JP2005097308A - 免疫賦活剤 - Google Patents

免疫賦活剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2005097308A
JP2005097308A JP2004289801A JP2004289801A JP2005097308A JP 2005097308 A JP2005097308 A JP 2005097308A JP 2004289801 A JP2004289801 A JP 2004289801A JP 2004289801 A JP2004289801 A JP 2004289801A JP 2005097308 A JP2005097308 A JP 2005097308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mushroom
glucan
agent
ultrafine
extract
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004289801A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4752233B2 (ja
JP2005097308A5 (ja
Inventor
Tetsuya Suga
哲也 須賀
Yoshiaki Ogasawara
嘉昭 小笠原
Yutaro Kaneko
有太郎 金子
Masatoshi Kajiura
正俊 梶浦
Yasuyo Suga
泰世 須賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2004289801A priority Critical patent/JP4752233B2/ja
Publication of JP2005097308A publication Critical patent/JP2005097308A/ja
Publication of JP2005097308A5 publication Critical patent/JP2005097308A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4752233B2 publication Critical patent/JP4752233B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

【課題】簡便な調整手段によりきのこあるいはこれに類似する素材の各種成分、特に薬効成分を有効に活かした飲食品(健康食品、機能性食品)あるいは医薬品を提供することにある。
【解決手段】きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分,例えばきのこ由来成分、特にシイタケ等きのこの抽出物を超微粒子化し、好ましくは水抽出物を分散化剤処理することにより粘膜からの吸収性を高めて免疫賦活作用及び/又は免疫調節作用を発揮することができる。この超微粒子化体(又はこれを含有する組成物)は免疫賦活剤及び/又は免疫調節剤として使用可能である。 更に、免疫賦活剤又は免疫調節剤への使用;或いは前記超微粒子化体の前記抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤等)等への使用も提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は新規きのこ抽出物超微粒子化体等、新規きのこ由来成分超微粒子化体(好ましくは、きのこの水抽出により得られる成分を超微粒子化処理したもの。)或いは新規β−グルカン超微粒子化体、このような新規超微粒子化体を含有する組成物(当該超微粒子化体分散体等)、この超微粒子化体又は組成物を有効成分として含有する免疫賦活剤及び/又は免疫調節剤(免疫賦活剤/免疫調節剤)、医薬組成物(特に、抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬及び抗アレルギー剤等免疫機能の異常に起因して発症する疾患のための薬剤及び抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤)。)、及び飲食品(健康食品、機能性食品等)、並びにこれらの有効成分に使用可能な当該超微粒子化体又は当該超微粒子化体含有組成物の製造方法に関する。
本発明の免疫賦活剤/免疫調節剤は、医薬品(医薬組成物)、飲食品(健康食品、機能性食品等)等各種の形態で使用され、特に免疫機能を賦活又は調節して疾患の治療、改善、進展防止や、患者の免疫機能異常に伴い発症する別の疾患の予防等、或いは健常者にとっては免疫機能を賦活又は調節することにより免疫機能異常に伴う各種疾患の予防や、免疫機能改善による軽微な疾患の改善等に有用である。
更に、本発明は腫瘍、感染症、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、糖尿病、アレルギー性疾患、消化器疾患(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等)等の治療、改善、進展防止、予防等に有用な免疫賦活方法又は免疫調節方法や、上記新規超微粒子化体を有効成分として上記免疫賦活剤、免疫調節剤や各種薬剤、飲食品等、更には医薬品製造へ使用すること等をも含む。
きのこ又はその成分には種々薬効成分を含むところから、ある種のきのこを粉末化し加工したものや熱水抽出したものを含む健康食品が知られている。しかしながら、従来知られている製品では、その各種成分が有効に利用されていない。
そこで、従来品に比較して、きのこ或いはこれに類似する素材の各種成分を、医薬品、或いは健康食品や機能性食品の形で有効に利用して、動物、特に日常においてヒトの健康を維持改善したり、医薬品として各種疾患の治療、改善等への利用が期待される。
国際出願公開番号WO01/85141号公報 特公昭42-12000号公報 特公昭46-37873号公報 特開平10-287584号公報 特開平5-268905号公報 特開平10-287584号公報 Biol. Pharm. Bull., 23(7), 866, 2000
本発明の目的は、簡便な調製手段によりきのこ或いはこれに類似する素材の各種成分、特に薬効成分を有効に活かした飲食品(健康食品、機能性食品等)或いは医薬品(医薬組成物)を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決すべく、従来品について各種成分の利用に関し鋭意調査を行ったところ、動物体内できのこの各種成分が十分に吸収されておらず、その結果体内で期待されるような利用に到っていないことを見出した。更に、検討を進めた結果、きのこ由来成分、特にきのこの水抽出物、好ましくは熱水抽出物について粒径をより細かくして超微粒子にしたもの(超微粒子化体)を調製し、例えば水に分散(化)させて測定したときの粒子の平均粒径で表して好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは平均粒径で0.01〜1μmのミセル化の状態にすることにより粘膜からの吸収が著しく改善し、その結果免疫機能を賦活又は調節できることを見出した。更に、超微粒子化したβ−グルカン(きのこ由来のβ−グルカン、及びきのこ由来でないβ−グルカンを含む。)にも同様の活性や作用が存在することが見出された。
以上の各種の知見に基づいて、本発明が完成されるに到った。特に、体内で粘膜(特に小腸)からの吸収により粘膜免疫を刺激し賦活化(全身免疫賦活へ)すること、更にその結果、抗腫瘍効果やエイズ等ウイルスや細菌等による感染症の治療、改善効果が期待される。従って、この超微粒子化体は免疫賦活剤/免疫調節剤として使用でき、特に医薬組成物や、飲食品(健康食品等)の形態での使用が期待される。
即ち、本発明は、一つの形態として、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を超微粒子化したことに特徴を有する超微粒子化体、例えばきのこ由来成分或いはβ−グルカンを超微粒子化したことに特徴を有する超微粒子化体に存する。尚、本発明の先行技術として、リポソーム内に封入されたβ−グルカン(国際出願公開番号WO01/85141号公報参照。)があるが、本発明はきのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分が超微粒子化されていればよく、先行技術で必要とされるβ−グルカンのリポソーム内への封入操作、及びゲルカラム等による、リポソームに内包されなかったβ−グルカンとリポソームの分離操作を必要とせず、より簡便な工程で製造されるという点で、この先行技術とは明らかに異なるものである。従って本発明は、この先行技術に記載されている、有効成分であるβ−グルカンをその内部に封入していることを特徴とするようなリポソームの形態を含まないものである。
本発明において、「きのこ由来成分」とは、きのこが産生する成分の総称である。
きのこ由来成分については、きのこに含まれる成分或いはきのこが産出する成分であれば特に制限は無い。例えば、きのこの抽出物或いはきのこの水抽出物等、きのこに含まれる成分を複数種含んでいるものでもよい。また,特公昭42-12000号公報、特公昭46-37873号公報、特開平10-287584号公報等に記載されているようなきのこの菌糸体培養法において培養液中に産出された培養産物でもよい。β−グルカンのような単一成分でもよい。また、β−グルカン含有物でもよい。
一方、この発明に使用するβ−グルカンについては、上記の如くきのこ由来成分でもよいし、きのこ由来成分に含まれないβ−グルカンでもよい。
きのこ由来成分に含まれないβ−グルカンとしては、例えば酵母由来成分(ビール酵母等。)、真菌由来成分、バクテリア由来成分、植物由来成分等を挙げることができる。
きのこの抽出物については、水による抽出物(水、熱水、水を含む溶液等による抽出物を含む。)が、本発明において有効成分が多く取得できる点で好ましい。きのこの水抽出物は、きのこから水で抽出された成分或いはこの成分を含むものであればよく、例えばきのこを水で抽出した抽出液を、濾紙(使用する濾紙の種類には特に制限は無く、必要に応じて選択することができる。)等で濾過して得られた濾液、その中に含まれる成分(固体又は水溶液の形態等)、当該濾液中にその後水で抽出された成分の一部を微粒子(100μm以上の粒径を有する凝集物の析出物等)の分散状態で含んでいるもの等を挙げることができる。このような水抽出物はその後本発明において超微粒子化工程に付すことができる。また、これらの成分を含有する水溶液をきのこの水抽出物含有水溶液というが、これらの成分が水溶液中に必ずしも完全に溶解している必要は無い。
一方、超微粒子化に供する出発物質のβ−グルカンについても、上記きのこの抽出物の場合と同様にβ−グルカン抽出物(β−グルカン抽出成分)を使用することができる。β−グルカンの抽出法としては、従来から知られている抽出法、例えば水又は熱水による抽出法(Biol. Pharm. Bull., 23(7), 866, 2000参照。)や酵素処理法(特開平5-268905号、特開平10-287584号公報参照。)等を利用して行うことができる。また、β−グルカン抽出物を含有する水溶液をβ−グルカン抽出物含有水溶液というが、β−グルカン抽出物が水溶液中に必ずしも完全に溶解している必要は無い。
前記きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を超微粒子化するに際し、当該成分は、水溶液中凝集体を形成することが好ましい。更に、当該凝集体は少なくとも50μm(50μm以上)の粒径を有することがより好ましい。
前記本発明の超微粒子化体の粒子の平均粒径については、この超微粒子化体を水に分散させて測定したときに、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.01〜1μm程度の平均粒径を有するものである。この平均粒径は、粒度分布測定計により容易に求めることができる。
このような超微粒子化体の例として、以下に幾つか例示する。
(1) 好ましくは水溶液中で、上記きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分から得られ、分散化剤で処理した状態又は分散化した状態にある超微粒子化体。
(2) きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液に、分散化剤を混合したときに得ることができ、平均粒径が10μm以下である粒子を含有する超微粒子化体。
(3) 微粉砕化処理するときに得ることができる、平均粒径が1μm以下である粒子を含有する上記(1)又は(2)記載の超微粒子化体。
(4) 平均粒径が0.01〜1μmである上記(3)記載の超微粒子化体。
(5) きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液が、きのこの水又は熱水抽出液から濾紙等で濾過後に得られるきのこの抽出物含有水溶液である上記(1)〜(4)何れか記載の超微粒子化体。
(6) きのこの抽出物含有水溶液が、きのこの水又は熱水抽出液から濾紙等で濾過後、これを濃縮及び/又は冷却して得られる凝集物含有水溶液である上記(5)記載の超微粒子化体。
(7) きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液が、β−グルカンの水溶液又はβ−グルカンを含む水溶液である上記(1)〜(6)何れか記載の超微粒子化体。
このβ−グルカンはきのこ由来成分に含まれる成分でも、それに含まれない成分でもどちらでもよい。
尚、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液については特に制限は無く、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液であればよく、これらの成分が水溶液中に完全に溶解されている必要は無い。例えば、きのこの抽出物含有水溶液或いはきのこの水抽出物含有水溶液でもよいし、きのこの菌糸体培養産物を含む培養液でもよい。また、きのこ由来成分以外に含まれるのが水のみである必要は無く、従って少なくとも水ときのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む溶液であればよい。同様に、β−グルカン(成分)を含む水溶液についても特に制限は無く、β−グルカンを含む水溶液であればよく、β−グルカンが水溶液中に完全に溶解されている必要は無く、β−グルカン含有水溶液を使用することができる。このβ−グルカンは前記の如く、きのこ由来成分でもよいし、きのこ由来成分に含まれないものでもよい。このために前記β−グルカン抽出成分を使用することができる。
分散化剤の使用量に関しては、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液中に含まれる全糖(糖の全量)1に対し重量比で、好ましくは当該分散化剤を多くとも100(100以下)、より好ましくは10以下、更に好ましくは0.05〜5程度を混合することができる。
水溶液中に含まれるきのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分の含量に関しては特に制限は無いが、溶解性の点から好ましくは全糖の濃度が多くとも50mg/ml(50mg/ml以下)、より好ましくは0.5〜50mg/ml程度の範囲となるように、水溶液中に含まれるきのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分の含量を設定することができる。
分散化剤の種類等には特に制限は無いが、界面活性剤、高分子、糖類、糖アルコール類、グリセライド、酸、塩基、塩類、等が挙げられる。これらのうち界面活性剤に代表される乳化剤が好ましく、レシチンがより好ましいものとして採用することができる。
本発明の超微粒子化体は、乳化剤を用いてミセル化の状態で取得し、使用することもできる。
微粉砕化処理方法としては、特に限定しないが、湿式粉砕法が好ましく、高圧乳化機、媒体ミル、超音波等がある。例えば、高圧乳化機によれば、前述の如く1μm以下の超微粒子(超微粒子化体)を調製することができる。このとき採用する乳化圧に関しては、好ましくは300kgf/cm以上、より好ましくは500kgf/cm、更に好ましくは800kgf/cm以上を採用することができるが、処理回数を増やすことによって乳化圧を低下させることも可能である。
このような超微粒子化体は、好ましくはきのこの水又は熱水抽出液、或いはβ−グルカン抽出液を、濾紙等で濾過した後得られたきのこの抽出物或いはβ−グルカン抽出物含有水溶液に、分散化剤を混合し、好ましくは攪拌することにより得ることができる。このようにして平均粒径が10μm以下である粒子を含有する超微粒子化体を取得することができる。
この場合、例えばきのこの抽出物含有水溶液として、きのこの水又は熱水抽出液を濾紙等で濾過した後、これを濃縮及び/又は冷却して得られる凝集物含有水溶液を使用することもできるし、また濾過後の状態のままで、これを濃縮及び/又は冷却したときに前記凝集物を与えるような水溶液を使用することもできる。β−グルカンについても同様の処理を施して上記同様の水溶液を調製し、使用することができる。
免疫賦活剤又は免疫調節剤として使用する場合、前記超微粒子化体の水溶液又は分散化物の形態、例えば前記有効成分が超微粒子化された水溶液又は分散化物(前記きのこ抽出物の分散化剤処理等)の形態で使用することもでき、またミセル化の状態にある方が望ましい。この中ではきのこ抽出物或いはβ−グルカンの分散化剤処理物を使用するのが簡便である。このように、超微粒子化された各種の形態にあるものも本発明の超微粒子化体に含まれる。
上記熱水抽出物、例えばきのこの熱水抽出物は、きのこを粉砕後に熱水抽出することが有効成分の効率的な抽出という観点から好ましい。
上記超微粒子化体は、動物、特にヒトの小腸の粘膜から吸収可能であり、この結果免疫賦活効果又は免疫調節効果を奏することができる。
本発明は、別の形態として、前記何れか記載の超微粒子化体を含有することに特徴を有する免疫賦活剤及び/又は免疫調節剤(免疫賦活剤/免疫調節剤)に存する。
本発明は、更に別の形態として、何れか記載の超微粒子化体を含有することに特徴を有する医薬組成物(薬剤;医薬品)に存する。この場合、製剤学上許容される担体、増量剤(又は希釈剤)等を含んでいてもよい。
また、上記免疫賦活剤/免疫調節剤は、飲食品の形態で使用することもできる。
上記薬剤の具体例としては、抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤及び抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等の治療剤等)等を挙げることができる。
本発明は、もう一つの形態として上記何れかに記載の超微粒子化体(本発明の超微粒子化体)を含有することに特徴を有する飲食品に存する。超微粒子化体の含有量には制限は無いが、健康食品等飲食品中当該超微粒子化体を全糖換算で、0.01〜80重量%程度、より好ましくは0.05〜20重量%程度含有するのが望ましい。
飲食品とは、食品と飲料を合わせたものである。本発明の飲食品は、健康食品、機能性食品、健康飲料、機能性飲料等に使用することができる。特に、癌疾患、細菌感染疾患、ウイルス感染疾患、自己免疫疾患、糖尿病、アレルギー性疾患、消化器疾患(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等)等の疾患患者用として好適である。
本発明は、更にもう一つ別の形態として、前記本発明の超微粒子化体が分散化している水溶液を含有することに特徴を有する超微粒子化体含有組成物、即ち超微粒子化体を含む水溶液(分散体等)にも存する。
この分散体等は、上記同様に医薬組成物(医薬品)に使用することができる。この場合、製剤学上許容される担体又は増量剤を含んでいてもよい。
この分散体等は、上記同様に飲食品に使用することができる。この場合、飲食品中に当該組成物を、全糖換算で0.05〜5重量%含有せしめることができる。
この発明の飲食品は、健康食品、機能性食品、健康飲料、機能性飲料等に使用することができる。特に、癌疾患、細菌感染疾患、ウイルス感染疾患、自己免疫疾患、糖尿病、アレルギー性疾患、消化器疾患(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等)等の疾患患者用として好適である。
組成物の成分含量に関しては、組成物100g当たり、好ましくは糖を1〜20000mg程度、より好ましくは10〜1000mg程度、及び分散化剤を好ましくは1〜20000mg程度、より好ましくは10〜1000mg程度含有せしめることができる。
尚、超微粒子化体含有組成物については、きのこ由来成分、β−グルカン等の超微粒子化体を含有する組成物であれば、特に制限は無い。好ましくは、きのこ由来成分或いはβ−グルカンの超微粒子化体及び分散化剤を含んだ水溶液であり、より好ましくは当該成分を含む水溶液に、分散化剤を混合して調製した超微粒子化体及びその超微粒子化体が分散(化)している水溶液等を挙げることができる。
本発明は、別の形態として、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分、即ちきのこ由来成分或いはβ−グルカンを超微粒子化工程に付することに特徴を有する超微粒子化体の製造方法、例えば、きのこを水抽出工程に付した後、得られた水抽出物を超微粒子化工程に付して超微粒子化体を製造する方法に存する。
特に、きのこの水又は熱水抽出液を濾紙等で濾過した後、得られたきのこの抽出物含有水溶液に、分散化剤を混合し、好ましくは攪拌することにより平均粒径が10μm以下である粒子を含有する超微粒子化体を製造することができる。この場合、前述の如く、抽出物含有水溶液として、きのこの水又は熱水抽出液を濾紙等で濾過した後、これを濃縮及び/又は冷却して得られる凝集物含有水溶液を使用することもできるし、また濾過後の状態のままで、これを濃縮及び/又は冷却したときに前記凝集物を与えるような水溶液を使用することもできる。β−グルカンについても同様に製造することができる。
超微粒子化工程には、前述の如くきのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分、例えばきのこ由来成分を含む水溶液に分散化剤を混合して平均粒径が10μm以下の粒子を調製する工程を含むことができるし、また超微粒子化工程には、微粉砕化処理、例えば高圧乳化機処理の工程等による、平均粒径が1μm以下である粒子を調製する工程を含むことができる。
この方法により、好ましくは免疫賦活活性及び/又は免疫調節活性を有する超微粒子化体(超微粒子)を取得することができる。
本発明は、更に別の形態として、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分、例えばきのこ由来成分を超微粒子化工程に付することに特徴を有する超微粒子化体含有組成物の製造方法にも存する。
この方法は前記超微粒子化体の製造方法に従って実施することができる。超微粒子化工程として、同様にきのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液に分散化剤を混合して平均粒径が10μm以下の粒子を調製する工程や、微粉砕化処理、例えば高圧乳化機処理等による、平均粒径が1μm以下である粒子を調製する工程を採用することができる。また、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分として、きのこを水又は熱水による抽出工程に付した後、得られる水又は熱水抽出物を使用することもできるし、きのこ由来成分を含む水溶液として、きのこの水又は熱水抽出液を濾紙等で濾過した後得られるきのこの抽出物含有水溶液を採用することができる。一方、β−グルカン抽出物についても同様に調製することができる。
この方法により、好ましくは免疫賦活活性及び/又は免疫調節活性を有する分散体等を取得することができる。
尚、以上の方法において、平均粒径の測定値に関しては、前記同様、水に分散させて測定したときの粒子の平均粒径で表している。
本発明は、別の形態として、上記本発明の超微粒子化体を生体内に摂取又は投与することに特徴を有する免疫賦活方法又は免疫調節方法に存し、腫瘍、感染症、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、糖尿病、アレルギー性疾患、消化器疾患(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等)等の治療、改善、進展防止、予防等に極めて有用である。
当該摂取又は投与する形態には前記免疫賦活剤、免疫調節剤等;或いは前記抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等の治療剤等)等を採用することができる。特に、前記医薬組成物や、飲食品の形態で、好ましくは使用することができる。
本発明は、更に別の形態として、前記新規超微粒子化体の前記免疫賦活剤又は免疫調節剤への使用;或いは前記超微粒子化体の前記抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等の治療剤等)等ヘの使用、更には前記超微粒子化体の医薬品製造への使用にも存する。
免疫賦活剤や免疫調節剤、或いは抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等の治療剤等)等については前記に説明した通りであり、また前記の如く、その医薬組成物の形態、若しくは飲食品に使用された形態を好ましい例として挙げることができる。
本発明により、動物、特にヒトの免疫状態を改善することができる免疫賦活剤及び免疫調節剤、特にそのように優れた免疫賦活作用及び/又は免疫調節作用を有する医薬組成物や飲食品(健康食品、機能性食品等)等を提供することができる。更に、このような優れた製品の有効成分として使用可能な新規物質(又は新規組成物)、詳細にはきのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分の超微粒子化体、例えばきのこからの抽出物で超微粒子化されたもの、好ましくは水抽出物の分散剤処理物(分散化物)、特にその乳化剤処理によるミセル化溶液も提供することができる。
本発明により、各種疾患の治療、予防等のための免疫賦活方法又は免疫調節方法や、前記超微粒子化体の前記免疫賦活剤又は免疫調節剤への使用;或いは前記超微粒子化体の前記抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤等)等、更には医薬品製造への使用も提供する。
更に、本発明においては、簡便な製造手段によりきのこ由来成分やβ−グルカンの薬効成分、特に前記免疫賦活作用及び/又は免疫調節作用を有する前記有効成分の超微粒子化体(又はこれを含有する組成物)を製造することができ、この方法も提供する。その結果前記有効成分を活かした医薬組成物や飲食品(健康食品、機能性食品等)等を工業的に簡便に提供することができる。
従って、本発明は産業上、特に医療、医薬品、食品等の多くの分野において極めて有用である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。本発明について好ましい、代表的な例を中心に説明するが、本発明の好ましい代表例を示すものであり、本発明がこのような代表例に限定されることは無い。
(超微粒子化体;きのこ抽出物、β−グルカン抽出物超微粒子化体等)
先ず、きのこ抽出物超微粒子化体の製造を中心に説明することにより、本発明の超微粒子化体を説明する。
本発明において、きのこの種類には特に制限は無い。また、抽出に使用する部位にも特に制限は無い。食用に提供され得るものを使用することができる。代表的なものを挙げると次の通りであるが、これらに限定されるものではない。
尚、本発明におけるきのことは、子実体を形成し得る菌類をいう。
Lentinus edodes(シイタケ)
Pleurotus ostreatus(ヒラタケ)
Pholiota nameko(ナメコ)
Flammulina velutipes(エノキタケ)
Tricholoma matsutake(マツタケ)
Lyophyllum shimeji(ホンシメジ)
Schizophyllum commune(スエヒロタケ)
Crepidotus variabilis(チャヒラタケ)
Lyophyllum ulmarium(シロタモギタケ)
Grifola umbellata(チェレイマイタケ)
G. frondosa(マイタケ)
Coriolus versicolor(カワラタケ)
Fomes fomentarius(ツリガネタケ)
Volvavella volvacea(フクロタケ)
Auricularia aurcula-judae(キクラゲ)
Ganoderma lucidum(マンネンタケ)
G. applanatum(コフキサルノコシカケ)
Fomitopsis pinicola(ツガサルノコシカケ)
Dictyophora indusiata(キヌガサタケ)
Sparassis crispa(ハナビラタケ)
Agaricus blazei(アガリクスタケ;姫マツタケ)
Peziza vesiculosa(オオチャワンタケ)
きのこの部位については、前述の如く子実体、菌糸体のような特別の制限は無い。生のきのこの成分については、きのこの種類にもよるが、例えばシイタケ子実体では約90%(重量)が水分、約5%(重量)が糖質、約2%(重量)が蛋白、約1%(重量)が繊維質であり、その他が約2%(重量)を占める。従って、本発明における有効成分は水分を除いた成分のうち水(熱水等)で抽出された成分の超微粒子化体である。
一方、β−グルカンについても特に制限は無く、きのこ由来成分、酵母由来成分、真菌由来成分、バクテリア由来成分、植物由来成分等を採用することができる。
きのこ由来成分或いはβ−グルカンの抽出物を取得するには特に困難は無い。例えば、きのこを用いて熱水等の水で抽出すればよい。その際、粉砕したものを熱水抽出工程に付すと抽出工程が容易である。熱水を使用する場合の温度としては60〜100℃程度が採用される。抽出工程後、濾紙(使用する濾紙の種類には特に制限は無く、必要に応じて選択することができる。)等で濾過して得られる濾液は微粒子を含む縣濁液であっても、またその後濃縮、冷却等で凝集物を含む溶液であっても本発明における抽出物に含まれる。
尚、本発明において抽出物とは、前記水(熱水等)による抽出工程で水に含有されている成分(必ずしも完全に溶解している必要は無い。)であればよく、従って、例えば抽出工程後に濾紙等で濾過した濾液や、抽出液から濃縮、冷却等で析出した微粒子成分(凝集物等)もこの抽出物に含まれる。
また、抽出溶剤としては上記の水単独以外に、他の有機溶剤を使用することもできるが、水単独若しくは水以外に少量の有機溶剤を含む混合液が好ましく、このような水を含む溶液による抽出も当然本発明における水抽出に含まれる。更に、酸、アルカリや、無機物が含まれていても、きのこの抽出物量に悪影響を及ぼさない範囲でこれらを適宜加えても何等問題は無い。
抽出成分を更に超微粒子化工程に付することにより免疫賦活活性又は免疫調節活性作用を有する超微粒子化体を製造することができる。
以下に、本発明の超微粒子化体の好ましい製造例について、より詳細に説明する。
きのこから熱水等で抽出したもの(抽出物)、例えば抽出工程後、熱時濾過(セライト濾過等)後、これを冷却若しくは濃縮後冷却した場合には100μm以上の平均粒径を呈する凝集物が析出する。この凝集物は、抽出エキス中のβ-グルカンのような多糖体やペプチドグルカン等が凝集して生成した物と考えられる。例えば、生シイタケの粉砕物を95℃にて3〜15時間抽出し、セライト濾過を行って得られる濾液を観察すると、濾液中に微粒子が分散した縣濁液であることが確認されている。この粒子の粒径を測定すると、メジアン径が約250μmの凝集物で、この粒子の成分はβ-グルカン、ペプチドグルカン等であることも確認している。
このような状態(100μm以上の平均粒径を呈する凝集物を含むような抽出物)で経口摂取された場合、抽出エキス中の有効成分は、腸管粘膜から効率良く吸収されず、生体に有効に活用されない。本発明による超微粒子化体によれば、このような抽出エキス中の有効成分を効率良く腸管粘膜から吸収させ、粘膜固有層で免疫反応を惹起させることができる。
即ち、きのこの水(熱水等)抽出物を熱時濾過し、冷却若しくは濃縮後冷却して得られる上記凝集物を含有するきのこ抽出液において、分散化剤等を用いて、析出した凝集物を分散させ、平均粒径で好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.01〜1μm程度に粒径を極小化した超微粒子化体を製造することができる。
きのこ抽出エキスの有効成分や析出した凝集物を超微粒子化するには、含有されるきのこ抽出エキスの有効成分を含む溶液について分散化剤を用いて、析出した凝集物を分散化させたり、含有されるきのこ抽出エキスの有効成分をマイクロカプセル等に包埋するか、或いは析出した凝集物を分散化剤で分散化させそれをマイクロカプセル等に包埋することで達成することができる。
免疫賦活作用の有無については、抗腫瘍活性、NK(Natural Killer)活性、遅延型過敏反応、細胞内外のサイトカイン測定、抗体の産生量等により測定しその有無を容易に確認することができる。
超微粒子にする方法としては特に困難は無く、例えば攪拌機やホモジナイザーを使用して、例えば適当な分散化剤を使用して超微粒子化を行うことができる。更に、高圧乳化機、媒体ミル、超音波等の微粉砕化処理によっても超微粒子化を行うことができる。
分散化剤を使用する場合の分散化剤については、液体中に散在させる性質を持つ分散化剤であれば何れでもよく、特に制限は無いが、界面活性剤、高分子、糖類、等アルコール類、グリセライド、酸、塩基、塩類、等が挙げられる。好ましくは、乳化剤として用いられるものがよい。より好ましくは、食用に用いられる乳化剤がよく、例えば、レシチン、リゾレシチン、胆汁酸等を使用することができる。尚、本発明の明細書中において、乳化剤を用いて分散化させることを、特にミセル化と表現しているが、本発明はこれに限定されることは無く、乳化剤以外の分散化剤によるミセル化も本発明に含まれる。
また、本発明における微粒子化工程は、有効成分を得る工程、例えば抽出工程等の、前工程、後工程、及び同時工程の少なくとも何れかで実施すればよい。
本発明の超微粒子化体には、この超微粒子化体を水に分散させて測定したときに好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、更に好ましくは0.01〜1μm程度の平均粒径を有する超微粒子を使用することができる。免疫賦活剤/免疫調節剤として使用する場合分散化剤処理液(分散化液)、特に乳化剤で処理したミセル化状態にある方が消化、吸収の面で好ましいが、乾燥状態の超微粒子化体を免疫賦活剤/免疫調節剤として使用することもできる。
本発明において、超微粒子の測定方法については、通常の粒子、特に分散化状態にある粒子の測定方法を利用して行うことができる。例えば、粒度分布計を使用して、レーザー回折・錯乱式粒度分布測定法により測定することができる。
(免疫賦活剤/免疫調節剤)
前記に若干説明したように、本発明の前記超微粒子化体は免疫賦活剤/免疫調節剤(本発明の免疫賦活剤/免疫調節剤)の有効成分として使用することができる。本発明の医薬組成物や飲食品用として使用可能な担体や増量剤(又は希釈剤)を使用することもできる。具体的には医薬組成物や飲食品(健康食品等)として使用することができる。
免疫賦活作用又は免疫調節作用の有無については、例えば抗腫瘍活性、NK活性、遅延型過敏反応、細胞内外のサイトカイン量、抗体の産生量を測定することにより容易に確認することができる。
(医薬組成物)
本発明の医薬組成物(薬剤)は前記超微粒子化体、好ましくは分散化剤処理液(分散化液)、特に好ましくは乳化剤を用いてミセル化した成分を有効成分として含むもので、免疫、特に全身免疫を賦活又は調節して、免疫異常に伴う疾患の治療、改善、進展防止や他の疾患からの予防等に使用できる薬剤である。例えば、抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等の治療剤等)等の疾患やこれら疾患からの予防に使用することができる。
この薬剤を適用される対象は、動物、特にヒトであって免疫、特に全身免疫を賦活又は調節することを求めるヒトである。
本発明の薬剤の特徴の一つに経口投与でも優れた効果を示すこと、きのこ由来成分及びβ−グルカン、例えばきのこ、特に食用きのこ等の抽出物混合物を使用することができ、特に安全性でも優れていることを挙げることができる。従って、投与形態については特に制限は無い。経口投与、非経口投与(皮下、筋肉内投与、経鼻投与、エアゾール投与等)各種の投与形態が採用可能であり、また免疫賦活作用及び/又は免疫調節作用を求める疾患者に広くしかも簡便に適用することができる。安全性や経口投与に適していることからそのような疾患に対する予防、改善のために、後述の健康食品、機能性食品、健康飲料、機能性飲料等の形で使用することも可能である。
本発明においては、他の薬剤成分(医薬活性物質)と共に、例えば混合又は組み合わせて使用することができ、このような場合本発明で目的とする前記有効成分を含有し目的とする前記薬理活性(免疫賦活活性又は免疫調節活性)を示すものであれば本発明の薬剤に含まれる。
その他、薬理学的に許容し得る各種の製剤用物質(補助剤等として)を含むこともできる。製剤用物質は製剤の剤型により適宜選択することができるが、例えば、賦形剤、希釈剤、添加剤、崩壊剤、結合剤、被覆剤、潤滑剤、滑走剤、滑沢剤、風味剤、甘味剤、乳化剤、可溶化剤等を挙げることができる。更に、製剤用物質を具体的に例示すると、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、ラクトース、マンニトール及びその他の糖類、タルク、牛乳蛋白、ゼラチン、澱粉、セルロース及びその誘導体、動物及び植物油、ポリエチレングリコール、及び溶剤、例えば滅菌水及び一価又は多価アルコール、例えばグリセロールを挙げることができる。
本発明の薬剤は、前述の如く公知の又は将来開発される様々な医薬製剤の形態、例えば、経口投与、腹腔内投与、経皮的投与、吸入投与等各種の投与形態に調製することができる。本発明の薬剤をこれら様々な医薬製剤の形態に調製するためには公知の又は将来開発される方法を適宜採用することができる。
これら様々な医薬製剤の形態として、例えば適当な固形又は液状の製剤形態、例えば顆粒、粉剤、被覆錠剤、錠剤、(マイクロ)カプセル、坐剤、シロップ、ジュース、懸濁液、乳濁液、滴下剤、注射用溶液、活性物質の放出を延長する製剤等を挙げることができる。
以上に例示した製剤形態にある本発明の薬剤には、薬効を奏するに有効な量の前記成分を含有すべきことは当然のことである。
本発明の薬剤の投与量については、疾患の種類、程度、製剤の形態等に応じて適当に選択される。例えば、経口投与で患者1日当たり、有効成分の超微粒子化体を、全糖換算で表して好ましくは1mg〜50g程度、より好ましくは10mg〜10g程度、更に好ましくは50mg〜5g程度投与することができる。また、重篤な場合には更に増量することもできる。投与の回数、時期については、数日に1回でも、また1日1回でも可能であるが、通常は1日当たり数回、例えば2〜4回に分けて、食前、食間、食後に投与される。好ましくは、食前に投与される。また、静脈投与の場合には上記経口投与に比べて十〜百分の一程度の投与量でもよい。
(飲食品)
特に、本発明の飲食品を健康食品や機能性食品として使用する場合にも上記経口投与製剤を参考に健康食品や機能性食品として必要な成分(異なるきのことの抽出物等も含まれる。)、添加剤を加えて調製することができる。当然のことながら、飲食品として使用される食用或いは栄養成分等を適宜添加して、使用することができる。通常は、前記超微粒子化体を、全糖換算で好ましくは0.01〜80重量%程度、より好ましくは0.05〜20重量%程度含有することができる。
飲食品として使用できる調味剤や甘味剤を使用し、溶液としてドリンクの形態で使用することもできるし、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、ゼリータイプ、アイスクリ−ムタイプ、凍らせた形態等の形態で使用することもできる。
この飲食品は予防用として健常者は勿論、各種の疾患を有する者で、重症患者から軽症の患者まで、特に免疫機能異常に伴う疾患者に限定することなく、全身免疫賦活又は免疫調節を求めて使用することができる。ヒト以外の動物に対しても、飼料、医薬品及び医薬組成物等の形態で適用することができる。
(超微粒子化体含有組成物)
この発明は、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分超微粒子化体が分散化している水溶液に存するもので、前記超微粒子化体或いはその各種用途や製造方法についての説明からこの発明を容易に理解し、実施することができる。当然のことながら、この組成物を超微粒子化体の場合と同様に、前記各種用途、特に医薬組成物や飲食品に使用することができ、これらの説明をこの発明にも適用することができる。
前記の通り本発明は、別の形態として、上記本発明の超微粒子化体を生体内に摂取又は投与することに特徴を有する免疫賦活方法又は免疫調節方法や、更に別の形態として、前記新規超微粒子化体の前記免疫賦活剤又は免疫調節剤への使用;或いは前記超微粒子化体の前記抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等の治療剤等)等、更には医薬品製造への使用にも存する。
これらの発明については、何れも免疫賦活剤又は免疫調節剤についての前記説明、更には、抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤等)等についての前記説明や医薬組成物、飲食品等についての前記説明、或いは後述の好適な実施の形態(実施例)等に基いて、また必要により従来からの公知技術を参考にすることにより、容易に実施をすることができる。
本発明(本発明品)は、前述の如くヒトだけではなく他の動物に対しても使用することができ、例えば家畜業等における動物(牛、豚、羊、馬、鳥等)、愛玩動物(ペット;犬、猫等)或いは水産養殖業における魚類等(硬骨魚類、甲殻類等)の飼料として、或いは飼料に添加する添加剤或いは医薬品或いは医薬組成物としても有用である。
以下に、製造例、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により制限されることはない。
(実施例1)
(シイタケ抽出方法)
シイタケ(生シイタケ換算)1kg当り水を約4L加え、コロイドミル等を用いて破砕(破砕後液量:約6L)、還流等で水分が蒸発しないように加熱還流下、95℃15時間煮沸し、得られた抽出液をろ過した。濾液を60℃で減圧濃縮し約1Lの濃縮物を得た。フェノール硫酸法で糖分析し、糖含量で20mg/ml濃度の抽出エキス(「シイタケ抽出エキス」;「シイタケエキス」とも称する。)を得た。
(シイタケ抽出エキスの乳化剤処理[ミセル化])
ツルーレシチン工業(株)製のレシチン(SLP−PC70)を脱イオン水に加え、シイタケ抽出エキスの全糖濃度と同濃度のレシチン溶解液を調製した。次いで、レシチン溶解液に、前記シイタケ抽出エキスを同量添加し、特殊機化工業(株)製のアヂホモミキサー2M−2型を用いて真空下攪拌(真空度−60cmHg、アンカーミキサー回転数50rpm、ホモミキサー回転数15,000rpm)し、予備ミセル化液を調製した。得られた予備乳化液を三和機械(株)製の高圧乳化機H11型ハンドル2段式を用いて高圧乳化処理(乳化圧1,500kgf/cm)を行い、メジアン径100nm程度のシイタケ抽出エキスミセル化液(ミセル化シイタケエキス:本発明品)を製造した。メジアン径の測定は、(株)堀場製作所製LA−910粒度分布計によりレーザー回折・錯乱式粒度分布測定法により行った。
シイタケ抽出エキス及びミセル化シイタケエキスの粒度分布測定結果を図1に示す。この結果、シイタケ抽出エキス中の成分は、メジアン粒子径で約120μmを示しており、これを乳化剤処理([ミセル化])することで、メジアン粒子径が約0.09μmに超微粒子化できたことを示している。
(実施例2)
(β−グルカン溶液の調製)
β−グルカンの精製は、生シイタケから千原らの方法(Cancer Res.,30,2776(1970))にて行った。即ち、β−グルカンは生シイタケの子実体を熱水抽出したのち、エタノール分画沈殿、セチルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド(cethyltrimethyl ammonium hydroxide)による分画沈殿、酢酸による分画溶出、カ性ソーダによる分画溶出、除タンパクの繰り返しなどによって白色粉末を得た。得られた白色粉末を蒸留水に懸濁、ホモジネートした後、オートクレーブにて高温高圧処理(121℃、20分)し、2mg/mlのβ−グルカン溶液を調製した。
(β−グルカンの乳化剤処理[ミセル化])
ツルーレシチン工業(株)製のレシチン(SLP−PC70)を脱イオン水に加え、8mg/ml濃度のレシチン溶解液を調製した。次いで、レシチン溶解液に、前記β−グルカン溶液を同量添加し、三和機械(株)製の高圧乳化機H11型ハンドル2段式を用いて高圧乳化処理(乳化圧1,500kgf/cm)を行い、メジアン径100nm程度のβ−グルカンミセル化液(ミセル化β−グルカン:本発明品)を製造した。メジアン径の測定は、(株)堀場製作所製LA−910粒度分布計によりレーザー回折・錯乱式粒度分布測定法により行った。
β−グルカン溶液及びミセル化β−グルカンの粒度分布測定結果を図2に示す。この結果、β−グルカン溶液中のβ−グルカンは凝集体を形成しており、メジアン粒子径で約120μmを示しており、これを乳化剤処理([ミセル化])することで、メジアン粒子径が約0.09μmに超微粒子化できたことを示している。
(実施例3)
(S180皮下移植モデルを用いた実施例)
(試験方法)
ICRマウス(雌、4週齢)に腹腔内移植することにより継代しているSarcoma180腫瘍細胞を腹水の形で採取し、生理食塩水にて3×10/mlに調製した。この細胞希釈液を0.1ml/mouseでICRマウス(雌、4週齢)の右腰背部皮下に25G注射針を用いて移植した。
翌日、体重により群分け(7匹/群)を行い個体識別後、シイタケ抽出エキス(シイタケエキス)及びシイタケ抽出エキスミセル化液(ミセル化シイタケエキス)の投与を開始した。投与は1日1回の経口投与とし、5投2休で計10回行った。1回あたりの投与量については、全糖量換算10mg/kg投与群には1mg/mlに調製した投与液を0.2ml/mouseで、全糖量換算100mg/kg投与群には10mg/mlに調製した投与液を0.2ml/mouseで投与した。
尚、表1及び表2中投与群の欄に示される、シイタケエキス及びミセル化シイタケエキスの後の括弧内の数字は全糖量換算の投与量であり、単位はmg/kgである。また、実施例中、乳化剤を使用して超微粒子化処理を施したものをミセル化シイタケエキスと称している。
1週間に1回、腫瘍径と体重を測定した。腫瘍径により腫瘍重量を以下の算式を用いて算出した。
腫瘍重量(mg)=腫瘍短径(mm)×腫瘍長径(mm)÷2
また、腫瘍重量と体重から宿主重量についても算出した。
宿主重量(g)=体重(g)−腫瘍重量(g)
腫瘍重量により腫瘍増殖抑制率を算出した。
腫瘍増殖抑制率(%)=(1−投与群の腫瘍重量÷無処置群の腫瘍重量)×100
各週の腫瘍増殖抑制率と腫瘍移植後35日目の腫瘍生着例数により、本モデルにおける薬効を評価した。ミセル化シイタケエキスの腫瘍増殖抑制効果についての結果を表1及び表2に示した。
Figure 2005097308
Day16:腫瘍移植後日数16日
t−検定:Student′s t−検定:それぞれの群で無処置群に対してt−検定を行った。
M検定:Mannwhitney−U検定:それぞれの群で無処置群に対して順位和検定を行った。
N.S.:有意差なし;p<0.01;有意差あり
ミセル化シイタケエキス投与群では、投与期間中、無処置群と比較して徐々に腫瘍増殖が抑制されDay16(投与終了2日後)において、ミセル化シイタケエキス全糖量換算10mg/kg経口投与群で、p<0.01と有意に腫瘍増殖が抑制されていた。
Figure 2005097308
:腫瘍移植後日数16日
上記結果から明らかなように、本発明品の超微粒子化体は従来品に比較して目的とする薬効を奏していることが確認された。
(実施例4)
(β−グルカンの定量)
シイタケ抽出エキス中のβ−グルカンを定量するために、(実施例2)にて精製したβ−グルカンを水酸化ナトリウム溶液(1→25)に溶解し、メタノール沈殿を行い、これを2回繰り返し、メタノール及びアセトンにて洗浄した後、減圧乾燥(40℃、15時間)し、窒素:0.03%以下、強熱残分:1.5%以下の標準β−グルカンを得た。
シイタケ抽出エキス中のβ−グルカンの定量は、佐々木らの方法(Gann、67(2)191−5(1976))を応用し、先に精製した標準β−グルカンを用いて定量した。即ち、シイタケ抽出エキス及び標準β−グルカンをそれぞれ水酸化ナトリウム溶液(2g/dl)で調製、コンゴーレッド溶液(10mg/dl)とリン酸(2.5g/dl)を加え、β−グルカンによるコンゴーレッドの極大吸収波長のシフトを利用して、535nmの吸光度を分光光度計にて測定することにより定量した。
β−グルカン量を定量したシイタケ抽出エキスを用いて、(実施例1)と同様の方法にて、β−グルカンの濃度が0.2mg/mlになるようにミセル化シイタケエキス(レシチン濃度0.8mg/ml)を調製した。また、同様の方法にてβ−グルカン溶液も0.2mg/mlになるようにレシチンにて乳化処理を行いミセル化β−グルカン溶液を得た。
(実施例5)
(ミセル化β−グルカンの腫瘍増殖抑制効果)
前記で調製した、ミセル化シイタケエキス、ミセル化β−グルカン及びβ−グルカン溶液の腫瘍増殖抑制効果を前記実施例3と同様の方法にて検討した。即ち、ICRマウス(雌、4週齢)に腹腔内移植することにより継代しているSarcoma180腫瘍細胞を腹水の形で採取し、生理食塩水にて3×10/mlに調製した。この細胞希釈液を0.1ml/mouseでICRマウス(雌、4週齢)の右腰背部皮下に25G注射針を用いて移植した。
翌日、体重により群分け(7匹/群)を行い個体識別後、ミセル化シイタケエキス、ミセル化β−グルカン及びβ−グルカンの投与を開始した。投与は1日1回の経口投与とし、5投2休で計10回行った。1回あたりの投与量については、β−グルカン換算1mg/kg投与群にはβ−グルカン濃度で0.2mg/mlに調製した投与液を0.1ml/mouseで投与した。
尚、表3及び表4中投与群の欄に示される、ミセル化シイタケエキス、ミセル化β−グルカン及びβ−グルカンの後の括弧内の数字はβ−グルカン換算の投与量であり、単位はmg/kgである。また実施例中、乳化剤を使用して超微粒子化処理を施したものをミセル化シイタケエキス、ミセル化β−グルカンと称している。
Figure 2005097308
Day16:腫瘍移植後日数16日
t−検定:Student′s t−検定:それぞれの群で無処置群に対してt−検定を行った。
M検定:Mannwhitney−U検定:それぞれの群で無処置群に対して順位和検定を行った。
N.S.:有意差なし;p<0.01;有意差あり
ミセル化シイタケエキス及びミセル化β−グルカン投与群、即ち超微粒子化処理を施したものの投与群では、投与期間中、無処置群と比較して徐々に腫瘍増殖が抑制されDay16(投与終了2日後)において、β−グルカン量換算1mg/kg経口投与群で、p<0.01と有意に腫瘍増殖が抑制されていた。
Figure 2005097308
:腫瘍移植後日数16日
上記結果から明らかなように、本発明品の超微粒子化体(ミセル化シイタケエキス及びミセル化β−グルカン)は従来品(β−グルカン溶液)に比較して目的とする薬効を奏していることが確認された。
(実施例6)
(腸管粘膜免疫活性化:病理組織学的検討)
ミセル化シイタケエキスの腸管粘膜免疫の活性化を検討するため、前記実施例3と同様の方法で検討した。即ち、ICRマウス(雌、4週齢)に腹腔内移植することにより継代しているSarcoma180腫瘍細胞を腹水の形で採取し、生理食塩水にて3×10/mlに調製した。この細胞希釈液を0.1ml/mouseでICRマウス(雌、4週齢)の右腰背部皮下に25G注射針を用いて移植した。
翌日、体重により群分け(3匹/群)を行い個体識別後、乳化剤(レシチン)のみ、乳化剤にシイタケ抽出エキスを添加したもの(超微粒子化([ミセル化])処理なし)、ミセル化シイタケエキスの投与を開始した。投与は1日1回の経口投与とし、5投2休で計10回行った。1回あたりの投与量については、乳化剤はレシチン2mg/ml濃度を0.1ml/mouse、乳化剤にシイタケ抽出エキスを添加したものはβ−グルカン換算量1mg/kg投与群にはβ−グルカン濃度で0.2mg/ml(レシチン濃度は、2.0mg/ml)に調製した投与液を0.1ml/mouseで投与、ミセル化シイタケエキスはβ−グルカン換算量1mg/kg投与群には、β−グルカン濃度で0.2mg/ml(レシチン濃度は2mg/ml)に調製した投与液を0.1ml/mouseで投与、β−グルカン換算量3mg/kg投与群には、0.3ml/mouseで投与した。
投与終了後、2日目にそれぞれの群及び正常マウス(3匹)からパイエル板付きの小腸を切出し、10%ホルマリン固定後、パラフィン包埋、パラフィン切片を作成、脱パラフィン後ヘマトキシリン・エオシン染色を行い、顕微鏡にて腸管粘膜固有層中の単核球(免疫担当細胞)の集積の観察を行った。
尚、表5中投与群の欄に示される、シイタケ抽出エキス及びミセル化シイタケエキスの後の括弧内の数字はβ−グルカン換算の投与量であり、単位はmg/kgである。また実施例中、乳化剤を使用して超微粒子化処理を施したものをミセル化シイタケエキスと称している。
Figure 2005097308
顕微鏡にて絨毛の数を測定(100〜300本/検体)、及び粘膜固有層中の単核球の集積の数を測定、絨毛当りの集積像の割合(%)を算出した。
*1:正常マウスの腸管粘膜固有層には、単核球の集積は認められない。
*2:乳化剤(レシチン)にシイタケ抽出エキスを添加したのみで、超微粒子化([ミセル化])処理は行っていない。
t−検定:Student′s t−検定:それぞれの群で無処置群に対してt−検定を行った。
N.S.:有意差なし、p<0.1:有意傾向、p<0.01:有意差あり
正常マウス,担癌無処置群,乳化剤(レシチン10mg/kg経口投与群)処置群、乳化剤にシイタケエキスを添加したもののβ−グルカン換算量で1mg/kg経口投与群,ミセル化シイタケエキスβ−グルカン換算量で1mg/kg及び3mg/kg経口投与群の小腸の病理組織を顕微鏡にて観察した結果、ミセル化シイタケエキス投与群において、無処置群と比較して、小腸粘膜固有相に、1mg/kg投与群で有意傾向(p<0.1)3mg/kg投与群で有意な単核細胞(リンパ球、マクロファージ)の集積が認められた(p<0.01)。ミセル化シイタケエキス投与以外の群は、無処置群と比較して差は認められなかった。したがって、ミセル化シイタケエキスを経口投与することにより腸管粘膜において免疫反応が惹起(活性化)されていると考えられる。
上記結果から明らかなように、本発明品の超微粒子化体(ミセル化シイタケエキス)は従来品(シイタケ抽出エキス)に比較して目的とする薬効を奏していることが確認された。
(実施例7)
(全身免疫の活性化:遅延型過敏反応)
腫瘍抗原に対する特異的な全身免疫反応の活性化を検討するため、遅延型過敏反応の評価を行った。遅延型過敏反応評価法について説明する。
前記実施例3と同様の方法で腫瘍移植を行った。即ち、ICRマウス(雌、4週齢)に腹腔内移植することにより継代しているSarcoma180腫瘍細胞を腹水の形で採取し、生理食塩水にて3×10/mlに調製した。この細胞希釈液を0.1ml/mouseでICRマウス(雌、4週齢)の右腰背部皮下に25G注射針を用いて移植した。
翌日、体重により群分け(7匹/群)を行い個体識別後、ミセル化シイタケエキス、ミセル化β−グルカン、β−グルカン溶液の投与を開始した。投与は1日1回の経口投与とし、5投2休で計9回行った。1回あたりの投与量については、ミセル化シイタケエキス及びミセル化β−グルカンはβ−グルカン換算量1mg/kg投与群には、β−グルカン濃度で0.2mg/ml(レシチン濃度は0.8mg/ml)に調製した投与液を0.1ml/mouseで投与した。β−グルカン溶液はβ−グルカン量1mg/kg投与群には、β−グルカン濃度で0.2mg/mlに調製した投与液を0.1ml/mouseで投与した。
無処置群、ミセル化シイタケエキス投与群、ミセル化β−グルカン投与群、β−グルカン溶液投与群それぞれ7匹ずつ及び正常マウス3匹を遅延型過敏反応(DTH:Delayed Type Hypersensitivity)試験に供した。即ち、腫瘍移植後9日目(投与開始後8日目)に、コントロールとして右foot padに生理食塩水50μlを、左foot padにSarcoma180細胞を3M KCl可溶化法あるいは凍結融解法(5×10/mlの細胞懸濁液を処理)にて得た腫瘍抗原溶液を50μlを投与し、24時間後の左右の足の厚みを測定、以下の算式に基づき足の腫れを算出、DTH反応の検定を行った。
足の腫れ(mm)=左足の厚み(mm)−右足の厚み(mm)
尚、表6中投与群の欄に示される、ミセル化シイタケエキス、ミセル化β−グルカン及びβ−グルカンの後の括弧内の数字はβ−グルカン換算の投与量であり、単位はmg/kgである。また実施例中、乳化剤を使用して超微粒子化処理を施したものをミセル化シイタケエキス、ミセル化β−グルカンと称している。
Figure 2005097308
*1:正常マウスは、腫瘍移植(抗原感作)を行っていないため、DTH反応はおこさない。
t−検定:Student′s t−検定:それぞれの群で無処置群に対してt−検定を行った。
N.S.:有意差なし、p<0.05:有意差あり、p<0.01:有意差あり
表6に示されるように、正常マウス、無処置群、β−グルカン溶液投与群では、ほとんど足の腫れが認められないのに対して、ミセル化シイタケエキス投与群及びミセル化β−グルカン投与群では、無処置群に対して有意な足の腫れが認められ、遅延型過敏反応が惹起されていることが確認された。これらの結果は、ミセル化シイタケエキス及びミセル化β−グルカンを経口投与することで、腫瘍抗原に対する全身的な免疫反応が惹起できることを示している。
(実施例8)
(抗アレルギー効果)
ミセル化シイタケエキスの抗アレルギー効果を検討するため、アトピー性皮膚炎モデルマウスであるNCマウスを用いて検討した。即ち、8週齢オスのNCマウス20匹にエタノール及びアセトン(4:1)で調製した抗原;塩化ピクリル(5%(w/v))150μl/mouseで腹部及び足蹠に塗布し感作、感作後4日後から週に1回、6週間、オリーブオイルにて調製した誘発用抗原;塩化ピクリル(0.8%(w/v))を150μl/mouse、背部及び両耳(内外両側)に塗布した。投与開始は、抗原感作前日より1日1回46日間投与を行った。投与量は、対照群(10匹)には、溶媒コントロールとして生理食塩水0.1ml/mouseを経口投与した。ミセル化シイタケエキスは、β−グルカン換算量で0.2mg/mlに調製した投与液を0.1ml/mouseで経口投与した。この投与量は、1回の投与でβ−グルカン換算量で、1mg/kgの投与量に当たる。
抗アレルギー効果の判定は、抗原感作を週1回、体重測定、皮膚炎発症の程度;(1)掻痒症(pruritus/itching)、(2)発赤・出血(erythema/hemorrhage)、(3)浮腫(edema)、(4)擦傷・組織欠損(excoriation/erosion)、(5)痂皮形成・乾燥(scaring/dryness)を観察し評点化した(評点:0;無症状、1;軽度、2;中等度、3;高度)。さらに、抗原感作後、29日目と46日目に眼底採決を行い、血清を採取、血清中のイムノグロブリンE(IgE)量をELISA法にて測定した。
結果:感作後46日目において、IgE量は、対照群のマウス10匹すべてが、5.0μg/ml以上になっていたのに対し、ミセル化シイタケエキス投与群では、10匹中4匹が5.0μg/ml以上になっただけで、残り6匹は5.0μg/ml未満であり、有意にIgEの増量が抑えられていた(Fisherの確率検定:p<0.05)。また、皮膚炎スコアーにおいても、感作後46日目において、対照群では10匹中9匹が皮膚炎スコアーの合計が9以上を示したのに対して、ミセル化シイタケエキス投与群では、10匹中5匹が皮膚炎スコアーの合計が9以上で、残りの5匹は、皮膚炎スコアー9未満と対照群と比較して、皮膚炎が抑制されている結果であった。
上記結果から明らかなように、本発明品の超微粒子化体(ミセル化シイタケエキス)は目的とする薬効(抗アレルギー効果)を奏していることが確認された。
(実施例9)
(抗糖尿病効果:血糖値上昇抑制効果)
ミセル化シイタケエキスの糖尿病に対する効果を検討するため、II型糖尿病モデルマウスであるdb/dbマウスを用いて血糖値上昇に対する効果を検討した。即ち、db/dbマウス5週齢雄を各群9匹ずつ2群に分け、一方には12週齢になるまで水を自由飲水させた対照群とし、他方には12週齢になるまでミセル化シイタケエキスを自由飲水させた。ミセル化シイタケエキスの濃度は、β−グルカン換算量で0.01mg/ml(レシチン濃度は0.1mg/ml)とした。各週毎に飲水量を測定して、β−グルカンの経口摂取量を算出した。
効果の判定は、各週毎に眼底採血を行い、血糖値を測定し、血糖値の上昇抑制効果を検討した。β−グルカンの経口摂取量は、6週齢〜12週齢で0.15mg/mouse/day〜0.36mg/mouse/dayであった。
血糖値に関しては、8週齢時点で、対照群の血糖値が504.11±50.03mg/dlであったのに対して、ミセル化シイタケエキス投与群では、406.22±75.55mg/dlであり、有意に血糖値の上昇が抑えられていた(Student‘s t−検定:p<0.01)。
上記結果から明らかなように、本発明品の超微粒子化体(ミセル化シイタケエキス)は目的とする薬効(糖尿病に対する血糖値上昇抑制効果)を奏していることが確認された。
図1は、実施例1においてシイタケ抽出エキス及びミセル化シイタケエキスの粒度分布を示す。 実施例1のシイタケ抽出エキスの乳化剤処理[ミセル化]において、シイタケ抽出エキス(左図:(a))及びミセル化シイタケエキス(本発明品)(右図:(b))の粒度分布を図示したものである。横軸は粒子径(μm)を表し、縦軸(左)は棒グラフのための粒子の頻度(%)を、縦軸(右)は曲線のための粒子の頻度累積(%)を、それぞれ表す。 図2は、実施例2においてβ−グルカン溶液及びミセル化β−グルカンの粒度分布を示す。 実施例2のβ−グルカンの乳化剤処理[ミセル化]において、β−グルカン溶液(左図:(a))及びミセル化β−グルカン(本発明品)(右図:(b))の粒度分布を図示したものである。横軸は粒子径(μm)を表し、縦軸(左)は棒グラフのための粒子の頻度(%)を、縦軸(右)は曲線のための粒子の頻度累積(%)を、それぞれ表す。

Claims (50)

  1. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を超微粒子化したことを特徴とする超微粒子化体。
  2. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分がきのこ由来成分である請求項1記載の超微粒子化体。
  3. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分がβ−グルカンである請求項1記載の超微粒子化体。
  4. きのこ由来成分がきのこの抽出物である請求項1又は2記載の超微粒子化体。
  5. きのこの抽出物がきのこの水抽出物である請求項4記載の超微粒子化体。
  6. きのこ由来成分が、β−グルカンであり又はβ−グルカンを含む請求項1又は2記載の超微粒子化体。
  7. β−グルカンがきのこ由来成分ではない請求項1又は3記載の超微粒子化体。
  8. β−グルカンが、酵母由来成分、真菌由来成分、バクテリア由来成分及び植物由来成分から選択される請求項7記載の超微粒子化体。
  9. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分が、水溶液中凝集体を形成する請求項1記載の超微粒子化体。
  10. 当該凝集体が少なくとも50μmの粒径を有する請求項9記載の超微粒子化体。
  11. 当該超微粒子化体粒子を水に分散させ測定したとき、当該粒子の平均粒径が10μm以下である請求項1〜10何れか記載の超微粒子化体。
  12. 平均粒径が1μm以下である請求項11記載の超微粒子化体。
  13. 平均粒径が0.01〜1μmである請求項11又は12記載の超微粒子化体。
  14. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液に、分散化剤を混合したときに得ることができ、平均粒径が10μm以下である粒子を含有する請求項1〜11何れか記載の超微粒子化体。
  15. 微粉砕化処理するときに得ることができ、平均粒径が1μm以下である粒子を含有する請求項1〜14何れか記載の超微粒子化体。
  16. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液が、きのこの水又は熱水抽出液を濾過した後、得られるきのこの抽出物含有水溶液である請求項14又は15記載の超微粒子化体。
  17. きのこの抽出物含有水溶液が、きのこの水又は熱水抽出液を濾過した後、これを濃縮及び/又は冷却して得られる凝集物含有水溶液である請求項16記載の超微粒子化体。
  18. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液が、β−グルカンの水溶液又はβ−グルカンを含む水溶液である請求項14〜17何れか記載の超微粒子化体。
  19. 分散化剤で処理した状態又は分散化した状態にある請求項1〜18何れか記載の超微粒子化体。
  20. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液中に含まれる全糖1に対し、重量比で当該分散化剤を多くとも100混合する請求項14〜19何れか記載の超微粒子化体。
  21. 分散化剤が乳化剤である請求項14〜20何れか記載の超微粒子化体。
  22. 乳化剤がレシチンである請求項21記載の超微粒子化体。
  23. ミセル化の状態にある請求項1〜22何れか記載の超微粒子化体。
  24. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体を含有することを特徴とする免疫賦活剤又は免疫調節剤。
  25. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体を含有することを特徴とする抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、又は抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤)。
  26. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体を含有することを特徴とする医薬組成物。
    製剤学上許容される担体又は増量剤を含んでいてもよい。
  27. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体を含有することを特徴とする飲食品。
  28. 当該超微粒子化体を全糖換算で0.01〜80重量%含有する請求項27記載の飲食品。
  29. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体が分散化している水溶液を含有することを特徴とする超微粒子化体含有組成物。
  30. 請求項29記載の組成物を含有することを特徴とする医薬組成物。
    製剤学上許容される担体又は増量剤を含んでいてもよい。
  31. 請求項29記載の組成物を含有することを特徴とする飲食品。
  32. 当該組成物を全糖換算で0.05〜5重量%含有する請求項31記載の飲食品。
  33. 癌疾患、細菌感染疾患、ウイルス感染疾患、自己免疫疾患、糖尿病、アレルギー性疾患、及び消化器疾患(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等)等の何れかの疾患患者用である請求項27、28、31、又は32記載の飲食品。
  34. 100g当たり、糖を1〜20000mg及び分散化剤を1〜20000mg含有する請求項29記載の組成物。
  35. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を超微粒子化工程に付することを特徴とする超微粒子化体の製造方法。
  36. 超微粒子化工程が、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液に分散化剤を混合して平均粒径が10μm以下の粒子を調製する工程を含む請求項35記載の方法。
  37. 超微粒子化工程が、平均粒径が1μm以下である粒子を調製する工程を含む請求項35又は36記載の方法。
  38. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を超微粒子化工程に付することを特徴とする超微粒子化体含有組成物の製造方法。
  39. 超微粒子化工程が、きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液に分散化剤を混合して平均粒径が10μm以下の粒子を調製する工程を含む請求項38記載の方法。
  40. 超微粒子化工程が、平均粒径が1μm以下である粒子を調製する工程を含む請求項38又は39記載の方法。
  41. 平均粒径が1μm以下である粒子を調製する工程が高圧乳化機処理工程である請求項37又は40記載の方法。
  42. きのこ由来成分が、きのこを水による抽出工程で得られる水抽出物である請求項35又は38記載の方法。
  43. きのこ由来成分及びβ−グルカンから選択される成分を含む水溶液が、きのこの水又は熱水抽出液を濾過した後得られるきのこの抽出物含有水溶液である請求項36,37、39、及び40の何れか記載の方法。
  44. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体を生体内に摂取又は投与することを特徴とする免疫賦活方法又は免疫調節方法。
  45. 当該摂取又は投与する形態が、
    請求項24記載の免疫賦活剤又は免疫調節剤の形態;及び
    請求項25記載の抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、又は抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤)の形態の何れかの形態にある請求項44記載の方法。
  46. 当該摂取又は投与する形態が、
    請求項26〜28、及び30〜33何れか記載の医薬組成物又は飲食品の形態にある請求項44又は45記載の方法。
  47. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体の請求項24記載の免疫賦活剤又は免疫調節剤への使用。
  48. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体の請求項25記載の抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬、抗アレルギー剤、又は抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤)への使用。
  49. 免疫賦活剤又は免疫調節剤、或いは抗腫瘍剤、抗感染症剤、抗ウイルス剤、抗自己免疫疾患剤、抗糖尿病薬又は抗アレルギー剤、又は抗消化器疾患剤(過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、便秘、下痢等に対する治療剤)が、請求項26又は30記載の医薬組成物、若しくは請求項27、28、及び31〜33何れか記載の飲食品の形態にある請求項47又は48記載の使用。
  50. 請求項1〜23何れか記載の超微粒子化体の医薬品製造への使用。
JP2004289801A 2001-04-27 2004-10-01 免疫賦活剤 Expired - Lifetime JP4752233B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004289801A JP4752233B2 (ja) 2001-04-27 2004-10-01 免疫賦活剤

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001132513 2001-04-27
JP2001132513 2001-04-27
JP2004289801A JP4752233B2 (ja) 2001-04-27 2004-10-01 免疫賦活剤

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002584947A Division JP3633601B2 (ja) 2001-04-27 2002-04-26 免疫賦活剤

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005097308A true JP2005097308A (ja) 2005-04-14
JP2005097308A5 JP2005097308A5 (ja) 2005-09-02
JP4752233B2 JP4752233B2 (ja) 2011-08-17

Family

ID=34466575

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004289801A Expired - Lifetime JP4752233B2 (ja) 2001-04-27 2004-10-01 免疫賦活剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4752233B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009035732A (ja) * 2007-07-20 2009-02-19 Korea Atomic Energy Research Inst 放射線の照射による低分子量のベータグルカンの製造方法及び放射線の照射によって製造された低分子量のベータグルカン
CN102408495A (zh) * 2011-12-29 2012-04-11 武汉大学 具有抗炎症活性的香菇β-葡聚糖及其制备方法和应用
JP2013095702A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Daiso Co Ltd β−1,3−グルカンを含む過敏性腸症候群の下痢抑制剤、腹痛改善剤、及び大腸における痛覚過敏改善剤
WO2015083982A1 (ko) * 2013-12-06 2015-06-11 한명순 설사 예방 및 개선용 조성물 및 이를 이용한 경구용 주사기 패키지
JP2017505814A (ja) * 2014-02-03 2017-02-23 アプラノ ファーマシューティカルズ ゲーエムベーハー 天然材料のナノ懸濁液およびその調製方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0549650B2 (ja) * 1988-09-01 1993-07-26 Kureha Chemical Ind Co Ltd
WO1999061480A1 (en) * 1998-05-27 1999-12-02 Ceapro Inc. Cereal beta glucan compositions and methods
WO2000054741A1 (de) * 1999-03-12 2000-09-21 Biotec Asa VERWENDUNG VON NANOSKALIGEN WASSERLÖSLICHEN β-(1,3)-GLUCANEN
JP2001112436A (ja) * 1999-10-15 2001-04-24 Oji Paper Co Ltd 担子菌を含有する健康食品、飼料ならびにペットフード

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0549650B2 (ja) * 1988-09-01 1993-07-26 Kureha Chemical Ind Co Ltd
WO1999061480A1 (en) * 1998-05-27 1999-12-02 Ceapro Inc. Cereal beta glucan compositions and methods
WO2000054741A1 (de) * 1999-03-12 2000-09-21 Biotec Asa VERWENDUNG VON NANOSKALIGEN WASSERLÖSLICHEN β-(1,3)-GLUCANEN
JP2001112436A (ja) * 1999-10-15 2001-04-24 Oji Paper Co Ltd 担子菌を含有する健康食品、飼料ならびにペットフード

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009035732A (ja) * 2007-07-20 2009-02-19 Korea Atomic Energy Research Inst 放射線の照射による低分子量のベータグルカンの製造方法及び放射線の照射によって製造された低分子量のベータグルカン
JP2013095702A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Daiso Co Ltd β−1,3−グルカンを含む過敏性腸症候群の下痢抑制剤、腹痛改善剤、及び大腸における痛覚過敏改善剤
CN102408495A (zh) * 2011-12-29 2012-04-11 武汉大学 具有抗炎症活性的香菇β-葡聚糖及其制备方法和应用
WO2015083982A1 (ko) * 2013-12-06 2015-06-11 한명순 설사 예방 및 개선용 조성물 및 이를 이용한 경구용 주사기 패키지
JP2017505814A (ja) * 2014-02-03 2017-02-23 アプラノ ファーマシューティカルズ ゲーエムベーハー 天然材料のナノ懸濁液およびその調製方法
US10213382B2 (en) 2014-02-03 2019-02-26 Apurano Pharmaceuticals Gmbh Nanosuspension of natural materials and preparation method thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP4752233B2 (ja) 2011-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3633601B2 (ja) 免疫賦活剤
US20060159698A1 (en) Drug product for intestinal disease
Namba Maitake D-fraction: healing and preventive potential for cancer
JP4667568B2 (ja) 免疫増強組成物
JP2011503161A (ja) 腸管の炎症性疾患を処置または予防する方法
US20060165720A1 (en) Drug product for diabetes
WO2006093267A1 (ja) 免疫調節作用を有する発酵組成物
JP4752233B2 (ja) 免疫賦活剤
KR102568433B1 (ko) 사이클로덱스트린-커큐민 캡슐화된 키토산/알지네이트 경구용 나노입자 및 이의 대장염 치료 용도
EP3755343A1 (en) New process of preparation of glycan composition & uses thereof
WO2006082649A1 (ja) 多嚢胞性卵巣症候群(pcos)治療剤
Yingjian et al. A health food high-peptide meal alleviates immunosuppression induced by hydrocortisone and cyclophosphamide in mice
TW577745B (en) A pharmaceutical composition for inhibiting tumor-angiogenesis
WO2021152400A1 (en) Compositions comprising pig stomach mucins and uses thereof
CN103491971A (zh) 杀利什曼原虫制剂及其应用
CN111568876A (zh) 一种叶黄素酯纳米微粒及其制备方法
TWI308871B (en) Preparation of alkali soluble polysaccharides from panax quinquefolium, process for making and use in enhancing immunity of the same
JP2001097881A (ja) マイタケ由来の発がん防止剤及び発がん防止用食品又は飼料
KR102218600B1 (ko) 발효 인삼잎 유래 다당을 포함하는 면역증강 및 항암 조성물의 제조 방법
JP2006241020A (ja) 免疫系賦活剤
JP2003235510A (ja) 担子菌フエリナス・バウミイ株の子実体衝撃粉砕下微粉末を使用する健康食品
CN117462690A (zh) 一种药物组合物及其应用
KR20030056753A (ko) 표고버섯 균사체, 아가리쿠스 균사체, 수용산키토산을함유하는 비만조절용 건강식품조성물
JP2006176476A (ja) ヒメヒオウギズイセンの鱗茎を含有する腫瘍の予防及び/又は治療用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050426

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110509

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4752233

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term