JP2005097603A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体洗浄剤の使いやすさを生かしながら、保存安定性、溶解性を犠牲にすることなく、液体洗浄剤組成物の洗浄力を改善する。
【解決手段】 (a)陰イオン界面活性剤、(b)アルカリ金属の炭酸塩等、特定の水溶性無機塩、(c)水、(d)重量平均分子量3000〜800万の水溶性安定化ポリマー、(e)重量平均分子量3000未満の水混和性有機溶剤を特定比率で含有し、体積平均粒径0.1〜20μmの、界面活性剤を含有する液滴が存在し、界面活性剤相当分が10〜60質量%、(b)の量が界面活性剤の少なくとも一部を組成物中に析出させる量以上、(b)/(c)質量比が10/90〜60/40であり、粘度が10〜2000mPa・sである液体洗浄剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、使い勝手が良く、溶解性、洗浄力に優れた液体洗浄剤組成物に関する。特に繊維製品の水性洗浄に好適な液体洗浄剤組成物に関する。
液体洗浄剤は粉末洗剤に比べ、汚れ部分に直接塗布できるといった使いやすさの点で優れている。しかし液体洗浄剤を汚れに塗布せずに、単に洗濯水に溶かして洗浄する方法も一般に行われており、この場合液体洗浄剤の洗浄力は粉末洗剤に劣る傾向がある。これは、粉末洗剤の場合と同様に、アルカリ剤やカルシウム捕捉剤といったビルダー成分を組成物中に充分に配合しようとしたとき、系の安定性に問題が生じるからである。この観点より、ビルダーを配合した液体洗剤の開発が進められてきた。
例えば、液状の界面活性剤と、界面活性剤に対して不溶性または難溶性となる濃度に調整したビルダー水溶液との2層に分離した、使用直前に振盪して均一に混合して用いる液体洗浄剤が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。しかし、これらは、使用直前に振盪するという煩わしさや、界面活性剤の液滴径が大きく、特に低温における溶解性が十分ではないという問題があった。
また、有効量の洗剤ビルダーを含有する水性の、注いで加えることが可能な流動性洗浄剤組成物が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、この組成物はチキソトロピー性を高くすることにより保存安定性を達成しているため、低ずり速度での粘度が非常に高くなり、注いで加えることが可能とはいうものの、塗布性、液垂れ等の問題があり、また、水への溶解性が劣り、使い易さとして問題があった。
また、非イオン界面活性剤にビルダーを分散させた非水性液体洗浄剤組成物が開示されている(例えば、特許文献4、5、6、7、8参照。)。しかし、引火点を持つ組成物になるため、保存に注意が必要であるという問題があった。また、使用性、安定性に問題があった。
また、特定構造の解膠ポリマーを含む、界面活性剤から成るラメラ液滴が水性連続相中に懸濁した液体洗剤組成物が開示(例えば、特許文献9参照。)されており、組成物の粘度も30〜1750mPa・sに渡っているが、特にアルカリ剤等の無機塩ビルダーが低濃度であるため、洗浄力に劣るという欠点があった。
一方、固体ビルダー成分を液体洗浄剤中に安定配合する方法として、一次粒子径の微細化が検討されている。例えば機械的に粉砕する方法(例えば、特許文献10参照。)や、特定の仕込み組成や反応条件により微細粒子を得る方法が検討されている(例えば、特許文献11、12参照。)。しかし、これらの方法では、ビルダーとしての洗浄性能や生産効率に問題があり、改良を必要としていた。
したがって、液体洗浄剤の使い易さを生かしつつ、高洗浄力を達成し、かつ溶解性が良好な液体洗浄剤が望まれていた。
特開平8−20799号公報 特表平11−502898号公報 特開昭58−145794号公報 特開昭54−16514号公報 特開昭56−159297号公報 特開昭60−230000号公報 特開昭61−204300号公報 特開平2−240200号公報 特表平5−501574号公報 特公昭62−46494号公報 特開昭60−127218号公報 特開昭62−275016号公報
本発明の課題は、使いやすさ、溶解性、洗浄力に優れ、保存安定性が良好な液体洗浄剤組成物を提供することである。更に詳しくは、液体洗浄剤の使いやすさを生かしながら、保存安定性、溶解性を犠牲にすることなく、従来の液体洗浄剤の欠点であった洗浄力を改善した、液体洗浄剤組成物を提供することである。
本発明は、(a)陰イオン界面活性剤〔以下、(a)成分という〕0.1〜50質量%、(b)アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属のケイ酸塩、アルカリ金属の硫酸塩、及びアルカリ金属の塩化物から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機塩〔以下、(b)成分という〕、(c)水〔以下、(c)成分という〕15〜80質量%、(d)重量平均分子量3000〜800万の水溶性安定化ポリマー〔以下、(d)成分という〕0.1〜10質量%、(e)重量平均分子量3000未満の水混和性有機溶剤〔以下、(e)成分という〕0.1〜20質量%を含有し、組成物中に体積平均粒径0.1〜20μmの、界面活性剤を含有する液滴が存在し、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%であり、(b)の量が界面活性剤の少なくとも一部を組成物中に析出させる量以上であり、(b)と(c)の質量比が(b)/(c)=10/90〜60/40であり、粘度が10〜2000mPa・s(B型粘度計、60r/min、60秒、20℃)である液体洗浄剤組成物に関する。
本発明によれば、使いやすさ、溶解性、洗浄力に優れ、保存安定性が良好な液体洗浄剤組成物が得られる。例えば、本発明の液体洗浄剤組成物は、従来のビルダー高配合液体洗剤では溶解に時間がかかるような使用場面においても速やかに溶解し、使用場面に関わらず高い洗浄力を得ることができる。
<(a)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分として、陰イオン界面活性剤を0.1〜50質量%含有する。洗浄性能、安定性、溶解性の点で、0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。
(a)成分としては、下記(a1)〜(a4)が使用できる。
(a1)平均炭素数10〜20のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩。
(a2)平均炭素数10〜20の直鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコール由来のアルキル基又は分岐アルコール由来のアルキル基を有し、1分子内に平均0.5〜6モルのエチレンオキサイド(以下、EOと表記することもある)を付加したアルキルエーテル硫酸エステル塩。
(a3)平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩。
(a4)平均炭素数8〜20の脂肪酸塩。
またこれらの陰イオン界面活性剤の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム及びアルカノールアミンなどの陽イオン及びそれらの混合物からなる群から選択される。モノメチルジエタノールアミン又はジメチルモノエタノールアミンでも良い。特に、安定性、溶解性の点で、(a4)を含有することが好ましい。
(a)成分は、中和物として液体洗浄剤組成中に配合しても、酸形態で液体洗浄剤組成中に配合した後中和してもよい。
<(b)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(b)成分として、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属のケイ酸塩、アルカリ金属の硫酸塩、及びアルカリ金属の塩化物から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機塩を、好ましくは25℃の組成物において、界面活性剤の少なくとも一部を析出(塩析)させる量以上で含有する。(b)成分の具体的な含有量は、組成物中、洗浄性能、安定性、溶解性の点で、5〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、10〜25質量%が更に好ましい。なお、(b)成分について、水溶性とは、25℃のイオン交換水に10g/L以上溶解することをいう。(b)成分は、(a)成分の陰イオン界面活性剤の少なくとも一部を水中で析出(塩析)させる量を超える量で配合されることが好ましい。
アルカリ金属としては、洗浄性能の点で、ナトリウム、カリウムが好ましい。
更に安定性の点で、(b)成分は、5℃において、本発明の液体洗浄剤組成物中に(b)成分100質量部中、98質量部以上溶解していることが好ましく、99質量部以上溶解していることがより好ましく、実質的に完全に溶解していることが更に好ましい。
洗浄性能の点で、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属のケイ酸塩を含有することが好ましく、炭酸塩を含有することがより好ましい。
<(c)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(c)成分として、水を15〜80質量%含有する。洗浄性能、安定性、溶解性の点で、15〜70質量%が好ましく、20〜60質量%がより好ましく、30〜50質量%が更に好ましい。
本発明では、(b)成分と(c)成分の質量比は、(b)/(c)=10/90〜60/40であり、安定性の点で、15/85〜50/50が好ましく、20/80〜45/55がより好ましく、25/75〜40/60が更に好ましい。
<(d)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(d)成分として、重量平均分子量3000〜800万の水溶性安定化ポリマーを0.1〜10質量%含有する。安定性、溶解性の点で、0.2〜8質量%が好ましく、0.3〜7質量%がより好ましく、0.5〜5質量%が更に好ましい。
なお、本発明において、水溶性安定化ポリマーとは、当該ポリマーを含有する組成物の製造直後において組成物中に存在する体積平均粒径0.1〜20μmの液滴が、50℃、1カ月保存後も、0.1〜20μmの体積平均粒径を維持できるが、該組成物から当該ポリマーを除いた組成物は保存後に上記範囲の体積平均粒径を維持できなくなるような水溶性ポリマーである。ここで、「水溶性」とは、イオン交換水に対し1g/L以上溶解することをいう。
また、(d)成分の重量平均分子量は、好ましくは3000〜700万、更に好ましくは3000〜600万、特に好ましくは5000〜600万である。ここで、重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定し、ポリエチレングリコール(PEG)換算で平均分子量を決定したものである。
本発明の液体洗浄剤組成物は、当該組成物から(d)成分を除いた組成の組成物に比べ、粘度(B型粘度計、60r/min、60秒、20℃)が0.7〜1.3倍であることが好ましく、0.8〜1.2倍がより好ましく、0.8〜1.0倍が更に好ましい。
安定性の点で、(d)成分は液体洗浄剤組成物中に溶解していることが好ましい。
(d)成分は液滴(主として塩析された界面活性剤を含む)が組成物中に分散している状態を安定に持続させる機能を有するポリマーであり、このような機能を有するポリマーであれば何れも使用できる。このような機能を有するポリマーとしては、例えば水相に親和性を有するセグメント(イ)及び/又は前記液滴に親和性を有するセグメント(ロ)を有するポリマーであって、セグメント(イ)と(ロ)の質量比が(イ)/(ロ)=30/70〜90/10であるポリマー(以下Type1と呼ぶ)、あるいは(イ)/(ロ)=100/0〜95/5であるポリマー(以下Type2と呼ぶ)、あるいは(イ)/(ロ)=5/95〜0/100であるポリマー(以下Type3と呼ぶ)を挙げることができる。このうち安定性、溶解性の点でType1、Type2のポリマーが好ましく、Type1のポリマーが特に好ましい。
セグメント(イ)は、ポリマー鎖であることが好ましく、セグメント(ロ)は、ポリマー鎖又は有機基であることが好ましい。
上記の水溶性ポリマーが安定化ポリマーとして働く作用機構の詳細は不明であるが、Type1のポリマーでは液滴の乳化剤として機能し、Type2のポリマーでは水相に溶解することで水相の増粘剤として機能し、Type3のポリマーでは液滴に溶け込むことでその比重をコントロールし浮上、沈降を抑制するものと考えられる。
ポリマー鎖の場合、親和性を有するとは、当該ポリマー鎖と本質的に同じ構成の重量平均分子量2000〜5万程度のポリマー又は前記ポリマー鎖を有するモノマーが対象となる相中に溶解又は均一分散することをいい、具体的には、当該ポリマー又はモノマーを、対象となる相中に5質量%の濃度で混合し、60℃で30分間攪拌後、室温(25℃)に戻し、静置1時間後に、目視において、沈殿や分離層が生じないことで、前記ポリマー又はモノマーが溶解又は均一分散することを確認できる。ここで、「対象となる相」とは、本発明の組成から、無機ビルダー粒子等の水不溶性固体成分及び(d)成分を除いて混合し、遠心分離をしたときに生じる各相をいう。
有機基の場合、親和性を有するとは、有機基を有する任意のモノマーが対象となる相中に溶解又は均一分散することをいい、具体的には、当該モノマーを、対象となる相中に5質量%の濃度で混合し、60℃で30分間攪拌後、室温(25℃)に戻し、静置1時間後に、目視において、沈殿や分離層が生じないことで、前記モノマーが溶解又は均一分散することを確認できる。
〔セグメント(イ)〕
セグメント(イ)は、アニオン性基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であることが好ましく、カルボキシ基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であることが更に好ましく、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基又はこれらの塩が含まれていても良い。
このようなポリマー鎖は、カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体[(共)重合体は、単一重合体又は共重合体のことをいう]が好ましい。モノマーとしては例えば、(メタ)アクリル酸[(メタ)アクリル酸は、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの混合物のことをいう]及びその塩類、スチレンカルボン酸及びその塩類、マレイン酸系モノマー[無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、並びにマレイン酸モノアミド又はそれらの2種類以上からなる混合物]及びその塩類並びにイタコン酸及びその塩類等であり、これらから選ばれる1種以上を用いることができる。
スルホン酸基又はその塩を有する部位には、スルホン酸基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体が好ましい。モノマーとしては例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−アルキル(炭素数1〜4)プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸モノマー等が挙げられ、これらから選ばれる1種以上を用いることができる。
リン酸基もしくはホスホン酸基又はその塩を有する部位には、リン酸基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体が好ましい。
モノマーとしては例えば、(メタ)アクリロイルオキシアルキル(炭素数1〜4)リン酸、ビニルホスホン酸等が挙げられる。
これらの塩類としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、総炭素数1〜22のアルキルもしくはアルケニルアンモニウム、炭素数1〜22のアルキル若しくはアルケニル置換ピリジニウム、総炭素数1〜22のアルカノールアンモニウム、又は塩基性アミノ酸等が挙げられ、ナトリウム、カリウムの様なアルカリ金属塩が好ましい。
〔セグメント(ロ)〕
セグメント(ロ)は、(ロ1)非イオン性のポリマー鎖、(ロ2)有機基が挙げられる。
非イオン性のポリマー鎖としては、下記モノマー群(ロ1−1)〜(ロ1−8)から選ばれるモノマー由来の構成単位を有するもの、又は下記ポリマー(ロ1−9)〜(ロ1−11)が好ましく挙げられる。
(ロ1−1)炭素数1〜22の無置換もしくは置換の、飽和もしくは不飽和アルキル基またはアラルキル基を有するビニルエーテル類。例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等が好ましい。
(ロ1−2)無置換、あるいは窒素上に炭素数1〜12の飽和もしくは不飽和のアルキル基またはアラルキル基を有する置換(メタ)アクリルアミド類。例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。
(ロ1−3)N−ビニル脂肪族アミド類。例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド等が好ましい。
(ロ1−4)炭素数1〜22の無置換もしくは置換の、飽和もしくは不飽和アルキル基またはアラルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類。例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−(N、N―ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル等が好ましい。
(ロ1−5)アルキレンオキサイド類。例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が好ましい。
(ロ1−6)環状イミノエーテル類。例えば2−メチル-2−オキサゾリン、2−フェニル−2−オキサゾリン等が好ましい。
(ロ1−7)スチレン類。例えば、スチレン、4−エチルスチレン、α―メチルスチレン等が好ましい。
(ロ1−8)ビニルエステル類。例えば、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル等が好ましい。
(ロ1−9)2価アルコールと2価カルボン酸とから成るポリエステル類。例えば、ポリエチレングリコールとテレフタル酸、あるいは1,4−ブタンジオールとコハク酸の重縮合物等が好ましい。
(ロ1−10)ポリアミド類。例えば、N―メチルバレロラクタムの開環重合物が好ましい。
(ロ1−11)ポリウレタン類。例えば、ポリエチレングリコール、ヘキサメチレンジイソシアナート、及びN−メチル−ジエタノールアミンまたは1,4−ブタンジオールの重付加物等が好ましい。
これらの中では、(ロ1−5)のアルキレンオキサイドを重合して得られるアルキレンオキシ基を構成単位とするポリマー鎖が特に好ましい。
アルキレンオキシ基を構成単位とするポリマー鎖の場合、ポリマー鎖(ロ)において、アルキレンオキシ基は、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が好ましく、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基は、それぞれホモポリマーでも、ブロック、ランダムのコポリマーでもよい。ポリマー鎖(ロ)の平均重合度は40〜200が好ましく、液体洗浄剤組成物の安定性から80〜150が更に好ましい。アルキレンオキシ基の末端は、限定されず、水酸基を有していてもよく、炭化水素基を有して、例えば、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基等のエーテル結合となっていてもよい。炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜12のアルキル基である。更に好ましくは1〜3のアルキル基である。
(ロ2)有機基
有機基としては、好ましくは炭素数8〜30、更に好ましくは炭素数12〜22の炭化水素基であり、特に好ましくはこれら炭素数を有する直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基である。このような炭化水素基は、当該炭化水素基を有するモノマーにより導入される。かかるモノマーとしては以下のものが挙げられる。
(ロ2−1)炭素数8〜30、好ましくは炭素数12〜22の飽和もしくは不飽和アルキル基またはアラルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル。例えば、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、ステアリルオキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル等が挙げられる。
(ロ2−2)窒素に結合した飽和もしくは不飽和の炭素数8〜30、好ましくは炭素数12〜22のアルキル基またはアラルキル基を、1又は2有する置換(メタ)アクリルアミド。例えば、N-ラウリル(メタ)アクリルアミド、N-ジオクチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
(ロ2−3)炭素数8〜30、好ましくは炭素数12〜22の飽和もしくは不飽和アルキル基またはアラルキル基を有するビニルエーテル。例えば、ラウリルビニルエーテル、ミリスチルビニルエーテル、パルミチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等が挙げられる。
Type1のポリマーとしては、セグメント(イ)が、カルボキシ基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であり、セグメント(ロ)が、非イオン性のポリマー鎖又は炭素数8〜30の炭化水素基であることが好ましく、セグメント(イ)が、カルボキシ基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であり、セグメント(ロ)が、アルキレンオキシ基を構成単位とするポリマー鎖を有するポリマーが、特に好ましい。
Type1のポリマーにおいて、セグメント(イ)とセグメント(ロ)の質量比は、(イ)/(ロ)=30/70〜90/10であり、35/65〜85/15が好ましく、40/60〜80/20がより好ましい。
セグメント(イ)、セグメント(ロ)を有する水溶性安定化ポリマーは、好ましくはブロック型又はグラフト型ポリマーであり、更に好ましくはグラフト型ポリマーである。
ブロック型又はグラフト型ポリマーの合成法は特に限定されず、公知の方法を選択できる。なかでも、液体洗浄剤組成物を構成する液体の一種類以上を溶媒として、ポリマー鎖中にアゾ基を有するマクロアゾ開始剤を用いてビニル系モノマー等を重合する方法(マクロアゾ開始剤法)、ポリマー鎖の一端に重合性基を有する化合物を使用する方法(マクロモノマー法)、ポリマーの存在下にモノマーを改めてラジカル重合し、新たに生成するポリマー鎖が、連鎖移動反応によって予め共存させたポリマー鎖に連結するようにする方法(連鎖移動法)及びポリマー鎖中の官能基にもう1種のポリマー末端を反応させてグラフト化させる方法が好ましい。
ここで、Type1のポリマーの重量平均分子量は、好ましくは5000〜100万、更に好ましくは5000〜50万である。
Type1のポリマーの好ましい例としては、下記のものが挙げられ、そのうち1.、6.が特に好ましい。
1.ポリアルキレングリコールとカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとのエステル(好ましくはモノエステル)と、カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとの共重合体
ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルとカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとの共重合体が更に好ましく、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体が特に好ましい。例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体、ポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸又はその塩との共重合体等が、好ましく挙げられる。
2.反応性不飽和基(ラジカル重合可能な不飽和基)を有するポリアルキレングリコールエーテルとカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーとの共重合体
反応性不飽和基を有するポリアルキレングリコールエーテルと(メタ)アクリル酸又はその塩及び/又はマレイン酸系モノマーとの共重合体が好ましい。例えば、ポリエチレングリコールアリルエーテルとマレイン酸(又はその塩)との共重合体が挙げられる。
3.ポリアルキレングリコールにカルボキシ基を有するモノマー又はその塩をグラフトした共重合体
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)中でアクリル酸とマレイン酸又はそれらの塩とをラジカル重合して得られるグラフトポリマーが好ましく挙げられる。
4.ポリアルキレングリコールマクロアゾ開始剤を使用してカルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体
好ましくは(メタ)アクリル酸又はその塩をラジカル重合して得られるブロックポリマーが挙げられる。
5.カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーの重合体と、末端に水酸基を有するポリアルキレングリコールを脱水反応によって連結して得られるグラフトポリマー
好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸又はその塩と、末端に水酸基を有するポリエチレングリコールを脱水反応によって連結して得られるグラフトポリマーが挙げられる。
6.カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマーと、炭素数8〜30の炭化水素基を有するビニルモノマーとの共重合体
(メタ)アクリル酸又はその塩と炭素数8〜30のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が、好ましく挙げられる。
1.〜6.については、更に、セグメント(イ)の一部としてスルホン酸基を有するビニルモノマー類、例えばスチレンスルホン酸および/又はその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および/又はその塩、より好ましくは(メタ)アリルスルホン酸および/又はその塩等で置き換えてもよいし、セグメント(ロ)の一部として前記(ロ1−1)〜(ロ1−3)、(ロ1−7)、(ロ1−8)で置き換えてもよい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、カチオン基を有するビニルモノマー類、好ましくは塩化2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウム、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルジメチルエチルアンモニウム、塩化3−((メタ)アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム、塩化ジアリルジメチルアンモニウム等を更に共重合させたものでもよい。
Type2のポリマーとしては、セグメント(イ)が、カルボキシ基又はその塩、またはスルホン酸基又はその塩を構成単位中に有するポリマー鎖であることが好ましく、これらがポリマー中のセグメント(イ)の総量に対して占める割合が85〜100質量%であることが好ましく、90〜100質量%であることが更に好ましく、95〜100質量%であることが特に好ましい。セグメント(イ)とセグメント(ロ)の質量比は(イ)/(ロ)=100/0〜95/5であるが、(イ)/(ロ)=100/0が好ましい。
Type2のポリマーは、水相に均一溶解し、且つ液滴には均一溶解しないことが好ましい。Type2のポリマーの好ましい例としては、カルボキシ基又はその塩を有するビニルモノマー及び/又はスルホン酸基又はその塩を有するビニルモノマーの(共)重合体、例えばアクリル酸および/又はその塩、メタクリル酸および/又はその塩、スチレンスルホン酸および/又はその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および/又はその塩、(メタ)アリルスルホン酸および/又はその塩の(共)重合体が挙げられる。また、セグメント(ロ)を少量含むものとして、更に前記(ロ1−1)〜(ロ1−3)、(ロ1−7)、(ロ1−8)を共重合させたものでもよい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で、カチオン基を有するビニルモノマー類、好ましくは塩化2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウム、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルジメチルエチルアンモニウム、塩化3−((メタ)アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム、塩化ジアリルジメチルアンモニウム等を更に共重合させたものでもよい。
Type3のポリマーとしては、セグメント(ロ)が、アルキレンオキシ基を構成単位とするポリマー鎖を有するポリマーであることが好ましい。これがポリマー中のセグメント(ロ)の総量に対して占める割合は、85〜100質量%であることが好ましく、90〜100質量%であることが更に好ましく、95〜100質量%であることが特に好ましい。セグメント(イ)とセグメント(ロ)の質量比は(イ)/(ロ)=5/95〜0/100であるが、(イ)/(ロ)=0/100が好ましい。
Type3のポリマーは、液滴に均一溶解し、且つ水相には均一溶解しないことが好ましい。Type3のポリマーの好ましい例として、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。これについては、セグメント(ロ)の一部として、(ロ1−1)〜(ロ1−3)、(ロ1−7)、(ロ1−8)で置き換えても良い。また、セグメント(イ)を少量含むものとしてスルホン酸基を有するビニルモノマー類、例えばスチレンスルホン酸および/又はその塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸および/又はその塩、より好ましくは(メタ)アリルスルホン酸および/又はその塩等を更に共重合させたものでもよい。更に、本発明の効果を損なわない範囲で、カチオン基を有するビニルモノマー類、好ましくは塩化2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウム、塩化ビニルベンジルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルジメチルエチルアンモニウム、塩化3−((メタ)アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム、塩化ジアリルジメチルアンモニウム等を共重合させたものでもよい。
<(e)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、安定性、溶解性の点で、(e)成分として重量平均分子量3000未満の水混和性有機溶剤を含有する。特に、水酸基及び/又はエーテル基を有する水混和性有機溶剤が好ましい。(e)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。
(e)成分としては、(i)エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルカノール類、(ii)プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、(iii)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、重量平均分子量約200のポリエチレングリコール、重量平均分子量約400のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、重量平均分子量約2000のポリプロピレングリコールなどのポリグリコール類、(iv)ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−メチルグリセリンエーテル、2−メチルグリセリンエーテル、1,3−ジメチルグリセリンエーテル、1−エチルグリセリンエーテル、1,3−ジエチルグリセリンエーテル、トリエチルグリセリンエーテル、1−ペンチルグリセリルエーテル、2−ペンチルグリセリルエーテル、1−オクチルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキルエーテル類、(v)2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、重量平均分子量約480のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル、2−ベンジルオキシエタノール、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等の芳香族エーテル類、(vi)2−アミノエタノール、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン混合物(モノ,ジ,トリの混合物)等のアルカノールアミン類が挙げられる。
(e)成分は、組成物の粘度調整剤、ゲル化抑制剤として有効であり、上記の(i)アルカノール類、(ii)グリコール類、(iv)アルキルエーテル類、(v)芳香族エーテル類から選ばれる2種以上を併用することが好ましく、より好ましくは(ii)、(iv)、(v)から選ばれる2種以上、特に好ましくは(ii)、(v)から選ばれる2種以上を併用することで効果的に組成物の粘度調整、ゲル化抑制を達成できる。
<液体洗浄剤組成物>
本発明の液体洗浄剤組成物は、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%であり、洗浄性能、溶解性の点で15〜50質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましく、20〜40質量%が更に好ましい。界面活性剤は、(a)成分、後述の(g)成分の非イオン界面活性剤、(h)成分の陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤等であり、特に後述の(g)非イオン界面活性剤と(a)成分を組み合わせることが洗浄性能、溶解性の点で好ましい。また、界面活性剤相当分100質量部中、(a)成分と(g)成分の合計は、70〜100質量部、更に80〜100質量部であることが好ましい。
また、本発明の液体洗浄剤組成物は、組成物中に体積平均粒径0.1〜20μmの、界面活性剤を含有する液滴が存在する。この液滴は、主として界面活性剤、水、水混和性有機溶剤から、又は、界面活性剤、水から構成される。また、(b)成分の溶解した水相に難溶性の成分、例えばシリコーンのような油溶性成分や蛍光染料等が配合されている場合には、これらも含有される。この液滴中に、(a)成分100質量部のうち、1〜100質量部含有されることが好ましい。かかる液滴は、使用時の温度において組成物中に存在することが好ましく、少なくとも20℃の組成物中に存在することが好ましい。また、5℃〜25℃の温度範囲に渡って存在することが更に好ましい。
液滴径の測定は、体積平均粒径が10μm以上の場合、光学顕微鏡により任意の500点を測定することにより求めることができるが、体積平均粒径が10μm未満の場合、凍結割断面をクライオSEMにより任意の500点を測定することにより求めることが好ましい。液滴の体積平均粒径は、安定性及び溶解性の点から20μm以下であり、生産性及び適度な粘度を得る上で0.1μm以上である。好ましくは0.2〜15μmであり、より好ましくは0.2〜10μmである。
本発明では、マグネチックスターラー、ピッチドパドル、プロペラ羽根、アンカー、ホモミキサー、ホモジナイザー、ディスパー、ラインミキサー等の攪拌装置や、サンドミル、振動ミル、アトライター、ダイノーミル等のメディアミル、液体ジェット相互作用室を有する粉砕機(例えばマイクロフライディックス社製マイクロフライダイザー)、超音波分散機等を用いて、各成分を均一に混合することで、上記範囲の体積平均粒径を有する液滴を含有する組成物が得られる。一般的には、攪拌速度により体積平均粒径を制御することができる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄性能、損傷性の点で、JIS K 3362:1998記載の方法による20℃のpHが6〜12であることが好ましく、7〜11がより好ましく、8〜11が更に好ましく、9〜11が特に好ましく、10〜11が最も好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物の粘度(B型粘度計、60r/min、60秒、20℃)は、安定性、使用性の点で、30〜2000mPa・sが好ましく、50〜1800mPa・sがより好ましい。なお、これらの粘度は、B型粘度計〔(株)東京計器製、VISCOMETER MODEL DVM−B〕を用い、使用するローターは3あるいは4、回転数60r/min、測定時間60秒の条件で測定されたものである。
<(f)成分>
洗浄性能の点で、更に(f)カルシウム捕捉量200〜600CaCO3mg/g且つカルシウム安定度定数2〜10である分子量1000以下のキレート剤〔以下、(f)成分という〕を含有することが好ましい。
(f)成分の含有量は、本発明の液体洗浄剤組成物中、1〜40質量%が好ましく、5〜30質量%が更に好ましく、10〜25質量%が特に好ましい。
(f)成分として、ポリリン酸塩、アルミノケイ酸塩、クエン酸、ジグリコール酸、イミノ二コハク酸、S−アスパラギン酸−N,N−二酢酸、セリン二酢酸、ニトリロ三酢酸、等が挙げられる。安定性の点で無機キレート剤が好ましい。中でも、トリポリリン酸塩、ゼオライトが好ましく、特にゼオライトが好ましい。
尚、本発明において、カルシウム安定度定数及びカルシウム捕捉量は次の方法で求められるものをいう。
(カルシウム安定度定数の測定方法)
緩衝液として0.1mol/リットルのNH4Cl-NH4OH (pH10.0)溶液を調製する。この緩衝液を用いて全ての試料溶液を調製する。Ca2+濃度の測定にはオリオン(株)製のイオンメーター920AとCa2+イオン電極を用いる。先ず、塩化カルシウム濃度と電極の電位の関係を求め、検量線を作成する。塩化カルシウムの5.36×10-2mol/リットル溶液、キレート剤試料の5.36×10-4mol/リットル溶液を調製する。キレート剤試料溶液100mlに塩化カルシウム溶液を1ml加え、5分間撹拌する。残存しているCa2+濃度を、Ca2+イオン電極を用いて測定する。キレート剤はCa2+と1:1でキレート錯体を形成すると仮定して下記の式からカルシウム安定度定数(Ca安定度定数)を求める。
Figure 2005097603
(カルシウム捕捉量の測定方法)
溶液は全て以下の緩衝液を用いて調製する。また、適宜カルシウムイオン電極を用いた。
緩衝液:0.1M-NH4Cl-NH4OH buffer (pH10.0)
(1)検量線の作成
標準カルシウムイオン溶液を作製し、図1の如きカルシウムイオン濃度の対数と電位の関係を示す検量線を作成する。
(2)カルシウムイオンの捕捉量の測定
100mlメスフラスコに約0.1gのサンプル(キレート剤)を秤量し、上記の緩衝液でメスアップする。これに、20000ppm(CaCO3換算)に相当するCaCl2水溶液(pH10.0)をビュレットから滴下する(ブランクも測定する)。
滴下は、CaCl2水溶液を0.1〜0.2mlずつ加えて行い、その時の電位を読み取り、図1の検量線よりカルシウムイオン濃度を求める。図2中のサンプルの滴下量Aにおけるカルシウムイオン濃度がサンプルのカルシウムイオン捕捉量となる。
<(g)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄性能、安定性の向上の点で、(g)成分として、非イオン界面活性剤を40質量%以下含有することが好ましく、1〜40質量%がより好ましく、5〜35質量%が更に好ましく、10〜30質量%が特に好ましい。
洗浄性能、安定性の点で、(a)成分と(g)成分の質量比は、1/50〜10/1が好ましく、1/50〜1/1がより好ましく、1/50〜1/10が更に好ましい。
(g)成分としては、一般式(1)及び/又は(2)にて示されるものが好ましく、一般式(2)で表されるものが、液体洗浄剤組成物の注ぎやすさの点からより好ましい。
1O(EO)mH (1)
〔式中、R1は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18の、一級及び/又は二級アルコールより水酸基を除いた残基である、アルキル基及び/又はアルケニル基を示す。EOはエチレンオキシ基を示す。mは平均値であり5〜20の数を示す。〕
2O(EO)k/(PO)lH (2)
〔式中、R2は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18の、一級及び/又は二級アルコールより水酸基を除いた残基である、アルキル基及び/又はアルケニル基を示す。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を示す。kは平均値であり5〜15の数、lは平均値であり1〜5の数を示す。なお、EOとPOはランダム付加、又はEOを付加した後、POを付加したブロック付加、若しくはその逆のようなブロック付加の何れでもよい。〕
(2)の中で、特に下記一般式(3)で示される非イオン界面活性剤を用いることで、エリ・そで口汚れに対する高洗浄力を得ることができる。
3O(EO)p(PO)q(EO)rH (3)
〔式中、R3は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18の、一級及び/又は二級アルコールより水酸基を除いた残基である、アルキル基及び/又はアルケニル基を示す。EO、POは前記の意味を示す。p、q、rは、平均付加モル数であり、p>0、q=1〜4、r>0となる数を示し、p+q+r=6〜14、p+r=5〜12である。好ましくはp+q+r=7〜14、p+r=6〜12、q=1〜2である。〕
一般式(1)、(2)、(3)において、R1、R2、R3は天然油脂由来のアルキル基及び/又はアルケニル基であり得る。
非イオン界面活性剤として、一般式(4)で表されるアルキル多糖界面活性剤も使用し得る。
4−(OR5)xy (4)
〔式中、R4は直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基、又はアルキルフェニル基、R5は炭素数2〜4のアルキレン基、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基、xは平均値であり0〜6の数、yは平均値であり1〜10の数を示す。〕
一般式(5)で表されるアミンオキサイドも使用し得る。
Figure 2005097603
〔式中、R6は平均炭素数8〜20、好ましくは10〜18の、一級及び/又は二級アルコールより水酸基を除いた残基である、アルキル基及び/又はアルケニル基を示すか、又はR9C(=O)NH(CH2)z−で表される式を示す。ここで、R9は平均炭素数8〜20、好ましくは12〜18のアルキル基及び/又はアルケニル基を示し、zは1〜5の整数を示す。R7、R8は同一又は異なって、CH3、C25又はC24OHを示す。〕
更に脂肪酸アルカノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等が配合できる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(h)成分として、(a)成分、(g)成分の界面活性剤の他に、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる1種以上を0〜10質量%、更に1〜10質量%含有してもよい。両性界面活性剤としては、アルキルカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン、アルキルイミダゾリン型ベタインなどが挙げられる。
<その他の成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、任意成分として、パラトルエンスルホン酸、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)などの可溶化剤;ポリビニルピロリドンなどの色移り防止剤;塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)などの酵素安定化剤;チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルス社製)などの蛍光染料;柔軟性付与を目的としたシリコーン;消泡剤としのてシリカ、シリコーン;ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾールなどの酸化防止剤;そのほか蛍光染料;青味付け剤;香料;抗菌防腐剤;酵素;着色剤などを含有することができる。
(e)成分である水混和性有機溶剤の効果を損なわない範囲で、水非混和性有機溶剤を用いても良い。このような有機溶剤としては、オクタン、デカン、ドデカン、トリデカンなどのパラフィン類、デセン、ドデセンなどのオレフィン類、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタンなどのハロゲン化アルキル類、D−リモネンなどのテルペン類などが挙げられる。
〔I〕液体洗浄剤組成物の調製
(I−1)実施例1〜14
全量で300gになるように、500ccビーカー(内径90mm)中に、表1の組成の全成分を量り採り、20℃水浴中で、ホモミキサー(TKロボミックスfモデル、TKホモミクサー MARKII 2.5型攪拌部、特殊機化社製)にて、9000r/min、10分攪拌を行い、液体洗浄剤組成物を調製した。
(I−2)比較例1〜2、4〜5
全量で300gになるように、500ccビーカー(内径90mm)中に、表1の組成の全成分を量り採り、20℃水浴中で、攪拌羽根(SUS製、45°ピッチドバドル 4枚羽根、羽根の幅10mm、直径60mm)にて、300r/min、10分攪拌を行い、液体洗浄剤組成物を調製した。なお、羽根の位置は、ビーカーの底部より液高さの1/3の箇所とした。
(I−3)比較例3
全量で300gになるように、500ccビーカー(内径90mm)中に、表1の組成の全成分を量り採り、20℃水浴中で、攪拌羽根(SUS製、45°ピッチドバドル 4枚羽根、羽根の幅10mm、直径60mm)にて、均一透明になるまで攪拌を行い、液体洗浄剤組成物を調製した。なお、羽根の位置は、ビーカーの底部より液高さの1/3の箇所とした。
(I−4)比較例6、7
全量で300gになるように、500ccビーカー(内径90mm)中に(e)成分とクエン酸を除いた成分を測り取り、20℃水浴中で、撹拌羽根(SUS製、45°ピッチドパドル 4枚羽根、羽根の幅10mm、直径60mm)にて、均一透明になるまで撹拌を行った。次に、同一撹拌条件でクエン酸を3g/minの速度で添加し、アルキルベンゼンスルホン酸の液晶を析出させた。更に(e)成分を混合し、同一撹拌条件で30分撹拌を行い、液体洗浄剤組成物を調製した。これらは、LAS液晶分散系に(f)成分が分散した系である。
〔II〕評価
上記で調製された液体洗浄剤組成物の溶解性、襟汚れの洗浄力の評価を行った。また、組成物中の液滴の体積平均粒径を以下の方法で測定した。それらの結果を表1に示す。なお、比較例1、2、4、5の組成物は2層分離しているため、使用直前に手で振盪して用いた。
(II−1)液滴の体積平均粒径
組成物をメタルコンタクト法で急速凍結させた後、光学顕微鏡用ダイヤモンドナイフを用いてクライオミクロトームで断面を作製し、Cryo-SEMで試料断面の観察を行い、液滴の体積平均粒径を測定した。装置は、電界放射形走査電子顕微鏡(日立製作所製、S-4000)、クライオユニット(日立製作所製)、ウルトラミクロトーム(LKB社製、LKB2188 Ultrotome Nova)、クライオユニット(LKB社製)を用いた。表中、比較例1、2、4、5の体積平均粒径は、使用直前に手で振盪した組成物についてのものである。
(II−2)溶解性試験
(1)1穴ホールスライドガラス(MATSUNAMI製)のホール部分に0.05gサンプルを載せる。
(2)スライドガラスをSUS円柱(直径5cm、高さ20cm)の上部にセットし、動かないよう輪ゴムで固定する。この際、スライドガラスの一方の端が、円柱の端に接する様にする。
(3)2Lビーカー(IWAKI製)にスターラーピース(直径8mm、長さ40mm)を入れ、マグネティックスターラー(島津製マグネティックスターラーSST172)上に設置し、5℃の水道水を1.5L入れる。
(4)(2)で用意したものを(3)の水中にゆっくりと沈める。その際、スライドガラス上のサンプルが生じる水流によって流れないよう注意する。円柱はビーカーの内壁にほとんど接する位置に置き、さらにプレパラートが中心方向に向くようセットする。
(5)500r/minで撹拌を開始し、プレパラート上のサンプルがすべて液中に流出するまでの時間を測定する。測定は5回行い、その平均値を溶出時間とする。
溶解性の判定は、2分未満を「○」、2分以上4分未満を「△」、4分以上を「×」とした。なお、この溶解性が「×」であると、例えば洗濯機の弱水流コース(衣類を傷めたくないときに手洗いコースで洗うといった場合)や時短コース(急いで洗濯を行いたい場合)のように、高い溶解性が要求されるような場合に、組成物の溶解に時間がかかり、結果として洗浄力が悪くなることが考えられる。
(II−3)襟汚れ洗浄力評価
(襟あか布の調製)JIS K3362:1998 記載の襟あか布を調製する。
(洗浄条件及び評価方法)JIS K 3362:1998記載の衣料用合成洗剤の洗浄力評価方法に準じ、表1の液体洗浄剤組成物と洗浄力判定用指標洗剤の洗浄力を比較した。表1の液体洗浄剤組成物の使用濃度を1.33g/Lとした。
洗浄力の判定は、指標洗剤より勝る場合を「◎」、指標洗剤と同等の場合を「○」、指標洗剤より劣る場合を「×」とした。
(II−4)保存安定性試験
実施例1〜14の液体洗浄剤組成物を50℃で1カ月保存したが、上層部分に透明な分離層は観察されなかった。また、保存後の液滴の体積平均粒径はいずれも1〜20μmの範囲にあった。これに対し、比較例1、2、4、5は分離が見られた。これは、比較例1、4は、液滴径が大きく、経時的に液滴が合一しやすいためと考えられる。また、比較例2、5は安定化ポリマーが配合されていないため、やはり経時的な液滴の合一を抑制できないものと考えられる。
Figure 2005097603
(注)表中の成分は以下の通りである。
・非イオン界面活性剤(1):炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均8モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤(2):炭素数12〜14の2級アルコールにEOを平均7モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤(3):炭素数10〜14の1級アルコールにEOを平均7モル、プロピレンオキサイド(以下、POという)を平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
・非イオン界面活性剤(4):炭素数12〜14の2級アルコールにEOを平均9モル、POを平均1モルの順にブロック付加させたもの
・陰イオン界面活性剤(1):ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(炭素数10〜14の直鎖アルキル、EO平均付加モル数3、ナトリウム塩)
・陰イオン界面活性剤(2):炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
・陰イオン界面活性剤(3):脂肪酸、ルナックL−55(花王株式会社製)
・ゼオライト:トヨビルダー(東洋曹達株式会社製)
・POEモノフェニルエーテル:ポリオキシエチレンモノフェニルエーテル(EO平均3モル付加)
・ポリマー(1):ポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(EO平均付加モル数90)/メタクリル酸=50/50(質量比)共重合体(重量平均分子量5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・ポリマー(2):ポリアクリル酸(重量平均分子量1.5万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・ポリマー(3):特開平10-60476号公報の4頁段落0020の合成例1の方法で合成した高分子化合物(重量平均分子量10000;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
・ポリマー(4):ポリエチレングリコール(重量平均分子量10000)
・ポリマー(5):メトキシポリエチレングリコール(EO平均付加モル数90)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸=50/50(質量比)共重合体(重量平均分子量4.6万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
ポリマー(5)は、下記合成例1で合成されたポリマー溶液(1)を使用した。また、液体洗浄剤組成物への配合にあたっては、重合反応が完全に進行したものとしてポリマー溶液中のポリマーの含有率を求め、ポリマーの質量に換算して配合した。
<合成例1>
イオン交換水122g、プロピレングリコール122gを窒素雰囲気下で80℃に昇温したところに、メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数90)モノメタクリル酸エステル(NK−エステルM−900G、新中村化学(株)製)150g、メタクリル酸150g、2−メルカプトエタノール4.2gをイオン交換水50gとプロピレングリコール100gの混合液に溶解したものと、過硫酸ナトリウム4.2g、35%過酸化水素水1.7gをイオン交換水50gに溶解したものとを、80〜85℃に保ちながら、別々に2時間かけて滴下し、その後80℃に保ちながらさらに4時間攪拌を続けた。これを冷却してポリマー溶液(1)を得た。
得られたポリマーの重量平均分子量は4.6万(ポリエチレングリコール換算)であった。ここで、分子量の測定はゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって行い、次の条件を用いた。溶離液及び添加塩類はいずれも液体クロマトグラフィー用のグレードの試薬から調製した。
カラム:東ソー(株)製 G4000PWXL+G2500PWXLの2本、
溶離液:0.2Mリン酸緩衝液(pH6.9)/アセトニトリル=9/1(容量比)、
検出器:示差屈折率計、
温度:40℃、
標準:ポリエチレングリコール
測定濃度:5mg/ml、
注入量:100μl
・ポリマー(6):ポリエチレングリコール(EO付加モル数94)アリルエーテル/アクリル酸=60/40(質量比)共重合体(重量平均分子量6.1万;GPCによる測定、ポリエチレングリコール換算)
ポリマー(6)は、下記合成例2で合成されたポリマー溶液(2)を使用した。また、液体洗浄剤組成物への配合にあたっては、重合反応が完全に進行したものとしてポリマー溶液中のポリマーの含有率を求め、ポリマーの質量に換算して配合した。
合成例2
(2−1)オートクレーブ内にエチレングリコールモノアリルエーテル(日本乳化剤(株)製)350質量部、および水酸化カリウム3.9質量部を入れ、系内の空気を窒素に置換してから密封し、攪拌しながら加熱し、内温を130℃、内圧を0.08MPaに保った。ここに、EOの導入を開始し、内温が150℃を越えず、内圧が0.4MPaを超えないように徐々に導入した。発熱による内温の上昇が見られなくなってから、内温を150℃、内圧を0.4MPaに保ってEOの導入を続け、最終的に5736質量部のEOをおよそ4.5時間掛けて導入した。続いて内温を150℃に保って約30分間攪拌を続けた。その後内温を80℃に下げて生成物を抜き出し、室温に冷やして白色ワックス状固体を得た。GPC測定を行ったところ、重量平均分子量は2530であった。EOやPOの付加重合反応は、ステンレススチール製のオートクレーブ中で行った。触媒に用いた水酸化カリウムは工業用グレードの板状ペレットであり、純度約96質量%(他は主に水分)である。
(2−2)上記(2−1)で得られたポリエチレングリコール(EO付加モル数94)アリルエーテル72g、イオン交換水30g、プロピレングリコール70gを窒素雰囲気下で80℃に昇温したところに、アクリル酸48gをイオン交換水37gに溶解したものと、過硫酸ナトリウム4.88g、35%過酸化水素水3.99gをイオン交換水30gに溶解したものとを、80〜85℃に保ちながら、別々に30分かけて滴下し、その後80℃に保ちながらさらに3時間撹拌を続けた。これを冷却して合成ポリマー溶液(2)を得た。得られた合成ポリマーのGPC測定の結果、重量平均分子量(測定方法は合成例1と同じ)は6.1万(ポリエチレングリコール換算)であった。
・酵素:エバラーゼ16.0L−EX(プロテアーゼ、ノボザイム社)
・蛍光染料:チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルズ製)
なお、表中の組成物のpH(JIS K 3362:1998、20℃)は、何れも6〜12であった。
電位からカルシウムイオン濃度を求めるための検量線である。
カルシウムイオン濃度とCaCl2水溶液の滴下量の関係を示すグラフである。

Claims (5)

  1. (a)陰イオン界面活性剤0.1〜50質量%、(b)アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属のケイ酸塩、アルカリ金属の硫酸塩、及びアルカリ金属の塩化物から選ばれる少なくとも1種の水溶性無機塩、(c)水15〜80質量%、(d)重量平均分子量3000〜800万の水溶性安定化ポリマー0.1〜10質量%、(e)重量平均分子量3000未満の水混和性有機溶剤0.1〜20質量%を含有し、組成物中に体積平均粒径0.1〜20μmの、界面活性剤を含有する液滴が存在し、JIS K 3362:1998記載の界面活性剤相当分が10〜60質量%であり、(b)の量が界面活性剤の少なくとも一部を組成物中に析出させる量以上であり、(b)と(c)の質量比が(b)/(c)=10/90〜60/40であり、粘度が10〜2000mPa・s(B型粘度計、60r/min、60秒、20℃)である液体洗浄剤組成物。
  2. JIS K 3362:1998記載の方法による20℃のpHが6〜12である請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
  3. 更に(f)カルシウム捕捉量200〜600CaCO3mg/g且つカルシウム安定度定数2〜10である分子量1000以下のキレート剤を含有する請求項1又は2記載の液体洗浄剤組成物。
  4. (g)非イオン界面活性剤の含有量が1〜40質量%である請求項1〜3の何れか1項記載の液体洗浄剤組成物。
  5. (a)と(g)の質量比が、(a)/(g)=1/50〜10/1である請求項4記載の液体洗浄剤組成物。
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