JP2023021516A - スイッチ装置、電子機器、車両 - Google Patents

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Toru TAKUMA
直樹 ▲高▼橋
Naoki Takahashi
俊太郎 高橋
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Abstract

【課題】オフ直後でも速やかに再オンすることのできるスイッチ装置を提供する。【解決手段】スイッチ装置1は、電源電圧VBBの供給を受け付けるように構成された電源端子T1と、負荷3を外部接続するように構成された出力端子T2と、電源端子T1と出力端子T2との間に接続されるように構成されたスイッチ素子10と、電源電圧VBBよりも高い昇圧電圧VGを用いてスイッチ素子10の駆動信号G1を充電するように構成されたドライバ31と、スイッチ素子10の制御信号Siがスイッチ素子10をオンさせるときの論理レベルとなったときに出力端子T2に現れる出力電圧Voが負電圧検出状態であれば電源電圧VBBを用いて駆動信号G1をプリ充電するように構成されたプリチャージャ100と、を有する。【選択図】図6

Description

本明細書中に開示されている発明は、スイッチ装置、及び、これを用いた電子機器並びに車両に関する。
本願出願人は、車載IPD[intelligent power device]などのスイッチ装置に関してこれまでに数多くの新技術を提案している(例えば特許文献1を参照)。
国際公開第2017/187785号
しかしながら、従来のスイッチ装置(特にハイサイドスイッチIC)では、オフ直後の再オン挙動について、更なる改善の余地があった。
特に、近年では、車載用ICに対して、ISO26262(自動車の電気/電子に関する機能安全についての国際規格)を順守することが求められており、車載IPDについても、より高い信頼性設計が重要となっている。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の課題に鑑み、オフ直後でも速やかに再オンすることのできるスイッチ装置、及び、これを用いた電子機器並びに車両を提供することを目的とする。
例えば、本明細書中に開示されているスイッチ装置は、電源電圧の供給を受け付けるように構成された電源端子と、負荷を外部接続するように構成された出力端子と、前記電源端子と前記出力端子との間に接続されるように構成されたスイッチ素子と、前記電源電圧よりも高い昇圧電圧を用いて前記スイッチ素子の駆動信号を充電するように構成されたドライバと、前記スイッチ素子の制御信号が前記スイッチ素子をオンさせるときの論理レベルとなったときに前記出力端子に現れる出力電圧が負電圧検出状態であれば前記電源電圧を用いて前記駆動信号をプリ充電するように構成されたプリチャージャと、を有する。
なお、その他の特徴、要素、ステップ、利点、及び、特性については、以下に続く発明を実施するための形態及びこれに関する添付の図面によって、さらに明らかとなる。
本明細書中に開示されている発明によれば、オフ直後でも速やかに再オンすることのできるスイッチ装置、及びこれを用いた電子機器並びに車両を提供することが可能となる。
図1は、半導体集積回路装置の基本構成を示す図である。 図2は、ゲート制御部の一構成例を示す図である。 図3は、アクティブクランパの一構成例を示す図である。 図4は、アクティブクランプ動作を示す図である。 図5は、オフ直後の再オン挙動を示す図である。 図6は、プリチャージャの導入例を示す図である。 図7は、プリチャージャの導入効果を示す図である。 図8は、プリチャージャの一構成例を示す図である。 図9は、ダイオードの概略構成を示す図である。 図10は、車両の一構成例を示す外観図である。
<半導体集積回路装置(基本構成)>
図1は、半導体集積回路装置の基本構成を示す図である。本構成例の半導体集積回路装置1は、ECU[electronic control unit]2からの指示に応じて電源電圧VBBの印加端と負荷3との間を導通/遮断する車載用ハイサイドスイッチLSI(=車載IPDの一種)である。
なお、半導体集積回路装置1は、装置外部との電気的な接続を確立するための手段として、外部端子T1~T4を備えている。外部端子T1は、不図示のバッテリから電源電圧VBB(例えば12V)の供給を受け付けるための電源端子(VBBピン)である。外部端子T2は、負荷3(バルブランプ、リレーコイル、ソレノイド、発光ダイオード、または、モータなど)を外部接続するための負荷接続端子ないしは出力端子(OUTピン)である。外部端子T3は、ECU2から外部制御信号Siの外部入力を受け付けるための信号入力端子(INピン)である。外部端子T4は、ECU2に状態報知信号Soを外部出力するための信号出力端子(SENSEピン)である。なお、外部端子T4と接地端との間には、外部センス抵抗4が外付けされている。
さらに、半導体集積回路装置1は、その構成要素として、NMOSFET[N-channel type metal oxide semiconductor field effect transistor]10と、出力電流監視部20と、ゲート制御部30と、制御ロジック部40と、信号入力部50と、内部電源部60と、異常保護部70と、出力電流検出部80と、信号出力部90と、を集積化して成る。
NMOSFET10は、ドレインが外部端子T1に接続されてソースが外部端子T2に接続された高耐圧(例えば42V耐圧)のパワートランジスタである。このように接続されたNMOSFET10は、電源電圧VBBの印加端から負荷3を介して接地端に至る電流経路を導通/遮断するためのスイッチ素子(ハイサイドスイッチ)として機能する。なお、NMOSFET10は、ゲート駆動信号G1がハイレベルであるときにオンし、ゲート駆動信号G1がローレベルであるときにオフする。
また、NMOSFET10は、オン抵抗Ronが数十mΩとなるように素子を設計すればよい。ただし、NMOSFET10のオン抵抗Ronが低いほど、外部端子T2の地絡(=接地端ないしはこれに準ずる低電位端への短絡異常)が発生したときに過電流が流れやすくなり、異常発熱を生じやすくなる。従って、NMOSFET10のオン抵抗Ronを下げるほど、後述する過電流保護回路71及び温度保護回路73の重要性が高くなる。
出力電流監視部20は、NMOSFET21及び22と、センス抵抗23とを含み、NMOSFET10に流れる出力電流Ioに応じたセンス電圧Vs(=センス信号に相当)を生成する。
NMOSFET21及び22は、いずれもNMOSFET10と同期駆動されるセンストランジスタであり、出力電流Ioに応じたセンス電流Is及びIs2を生成する。NMOSFET10とNMOSFET21及び22とのサイズ比はm:1(ただしm>1)である。従って、センス電流Is及びIs2は、出力電流Ioを1/mに減じた大きさとなる。NMOSFET21及び22は、NMOSFET10と同様、ゲート駆動信号G1がハイレベルであるときにオンしゲート駆動信号G1がローレベルであるときにオフする。
センス抵抗23(抵抗値:Rs)は、NMOSFET21のソースと外部端子T2との間に接続されており、センス電流Isに応じたセンス電圧Vs(=Is×Rs+Vo、ただし、Voは外部端子T2に現れる出力電圧)を生成する電流/電圧変換素子である。
ゲート制御部30は、ゲート制御信号S1の電流能力を高めたゲート駆動信号G1を生成してNMOSFET10(及びNMOSFET21並びに22)のゲートに出力することにより、NMOSFET10のオン/オフ制御を行う。なお、ゲート制御部30は、過電流保護信号S71に応じて出力電流Ioを制限するようにNMOSFET10を制御する機能を備えている。
制御ロジック部40は、内部電源電圧Vregの供給を受けてゲート制御信号S1を生成する。例えば、外部制御信号Siがハイレベル(=NMOSFET10をオンさせるときの論理レベル)であるときには、内部電源部60から内部電源電圧Vregが供給されるので、制御ロジック部40が動作状態となり、ゲート制御信号S1がハイレベル(=Vreg)となる。一方、外部制御信号Siがローレベル(=NMOSFET10をオフさせるときの論理レベル)であるときには、内部電源部60から内部電源電圧Vregが供給されないので、制御ロジック部40が非動作状態となり、ゲート制御信号S1がローレベル(=GND)となる。また、制御ロジック部40は、各種の異常保護信号(過電流保護信号S71、オープン保護信号S72、温度保護信号S73、及び、減電圧保護信号S74)を監視している。なお、制御ロジック部40は、上記した異常保護信号のうち、過電流保護信号S71、オープン保護信号S72、及び、温度保護信号S73の監視結果に応じて出力切替信号S2を生成する機能も備えている。
信号入力部50は、外部端子T3から外部制御信号Siの入力を受け付けて制御ロジック部40及び内部電源部60に伝達するシュミットトリガである。なお、外部制御信号Siは、例えば、NMOSFET10をオンさせるときにハイレベルとなり、NMOSFET10をオフさせるときにローレベルとなる。
内部電源部60は、電源電圧VBBから所定の内部電源電圧Vregを生成して半導体集積回路装置1の各部に供給する。なお、内部電源部60の動作可否は、外部制御信号Siに応じて制御される。より具体的に述べると、内部電源部60は、外部制御信号Siがハイレベルであるときに動作状態となり、外部制御信号Siがローレベルであるときに非動作状態となる。
異常保護部70は、半導体集積回路装置1の各種異常を検出する回路ブロックであり、過電流保護回路71と、オープン保護回路72と、温度保護回路73と、減電圧保護回路74と、を含む。
過電流保護回路71は、センス電圧Vsの監視結果(=出力電流Ioの過電流異常が生じているか否か)に応じた過電流保護信号S71を生成する。なお、過電流保護信号S71は、例えば、異常未検出時にローレベルとなり、異常検出時にハイレベルとなる。
オープン保護回路72は、出力電圧Voの監視結果(=負荷3のオープン異常が生じているか否か)に応じたオープン保護信号S72を生成する。なお、オープン保護信号S72は、例えば、異常未検出時にローレベルとなり、異常検出時にハイレベルとなる。
温度保護回路73は、半導体集積回路装置1(特にNMOSFET10周辺)の異常発熱を検出する温度検出素子(不図示)を含み、その検出結果(=異常発熱が生じているか否か)に応じた温度保護信号S73を生成する。なお、温度保護信号S73は、例えば、異常未検出時にローレベルとなり、異常検出時にハイレベルとなる。
減電圧保護回路74は、電源電圧VBBないしは内部電源電圧Vregの監視結果(=減電圧異常が生じているか否か)に応じた減電圧保護信号S74を生成する。なお、減電圧保護信号S74は、例えば、異常未検出時にローレベルとなり、異常検出時にハイレベルとなる。
出力電流検出部80は、不図示のバイアス手段を用いて、NMOSFET22のソース電圧と出力電圧Voとを一致させることにより、出力電流Ioに応じたセンス電流Is2(=Io/m)を生成して信号出力部90に出力する。
信号出力部90は、出力切替信号S2に基づいてセンス電流Is2(=出力電流Ioの検出結果に相当)と固定電圧V90(=異常フラグに相当、本図では明示せず)の一方を外部端子T4に選択出力する。センス電流Is2が選択出力された場合には、状態報知信号Soとして、センス電流Is2を外部センス抵抗4(抵抗値:R4)で電流/電圧変換した出力検出電圧V80(=Is2×R4)がECU2に伝達される。出力検出電圧V80は、出力電流Ioが大きいほど高くなり、出力電流Ioが小さいほど低くなる。一方、固定電圧V90が選択出力された場合には、状態報知信号Soとして、固定電圧V90がECU2に伝達される。なお、状態報知信号Soから出力電流Ioの電流値を読み取る場合には、状態報知信号SoをA/D[analog-to-digital]変換してやればよい。一方、状態報知信号Soから異常フラグを読み取る場合には、固定電圧V90よりもやや低い閾値を用いて状態報知信号Soの論理レベルを判定してやればよい。
<ゲート制御部>
図2は、ゲート制御部30の一構成例を示す図である。本図のゲート制御部30は、ゲートドライバ31と、オシレータ32と、チャージポンプ33と、アクティブクランパ34と、NMOSFET35と、抵抗36(抵抗値R36)と、キャパシタ37(容量値C37)と、ツェナダイオード38と、を含む。
ゲートドライバ31は、チャージポンプ33の出力端(=昇圧電圧VGの印加端)と外部端子T2(=出力電圧Voの印加端)との間に接続されており、ゲート制御信号S1の電流能力を高めたゲート駆動信号G1を生成する。なお、ゲート駆動信号G1は、ゲート制御信号S1がハイレベルであるときにハイレベル(=VG)となり、ゲート制御信号S1がローレベルであるときにローレベル(=Vo)となる。
オシレータ32は、所定周波数のクロック信号CLKを生成してチャージポンプ33に出力する。なお、オシレータ32の動作可否は、制御ロジック部40からのイネーブル信号SAに応じて制御される。
チャージポンプ33は、クロック信号CLKを用いてフライングキャパシタを駆動することにより、電源電圧VBBよりも高い昇圧電圧VGを生成してゲートドライバ31に供給する昇圧部の一例である。なお、チャージポンプ33の動作可否は、制御ロジック部40からのイネーブル信号SBに応じて制御される。
アクティブクランパ34は、外部端子T1(=電源電圧VBBの印加端)とNMOSFET10のゲートとの間に接続されている。外部端子T2に誘導性の負荷3が接続されるアプリケーションでは、NMOSFET10をオンからオフへ切り替える際、負荷3の逆起電力により、出力電圧Voが負電圧(Vo<GND)となる。そのため、エネルギー吸収用にアクティブクランパ34(いわゆるアクティブクランプ回路)が設けられている。
NMOSFET35のドレインは、NMOSFET10のゲートに接続されている。NMOSFET35のソースは、外部端子T2に接続されている。NMOSFET35のゲートは、過電流保護信号S71の印加端に接続されている。また、NMOSFET35のドレイン・ゲート間には、抵抗36とキャパシタ37が直列に接続されている。
ツェナダイオード38のカソードは、NMOSFET10のゲートに接続されている。ツェナダイオード38のアノードは、NMOSFET10のソースに接続されている。このように接続されたツェナダイオード38は、NMOSFET10のゲート・ソース間電圧(=VG-Vo)を所定値以下に制限するクランプ素子として機能する。
本構成例のゲート制御部30において、過電流保護信号S71がハイレベルに立ち上げられると、ゲート駆動信号G1が定常時のハイレベル(=VG)から所定の時定数τ(=R36×C37)で引き下げられていく。その結果、NMOSFET10の導通度が徐々に低下していくので、出力電流Ioに制限が掛けられる。一方、過電流保護信号S71がローレベルに立ち下げられると、ゲート駆動信号G1が所定の時定数τで引き上げられていく。その結果、NMOSFET10の導通度が徐々に上昇していくので、出力電流Ioの制限が解除される。
このように、本構成例のゲート制御部30は、過電流保護信号S71に応じて出力電流Ioを制限するようにゲート駆動信号G1を制御する機能を備えている。
<アクティブクランパ>
図3は、アクティブクランパ34の一構成例を示す図である。本構成例のアクティブクランパ34は、m段(例えばm=8)のツェナダイオード列341と、n段(例えばn=3)のダイオード列342と、NMOSFET343と、を含む。
ツェナダイオード列341のカソードとNMOSFET343のドレインは、NMOSFET10のドレインと共に、外部端子T1(=電源電圧VBBの印加端に接続される第1端子に相当)に接続されている。ツェナダイオード列341のアノードは、ダイオード列342のアノードに接続されている。ダイオード列342のカソードは、NMOSFET343のゲートに接続されている。NMOSFET343のソースは、NMOSFET10のゲート(=ゲート駆動信号G1の印加端)に接続されている。NMOSFET10のソースは、外部端子T2(=負荷3の第1端に接続される第2端子に相当)に接続されている。負荷3としては、コイルまたはソレノイドなどの誘導性負荷が接続され得る。
以下では、NMOSFET10及び343それぞれのゲート・ソース間電圧をVgs1及びVgs2とし、ツェナダイオード列341の降伏電圧をmVZとし、ダイオード列342の順方向降下電圧をnVFとして、アクティブクランパ34によるアクティブクランプ動作を説明する。
図4は、アクティブクランパ34によるアクティブクランプ動作を示すタイミングチャートであり、上から順に、外部制御信号Si、出力電圧Vo(実線)並びにゲート駆動信号G1(破線)、及び、出力電流Ioが描写されている。なお、本図では、負荷3として誘導性負荷が接続されているものとする。
時刻t11において、外部制御信号Siがハイレベル(=NMOSFET10をオンするときの論理レベル)に立ち上げられると、ゲート駆動信号G1がハイレベルに立ち上がり、NMOSFET10がオンするので、出力電流Ioが流れ始め、出力電圧Voが電源電圧VBB近傍まで上昇する。
その後、時刻t12において、外部制御信号Siがローレベル(=NMOSFET10をオフするときの論理レベル)に立ち下げられると、ゲート駆動信号G1がローレベルに立ち下がり、NMOSFET10がオフする。このとき、負荷3として接続された誘導性負荷(コイルまたはソレノイドなど)は、NMOSFET10のオン期間に蓄えたエネルギーを放出するまで出力電流Ioを流し続ける。その結果、出力電圧Voは、接地電圧GNDよりも低い負電圧まで低下する。
ただし、アクティブクランパ34の働きにより、NMOSFET10のゲート・ソース間電圧Vgs1は、NMOSFET10のオン閾値電圧Vth近傍に維持されるので、NMOSFET10がフルオフすることはない。従って、出力電流Ioは、NMOSFET10を介して放電され、出力電圧Voは、電源電圧VBBよりも所定値α(=mVZ+nVF+Vgs1+Vgs2)だけ低い下限電圧VBB-α(例えばVBB-50V)以上に制限される。
つまり、アクティブクランパ34は、NMOSFET10のオフ遷移時にNMOSFET10をフルオフさせないことで、NMOSFET10のドレイン・ソース間電圧Vds(=VBB-Vo)を所定のクランプ電圧Vclp(=α)以下に制限する。
クランプ電圧Vclpは、電源電圧VBBの最大定格値よりも高く、かつ、NMOSFET10のドレイン・ソース間耐圧よりも低い電圧値に設定しておく必要がある。また、クランプ電圧Vclpが高いほど、半導体集積回路装置1の性能は良いと言えるが、そのアクティブクランプ耐量E(mJ)を鑑みると、クランプ電圧Vclpは低い方が良い。
なお、半導体集積回路装置1のアクティブクランプ耐量E(mJ)は、クランプ電圧Vclp(V)、出力電流Io(A)、及び、放電時間t(ms)から次式で決定される。
E(mJ)=Vclp(V)×Io(A)×t(ms)
<繰り返しPWM[pulse width modulation]駆動>
図5は、NMOSFET10の繰り返しPWM駆動時(=NMOSFET10のオン/オフが短期間に繰り返される駆動状態)において、NMOSFET10がオフされた直後に再びオンされたときの挙動を示す図であり、上から順に、外部制御信号Si、出力電圧Vo及び出力電流Ioが描写されている。なお、以下の説明では、負荷3として誘導性負荷(コイルまたはソレノイドなど)が接続されているものとする。
時刻t21において、外部制御信号Siがハイレベルからローレベルに立ち下がると、NMOSFET10がオフする。このとき、負荷3は、先にも述べたように、NMOSFET10のオン期間に蓄えたエネルギーを放出するまで出力電流Ioを流し続ける。その結果、出力電圧Voは、接地電圧GND(=0V)よりも低い負電圧まで低下する。
その後、時刻t22では、出力電圧Voが負電圧である状態、すなわち、負荷3が出力電流Ioを流し続けている状態で、外部制御信号Siがローレベルから再びハイレベルに立ち上げられている。このとき、出力電圧Voは、遅滞なくハイレベル(≒VBB)まで上昇することが望ましい。
しかしながら、実際には、出力電圧Voが接地電圧GND(=0V)まで戻らないと、半導体集積回路装置1の各部(特に、昇圧電圧VGを生成するチャージポンプ33)が起動しない。そのため、時刻t23で示したように、出力電圧Voの立ち上がりが遅れる。
以下では、このような不具合を開所することのできる新規な実施形態を提案する。
<半導体集積回路装置(実施形態)>
図6は、半導体集積回路装置1におけるプリチャージャの導入例を示す図である。本図に即して述べると、本実施形態の半導体集積回路装置1は、既出の構成要素(本図では、NMOSFET10、ゲートドライバ31、及び、外部端子T1並びにT2のみを例示)に加えて、プリチャージャ100を有する。
ゲートドライバ31は、電源電圧VBBよりも高い昇圧電圧VGを用いてNMOSFET10のゲート駆動信号G1を充電するように構成された回路ブロックであり、電流源311及び312を含む。
電流源311は、昇圧電圧VGの印加端とNMOSFET10のゲートとの間に接続されており、NMOSFET10のオン期間(Si=H)において、NMOSFET10のゲートに供給される充電電流I1を生成する。
電流源312は、NMOSFET10のゲートと接地端との間に接続されており、NMOSFET10のオフ期間(Si=L)において、NMOSFET10のゲートから引き抜かれる放電電流I2を生成する。また、電流源312は、負電圧検出回路101から出力される制御信号Syに応じて強制的にオフされる。
プリチャージャ100は、外部制御信号Siがハイレベル(=NMOSFET10をオンさせるときの論理レベル)となったとき、外部端子T2(=出力端子)に現れる出力電圧Voが負電圧検出状態、すなわち、出力電圧Voが負電圧検出閾値Vndet(ただしVndet<0V)よりも低い状態であれば、チャージポンプ33の起動を待つことなく、電源電圧VBBを用いてゲート駆動信号G1をプリ充電する回路ブロックであり、負電圧検出回路101と電流源102を含む。
なお、上記の負電圧検出閾値Vndetについては、半導体集積回路装置1の通常起動に支障を来さない範囲で任意に設定すればよい(例えば-1.2V<Vndet<0V、望ましくはVndet=-0.6V程度)。
負電圧検出回路101は、外部制御信号Siと出力電圧Voの入力を受け付けており、外部制御信号Siがハイレベル(=NMOSFET10をオンさせるときの論理レベル)となったときに出力電圧Voが負電圧検出状態であれば、制御信号Sxを用いて電流源102をオンすると共に、制御信号Syを用いてゲートドライバ31の電流源312をオフする。すなわち、Si=HかつVo<Vndetであるときには、ゲートドライバ31によるゲート駆動信号G1の放電が停止された上で、電源電圧VBBを用いたゲート駆動信号G1のプリ充電が行われる。
電流源102は、電源電圧VBBの印加端とNMOSFET10のゲートとの間に接続されており、NMOSFET10のゲートに供給されるプリ充電電流I3を生成する。なお、電流源102は、負電圧検出回路101から出力される制御信号Syによってオン/オフされる。
例えば、本実施形態の半導体集積回路装置1では、外部制御信号Siがハイレベル(=NMOSFET10をオンさせるときの論理レベル)となったとき、Si=HかつVo<Vndetであれば、プリ充電電流I3がオン状態となり、放電電流I2がオフ状態となる。なお、充電電流I1は、昇圧電圧VGが起動するまでオフ状態となる。その後、出力電圧Voの負電圧検出状態が解除(Vo>Vndet)されると、プリ充電電流I3がオフ状態となり、充電電流I1がオン状態となる。なお、放電電流I2は、引き続きオフ状態に維持されたままとなる。一方、NMOSFET10のオフ時(Si=L)には、充電電流I1及びプリ充電電流I3がオフ状態となり、放電電流I2がオン状態となる。
図7は、プリチャージャ100の導入効果を示す図であり、先出の図5と同様、上から順に、外部制御信号Si、出力電圧Vo及び出力電流Io(実線:プリチャージャ100あり、破線:プリチャージャ100なし)が描写されている。なお、以下の説明では、負荷3として誘導性負荷(コイルまたはソレノイドなど)が接続されているものとする。
時刻t31において、外部制御信号Siがハイレベルからローレベルに立ち下がると、NMOSFET10がオフする。このとき、負荷3は、先にも述べたように、NMOSFET10のオン期間に蓄えたエネルギーを放出するまで出力電流Ioを流し続ける。その結果、出力電圧Voは、接地電圧GND(=0V)よりも低い負電圧まで低下する。
その後、時刻t32では、出力電圧Voが負電圧である状態、すなわち、負荷3が出力電流Ioを流し続けている状態で、外部制御信号Siがローレベルから再びハイレベルに立ち上げられている。
ただし、先にも説明したように、出力電圧Voが接地電圧GND(=0V)まで戻らないと、半導体集積回路装置1の各部(特に昇圧電圧VGを生成するチャージポンプ33)が起動しない。そのため、仮にプリチャージャ100が導入されていない場合には、本図の破線で示したように、時刻t33まで出力電圧Voの立ち上がりが遅れる。
一方、プリチャージャ100が導入されている場合には、時刻t32において、Si=HかつVo<Vndetが満たされた時点で、電源電圧VBBを用いたプリ充電電流I3の生成が開始される。従って、チャージポンプ33の起動を待たずにゲート駆動信号G1が引き上げられ、NMOSFET10が速やかにオンする。その結果、出力電圧Voをより速く接地電圧GND(=0V)まで上昇させることができるので、チャージポンプ33の起動タイミングを早めることが可能となり、延いては、出力電圧Voを速やかにハイレベル(≒VBB)まで上昇させることが可能となる。
このように、プリチャージャ100が導入された半導体集積回路装置1であれば、NMOSFET10をオフした直後であっても、NMOSFET10を速やかに再オンすることができるので、NMOSFET10の繰り返しPWM駆動を行うことが可能となる。
なお、プリチャージャ100は、ゲート駆動信号G1を電源電圧VBBまでしか引き上げることができない。ただし、プリチャージャ100の導入目的は、あくまで出力電圧Voを速やかに接地電圧GND(=0V)まで上昇させることであって、NMOSFET10をフルオンさせることではないので、何ら問題はない。
<プリチャージャ>
図8は、プリチャージャ100の一構成例を示す図である。本構成例のプリチャージャ100において、負電圧検出回路101は、トランジスタN1及びN2(いずれもデプレッション型NMOSFET)と、抵抗R1と、ダイオード列D1及びD2と、ツェナダイオードZD1と、論理積ゲートAND(=ロジックに相当)と、を含む。
抵抗R1の第1端は、外部端子T2(=出力電圧Voの印加端)に接続されている。抵抗R1の第2端、ダイオード列D1のアノード、及び、ダイオード列D2のカソードは、いずれもトランジスタN2のゲートに接続されている。ダイオード列D1のカソード及びダイオード列D2のアノードは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタN1のドレインは、電源電圧VBBの印加端に接続されている。トランジスタN1のソース、ゲート並びにバックゲート、トランジスタN2のドレイン、及び、ツェナダイオードZD1のカソードは、いずれも論理積ゲートの第1入力端に接続されている。トランジスタN2のソース及びバックゲートとツェナダイオードZD1のアノードは、いずれも接地端に接続されている。論理積ゲートANDの第2入力端は、外部制御信号Siの印加端に接続されている。論理積ゲートANDの出力端は、制御信号Sxの印加端に接続されている。
また、本構成例のプリチャージャ100において、電流源102は、トランジスタN3(エンハンスメント型NMOSFET)と、トランジスタN4~N6(いずれもデプレッション型NMOSFET)と、トランジスタP1~P3(いずれもPMOSFET)と、ダイオードD3及びD4と、ツェナダイオードZD2と、を含む。
トランジスタP1~P3それぞれのソース並びにバックゲート、トランジスタN6のドレイン、及びツェナダイオードZD2のカソードは、いずれも外部端子T1(=電源電圧VBBの印加端)に接続されている。トランジスタP1~P3それぞれのゲート、トランジスタN6のゲート並びにバックゲート、ツェナダイオードZD2のアノード、及び、トランジスタN3のドレインは、いずれもトランジスタP1のドレインに接続されている。トランジスタN3のソースは、トランジスタN4のドレインに接続されている。トランジスタN3のバックゲート、及び、トランジスタN4のソース、ゲート並びにバックゲートは、いずれも接地端に接続されている。トランジスタP2のドレインは、ダイオードD3のアノードに接続されている。ダイオードD3のカソードは、NMOSFET10のゲートに接続されている。トランジスタP3のドレインは、ダイオードD4のアノードに接続されている。ダイオードD4のカソード及びN5それぞれのドレインは、いずれも制御信号Syの印加端に接続されている。トランジスタN5のソース、ゲート及びバックゲートは、いずれも外部端子T2(=出力電圧Voの印加端)に接続されている。
本構成例のプリチャージャ100において、トランジスタN2のゲートには、抵抗R1を介して出力電圧Voに応じた監視電圧Vaが印加されている。従って、トランジスタN2は、監視電圧Vaがオン閾値電圧Vth(ただしVth<0V、例えばVth=-1.2V)よりも低いときにオフ状態となり、監視電圧Vaがオン閾値電圧Vthよりも高いときにオン状態となる。つまり、トランジスタN2に流れる下側電流IL1の大きさは、監視電圧Va(延いては出力電圧Vo)に応じて変動する。
また、トランジスタN2のドレインと電源電圧VBBの印加端との間には、一定の上側電流IH1を生成するトランジスタN1が接続されている。従って、トランジスタN2のドレインから引き出される出力信号Vb(=トランジスタN2のドレイン電圧)は、IL1>IH1であるときにローレベル(=負電圧未検出時の論理レベル)となり、IL1<IH1であるときにハイレベル(=負電圧検出時の論理レベル)となる。すなわち、監視電圧Vaがオン閾値電圧Vthよりも低くなってトランジスタN2のオン抵抗値が高くなり、下側電流IL1が上側電流IH1よりも小さくなると、出力信号Vbがハイレベルに立ち上がる。この状態は、出力電圧Voの負電圧検出状態に相当する。
論理積ゲートANDは、外部制御信号Siと出力信号Vbとの論理積演算により、電流源102の制御信号Sxを生成する。従って、制御信号Sxは、外部制御信号Siと出力信号Vbの少なくとも一方がローレベルであるときにローレベルとなり、外部制御信号Siと出力信号Vbの双方がハイレベルであるときにハイレベルとなる。
トランジスタN3のゲートには、負電圧検出回路101から制御信号Sxが入力されている。従って、トランジスタN3は、制御信号Sxがハイレベルであるときにオン状態となり、制御信号Sxがローレベルであるときにオフ状態となる。
なお、外部端子T1(=電源電圧VBBの印加端)とトランジスタN3のドレインとの間には、一定の上側電流IH2を生成するトランジスタN6が接続されている。また、トランジスタN3のソースと接地端との間には、一定の下側電流IL2を生成するトランジスタN4が接続されている。従って、トランジスタN3がオンしているとき(Sx=H)には、トランジスタP1のドレインに基準電流I0(=IL2-IH2)が流れる状態となり、トランジスタN3がオフしているとき(Sx=L)には、トランジスタP1のドレインに基準電流I0が流れない状態となる。
トランジスタP1及びP2は、トランジスタP1のドレインに流れる基準電流I0をミラーし、トランジスタP2のドレインから先述のプリ充電電流I3として出力する第1カレントミラーを形成している。従って、制御信号Sxがハイレベルであるときには、プリ充電電流I3が流れる状態となり、制御信号Sxがローレベルであるときには、プリ充電電流I3が流れない状態となる。
トランジスタP1及びP3は、トランジスタP1のドレインに流れる基準電流I0をミラーし、トランジスタP3のドレインから上側電流IH3として出力する第2カレントミラーを形成している。従って、制御信号Sxがハイレベルであるときには、上側電流IH3が流れる状態となり、制御信号Sxがローレベルであるときには、上側電流IH3が流れない状態となる。
また、トランジスタP3のドレインと外部端子T2(=出力電圧Voの印加端)との間には、一定の下側電流IL3(ただしIL3<IH3)を生成するトランジスタN5が接続されている。従って、上側電流IH3が流れているとき(Sx=H)には、トランジスタN5のドレインから引き出される制御信号Syがハイレベルとなり、上側電流IH3が流れていないとき(Sx=L)には、上記の制御信号Syがローレベルとなる。なお、電流源312は、制御信号Syがハイレベルであるときに強制的にオフされる。
抵抗R1は、ダイオード列D1及びD2に流れるダイオード電流Idを制限するための電流制限素子に相当する。なお、抵抗R1の抵抗値は、アクティブクランプ動作に支障を来さない範囲で任意に設定すればよい(例えば100~500kΩ程度)。
ダイオード列D1及びD2は、監視電圧Va(=トランジスタN2のゲート・ソース間電圧に相当)を所定の電圧範囲内に制限するためのクランパに相当する。本図に即して述べると、NMOSFET10のオン期間(Vo≒VBB)には、ダイオード列D1の正側クランプ作用により、監視電圧Vaが+2Vf(ただしVfはダイオード列D1を形成するダイオードの順方向降下電圧)にクランプされる。一方、アクティブクランプ期間(Vo≒VBB-α)には、ダイオード列D2の負側クランプ作用により、監視電圧Vaが-2Vf(ただしVfはダイオード列D2を形成するダイオードの順方向降下電圧)にクランプされる。ダイオード列D1及びD2それぞれの直列段数は、任意(1以上)である。
ツェナダイオードZD1は、出力信号Vbを所定の上限値以下に制限するためのクランパに相当する。ツェナダイオードZD2は、トランジスタP1のドレイン・ソース間電圧を所定の上限値以下に制限するためのクランパに相当する。ダイオードD3及びD4は、それぞれ、NMOSFET10のゲートからトランジスタP2及びP3のボディダイオードを介して外部端子T1(=電源電圧VBBの印加端)に向かう電流経路を遮断するための逆流防止素子に相当する。
<寄生素子に関する考察>
ところで、高耐圧・低オン抵抗が要求されるNMOSFET10としては、半導体集積回路装置1のn型基板をドレイン電極(=外部端子T1に相当)とする縦構造MOSFET構造のパワーMOSFETが広く一般に用いられている。この場合、例えば半導体集積回路装置1内のNMOSFET10以外のMOSFET素子が横型構造であり、その横型MOSFETもn型基板上に形成される。そこで、n型基板に電源電圧VBBが印加されるので、n型基板に付随する寄生素子の影響を受けないように、半導体集積回路装置1の回路設計及び素子設計を行う必要がある。以下ではダイオード列D1及びD2を形成するダイオードに着目して具体的に説明する。
図9は、ダイオード列D1及びD2を形成するダイオードの概略構成を示す図(=半導体集積回路装置1の縦断面構造を示す図)である。本構成例の半導体集積回路装置1は、n型基板201と、n型エピ層202と、n型ポリシリコン領域203と、p型ポリシリコン領域204と、を有する。
n型基板201は、先にも述べたように、NMOSFET10のドレイン電極(=外部端子T1)に相当する。従って、n型基板201には、電源電圧VBBが印加され得る。
n型エピ層202は、n型基板201の表面に積層形成されるn型のエピタキシャル成長層である。なお、n型エピ層202は、n型基板201と電気的に導通している。従って、n型エピ層202には、n型基板201と同じく、電源電圧VBBが印加され得る。
n型ポリシリコン領域203及びp型ポリシリコン領域204は、それぞれ、n型エピ層202の表層でpn接合を形成する。なお、n型ポリシリコン領域203は、ポリシリコン膜にn型不純物をイオン注入することにより形成され、ポリシリコンダイオードDpolyのカソードとして機能する。一方、p型ポリシリコン領域204は、ポリシリコン膜にp型不純物をイオン注入することにより形成され、ポリシリコンダイオードDpolyのアノードとして機能する。
ところで、仮にn型エピ層202の内部にMOSダイオードDepiを形成する場合には、まずn型エピ層202の内部にp型ウェル205を形成し、さらにp型ウェル205の内部にn型半導体領域206及びp型半導体領域207をそれぞれ形成すればよい。このような素子構造によれば、p型ウェル205及びp型半導体領域207がMOSダイオードDepiのアノードとして機能し、n型半導体領域206がMOSダイオードDepiのカソードとして機能する。
ただし、MOSダイオードDepiを有する半導体集積回路装置1には、n型半導体領域206をエミッタとし、p型ウェル205及びp型半導体領域207をベースとし、n型基板201及びn型エピ層202をコレクタとする寄生トランジスタQ1(=npn型バイポーラトランジスタ)が付随する。そのため、n型基板201(=電源電圧VBBの印加端)から寄生トランジスタQ1を介して意図しない電流が流れるおそれがある。
一方、先出のポリシリコンダイオードDpolyは、n型基板201及びn型エピ層202から電気的に分離されているので、寄生素子の影響を受けない。従って、例えば、ダイオード列D1及びD2を形成するダイオードとして好適に利用することができる。
<車両への適用>
図10は、車両の一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、バッテリ(本図では不図示)と、バッテリから電力供給を受けて動作する種々の電子機器X11~X18とを搭載している。
車両Xには、エンジン車のほか、電動車(BEV[battery electric vehicle]、HEV[hybrid electric vehicle」、PHEV/PHV(plug-in hybrid electric vehicle/plug-in hybrid vehicle]、又は、FCEV/FCV(fuel cell electric vehicle/fuel cell vehicle]などのxEV)も含まれる。
なお、本図における電子機器X11~X18の搭載位置については、図示の便宜上、実際とは異なる場合がある。
電子機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)、または、モータに関する制御(トルク制御、及び、電力回生制御など)を行う電子制御ユニットである。
電子機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]及びDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
電子機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
電子機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power steering]制御、電子サスペンション制御など)を行うボディコントロールユニットである。
電子機器X15は、ドアロック及び防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
電子機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、ダンパー(ショックアブソーバー)、電動サンルーフ、及び、電動シートなど、標準装備品またはメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
電子機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[electronic toll collection system]など、ユーザオプション品として任意で車両Xに装着される電子機器である。
電子機器X18は、車載ブロア、オイルポンプ、ウォーターポンプ、バッテリ冷却ファンなど、高耐圧系モータを備えた電子機器である。
なお、先に説明した半導体集積回路装置1、ECU2、及び、負荷3は、電子機器X11~X18のいずれにも組み込むことが可能である。
<総括>
以下では、上記で説明した種々の実施形態について総括的に述べる。
例えば、本明細書中に開示されているスイッチ装置は、電源電圧の供給を受け付けるように構成された電源端子と、負荷を外部接続するように構成された出力端子と、前記電源端子と前記出力端子との間に接続されるように構成されたスイッチ素子と、前記電源電圧よりも高い昇圧電圧を用いて前記スイッチ素子の駆動信号を充電するように構成されたドライバと、前記スイッチ素子の制御信号が前記スイッチ素子をオンさせるときの論理レベルとなったときに前記出力端子に現れる出力電圧が負電圧検出状態であれば前記電源電圧を用いて前記駆動信号をプリ充電するように構成されたプリチャージャと、を有する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成によるスイッチ装置において、前記プリチャージャは、前記電源電圧を用いて前記スイッチ素子の制御端に供給されるプリ充電電流を生成するように構成された電流源と、前記制御信号が前記スイッチ素子をオンさせるときの論理レベルとなったときに前記出力電圧が前記負電圧検出状態であれば前記電流源をオンするように構成された負電圧検出回路と、を含む構成(第2の構成)にしてもよい。
また、上記第2の構成によるスイッチ装置において、前記負電圧検出回路は、前記制御信号が前記スイッチ素子をオンさせるときの論理レベルとなったときに前記出力電圧が前記負電圧検出状態であれば前記ドライバによる前記駆動信号の放電を停止させる構成(第3の構成)にしてもよい。
また、上記第2又は第3の構成によるスイッチ装置において、前記負電圧検出回路は、前記出力電圧に応じた監視電圧が負のオン閾値電圧よりも低いときにオフ状態となるように構成されたデプレッション型のNMOSFETと、前記制御信号と前記NMOSFETの出力信号に応じて前記電流源の制御信号を生成するように構成されたロジックと、を含む構成(第4の構成)にしてもよい。
また、上記第4の構成によるスイッチ装置において、前記負電圧検出回路は、前記NMOSFETのゲート・ソース間電圧を所定の電圧範囲内に制限するように構成されたクランパをさらに含む構成(第5の構成)にしてもよい。
また、上記第5の構成によるスイッチ装置は、前記電源電圧が印加されるように構成されたn型基板と、前記n型基板の表面に積層形成されるように構成されたn型エピ層と、をさらに有し、前記クランパは、前記n型エピ層の表層でpn接合を形成するように構成されたポリシリコンダイオードを含む構成(第6の構成)にしてもよい。
また、上記第1~第6いずれかの構成によるスイッチ装置は、前記スイッチ素子のオフ遷移時に前記スイッチ素子をフルオフさせないことで前記スイッチ素子の両端間電圧を所定のクランプ電圧以下に制限するように構成されたアクティブクランパをさらに有する構成(第7の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている電子機器は、上記第1~第7いずれかの構成によるスイッチ装置と、前記スイッチ装置に外付けされるように構成された負荷と、を有する構成(第8の構成)とされている。
上記第8の構成による電子機器において、前記負荷は、バルブランプ、リレーコイル、ソレノイド、発光ダイオード、または、モータである構成(第9の構成)にしてもよい。
また、例えば、本明細書中に開示されている車両は、上記第8または第9の構成による電子機器を有する構成(第10の構成)とされている。
<その他の変形例>
なお、本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
1 半導体集積回路装置(スイッチ装置)
2 ECU
3 負荷
4 外部センス抵抗
10 NMOSFET(スイッチ素子)
20 出力電流監視部
21、22 NMOSFET
23 センス抵抗
30 ゲート制御部
31 ゲートドライバ
311、312 電流源
32 オシレータ
33 チャージポンプ(昇圧部)
34 アクティブクランパ
341 ツェナダイオード列
342 ダイオード列
343 NMOSFET
35 NMOSFET
36 抵抗
37 キャパシタ
38 ツェナダイオード(クランプ素子)
40 制御ロジック部
50 信号入力部
60 内部電源部
70 異常保護部
71 過電流保護回路
72 オープン保護回路
73 温度保護回路
74 減電圧保護回路
80 出力電流検出部
90 信号出力部
100 プリチャージャ
101 負電圧検出回路
102 電流源
201 n型基板
202 n型エピ層
203 p型ウェル
204 n型半導体領域
205 p型半導体領域
206 n型ポリシリコン領域
207 p型ポリシリコン領域
AND 論理積ゲート(ロジック)
D1、D2 ダイオード列
D3、D4 ダイオード
Dmos MOSダイオード
Dpoly ポリシリコンダイオード
N1、N2、N4~N6 トランジスタ(デプレッション型NMOSFET)
N3 トランジスタ(エンハンスメント型NMOSFET)
P1~P3 トランジスタ(PMOSFET)
Q1 寄生トランジスタ(npn型バイポーラトランジスタ)
R1 抵抗
T1~T4 外部端子
X 車両
X11~X18 電子機器
ZD1、ZD2 ツェナダイオード

Claims (10)

  1. 電源電圧の供給を受け付けるように構成された電源端子と、
    負荷を外部接続するように構成された出力端子と、
    前記電源端子と前記出力端子との間に接続されるように構成されたスイッチ素子と、
    前記電源電圧よりも高い昇圧電圧を用いて前記スイッチ素子の駆動信号を充電するように構成されたドライバと、
    前記スイッチ素子の制御信号が前記スイッチ素子をオンさせるときの論理レベルとなったときに前記出力端子に現れる出力電圧が負電圧検出状態であれば前記電源電圧を用いて前記駆動信号をプリ充電するように構成されたプリチャージャと、
    を有する、スイッチ装置。
  2. 前記プリチャージャは、
    前記電源電圧を用いて前記スイッチ素子の制御端に供給されるプリ充電電流を生成するように構成された電流源と、
    前記制御信号が前記スイッチ素子をオンさせるときの論理レベルとなったときに前記出力電圧が前記負電圧検出状態であれば前記電流源をオンするように構成された負電圧検出回路と、
    を含む、請求項1に記載のスイッチ装置。
  3. 前記負電圧検出回路は、前記制御信号が前記スイッチ素子をオンさせるときの論理レベルとなったときに前記出力電圧が前記負電圧検出状態であれば前記ドライバによる前記駆動信号の放電を停止させる、請求項2に記載のスイッチ装置。
  4. 前記負電圧検出回路は、
    前記出力電圧に応じた監視電圧が負のオン閾値電圧よりも低いときにオフ状態となるように構成されたデプレッション型のNMOSFETと、
    前記制御信号と前記NMOSFETの出力信号に応じて前記電流源の制御信号を生成するように構成されたロジックと、
    を含む、請求項2または3に記載のスイッチ装置。
  5. 前記負電圧検出回路は、前記NMOSFETのゲート・ソース間電圧を所定の電圧範囲内に制限するように構成されたクランパをさらに含む、請求項4に記載のスイッチ装置。
  6. 前記電源電圧が印加されるように構成されたn型基板と、
    前記n型基板の表面に積層形成されるように構成されたn型エピ層と、
    をさらに有し、
    前記クランパは、前記n型エピ層の表層でpn接合を形成するように構成されたポリシリコンダイオードを含む、請求項5に記載のスイッチ装置。
  7. 前記スイッチ素子のオフ遷移時に前記スイッチ素子をフルオフさせないことで前記スイッチ素子の両端間電圧を所定のクランプ電圧以下に制限するように構成されたアクティブクランパをさらに有する、請求項1~6のいずれか一項に記載のスイッチ装置。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のスイッチ装置と、
    前記スイッチ装置に外付けされるように構成された負荷と、
    を有する、電子機器。
  9. 前記負荷は、バルブランプ、リレーコイル、ソレノイド、発光ダイオード、または、モータである、請求項8に記載の電子機器。
  10. 請求項8または9に記載の電子機器を有する、車両。
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