JP3035212B2 - ろう付方法及びそれに用いられるクッションレール - Google Patents

ろう付方法及びそれに用いられるクッションレール

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JP3035212B2
JP3035212B2 JP8111687A JP11168796A JP3035212B2 JP 3035212 B2 JP3035212 B2 JP 3035212B2 JP 8111687 A JP8111687 A JP 8111687A JP 11168796 A JP11168796 A JP 11168796A JP 3035212 B2 JP3035212 B2 JP 3035212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ろう付方法及びそ
れに用いられるクッションレールに係り、特に、アルミ
ニウム合金やステンレス等の金属からなる被ろう付物を
炉内においてろう付する方法及びそれに用いられる治具
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、かかる炉内ろう付方法は、被
ろう付物の均一加熱が出来て、歪みの少ない精密接合が
可能であるために、ハニカムパネルや熱交換器等の製造
時に、広く採用されてきている。そして、この炉内ろう
付方法においては、拘束式治具、スプリング拘束式治
具、重量物積載式治具、圧力調整式治具等の各種の治具
が、被ろう付物を構成する各部品を固定しつつ加圧する
目的で、使用されているのである。
【0003】ところで、このような炉内ろう付方法に用
いられる拘束式治具は、例えば、図9に示される如く、
整形板材12、角パイプ14、ねじ棒16及びナット1
8等から成り、被ろう付物10の対向する上下の二つの
面の外側から、整形板材12及び角パイプ14を介し
て、ねじ棒16をナット18で締める等の方法によっ
て、被ろう付物10を挟んで締め付け、その締付力を加
圧力として、被ろう付物10を固定すると共に、加圧す
る治具であって、被ろう付物10が小型のものの場合に
は取り扱いが簡便であるところから、最もよく使用され
るものではあるが、次のような問題点を内在している。
【0004】すなわち、このような治具を構成する部材
の材質の熱膨張係数が、被ろう付物10の材質のそれと
等しくない限り、加熱によって、治具と被ろう付物10
との間に熱膨張差が惹起せしめられるのであるが、かか
る治具にあっては、治具を構成する各部材の剛性が比較
的高いことから、そのような熱膨張差によって緩みが生
じて加圧力が減少し、ろう付部に及ぼされる圧力が減少
したり、或いは逆に、そのような熱膨張差が拘束されて
過度の締付が生じて加圧力が増大し、ろう付部に及ぼさ
れる圧力が増大したりすることとなるのである。従っ
て、特に、被ろう付物10が、薄いフィンを有する熱交
換器等のように変形し易い製品の場合や、熱膨張差が顕
著となる大型のものである場合には、ろう付部の圧力の
過度の減少によるろう付面の接合不良や、被ろう付物1
0に及ぼされる圧力の過度の増大による座屈等の問題が
被ろう付物10に惹起され易く、それ故にそれらの場合
に拘束式治具を用いてろう付するには問題があったので
ある。
【0005】また、たとえ過度の締付力の発生による被
ろう付物10の破損の可能性を無視して、ろう付面の接
合不良の発生を防ぐべく、治具と被ろう付物10間の熱
膨張差によって徐々に加圧力が増大するように治具の材
質を選定しても、ろう材の溶融時においては、ろう材が
占めている締付方向の長さ(厚さ)が減少して、加圧力
が急に低下することとなるのである。これは、熱交換器
のように被ろう付物10が多層構造を為しており、その
ろう材層の総厚さが厚い場合に、特に顕著である。この
対策として、図8に例示されているように、図9におけ
るねじ棒16とナット18の代わりに、伸縮性のある金
属線56で被ろう付物を固定することも考えられてはい
るが、依然として金属線56の伸縮性は充分でなく、最
も加圧力が必要とされる接合時、即ち、ろう材の溶融時
に加圧力が低下してしまうことが避けられないのであ
る。
【0006】さらに、被ろう付物10や治具に初期変形
が存在する場合や、加熱によって被ろう付物10や治具
に反りや捩じれ等の変形、所謂、熱応力変形が生じ得る
場合において、拘束式治具では、治具を構成する各部材
の剛性が比較的高いために、そのような変形を吸収して
均等に被ろう付物10を加圧することが出来ず、加圧力
によって被ろう付物10に及ぼされる圧力の分布が不均
一となることとなる。このため、局所的にろう付面の接
合不良や座屈等の問題が発生し、被ろう付物10が、そ
のような熱応力変形が特に大きい、大型のものである場
合には、この理由によっても、本方式の治具を適用する
には無理があった。
【0007】このような拘束式治具の欠点を補うため
に、スプリング拘束式治具は、図10に示される如く、
拘束式治具の構成部材及び巻きばね20等から成り、図
9に示される拘束式治具の構成における角パイプ14と
整形板材12との間に、弾力性のある巻きばね20(或
いは板ばね)を配し、それらの巻きばね20を介して、
拘束式治具と同様な方法にて被ろう付物10を挟んで締
め付け、この締付力を加圧力として、被ろう付物10を
固定すると共に、加圧するようになっている。この治具
を用いたろう付方法にあっては、治具と被ろう付物10
との間の熱膨張差が、充分に柔らかい巻きばね20の弾
性によって吸収されて、加熱過程を通じて被ろう付物1
0に及ぼされる加圧力の変化が緩和されると共に、被ろ
う付物10や治具の初期変形や熱応力変形も巻きばね2
0の回転及び整形板材12の曲げ変形等により吸収され
て、圧力の分布の不均一さも軽減されるため、より良質
な接合が約束されることとなるのである。
【0008】しかしながら、この方式の治具にあって
も、次のような問題点を内在しているのである。すなわ
ち、数個の巻きばね20を介して、整形板材12に加圧
力が局所的に伝達されることとなるところから、整形板
材12による加圧力の均一化が充分に為され得ず、被ろ
う付物10に及ぼされる圧力の分布の均一化が、依然と
して、不充分となるのである。
【0009】また、被ろう付物10のろう付温度が低い
アルミニウム合金の場合においてさえ、巻きばね20に
は600℃程度の耐熱性が要求されるために、巻きばね
20の材質には、鉄基あるいはニッケル基等の特殊合金
を使用する必要が生じることとなり、治具費がかなり高
価となる。そして、被ろう付物10がステンレスや銅の
場合においては、更に高い耐熱性が要求されるために、
セラミックス製等の巻きばねを使用しなければならず、
その結果、治具費が更に高価になると共に、治具の耐久
性も問題となるのである。
【0010】さらに、巻きばね20の縮み変形量によっ
て被ろう付物10に及ぼされる加圧力が決まることか
ら、所定の加圧力、ひいては圧力を正確に被ろう付物に
加えるためには、通常、治具のセッティングに特殊な器
具を用い、場合によってはプレス機を使用する等、治具
のセッティング及び取り外しにかなりの時間がかかるこ
ととなる。
【0011】更にまた、被ろう付物10が大きい場合、
或いは被ろう付物10のろう付に強い加圧が必要な場合
には、大量の巻きばね20が必要となり、また被ろう付
物10の種類が多い場合には、加圧力に応じた多種類の
巻きばね20が必要となる結果、治具の管理に多大な労
力を要するのである。
【0012】これらの理由から、スプリング拘束式治具
を用いたろう付は、治具費及び/又は治具の維持管理に
要するコストが上昇すると共に、生産効率が低下するこ
ととなって、量産される製品には不向きとなるのであ
り、それ故に、それは、ある程度そのようなコスト上昇
が許容される特殊な製品のろう付において使用されるに
止まっているのである。
【0013】このように、上記の二つの方式の治具は、
被ろう付物を角パイプやねじ棒等の拘束手段によって挟
んで締め付けることによって、被ろう付物を加圧するの
であるが、これに対して、重量物積載式治具は、図11
に示される如く、整形板材12、ベース22及び積載物
24から成り、整形板材12を介して、被ろう付物10
をベース22の上に乗せると共に、この被ろう付物10
の上に、整形板材12を介して積載物24を乗せ、この
積載物24の自重及びベース22からの反力を加圧力と
して、被ろう付物10を加圧するようになっている。従
って、このような重量物積載式治具においては、積載物
24の自重及びベース22からの反力によって被ろう付
物を加圧するところから、加熱の全過程を通じて、被ろ
う付物10にかかる加圧力が変化しない利点を有すると
共に、そのような加圧力の大きさの調節も、質量の異な
る積載物24に変更することによって、容易に出来ると
いう利点をも有するのである。このため、特に被ろう付
物が大型のものである場合に適用されることとなるので
あるが、一方、この方式の治具は、次のような問題点を
有しているのである。
【0014】多くの場合、この方式における積載物24
及びベース22は、格子板状等の多孔形状を呈すること
により、炉内における加熱手段からの輻射熱を遮断しな
いような構造を為しており、且つそれら積載物24やベ
ース22の熱容量が、通常、整形板材12や被ろう付物
10の熱容量に比べてかなり大きいために、多くの場合
に、ベース22や積載物24に先行して、先ず、整形板
材12の温度が上昇することとなり、その結果、整形板
材12からベース22及び積載物24へ、ベース22と
積載物24の温度が整形板材12のそれと同じになるま
で、整形板材12の熱が流出することとなる。そして、
そのような熱の流出は、かなり長い時間にわたって持続
し、それによって整形板材12の昇温、ひいては被ろう
付物10の昇温にかなり長い時間を要すると共に、膨大
な電気等のエネルギーを消費することとなるのである。
また、同様の理由によって、被ろう付物10の冷却時に
おいてもかなり時間がかかるのである。
【0015】加えて、積載物24の剛性が高いため、積
載物24を小分割しない限り、加熱中の治具や被ろう付
物10の変形によって、被ろう付物10に及ぼされる圧
力の分布が不均一になり易く、更には、被ろう付物10
に強加圧が要求される場合においては、積載物24が大
量に必要となって、積載物24の管理が大変になる問題
点をも有するのである。
【0016】また、圧力調整式治具は、治具の内部或い
は治具の外部から被ろう付物を加圧すると共に、その加
圧力を自由に調整し得る機能を備えた治具で、前者につ
いては空気枕等の圧力調整材を押さえ部材と被ろう付物
との間に挿入した構成の治具が該当し、後者については
ホットプレス等の加圧装置を押部材の外面上に配した構
成の治具が該当する。即ち、図12に示される空気枕式
の治具は、図9に示される拘束式治具の構成に加えて、
上下の整形板材12;12と角パイプ14,14;1
4,14との間にそれぞれ介装される当て治具28,2
8、及び一方の当て治具28と整形板材12との間に介
装され、圧力調整管29によって、図示されていない圧
力源に連通された、金属製の薄板等からなる略箱型の空
気枕26から成り、この空気枕26の内部に所定圧力の
空気が充填されることによって、整形板材12、ひいて
は被ろう付物10が加圧されるようになっているのであ
る。一方、ホットプレス式の治具は、図11に示されて
いる重量物積載式の治具の構成において、積載物の代わ
りに、当治具を介して配されるホットプレスを有し、こ
のホットプレスによって被ろう付物を加圧するものであ
る。
【0017】これら圧力調整式治具は、加熱中に被ろう
付物に及ぼす加圧力を自由に外部から調節出来る長所を
持つ反面、次のような問題点を有しているのである。す
なわち、空気枕やホットプレス等の加圧装置のメンテナ
ンスに手間がかかると共に、設備費用が高く、また、空
気枕式の治具においては加熱の前後において空気枕に空
気を送り込む配管の着脱を実施する必要がある等、生産
効率も悪い。従って、圧力調整式治具が工業的生産で実
用されることは、稀となっているのである。
【0018】このように、炉内ろう付において、上記の
何れの従来方式の治具を用いたろう付方法によっても、
満足できるろう付製品の品質性と生産性若しくはコスト
性を両立させ得ることは極めて困難なのである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ここにおいて、本発明
は、かかる事情を背景にして為されたものであって、そ
の解決課題とするところは、生産性若しくはコスト性を
向上させて、または生産性若しくはコスト性を殆ど損な
うことなく、特に被ろう付物が大型のものである場合や
多層の接合層を有する場合においても、ろう付後の各種
製品に部分的なろう付け不良や破損等を可及的に生じさ
せないろう付方法、及びそのようなろう付方法を実現せ
しめ得る治具の構成部材を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】そして、上記の課題を解
決するために、本発明は、被ろう付物を、所定の加圧部
材による加圧状態下において加熱して、接合せしめるこ
とからなるろう付方法において、かかる被ろう付物と加
圧部材との間に、長手の細長なクッションレールの複数
を相互に離間する状態で介在せしめて、前記ろう付を行
なうと共に、該クッションレールを、前記被ろう付物と
加圧部材にそれぞれ当接せしめられる剛性のある長手板
状の均圧化部材の二つと、該二つの均圧化部材間に介装
されて、それら部材を弾性的に支持するクッション体と
から構成したことを特徴とするろう付方法を、その要旨
とするものである。
【0021】このような本発明に従うろう付方法にあっ
ては、被ろう付物と加圧部材との間に、それら被ろう付
物と加圧部材にそれぞれ当接せしめられる剛性のある長
手板状の均圧化部材の二つと、該二つの均圧化部材間に
介装されて、それら部材を弾性的に支持するクッション
体とから構成された、長手の細長なクッションレールの
複数が介在せしめられているところから、被ろう付物や
治具に初期変形が存在する場合や、加熱によって被ろう
付物や治具に反りや捩じれ等の熱応力変形が生じ得る場
合においても、そのようなクッションレールが、そのよ
うな変形をある程度吸収して、被ろう付物を加圧するこ
とによって、被ろう付物に及ぼされる圧力の分布の不均
一さを軽減することとなり、以て不均一な圧力分布によ
る局所的なろう付面の接合不良や局所的な座屈等による
破損が被ろう付物に発生することを充分に押さえ得るこ
ととなるのである。
【0022】それと共に、拘束式の加圧部材によって、
被ろう付物を加圧する場合においても、加熱によって惹
起せしめられる治具と被ろう付物との間の熱膨張差が、
かかるクッションレールによって吸収されて、そのよう
な熱膨張差によって緩みが生じて、加圧力が減少し、ろ
う付部に及ぼされる圧力が減少したり、或いは逆に、そ
のような熱膨張差が拘束されて過度の締付が生じて、加
圧力が増大し、ろう付部に及ぼされる圧力が増大したり
することを防ぎ、これによってそのような加圧部材を用
いる場合においても、全体的なろう付面の接合不良や、
座屈等による破損が、被ろう付物に発生することを効果
的に防止し得ることとなる。
【0023】加えて、クッション体の当接によって伝達
される加圧力が、均圧化部材によって、クッションレー
ルと被ろう付物との当接面において略均一な圧力となさ
れた上で、被ろう付物に及ぼされることから、以て上記
の効果が一層向上することとなるのである。しかも、か
かるクッションレールが安価に製作され得るために、そ
れらの効果を低コストで享受することが出来るのであ
る。
【0024】また、本発明に係るろう付方法において
は、被ろう付物と加圧部材との間に、かかるクッション
レールの複数が相互に離間する状態で介在せしめられて
いるところから、真空下において被ろう付物を加熱して
接合し、その後冷却する場合においては、主にクッショ
ンレール間の空間を介して作用する熱放射によって、熱
の伝達が速やかに行なわれ得ることとなる一方、所定の
ガスの雰囲気下において被ろう付物の加熱、接合、冷却
が行なわれる場合においては、そのような熱放射に加え
て、クッションレール間の空間におけるガスの対流によ
っても、熱の伝達が速やかに行なわれ得るのであって、
それ故に、被ろう付物の昇温及び降温速度が増大し、ろ
う付に要する処理時間が短縮され得ると共に、加熱炉の
炉壁等に蓄熱されたり、加熱炉の炉壁等を通じて外部へ
逃げる熱の損失、所謂ヒートロスの量が、このような処
理時間の短縮によって減少して、加熱に要するエネルギ
ーが効果的に節約されることとなるのである。加えて、
冷却速度が増大する結果、被ろう付物の材料として、熱
処理型の合金を使用する場合においては、被ろう付物の
強度が向上する効果をも奏するのである。
【0025】さらに、本発明に係るろう付方法において
は、被ろう付物と加圧部材との間に介在するクッション
レールの有する断熱性によって、被ろう付物と加圧部材
との間の熱伝導が抑制される結果、被ろう付物周辺のみ
を対象とした加熱、冷却の制御が可能となり、加熱、冷
却速度の微調節を含めた、応答性のよい加熱環境を実現
し得る利点がある。
【0026】更にまた、本発明に係るろう付方法におい
ては、かかるクッションレールが、長手の細長な形状を
なしていることから、被ろう付物の治具への取付時等に
おける作業性が向上することとなる。
【0027】従って、本発明に係るろう付方法にあって
は、生産性若しくはコスト性を向上させて、または生産
性若しくはコスト性を殆ど損なうことなく、被ろう付物
が大型のものである場合や多層の接合層を有する場合
等、従来、特に加熱の全過程にわたって、加圧力を一定
に保ちつつ、被ろう付物を均一に加圧することが困難で
ある場合においても、ろう付後の各種製品に部分的なろ
う付け不良や破損等を可及的に生じさせずに、ろう付を
実施することが可能となるのである。
【0028】なお、このような本発明に従うろう付方法
において、被ろう付物とクッションレールとの間には、
整形板材が介在せしめられることが、望ましい。これに
よって、クッションレールのクッション体の当接によっ
て伝達される加圧力が、クッションレールの均圧化部材
によって、クッションレールと整形板材との当接面にお
いて略均一な圧力となされた後、更に整形板材と被ろう
付物との当接面において均一化されて、被ろう付物に及
ぼされ得ると共に、かかるクッションレールの個数を減
らして、クッションレールの配置間隔を大きくすること
が出来、以て上記の効果を一層向上させることが出来
る。
【0029】また、本発明に従うろう付方法は、特にハ
ニカムパネルのろう付に対して有利に適用され得る。即
ち、本発明に従うろう付方法において、被ろう付物が、
ハニカムコアと該ハニカムコアの周辺に配設される枠材
と該ハニカムコアの上下面に配設される面板とをもって
形成されるハニカムパネルであって、かかる上下の面板
と当接する状態に整形板材を配置すると共に、該整形板
材と加圧部材との間に細長なクッションレールを介在さ
せるのである。
【0030】このようなハニカムパネルのろう付方法に
従えば、従来、特に加熱の全過程にわたって加圧力を一
定に保ちつつ被ろう付物を均一に加圧することが困難で
ある結果、部分的なろう付け不良や破損等の発生が避け
られなかった大型の被ろう付物であるハニカムパネルの
前駆体において、部分的なろう付け不良や破損等を可及
的に生じさせずに、ろう付することが出来、以て品質の
優れたハニカムパネルを有利に製造することが可能とな
るのである。
【0031】また、本発明に従うろう付方法にあって
は、有利には、クッションレールが上下の型の対向面に
対してそれぞれ固定され、且つ被ろう付物がそれら型の
クッションレール間に配置されて、かかる型の自重によ
り、前記被ろう付物が加圧されることとなる。これによ
って、加熱の全過程を通じて被ろう付物にかかる加圧力
が変化せず、そのような加圧力の大きさの調節も質量の
異なる型に変更することによって容易に出来る等、従来
の重量物積載式治具を用いたろう付方法が有する長所を
持つと共に、クッションレールが上下の型に一体化され
て重量物積載式治具治具と同等の作業性を持つこととな
る。
【0032】ところで、本発明は、また、上述のろう付
方法において使用されるクッションレールをも、その要
旨とするものであって、上述のろう付方法は、そのよう
なクッションレールを使用することによって実施され得
るものである。
【0033】すなわち、本発明は、加圧状態下において
加熱接合される被ろう付物と、かかる加圧状態を実現す
る加圧部材との間に介在せしめられる長手の細長なクッ
ションレールであって、前記被ろう付物と加圧部材にそ
れぞれ当接せしめられる剛性のある長手板状の均圧化部
材の二つと、該二つの均圧化部材間に介装されて、それ
ら部材を弾性的に支持するクッション体とから構成した
ことを特徴とするろう付用クッションレールをも、その
要旨とするものである。
【0034】このような本発明に従う構造とされたクッ
ションレールにあっては、被ろう付物と加圧部材にそれ
ぞれ当接せしめられる剛性のある長手板状の均圧化部材
の二つと、該二つの均圧化部材間に介装されて、それら
部材を弾性的に支持するクッション体とから構成されて
いるところから、二つの均圧化部材の外側の面において
当接する他の部材間に相対的な変位が生じたり、それら
他の部材に変形が存在したり、或いは生じたりした場合
においても、均圧化部材及びクッション体が変形するこ
とによって、そのような変位や変形をある程度吸収し
て、それらの部材間の加圧力の変化や圧力の分布の不均
一さを軽減し得ると共に、クッション体の当接によって
伝達される加圧力が、均圧化部材によって、均圧化部材
の外側面において略均一な圧力となされることとなる。
加えて、その製作も容易且つ低コストで可能となるので
ある。
【0035】なお、本発明の好ましい態様においては、
クッション体は、金属繊維又はカーボン繊維の編組物に
て構成されることとなる。
【0036】
【発明の実施の形態・実施例】以下、本発明を更に具体
的に明らかにするために、本発明の代表的な実施例を図
面に示し、かかる図面を参照しつつ、本発明の具体的構
成について詳細に説明することとする。
【0037】先ず、図1には、重量物積載式治具による
加圧方法を採用した本発明方法に従ってろう付される、
アルミニウム・ハニカムパネル前駆体30が示されてい
る。かかるハニカムパネル前駆体30は、図1に示され
ている如く、全体として矩形状を呈すると共に、板状を
呈するハニカムコア前駆体32、及びそのハニカムコア
前駆体32の周りに、他のパネルとの接合の目的から配
設された枠体34を有し、そしてそれら枠体34とハニ
カムコア前駆体32をその主面の両側から(図において
紙面に垂直な方向から)挟み込むようにして、図示しな
い上面板と下面板が重ね合わされてなる構造とされてい
る。
【0038】より具体的には、ハニカムコア前駆体32
を囲む枠体34は、例えば、口型中空断面のアルミニウ
ム合金製押出形材を適当な長さに切断したものを用い、
矩形状に組み合わせて部分的に溶接等によって形状固定
して形成されている。なお、矩形状に組み合わせた各形
材は、予め接合することなく、後述する各構成部材を相
互にろう付け接合する工程で、同時にろう付け接合し
て、矩形状に一体接合することも可能である。
【0039】また、ハニカムコア前駆体32は、従来と
同様に、例えば、帯板状のアルミニウム材若しくはアル
ミニウム材の両面又は片面にろう材がクラッドされたブ
レージングシートを連続した半六角形状にコルゲート成
形したハニカム形成材の複数枚を用い、それらのハニカ
ム形成材を全体として六角形のセルを形成するように並
べて、形成されるものである。なお、本実施例では、ハ
ニカムコア前駆体32を構成する各ハニカム形成材を、
相互にろう付け接合せずに、枠体34で仕切られた空間
内に配置しているが、各ハニカム形成材を予めろう付け
接合して一体構造としたハニカムコアを、枠体34の空
間内に組み込むことも可能である。また、ハニカムコア
前駆体32の高さ寸法は、枠体34の高さ寸法と略同一
に設定されると共に、ハニカムコア前駆体32の外形形
状は、枠体34によって仕切られた空間形状と略同一に
設定される。
【0040】さらに、これらの枠体34及びハニカムコ
ア前駆体32をその両側から挟む上下の面板は、何れ
も、一方の面に対してろう材がクラッドされたアルミニ
ウム合金製のブレージングシートによって、枠体34の
外形に対応した矩形平板形状をもって形成され、ハニカ
ムコア前駆体32が収容配置された枠体34の両側に対
して、それぞれ、ろう材がクラッドされた側の面を内側
にして重ね合わされている。なお、上下の面板として、
かかるブレージングシートの代わりにアルミニウム合金
製の板材を用い、所定のろう材をこれらの板材とハニカ
ムコア前駆体32及び枠体34の間に介装する、置きろ
う方式を採用することも可能であることは、言うまでも
ないところである。
【0041】そして、このようなハニカムパネル前駆体
30は、図2に示されるように、整形板材12、クッシ
ョンレール36、ベース22及び積載物24からなる治
具によって固定され、加圧されることとなる。即ち、ハ
ニカムパネル前駆体30は、その上下の面板の両外側
に、それぞれ、順に配された整形板材12及び所定の間
隔を隔てて互いに平行に位置する六個のクッションレー
ル36を介して、加圧部材たる積載物24及びベース2
2にて上下方向から挟まれることによって、固定され、
また積載物24の自重及びベース22からの反力によっ
て加圧されるのである。なお、これらのクッションレー
ル36は、それぞれ積載物24及びベース22の対向面
に公知の手段で固定されている。
【0042】より詳細には、整形板材12と積載物24
或いはベース22との間に介装されるクッションレール
36は、全体として長手の細長な形状を呈すると共に、
図3に示されているように、均圧化部材たる二つの長手
板状を呈するカバー40,40と、それら二つのカバー
40,40の間に介装されて、それらのカバーを弾性的
に支持するクッション体たる、上下方向に重ねられ、互
いに固定された二つのクッション42,42から構成さ
れている。
【0043】かかるクッション42は、弾力性を有する
クッション材を外皮で被った構造とされる。なお、この
ようなクッション42は、クッションレール36に当接
する部材の熱変形や初期変形等の変形に追従するカバー
40の変形を充分に吸収し得る弾力性を有し、また、充
分な復元性、即ち除荷後において塑性変形が少なく元の
形状に復元する性質を有し、更に、ろう付の温度で充分
に耐えられる耐熱性を有して、ろう付環境を阻害するガ
ス等を放出しないものであることが要求される。これら
の点から、カーボン繊維や金属繊維等の編組物が、クッ
ション材及び外皮の素材として、有利に採用されること
となる。
【0044】また、そのようなクッション42,42を
上下方向から挟むカバー40,40は、略矩形断面を有
する長手の薄板に、その幅方向における両端部分からク
ッション42,42を挟む方向に所定の角度をなして外
側に延びる二つのフランジ部44,44を形成した形状
を成している。これらカバー40,40の材質として
は、上述したクッション42と同様に、ろう付の温度で
充分に耐えられる耐熱性を有して、ろう付環境を阻害す
るガス等を放出しないものであると共に、このようなカ
バー40,40の板厚やフランジ部の長さを適当な値と
することによって、クッション42,42内のクッショ
ン材の当接によって外皮を介して伝達される加圧力を、
積載物24若しくはベース22若しくは整形板材12と
の当接面において、略均一な圧力となし得、且つクッシ
ョンレール36に当接する部材の熱変形や初期変形等の
変形に従ってしなやかに撓み、捩じれ得る、適切な剛性
を、かかるカバーに与え得るヤング率を有するものが要
求され、ステンレス鋼等の金属が用いられる。そして、
そのようなカバーの板厚やフランジ部の長さは、カバー
40が上記の適切な剛性を持つように、適宜に決定され
ることとなるのである。
【0045】而して、本実施例のクッションレール36
にあっては、整形板材12と積載物24若しくはベース
22にそれぞれ当接される、適切な剛性を有する二つの
長手板状を呈するカバー40,40と、それら二つのカ
バー40,40の間に介装されて、それらのカバーを弾
性的に支持する充分な弾力性と復元性を有する二つのク
ッション42,42から構成されているところから、二
つのカバー40の外側の面においてそれぞれ当接する二
つの部材間に熱膨張差による相対的な変位が生じる場合
や、それらの部材に初期変形が存在したり、ろう付の加
熱過程における熱変形が生じる等の場合においても、カ
バー40及びクッション42が変形することによって、
そのような変位や変形をある程度吸収して、それらの部
材間の加圧力の変化や圧力の分布の不均一さを軽減し得
ると共に、クッション42内のクッション材の当接によ
って伝達される加圧力が、カバー40によって、カバー
40の外側の当接面において略均一な圧力となされるこ
ととなり、更には、このような効果を奏するクッション
レールを簡単に且つ低コストで製作することが出来るこ
ととなるのである。
【0046】また、このようなクッションレール36は
長手の細長な形状をなしていることから、治具のセッテ
ィング時等における作業性にも優れるのである。
【0047】さらに、このようなクッションレールにあ
っては、クッション42,42及びカバー40,40
が、共に、ろう付の温度で充分に耐えられる耐熱性を有
して、ろう付環境を阻害するガス等を放出しない素材で
構成されているところから、品質に優れたろう付接合を
実施することが出来ることとなる。
【0048】一方、かかる治具において、ハニカムパネ
ル前駆体30とクッションレール36との間に介装され
る整形板材12は、ハニカムパネル前駆体30よりも一
回り大きな矩形平面形状を呈する板であって、ろう付の
温度に充分に耐えられる耐熱性を有して、ろう付環境を
阻害するガス等を放出せず、上記のクッションレール3
6のカバー40と同様に適切な剛性を有すると共に、低
熱膨張で、熱歪みの少ない素材、例えばカーボンで形成
されている。
【0049】また、かかる治具において、クッションレ
ール36,36を加圧する加圧部材たる積載物24及び
ベース22は、公知の如き、炉の加熱装置からの輻射熱
を遮らない格子状の平面形状を呈するものであって、整
形板材と同様に、ろう付の温度で充分に耐えられる耐熱
性を有して、ろう付環境を阻害するガス等を放出しない
公知の材料、例えば鉄等の金属材料から形成される。
【0050】そうして、このような構成の治具に固定さ
れ、加圧されているハニカムパネル前駆体30を、治具
と一体のまま、バッチ式炉等の公知の加熱炉の中に入
れ、所定のガス雰囲気下若しくは真空下において、公知
の手順に従って、ろう付温度に加熱し、ハニカムパネル
前駆体30の図示しない上下の面板のハニカムコア前駆
体32側にクラッドされているろう材、若しくは、その
ようなろう材と、ハニカムコア前駆体32を構成する半
六角形状にコルゲート成形した各ハニカム形成材にクラ
ッドされているろう材を溶融させることによって、上下
の面板とハニカムコア前駆体32及び枠体34とをろう
付すると共に、ハニカムコア前駆体32を構成するハニ
カム形成材間をもろう付する。その後、公知の方法で冷
却することによって、ハニカムパネルが完成することと
なるのである。
【0051】而して、上述の如きろう付方法にあって
は、ハニカムパネル前駆体30と積載物24若しくはベ
ース22との間に、整形板材12,12を介在させて、
整形板材12と積載物24、若しくは整形板材12とベ
ース22にそれぞれ当接せしめられる剛性のある長手板
状のカバー40,40と、これら二つのカバー40,4
0の間に介装されて、それら部材を弾性的に支持するク
ッション42,42とから構成された長手の細長なクッ
ションレール36が介在されているところから、ハニカ
ムパネル前駆体30が初期変形を有している場合や、加
熱過程において熱変形し得る場合においても、図4に示
される如く、上下のクッションレール36が変形するこ
とによって、整形板材12、ひいてはハニカムパネル前
駆体30に及ぼされる圧力の分布の不均一さを軽減する
こととなる。同様に、積載物24やベース22が初期変
形を有している場合や、加熱過程において熱変形し得る
場合においても、クッションレール36が図5に示され
る如く変形して、不均一な圧力分布の発生を押さえるこ
ととなるのである。加えて、クッション42内のクッシ
ョン材の当接によって伝達される加圧力が、カバー4
0、更には整形板材12によって、ハニカムパネル前駆
体30の上下面の全体にわたって略均一な圧力となされ
た上で、ハニカムパネル前駆体30に及ぼされる。従っ
て、これらの効果によって、不均一な圧力分布による局
所的なろう付面の接合不良や局所的な座屈等による破損
の発生が効果的に抑制され、品質の優れたハニカムパネ
ルが得られることとなるのである。
【0052】また、本実施例のろう付方法においては、
クッションレール36が積載物24とベース22の対向
面に対してそれぞれ固定され、且つハニカムパネル前駆
体30が、それら積載物24やベース22にそれぞれ固
定されたクッションレール36間に配置されて、積載物
24の自重及びベース22からの反力により、ハニカム
パネル前駆体30が加圧されるようになっていることか
ら、加熱の全過程を通じて、ハニカムパネル前駆体30
に及ぼされる加圧力が変化することなく、それによっ
て、得られるハニカムパネルの品質が一層向上すること
となるのである。加えて、そのような加圧力の大きさの
調節も、質量の異なる積載物24に変更することによっ
て、容易に出来ると共に、クッションレール36が、積
載物24とベース22にそれぞれ一体化されて、従来の
重量物積載式治具と同等の作業性を有しているのであ
る。
【0053】さらに、本実施例のろう付方法において
は、整形板材12と積載物24との間及び整形板材12
とベース22との間に、それぞれ、六個のクッションレ
ール36が相互に離間する状態で介在せしめられている
ことから、真空下においてハニカムパネル前駆体30を
加熱して接合し、その後冷却する場合においては、主に
格子状の積載物24とベース22の孔、及びクッション
レール36間の空間を介して作用する熱放射によって、
熱の伝達が速やかに行なわれることとなる一方、所定の
ガスの雰囲気下においてハニカムパネル前駆体30の加
熱、接合、冷却が行なわれる場合においては、そのよう
な熱放射に加えて、クッションレール36間の空間にお
けるガスの対流によっても、熱の伝達が速やかに行なわ
れ得ることとなって、整形板材12及びハニカムパネル
前駆体30の昇温及び降温速度が増大し、ろう付に要す
る処理時間が短縮されることとなると共に、加熱炉の炉
壁等に蓄熱されたり、加熱炉の炉壁等を通じて外部へ逃
げるヒートロスの量が、このような処理時間の短縮によ
って、減少して、加熱に要するエネルギーが効果的に節
約されることとなるのである。なお、本実施例のろう付
方法においては、ハニカムパネル前駆体30とクッショ
ンレールとの間に、整形板材12が介在せしめられてい
ることから、かかるクッションレール36の個数を減ら
して、クッションレール36の配置間隔を大きくするこ
とが出来たのであり、それによって、そのような効果を
一層向上させることが可能となったのである。
【0054】更にまた、本実施例のろう付方法において
は、整形板材12と積載物24との間及び整形板材12
とベース22との間にそれぞれ介在せしめられたクッシ
ョンレール36の有する断熱性によって、整形板材12
と加圧部材との間の熱伝導が抑制される結果、ハニカム
パネル前駆体30及び整形板材12,12のみを対象と
した加熱、冷却の制御が可能となり、加熱、冷却速度の
微調節を含めた、応答性のよい加熱環境を実現すること
が出来る。しかも、従来の重量物積載式治具によるろう
付時において発生した整形板材12からベース22及び
積載物24への熱の流出が、クッションレール36の有
する断熱性によって押さえられ、上記の加熱・冷却速度
の向上及びエネルギーの節約効果がより一層向上してい
るのである。
【0055】従って、本実施例のろう付方法において
は、従来、特に加熱の全過程にわたって加圧力を一定に
保ちつつ、被ろう付物を均一に加圧することが困難であ
った大型のパネル状の被ろう付物であるハニカムパネル
前駆体において、ろう付後のハニカムパネルに部分的な
ろう付け不良や破損等を可及的に生じさせずに、ろう付
することが出来て、その品質を向上させ得ると共に、治
具に要するコスト、加熱処理に要する時間やエネルギ
ー、更にはハニカムパネル前駆体の治具への組付け時の
人的労力等を節約することが出来て、生産性若しくはコ
スト性と製品の品質が共に向上したハニカムパネルの製
造が可能となったのである。
【0056】因みに、本実施例に従う、下記の具体的工
程によってハニカムパネルを実際に製造し、得られたハ
ニカムパネルについて評価した。
【0057】先ず、そのハニカムパネルの前駆体30
は、高さ:30mm、幅:1200mm、長さ:3000mm
の寸法を有すると共に、その材質には、クラッド率:5
%にてろう材がクラッドされた熱処理型のJIS A6
000番系のアルミニウム合金製ブレージングシートを
使用した。そして、加熱炉に、プログラムコントロール
が可能な24のヒーターゾーンを有するバッチ式炉を用
いて、真空下若しくは窒素ガス雰囲気下において、図2
に示される本実施例の治具によって固定、加圧したハニ
カムパネル前駆体30の加熱、ろう付を行なった。な
お、この実験に使用したクッションレール36は、カバ
ー40のフランジ部44を除いた幅が30mm、高さが3
6mm、フランジ部44の高さが10mmの寸法を持つ断面
形状を有すると共に、そのカバー40は、板厚3mmの鋼
板を用いてプレス加工によってフランジ部44の形成さ
れたものであり、またクッション42のクッション材及
び外皮には、カーボン繊維の編組物が使用された。この
クッションレールでは、弾性範囲が最大20mm得られ
た。
【0058】実験は、真空下および窒素ガス雰囲気下に
おいて、加熱を行なうケースを、それぞれ実施した(n
=2)。そして、ハニカムパネル前駆体30は、加熱さ
れ、ろう付されてハニカムパネルとなされた後、治具に
組み付けられたまま、冷却室に送られ、そこでターボフ
ァンによって強制空冷された。続いて、冷却後のハニカ
ムパネルの接合状態を超音波検査装置によって全面にわ
たって検査した後、所定寸法に切断してから、170℃
×10時間の焼き戻し処理を行ない、それから、そのよ
うにして焼き戻し処理をされたハニカムパネルの切断片
に対して、引張試験を実施し、本発明例とした。
【0059】また、比較のために、従来の重量物積載式
治具を使用して、同じハニカムパネル前駆体30のろう
付を同じ手順、同じ条件で行ない、同じ試験を実施し、
比較例とした。なお、その治具の構成は、図11に示さ
れる重量物積載式治具の構成と同じである。実験結果を
表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】かかる表1における処理時間及び消費電力
の結果より、クッションレール36を使用した本発明例
においては、真空下の加熱及び窒素ガス雰囲気下の加熱
のいずれの場合においても、比較例と比べて、処理時間
が大幅に短縮されると共に、消費電力も大幅に節約する
ことが出来たことが分かる。また、表1の接合率は、超
音波検査装置による、ハニカムパネルのろう付部の接合
状態の検査結果であるが、かかる接合率の比較より、本
発明例においては、クッションレール36を使用しない
比較例に比べて、特に枠体部での接合不良が著しく減少
していることが分かる。なお、加熱終了時におけるハニ
カムパネルの温度差は、比較例においては12〜16℃
であったものが、本発明例においては温度差が10℃未
満になった。この結果は、実際の生産において接合品質
を安定化する上で重要なポイントとなるのである。
【0062】また、表1より、本発明例におけるハニカ
ムパネルの冷却速度が、クッションレール36の使用に
よって、従来技術たる比較例のおよそ二倍に向上したこ
とが分かる。更に、引張試験の結果である強度(耐力)
の結果から、本発明例のハニカムパネルには、この冷却
速度の向上による耐力の顕著な向上が認められ、構造材
としての性能向上を確認することが出来る。その一方
で、本発明例においては、上下のクッションレール36
をベース22と積載物24とにそれぞれ固定して使用し
たため、作業の段取り等は、比較例と変化がなかったの
である。
【0063】このように、クッションレール36の採用
によって、ハニカムパネルのろう付に大幅なコストダウ
ンと製品であるハニカムパネルの品質の向上がもたらさ
れることが確認されたのである。
【0064】なお、上述した実施例は、重量物積載式治
具による加圧方法を採用した本発明のろう付方法に従っ
たものであるが、本発明のろう付方法においては、重量
物積載式治具による加圧方法に限らず、他の方式の治具
による加圧方法も採用することが出来ることは、言うま
でもないところである。以下に、拘束式治具による加圧
方法を採用した本発明のろう付方法の実施例を示す。
【0065】被ろう付物は、ドロンカップタイプの自動
車用熱交換器であって、このタイプの熱交換器はろう付
される部位が多層になっているため、治具の調整が困難
なものの一つであり、従来はスプリング拘束式の治具や
伸縮性のある金属線で固定する方式の治具が採用されて
いるのであるが、フィンの座屈、接合不良、ろう付後の
被ろう付物高さの不揃い等の不具合が生じやすいため、
治具のセッティングを慎重に行なう必要があったのであ
る。
【0066】図6には、このような熱交換器のろう付前
の前駆体が、伸縮性のある金属線を使用した拘束式によ
る加圧方法を採用した本発明のろう付方法に従う治具に
よって、固定、加圧された組付け状態で示されている。
【0067】すなわち、熱交換器前駆体50は、その上
面において互いに平行に配置された二つのクッションレ
ール52,52を介すると共に、その下面においてそれ
らクッションレール52,52の投影位置に配置された
二つの角パイプ54,54を介して、二本の伸縮性のあ
る金属線56,56によって縛られて、固定、加圧され
ている。
【0068】より詳細には、熱交換器前駆体50は、矩
形平面形状を呈する、両面にろう材がクラッドされたア
ルミニウム合金製の両面ブレージングシートを所定の形
状に屈曲させたフィン材を、同じく、矩形平面形状を呈
するアルミニウム合金製の両面ブレージングシートを所
定の形状に屈曲させた上下の面板によって挟む形で重ね
られ、図6において左端部に位置するようにしてドロン
カップが形成されてなる構成単位を、七段に積層して、
構成されている。なお、かかるフィン材としては、ブレ
ージングシートではない金属製の裸材を使用してもよ
い。
【0069】また、クッションレール52は、図7に示
される如く、クッション42が一段であることを除い
て、図3に示される第一の実施例におけるクッションレ
ール36と同一の構造とされると共に、同一の素材にて
形成されているのであるが、本実施例においては、金属
線56と当接する側のカバー40の剛性を高めることが
望ましい。これによって、かかるカバー40と金属線5
6との局所的な当接面に及ぼされる加圧力が、略均一な
圧力として、クッション42、ひいては熱交換器前駆体
50に伝達されることとなるからである。
【0070】さらに、このようなクッションレール5
2,52及び角パイプ54,54を介して熱交換器前駆
体50を縛ることによって、熱交換器前駆体50を固
定、加圧する金属線、及びそれら角パイプとしては、ス
テンレス鋼製等の公知のものが、適宜に採用される。
【0071】そうして、金属線56,56の締付力を調
節することによって、熱交換器前駆体50に及ぼされる
圧力を所定の値とした後、第一の実施例と同様に公知の
手順に従って、熱交換器前駆体50のろう付部のろう付
を実施して、熱交換器が完成することとなるのである。
【0072】このような本実施例のろう付方法において
は、熱交換器50と金属線56,56との間に、金属線
56,56に当接せしめられる剛性のある長手板状のカ
バー40,40と、これら二つのカバー40,40の間
に介装されて、それらの部材を弾性的に支持するクッシ
ョン42とから構成された長手の細長なクッションレー
ル52の二個が相互に離間する状態で介在されていると
ころから、上記の第一の実施例と同様に、被ろう付物の
初期変形や熱変形の吸収効果、加熱・冷却速度の向上及
びエネルギーの節約効果、応答性のよい加熱環境の実現
効果等を奏すると共に、加熱によって金属線56,56
と熱交換器50との間の熱膨張差が、金属線56の弾性
的な伸縮に加えて、かかるクッションレール52,52
によっても吸収されて、そのような熱膨張差によって緩
みが生じて加圧力が減少し、ろう付部に及ぼされる圧力
が減少したり、或いは逆に、そのような熱膨張差が拘束
されて過度の締付が生じて加圧力が増大し、ろう付部に
及ぼされる圧力が増大したりすることを防ぎ、ろう付面
の接合不良や、座屈等の破損が熱交換器に発生すること
を効果的に防止することとなる。加えて、スプリング拘
束式治具による加圧のように、数個の巻きばねによって
局所的に加圧力が伝達されることによる熱交換器前駆体
50に及ぼされる圧力の分布の均一化が不充分になるこ
となく、クッション42の当接によって伝達される加圧
力が、熱交換器前駆体50と当接する側のカバー40に
よって、クッションレール52と熱交換器前駆体50と
の当接面において略均一な圧力となされた上で、熱交換
器前駆体50に伝達され、ろう付後の熱交換器の品質が
一層向上することとなるのである。
【0073】ところで、このような本実施例に従う、下
記の具体的工程によって熱交換器を実際に製造し、得ら
れた熱交換器について評価した。
【0074】この熱交換器の前駆体50のフィン材に
は、JIS3000番系の裸材(厚さ:0.1mm)を使
用すると共に、上下の面板には両面にクラッド率15%
のろう材を設けたJIS3000番系のブレージングシ
ート(厚さ:0.6mm)を使用した。また、金属線56
及び角パイプ54にはステンレス鋼を使用し、これら金
属線56,56の締付による加圧力を「弱」、「標
準」、「強」の三段階に変えることによって、熱交換器
前駆体50に及ぼされる加圧力を三段階に変更して、熱
交換器前駆体50に図6の如く治具を組み付け、熱交換
器前駆体50を固定、加圧した。この加圧力の強弱は、
締付後の熱交換器前駆体50の高さによって判定した。
なお、この実験に使用したクッションレール52は、カ
バー40のフランジ部44を除いた幅が20mm、高さが
36mm、フランジ部44の高さが10mmの寸法を有する
断面形状を有し、そのカバー40及びクッション42の
クッション材及び外皮の材質は、それぞれ第一の実施例
のクッションレールの対応する部材の材質と同じであ
り、最大14mmの弾性範囲が得られた。
【0075】次いで、治具にセットされて固定、加圧さ
れた熱交換器前駆体50を、バッチ式の小型真空炉内に
セットし、昇温加熱した。そして、熱交換器前駆体50
を約600℃まで加熱して、ろう付け接合を完了した。
ろう付け完了後に、熱交換器前駆体50を400℃まで
炉内で冷却し、それから治具にセットされた状態で加熱
炉から取り出して空冷した。空冷後、製品の高さを測定
し、その後に耐圧試験を実施して接合の品質を確認し、
本発明例とした。なお、加熱条件は一定とした。
【0076】また、比較のために、図8に示される如
く、図6に示される治具構成におけるクッションレール
52,52の代わりに角パイプ54,54を用いた、従
来の金属線を使用した拘束式治具を使用して、同じ熱交
換器前駆体50のろう付を同じ手順、同じ条件で行な
い、同じ試験を実施し、比較例とした。実験結果を表2
に示す。
【0077】
【表2】
【0078】表2より、従来の拘束式治具を用いた比較
例においては、金属線56,56の加圧力を小さくする
と耐圧強度が著しく低下することが分かる。これは、比
較例においては加圧力を小さくしていくとそれに伴って
接合不良が熱交換器に発生することによると考えられ
る。一方、加圧力が大きい場合には、フィンが座屈等を
起こして明らかに変形してしまい、接合後の製品高さが
著しく低下する。これは加熱中の治具と熱交換器前駆体
50間の熱膨張差を金属線56,56の弾性的な伸縮の
みでは充分に吸収しきれず、その結果として熱交換器前
駆体50に過度の加圧力が作用したことによるものであ
る。一方、クッションレールを使用した場合には、ろう
付後の製品高さにわずかな違いがあるものの、加圧力の
違いによって耐圧強度やフィンの変形にはほとんど差を
生じなかったことが分かる。
【0079】本実験の結果から、拘束式治具による加圧
方法を採用した本発明のろう付方法を、従来、特に加熱
の全過程にわたって加圧力を一定に保って加圧すること
が困難であった多層の接合部を有する製品に適用した場
合においては、耐圧強度が安定し座屈等の不良も低減す
る等ろう付部の接合品質が安定すると共に、ろう付後の
製品寸法のバラツキも少なくなり、また治具のセッティ
ングが容易になって、作業時間の短縮あるいは管理工程
の簡略などの合理化が図れることとなるのである。
【0080】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これらは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0081】例えば、上記の実施例においては、クッシ
ョンレール36,52のカバー40は、その幅方向の両
端部にフランジ部44が形成された断面形状を有してい
たが、かかるカバーの断面形状は、上記の如き適切な剛
性を有するものであれば、矩形等、別の形状でもよい。
【0082】また、上記の実施例においては、クッショ
ンレール36は被ろう付物と加圧部材との間に互いに平
行に介在されていたが、その配置形態は、複数のクッシ
ョンレール36を相互に離間する状態で介在せしめるの
であれば、平行配置でなくてもよく、その配置数と共に
被ろう付物の構造、平面形状、被ろう付物の加熱と冷却
処理の効率等の点から、適宜に決定され得るものであ
る。
【0083】さらに、上記の実施例の構成において、ク
ッションレールに更に断熱材を加えてもよく、これによ
って、被ろう付物と加圧部材との間の断熱性を更に向上
させることが出来、加熱、冷却速度の微調節を含めた応
答性等の一層よい加熱環境を実現し得る。
【0084】更にまた、上記の第二の実施例において、
金属線56,56とクッションレール52,52との間
に、角パイプ等の剛性の高い部材を介装してもよく、こ
れによって、金属線56と当接する側のカバー40の剛
性を高めることなく、金属線56から伝達される加圧力
が角パイプとクッションレール52,52との当接面お
いて、略均一な圧力となされた上で、クッション42ひ
いては熱交換器前駆体50に伝達されることとなるから
である。
【0085】その他、一々列挙しないが、本発明は、当
業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従うろう付方法によれば、クッションレールを使用す
ることによって、生産性若しくはコスト性を向上させ
て、または生産性若しくはコスト性を殆ど損なうことな
く、従来、特に加圧が困難であった大型のパネル状の製
品や多層の接合部を有する製品においても、被ろう付物
である各種製品に部分的なろう付け不良や破損等を可及
的に惹起させることなく、ろう付を効果的に実施するこ
とが出来ることとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のろう付方法が適用されるハニカムパネ
ル前駆体の一具体例を示す、上下の面板を省略した状態
の平面図である。
【図2】本発明のろう付方法における第一の実施例にお
いて使用される治具の構成を示すものであって、(a)
は、その正面説明図であり、(b)は、その左側面説明
図である。
【図3】本発明のろう付方法における第一の実施例にお
いて使用される、本発明に従うクッションレールの一具
体例を示す断面説明図である。
【図4】本発明のろう付方法において、クッションレー
ルの作用を示す説明図である。
【図5】本発明のろう付方法において、クッションレー
ルの別の作用を示す説明図である。
【図6】本発明のろう付方法における第二の実施例にお
いて使用される治具の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明のろう付方法における第二の実施例にお
いて使用される、本発明に従うクッションレールの別の
具体例を示す断面説明図である。
【図8】本発明のろう付方法における第二の実施例の比
較例において使用される治具の構成を示す斜視図であ
る。
【図9】従来の拘束式治具の一例の構成を示すものであ
って、(a)は、その正面説明図であり、(b)は、そ
の左側面説明図である。
【図10】従来のスプリング拘束式治具の一例の構成を
示すものであって、(a)は、その正面説明図であり、
(b)は、その左側面説明図である。
【図11】従来の重量積載物式治具の一例の構成を示す
ものであって、(a)は、その正面説明図であり、
(b)は、その左側面説明図である。
【図12】従来の圧力調整式治具の一例の構成を示すも
のであって、(a)は、その正面説明図であり、(b)
は、その左側面説明図である。
【符号の説明】
10 被ろう付物 12 整形板材 14,54 角パイプ 16 ねじ棒 18 ナット 20 巻きばね 22 ベース 24 積載物 26 空気枕 28 当て治具 29 圧力調整管 30 アルミニウム・ハニカムパネル前駆体 32 ハニカムコア前駆体 34 枠体 36,52 クッションレール 40 カバー 42 クッション 44 フランジ部 50 熱交換器前駆体 56 金属線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 正樹 東京都港区新橋五丁目11番3号 住友軽 金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−87968(JP,A) 特開 平6−23528(JP,A) 特開 昭64−44268(JP,A) 実開 平5−88770(JP,U) 実開 平6−34863(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 1/00 - 3/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被ろう付物を、所定の加圧部材による加
    圧状態下において加熱して、接合せしめることからなる
    ろう付方法において、かかる被ろう付物と加圧部材との
    間に、長手の細長なクッションレールの複数を相互に離
    間する状態で介在せしめて、前記ろう付を行なうと共
    に、該クッションレールを、前記被ろう付物と加圧部材
    にそれぞれ当接せしめられる剛性のある長手板状の均圧
    化部材の二つと、該二つの均圧化部材間に介装されて、
    それら部材を弾性的に支持するクッション体とから構成
    したことを特徴とするろう付方法。
  2. 【請求項2】 前記被ろう付物とクッションレールとの
    間に、整形板材が介在せしめられてなる請求項1に記載
    のろう付方法。
  3. 【請求項3】 前記被ろう付物が、ハニカムコアと該ハ
    ニカムコアの周辺に配設される枠材と該ハニカムコアの
    上下面に配設される面板とをもって形成されるハニカム
    パネルであって、かかる上下の面板と当接する状態に前
    記整形板材を配置すると共に、該整形板材と前記加圧部
    材との間に前記細長なクッションレールを介在させる請
    求項2に記載のろう付方法。
  4. 【請求項4】 前記クッションレールが上下の型の対向
    面に対してそれぞれ固定され、且つ前記被ろう付物がそ
    れら型のクッションレール間に配置されて、かかる型の
    自重により、前記被ろう付物が加圧されるようになって
    いる請求項1乃至3の何れかに記載のろう付方法。
  5. 【請求項5】 加圧状態下において加熱接合される被ろ
    う付物と、かかる加圧状態を実現する加圧部材との間に
    介在せしめられる長手の細長なクッションレールであっ
    て、前記被ろう付物と加圧部材にそれぞれ当接せしめら
    れる剛性のある長手板状の均圧化部材の二つと、該二つ
    の均圧化部材間に介装されて、それら部材を弾性的に支
    持するクッション体とから構成したことを特徴とするろ
    う付用クッションレール
  6. 【請求項6】 前記クッション体が、金属繊維又はカー
    ボン繊維の編組物にて構成されている請求項5に記載の
    ろう付用クッションレール。
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