JP2005097168A - 整腸用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 腸内細菌が、ヒト又は動物の健康と深い関わりを有していることが明らかにされており、整腸効果には、食物繊維等によりビフィズス菌、乳酸菌等の有用菌を腸内で増殖させることや有害菌の増殖を抑制することにより、腸内環境を改善することが有効であるとされている。水溶性食物繊維の整腸効果は、有用菌を増殖させると同時に、短鎖脂肪酸が生成され、腸管を刺激するために発現すると考えられている。しかしながら、ここで生成した短鎖脂肪酸は、速やかに吸収されるため、整腸効果が必ずしも十分ではなく、短鎖脂肪酸の生成速度を緩慢にした更に優れた整腸用組成物が望まれていた。本発明は、腸内で短鎖脂肪酸の生成速度を緩慢にした、整腸用組成物及びそれを含有する飲食品を提供することを目的とする。
【解決手段】 水溶性食物繊維とポリフェノールと不溶性カルシウム素材とを含有させることで本課題を解決する。

Description

本発明は、整腸用組成物及びそれを含有する飲食品に関するものである。
腸内細菌が、ヒト又は動物の健康と深い関わりを有し、ヒト又は動物の生理状態に影響を及ぼしていることが明らかにされており、糞便量、排便回数、排便感覚等の便性の改善をはじめとする整腸効果には、食物繊維等により、ビフィズス菌、乳酸菌等の有用菌を腸内で増殖させることや、有害菌の増殖を抑制することにより、腸内環境を改善することが有効であるとされ、該有用菌、その増殖因子、または食物繊維等を1種以上配合した腸内環境改善用組成物等が知られている。(例えば、特許文献1〜3参照。)
水溶性食物繊維の整腸効果は、有用菌を増殖させると同時に、短鎖脂肪酸が生成され、腸管を刺激するために発現すると考えられている。しかしながら、ここで生成した短鎖脂肪酸は、速やかに吸収されるため、整腸効果が必ずしも十分ではなく、短鎖脂肪酸の生成速度を緩慢にした、さらに優れた整腸用組成物が望まれていた。ここで、短鎖脂肪酸とは、腸内細菌が産生する炭素数6以下の脂肪酸をいい、例えば、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、酪酸、乳酸、コハク酸、ギ酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸等が挙げられる。
また、ポリフェノールについても、緑茶カテキン類が、腸内(糞便)のpHを低下させ、腸内細菌叢の改善を行い、整腸効果が得られることが知られていた(例えば、特許文献4参照。)が、短鎖脂肪酸の生成については知られていなかった。
一方、カルシウム素材については、整腸効果については知られていなかった。
特開平3−151854号公報(第1−7頁) 特開平3−209331号公報(第1−7頁) 特開平6−256180号公報(第1−8頁) 特開平6−166618号公報(第1−5頁)
本発明の課題は、腸内で短鎖脂肪酸の生成速度を緩慢にした、整腸用組成物及びそれを含有する飲食品を提供することにある。
本願発明者らは、水溶性食物繊維とポリフェノールと不溶性カルシウム素材を含有させることで、腸内で短鎖脂肪酸の生成速度を緩慢にした、整腸用組成物及びそれを含有する飲食品を提供できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、水溶性食物繊維とポリフェノールと不溶性カルシウム素材とを含有させることで、腸内で短鎖脂肪酸の生成速度を緩慢にした、整腸用組成物及びそれを含有する飲食品を提供でき、極めて有用であり、その産業上の利用価値は大である。
本願発明における食物繊維とは、人の消化酵素で消化されない、食品中の難消化成分のことであり、水溶性食物繊維とは、食物繊維の中で、水に溶けるものをいう。例えば、グアガム、ローカストビーンガム、タラガム、キャロブガム、タマリンドシードガム、アラビアガム等の増粘多糖類、グルコマンナン、ペクチン、ヘミセルロース、リグニン、アルギン酸、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、難消化性澱粉、フコイダン、水溶性大豆多糖類、プルラン等及びこれらの分解物が挙げられ、これらより選ばれる1種又は2種以上を任意に組み合わせて用いることができる。
中でも、アラビアガム、難消化性デキストリンや、フェヌグリークガム、グアガム、ローカストビーンガム、タラガム等のガラクトマンナン、難消化性澱粉、水溶性大豆多糖類、タマリンドシードガム、プルラン等及びこれらの分解物等の腸内細菌により資化されるものが好ましい。望ましくは、腸内細菌により資化されやすいフェヌグリークガム、グアガム、ローカストビーンガム、タラガム等のガラクトマンナン及びこれらの分解物であり、より好ましくは、構成するガラクトースとマンノースの比がガラクトース1分子に対して、マンノース4分子以下のガラクトマンナン(例えば、フェヌグリークガム、グアガム、ローカストビーンガム等)及びこれらの分解物であり、更に好ましくは、ガラクトマンナンの分解物であり、最も好ましくは、グアガムの分解物である。
本願発明において2種以上の水溶性食物繊維の分解物を併用する場合、それらを別々に加水分解した後に混合しても良いし、混合した物を加水分解しても良い。
また、本願発明に用いる水溶性食物繊維の分解物は酵素の反応時間や条件等を変えることにより分子量を変化させることができるが、平均分子量が大きいと飲食品への添加が困難となる等、不都合が生じる場合が多く、その上限値としては、好ましくは、100,000であり、更に好ましくは40,000である。下限値としては、効果の点より、好ましくは2,000であり、更に好ましくは5,000である。
平均分子量の測定方法は、特に限定するものではないが、ポリエチレングリコール(分子量;2,000、20,000、100,000等)をマーカーに高速液体クロマトグラフ法(カラム;YMC−Pack Diol−120(株)ワイエムシィ製等)を用いて、分子量分布を測定する方法等を用いることにより求めることができる。
なお、グアガムの分解物である、サンファイバー(太陽化学株式会社製)、グアファイバー(明治製菓株式会社製)、ファイバロン(大日本製薬株式会社製)や、難消化性デキストリンである、パインファイバー(松谷化学工業株式会社製)、低分子化アルギン酸ナトリウムである、ソルギン(株式会社カイゲン製)、水溶性大豆多糖類である、ソヤファイブ(不二製油株式会社製)等、市販の水溶性食物繊維も使用できる。
本願発明におけるポリフェノールとは、光合成を行う植物のほとんどに含有されているものであり、特に限定するものではないが、フラボン、フラボノール、フラバノン、イソフラボン、アントシアニン、フラバノール等のフラボノイド類、その他の非フラボノイド類、及びこれらの誘導体、重合体等が挙げられる。天然・合成のいずれも使用できるが、天然の植物抽出物が好ましい。
ポリフェノールの具体例としては、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、タンニン酸、ガロタンニン、エラジタンニン、カフェー酸、ジヒドロカフェー酸、クロロゲン酸、イソクロロゲン酸、ゲンチシン酸、ホモゲンチシン酸、没食子酸、エラグ酸、ロズマリン酸、ルチン、クエルセチン、クエルセタギン、クエルセタゲチン、ゴシペチン、アントシアニン、ロイコアントシアニン、プロアントシアニジン、エノシアニン、及びこれらの誘導体、重合体、立体異性体から選ばれる1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
植物の具体例として、茶等のツバキ科植物、ブドウ等のブドウ科植物、コーヒー等のアカネ科植物、カカオ等のアオギリ科植物、ソバ等のタデ科植物、グーズベリー、クロフサスグリ、アカスグリ等のユキノシタ科植物、ブルーベリー、ホワートルベリー、ブラックハクルベリー、クランベリー、コケモモ等のツツジ科植物、赤米、ムラサキトウモロコシ等のイネ科植物、マルベリー等のクワ科植物、エルダーベリー、クロミノウグイスカグラ等のスイカズラ科植物、プラム、ヨーロッパブラックベリー、ローガンベリー、サーモンベリー、エゾイチゴ、セイヨウキイチゴ、オオナワシロイチゴ、オランダイチゴ、クロミキイチゴ、モレロチェリー、ソメイヨシノ、セイヨウミザクラ、甜茶、リンゴ等のバラ科植物、エンジュ、小豆、大豆、タマリンド、ミモザ、ペグアセンヤク等のマメ科植物、紫ヤマイモ等のヤマイモ科植物、カキ等のカキ科植物、ヨモギ、春菊等のキク科植物、バナナ等のバショウ科植物、ヤマカワラムラサキイモ等のヒルガオ科植物、ローゼル等のアオイ科植物、赤シソ等のシソ科植物、赤キャベツ等のアブラナ科植物等が挙げられ、これらの植物に応じて果実、果皮、花、葉、茎、樹皮、根、塊根、種子、種皮等の部位が任意に選ばれる。
ポリフェノールは、これらの植物より、熱水、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の溶媒により抽出することができる。
中でも、ツバキ科植物である茶より抽出して得られるポリフェノールが好ましい。茶より得られるポリフェノールとしては、(+)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(−)−ガロカテキンガレート、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−エピガロカテキンガレート、遊離型テアフラビン、テアフラビンモノガレートA、テアフラビンモノガレートB、テアフラビンジガレート等があり、これらから選ばれる1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
また、抽出物中のポリフェノールの純度についても特に限定するものではなく、好ましくは40%以上であり、より好ましくは、60%以上である。
なお、サンフェノン(太陽化学株式会社製)、テアフラン(株式会社伊藤園製)、サンウーロン(サントリー株式会社製)、ポリフェノン(東京フードテクノ株式会社製)等、市販のポリフェノール含有素材も使用できる。
本願発明における不溶性カルシウム素材とは、水に不溶性のカルシウム素材であれば、特に限定するものではなく、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム等の合成カルシウム素材や、卵殻カルシウム、蠣・帆立等の貝殻カルシウム、サンゴカルシウム、ドロマイト、乳清カルシウム、骨粉等の天然カルシウム素材が挙げられ、中でも、天然カルシウム素材が好ましく、卵殻カルシウム、蠣・帆立等の貝殻カルシウム、サンゴカルシウム、ドロマイトが更に好ましく、卵殻カルシウムが最も好ましい。
水溶性食物繊維とポリフェノールとの比は特に限定するものではない。効果及び風味、飲食品加工適性等より、ポリフェノール1重量部に対する、水溶性食物繊維の上限値は、好ましくは50重量部であり、より好ましくは30重量部であり、最も好ましくは、20重量部である。同様に下限値は、好ましくは1重量部であり、より好ましくは5重量部であり、最も好ましくは、10重量部である。
水溶性食物繊維と不溶性カルシウム素材との比は特に限定するものではない。効果及び飲食品加工適性等より、不溶性カルシウム素材1重量部に対する、水溶性食物繊維の上限値は、好ましくは100重量部であり、より好ましくは50重量部であり、最も好ましくは、20重量部である。同様に下限値は、好ましくは1重量部であり、より好ましくは2重量部であり、最も好ましくは、5重量部である。
本願発明において、整腸用組成物を調製する方法は特に限定するものではない。例えば、そのまま混合する方法、水に分散溶解させる方法、更にそれを噴霧乾燥や凍結乾燥等の方法により乾燥する方法等が挙げられる。
また、不溶性カルシウム素材を水に分散する際にクエン酸や塩酸等の酸を添加することにより溶解しても良い。
本願発明の整腸用組成物は、飲食品、医薬品、飼料等に応用できる。
本願発明における飲食品とは溶液、懸濁物、粉末、固体成形物等経口摂取可能な形態であれば良く特に限定するものではない。より具体的には、即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品等の即席食品類、清涼飲料、果汁飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、栄養飲料、アルコール飲料等の飲料類、パン、パスタ、麺、ケーキミックス、から揚げ粉、パン粉等の小麦粉製品、飴、キャラメル、チューイングガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子等の菓子類、ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレー・シチューの素類等の調味料、加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズ等の油脂類、乳飲料、ヨーグルト類、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類等の乳製品、冷凍食品、魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品等の水産加工品、畜肉ハム・ソーセージ等の畜産加工品、農産缶詰、ジャム・マーマレード類、漬け物、煮豆、シリアル等の農産加工品、栄養食品、錠剤、カプセル等が例示される。
本願発明において、整腸用組成物及び/又は飲食品とする際に、各種栄養成分を強化することができる。
強化できる栄養成分としては、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン(ニコチン酸)、パントテン酸、葉酸等のビタミン類、リジン、スレオニン、トリプトファン等の必須アミノ酸類や、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅等のミネラル類及び、例えば、α−リノレン酸、EPA、DHA、月見草油、オクタコサノール、カゼインホスホペプチド(CPP)、カゼインカルシウムペプチド(CCP)、不溶性食物繊維、オリゴ糖等の人の健康に寄与する物質類、その他の食品や食品添加物として認可されている有用物質の1種又は2種以上が使用できる。
なかでも、不溶性カルシウム素材に含まれるカルシウムの吸収を高めるため、ミネラル吸収促進効果のある素材を併用することが好ましい。
ミネラルの吸収促進効果のある素材については、特に限定するものではなく、カゼイン分解物、卵黄ペプチド、ポリグルタミン酸、ホスビチン、オリゴウロン酸、カルボキシグルタミン酸、リボ核酸、ミネラルの吸収促進効果がある各種動植物ペプチド、水溶性キトサン等から選ばれる1種又は2種以上が使用でき、中でもカゼイン分解物が好ましく、カゼインホスホペプチド及び/又はカゼインカルシウムペプチドが更に好ましい。
これら素材の添加量は、所望の強化量に応じて、適宜、栄養素の種類及びそれぞれの添加量を調整することができる。また、栄養調査の結果等の資料を参考に、不足分を補う量を強化することもできる。
次に実施例、比較例及び試験例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。
実施例1.整腸用組成物の調製(1)
水溶性食物繊維(グアガム分解物;サンファイバーR(平均分子量20,000);太陽化学株式会社製)500g、ポリフェノール(緑茶抽出物;サンフェノン100S(ポリフェノール含量65%);太陽化学株式会社製)50g、卵殻カルシウム(卵殻カルシウムTS−1;太陽化学株式会社製)70gを、均一混合し、本願発明の整腸用組成物620gを得た。
実施例2.整腸用組成物の調製(2)
水溶性食物繊維(グアガム分解物;サンファイバーR(平均分子量20,000);太陽化学株式会社製)500g、ポリフェノール(緑茶抽出物;サンフェノンBG(ポリフェノール含量75%);太陽化学株式会社製)40g、卵殻カルシウム(卵殻カルシウムTS−1;太陽化学株式会社製)60g、カゼインカルシウム分解物(CCP;太陽化学株式会社製)10gを、水1,800mlに溶解分散後、噴霧乾燥し、本願発明の整腸用組成物550gを得た。
実施例3.整腸用組成物の調製(3)
水溶性食物繊維(難消化デキストリン;パインファイバー(平均分子量2,000);松谷化学工業株式会社製)500g、ポリフェノール(緑茶抽出物;サンフェノンBG(ポリフェノール含量75%);太陽化学株式会社製)40g、卵殻カルシウム(卵殻カルシウムTS−800;太陽化学株式会社製)60g、クエン酸10gを、水1,800mlに溶解分散後、噴霧乾燥し、本願発明の整腸用組成物510gを得た。
実施例4.整腸用組成物の調製(4)
水溶性食物繊維(低分子化アルギン酸ナトリウム;ソルギン(平均分子量50,000);株式会社カイゲン製)500g、ポリフェノール(緑茶抽出物;サンフェノンBG(ポリフェノール含量75%);太陽化学株式会社製)40g、帆立貝殻カルシウム(貝殻カルシウムK;太陽化学株式会社製)100g、クエン酸10g、フマル酸10gを、水2,000mlに溶解分散後、噴霧乾燥し、本願発明の整腸用組成物520gを得た。
実施例5.整腸用組成物の調製(5)
水溶性食物繊維(水溶性大豆多糖類;ソヤファイブ−S(平均分子量200,000);不二製油株式会社製)500g、ポリフェノール(緑茶抽出物;サンフェノンBG(ポリフェノール含量75%);太陽化学株式会社製)40g、ドロマイト(明治ドロマイト;明治製菓株式会社製)100g、クエン酸10g、フマル酸10gを、均一混合し、本願発明の整腸用組成物620gを得た。
試験例1.短鎖脂肪酸生成速度の確認
試料として、実施例1で得られた整腸用組成物及び水溶性食物繊維(グアガム分解物;サンファイバーR(平均分子量20,000);太陽化学株式会社製)単品を用い、以下の方法により、糞便中での短鎖脂肪酸の生成量を経時的に確認した。
まず、健康な人の糞便20gにpH7.4のリン酸緩衝食塩水120mlを加え、均質化し、糞便溶液を調製した。これとは別に、100mlの密閉可能容器に、実施例1で得られた整腸用組成物0.57g、水溶性食物繊維単品0.5gをそれぞれ、pH7.4のリン酸緩衝食塩水40mlに分散溶解した試料溶液を各5個調製した。
次いで、試料溶液に糞便溶液10mlを添加混合し、密閉した後、37℃で緩やかに撹拌しながら、24時間保存した。
混合直後、4、8、12、24時間後に試料容器を取り出し、1%硫酸銅溶液1mlを添加混合し、細菌の活動を停止した。
それぞれの試料容器中の短鎖脂肪酸量をガスクロマトグラフィーにて測定し、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸の合計量を求め、結果を図1に示した。
この結果より、本願発明の整腸用組成物は、短鎖脂肪酸の生成速度を緩慢にする効果があることが判明した。
実施例6.整腸用組成物含有飲食品(クッキー)の調製
実施例2で得られた整腸用組成物5.7g、薄力小麦粉50g、砂糖20g、無塩バター20g、鶏卵液10g、バニラ香料適量を常法に従い、混練、延展、型抜き後、焼成し、本願発明の整腸用組成物含有飲食品(クッキー)を得た。
実施例7.整腸用組成物含有飲食品(野菜果汁混合飲料)の調製
実施例3で得られた整腸用組成物5.7gを市販の野菜果汁混合飲料100mlに添加混合し、本願発明の整腸用組成物含有飲食品(野菜果汁混合飲料)を得た。
実施例8.整腸用組成物含有飲食品(錠菓)の調製
実施例5で得られた整腸用組成物62g、乳糖50g、ショ糖脂肪酸エステル4g、ヨーグルト香料4gを混合し、1錠が300mgになる様に打錠し、本願発明の整腸用組成物含有飲食品(錠菓)を得た。
試験例2.整腸効果の確認
実施例7で得られた飲料又は水溶性食物繊維だけでカルシウム及びポリフェノールを含まない飲料を1日100mlづつ、1週間飲食したところ、実施例7で得られた飲料の方が便性改善効果が高く、また排便時の感覚の改善が認められた。
本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙げれば以下のとおりである。
(1) 水溶性食物繊維とポリフェノールと不溶性カルシウム素材を含有することを特徴とする整腸用組成物。
(2) 水溶性食物繊維が腸内細菌により資化されるものであることを特徴とする上記(1)記載の整腸用組成物。
(3) 水溶性食物繊維がガラクトマンナン又はその分解物であることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の整腸用組成物。
(4) 水溶性食物繊維を構成するガラクトースとマンノースの比がガラクトース1分子に対して、マンノース4分子以下のガラクトマンナン又はその分解物であることを特徴とする上記(1)〜(3)いずれか記載の整腸用組成物。
(5) 水溶性食物繊維がガラクトマンナン分解物であることを特徴とする上記(1)〜(4)記載の整腸用組成物。
(6) 水溶性食物繊維がグアガムの分解物であることを特徴とする上記(1)〜(5)いずれか記載の整腸用組成物。
(7) 水溶性食物繊維の平均分子量が100,000以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)いずれか記載の整腸用組成物。
(8) 水溶性食物繊維の平均分子量が40,000以下であることを特徴とする上記(1)〜(7)いずれか記載の整腸用組成物。
(9) 水溶性食物繊維の平均分子量が2,000以上であることを特徴とする上記(1)〜(8)いずれか記載の整腸用組成物。
(10) 水溶性食物繊維の平均分子量が5,000以上であることを特徴とする上記(1)〜(9)いずれか記載の整腸用組成物。
(11) ポリフェノールが、植物抽出物であることを特徴とする上記(1)〜(10)いずれか記載の整腸用組成物。
(12) ポリフェノールが、茶抽出物であることを特徴とする上記(1)〜(11)いずれか記載の整腸用組成物。
(13) ポリフェノールが、抽出物中に40%以上含有されていることを特徴とする上記(1)〜(12)いずれか記載の整腸用組成物。
(14) ポリフェノールが、抽出物中に60%以上含有されていることを特徴とする上記(1)〜(13)いずれか記載の整腸用組成物。
(15) 不溶性カルシウム素材が天然カルシウム素材であることを特徴とする上記(1)〜(14)いずれか記載の整腸用組成物。
(16) 不溶性カルシウム素材が卵殻カルシウム、蠣・帆立等の貝殻カルシウム、サンゴカルシウム、ドロマイトより選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする上記(1)〜(15)いずれか記載の整腸用組成物。
(17) 不溶性カルシウム素材が卵殻カルシウムであることを特徴とする上記(1)〜(16)いずれか記載の整腸用組成物。
(18) 水溶性食物繊維とポリフェノールとの比が、ポリフェノール1重量部に対して水溶性食物繊維が、50重量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(17)いずれか記載の整腸用組成物。
(19) 水溶性食物繊維とポリフェノールとの比が、ポリフェノール1重量部に対して水溶性食物繊維が、30重量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(18)いずれか記載の整腸用組成物。
(20) 水溶性食物繊維とポリフェノールとの比が、ポリフェノール1重量部に対して水溶性食物繊維が、20重量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(19)いずれか記載の整腸用組成物。
(21) 水溶性食物繊維とポリフェノールとの比が、ポリフェノール1重量部に対して水溶性食物繊維が、1重量部以上であることを特徴とする上記(1)〜(20)いずれか記載の整腸用組成物。
(22) 水溶性食物繊維とポリフェノールとの比が、ポリフェノール1重量部に対して水溶性食物繊維が、5重量部以上であることを特徴とする上記(1)〜(21)いずれか記載の整腸用組成物。
(23) 水溶性食物繊維とポリフェノールとの比が、ポリフェノール1重量部に対して水溶性食物繊維が、10重量部以上であることを特徴とする上記(1)〜(22)いずれか記載の整腸用組成物。
(24) 水溶性食物繊維と不溶性カルシウム素材との比が、不溶性カルシウム素材1重量部に対して水溶性食物繊維が、100重量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(23)いずれか記載の整腸用組成物。
(25) 水溶性食物繊維と不溶性カルシウム素材との比が、不溶性カルシウム素材1重量部に対して水溶性食物繊維が、50重量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(24)いずれか記載の整腸用組成物。
(26) 水溶性食物繊維と不溶性カルシウム素材との比が、不溶性カルシウム素材1重量部に対して水溶性食物繊維が、20重量部以下であることを特徴とする上記(1)〜(25)いずれか記載の整腸用組成物。
(27) 水溶性食物繊維と不溶性カルシウム素材との比が、不溶性カルシウム素材1重量部に対して水溶性食物繊維が、1重量部以上であることを特徴とする上記(1)〜(26)いずれか記載の整腸用組成物。
(28) 水溶性食物繊維と不溶性カルシウム素材との比が、不溶性カルシウム素材1重量部に対して水溶性食物繊維が、2重量部以上であることを特徴とする上記(1)〜(27)いずれか記載の整腸用組成物。
(29) 水溶性食物繊維と不溶性カルシウム素材との比が、不溶性カルシウム素材1重量部に対して水溶性食物繊維が、5重量部以上であることを特徴とする上記(1)〜(28)いずれか記載の整腸用組成物。
(29) 水溶性食物繊維とポリフェノールと不溶性カルシウム素材の他に、ミネラル吸収促進効果のある素材を含有することを特徴とする上記(1)〜(28)いずれか記載の整腸用組成物。
(30) 上記(1)〜(29)いずれか記載の整腸用組成物を含有することを特徴とする飲食品。
糞便中の短鎖脂肪酸の発生速度を比較した図である。

Claims (5)

  1. 水溶性食物繊維、ポリフェノール及び不溶性カルシウム素材を含有することを特徴とする整腸用組成物。
  2. 水溶性食物繊維がガラクトマンナン分解物であることを特徴とする請求項1記載の整腸用組成物。
  3. ポリフェノールが、茶抽出物であることを特徴とする請求項1又は2記載の整腸用組成物。
  4. 不溶性カルシウム素材が卵殻カルシウム、貝殻カルシウム、サンゴカルシウム、ドロマイトの中から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の整腸用組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の整腸用組成物を含有することを特徴とする飲食品。
JP2003332686A 2003-09-25 2003-09-25 整腸用組成物 Pending JP2005097168A (ja)

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