JP2005097428A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 得られる硬化物が、耐熱性、屈曲性、接着性等に優れた硬化性樹脂組成物を得る。
【解決手段】 シアン酸エステル樹脂と特定のポリアミド樹脂とを必須成分とした硬化性樹脂組成物を用いる。
【効果】 屈曲性、耐熱性、接着性等に優れた硬化物を得ることができた。
【解決手段】 シアン酸エステル樹脂と特定のポリアミド樹脂とを必須成分とした硬化性樹脂組成物を用いる。
【効果】 屈曲性、耐熱性、接着性等に優れた硬化物を得ることができた。
Description
本発明は、屈曲性、耐衝撃性等に優れた特性を示す硬化性樹脂組成物に関するものである。本発明の硬化性樹脂組成物は、成型品、塗料、接着剤、積層板等に適用可能であり、特に、銅張積層板、多層板用途等に有用であり、高密度のプリント配線板として、半導体プラスチックパッケージ用、マザーボード用等に好適に使用される。
従来、シアン酸エステル樹脂等の耐熱性樹脂は、硬化した場合に、それ自体が硬く、脆い硬化物となるために、屈曲性や耐衝撃性が弱い問題があった。この対応として、シアン酸エステル樹脂組成物にゴム(例えば特許文献1〜3参照)や、ポリエステル樹脂(例えば特許文献4参照)等の可とう性を有する化合物を配合して屈曲性、耐衝撃性等の特性を向上させる手法が提案されている。しかしながら、これらを銅張積層板に適用した場合、少量の添加では改善効果が不十分であり、効果を高めるため多量に添加すると、吸湿後の耐熱性、ガラス転移点等が低下する結果となり、実用的には問題のあるものであった。
特公昭58-19685号公報
特公昭63-26146号公報
特公昭63-35664号公報
特公平4-37871号公報
本発明は、得られる硬化物が、屈曲性が良好で、吸湿後の耐熱性、接着性等に優れるシアン酸エステル樹脂系硬化性樹脂組成物を提供するものである。
本発明のシアン酸エステル樹脂と特定のポリアミド樹脂とを必須成分とした硬化性樹脂組成物を用いることにより、屈曲性、耐熱性、接着性等に優れた銅張積層板、接着剤等が得られることから、工業的な実用性は極めて高いものである。
本発明において使用するシアン酸エステル樹脂(a)とは、分子内に2個以上のシアナト基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。具体的には、1,3-又は1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアナトナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4-ジシアナトビフェニル、ビス(4-ジシアナトフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブロモー4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4-シアナトフェニル)エーテル、ビス(4-シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアナトフェニル)スルホン、トリス(4-シアナトフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアナトフェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類;シアナト化ポリフェニエンエーテル等である。
これらのほかに特公昭41-1928、同43-18468、同44-4791、同45-11712、同46-41112、同47-26853及び特開昭51-63149等に記載のシアン酸エステル化合物類も用いられ得る。また、これらシアン酸エステル化合物のシアナト基の三量化によって形成されるトリアジン環を有する重量平均分子量 400〜6,000のプレポリマーが使用される。このプレポリマーは、上記のシアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸等の酸類;ナトリウムアルコラート等、第三級アミン類等の塩基;炭酸ナトリウム等の塩類等を触媒として重合させることにより得られる。このプレポリマー中には一部未反応のモノマーも含まれており、モノマーとプレポリマーとの混合物の形態をしている。これらシアン酸エステル樹脂(a)は、1種もしくは2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。
本発明において使用するポリアミド樹脂(b)とは、一般式(1)で示される分子内にアミド基と水酸基を有する構造のポリアミド樹脂であれば、特に限定されるものではない。
(式中、R1、R2、R3、R4は、C1〜C20の脂肪族炭化水素、或いはベンゼン環含有炭化水素を示し、m=1〜100、n=1〜100、n/(m+n)=0.01〜0.99 である。)
ポリアミド樹脂(b)の末端の官能基は、アミノ基、カルボン酸基のままでも、各種官能基を付加させたものでも使用可能である。ポリアミド樹脂(b)の重量平均分子量は、特に限定されないが、可とう性付与、柔軟性付与の点から 10000〜50000の範囲が好適である。又、水酸基当量も特に限定されないが、好適には、350〜1500g/eq.の範囲である。
ポリアミド樹脂(b)の末端の官能基は、アミノ基、カルボン酸基のままでも、各種官能基を付加させたものでも使用可能である。ポリアミド樹脂(b)の重量平均分子量は、特に限定されないが、可とう性付与、柔軟性付与の点から 10000〜50000の範囲が好適である。又、水酸基当量も特に限定されないが、好適には、350〜1500g/eq.の範囲である。
本発明において使用される一般式(1)で示されるポリアミド樹脂(b)を製造する方法は、特に限定されないが、例えばジカルボン酸化合物と水酸基含有ジカルボン酸化合物とジアミン類とを反応させる製法などが挙げられる。この際の反応条件は、特に限定されないが、例えば溶剤中で、温度 50〜200℃、1〜20 時間反応させるのが、一般的である。
本発明に使用するポリアミド樹脂(b)の原料に使用されるジカルボン酸化合物としては、特に限定されず、公知のものが使用できる。具体的には、ジカルボン酸化合物としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マレイン酸等が挙げられ、また酸無水物も使用可能であり、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸等が挙げられる。ジカルボン酸化合物や酸無水物は、1種或いは2種以上を適宜組み合わせて使用されるが、ポリアミド樹脂(b)の耐熱性を向上させるためには芳香環含有化合物の使用が好適である。水酸基含有ジカルボン酸化合物としては、例えば 5-ヒドロキシイソフタル酸、4-ヒドロキシイソフタル酸、2-ヒドロキシイソフタル酸、2-ヒドロキシテレフタル酸、DL-リンゴ酸等が挙げられ、これらは1種或いは2種以上を適宜組み合わせて使用される。
本発明に使用するポリアミド樹脂(b)の原料に使用されるジアミン類としては、特に限定されず、公知のものが使用できる。具体的には、メタフェニレンジアミン、メタ又はパラ−キシリレンジアミン、1,4-シクロヘキサンジアミン、ヘキサヒドロキシリレンジアミン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、ビス(4-アミノ-3-メチルフェニル)メタン、ビス(4-アミノ-3-5ージチルフェニル)メタン、4,4'-ジアミノジフェニルシクロヘキサン、2,2-ビス(4'-アミノフェニル)プロパン、2-2-ビス(4-アミノ-3-メチルジフェニル)メタン、α,α-ビス(4-アミノフェニル)フェニルメタン等が挙げられる。これらは1種或いは2種以上を適宜組み合わせて使用される。ジアミン類は、ポリアミド樹脂(b)の耐熱性の点では芳香族ジアミンが、可とう性、柔軟性を向上させるためには脂肪族ジアミンの使用が好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物には、エポキシ樹脂の併用が好適である。これらのエポキシ樹脂としては、公知のものが使用できる。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂;ブタジエン、ペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンチルエーテル等の二重結合をエポキシ化したポリエポキシ化合物類;ポリオール、水酸基含有シリコン樹脂類とエポハロヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化合物類等が挙げられる。又、これらの臭素、リン含有物も使用できる。これらは1種或いは2種類以上が組み合わせて使用され得る。
本発明の硬化性樹脂組成物には、組成物本来の特性が損なわれない範囲で、所望に応じて種々の添加物を配合することができる。これらの添加物としては、多官能性マレイミド類;不飽和ポリエステル等の重合性二重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類;ポリイミド類;ポリブタジエン、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン-スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等の低分子量液状〜高分子量のelasticなゴム類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ-4-メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、スチレン-イソプレンゴム、ポリエチレン-プロピレン共重合体、4-フッ化エチレン-6-フッ化エチレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド等の高分子量プレポリマー若しくはオリゴマー;ポリウレタン;エポキシ化ポリフェニレンエーテル等が例示され、適宜使用される。これらの公知の臭素、リン含有物も使用できる。また、その他、公知の有機、無機の充填剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢剤、重合禁止剤、チキソ性付与剤等の各種添加剤が、所望に応じて適宜組み合わせて用いられる。必要により、反応基を有する化合物は硬化剤、触媒が適宜配合される。
本発明の硬化性樹脂組成物は、加熱により硬化するが、硬化速度が遅く、作業性、経済性等に劣る場合には、公知の熱硬化触媒を用い得る。使用量は、硬化性樹脂 100重量部に対して 0.005〜10重量部、好ましく は 0.01〜5重量部である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、成型品、塗料、接着剤、積層板等に適用可能であり、特に、銅張積層板、多層板用途等のプリント配線材料用途に有用である。
本発明の硬化性樹脂組成物の用途として好適な銅張積層板の製法としては、無機或いは有機基材に、本発明の硬化性樹脂組成物を含浸、乾燥させてBステージとし、プリプレグを作製する。次に、このプリプレグを所定枚数重ね、少なくとも片面に銅箔を配置して、加熱、加圧、好適には真空下に積層成形し、銅張積層板とする。銅箔の厚みは、好適には 5〜18μである。有機基材として耐熱フィルム基材を使用することも可能である。この耐熱フィルムの種類は特に限定されないが、例えば液晶ポリエステルフィルム、全芳香族ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。フィルム基材の表面は公知の表面処理、例えばコロナ処理、プラズマ処理、薬液処理等を行うことが好適である。
本発明の硬化性樹脂組成物の用途として好適な多層板の製法は、上記銅張積層板に回路を形成し、銅箔表面処理後、少なくとも片面に、Bステージの基材補強プリプレグ、或いは基材補強していないBステージ樹脂組成物シート、Bステージ樹脂付き銅箔、塗料塗布による樹脂層等を配置し、必要により、その外側に銅箔を置き、加熱、加圧、好ましくは真空下に積層成形し、多層板とする。
銅張積層板の成形条件としては、通常のプリント配線板用積層板及び多層板の手法が適用できる。例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機などを使用し、温度 100〜300℃、圧力 2〜100 kgf/cm2 、加熱時間 0.1〜5時間の範囲が一般的である。
以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説明する。尚、『部』は重量部を表す。
合成例1
(ポリアミド樹脂Aの合成)
イソフタル酸 166g、5-ヒドロキシフタル酸 182g、4,4'-ジアミノジフェニルメタン 396g、塩化リチウム 21g、トリフェニルホスフィン 131g、ピリジン 40g、N−メチル−2−ピロリドン 2500mlを反応容器に仕込み、攪拌溶解後 100℃で3時間反応させた後、10%メタノール水溶液に投入し、樹脂分を析出させて、得られた粉末を乾燥し、一般式(1)においてR1及びR3:ベンゼン環、R2及びR4:ジフェニルメタンであるポリアミド樹脂A(重量平均分子量:38000、n/(m+n)=0.50、水酸基当量:708 g/eq)を得た。
合成例1
(ポリアミド樹脂Aの合成)
イソフタル酸 166g、5-ヒドロキシフタル酸 182g、4,4'-ジアミノジフェニルメタン 396g、塩化リチウム 21g、トリフェニルホスフィン 131g、ピリジン 40g、N−メチル−2−ピロリドン 2500mlを反応容器に仕込み、攪拌溶解後 100℃で3時間反応させた後、10%メタノール水溶液に投入し、樹脂分を析出させて、得られた粉末を乾燥し、一般式(1)においてR1及びR3:ベンゼン環、R2及びR4:ジフェニルメタンであるポリアミド樹脂A(重量平均分子量:38000、n/(m+n)=0.50、水酸基当量:708 g/eq)を得た。
合成例2
(ポリアミド樹脂Bの合成)
イソフタル酸 249g、5-ヒドロキシフタル酸 91g、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル 400g、塩化リチウム 21g、トリフェニルホスフィン 131g、ピリジン 40g、ジメチルアセトアミド 2400mlを反応容器に仕込み、攪拌溶解後 120℃で2時間反応させた後、10%メタノール水溶液に投入し、樹脂分を析出させて、得られた粉末を乾燥し、一般式(1)においてR1及びR3:ベンゼン環、R2およびR4:ジフェニルエーテルであるポリアミド樹脂B(重量平均分子量:12350、n/(m+n)=0.25、水酸基当量:1408 g/eq)を得た。
(ポリアミド樹脂Bの合成)
イソフタル酸 249g、5-ヒドロキシフタル酸 91g、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル 400g、塩化リチウム 21g、トリフェニルホスフィン 131g、ピリジン 40g、ジメチルアセトアミド 2400mlを反応容器に仕込み、攪拌溶解後 120℃で2時間反応させた後、10%メタノール水溶液に投入し、樹脂分を析出させて、得られた粉末を乾燥し、一般式(1)においてR1及びR3:ベンゼン環、R2およびR4:ジフェニルエーテルであるポリアミド樹脂B(重量平均分子量:12350、n/(m+n)=0.25、水酸基当量:1408 g/eq)を得た。
実施例1
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 600部、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン 400部を 150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させ、モノマーとプレポリマーの混合物を得た。これをメチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解し、ワニスCとした。これに合成例1で得たポリアミド樹脂A 100部を、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解させて加え、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1001、ジャパンエポキシレジン<株>製) 400部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN-220F、住友化学工業<株>製) 600部、オクチル酸亜鉛 0.4部を加え、溶解混合し、更にタルク(ミクロエースP-2、平均粒径:3μm、日本タルク<株>製) 300部を加え、混合してワニスDを得た。このワニスDを、厚さ 100μmのガラス織布に含浸し 150℃で乾燥して、ゲル化時間(at170℃) 165秒、樹脂組成物含有量 53重量%のプリプレグEを作製した。このプリプレグEを 10枚を重ね、その上下面に厚さ 12μmの電解銅箔を配置し、200℃、20kgf/cm2、30mmHg以下の真空下で2時間積層成形し、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン 600部、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン 400部を 150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させ、モノマーとプレポリマーの混合物を得た。これをメチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解し、ワニスCとした。これに合成例1で得たポリアミド樹脂A 100部を、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解させて加え、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1001、ジャパンエポキシレジン<株>製) 400部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN-220F、住友化学工業<株>製) 600部、オクチル酸亜鉛 0.4部を加え、溶解混合し、更にタルク(ミクロエースP-2、平均粒径:3μm、日本タルク<株>製) 300部を加え、混合してワニスDを得た。このワニスDを、厚さ 100μmのガラス織布に含浸し 150℃で乾燥して、ゲル化時間(at170℃) 165秒、樹脂組成物含有量 53重量%のプリプレグEを作製した。このプリプレグEを 10枚を重ね、その上下面に厚さ 12μmの電解銅箔を配置し、200℃、20kgf/cm2、30mmHg以下の真空下で2時間積層成形し、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、ポリアミド樹脂Aを使用せずに、他は実施例1と同様に行い、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリアミド樹脂Aを使用せずに、他は実施例1と同様に行い、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、ポリアミド樹脂A 100部の替わりにアクリロニトリルーブタジエンゴム(F220S、日本ゼオン<株>製)100部を使用し、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤の替わりにメチルエチルケトンを使用する以外は、実施例1と同様に行い、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリアミド樹脂A 100部の替わりにアクリロニトリルーブタジエンゴム(F220S、日本ゼオン<株>製)100部を使用し、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤の替わりにメチルエチルケトンを使用する以外は、実施例1と同様に行い、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
比較例3
実施例1において、ポリアミド樹脂A 100部の替わりに飽和ポリエステル樹脂(LP035、日本合成<株>製)100部を使用し、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤の替わりにメチルエチルケトンを使用する以外は、実施例1と同様に行い、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、ポリアミド樹脂A 100部の替わりに飽和ポリエステル樹脂(LP035、日本合成<株>製)100部を使用し、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤の替わりにメチルエチルケトンを使用する以外は、実施例1と同様に行い、厚み 1.0mmの両面銅張積層板を作製した。評価結果を表1に示す。
実施例2
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)エーテルモノマー 300部を、150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させ、重量平均分子量 1,900のモノマーとプレポリマーの混合物を得た。これをメチルエチルケトンに溶解し、ワニスFとした。これに、合成例2で得たポリアミド樹脂B 300部を、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解させて加え、混合し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828、ジャパンエポキシレジン<株>製) 250部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EXA830LVP、大日本インキ化学工業<株>製)200部、ノボラック型エポキシ樹脂(DEN438、ダウケミカル<株>製) 100部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN220F) 200部、エポキシ化ポリブタジエン樹脂(E-1000-8.0、日本石油化学<株>製) 100部、アセチルアセトン鉄 0.3部をメチルエチルケトンに溶解して加え、更に球状シリカ(SO-C3、平均粒径:0.8μm、<株>龍森製)200部を加え、混合して、ワニスGとした。このワニスGを、厚さ 25μmのポリイミドフィルム上に、厚さ 30μmとなるように塗布、乾燥し、その後加熱炉内に入れて 180℃で3時間硬化させた。この硬化物の評価結果を表2に示す。また、ワニスGを接着剤として、長さ 50mm×幅 10mmの2枚のステンレス板(厚さ 1.0mm)の各々の端部 10mmに塗布、乾燥(170℃でのゲル化時間:130秒)させ、この塗布部分を互い違いに合せて、180℃で 60分間、加熱接着させた試験片の剪断強度を測定した結果を表2に示す。
2,2-ビス(4-シアナトフェニル)エーテルモノマー 300部を、150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させ、重量平均分子量 1,900のモノマーとプレポリマーの混合物を得た。これをメチルエチルケトンに溶解し、ワニスFとした。これに、合成例2で得たポリアミド樹脂B 300部を、メチルエチルケトンとジメチルホルムアミドの混合溶剤に溶解させて加え、混合し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828、ジャパンエポキシレジン<株>製) 250部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EXA830LVP、大日本インキ化学工業<株>製)200部、ノボラック型エポキシ樹脂(DEN438、ダウケミカル<株>製) 100部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN220F) 200部、エポキシ化ポリブタジエン樹脂(E-1000-8.0、日本石油化学<株>製) 100部、アセチルアセトン鉄 0.3部をメチルエチルケトンに溶解して加え、更に球状シリカ(SO-C3、平均粒径:0.8μm、<株>龍森製)200部を加え、混合して、ワニスGとした。このワニスGを、厚さ 25μmのポリイミドフィルム上に、厚さ 30μmとなるように塗布、乾燥し、その後加熱炉内に入れて 180℃で3時間硬化させた。この硬化物の評価結果を表2に示す。また、ワニスGを接着剤として、長さ 50mm×幅 10mmの2枚のステンレス板(厚さ 1.0mm)の各々の端部 10mmに塗布、乾燥(170℃でのゲル化時間:130秒)させ、この塗布部分を互い違いに合せて、180℃で 60分間、加熱接着させた試験片の剪断強度を測定した結果を表2に示す。
比較例4
実施例2において、ポリアミド樹脂Bを使用せずに、他は実施例2と同様にポリイミドフィルムの片面に塗布、乾燥し、硬化した硬化物の評価と、同様に接着剤として、2枚のステンレス板に接着させ、剪断強度を測定した結果を表2に示す。
実施例2において、ポリアミド樹脂Bを使用せずに、他は実施例2と同様にポリイミドフィルムの片面に塗布、乾燥し、硬化した硬化物の評価と、同様に接着剤として、2枚のステンレス板に接着させ、剪断強度を測定した結果を表2に示す。
表1 実 施 例 比 較 例
項 目 1 1 2 3
銅箔接着力 (kgf/cm) 1.5 0.8 1.3 1.1
層間接着力 (kgf/cm) 5 < 0.5 5 < 1.5
吸湿耐熱性−1 異常なし 異常なし 膨れ大 膨れ大
ガラス転移温度(℃) 231 232 185 194
項 目 1 1 2 3
銅箔接着力 (kgf/cm) 1.5 0.8 1.3 1.1
層間接着力 (kgf/cm) 5 < 0.5 5 < 1.5
吸湿耐熱性−1 異常なし 異常なし 膨れ大 膨れ大
ガラス転移温度(℃) 231 232 185 194
表2 実 施 例 比 較 例
項 目 2 4
耐屈曲試験(回) 200< 3
吸湿耐熱性−2 異常なし 膨れ大
剪断強度 (kgf/mm2)
25℃ 5.1 2.3
100℃ 5.0 2.3
150℃ 4.8 2.1
200℃ 3.9 1.8
項 目 2 4
耐屈曲試験(回) 200< 3
吸湿耐熱性−2 異常なし 膨れ大
剪断強度 (kgf/mm2)
25℃ 5.1 2.3
100℃ 5.0 2.3
150℃ 4.8 2.1
200℃ 3.9 1.8
<測定方法>
1)銅箔接着力: JIS C 6481に準じて測定。
2)層間接着力: 銅箔が付いた状態で、1層目と2層目の基材間を剥離し、1)と同様の方法で、層間の接着力を測定。(幅 10mm)
3)吸湿耐熱性−1:表面の銅箔の1/2、裏面の銅箔の全てを除去した試験片(50x50mm)を、121℃、203kPaで3時間吸湿処理後、260℃のハンダ中に 30秒浸漬した後の外観の異常の有無を目視で判定。
4)ガラス転移温度:JIS C 6481に準じて、DMA法で測定。
5)耐屈曲試験:MIT試験機で耐屈曲性(クラックが入るまでの回数)を測定。
6)吸湿耐熱性−2:試験片(50x50mm)を、121℃、203kPaで2時間吸湿処理後に、260℃のハンダ中に 30秒浸漬した後の外観の異常の有無を目視で判定。
7)剪断強度:ステンレス板の接着箇所と逆側の端部を引張試験機で引張り、剪断強度を測定。
1)銅箔接着力: JIS C 6481に準じて測定。
2)層間接着力: 銅箔が付いた状態で、1層目と2層目の基材間を剥離し、1)と同様の方法で、層間の接着力を測定。(幅 10mm)
3)吸湿耐熱性−1:表面の銅箔の1/2、裏面の銅箔の全てを除去した試験片(50x50mm)を、121℃、203kPaで3時間吸湿処理後、260℃のハンダ中に 30秒浸漬した後の外観の異常の有無を目視で判定。
4)ガラス転移温度:JIS C 6481に準じて、DMA法で測定。
5)耐屈曲試験:MIT試験機で耐屈曲性(クラックが入るまでの回数)を測定。
6)吸湿耐熱性−2:試験片(50x50mm)を、121℃、203kPaで2時間吸湿処理後に、260℃のハンダ中に 30秒浸漬した後の外観の異常の有無を目視で判定。
7)剪断強度:ステンレス板の接着箇所と逆側の端部を引張試験機で引張り、剪断強度を測定。
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---|---|---|---|---|
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- 2003-09-25 JP JP2003333132A patent/JP2005097428A/ja active Pending
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