーラトランジスタ23aとNPN形バイポーラトランジスタ23bは、PNP形バイポーラトランジスタ23aのコレクタとNPN形バイポーラトランジスタ23bのベースとが互いに接続され、またPNP形バイポーラトランジスタ23aのベースとNPN形バイポーラトランジスタ23bのコレクタとが互いに接続され、これらのトランジスタ23a、23bによって図6のPNPバイポーラトランジスタ23が構成される。
図9の中央のセンスIGBT24では、NチャンネルMOSトランジスタ25と、PNP形バイポーラトランジスタ26aと、NPN形バイポーラトランジスタ26bが構成される。NチャンネルMOSトランジスタ25は、半導体層N4をソースS、半導体N1をドレインD、ゲート電極GEをゲートGとして構成される。PNP形バイポーラトランジスタ26aは、半導体層P1をエミッタ、半導体層N1、N2をベース、島領域P3をコレクタとして構成され、またNPN形バイポーラトランジスタ26bは、半導体層N1、N2をコレクタ、島領域P3をベース、半導体層N4をエミッタとして構成される。これらのPNP形バイポーラトランジスタ26aとNPN形バイポーラトランジスタ26bは、PNP形バイポーラトランジスタ26aのコレクタとNPN形バイポーラトランジスタ26bのベースとが互いに接続され、またPNP形バイポーラトランジスタ26aのベースとNPN形バイポーラトランジスタ26bのコレクタとが互いに接続され、これらのトランジスタ26a、26bによって図6のPNPバイポーラトランジスタ26が構成される。エミッタ電極EE2に、検出抵抗67が接続される。
図9の左側のラッチアップ素子27では、PNP形バイポーラトランジスタ28と、NPN形バイポーラトランジスタ29とが構成される。PNP形バイポーラトランジスタ28は、半導体層P1をエミッタ、半導体層N1、N2をベース、島領域P4をコレクタとして構成される。NPN形バイポーラトランジスタ29は、半導体層N1、N2をコレクタ、島領域P4をベース、半導体層N5をエミッタとして構成される。半導体層N5には、検出抵抗68、69が接続され、検出抵抗68にツエナーダイオード74が接続される。半導体層P5には、ツエナーダイオード群73が接続される。
実施の形態4.
図10はこの発明による内燃機関点火装置の実施の形態4を示す。この実施の形態4は、図6に示す実施の形態3の電流制限回路60Aを少し変更した電流制限回路60Bを使用するものである。この電流制限回路60B以外は実施の形態3と同じであり、同じ部分を同じ符号で示し、説明を省略する。この実施の形態4でも、図6に示したIGBT20Bが使用される。
この実施の形態4の電流制限回路60Bはラッチアップ素子27のNPN形バイポーラトランジスタ29のベースに、2つのツエナーダイオード群75とツエナーダイオード76を接続し、これらを抵抗77により検出抵抗67に接続したものである。ツエナーダイオード群75と、ツエナーダイオード76は互いに直列に、NPNバイポーラトランジスタ29のベースBと基準電位ライン12との間に接続されている。ツエナーダイオード群75のカソードはNPN形バイポーラトランジスタ29のベースBに接続され、またツエナーダイオード76のカソードはツエナーダイオード群75のアノードに接続され、ツエナーダイオード76のアノードは基準電位ライン12に接続されている。抵抗77はツエナーダイオード群75と、ツエナーダイオード76の相互接続点と、検出抵抗67とNチャンネルMOSトランジスタ25のソースSとの相互接続点との間に接続される。
この実施の形態4では、ツエナーダイオード74がオンした後、ツエナーダイオード群75と、ツエナーダイオード76がオンするまでは、実施の形態3と同様に動作し、図7に示す動作点fまでは実施の形態3と同様に動作する。動作点eからコレクタ電圧Vceが異常に増大して動作点fに至れば、ツエナーダイオード群75と、ツエナーダイオード76がオンとなり、検出抵抗67の検出電圧が、ツエナーダイオード76によってクランプされ、それ以降にスイッチング素子20Bのコレクタ電流Icが増大しても、電流制限トランジスタ66の電流は増加せず、同じ強さの電流制限が続く結果になる。これは図7の領域Z4におけるコレクタ電流Icの制限動作を一定とし、それ以上の制限動作を停止する。実施の形態4では、この領域Z4において、スイッチング素子20Bのゲート電圧Vgは、定電圧になる。このゲート電圧Vgはスイッチング素子20Bをオン状態に保つが、その通電電流を充分に小さくした状態に保ち、コレクタ電圧Vceが異常に増大しても、スイッチング素子20Bに大きな電流が流れるのを防止する。または、ゲート電圧Vgがスイッチング素子20Bのスレッシュホールド電圧Tthを超えない状態を保ち、スイッチング素子20Bが通電しない状態とする。
実施の形態5.
図11はこの発明による内燃機関点火装置の実施の形態5を示す。この実施の形態5は、スイッチング回路10Eを使用するもので、これは図3に示す実施の形態2に対して、過通電保護回路80を付加したものである。その他は図3と同じに構成されており、同じ部分を同じ符号で示し、説明を省略する。
過通電保護回路80は、点火コイル1の一次コイル2に対する通電時間が所定値以上となったときに、スイッチング素子20Aを強制的にオフさせ、回路を保護するものである。この過通電保護回路80は、定電流源81、コンデンサ82、インバータ83、NチャンネルMOSトランジスタ84、過通電コンパレータ85を有する。
定電流回路81とコンデンサ82は点火信号ライン11と基準電位ライン12との間に、直列に接続されており、定電流源81は定電流でコンデンサ82を充電する。NチャンネルMOSトランジスタ84はコンデンサ82の放電回路に設けられており、そのドレインDは定電流源81とコンデンサ82の接続点に接続され、そのソースSは基準電位ライン12に接続される。インバータ83はその入力が点火信号ライン11に接続され、その出力はNチャンネルMOSトランジスタ84のゲートに接続されている。過通電コンパレータ85はマイナス側入力a、プラス側入力b、出力cを有する。マイナス側入力aは定電流源81とコンデンサ82の接続点に接続され、コンデンサ82の両端電圧を受ける。プラス側入力bには、定電位源86のプラス端子が接続されて、この定電位源86からに定電位を受ける。
定電流源81は点火信号Viを受けたときに、定電流をコンデンサ82に供給し、このコンデンサ82を充電する。コンデンサ82の電圧は点火信号Viの立ち上がり時点からの時間経過に応じて上昇する。このコンデンサ82の電圧が所定値に達して、入力aが入力bを越えると、過通電コンパレータ85の出力cは低レベルとなり、バイパストランジスタ34をオンにし、トランジスタ32から駆動抵抗20Rへの電流の供給を停止して、スイッチング素子20Aのゲート電圧Vgを低下させ、スイッチング素子20Aをオフさせる。
内燃機関のエンスト時または電子制御装置(ECU)の基準電位点の電位差により、点火信号電圧Vioが点火信号ライン11をプラスとする極性に長く維持される場合、これに伴い、点火コイル1の一次コイル2に対する通電時間が長くなる。この通電時間が異常に長くなって、所定時間以上となれば、過通電保護回路80は、スイッチング素子20Aを強制的にオフさせて、点火コイル1への通電を遮断し、スイッチング素子20Aおよびその駆動回路を保護する。インバータ83は点火信号Viが低レベルになったときに、NチャンネルMOSトランジスタ84をオンさせ、コンデンサ82を放電させる。
この実施の形態5では、スイッチング回路10Eを3つの端子10a、19b、10cで構成し、その端子構造を簡単化でき、また電流制限回路60により、スイッチング素子20Aのコレクタ電流を制限し、併せて、スイッチング素子20Aの通電時間が異常に長くなったときに、スイッチング素子20Aを強制的にオフさせ、スイッチング素子20Aおよびその駆動回路を保護することができる。
なお、実施の形態5において、定電流回路40を含む電流供給回路30、通電電流検出回路IDと出力電圧検出回路VDを含む電流制限回路60、および過通電保護回路80は、1チップの半導体集積回路として、1つの共通の半導体基板上に、集積化して作ることもできる。
この実施の形態5の過通電保護回路80は、図1に示す実施の形態1のスイッチング回路10、図3に示す実施の形態3のスイッチング回路10B、図6に示す実施の形態3のスイッチング回路10C、図10に示す実施の形態4のスイッチング回路10Dにも同様に使用することもできる。いずれの場合にも、過通電保護回路80は、過通電コンパレータ85の出力cがバイパストランジスタ34を駆動するように組み合わされる。
この発明による内燃機関点火装置は、自動車に搭載される内燃機関に対する点火装置として利用されるが、船舶に搭載される内燃機関、または家庭用、農業用の発動機として使用される内燃機関に対しても、利用可能である。
この発明による内燃機関点火装置の実施の形態1を示す電気回路図。 実施の形態1の動作説明用の特性図。 この発明による内燃機関点火装置の実施の形態2を示す電気回路図。 実施の形態2の動作説明用の特性図。 実施の形態2の動作説明用の特性図。 この発明による内燃機関点火装置の実施の形態3を示す電気回路図。 実施の形態3の動作説明用の特性図。 実施の形態3の動作説明用の特性図。 実施の形態3に使用されるIGBTを示す断面図。 この発明による内燃機関点火装置の実施の形態4を示す電気回路図。 この発明による内燃機関点火装置の実施の形態5を示す電気回路図。
符号の説明
1:点火コイル、2:一次コイル、3:二次コイル、4:点火プラグ、5:点火駆動回路、10、10B、10C、10D、10E:スイッチング回路、10a:出力端子、10b:入力端子、10c:基準電位端子、20、20A、20B:スイッチング素子、C:コレクタ、E:エミッタ、E1:補助エミッタ、B:ベース、21:主IGBT、24:センスIGBT、27:ラッチアップ素子、20R:駆動抵抗、30:電流供給回路、31、32:電流供給トランジスタ、34:バイパストランジスタ、40:定電流回路、41:出力トランジスタ、60、60A、60B:電流制限回路、61:電流制限コンパレータ、62:定電位源、66:電流制限トランジスタ、73、74、75、76:定電圧ダイオード、80:過通電保護回路、85:過通電コンパレータ。

Claims (15)

  1. 一次コイルと二次コイルを有する点火コイル、および点火信号電圧に基づき前記点火コイルの一次コイルの電流を遮断し前記点火コイルの二次コイルに点火用高電圧を発生させるスイッチング回路を備えた内燃機関点火装置であって、
    前記点火信号電圧は、立上がり部分と立下り部分を含んだパルス状電圧であり、
    前記スイッチング回路は、電源端子を持たず、前記点火コイルの一次コイルに接続される出力端子と、前記点火信号電圧を受ける入力端子と、基準電位端子とを持って構成されており、
    前記スイッチング回路は、前記出力端子と基準電位端子との間に接続されオン状態で前記点火コイルの一次コイルに電流を流し、オフ状態になったときに前記一次コイルの電流を遮断するスイッチング素子と、このスイッチング素子に対する駆動抵抗と、前記入力端子と基準電位端子との間に接続され前記駆動抵抗に駆動電流を供給する電流供給回路とを有し、
    前記電流供給回路は、前記点火信号電圧に基づき、前記立上がり部分において、前記駆動電流の供給を開始し、前記スイッチング素子をオン状態とし、前記立下り部分において、前記駆動電流を遮断して、前記スイッチング素子をオフ状態とするように構成され、さらにこの電流供給回路は定電流回路を含み、この定電流回路は、前記駆動電流を定電流化し、この定電流化された駆動電流を前記駆動抵抗に供給することを特徴とする内燃機関点火装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング回路は、前記入力端子に接続された点火信号ラインと、前記基準電位端子に接続された基準電位ラインとを有し、前記電流供給回路は前記点火信号ラインと基準電位ラインとの間に接続され、前記定電流回路も前記点火信号ラインと基準電位ラインとの間に接続されたことを特徴とする内燃機関点火装置。
  3. 請求項2記載の内燃機関点火装置であって、前記電流供給回路は前記駆動抵抗に駆動電流を供給する出力トランジスタを有し、また前記定電流回路は定電流を発生する定電流トランジスタを有し、この定電流トランジスタが前記出力トランジスタを定電流駆動することを特徴とする内燃機関点火装置。
  4. 請求項2記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング回路が、さらに前記スイッチング素子の通電電流を制限する電流制限回路を有することを特徴とする内燃機関点火装置。
  5. 請求項4記載の内燃機関点火装置であって、前記電流制限回路が、前記スイッチング素子の通電電流を検出する通電電流検出回路を有し、前記通電電流の増大に応じて前記電流供給回路から前記駆動抵抗への供給電流を低減して、前記スイッチング素子の通電電流を低減することを特徴とする内燃機関点火装置。
  6. 請求項4記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング素子がIGBTであり、このスイッチング素子がエミッタと、補助エミッタを有し、前記通電電流検出回路が前記補助エミッタに接続されることを特徴とする内燃機関点火装置。
  7. 請求項4記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング素子がセンスIGBTを有するIGBTであり、前記通電電流検出回路が前記センスIGBTに接続されることを特徴とする内燃機関点火装置。
  8. 請求項4記載の内燃機関点火装置であって、前記電流制限回路が、前記出力端子の出力電圧を検出する出力電圧検出回路を有し、この出力電圧検出回路の検出電圧に応じて前記スイッチング素子に対する電流制限特性を変更することを特徴とする内燃機関点火装置。
  9. 請求項8記載の内燃機関点火装置であって、前記出力電圧検出回路が、前記出力電圧の増大に伴なって前記検出電圧を段階的に変化させる電圧変化手段を含み、前記スイッチング素子に対する電流制限特性を段階的に変更することを特徴とする内燃機関点火装置。
  10. 請求項9記載の内燃機関点火装置であって、前記電流制限特性に屈曲点を設け、この屈曲点よりも低い側における前記出力電圧の領域では、その屈曲点よりも高い側における前記出力電圧の領域に比べて、前記出力電圧に対する前記スイッチング素子の通電電流の傾きを小さくしたことを特徴とする内燃機関点火装置。
  11. 請求項9記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング素子がIGBTであり、このIGBT内に構成されるラッチアップトランジスタに前記出力電圧検出回路が接続されていることを特徴とする内燃機関点火装置。
  12. 請求項2記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング回路が、前記出力端子の出力電圧を検出する出力電圧検出回路を有し、前記出力電圧が増大したときに前記スイッチング素子の通電電流を低減または遮断することを特徴とする内燃機関点火装置。
  13. 請求項2記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング回路が、過通電保護回路を有し、この過通電保護回路により、前記スイッチング素子の通電時間が所定時間以上長くなったときに、前記スイッチング素子をオフさせることを特徴とする内燃機関点火装置。
  14. 請求項2記載の内燃機関点火装置であって、前記スイッチング回路が、前記スイッチング素子の通電電流を制限する電流制限回路と、前記出力端子の電圧を検出してその出力端子の電圧が増大したときに前記スイッチング素子の電流を低減する電圧保護検出回路と、前記スイッチング素子の通電時間が所定時間以上に長くなったときに前記スイッチング素子をオフさせる過通電保護回路を有することを特徴とする内燃機関点火装置。
  15. 請求項14記載の内燃機関点火装置であって、前記電流制限回路、前記電圧保護回路、および前記過通電保護回路が、前記電流供給回路とともに、共通の半導体基板上に集積化されたことを特徴とする内燃機関点火装置。
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