JP2005098005A - 水洗便器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 溜水を貯め置く便器ボウル部にボウル部洗浄水を供給して便器洗浄を行う水洗便器であって、このボウル部上縁から溜水部へ至る途中のボウル面内周には、主洗浄棚部が形成されており、また、前記便器ボウル部前端近傍には、前記主洗浄棚部よりも外側に副洗浄棚部が形成されており、前記主洗浄棚部に載って略水平方向に旋回を起こすよう洗浄水を噴出する主ボウル部噴出部が備えられていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
この特許文献1記載の水洗便器を図18,19に基づいて説明する。この図18は便器をその上面をほぼ全域に亘って破断して示す説明図であり、図19は図18のA−A線,B−B線,C−C線,D−D線の各部でリム部を破断した概略部分断面図である。
図18に示すように、洗浄水供給孔140から供給された洗浄水は、洗浄水給水路141を経て、ボウル部120底部に設けられたゼット噴出口122に連通したゼット給水路146と、リム部121の左側後部に設けられたリム噴出口144と連通したリム給水路143とに分岐される。そして、このリム給水路143を経てリム噴出口144から噴出したリム洗浄水RSは、ボウル部120のリム部121近傍に沿って周回形成されている棚部150の上面を流れて、ボウル部120を旋回して洗浄水する。なお、セット噴出口122から噴出したゼット洗浄水によりサイホン作用を発生させ、ボウル部120内の汚物が溜水と共に排出される。
棚部150は図19に示すように略水平な面によって構成されており、また、棚部150に覆い被さるようにオーバーハング部152が形成されており、棚部を勢い良く旋回するリム洗浄水RSが便器外へ飛び出すことを防いでいる。
そのため、本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、棚部に載せてリム洗浄水を旋回させる便器において、このリム洗浄水の水洗便器外への飛び出しを抑えることを目的としており、好ましくは、棚部に覆い被さるオーバーハング部を無くしてもリム洗浄水が外部へ飛び出すことの無い水洗便器を提供することを目的とする。
そして、主洗浄棚部に沿って水平方向に旋回する経路の内、最も曲率が小さいので遠心力により洗浄水が飛び出し易い便器ボウル部前端位置においては、外周に副洗浄棚部が形成されているため、たとえ洗浄水が主洗浄棚の外側に遠心力によって飛び出したとしても、副洗浄棚により受けることができるため、洗浄水がボウル部上縁から飛び出すことを抑えられる。
図1は本発明の第一の実施形態に係わる水洗便器の平面図、図2は同水洗便器の断面図、図3はボウル部への導水路を透視した図、図4は図3のA−A,B−Bにおける断面図、図5は図3におけるリム洗浄水の流れを示した図である。
なお、トラップ部13と床面に設けられた排水管(図示せず)とは、水洗便器Aとは別に形成された樹脂製の排水ソケット14にて連結されており、この排水ソケット14の流路内部には、サイホン作用の発生を促進させるために流路が屈曲形成されている。
ボウル部1へ向けて洗浄水を噴出する主ボウル部噴出部10は、副洗浄棚部1bとその底部を共通して構成されている(図4(A)参照)。そして、主ボウル部噴出部10から噴出したリム洗浄水Wは副洗浄棚部1bに載って噴出されるが、主ボウル部噴出部10の近傍において、この副洗浄棚部1bの棚幅は狭く構成されている。即ち、図4(B)に示すように、副洗浄棚部1bと主洗浄縦面1cとを曲率の大きな面で繋ぐことにより、水平面と成す角度が15度以下となる副洗浄棚部1bの幅は狭く構成されている。
従って、主ボウル部噴出部10から噴出されたリム洗浄水Wの大部分は主洗浄棚面1aへと流れ落ちる。そのため、リム洗浄水Wから分岐した大流量の主洗浄棚部洗浄水Waが主洗浄棚部1aを旋回して、その大流量の主洗浄棚部洗浄水Waにて強力にボウル部1を洗浄する。
なお、主洗浄棚部洗浄水Waは流量が大きいので、主洗浄縦面1cを越えてしまうこともあるが、そこには副洗浄棚部1bが存在しており、水洗便器Aの外側への飛び出しは発生しない。
具体的には、図8に示すように、リム導水路8から供給されたボウル洗浄水Wは、分配仕切20によって主棚部洗浄水Waと副棚部洗浄水Wbとに分配される。なお、主棚部洗浄水Waと副棚部洗浄水Wbとの分配比率は6:4〜8:2程度となるように分配仕切20による開口比率が設定されている。
従って、上述した水洗便器Aのように、副洗浄棚部1bの棚幅が狭い部分を設けていなくても、主副ボウル部噴出部10a及び副ボウル部噴出部10bの開口は、それぞれ主洗浄棚部1a及び副洗浄棚部1bに向いているため、吐出した洗浄水は、それぞれの棚部に載るように出来るため、開口比率を大きくした主ボウル部噴出部から主洗浄棚部1aに多くの洗浄水を供給することができ、また、水洗便器Aと同様に、リム部2に折り返し部等がなくても水飛びの発生を防止することができる。
この水洗便器Cにおいては図9,10に示すように、リム導水路8の底部に洗浄水分岐口30が開口しており、この洗浄水分岐口30は、便器Cの陶器内を経由して、主洗浄棚部1aに設けられた主ボウル部噴出部10aと連通している。また、副ボウル部噴出部10bが副洗浄棚部1bに対して開口している。
従って、上述した水洗便器Aのように、副洗浄棚部1bの棚幅が狭い部分を設けていなくても、上記開口面積に設定された洗浄分岐口30から流下した洗浄水が、便器Cの陶器内を経由して主洗浄棚部に吐水されるので、主洗浄棚部に多くの洗浄水を供給することができ、また、水洗便器Aと同様に、リム部2に折り返し部等がなくても水飛びの発生を防止することができる。
この水洗便器Dにおいては図12に示すように、水洗便器の前後方向に中心線を挟んでリム導水路8は左右(図12における上下)に分岐しており、その一方のリム導水路8aと連通した主ボウル部噴出部10はボウル部1の側方後部の副洗浄棚部1bに開口しており、もう一方のリム導水路8bと連通した第二主ボウル部噴出部40は、リム導水路8の先端がUターンして形成されている。
しかも、第2主ボウル部噴出部40を設けているため、主ボウル部噴出部10からの噴出水勢(流速)を弱くすることができ、最も曲率が小さい水洗便器Dの前方(図12における右側)における水飛びの発生を抑えることができる。
この水洗便器Eにおいては図14に示すように、水洗便器の前後方向に中心線を挟んでリム導水路8は左右(図14における上下)に分岐しており、その一方のリム導水路8aと連通した主ボウル部噴出部10はボウル部1の側方後部の副洗浄棚部1bに開口しており、上述した水洗便器Bと同じように副洗浄棚部1bに設けられた分配仕切20によって、大流量の主洗浄棚部洗浄水Waを噴出する主ボウル部噴出部10aと、小流量の副洗浄棚部洗浄水Wbを噴出する副ボウル部噴出部10bを形成している。なお、もう一方のリム導水路8bと連通した第2ボウル部噴出部40は、リム導水路8の先端がUターンして形成されている。
しかも、第二主ボウル部噴出部40を設けているため、水洗便器Dと同様に、最も曲率が小さい水洗便器Dの前方(図14における右側)における水飛びの発生を抑えることができる。尚、第二主ボウル部噴出部40の洗浄水噴出方向にある副洗浄棚1bの幅を、前記第四の実施形態同様に狭くして主洗浄棚部1aに大部分の洗浄水を流れ落ちるようにしているが、本実施形態のように分配仕切を設けても同様の効果が得られる。
この水洗便器Fにおいては図15に示すように、水洗便器の前後方向に中心線を挟んでリム導水路8は左右(図15における上下)に分岐しており、その一方のリム導水路8aには、上述した水洗便器Cと同じように洗浄水分岐口30が設けられており、大流量の主洗浄棚部洗浄水Waを噴出する主ボウル部噴出部10aと、小流量の副洗浄棚洗浄水Wbを噴出する副ボウル部噴出部10bを形成している。なお、もう一方のリム導水路8bと連通した第二ボウル部噴出部40は、リム導水路8の先端がUターンして形成されている。
しかも、第2主ボウル部噴出部40を設けているため、水洗便器Dと同様に、最も曲率が小さい水洗便器Dの前方(図15における右側)における水飛びの発生を抑えることができる。尚、第二ボウル部噴出部40の洗浄水噴出方向にある副洗浄棚1bの幅を、前記第四の実施形態同様に狭くして主洗浄棚部1aに大部分の洗浄水を流れ落ちるようにしているが、本実施形態のように分配仕切を設けても同様の効果が得られる。
この水洗便器Gにおいては図16に示すように、水洗便器の前後方向に中心線を挟んでリム導水路8は左右(図16における上下)に分岐しており、その一方のリム導水路8aの底面には、上述した水洗便器Cと同じように洗浄水分岐口30aが設けられており、大流量の主洗浄棚部洗浄水Waを噴出する主ボウル部噴出部10aと、小流量の副洗浄棚洗浄水Wbを噴出する副ボウル部噴出部10bを形成している。なお、もう一方のリム導水路8bの底面にも洗浄水分岐口30bが設けられており、主洗浄棚部1aには第二主ボウル部噴出部40aが形成されている。
また、リム吐水口へのリム洗浄水供給源としてはリムと一体に形成されたタンクから供給される実施形態以外にも、リムと別体に形成されたタンクから供給させることもでき、その場合、タンクはリム部に載置されている必要はなく、トイレ室の隅部に固定されていても良い。
更には、リム吐水口への洗浄水供給源としては、水道配管に直接繋がれた配管から供給する直圧式であってもよく、その場合には、減圧弁や定流量弁によって所定流量に調整されて供給させる必要がある。
また、副洗浄棚部はボウル部全周の亘って設けられている必要はなく、曲率が小さく、主洗浄棚部からの洗浄水の水飛び発生の確率が高いボウル部の先端近傍のみ、または、ボウル部の前側半周のみに設けてもよい。
1…ボウル部
1a…主洗浄棚部
1b…副洗浄棚部
2…リム部
3…タンク部
5…排水レバー
6…排水弁
7…洗浄水導水路
8…リム導水路
9…ゼット導水路
10…主ボウル部噴出部
10a…主ボウル部噴出部
10b…副ボウル部噴出部
11…ゼット吐水口
12…溜水
13…トラップ部
14…排水ソケット
20…分配仕切
30…洗浄水分岐口
40…第二主ボウル部噴出部
Claims (7)
- 溜水を貯め置く便器ボウル部にボウル部洗浄水を供給して便器洗浄を行う水洗便器であって、
このボウル部上縁から溜水部へ至る途中のボウル面内周には、主洗浄棚部が形成されており、
また、少なくとも前記便器ボウル部前端近傍には、前記主洗浄棚部よりも外側に副洗浄棚部が形成されており、
前記主洗浄棚部に載って略水平方向に旋回を起こすよう洗浄水を噴出する主ボウル部噴出部が備えられていることを特徴とする水洗便器。 - 前記主ボウル部噴出部は、便器ボウル部側方の後部に設けられており、この主ボウル部噴出部から噴出した洗浄水は、ボウル部前端に至る途中で主洗浄棚部と副洗浄棚部とに分岐するように形成されていることを特徴とする、請求項1記載の水洗便器。
- 前記主ボウル部噴出部は、便器ボウル部側方の後部に設けられ、その前方のボウル部上縁から溜水部へ至る途中のボウル面内周には、主洗浄棚部が形成され、またこの主ボウル部噴出部よりもリム上縁側には前記副洗浄棚部が連続して形成されており、この副洗浄棚部に洗浄水を供給する副ボウル部噴出部が備えられていることを特徴とする、請求項1記載の水洗便器。
- 前記水洗便器の中心線を挟んで対向する主洗浄棚部には、前記主ボウル部噴出部と同一旋回方向に洗浄水を噴出する第二主ボウル部噴出部が設けられていることを特徴とする、請求項2又は3記載の水洗便器。
- 前記水洗便器の中心線を挟んで対向する主洗浄棚部には、前記主ボウル部噴出部と便器ボウル部先端にて合流する方向に洗浄水を噴出する第二主ボウル部噴出部が設けられていることを特徴とする、請求項2又は3記載の水洗便器。
- 前記ボウル洗浄水へ気泡を混入する気泡混入手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4何れか一項記載の水洗便器。
- 前記水洗便器のボウル部上縁内周は、垂直乃至は外側に広がる形状であることを特徴とする請求項1記載の水洗便器。
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