JP2005097266A - 更年期不定愁訴緩和剤及び繊維製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる更年期不定愁訴緩和剤及び使用するだけで更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる繊維製品を提供する。
【解決手段】 フェノールメチルエーテル類を有効成分とする更年期不定愁訴緩和剤。
【選択図】 なし
【解決手段】 フェノールメチルエーテル類を有効成分とする更年期不定愁訴緩和剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる更年期不定愁訴緩和剤及び使用するだけで更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる繊維製品に関する。
更年期とは女性が閉経を迎える時期であり、この時期には女性ホルモンの一種であるエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌が低下し内分泌機能環境が変化する。これに伴い、多くの女性が心身の不調を訴える。
心身の不調は、例えば、ほてり、のぼせ、動悸、異常な発汗、冷え等の血管運動神経系;しびれ、腰痛、肩凝り、関節痛等の知覚系・運動器系;頭痛、目眩、耳鳴り、不眠、不安、憂鬱等の精神神経系;悪心、嘔吐、食欲不振、便秘等の消化器系;口腔や外陰部の乾燥感等の外分泌系;頻尿、排尿時痛、外陰部のかゆみ、不正出血等の泌尿器系・生殖器系;全身倦怠感、腹痛、むくみ等、極めて多岐にわたっている。このような心身の不調の訴えは、更年期不定愁訴と呼ばれており、医学的には、更年期に起こるものの中で、一般的な診察や検査所見では異常が見つからない自律神経失調症を中心とした不定な症状を訴える状態と定義されている。
これに対して、例えば、特許文献1には、トウキエキス、コウジンエキス等の生薬エキスとビタミンEとを含有する不定愁訴治療用組成物が記載されており、また、特許文献2には、プロアントシアニジン、女性ホルモン様物質及びホルモン調整剤を含有する更年期症状改善組成物が記載されている。しかしながら、これらの組成物は、医師の処方が必要であったり、ある程度の症状の改善が得られるまでには繰り返して服用する必要があったりする等の問題があった。
更年期不定愁訴は更年期の女性の約4割が悩んでいるともいわれるが、症状が多岐にわたることから自覚自体できなかったり、自覚できたとしても病院に行くのを恥ずかしがって避けたり、いつかは終わると思って何もせずに更年期が過ぎるまで耐えて待っている人が多いというのが現状であった。
本発明は、上記現状に鑑み、更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる更年期不定愁訴緩和剤及び使用するだけで更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる繊維製品を提供することを目的とする。
本発明は、フェノールメチルエーテル類を有効成分とする更年期不定愁訴緩和剤である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、フェノールメチルエーテル類が更年期不定愁訴を緩和する効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
これは、フェノールメチルエーテル類がエストロゲンに類似の分子構造を有することから、これを体内に入れた場合にはエストロゲンが分泌されたと錯覚を起こすことにより、更年期不定愁訴の諸症状が緩和されるためと考えられる。
これは、フェノールメチルエーテル類がエストロゲンに類似の分子構造を有することから、これを体内に入れた場合にはエストロゲンが分泌されたと錯覚を起こすことにより、更年期不定愁訴の諸症状が緩和されるためと考えられる。
上記フェノールメチルエーテル類としては特に限定されないが、効果が特に高く、植物由来の精油中に含まれ香り成分として吸入することができることからトランスアネトールが好適である。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤は、経口で投与することも可能であるが、香りとして鼻腔又は皮膚から吸収するいわゆるアロマテラピーにより投与することが好ましい。アロマテラピーによれば、経口で投与する場合に比較して副作用等の心配が少なく、また、病院に行くという心理的障壁がないことから自覚症状がない場合であっても手軽にはじめることができる。更に、他の効能を有する香り成分と併用することにより、より一層更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる。
上記フェノールメチルエーテル類は、例えば、スターアニスオイル、フェンネルオイル、シトロネラオイル、ローズオイル、ローレルオイル、ペッパーオイル、ワームシードオイル、バジルオイル、タラゴンオイル、イランイランオイル等の精油に含有されている。なかでもスターアニスオイル又はフェンネルオイルは、トランスアネトールを高い濃度で含有することから好適である。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤は、更に、モノテルペンアルコール類を含有することが好ましい。モノテルペンアルコール類は、神経強壮作用や免疫調整作用を有することから、フェノールメチルエーテル類と併用することにより、より一層更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる。
上記モノテルペンアルコール類としては特に限定されないが、副交感神経強壮作用、鎮静作用、鎮痛作用等の固有作用を有し、精油中に含まれアロマテラピーとして上記フェノールメチルエーテル類と併用できることから、テルピネン4オール及び/又はα−テルピネオールが好適である。
上記モノテルペンアルコール類は、例えば、マジョラムオイル、ユーカリオイル、レモンオイル、ペパーミントオイル、キャラウェイオイル、パルマローザオイル、タイムオイル、シトロラネオイル、ローズオイル、ネロリオイル、ゼラニウムオイル、レモングラスオイル、タイムオイル、タナセウムオイル、ニアウリオイル、カユプテオイル、ラベンサラオイル、プチグレンオイル、セロリオイル、ローズマリーオイル、ティートリーオイル、ラブラドルティオイル、ヘリクリサムオイル、ベルガモットミントオイル、ロックローズオイル、カモマイルローマンオイル、フランキンセンスオイル、ラベンダーオイル、イヌラオイル、ジュニパーオイル、コリアンダーオイル、イランイランオイル、クエラオイル等の精油に含まれている。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤は、更に、モノテルペン炭化水素類を含有することが好ましい。モノテルペン炭化水素類は、鬱滞除去作用を有することから、フェノールメチルエーテル類と併用することにより、より一層更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる。
上記モノテルペン炭化水素類としては特に限定されないが、静脈強壮作用、鬱滞除去作用等の固有作用を有し、精油中に含まれアロマテラピーとして上記フェノールメチルエーテル類と併用できることから、γ−テルピネン及び/又はα−テルピネンが好適である。
上記モノテルペン炭化水素類は、例えば、マジョラムオイル、スパイクナードオイル、マンダリンオイル、ユーカリオイル、レモングラスオイル、ネロリオイル、タイムオイル、アンゼリカオイル、ベルガモットミントオイル、ワームシードオイル、レモンバームオイル、オポポナックスオイル、プチグレンオイル、ラベンダーオイル、パルマローザオイル、ベルガモットオイル、ラベンサラオイル、サイプレスオイル、タナセタムオイル、バルサムモミオイル、パインオイル、マスティックトゥリーオイル、アカマツオイル、ローズマリーオイル、ブラックスプルースオイル、イヌラオイル、ジンジャーオイル、ロックローズオイル、ローレルオイル、ジュニパーオイル、ランタナオイル、ティートリーオイル、アジョワンオイル、オレガノオイル、クミンオイル、マンダリンオイル、カモマイルローマンオイル、フランキンセンスオイル、ロベジオイル、フェンネルオイル、エレミオイル、オレンジオイル、キャラウェイオイル、セロリオイル、グレープフルーツオイル、ラブラドルティオイル、リトセアオイル、レモンオイル等の精油に含まれている。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤をアロマテラピーにより投与する方法としては、例えば、上記フェノールメチルエーテル類を含有する香油と、必要に応じて上記モノテルペンアルコール類及び/又は上記モノテルペン炭化水素類を含有する香油を混合した混合香油を調製し、この混合香油を例えばお湯の中に少量滴下し、発生した香りを吸入する方法が挙げられる。
このような混合香油としては特に限定されないが、例えば、スターアニスオイル及び/又はフェンネルオイルと、マジョラムオイルとを含有するものが好適である。スターアニスオイルとフェンネルオイルとはいずれも、上記フェノールメチルエーテル類を含んでおり、マジョラムオイルは、上記モノテルペンアルコール類と上記モノテルペン炭化水素類のいずれをも含んでいる。この混合香油における各香油の配合量としては特に限定されないが、成分のバランスの点からスターアニスオイルの配合量が50重量%以上であり、かつ、マジョラムオイルの配合量が1重量%以上であることが好ましい。
このような混合香油としては特に限定されないが、例えば、スターアニスオイル及び/又はフェンネルオイルと、マジョラムオイルとを含有するものが好適である。スターアニスオイルとフェンネルオイルとはいずれも、上記フェノールメチルエーテル類を含んでおり、マジョラムオイルは、上記モノテルペンアルコール類と上記モノテルペン炭化水素類のいずれをも含んでいる。この混合香油における各香油の配合量としては特に限定されないが、成分のバランスの点からスターアニスオイルの配合量が50重量%以上であり、かつ、マジョラムオイルの配合量が1重量%以上であることが好ましい。
投与(吸入)は、更年期不定愁訴の諸症状を自覚したときに行ってもよいが、特に自覚症状がない場合でも日常生活の中に取り入れることにより、より高い効果が得られる。
例えば、本発明の更年期不定愁訴緩和剤を繊維製品に付着させて着用すれば、日常生活のなかで、特に手間をかけることなく本発明の更年期不定愁訴緩和剤を吸入することができる。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤が付着している繊維製品もまた、本発明の1つである。
例えば、本発明の更年期不定愁訴緩和剤を繊維製品に付着させて着用すれば、日常生活のなかで、特に手間をかけることなく本発明の更年期不定愁訴緩和剤を吸入することができる。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤が付着している繊維製品もまた、本発明の1つである。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤を繊維製品に付着させる方法としては特に限定されず、例えば、本発明の更年期不定愁訴緩和剤を含有する香油を乳化剤を用いて乳化分散させた処理液中に繊維製品を浸漬又はパディングする方法;本発明の更年期不定愁訴緩和剤を含有する香油をマイクロカプセル化して分散させた処理液中に繊維製品を浸漬又はパディングする方法等が挙げられる。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤を含有する香油を乳化分散させる場合に用いる乳化剤としては、更年期不定愁訴緩和剤を失活させないものであれば特に限定されず、従来公知の乳化剤を用いることができる。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤を含有する香油をマイクロカプセル化する方法としては特に限定されず、例えば、上記香油とジイソシアネート化合物とを水中に乳化させ、多価アルコールを添加した後、加熱攪拌してウレタン系樹脂からなる壁膜を形成させることによりマイクロカプセル化する方法;上記香油と尿素又はメラミンとを水中に乳化させ、ホルマリン水溶液を添加した後、加熱攪拌して尿素−ホルマリン系樹脂又はメラミン−ホルマリン系樹脂からなる壁膜を形成させることによりマイクロカプセル化する方法等が挙げられる。なかでも、有害なホルムアルデヒドを発生することがないことから、ウレタン系樹脂を壁膜とする方法が好適である。
本発明の更年期不定愁訴緩和剤の繊維製品への付着量としては特に限定されず、繊維製品の種類や本発明の更年期不定愁訴緩和剤の効果、付着後の繊維製品の風合い等を考慮して最適の範囲を求めることができる。
本発明の繊維製品としては特に限定されず、衣料の他、ハンカチ、タオル、ふとん等も好適である。なかでも、肌着や、敷ふとん、敷マット、敷布、毛布・タオルケット、ふとんカバー、掛けふとんの襟掛け、枕、枕カバー、パジャマ等の就寝用品等に本発明の更年期不定愁訴緩和剤を付着させた場合には、意識せずとも長時間にわたって本発明の更年期不定愁訴緩和剤を吸入することになることから、極めて高い効果が期待できる。
本発明の繊維製品は、使用するだけで本発明の更年期不定愁訴緩和剤を吸入することができ、更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる。
本発明の繊維製品は、使用するだけで本発明の更年期不定愁訴緩和剤を吸入することができ、更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる。
本発明によれば、更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる更年期不定愁訴緩和剤及び使用するだけで更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる繊維製品を提供できる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実験例1)気分調査票(POMS)及び健康調査票による効果の検証
実験区としてスターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油(香料A)を、対照区として緊張緩和効果を有するリナロールを含有するラベンダーオイルの香油(B)を用いた。
実験区としてスターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油(香料A)を、対照区として緊張緩和効果を有するリナロールを含有するラベンダーオイルの香油(B)を用いた。
被験者として更年期にあたる44〜64歳(平均年齢57歳)の女性20名を選択し、以下の方法により各香油を吸入させた。
20名の被験者を10名づつの2つのグループに分け、以下の手順により各ステージにおける評価を行った。
グループ1:1週間香油を吸入しない状態(Pre−A)→1週間香油Aを吸入(A)→1週間香油を吸入しない状態(Pre−B)→1週間香油Bを吸入(B)→1週間香油を吸入しない状態(POST)
グループ2:1週間香油を吸入しない状態(Pre−B)→1週間香油Bを吸入(B)→1週間香油を吸入しない状態(Pre−A)→1週間香油Aを吸入(A)→1週間香油を吸入しない状態(POST)
20名の被験者を10名づつの2つのグループに分け、以下の手順により各ステージにおける評価を行った。
グループ1:1週間香油を吸入しない状態(Pre−A)→1週間香油Aを吸入(A)→1週間香油を吸入しない状態(Pre−B)→1週間香油Bを吸入(B)→1週間香油を吸入しない状態(POST)
グループ2:1週間香油を吸入しない状態(Pre−B)→1週間香油Bを吸入(B)→1週間香油を吸入しない状態(Pre−A)→1週間香油Aを吸入(A)→1週間香油を吸入しない状態(POST)
吸入は、100mL程度のお湯の中に香油を1滴程度滴下し、発生した香りを嗅ぐ方法で行った。この吸入を、毎日少なくとも就寝前の30分間行ったほか、気分がすぐれないときや体調が悪いときにも行うようにした。
評価は、申告評価とした。申告票は気分調査票(POMS、金子書房社製)、健康調査票(CMI、三京書房社製)を用いた。
気分調査票は、T−A尺度(緊張−不安)、D尺度(抑鬱−落ち込み)、A−H尺度(怒り−敵意)、V尺度(活気)、F尺度(疲労)、C尺度(混乱)の6尺度についての調査を行うものである。なお、気分調査票においては、数値が小さいほど自覚症状が少ないことを示す。
健康調査票は、身体的自覚症状として、A項目(目と耳)、B項目(呼吸器系)、C項目(心臓脈管系)、D項目(消化器系)、E項目(筋肉骨格系)、F項目(皮膚)、G項目(神経系)、H項目(泌尿生殖器系)、I項目(疲労度)、J項目(疾病頻度)、K項目(既往症)、L(習慣)の12項目について、及び、精神的自覚症状として、M項目(不適応)、N(抑鬱)、O項目(不安)、P項目(過敏)、Q項目(怒り)、R項目(緊張)の6項目についての調査を行うものである。なお、健康調査票においては、数値が小さいほど自覚症状が少ないことを示す。
気分調査票(POMS)による評価の結果を表1に、健康調査票(CMI)による評価の結果を表2に示した。
気分調査票は、T−A尺度(緊張−不安)、D尺度(抑鬱−落ち込み)、A−H尺度(怒り−敵意)、V尺度(活気)、F尺度(疲労)、C尺度(混乱)の6尺度についての調査を行うものである。なお、気分調査票においては、数値が小さいほど自覚症状が少ないことを示す。
健康調査票は、身体的自覚症状として、A項目(目と耳)、B項目(呼吸器系)、C項目(心臓脈管系)、D項目(消化器系)、E項目(筋肉骨格系)、F項目(皮膚)、G項目(神経系)、H項目(泌尿生殖器系)、I項目(疲労度)、J項目(疾病頻度)、K項目(既往症)、L(習慣)の12項目について、及び、精神的自覚症状として、M項目(不適応)、N(抑鬱)、O項目(不安)、P項目(過敏)、Q項目(怒り)、R項目(緊張)の6項目についての調査を行うものである。なお、健康調査票においては、数値が小さいほど自覚症状が少ないことを示す。
気分調査票(POMS)による評価の結果を表1に、健康調査票(CMI)による評価の結果を表2に示した。
(実験例2)自律神経への影響についての生理的検証
スターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油を用い、被験者として更年期にあたる53歳及び47歳の女性2名(平均年齢50歳)を選択し、100mL程度のお湯の中に香油を1滴程度滴下し発生した香りを嗅ぐ方法により香油を吸入させた。
香りを吸入しない状態で10分間安静した後に心拍変動係数を測定し、続いて、香りを吸入しながら10分間安静した後に心拍変動を測定した。なお、心拍変動の測定にはbiotop 6R12(NEC三栄社製)を用い、サンプリング周波数100HzでAD変換後、生体情報解析プログラムBIMUTUS(キッセイコムテック社製)にて解析した。
スターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油を用い、被験者として更年期にあたる53歳及び47歳の女性2名(平均年齢50歳)を選択し、100mL程度のお湯の中に香油を1滴程度滴下し発生した香りを嗅ぐ方法により香油を吸入させた。
香りを吸入しない状態で10分間安静した後に心拍変動係数を測定し、続いて、香りを吸入しながら10分間安静した後に心拍変動を測定した。なお、心拍変動の測定にはbiotop 6R12(NEC三栄社製)を用い、サンプリング周波数100HzでAD変換後、生体情報解析プログラムBIMUTUS(キッセイコムテック社製)にて解析した。
その結果、香りのない状態における心拍変動係数が0.0435であったのに対して、香りを吸入した状態における心拍変動係数は0.0465であり、有意に心拍変動係数の上昇が認められた。心拍変動係数が大きいほど副交感神経が有意でリラックスした状態にあるといえる。
(実験例3)
(1)更年期不定愁訴緩和剤が付着した肌着の作製
スターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油と、ヘキサメチレンジイソシアネートとを水中に乳化させ、エチレングリコールを添加した後、攪拌しながら40〜80℃に加熱することにより、ウレタン系樹脂からなる壁膜中に香油が封入されたマイクロカプセルを得た。得られたマイクロカプセルは、平均粒子径が10μm、壁膜の平均厚さが3μm、香油充填率が12重量%であった。
得られたマイクロカプセルをバインダー(北広ケミカル社製、TF3500)を含む水溶液中に分散させた処理液を調製し、処理液中にラン型キャミソールを浸漬し、パッダーを用いて絞ることにより加工濃度が5%owfになるようにマイクロカプセルをラン型キャミソールに付着させて、更年期不定愁訴緩和剤が付着したラン型キャミソールを得た。
(1)更年期不定愁訴緩和剤が付着した肌着の作製
スターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油と、ヘキサメチレンジイソシアネートとを水中に乳化させ、エチレングリコールを添加した後、攪拌しながら40〜80℃に加熱することにより、ウレタン系樹脂からなる壁膜中に香油が封入されたマイクロカプセルを得た。得られたマイクロカプセルは、平均粒子径が10μm、壁膜の平均厚さが3μm、香油充填率が12重量%であった。
得られたマイクロカプセルをバインダー(北広ケミカル社製、TF3500)を含む水溶液中に分散させた処理液を調製し、処理液中にラン型キャミソールを浸漬し、パッダーを用いて絞ることにより加工濃度が5%owfになるようにマイクロカプセルをラン型キャミソールに付着させて、更年期不定愁訴緩和剤が付着したラン型キャミソールを得た。
(2)更年期不定愁訴緩和剤が付着した肌着の効果の検証
対象区として更年期不定愁訴緩和剤を付着させていない、未加工のラン型キャミソールを準備した。
被験者として更年期にある44〜53歳(平均年齢48.5歳)の女性4名を選択した。
まず、未加工のラン型キャミソールを着用した状態で10分間安静した後に心拍変動係数を測定し、続いて、更年期不定愁訴緩和剤が付着したラン型キャミソールを着用した状態で10分間安静した後に心拍変動を測定した。なお、心拍変動の測定にはbiotop 6R12(NEC三栄社製)を用い、サンプリング周波数100HzでAD変換後、生体情報解析プログラムBIMUTUS(キッセイコムテック社製)にて解析した。
対象区として更年期不定愁訴緩和剤を付着させていない、未加工のラン型キャミソールを準備した。
被験者として更年期にある44〜53歳(平均年齢48.5歳)の女性4名を選択した。
まず、未加工のラン型キャミソールを着用した状態で10分間安静した後に心拍変動係数を測定し、続いて、更年期不定愁訴緩和剤が付着したラン型キャミソールを着用した状態で10分間安静した後に心拍変動を測定した。なお、心拍変動の測定にはbiotop 6R12(NEC三栄社製)を用い、サンプリング周波数100HzでAD変換後、生体情報解析プログラムBIMUTUS(キッセイコムテック社製)にて解析した。
その結果、未加工のラン型キャミソールを着用した状態における心拍変動係数が0.0431であったのに対して、更年期不定愁訴緩和剤が付着したラン型キャミソールを着用した状態における心拍変動係数は0.0516であり、有意に心拍変動係数の上昇が認められた。
(実験例4)
(1)更年期不定愁訴緩和剤が付着したパジャマの作製
スターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油と、ヘキサメチレンジイソシアネートとを水中に乳化させ、エチレングリコールを添加した後、攪拌しながら40〜80℃に加熱することにより、ウレタン系樹脂からなる壁膜中に香油が封入されたマイクロカプセルを得た。得られたマイクロカプセルは、平均粒子径が10μm、壁膜の平均厚さが3μm、香油充填率が12重量%であった。
得られたマイクロカプセルをバインダー(北広ケミカル社製、TF3500)を含む水溶液中に分散させた処理液を調製し、処理液中に長袖長ズボンスウェット型パジャマを浸漬し、パッダーを用いて絞ることにより加工濃度が5%owfになるようにマイクロカプセルを長袖長ズボンスウェット型パジャマに付着させて、更年期不定愁訴緩和剤が付着した長袖長ズボンスウェット型パジャマを得た。
(1)更年期不定愁訴緩和剤が付着したパジャマの作製
スターアニスオイルとマジョラムオイルとを9:1の重量比で混合した混合香油と、ヘキサメチレンジイソシアネートとを水中に乳化させ、エチレングリコールを添加した後、攪拌しながら40〜80℃に加熱することにより、ウレタン系樹脂からなる壁膜中に香油が封入されたマイクロカプセルを得た。得られたマイクロカプセルは、平均粒子径が10μm、壁膜の平均厚さが3μm、香油充填率が12重量%であった。
得られたマイクロカプセルをバインダー(北広ケミカル社製、TF3500)を含む水溶液中に分散させた処理液を調製し、処理液中に長袖長ズボンスウェット型パジャマを浸漬し、パッダーを用いて絞ることにより加工濃度が5%owfになるようにマイクロカプセルを長袖長ズボンスウェット型パジャマに付着させて、更年期不定愁訴緩和剤が付着した長袖長ズボンスウェット型パジャマを得た。
(2)更年期不定愁訴緩和剤が付着したパジャマの効果の検証
対象区として更年期不定愁訴緩和剤を付着させていない、未加工の長袖長ズボンスウェット型のパジャマを準備した。
被験者として更年期にある45〜54歳(平均年齢49.2歳)の女性21名を選択し、5日間、更年期不定愁訴緩和剤が付着したパジャマを着用、及び、更年期不定愁訴緩和剤が付着していないパジャマを着用した状態で就寝させた。着用開始前及び5日間着用後に精神健康状態調査票(GHQ)に記入した。
対象区として更年期不定愁訴緩和剤を付着させていない、未加工の長袖長ズボンスウェット型のパジャマを準備した。
被験者として更年期にある45〜54歳(平均年齢49.2歳)の女性21名を選択し、5日間、更年期不定愁訴緩和剤が付着したパジャマを着用、及び、更年期不定愁訴緩和剤が付着していないパジャマを着用した状態で就寝させた。着用開始前及び5日間着用後に精神健康状態調査票(GHQ)に記入した。
精神健康状態調査票(GHQ)は、一般的疾患傾向、身体的症状、睡眠障害、社会的活動障害、不安と気分変調、及び、希死傾向と鬱傾向の6つの傾向について調査し、これらの合計(GHQ得点)により評価を行うものである。なお、気分調査票においては、数値が小さいほど傾向が少ないことを示す。
更年期不定愁訴緩和剤が付着したパジャマを着用した場合の結果を表3に、更年期不定愁訴緩和剤が付着していないパジャマを着用した場合の結果を表4に示した。
更年期不定愁訴緩和剤が付着したパジャマを着用した場合の結果を表3に、更年期不定愁訴緩和剤が付着していないパジャマを着用した場合の結果を表4に示した。
本発明によれば、更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる更年期不定愁訴緩和剤及び使用するだけで更年期不定愁訴の諸症状を緩和することができる繊維製品を提供できる。
Claims (12)
- フェノールメチルエーテル類を有効成分とすることを特徴とする更年期不定愁訴緩和剤。
- フェノールメチルエーテル類と、モノテルペンアルコール類及び/又はモノテルペン炭化水素類とを有効成分とすることを特徴とする更年期不定愁訴緩和剤。
- フェノールメチルエーテル類は、トランスアネトールであることを特徴とする請求項1又は2記載の更年期不定愁訴緩和剤。
- トランスアネトールは、スターアニスオイル又はフェンネルオイルに由来することを特徴とする請求項3記載の更年期不定愁訴緩和剤。
- モノテルペンアルコール類は、テルピネン4オール及び/又はα−テルピネオールであることを特徴とする請求項2、3又は4記載の更年期不定愁訴緩和剤。
- モノテルペン炭化水素類は、γ−テルピネン及び/又はα−テルピネンであることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載の更年期不定愁訴緩和剤。
- テルピネン4オール、α−テルピネオール、γ−テルピネン及びα−テルピネンは、マジョラムオイルに由来することを特徴とする請求項5又は6記載の更年期不定愁訴緩和剤。
- スターアニスオイル及び/又はフェンネルオイルと、マジョラムオイルとを含有する混合香油であることを特徴とする更年期不定愁訴緩和剤。
- スターアニスオイルの配合量が50重量%以上であり、かつ、マジョラムオイルの配合量が1重量%以上であることを特徴とする請求項8記載の更年期不定愁訴緩和剤。
- 請求項1、2、3、4、5、6、8又は9記載の更年期不定愁訴緩和剤が付着していることを特徴とする繊維製品。
- 請求項1、2、3、4、5、6、8又は9記載の更年期不定愁訴緩和剤が付着していることを特徴とする肌着。
- 請求項1、2、3、4、5、6、8又は9記載の更年期不定愁訴緩和剤が付着していることを特徴とする就寝用品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004233637A JP2005097266A (ja) | 2003-08-11 | 2004-08-10 | 更年期不定愁訴緩和剤及び繊維製品 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005298487A (ja) * | 2004-03-16 | 2005-10-27 | Shiseido Co Ltd | 女性ホルモン調節機能調整用香料組成物 |
JP2006137707A (ja) * | 2004-11-12 | 2006-06-01 | Shiseido Co Ltd | 男性ホルモン調整用香料組成物 |
JP2017075413A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | グンゼ株式会社 | 繊維処理剤及び天然由来精油付繊維製品 |
-
2004
- 2004-08-10 JP JP2004233637A patent/JP2005097266A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005298487A (ja) * | 2004-03-16 | 2005-10-27 | Shiseido Co Ltd | 女性ホルモン調節機能調整用香料組成物 |
JP2006137707A (ja) * | 2004-11-12 | 2006-06-01 | Shiseido Co Ltd | 男性ホルモン調整用香料組成物 |
JP2017075413A (ja) * | 2015-10-13 | 2017-04-20 | グンゼ株式会社 | 繊維処理剤及び天然由来精油付繊維製品 |
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