JP2001112436A - 担子菌を含有する健康食品、飼料ならびにペットフード - Google Patents

担子菌を含有する健康食品、飼料ならびにペットフード

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 担子菌を含有する健康食品、飼料ならびにペ
ットフードの提供 【解決手段】 担子菌の粒子を100μm以下に微粒子
化することにより免疫賦活活性を高めた担子菌を含有す
る健康食品、飼料ならびにペットフード。担子菌として
ハタケシメジの子実体または菌糸体またはそれらの乾燥
物を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は担子菌を含有する免
疫賦活効果を持つ健康食品、飼料ならびにペットフード
に関するものであり、さらに詳しくは、担子菌を微粒子
化して添加することにより免疫賦活効果を高めた、健康
食品、飼料ならびにぺットフードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】担子菌由来の種々の多糖体や蛋白多糖体
が抗腫瘍効果を示すことが知られている(伊藤均、新圭
志郎:抗腫瘍性多糖、感染症75号18−22頁、19
84年)。これらの中には、免疫系を主とする生体防御
機構の機能を調節する作用を有することが示されている
物質があり、この免疫調節作用を介して抗腫瘍効果を発
現すると考えられている。
【0003】現在では、これらの物質は生物学的応答修
飾物質(Biological Response Modifier:BRM )の一つ
と位置づけられている。既存の免疫療法剤としては、カ
ワラタケ抽出物の「クレスチン」、シイタケ抽出物の
「レンチナン」、スエヒロタケ抽出物の「シゾフィラ
ン」が認可、実用化されている。しかし、それぞれ単独
では、万人の免疫賦活活性を上昇させ、十分な抗腫瘍効
果を期待することが出来ないため、多剤免疫療法(いく
つかのBRM を併用する)が採用されるようになってきて
いる。また、経口投与では、効果が出にくい為、有効成
分を抽出・濃縮して使用したり、精製して注射薬として
使用されている。
【0004】ハタケシメジの抽出物については、王子製
紙(株)森林資源研究所が抗腫瘍効果を発表(第17回全
国育樹祭育林技術交流集会要旨集:p11−13(199
3)、三井グラフ97:p8−9(1994))している。
そして、金沢大学の池川らのグループが「やまびこ宝し
めじ」(ハタケシメジの人工栽培品)にマウスの腹腔内
のSarcoma180移植ガンに対し抗腫瘍活性を持っているこ
とを報告した(日本癌学会要旨集、1997)。同時に池川
らのグループは、アミラーゼ処理したハタケシメジをマ
ウスに経口で投与することによっても抗腫瘍効果があっ
たことを報告した。
【0005】人工栽培品の担子菌の場合、培地成分や培
養方法によって担子菌中の成分が大きく変わることが知
られており、天然物品や栽培方法の違った人工栽培品が
いつでも同様の生理活性効果が期待できるとは限らな
い。ハタケシメジの高収率かつ効率的な人工栽培方法
は、王子製紙(株)森林資源研究所により、既に確立さ
れており(特公平5−15404号公報、特許1969
534号)、本法を用いてハタケシメジ「亀山1号」を
種菌とする品質の安定な人工栽培品を安価に供給できる
ようになっている。王子製紙(株)と(株)永昌源は、
上記のハタケシメジ「亀山1号」を種菌とする人工栽培
品の抽出物ならびにその精製物に非常に高い抗腫瘍活性
を持つことを報告した(特願平10−109812明細
書)。また、この方法で栽培した人工栽培品を使用する
かぎり、製造ロットごとで高い抗腫瘍活性が落ちないこ
とを確認している。
【0006】担子菌の熱水抽出物の免疫賦活効果、抗腫
瘍効果などが知られるようになってから、担子菌を含有
させた健康食品(ヒメマツタケ:特開昭55−7479
7公報、特開昭55−108292公報、ブナシメジ:
特開平5−306233公報、マイタケ:特開平9−2
38697公報)や飼料(特開昭50-157174公
報、特開昭51−57570公報)、ペットフード(特
開平05−260903公報)などが開発された。しか
し、経口での摂取では効果が低いため、主要成分の高分
子多糖類をエキスとして抽出し、高度に濃縮してから添
加する方法がとられている。ハタケシメジについても、
ハタケシメジの熱水抽出エキスを高度に濃縮し、粉末
化、カプセル化したものが健康食品として1999年7
月から製造販売されている。
【0007】上記のような抽出エキスではなく、担子菌
の乾燥粉末を飼料、ペットフード等に添加する場合、飼
料製造の作業性の観点から数百μm以上の粉末を混合す
ることが一般的で100μm以下の微粒子は通常添加さ
れていない。スエヒロタケについては、坑ウイルス活性
を高めるために微粉砕物を飼料に添加したものが報告さ
れている(特開平7−170919公報)。一方、食品
では、担子菌を微粒子化して添加すると消化吸収がよく
なり、胃腸障害を減らせるという報告(ヒメマツタケ:
特開平8−149964公報、霊芝:特開平5−139
989公報)はあるが、微粒子化することにより抗腫瘍
活性が飛躍的に上昇するということについてはまだ知ら
れていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ハタケシメジ等担子菌
の免疫賦活効果を経口で期待する為には、有効成分を抽
出し、濃縮する必要があったが、抽出や濃縮をせずその
まま食するだけで高い免疫賦活効果が期待できるものが
求められてきた。また、熱水抽出したエキスの場合、水
不溶性の画分を利用できないという問題点もあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らが鋭意探索した
結果、担子菌を直接微粒子化することによって、抽出や
濃縮を行うことなく、免疫賦活効果が上昇すること、ま
た、水不溶性画分も利用できることを見出した。特に食
用として長年親しまれてきたハタケシメジで、大量かつ
効率的に人工栽培可能なハタケシメジ「亀山1号」を種
菌とする人工栽培品は、強力な免疫賦活活性・抗腫瘍活
性があり、その効果は製造ロットごとで安定しており、
微粒子化し、健康食品、飼料ならびにぺットフードに添
加することによって高い免疫賦活効果が期待できること
を見出した。従って本発明は、担子菌を微粒子化するこ
とによって免疫賦活活性を高めることを特徴とする、担
子菌を含有する食品、飼料ならびにペットフードに関す
るものであり、本発明は、好ましい態様において、前記
担子菌がハタケシメジ「亀山1号」を種菌とする人工栽
培子実体または菌糸体であるハタケシメジを微粒子化す
ることによって免疫賦活効果を高めることを特徴とする
担子菌を含有する健康食品、飼料ならびにペットフード
を提供する。
【0010】即ち、本発明は、(1)微粒子化すること
により免疫賦活活性を高めた担子菌を含有することを特
徴とする健康食品、飼料ならびにペットフードである。
【0011】また本発明は、(2)前記担子菌がハタケ
シメジの子実体または菌糸体またはそれらの乾燥物であ
る、前項(1)に記載の担子菌を含有することを特徴とす
る健康食品、飼料ならびにペットフードである。
【0012】また本発明は、(3)前記微粒子化された
担子菌の粒子が100μm以下であることを特徴とす
る、前項(1)又は前項(2)に記載の担子菌を含有する健
康食品、飼料ならびにペットフードである。
【0013】以下に、本発明を詳細に説明する。担子菌
としては免疫賦活活性の高い担子菌、例えば、ハタケシ
メジ、ヒメマツタケ、マイタケ、シイタケ、エノキタ
ケ、ブナシメジ、メシマコブ、霊芝などいずれでも良
く、特に抗腫瘍活性が強く、品質の安定しているハタケ
シメジが良い。ハタケシメジ(Lyophyllum decastes(F
r.) Sing.)はキシメジ科シメジ属のキノコで、マツタ
ケより味が良いといわれるホンシメジに最も近縁のキノ
コであり、ホンシメジと同様に歯ごたえが良く美味であ
る。天然品は、庭先や畑などの比較的身近な場所に株状
に発生する(今関六也、本郷次雄:原色日本菌類図鑑
(1)、保育社、1987年)。
【0014】本発明に使用されるハタケシメジは、人工
栽培可能なハタケシメジ「亀山1号」(種苗法品種登録
番号6740号、農林水産植物の種類:はたけしめじ、
出願品種の名称:亀山1号)を種菌として使用すること
が最適である。さらに、栽培用培地成分としてBRM様
効果が報告されているキチン質(カニ殻)、ビール酵母
粕等を用いたものが良い。ハタケシメジは王子製紙
(株)森林資源研究所が確立した栽培方法(特公平5−
15404号公報、特許1969534号)で「亀山1
号」を種菌として使用することがのぞましい。または、
同方法で栽培し、市販している登録商標「しゃきんこ」
のハタケシメジを原料として利用することも出来る。ま
た、「亀山1号」をタンク培養して回収した菌糸体を利
用することもできる。
【0015】本発明の担子菌の微粒子化は、生の子実体
や菌糸体、それらの乾燥物も出発原料として用いること
ができる。生の子実体や菌糸体は、フードスライサーま
たはフードダイサーで0.5〜1cm角の大きさにカッ
トし、水分含量が10%以下になるまで乾燥させる。乾
燥は、熱風乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法のいずれで
も良い。乾燥させた子実体ならびに菌糸体は、フードプ
ロセッサー、衝撃式粉砕機、石臼式粉砕機などで段階的
に微粒子化する。湿式では、ガラス、アルミナ、ジルコ
ニア、スチール、チタニア等の材質のビーズまたはボー
ルを粉砕媒体として用いた振動ミル粉砕装置により、2
0μm以下の微粒子を製造することができる。また、出
発原料を乾燥させず、凍結粉砕法や湿式の振動ミル粉砕
装置によって微粒子化することもできる。
【0016】担子菌を1mm以上、100μm〜1m
m、50μm〜100μm、20μm〜50μm、20
μm以下の5段階に粉末化して、マウスへの経口投与法
により免疫賦活による抗腫瘍活性を測定した結果、10
0μm以下に微粒子化したサンプルでは、有意に抗腫瘍
活性が上昇することを見出した。また、高度に微粒子化
したサンプルの方が抗腫瘍活性が高いことを見出した。
経口投与法により、効果があることが確認できたので、
担子菌の100μm以下の微粒子を健康食品、飼料なら
びにペットフードに適当量添加することが有効である。
健康食品の形態としては、散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠
剤、カプセル剤、シロップ剤、丸剤、懸濁剤、液剤、乳
剤などにしても良い。また、飼料ならびにペットフード
としては、既存のものに添加して使用することできる。
【0017】本発明の健康食品、飼料ならびにペットフ
ード中に用いられる微粒子化した担子菌(ハタケシメ
ジ)の割合は、一般に1〜100重量%であり、5〜8
0重量%含むことが望ましい。微粒子化したハタケシメ
ジの摂取量は、人間か動物かにより、また、年齢、個人
差、病状などに影響されるので、下記の範囲外の量を摂
取する場合もあるが、一般に人間を対象にする場合に
は、体重1kg、1日あたり10mg〜10g、好まし
くは、100mg〜1gを1回〜4回に分けて食する。
また、飼料およびペットフードについてもこの量を目安
に摂取する。
【0018】本発明の微粉末化したハタケシメジ等担子
菌を含有した健康食品、飼料ならびにペットフードは、
急性毒性、変異原性が無く、高い免疫賦活活性による高
い抗腫瘍効果を有するので極めて有用である。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0020】実施例1.ハタケシメジの人工栽培と微粒
子化 バーク堆肥(中日本農産(株)社製):米ぬか:カニ殻
を絶乾重量比100 :20:4 の割合で混合した後、含水率
を62%にした培養基を850 ml容のポリプロピレン製
栽培ビンに620g充填した。ビン内の培養基全体に空
気を補給し、菌糸の生育を良好にするために、ビン開口
部から底部まで直径2cmの大きさの穴をあけ、高圧殺
菌釜(120℃、1時間)で殺菌した。培養基の温度を
25℃以下に冷却した後、クリーンルーム内でハタケシ
メジ「亀山1号」を植菌した。
【0021】室温23℃、湿度80%(RH)に調整した
室内で50日培養し、培養基に菌糸を充分に蔓延させ
た。菌掻きを行い、水分を補給した後、前記のバーク堆
肥で開口部を1〜2cmの厚さになるように被覆した。
さらに被覆した培養ビンを室温21℃、湿度80%(R
H)の室内で7日培養した。次に菌糸が侵入していない
表層部の被覆部を除去し、室温17℃、湿度95%(R
H)、照度150ルックスの条件に調整した室内で栽培
を継続し、種菌接種後75日の培養で1ビン当り120
gの子実体を収穫した。
【0022】前記収穫した人工栽培のハタケシメジの子
実体100Kg をフードスライサーで薄くカットし、熱
風乾燥機で水分含量8%まで乾燥させ、乾燥物10Kg
を得た。乾燥物をフードプロセッサーにかけることによ
り、1mm以上の画分(約2Kg)と100μm〜1m
mの画分(約8Kg)を製造した。100μm〜1mm
の画分(約6Kg)をスーパーセル(増幸産業、MKS
C−400)で処理することにより、50μm〜100
μmの画分(約2Kg)と20μm〜50μmの画分
(約4Kg)を製造した。20μm〜50μmの画分
(約2Kg)を振動ボールミルを用いて、20μm以下
の画分まで微粒子化した。 <ハタケシメジ粉末サンプルリスト> サンプルH−1: 粒子径 1mm以上 サンプルH−2: 粒子径 100μm〜1mm サンプルH−3: 粒子径 50μm〜100μm サンプルH−4: 粒子径 20μm〜50μm サンプルH−5: 粒子径 20μm以下
【0023】実施例2.免疫賦活による抗腫瘍活性試験 実施例1のハタケシメジ粉末サンプル(H−1〜5)を
MF飼料(オリエンタル酵母社製)に10重量%添加し
たものを試料として用い、無添加のものを対照群として
用いた。
【0024】マウスは5週齢のマウス(ICR/SLC
系、♀)10匹を一群として試験に用いた。これに移植
後7日目のマウスから採取したSarcoma180ガ
ン細胞(5x105 個)を移植した。ガン細胞移植2
4時間後から、飼料にハタケシメジ粉末サンプルを添加
したものに変更した。移植21日目にガンの大きさを測
定し、対照群と比較してガン抑制率(%)を測定した。
また、移植28日目におけるガンのマウス生存率を対照
群と比較した。その結果を表1に示した。ハタケシメジ
粉末を添加することにより、その免疫賦活効果による坑
腫瘍活性が出現し、粉末を微粒子するに従い、坑腫瘍活
性が上昇した。特に100μm以下は、生存率も飛躍的
に上昇した。
【0025】
【表1】
【0026】実施例3.免疫賦活効果による抗腫瘍活性
試験 実施例1のハタケシメジ粉末サンプル(H−4)をMF
飼料(オリエンタル酵母社製)に段階的に添加したもの
を試料として用い、無添加のものを対照群として用い
た。
【0027】マウスは5週齢のマウス(ICR/SLC
系、♀)10匹を一群として試験に用いた。これに移植
後7日目のマウスから採取したSarcoma180ガ
ン細胞(5x105 個)を移植した。ガン細胞移植2
4時間後から、飼料にハタケシメジ粉末サンプルを添加
したものに変更した。移植21日目にガンの大きさを測
定し、対照群と比較してガン抑制率(%)を測定した。
また、移植28日目におけるマウス生存率を対照群と比
較した。その結果を表2に示した。1%以上で免疫賦活
活性による坑腫瘍活性があり、5%以上で生存率が飛躍
的に上昇した。
【0028】
【表2】
【0029】実施例4.各種担子菌の微粒子化 実施例1と同様に市場で販売されている担子菌(ヒメマ
ツタケ、マイタケ、シイタケ、エノキタケ、ブナシメ
ジ、霊芝)を、各4Kg をフードスライサーで薄くカッ
トし、熱風乾燥機で水分含量8%まで乾燥させ、乾燥物
400gを得た。乾燥物をフードプロセッサーにかける
ことにより、100μm〜1mmの画分(約400g)
を製造した。さらに、100μm〜1mmの画分(約2
00g)をスーパーセル(増幸産業、MKSC−40
0)で処理することにより、20μm〜100μmの画
分(約200g)を製造した。 ヒメマツタケ:サンプルA―1:粒子径 100μm〜1mm A―2:粒子径 20μm〜100μm マイタケ :サンプルM−1:粒子径 100μm〜1mm M―2:粒子径 20μm〜100μm シイタケ :サンプルS―1:粒子径 100μm〜1mm S―2:粒子径 20μm〜100μm エノキタケ :サンプルE―1:粒子径 100μm〜1mm E―2:粒子径 20μm〜100μm ブナシメジ :サンプルB―1:粒子径 100μm〜1mm B―2:粒子径 20μm〜100μm 霊芝 :サンプルR―1:粒子径 100μm〜1mm R−2:粒子径 20μm〜100μm
【0030】実施例5.各種担子菌の抗腫瘍活性試験 実施例4の担子菌粉末サンプルをMF飼料(オリエンタ
ル酵母社製)に10%添加したものを試料として用い、
無添加のものを対照群として用いた。マウスは5週齢の
マウス(ICR/SLC系、♀)10匹を一群として試
験に用いた。これに移植後7日目のマウスから採取した
Sarcoma180ガン細胞(5x105 個)を移
植した。ガン細胞移植24時間後から、飼料に各種粉末
サンプルを添加したものに変更した。移植21日目にガ
ンの大きさを測定し、対照群と比較してガン抑制率
(%)を測定した。また、移植28日目におけるマウス
生存率を対照群と比較した。その結果を表3に示した。
担子菌粉末を微粒子化し、飼料に添加することにより免
疫賦活効果による坑腫瘍活性が出現し、上昇した。特に
100μm以下は、生存率も飛躍的に上昇した。
【0031】
【表3】
【0032】実施例6.担子菌の菌糸体の製造方法と微
粒子化 1L容の三角フラスコ40本に液体培地{馬鈴薯浸出液
(栄研)200g/L、ブドウ糖20g/L、ポリペプトン(日
本製薬)10g/L、酵母エキス(DIFCO)5g/L}500m
lを入れ、滅菌後、同培地で前培養した種菌液(ハタケ
シメジ、マイタケ、ブナシメジ)を5%接種し、25℃
で3週間振盪培養する。得られた菌糸体を濾布で濾別
し、さらにその菌糸体をろ紙に挟み脱水する。脱水した
菌糸体は、熱風乾燥機で水分含量8%まで乾燥させた。
各担子菌の菌糸体乾燥物をフードプロセッサーにかける
ことにより、100μm〜1mmの画分(約200g)
を製造した。さらに、100μm〜1mmの画分(約1
00g)をスーパーセル(増幸産業、MKSC−40
0)で処理することにより、20μm〜100μmの画
分(約100g)を製造した。 ハタケシメジ菌糸体 :サンプルHM−1:粒子径 100μm〜1mm HM―2:粒子径 20μm〜100μm マイタケ菌糸体 :サンプルMM―1:粒子径 100μm〜1mm MM―2:粒子径 20μm〜100μm ブナシメジ菌糸体 :サンプルBM―1:粒子径 100μm〜1mm BM―2:粒子径 20μm〜100μm
【0033】実施例7.担子菌菌糸体の坑腫瘍活性 実施例6の担子菌菌糸体粉末サンプルをMF飼料(オリ
エンタル酵母社製)に10%添加したものを試料として
用い、無添加のものを対照群として用いた。マウスは5
週齢のマウス(ICR/SLC系、♀)10匹を一群と
して試験に用いた。これに移植後7日目のマウスから採
取したSarcoma180ガン細胞(5x105
個)を移植した。ガン細胞移植24時間後から、飼料に
各種粉末サンプルを添加したものに変更した。移植21
日目にガンの大きさを測定し、対照群と比較してガン抑
制率(%)を測定した。また、移植28日目におけるマ
ウス生存率を対照群と比較した。その結果を表4に示し
た。担子菌菌糸体粉末を微粒子化し、飼料に添加するこ
とにより、その免疫賦活効果による坑腫瘍活性が出現
し、上昇した。特に100μm以下は、生存率も飛躍的
に上昇した。
【0034】
【表4】
【0035】
【発明の効果】本発明の微粒子化した担子菌(ハタケシ
メジ等の子実体または菌糸体)を添加した健康食品、飼
料ならびにペットフードは、Sarcoma180移植ガンに対し
免疫賦活効果による強い抗腫瘍活性を持っており、免疫
賦活剤として有用である。本抗腫瘍活性は、免疫賦活効
果(マクロファージの活性化)によるもので免疫活性低
下による様々な疾病に対しても有効である。また、食品
として常用されている担子菌(ハタケシメジなど)を微
粒子化するだけなので、従来の抗癌剤と比べ毒性がなく
安全である。さらに、人工栽培品や培養菌糸体は、安価
で安定した品質の原料としてハタケシメジを含有させた
健康食品、飼料ならびにペットフードの製造に利用でき
る。_
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶋 靖 埼玉県深谷市櫛引98番地 株式会社永昌源 総合研究所内 Fターム(参考) 2B005 AA05 AA06 2B150 AA06 AB10 AC15 AC23 AE22 DD12 4B018 MD82 ME14 MF07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子化することにより免疫賦活性を高
    めた担子菌を含有することを特徴とする健康食品、飼料
    ならびにペットフード。
  2. 【請求項2】 前記担子菌がハタケシメジの子実体また
    は菌糸体またはそれらの乾燥物であることを特徴とす
    る、請求項1に記載の担子菌を含有する健康食品、飼料
    ならびにペットフード。
  3. 【請求項3】 前記微粒子化された担子菌の粒子が10
    0μm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項
    2に記載の担子菌を含有する健康食品、飼料ならびにペ
    ットフード。
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