JP2005095400A - 紫外線ランプ点灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 殺菌効果のバラツキを抑制することのできる紫外線ランプ点灯装置を提供すること
【解決手段】 紫外線ランプを駆動させる駆動回路と、駆動回路を制御する制御部と、紫外線ランプから放射される紫外線照度を検出する紫外線センサと、紫外線ランプの点灯時間をカウントするタイマーと、紫外線照射時間又は紫外線照射量を設定する調整器とを備え、制御部は、紫外線センサが検出した紫外線照度と紫外線照射時間との積である紫外線照射量が殺菌率に応じて設定される所望の値となるように駆動回路を制御するようにした。
【選択図】 図1











Description

本発明は、紫外線ランプ点灯装置に関するものである。
紫外線ランプ点灯装置の従来例としては、特開平10−174708号公報に示されるものがある。このものは、紫外線ランプの点灯時間を積算する手段と、この積算値が予め定められた値になったときに、前記紫外線ランプへの点灯用電流を大きくする手段とを備えたものである。この構成により、紫外線ランプの比較的新しいときには、必要以上の電流を流すこともなく、紫外線ランプの寿命近くでは、点灯用電流を増加させることで紫外線出力を上げ、結果的に紫外線ランプの実質的な寿命を長くすることができる。
特開平10−174708号公報
ところで、細菌の殺菌効果を一定に保つためには、紫外線照度ではなく、紫外線照度と紫外線を照射する照射時間との積、すなわち紫外線照射量が重要となる。例えば、紫外線照度が一定であっても紫外線の照射時間が変動すれば殺菌効果にばらつきが生じる。また、紫外線の照射時間が必要以上に長い場合には、紫外線ランプのバルブの劣化を促進することになる。
本発明は、上記背景技術に鑑みてなしたもので、その課題は、殺菌効果のバラツキを抑制することのできる紫外線ランプ点灯装置を提供することである。
請求項1に係る発明は、紫外線ランプを駆動させる駆動回路と、駆動回路を制御する制御部と、紫外線ランプから放射される紫外線照度を検出する紫外線センサと、紫外線ランプの点灯時間をカウントするタイマーと、紫外線照射時間又は紫外線照射量を設定する調整器とを備え、制御部は、紫外線センサが検出した紫外線照度と紫外線照射時間との積である紫外線照射量が殺菌率に応じて設定される所望の値となるように駆動回路を制御するようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、制御部は、紫外線ランプの累積点灯時間の増加と共にランプ電力を増加させ、紫外線照度を一定にするものであることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の発明において、制御部は、紫外線照度の変動に対応させて、紫外線照射時間を増減させることにより紫外線照射量を一定にするものであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1記載の発明において、制御部は、累積点灯時間が少ない場合には、ランプ電力を増加させて紫外線照度を一定とする制御を行い、累積点灯時間が多くなる場合には、紫外線照射時間を長くすることで紫外線照射量を所定の値とすることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1記載の発明において、湿度検出部を備え、制御部は、湿度検出部の検出結果に応じて紫外線照射量を増減させることを特徴とする。
本発明によれば、紫外線センサが検出した紫外線照度と紫外線照射時間との積である紫外線照射量が殺菌率に応じて設定される所望の値となるように駆動回路を制御するようにしたので、殺菌効果のばらつきを防止することができる。
(第1の実施形態)
本実施形態を図1に基づいて説明する。図1は本実施形態の回路図である。本実施形態の紫外線ランプ点灯装置は、図1に示すように紫外線ランプ1を点灯する駆動回路2と、駆動回路2を制御する制御部3と、紫外線ランプ1から出力される紫外線照度を検出する紫外線センサ9と、紫外線の照射時間をカウントするタイマー5と、紫外線照射時間を設定する調整器11とを備えている。
駆動回路2は、いわゆるハーフブリッジ形のインバータであって、交流商用電源Vsからの交流電力を整流するダイオードブリッジDBと、ダイオードブリッジDBに接続され整流された交流電力を平滑する平滑コンデンサC1と、平滑コンデンサC1に接続され制御部3から出力される駆動信号を受けて交互にスイッチングされるスイッチ素子Q1、Q2の直列回路と、スイッチ素子Q2の両端に接続されるインダクタLr1、コンデンサCr1及びコンデンサC2の直列回路と、スイッチ素子Q2のソースに接続される抵抗Rs、とを備えている。コンデンサCr1には、例えば紫外線を透過する石英ガラスからなるバルブ内に水銀及び希ガスが封入された紫外線ランプ1が並列に接続される。
制御部3は、スイッチ素子Q1、Q2へ駆動信号を出力するドライバー6と、ドライバー6が出力する駆動信号の周波数信号を出力する発振器7と、紫外線ランプ1への入力電力を制限する電力リミッタ8と、紫外線ランプ9のバルブ近傍に設置され、紫外線ランプ1から出力される紫外線の強度を検出する紫外線センサ9が出力する紫外線照射信号と基準電源Eから出力される基準電位とを比較する比較器10を備えている。比較器10の出力端は発振器7に接続されている。
発振器7には、所望の殺菌率を設定するための紫外線照射時間を調整するタイマー5及び調整器11が接続されている。調整器11は、可変抵抗Rt1と抵抗Rt2との直列回路とを備え、可変抵抗Rt1を調整することにより出力するタイマー5に出力する電圧の分圧比を変えて、紫外線照射時間が調整される。
以上の構成において、交流商用電源Vsから駆動回路2に交流電力が供給されると、ダイオードブリッジDB及び平滑コンデンサC1は、交流電力を整流平滑して直流電力に変換する。そして、平滑コンデンサC1に接続されたスイッチ素子Q1、Q2がドライバー6により交互にスイッチングされることにより、スイッチ素子Q2の両端に接続されるインダクタLr1、コンデンサCr1及びコンデンサC2を介して紫外線ランプ1に高周波の電力が供給される。紫外線ランプ1は、駆動回路2から電力の供給を受けて点灯し、内部に封入された水銀が放射する紫外線がバルブを介して外部に出力される。紫外線ランプ1から出力された紫外線は、紫外線ランプ1のバルブ近傍に設けた紫外線センサ9に照射され、紫外線センサ9は、紫外線の強度に比例した電圧すなわち紫外線照射信号を比較器10に出力する。比較器10は、紫外線照射信号を受けて比較器10に接続された電源Eで設定される紫外線照射指令値と比較し、紫外線ランプ1から出力される紫外線照度が一定となるように発振器7に信号を出力する。そして、制御部3は、殺菌に必要な所定の時間だけ、紫外線を照射した後に駆動回路3を停止させ、紫外線ランプ1を消灯させる。
また、電力リミッタ8は、抵抗Rsの電圧値によりランプ電力を検出し、ランプ電力が設定された許容電力を超える場合には、スイッチ素子Q1、Q2の駆動信号を止めることにより、紫外線ランプ1への電力の供給を停止する。ここで、許容電力を高めに設定すれば、ランプ寿命を引き伸ばすことができる。
紫外線照射時間は、制御部3に接続される調整器11で調整される。例えば、医療関係や飲食関係等のように高レベルの殺菌が要求される場合には、調整器11で紫外線照射時間を多くするように調整する。具体的には、紫外線照射時間を多くする場合には、可変抵抗Rt1の抵抗値を大きくして、可変抵抗Rt1に印加される電圧値を大きくすることにより、紫外線ランプ1からの紫外線照射時間を長くする。一方、紫外線照射時間を少なくする場合には、可変抵抗Rt1の抵抗値を小さくして、可変抵抗Rt1に印加される電圧値を小さくすることにより、紫外線ランプ1からの紫外線照射時間を短くする。
このように、紫外線照度が一定となるようにランプ電力を制御し、紫外線照射時間を所定の時間に設定して、紫外線照射量を所定の値で一定にするので、殺菌効果のばらつきを抑制することができる。また、殺菌の対象となる菌種等によって紫外線量を設定することができるため、効率的な殺菌効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態を図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態の回路を示す図である。
本実施形態は、紫外線ランプ1から照射される紫外線照度を一定にするのではなく、ランプ電力を一定とした場合にバルブの劣化により減少する紫外線照度に対応させて紫外線照射時間を増加させ、紫外線照射量を一定にするようにした点が第1の実施形態と異なる。なお、第1の実施形態と重複する部分については、同一符号を付して説明を省略する。
具体的には、紫外線ランプ1からの紫外線照度を検出する紫外線センサ9及び紫外線が出力される時間をカウントするタイマカウンター12が乗算器13の入力端に接続され、乗算器13の出力端は比較器14のー端子にされる。比較器14の+端子には、可変抵抗Rt1と抵抗Rt2との直列回路で構成され、可変抵抗Rt1を調整することにより出力を変えて紫外線量指令値を出力する調整器11が接続されている。そして、比較器14の出力端は発振器7に接続されている。
以上の構成において、紫外線ランプ1から紫外線が出力されると、紫外線センサ9が紫外線照度に対応する信号を乗算器13に出力する。また、タイマカウンター12は、紫外線照射時間をカウントして乗算器13に出力する。乗算器13は、紫外線センサ9が検出した紫外線照度信号とタイマカウンター12が出力する紫外線照射時間との積を取ることにより紫外線照射量を算出して比較器14のー端子(逆相入力端子)に出力する。一方、調整器11は、可変抵抗Rt1で設定される紫外線照射量指令値を比較器14の+端子(正相入力端子)に出力する。比較器14は、乗算器13が出力する紫外線照射量と調整器11が出力する紫外線照射量指令値とを比較し、乗算器13が出力する紫外線照射量と調整器11が出力する紫外線照射量指令値とが等しくない場合には、発振器7に紫外線ランプ1の点灯を維持するよう制御信号を出力する。一方、乗算器13が出力する紫外線照射量と調整器11が出力する紫外線照射量指令値とが等しくなる場合には、比較器14が制御信号を停止する。これにより、スイッチ素子Q1、Q2が駆動されなくなり、紫外線ランプ1は消灯する。
具体的には、紫外線ランプ1の累積点灯時間が少ない場合には、紫外線ランプ1から出力される紫外線照度が強いため、紫外線照射時間は短く制御される。一方、累積点灯時間が多くなった場合には、紫外線ランプ1のガラスバルブが劣化することにより紫外線照度が弱いため、紫外線の照射時間は長く制御される。
このように、紫外線照度が紫外線ランプ1のバルブの劣化により減少しても、紫外線照射時間を増加させることで、紫外線照射量を一定にするので、所定の殺菌効果を得ることができる。また、殺菌の対象となる菌種等によって紫外線量を設定することができるため、効率的な殺菌効果を得ることができる。
なお、本実施形態においては、紫外線照度が減少した場合に紫外線照射時間を増加させることで、紫外線照射量を一定にしたが、第1の実施形態で述べた紫外線照度を一定にする制御とを組み合わせてもよい。すなわち図3に示すように、ランプ電力を増加させていった場合に、ランプ電力が所定の電力に到達する時間をTeとすると、点灯初期から時間Teまでは、ランプ電力を次第に増加させて紫外線照度を一定に制御し、時間Te経過後は、ランプ電力を一定にして紫外線照射時間を増加させることにより紫外線照射量を一定に制御する。このようにすることにより、紫外線ランプ1への入力が過負荷となることを防止できるので、紫外線ランプ1の交換周期を長くすることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態を図4に基づいて説明する。図4は、本実施形態のブロック図である。本実施形態は、対象とする菌の殺菌率を一定にするため、湿度検出部20を設けた点が第1の実施形態と異なる。即ち、制御部3に湿度検出部20を接続し、湿度が高い場合には、紫外線照射量を増加させ、湿度が低い場合には、紫外線照射量を減少させるように制御するのである。例えば大腸菌を例にとると、紫外線照射量が一定であっても湿度が高い場合には殺菌効果が低くなり、湿度が低い場合には、殺菌効果が高くなる。この為、湿度の変化に応じてランプ電力を増減させることにより殺菌率を一定に保つことができる。なお、紫外線センサ9は、図4に示すように紫外線を可視光に変換する蛍光体25と、可視光を検出する照度センサ24とを組み合わせて構成してもよい。この場合には、安価に紫外線センサ9を構成することができる。更に、照度センサ24にランプ寿命検出部(図示はしない)を設けて、照度でランプ寿命を検出してもよい。
そしてまた、湿度検出部20に変えて温度センサ又は風量センサ(いずれも図示はしない)を設けてもよい。紫外線ランプ1は、周囲の温度及び風量によってその紫外線照度が変動する。したがって、温度及び風量によって紫外線ランプ1への入力を調整するようにしてもよい。また、風量を調節するファン(図示はしない)を設けて、紫外線ランプ1に風を当てることにより、紫外線照度を調整するようにしてもよい。
また、細菌は、季節によって繁殖のしやすさが異なる。そこで、季節に対応させて紫外線照射量を変化させても良い。たとえば、制御部3内にクロック(図示はしない)を設け、クロックにより季節を判別し、季節により紫外線照射量を切り替える。具体的には、細菌が繁殖しやすい夏場には紫外線照射量を増加させ、細菌が繁殖しにくくなる冬場には、紫外線照射量を少なくすることで、効率的な殺菌を行うことができる。
また付加的な機能として、紫外線ランプ1の異常を出力する通信手段(図示はしない)を設けてもよい。通信手段は、紫外線ランプ1が不点になった場合又は紫外線照射量が基準値を下回った場合に使用者に通知する。通信手段としては、無線通信、LAN、電力線通信等の電気通信を利用したものや、光や音の利用したものがある。光の利用例として、例えば強制的に紫外線ランプ1を点滅させるようにしてもよい。これにより使用者が気づき易い通知を行うことができる。
また、紫外線ランプ1は、人体に影響を及ぼす紫外線を放射するため使用者からは直接見えないよう筐体などで覆って遮光されることがある。この場合、紫外線ランプ1の点灯状態が確認できない場合がある。この為、紫外線ランプ1が点灯しているか否かを確認するために、筐体に窓を設け、窓に蛍光体を塗布してもよい。これにより、紫外線ランプ1が点灯している場合には、紫外線ランプ1が出力した紫外線は蛍光体によって可視光に変換され外部に出力され、使用者は紫外線ランプ1の点灯を確認することができる。また、紫外線ランプ1が不点となった場合には、窓から可視光が照射されなくなる。これにより、使用者は、視覚を通じて紫外線ランプ1が消灯していることを確認することができる。
なお、以上の実施形態においては、駆動回路としてインバータ回路を用いたが、銅鉄安定器を用いて商用電源の周波数で紫外線ランプを点灯させても良い。
第1の実施形態の回路図である。 第2の実施形態の回路図である。 点灯時間に対する、ランプ電力、紫外線照射時間及び紫外線照射量の関係を示す図である。 第3の実施形態のブロック図である。
符号の説明
1 紫外線ランプ
2 駆動回路
3 制御部
5 タイマー
6 ドライバー
7 発振器
8 電力リミッタ
9 紫外線センサ
10 比較器
11 調整器
12 タイマカウンター
13 乗算器
14 比較器

Claims (5)

  1. 紫外線ランプを駆動させる駆動回路と、駆動回路を制御する制御部と、紫外線ランプから放射される紫外線照度を検出する紫外線センサと、紫外線ランプの点灯時間をカウントするタイマーと、紫外線照射時間又は紫外線照射量を設定する調整器とを備え、制御部は、紫外線センサが検出した紫外線照度と紫外線照射時間との積である紫外線照射量が殺菌率に応じて設定される所望の値となるように駆動回路を制御するようにしたことを特徴とする紫外線ランプ点灯装置。
  2. 制御部は、紫外線ランプの累積点灯時間の増加と共にランプ電力を増加させ、紫外線照度を一定にするものであることを特徴とする請求項1記載の紫外線ランプ点灯装置。
  3. 制御部は、紫外線照度の変動に対応させて、紫外線照射時間を増減させることにより紫外線照射量を一定にするものであることを特徴とする請求項1記載の紫外線ランプ点灯装置。
  4. 制御部は、累積点灯時間が少ない場合には、ランプ電力を増加させて紫外線照度を一定とする制御を行い、累積点灯時間が多くなる場合には、紫外線照射時間を長くすることで紫外線照射量を所定の値とすることを特徴とする請求項1記載の紫外線ランプ点灯装置。
  5. 湿度検出部を備え、制御部は、湿度検出部の検出結果に応じて紫外線照射量を増減させることを特徴とする請求項1記載の紫外線ランプ点灯装置。
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