JP2007024457A - コールドプレート - Google Patents
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Abstract
【課題】 寸法精度及び気密性に優れ、更に簡便かつ低コストで製造可能な大型のコールドプレートを提供する。
【解決手段】 重ね合わせ面の少なくとも一方に溝が形成された2枚の熱伝導性プレートと、溝内に収容される伸縮性チューブとを備え、これら熱伝導性プレートを重ね合わせて一体化したコールドプレートであって、2枚の熱伝導性プレートが、アルミニウム、銅及びステンレス鋼の少なくともいずれかからなり、伸縮性チューブが、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びポリエステル系樹脂の少なくともいずれかからなり、伸縮性チューブ内に加えられる圧力により、これを一方の熱伝導性プレートの溝内面及び他方の熱伝導性プレートの内面に密着するようにしたコールドプレート。
【選択図】 図5
【解決手段】 重ね合わせ面の少なくとも一方に溝が形成された2枚の熱伝導性プレートと、溝内に収容される伸縮性チューブとを備え、これら熱伝導性プレートを重ね合わせて一体化したコールドプレートであって、2枚の熱伝導性プレートが、アルミニウム、銅及びステンレス鋼の少なくともいずれかからなり、伸縮性チューブが、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びポリエステル系樹脂の少なくともいずれかからなり、伸縮性チューブ内に加えられる圧力により、これを一方の熱伝導性プレートの溝内面及び他方の熱伝導性プレートの内面に密着するようにしたコールドプレート。
【選択図】 図5
Description
本発明は、熱伝導性プレートを重ね合わせて一体化したコールドプレートであって、冷却水を流通させるための伸縮性チューブを、熱伝導性プレートに形成した溝内に収容したコールドプレートに関する。
LCD、PDP、EL、カラーフィルター等の表示デバイスを構成するガラス基板は様々な機能を持たせるために種々の成膜工程を経る。成膜工程においては、焼き付け工程や乾燥工程の他に、皮膜の化学変化を目的とした熱処理が施される場合が多い。
例えば、液晶パネルを構成するガラス基板の場合、TFT形成のためのCVD処理、液晶配向膜の成膜、トップコートの成膜、シール剤乾燥、フォトレジスト剤の焼き付けなどで熱処理が行なわれる。各々の処理により温度は異なるが、加熱されたガラス基板の冷却が不均一であるとガラス基板内に熱的な歪が生じるため、寸法精度に悪影響を及ぼしたり、基板の破損が生じることがある。そのため、冷却時のガラス基板全体の温度分布は常に1℃程度以内に制御することが要求されている。
従来、均一な冷却を行なうためにコールドプレート又はクールプレートと呼ばれる冷却水路が設けられた冷却板が用いられてきた。冷却板には熱伝導性が高く、安価なアルミニウム合金が使用される。冷却水路はコールドプレート全体が均一な温度になるように配置される。コールドプレートは加熱されたガラス基板に数百ミクロン程度の距離をおいて配置され、ガラス基板の熱を均一に且つ徐々に奪う。
図8〜12に示すように、コールドプレートとしては主に5つのタイプのものが提案されている。
A.銅管又はアルミニウム管7にアルミニウム合金圧延板1を溶接したもの(図8)
B.銅管7を鋳込んだアルミニウム鋳塊を切削加工したもの(図9)
C.冷却水溝8とシール材9の溝を有するアルミニウム圧延板1と平坦なアルミニウム圧延板1を挟んで、ボルト10で締めたもの(図10)
D.平坦度25μm/2765mm以上の平坦部と少なくとも一方に冷却水溝を有する2枚のアルミニウム圧延板を接着剤により接合したもの(図11)。
E.銅板等の金属板1の長手方向に沿って複数の貫通穴11を設けて銅等のストレートパイプ12を挿入し、板の外部に突出したパイプ同士をU字部13に接続し、ストレートパイプ内にこの内径より大径の棒部材を圧入して拡管加工したもの(図12)
A.銅管又はアルミニウム管7にアルミニウム合金圧延板1を溶接したもの(図8)
B.銅管7を鋳込んだアルミニウム鋳塊を切削加工したもの(図9)
C.冷却水溝8とシール材9の溝を有するアルミニウム圧延板1と平坦なアルミニウム圧延板1を挟んで、ボルト10で締めたもの(図10)
D.平坦度25μm/2765mm以上の平坦部と少なくとも一方に冷却水溝を有する2枚のアルミニウム圧延板を接着剤により接合したもの(図11)。
E.銅板等の金属板1の長手方向に沿って複数の貫通穴11を設けて銅等のストレートパイプ12を挿入し、板の外部に突出したパイプ同士をU字部13に接続し、ストレートパイプ内にこの内径より大径の棒部材を圧入して拡管加工したもの(図12)
表示ディスプレイは年々の大型化が進んでおり、より大型のガラス基板の製造が要求されている。例えば液晶ディスプレイは、現在、第4世代、第5世代と呼ばれる730×920mm、1215×1315mmサイズのものが主に製造されているが、第6世代では1705×2015mmサイズのガラス基板の製造が要求される。さらに、第8世代では、2315×2765mmサイズのガラス基板の製造が要求される。このようなガラス基板の大型化に伴い、ガラス基板自体のハンドリングや寸法精度の要求が厳しくなると同時に、コールドプレート及び製造周辺機器に対する寸法精度や製造コストへの要求も厳しくなっている。
上記各種コールドプレートには、大型化に伴い以下に示すような問題点が挙げられる。
Aのタイプのコールドプレートはパイプと圧延板の溶接に起因する熱歪により平坦度が損なわれる虞がある。また、大型化に伴う溶接部分の増加によって製造コストが増大する。更に、溶接部に不良箇所が生じた場合には、プレートとパイプの接触面に隙間ができるため、熱移送抵抗によってプレート全体の冷却能力が大幅に低下してしまう。
Aのタイプのコールドプレートはパイプと圧延板の溶接に起因する熱歪により平坦度が損なわれる虞がある。また、大型化に伴う溶接部分の増加によって製造コストが増大する。更に、溶接部に不良箇所が生じた場合には、プレートとパイプの接触面に隙間ができるため、熱移送抵抗によってプレート全体の冷却能力が大幅に低下してしまう。
Bのタイプのコールドプレートは、要求される平坦度を満たすために切削加工又は研削加工が必要である。大型化に伴い大面積の高精度切削加工等が要求される。更に、大型になるほどパイプを正確な位置に鋳込むことが困難となる。また、鋳造欠陥による歩留まりの低下が懸念され、材料強度は圧延材料に比べて劣る。
Cのタイプのコールドプレートは高精度に寸法が制御された圧延板に溝加工を施し、溝加工面を接合面とする組み合わせで要求される寸法精度を達成できるが、大型化に伴うパッキンの配置、ボルト締めの工数を考えるとコスト増大が不可避である。5世代型では、パッキン締め付けのため300程度のボルト締結個所があるが、第6〜8世代では600個所に増加すると見られている。特開平05−213299で紹介されているような複数ボルトを締結する工具を用いるとしても大変な作業であることには変わりがない。
特開平05−213299号公報
Dのタイプでは接着剤を用いることにより、Cのタイプのようにボルト締結を廃することができるため、製造効率が大幅に改善される。しかし、表示ディスプレイの大型化に伴い、平坦度25μm/2765mm以上の高精度なアルミニウム合金板を圧延により仕上げることは困難であり、例え歪除去焼鈍を行なっても難しい。また、接着面の表面粗度Rzが3μm未満であると、接着時に合金板表面に対する接着剤の濡れ性が低下し、十分な接着強度が得られず、一方で表面粗度Rzが20μm以上であると接着層に空気を巻込み、接着強度が劣るため、いずれも実用上使用することは難しい。
更に、特願2004−097868号に記載される上記Dタイプのコールドプレートの製造方法では、平坦度25μm/2765mmのアルミニウム合金圧延板同士を重ね合わせると最大で50μm/2765mmの隙間が生じる可能性があり、圧延板同士の接合に膜厚が30μmの接着フィルムを使用すると、生じた隙間がフィルムによって完全にシーリングされずに水漏れの原因と成り得る。
更に、特願2004−097868号に記載される上記Dタイプのコールドプレートの製造方法では、平坦度25μm/2765mmのアルミニウム合金圧延板同士を重ね合わせると最大で50μm/2765mmの隙間が生じる可能性があり、圧延板同士の接合に膜厚が30μmの接着フィルムを使用すると、生じた隙間がフィルムによって完全にシーリングされずに水漏れの原因と成り得る。
Eのタイプのコールドプレートとして、例えば特開平07−227634にはアルミニウムプレートの貫通穴に、銅、アルミニウム又はステンレスのパイプを挿入し、棒部材を用いて拡管加工を施す方法が開示されている。しかしこの方法では、プレートとパイプの密着が不十分で、熱移送抵抗が大きくなり、冷却効率の減少、冷却の不均一を招く。また拡管するための装置が必要となり、製造コスト低減の目的に沿わない。更に、つずら折に曲げられた管では、拡管が困難であるなどの不都合がある。
特開平07−227634号公報
本発明は、寸法精度及び気密性に優れた大型のコールドプレートを簡便かつ低コストで製造することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、2枚の熱伝導性プレートと伸縮性パイプとを備え、これら熱伝導性プレートによって伸縮性パイプを挟み込むように重ね合わせることによって製造されるコールドプレートによって、上述の課題を解決するに至った。
本発明は、請求項1において、重ね合わせ面の少なくとも一方に溝が形成された2枚の熱伝導性プレートと、前記溝内に収容される伸縮性チューブとを備え、前記2枚の熱伝導性プレートを重ね合わせて一体化することを特徴とするコールドプレートとした。
本発明は、請求項2において、前記2枚の熱伝導性プレートが、アルミニウム、銅及びステンレス鋼の少なくともいずれかからなり、前記伸縮性チューブが、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びポリエステル系樹脂の少なくともいずれかからなるようにした。
本発明は、請求項3において、前記伸縮性チューブ内に加えられる圧力により、当該伸縮性チューブが、一方の熱伝導性プレートの溝内面及び他方の熱伝導性プレートの内面に密着するようにした。
本発明では、2枚の熱伝導性プレートの少なくとも一方に形成された溝内に伸縮性チューブを収容するように2枚の熱伝導性プレートを重ね合わせることによって、コールドプレートを簡便に製造することができる。また、重ね合わせ後に伸縮性チューブ内部に冷却水を加圧注入する拡管方法を用いることによって、熱伝導性プレートへの伸縮性チューブの密着性を高めることができる。その結果、熱移送抵抗の減少による冷却効率の向上を図ることができる。
さらに本発明によって得られるコールドプレートは冷却水の流路として伸縮性チューブを用いるため、プレートの重ね合わせ面における高度の接着性を必要としない。そのため、熱伝導性プレートの重ね合わせ面の平坦度及び表面粗度を高度な切削技術等によって高精度に調整しなくても気密性や耐久性に優れた低コストのコールドプレートを提供できる。
さらに本発明によって得られるコールドプレートは冷却水の流路として伸縮性チューブを用いるため、プレートの重ね合わせ面における高度の接着性を必要としない。そのため、熱伝導性プレートの重ね合わせ面の平坦度及び表面粗度を高度な切削技術等によって高精度に調整しなくても気密性や耐久性に優れた低コストのコールドプレートを提供できる。
本発明のコールドプレートは、熱伝導性のプレートと伸縮性のあるチューブを併用したものである。
A.熱伝導性プレート
コールドプレートを構成する熱伝導性プレートの材料には、アルミニウム、銅又はステンレスなどの熱伝導性に優れた金属が用いられ、熱間圧延が可能であれば材質や合金組成に制約はない。プレートは厚さ数百mmのブロック状の鋳塊を目標板厚の数十mmまで熱間圧延して製造される。熱間圧延を施すことにより、鋳塊中に存在する微細な空孔が圧着され、材質、強度が良化する。圧延はプレートの平坦度を損なわないように制御して行なわれる。所望の平坦度が得られない場合には、加熱されたガラス基板の冷却が均一に行なえない可能性も生じるため、圧延後には目標の寸法精度に近付けるために焼鈍矯正を行なうことが多い。なお、コールドプレートを構成する熱伝導性材料としては、上記の金属の他にセラミックスや樹脂を用いてもよい。
コールドプレートを構成する熱伝導性プレートの材料には、アルミニウム、銅又はステンレスなどの熱伝導性に優れた金属が用いられ、熱間圧延が可能であれば材質や合金組成に制約はない。プレートは厚さ数百mmのブロック状の鋳塊を目標板厚の数十mmまで熱間圧延して製造される。熱間圧延を施すことにより、鋳塊中に存在する微細な空孔が圧着され、材質、強度が良化する。圧延はプレートの平坦度を損なわないように制御して行なわれる。所望の平坦度が得られない場合には、加熱されたガラス基板の冷却が均一に行なえない可能性も生じるため、圧延後には目標の寸法精度に近付けるために焼鈍矯正を行なうことが多い。なお、コールドプレートを構成する熱伝導性材料としては、上記の金属の他にセラミックスや樹脂を用いてもよい。
熱伝導性プレート1の重ね合わせ面の少なくとも一方に形成される溝2は、重ね合わせる一方の熱伝導性プレートにのみに形成されていても(図1)、両方に形成されていてもよい(図2、図3)。両方に形成される場合は、互いの溝位置が一致しないように交互に配置されるように形成されても(図2)、互いの溝位置を一致させて2つの溝を合わせて1つの大きな溝を形成するようにしてもよい(図3)。
伸縮性チューブを密着して収容可能であれば、溝2の形状は特に限定されるものではなく、半円状や半楕円状等の凹状としてもよいが、溝形成の容易性から図1〜3に示すような矩形状の凹状とするのが好ましい。
また、溝2を備えた熱伝導性プレート1と溝を備えない熱伝導性プレート1の複数組を重ね合わせた多段形式のコールドプレートとしてもよい(図4)。図4では、一組の熱伝導性プレートを一段として2段に重ねた例を示すが、段数は適宜選択することができ何段でもよい。
伸縮性チューブを密着して収容可能であれば、溝2の形状は特に限定されるものではなく、半円状や半楕円状等の凹状としてもよいが、溝形成の容易性から図1〜3に示すような矩形状の凹状とするのが好ましい。
また、溝2を備えた熱伝導性プレート1と溝を備えない熱伝導性プレート1の複数組を重ね合わせた多段形式のコールドプレートとしてもよい(図4)。図4では、一組の熱伝導性プレートを一段として2段に重ねた例を示すが、段数は適宜選択することができ何段でもよい。
B.伸縮性チューブ
本発明で用いる伸縮性チューブは、少なくとも厚さ方向に伸縮性を有する樹脂チューブである。内部に冷却水を加圧注入すると厚さ方向に伸びて管径が広がって拡管され、冷却水を抜き取ると厚さ方向に縮んで管径が狭まり元の管径に戻る。伸縮性チューブの材質としては、内部に冷却水を流通させることから耐水性に優れたポリオレフィン系、ポリエチレン系、ポリエステル系等の樹脂を用いることができる。これら樹脂に、金属フィラー等の熱伝導性材料を含有させた伸縮性チューブを用いることによって、より一層、冷却能力の向上を図ることができる。
本発明で用いる伸縮性チューブは、少なくとも厚さ方向に伸縮性を有する樹脂チューブである。内部に冷却水を加圧注入すると厚さ方向に伸びて管径が広がって拡管され、冷却水を抜き取ると厚さ方向に縮んで管径が狭まり元の管径に戻る。伸縮性チューブの材質としては、内部に冷却水を流通させることから耐水性に優れたポリオレフィン系、ポリエチレン系、ポリエステル系等の樹脂を用いることができる。これら樹脂に、金属フィラー等の熱伝導性材料を含有させた伸縮性チューブを用いることによって、より一層、冷却能力の向上を図ることができる。
図5に示すように、伸縮性チューブ3は熱伝導性プレート1の重ね合わせ面に形成された溝2内に収容するため、伸縮性チューブ3の寸法を調整する必要がある。伸縮性チューブ3の外形寸法φよりも溝2の寸法が小さい場合には伸縮性チューブ3を溝内に設置することが困難となる。一方、伸縮性チューブ3の外形寸法φが溝2の寸法よりも小さい場合には、伸縮性チューブ3の外周面と溝の内面に隙間が生じる。その結果、熱伝導性プレート1から伸縮性チューブ3への熱移送に対する熱移送抵抗が増大し、十分な冷却能力が得られない。また、伸縮性チューブ3の肉厚δをできるだけ薄くして内径寸法をできるだけ大きく設計するほど肉厚部分での熱移送抵抗を低減できるので、冷却性能が向上する。ここで伸縮性チューブ3の外径寸法φは溝2の形状や寸法が決まれば容易に求めることができる。例えば、図5に示すように、2枚の熱伝導性プレート1、1を重ね合わせた際に形成される溝2の断面が幅pで深さqの矩形状である場合、伸縮性チューブ3の外径寸法φは、φ=2(p+q)/πで表わされる。
上述のように、冷却性能を高めるためチューブ肉厚δをできるだけ薄くするのが望ましく、チューブ肉厚δは、外径寸法φの0.5〜2%、好ましくは0.5〜1%とするのがよい。例えば、38.8mmφの外径寸法の場合、肉厚δが0.194〜0.776tmm、好ましくは0.194〜0.388tmmのチューブを用いるのがよい。
C.接合
2枚の熱伝導性プレート1、1によって伸縮性チューブ3を挟み込んで、これら熱伝導性プレートを重ね合わせて接合するには、接着剤による接着又はプレート同士を数箇所でボルト締結する方法が採用される。接合の容易性等から接着剤によって接合するのが好ましい。接着剤4によって両熱伝導性プレート1、1を接合する例を図6に示す。用いる接着剤4の種類は特に限定されるものではないない。しかしながら、簡便な接着を可能とするために、ポリプロピレン系、エポキシ系、ポリオレフィン系、ウレタン系、フェノール系、PET系、シリコーン系等の一液常温硬化型のペースト状接着剤を用いるのが好ましい。
2枚の熱伝導性プレート1、1によって伸縮性チューブ3を挟み込んで、これら熱伝導性プレートを重ね合わせて接合するには、接着剤による接着又はプレート同士を数箇所でボルト締結する方法が採用される。接合の容易性等から接着剤によって接合するのが好ましい。接着剤4によって両熱伝導性プレート1、1を接合する例を図6に示す。用いる接着剤4の種類は特に限定されるものではないない。しかしながら、簡便な接着を可能とするために、ポリプロピレン系、エポキシ系、ポリオレフィン系、ウレタン系、フェノール系、PET系、シリコーン系等の一液常温硬化型のペースト状接着剤を用いるのが好ましい。
D.拡管
熱伝導性プレート1、1を重ね合わせた後に、一方の熱伝導性プレート1の溝2内に収容される伸縮性チューブ3に冷却水を加圧注入することによって、伸縮性チューブ3が拡管される。これによって、溝内面5、ならびに、他方の熱伝導性プレート1の内面6に、伸縮性チューブ3の外周面を密着させることができる。その結果、熱移送抵抗の低減により冷却能力を更に高めることができる。注入に必要とされる加圧力はチューブの材質や肉厚に依存するが、ポリオレフィン系の肉厚δが0.3mmtのチューブを使用する場合には、15〜30kgf/cm2の加圧によって十分な拡管が行なわれる。
熱伝導性プレート1、1を重ね合わせた後に、一方の熱伝導性プレート1の溝2内に収容される伸縮性チューブ3に冷却水を加圧注入することによって、伸縮性チューブ3が拡管される。これによって、溝内面5、ならびに、他方の熱伝導性プレート1の内面6に、伸縮性チューブ3の外周面を密着させることができる。その結果、熱移送抵抗の低減により冷却能力を更に高めることができる。注入に必要とされる加圧力はチューブの材質や肉厚に依存するが、ポリオレフィン系の肉厚δが0.3mmtのチューブを使用する場合には、15〜30kgf/cm2の加圧によって十分な拡管が行なわれる。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本実施例では熱伝導性プレートとしてアルミニウム合金圧延板を用いた。Al−Mg合金である5052合金に対し、テンパーをH112に調質した2250mm角の板厚20mmと板厚10mmの圧延板を用意した。板厚20mmのプレートには幅50mmかつ深さ12mmの溝を加工した。
これらプレートの重ね合わせ面における平坦度は200μm/2765mmであり、表面粗度Rzは3μmであった。ここで、金属板の平坦度とは、基準となる常盤上に平坦度を有する側が接するように所定長さの金属板を載置し、平坦部と常盤との間に生じる長さ方向に沿った隙間の厚さ方向における最大値として定義されるものである。また、表面粗度Rzとは、重ね合わせ面における金属板の表面に存在する各凹凸の凹部の底から凸部の頂までの最大長さを意味する。
これらプレートの重ね合わせ面における平坦度は200μm/2765mmであり、表面粗度Rzは3μmであった。ここで、金属板の平坦度とは、基準となる常盤上に平坦度を有する側が接するように所定長さの金属板を載置し、平坦部と常盤との間に生じる長さ方向に沿った隙間の厚さ方向における最大値として定義されるものである。また、表面粗度Rzとは、重ね合わせ面における金属板の表面に存在する各凹凸の凹部の底から凸部の頂までの最大長さを意味する。
溝2に収容する伸縮性チューブ3には、耐水性に優れたポリオレフィン系樹脂製の伸縮性チューブを用いた。チューブ断面の外形寸法はφ38.8mm、肉厚は0.3mmtであった。このチューブ3をプレートの溝2に設置した後(図5)、一液常温硬化型のエポキシ系接着剤4を塗布して仮組みを行なった。次に、仮組みした部材の接合部に0.5kgf/cm2の圧力が加わるように15トンの錘を積載した後、接着剤4を硬化させるために室温20℃で3日間放置した(図6)。
次いで、ポリオレフィンの伸縮チューブ3に冷却水を20kgf/cm2にて加圧注入し、チューブ3を拡管させて一方のプレート1の溝内面5と他方のプレート1の内面6にチューブ3の外周面を密着させた(図7)。拡管処理後にX線透視によってチューブの外周面と溝内面との密着性を観測したところ、それらに隙間が生じることなく良好に密着していることを確認した。
一方、ポリオレフィンの伸縮チューブ3に冷却水を3kgf/cm2にて加圧注入し、チューブ3を拡管し、X線透視による密着性の観測を行なったところ、チューブの外周面と溝内面との間には隙間が生じており、拡管が不充分であることが確認された。
これら実施例によって製造したコールドプレートにおいて、冷却速度を測定した結果を図13に示す。測定を行なうに際し、まずプレート内部が80℃となるように長時間炉内で保持した。そして、上記拡管が充分な場合(20kgf/cm2)と不充分な場合(3kgf/cm2)の加圧力にて水温25℃の水道水を流入した。その結果、拡管が充分な場合には、冷却水を流入して約60秒後にはプレート表面が28℃にまで冷却されたことが確認できる。一方、拡管が不充分な場合には、冷却水を流入して約60秒後においてもプレート表面は約50℃までしか冷却されていないことが確認できる。したがって、拡管が不充分でチューブとプレートとの密着性が良好でない場合においては、熱移送抵抗が増大し、冷却能が劣ることが分かる。
本発明に係るコールドプレートは、溝内に伸縮性チューブを収容した一方の熱伝導性プレートと他方の熱伝導性プレートとを重ね合わせて、伸縮性チューブを挟み込んだ後に拡管することによって形成されるため、気密性に優れ、かつ、製造コストも廉価である。また、伸縮性チューブの外周面が一方のプレートの溝内面と他方のプレートの内面に密着するために、熱移送抵抗が小さくなり、冷却効率の向上が図れる。
1 熱伝導性プレート
2 溝
3 伸縮性チューブ
4 接着剤
5 溝内面
6 熱伝導性プレートの内面
7 銅管又はアルミニウム管
8 冷却水溝
9 シール剤
10 ボルト
11 貫通穴
12 ストレートパイプ
13 U字部
2 溝
3 伸縮性チューブ
4 接着剤
5 溝内面
6 熱伝導性プレートの内面
7 銅管又はアルミニウム管
8 冷却水溝
9 シール剤
10 ボルト
11 貫通穴
12 ストレートパイプ
13 U字部
Claims (3)
- 重ね合わせ面の少なくとも一方に溝が形成された2枚の熱伝導性プレートと、前記溝内に収容される伸縮性チューブとを備え、前記2枚の熱伝導性プレートを重ね合わせて一体化したことを特徴とするコールドプレート。
- 前記2枚の熱伝導性プレートが、アルミニウム、銅及びステンレス鋼の少なくともいずれかからなり、前記伸縮性チューブが、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びポリエステル系樹脂の少なくともいずれかからなる、請求項1に記載のコールドプレート。
- 前記伸縮性チューブ内に加えられる圧力により、当該伸縮性チューブが、一方の熱伝導性プレートの溝内面及び他方の熱伝導性プレートの内面に密着する、請求項1又は2に記載のコールドプレート。
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