JP2005095910A - 拡散接合方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被接合部材の厚みや積層数に依存することなく充分な接合強度で安定して拡散接合させることのできる拡散接合方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 一対の挟持部材2,2の間に、所定のクリアランスδを設けて複数の被接合部材7を積層した熱交換器コア1を配置し、拘束部材3で前記一対の挟持部材2,2間の距離Hを一定に保ったまま加熱処理を行って、これら被接合部材7同士を拡散接合させる拡散接合方法であって、被接合部材7の熱膨張率をα1、一対の挟持部材2,2のトータル厚をb、挟持部材2の熱膨張率をα2、拘束部材3の熱膨張率をα3、加熱温度をTとしたときに、前記クリアランスをδ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)として一定の歪み量T×(α1−α3)を与えて拡散接合を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】 一対の挟持部材2,2の間に、所定のクリアランスδを設けて複数の被接合部材7を積層した熱交換器コア1を配置し、拘束部材3で前記一対の挟持部材2,2間の距離Hを一定に保ったまま加熱処理を行って、これら被接合部材7同士を拡散接合させる拡散接合方法であって、被接合部材7の熱膨張率をα1、一対の挟持部材2,2のトータル厚をb、挟持部材2の熱膨張率をα2、拘束部材3の熱膨張率をα3、加熱温度をTとしたときに、前記クリアランスをδ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)として一定の歪み量T×(α1−α3)を与えて拡散接合を行う。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加熱処理を行って被接合部材同士を接合する拡散接合方法に関し、詳細には、板厚の薄いものから厚いものまで安定した条件で拡散接合させる技術に関する。
例えば、金属部品同士を拡散接合するに際しては、被接合部材と拡散接合用治具との熱膨張率(熱膨張係数)の差により充分な接合圧力を確保することができない問題を解決するために、熱膨張率が極めて小さいカーボンコンポジット材(炭素繊維積層材)にて形成した拡散接合用治具を使用して拡散接合する技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
特許文献1に記載の拡散接合方法は、例えば図5に示すように、金属薄板鋼板からなる波板101と平板102とを交互に積層し、これら積層体を金属材料からなる円筒形状の外筒103に嵌挿させた後、カーボンコンポジット材からなる断面略L字形状とされた一対の挟持部材104およびこれら挟持部材104を連結する断面略U字形状の連結部材105とからなる拡散接合用治具106を、前記外筒103に装着固定し、この拡散接合用治具106を取り付けた外筒103ごと加熱炉内に投入して加熱処理する。
また、この特許文献1には、図6に示すように、連結部材105としてカーボンコンポジット材からなるボルト107とナット108を使用したものも開示されている。
特開平8−300168号公報(第3頁および第4頁、第1図および第2図)
ところで、拡散接合は、熱膨張率の差で被接合部材に熱応力を発生させて各部材同士を接合するため、非常に微少な変位設定による拘束量設定が必要となる。このため、拡散接合においては、調整が微妙で僅かのずれで大きく発生応力が変わってしまうことがある。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、所定のクリアランス設定で一定の歪み量を与えて拡散接合を行うことで、被接合部材の厚みや積層数に依存することなく充分な接合強度で拡散接合させることのできる拡散接合方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、特に接合高さが小さい熱交換器コアでの寸法誤差による加圧力の変動を抑える拡散接合方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一対の挟持部材の間に、所定のクリアランスを設けて少なくとも二つ以上の被接合部材を積層して配置し、拘束部材で前記一対の挟持部材間の距離を一定に保ったまま加熱処理を行って、これら被接合部材同士を拡散接合させる拡散接合方法であって、前記被接合部材の熱膨張率をα1、前記一対の挟持部材のトータル厚をb、挟持部材の熱膨張率をα2、前記拘束部材の熱膨張率をα3、前記加熱温度をTとしたときに、前記クリアランスをδ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)として一定の歪み量T×(α1−α3)を与えて拡散接合を行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の拡散接合方法であって、前記一定の歪み量T×(α1−α3)を0.5%〜2%としたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の拡散接合方法であって、前記拘束部材は、炭素繊維を含むカーボンコンポジット材からなるボルトとナットで構成し、炭素繊維に平行な方向をボルト軸方向とし、前記挟持部材をカーボングラファイト板としたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、少なくとも請求項1〜請求項3の何れか一つに記載の拡散接合方法であって、前記被接合部材は、熱交換器コアを構成する、複数の流通路溝が形成されたプレートからなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の拡散接合方法であって、前記流通路溝がエッチングにより形成されたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、クリアランスを所定値として一定の歪み量を与えて拡散接合を行っているので、一つのクリアランス設定で、被接合部材を薄いものから厚いものまでその板厚および積層数に関係なく接合させることができ、その接合作業を簡略化することができる。
請求項2に記載の発明によれば、一定の歪み量を0.5%〜2%としたので、接合強度を充分に確保することができると共に、被接合部材の変形を防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、拘束部材をカーボンコンポジット材からなるボルトとナットで構成して加熱処理すると、拘束部材は殆ど熱膨張しないことから、被接合部材に作用させることができる最大加圧力を大きくできる。
請求項4に記載の発明によれば、ろう材を塗布してろう付けを行うのではなく拡散接合により接合を行うので、プレート同士を均一に接合することができ、接合強度の高い熱交換器コアを製造することができる。
請求項5に記載の発明によれば、流通路溝をエッチングにより形成したプレートの積層体に対して一定の歪み量を与えて拡散接合するので、そのプレートの板厚および積層数に拘わらず、当該流通路溝を潰すことなくこれらプレート同士を均一に接合させることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本実施の形態は、本発明の拡散接合方法を、熱交換器コアの製造方法に適用した例である。
「拡散接合用治具の概略説明」
本発明の拡散接合方法を説明する前に、先ず、本発明方法で使用する拡散接合用治具について、図1を参照しながら簡単に説明する。図1は、本発明方法で使用する拡散接合用治具の概略構成図である。
本発明の拡散接合方法を説明する前に、先ず、本発明方法で使用する拡散接合用治具について、図1を参照しながら簡単に説明する。図1は、本発明方法で使用する拡散接合用治具の概略構成図である。
拡散接合用治具は、図1に示すように、熱交換器コア1を挟持する一対の挟持部材2,2と、熱交換器コア1の積層高さaに所定のクリアランスδをプラスした高さとなるように前記一対の挟持部材2,2の対向間距離である間隔Hを保持させる拘束部材3とから構成されている。
挟持部材2,2は、矩形状をなすカーボングラファイト板から形成されており、その四隅にはボルト挿通孔(図示は省略する)を有している。カーボングラファイト板は、カーボンコンポジット材(炭素繊維積層材)の繊維に直交する方向を挟持方向としている。これら挟持部材2,2は、熱交換器コア1を挟んでその上下方向に相対向して配置される。
拘束部材3は、一対の挟持部材2,2に形成されたボルト挿通孔に挿通される4本の連結ボルト4と、各挟持部材2,2より上下外側に突出する連結ボルト4に螺合するナット5とから構成されている。
これら連結ボルト4およびナット5は、何れも炭素繊維を含むカーボンコンポジット材から形成されている。連結ボルト4は、その繊維に平行な方向をロッド軸方向として、前記ボルト挿通孔に挿入されることによって上下の挟持部材2,2を連結させている。この拡散接合用治具においては、連結ボルト4に螺合するナット5の締め付け量により、前記一対の挟持部材2,2の間隔Hを調整することができる。つまり、ナット5の締め付け量によって、熱交換器コア1と挟持部材2,2間のクリアランスδを調整することができる。なお、ナット5は、被接合部材の形態により強度維持のため複数個配置することがある。
熱交換器コア1は、図2にその拡大図を示すように、複数の流通路溝6を一主面に有した被接合部材であるプレート7を所定数積層し、各プレート7同士を拡散接合することにより構成される。上下に積層される各プレート7は、それぞれの流通路溝6が互いに直交する向き配置される。プレート7は、例えばステンレス鋼(SUS304など)から形成される。
[拡散接合方法に至る実験]
本発明の拡散接合方法を説明する前に、本発明者が行った実験について説明する。前記した拡散接合用治具を使用して、総高さが6〜100mmの試料(熱交換器コア1)を50mm厚の挟持部材2,2で挟み込んで加熱処理を行ったときの、クリアランス設定と歪み量を測定した。
本発明の拡散接合方法を説明する前に、本発明者が行った実験について説明する。前記した拡散接合用治具を使用して、総高さが6〜100mmの試料(熱交換器コア1)を50mm厚の挟持部材2,2で挟み込んで加熱処理を行ったときの、クリアランス設定と歪み量を測定した。
その結果を図3に示す。図3から判るように、試料の厚みが薄くなるに連れてクリアランスと発生歪み量の変化が大きくなることが判る。特に、総厚みが6mmと10mmの試料は、クリアランスの変化に応じて大きく変化している。
図4は、総厚みが10mmの試料を、0.7mmのクリアランスで設定したときの試料厚みの変化に対する発生歪み量を見たときのグラフである。このグラフから判るように、同一クリアランスでも試料厚みが変化すると発生歪みが大きく変わることが判る。この歪み量は、試料の熱膨張率α1を1.8×10−5/℃とし、挟持部材2,2の熱膨張率α2を5.2×10−6/℃とし、連結ボルト4の熱膨張率α3を2×10−7/℃として計算した。
本発明者は、この実験結果より図3において、各直線が交差する1点に注目し、計算上、あらゆる厚みの試料でも同一クリアランスで同一の歪み量が得られていることを検知した。そこで、本発明は、同一クリアランスで同一の歪み量を与えて拡散接合する。この関係は、拡散接合用治具や試料の寸法と熱膨張率によって大きく変化する。しかしながら、ある一定の設定条件では、同一のクリアランスで試料の厚みに拘わらず一定量の歪みを与えられるので、本発明では、この原理を利用して接合強度にばらつきの無い安定した拡散接合を行う。
前記原理について、以下に詳細に説明する。前提として、高温下での変形は、全て試料である熱交換器コア1の金属のクリープ変形とする。同じ理由で、弾性変形量は無視し、反り・変形なども充分に拡散接合用治具を剛体にするとして無視した。
ここでは、被接合部材7の熱膨張率をα1、一対の挟持部材2のトータル厚をb、挟持部材2の熱膨張率をα2、拘束部材3の熱膨張率をα3とし、温度T℃まで加熱したときの歪みの発生状況は、次のようになる。
拘束部材3の伸びL1は、
L1=Tα3×(a+b+δ)…(1)式
試料と挟持部材2,2の伸びL2は、
L2=T×(α1×a+α2×b)…(2)式
となる。また、熱応力による変形は、全て試料に起こるとすると、試料の歪み量Dは、
D=(T×(α1×a+α2×b)−Tα3×(a+b+δ)−δ)/a
=T×((b/a)×(α2−α3)−(δ/a)×α3+(α1−α3))−(δ/a)
=(1/a)×(T×b×(α2−α3)−δ×(Tα3+1))+T(α1−α3)…(3)式
ここで、δ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)とすると、(3)式は、1/aにかかる係数は零(0)になる。すなわち、如何なる試料の厚み(厚いか薄いかに拘わらず)に対しても試料の歪み量Dは、
D=T×(α1−α3)…(4)式で示すように一定になることが判る。δの設定値は、試料に一切関係なく、その時の試料の歪み値は試料と拡散接合用治具の特性で決まる。
L1=Tα3×(a+b+δ)…(1)式
試料と挟持部材2,2の伸びL2は、
L2=T×(α1×a+α2×b)…(2)式
となる。また、熱応力による変形は、全て試料に起こるとすると、試料の歪み量Dは、
D=(T×(α1×a+α2×b)−Tα3×(a+b+δ)−δ)/a
=T×((b/a)×(α2−α3)−(δ/a)×α3+(α1−α3))−(δ/a)
=(1/a)×(T×b×(α2−α3)−δ×(Tα3+1))+T(α1−α3)…(3)式
ここで、δ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)とすると、(3)式は、1/aにかかる係数は零(0)になる。すなわち、如何なる試料の厚み(厚いか薄いかに拘わらず)に対しても試料の歪み量Dは、
D=T×(α1−α3)…(4)式で示すように一定になることが判る。δの設定値は、試料に一切関係なく、その時の試料の歪み値は試料と拡散接合用治具の特性で決まる。
次に、(4)式の一定歪み量T×(α1−α3)について以下のような検討ができる。一般的に、融点Tmの絶対温度表示Tmkと0Kから融点までの平均熱膨張率をαとすると、Tmk×α=2%という関係がある。また、(α1−α3)が最大になるべくα3を零(0)と仮定すると、
Tmk×α1=2(%)より、α1=2(%)/Tmkとなる。したがって、T×(α1−α3)≒Tα1≒2×T/Tmk(%)となる。この関係からみると、試料の総歪み量T×(α1−α3)は、2%を大きく超えることはない。但し、これは試料全体の総歪み量のため接合部近傍に限れば、試料が100%接合する場合がこれに当たり、試料が積層構造である接合面比率を持つ場合は、その比率に反比例して面圧が上がり局部変形する。さらに、接合部の歪みは、さらにその垂直方向の構造にも依存して(その接合面比率の部分全体に対する比率)変化する。
Tmk×α1=2(%)より、α1=2(%)/Tmkとなる。したがって、T×(α1−α3)≒Tα1≒2×T/Tmk(%)となる。この関係からみると、試料の総歪み量T×(α1−α3)は、2%を大きく超えることはない。但し、これは試料全体の総歪み量のため接合部近傍に限れば、試料が100%接合する場合がこれに当たり、試料が積層構造である接合面比率を持つ場合は、その比率に反比例して面圧が上がり局部変形する。さらに、接合部の歪みは、さらにその垂直方向の構造にも依存して(その接合面比率の部分全体に対する比率)変化する。
ここで、前記した関係は、被接合部材であるプレート7が同一の材料の組み合わせだけでなく、試料全体としてα1という熱膨張率として扱えるような異種の材料が常に同一比率で構成されるような繰り返し構造の試料にも適用される。
また、拡散接合用治具も同様に、何種類かの材料で構成されていてもよく、剛性の問題で反りが発生しなければ、挟持部材2,2が非対称でも同等に扱える。つまり、挟持部材2,2は、充分な剛性で試料を固定できれば、如何なる上下の構成でもよい。例えば、上側に配置される挟持部材2は、厚みb1、熱膨張率α2’、下側に配置される挟持部材2は、厚みb2、熱膨張率α2”、トータルの板厚bがb=b1+b2で熱膨張率の総計がα2=(α2’×b1+α2”×b2)/(b1+b2)であればよい。また、異なる2種類ではなくさらに種類が多くなっても同様である。
同じ理由で、試料の厚みaは、熱膨張率の総計が実質的に一定になる必要がある。同一材質の組み合わせなら制限はないが、異種材の組み合わせの場合で積層数を変化させる場合は、その基本組み合わせ単位づつ変化させることを基本として熱膨張率の総計を実質的に変化させないようにする。
[拡散接合方法]
以上の原理を基に熱交換器コア1を拡散接合する方法について説明する。初めに、複数のプレート7を積層した熱交換器コア1を、上下に配置された挟持部材2,2の間に配置する。そして、連結ボルト4に螺合されるナット5の締め付け量を調整し、熱交換器コア1と上側の挟持部材2とのクリアランスをδ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)としてT℃に加熱することにより一定の歪み量T×(α1−α3)を与えて拡散接合を行う。
以上の原理を基に熱交換器コア1を拡散接合する方法について説明する。初めに、複数のプレート7を積層した熱交換器コア1を、上下に配置された挟持部材2,2の間に配置する。そして、連結ボルト4に螺合されるナット5の締め付け量を調整し、熱交換器コア1と上側の挟持部材2とのクリアランスをδ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)としてT℃に加熱することにより一定の歪み量T×(α1−α3)を与えて拡散接合を行う。
すなわち、熱交換器コア1をセットした拡散接合用治具を加熱炉内に投入して加熱処理を行う。拡散接合は、加熱炉内を真空雰囲気として、例えば1000℃以上に炉内を加熱して行う。すると、熱膨張率が極めて小さい挟持部材2,2および拘束部材3に比べて熱交換器コア1は熱膨張率が大きいことから、当該熱交換器コア1は熱膨張し、上下の挟持部材2,2からの加圧力を受ける。これにより、熱交換器コア1を構成する各プレート7同士が拡散接合されることになる。
前記した条件に基づいて拡散接合を行えば、接合強度が強い熱交換器コア1を安定して製造することができる。また、本発明の方法によれば、一つのクリアランス設定で被接合部材を薄いものから厚いものまで、充分な接合強度を確保した状態で接合することができる。言い換えれば、本発明方法では、一種類のクリアランス設定で済み、被接合部材の板厚や積層数のばらつきにも影響を受けることなく、安定した拡散接合を実現させることができる。
また、本実施の形態の拡散接合用治具では、挟持部材2,2の厚みや熱膨張率を変化させることで、クリアランスの大きさを自由に調整することができる。さらに、本発明の方法によれば、同一材料の組み合わせで同一治具(特に、挟持部材のトータル厚bが同じなら)の場合には、一定温度で全て同一の歪み量を被接合部材に与えることができる。これにより、多種類の製品を安定して少ない工数で製造することができる。
「その他の実施の形態」
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に制限されることなく種々の変更が可能である。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、本発明は、上述の実施の形態に制限されることなく種々の変更が可能である。
上述した実施の形態は、拡散接合する試料として熱交換器コアを例に挙げて説明したが、本発明は、熱交換器コアに制限されることはなく、拡散接合により製造される製品全般に亘って本発明を適用できる。
1…熱交換器コア(試料)
2…挟持部材
3…拘束部材
4…連結ボルト
5…ナット
7…プレート(被接合部材)
2…挟持部材
3…拘束部材
4…連結ボルト
5…ナット
7…プレート(被接合部材)
Claims (5)
- 一対の挟持部材(2)の間に、所定のクリアランス(δ)を設けて少なくとも二つ以上の被接合部材(7)を積層して配置し、拘束部材(3)で前記一対の挟持部材(2)間の距離(H)を一定に保ったまま加熱処理を行って、これら被接合部材(7)同士を拡散接合させる拡散接合方法であって、
前記被接合部材(7)の熱膨張率をα1、前記一対の挟持部材(2)のトータル厚をb、挟持部材(2)の熱膨張率をα2、前記拘束部材(3)の熱膨張率をα3、前記加熱温度をTとしたときに、前記クリアランスをδ=(T×b×(α2−α3))/(1+Tα3)として一定の歪み量T×(α1−α3)を与えて拡散接合を行う
ことを特徴とする拡散接合方法。 - 請求項1に記載の拡散接合方法であって、
前記一定の歪み量T×(α1−α3)を0.5%〜2%とした
ことを特徴とする拡散接合方法。 - 請求項1または請求項2に記載の拡散接合方法であって、
前記拘束部材(3)は、炭素繊維を含むカーボンコンポジット材からなるボルト(4)とナット(5)で構成し、炭素繊維に平行な方向をボルト軸方向とし、前記挟持部材(2)をカーボングラファイト板とした
ことを特徴とする拡散接合方法。 - 少なくとも請求項1〜請求項3の何れか一つに記載の拡散接合方法であって、
前記被接合部材(7)は、熱交換器コア(1)を構成する、複数の流通路溝(6)が形成されたプレート(7)からなる
ことを特徴とする拡散接合方法。 - 請求項4に記載の拡散接合方法であって、
前記流通路溝(6)は、エッチングにより形成されてなる
ことを特徴とする拡散接合方法。
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