JP2005092022A - 現像装置およびプロセスカートリッジならびに画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 潜像担持体上に形成された静電潜像を可視像処理するために、該潜像担持体との対向位置を除いてほぼ密閉空間を構成するハウジング内で該潜像担持体に対向して配置されて磁気ブラシを形成可能な現像スリーブと、該現像スリーブに向けて現像剤を攪拌しながら搬送するスクリュー部材とを備えた現像装置において、現像スリーブ6B1の移動方向において該現像スリーブ6B1に担持される磁気ブラシを境にして下流側と上流側とで生起される正圧部と負圧部とを始端および終端とする連通部100を設け、上記正圧部と負圧部とで空気を流通させる構成を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
図13は、現像装置を備えたプロセスカートリッジの構成を示す模式図であり、同図において上述した内圧上昇現象について説明すると次の通りである。
図13においてプロセスカートリッジA内に装備されている現像装置Bでは、現像スリーブB1が図示矢印方向に回転した場合、感光体Cと対向して磁気ブラシを接触させる現像領域を通過した現像スリーブB1の周面に残留するトナーT0が現像スリーブB1の回転に伴い移動する。残存しているトナーT0は、現像スリーブB1の内部に設けられている同極性の磁石D1,D2による反撥磁界によって現像スリーブB1から落下する。
一方、現像スリーブB1の近傍には攪拌した現像剤を現像スリーブB1に向けて汲み上げるためのスクリュー部材Eが配置されており、スクリュー部材Eの回転に連れ動く表層空気は現像スリーブB1からトナーが反撥して落下する位置に集約する。このため、符号P0で示すように、現像スリーブB1とスクリュー部材Eとが対向する位置では両者の表層空気が集約することで空気の密度が高まることにより圧力が上昇することになり、現像スリーブB1の回転方向における現像領域を通過した範囲での圧力が上昇する。これにより、現像スリーブB1に残存する磁気ブラシの移動方向下流側空間に生起される負圧によるトナー吸引作用が良好に行われなくなる。この結果、上述した負圧によるトナー飛散の防止作用を効果的に得ることができなくなる。
図1に示す画像形成装置1は、色分解に対応した色の画像を形成可能な潜像担持体としての感光体を複数並置したタンデム方式の構成を備え、各感光体上で形成されたトナー像を中間転写体に重畳転写したうえでその重畳画像を記録用紙などのシートに対して一括転写することで多色画像を形成可能なカラープリンタである。本発明では、画像形成装置として、カラープリンタに限らず、カラー複写機、ファクシミリ装置および印刷機なども含まれること勿論である。
画像形成部1Aには、水平方向に展張面を有する中間転写ベルト2で構成された転写手段が配置されており、中間転写ベルト2の上位には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。
各感光体3B、3Y、3C、3Mは、それぞれ同じ方向(図1では、反時計方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周辺には、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置4,書き込み装置5,現像装置6,転写バイアス印加手段の一つである1次転写装置7,およびクリーニング装置8が配置されている(便宜上、感光体3Bを対象として、各装置の符号にBを付して示してある)。
給紙部1Bは、複数の給紙カセット1B1と、給紙カセット1B1から繰り出される記録シートの搬送路に配置された複数の搬送ローラ1B2と、2次転写位置前方に位置するレジストローラ1B3とを備えている。本実施例では、給紙部1Bには、給紙トレイ1B1から繰り出される記録シートの搬送路に加えて給紙カセット1B1内に収容されていない種類の記録シートを2次転写位置に向け給送できる構成が備えられており、この構成は、画像形成部1Aの壁面の一部を起倒可能に設けた手差しトレイ1A1と繰り出しコロ1A2とを備えている。
給紙カセット1B1からレジストローラ1B3に向けた記録シートの搬送路途中には、手差しトレイ1A1から繰り出された記録シートの搬送路が合流し、いずれの搬送路から給送される記録シートもレジストローラ1B3によってレジストタイミングが設定されるようになっている。
定着装置11を通過した記録シートは、定着装置11の後方に配置されている搬送路切り換え爪12によって搬送方向が切り換えられるようになっており、排紙トレイ13に向けた搬送路と、反転搬送路RPとに搬送方向が選択される。
支持ローラ2Aおよび2B間で展張される面、つまり曲率のない平面が各作像ユニットの感光体3B、3Y、3C、3Mに対向している。中間転写ベルト2を挟んで各感光体と対向する位置には、感光体上の可視像を静電転写するための転写ローラ2Dがそれぞれ配置されている。
図2には、図1に示した画像形成部1Aにおける符号3Bで示した感光体を対象とするプロセスカートリッジ(便宜上、符号PCBで示す)が示されており、同図において、プロセスカートリッジPCBを構成するハウジングは、感光体3Bと対向する現像スリーブ6B1が露呈する部分を除いてほぼ内部を密閉できる構成とされ、内部には、感光体3Bを始めとしてこれに対する画像形成処理を実行する帯電装置4B,現像装置6B、クリーニング装置8Bが収容されている。 プロセスカートリッジPCB内の現像装置6Bは、トナーと磁性キャリアとを混合した二成分系現像剤を用いて磁気ブラシを形成することができるようになっており、このための構成として、内部に固定磁極を配置してその外側で回転する現像スリーブ6B1と、相対的に現像剤の攪拌搬送方向が逆方向となるようなオーガを備えた一対のスクリュー部材6B2,6B3を備えている。
現像スリーブ6B1は、ハウジングに形成された露出開口から露呈することで感光体3Bに磁気ブラシを接触させることができ、感光体3Bに接触する前の現像剤がスクリュー部材6B2により汲み上げられることにより周面に担持されるようになっている。
現像スリーブ6B1の周面に担持された磁気ブラシは、感光体3Bの静電潜像と接触する現像領域(現像ニップ)DPに至る前の段階でドクターブレード6B4によって層厚を規制されるようになっている。
現像領域DPを通過した後、現像スリーブ6B1に残存する現像剤は、現像剤落下用反撥磁界形成領域DDに達すると反撥磁界によって現像スリーブ6B1から剥離されて落下する。現像スリーブ6B1は、再度、スクリュー部材6B2からの汲み上げにより現像剤を周面に担持し、以下、層厚規制および現像領域DPの通過さらには現像剤落下用反撥磁界形成領域DDの通過を繰り返す。
一方、現像装置内では、上述した正圧状態が得られることで空気の密度が高まる箇所が発生し、その空気密度の高い箇所での圧力が上昇する。
図2において連通路100は、正圧部に位置する始端開口部100Aが、スクリュー部材6B2によって現像剤が汲み上げ開始される側の現像剤移動路中に、そして、負圧部に位置する終端開口100Bが、現像剤の移動方向において層厚規制部材であるドクターブレード6B4の後方にそれそれ位置決めされた排気通路で構成されている。
終端開口100Bが位置決めされているドクターブレード6B4の後方位置では、ドクタブレード6B4によって空気が堰き止められることによるポンピング作用により負圧化傾向となる。このため、正圧状態の始端開口100Aに連通することで差圧が生じることで空気を流通させることができる。
現像剤移動路中に張り出す位置は、スクリュー部材6B2により汲み上げられた現像剤の移動方向が現像スリーブ6B1の回転方向により変化する位置とされている。これにより、現像剤が移動方向を切り換えられる時点でそれまでの移動力の影響を受けないで、いわゆる、浮遊した状態になると現像剤の移動に連れ動いていた空気が慣性により現像剤から剥がれて始端開口100Aに向けて取り込まれやすくなる。特に始端開口100Aには、終端開口100B側からの負圧が作用していることも相俟って、現像剤に比べて質量の小さい空気は容易に取り込まれやすくなる。
図5は、スクリュー部材6B2,6B3の配置構成を示す図であり、同図に示すように、スクリュー部材6B2,6B3は、軸方向中央部に配置された仕切り部材6B5によって現像剤の攪拌搬送路を区切られており、相対方向(矢印H1,H2で示す方向)に現像剤を搬送するようになっている。図5において示す部分拡大図において軸方向一方側を搬送上流側とし、軸方向他方側を搬送方向下流側とした場合、図6に示すように、現像剤の搬送方向上流側、中央および下流側の各位置における圧力分布が均等ではない。
一方、終端開口100Bが位置決めされているドクターブレード6B4の後方位置において現像スリーブ6B1の軸方向での負圧の状態は、図7に示すように均等分布ではない。これは軸方向両端部において大気の巻き込みによる減圧が原因する。
本実施例は正圧部と負圧部とで空気を流通させる構成として、現像剤落下用反撥磁界形成領域に始端開口を、そしてドクターブレードの後方位置に終端開口をそれぞれ位置決めしたことを特徴としている。
図2において、現像スリーブ6B1が現像位置DPを通過した位置に相当する現像装置6Bのハウジング(便宜上、符号60Bで示す)は、感光体3Bとの間の対向間隙Gが現像位置での現像スリーブ6B1と感光体3Bとの対向間隙よりも小さく設定されている。これにより、現像位置DPを通過した現像スリーブ6B1に残存するトナーが零れ出るのを防止されるとともに、空気の流路が絞られた状態であることにより空気の流通時での空気の流速を早めてトナーの吸い込みを強大化することができる。なお、トナーの吸い込みに関しては、図9に示したような圧力上昇が顕著な箇所である現像剤落下用反撥磁界形成領域DDに始端開口100A’を設けた場合に流速の増加率が極めて高められることになり、これによりトナーの吸い込み効率も高めされる。
図11は、図9に示した構成における現像剤落下用反撥磁界形成領域DDを外気と連通させて大気開放ができる流路101を設け、該流路101を開閉可能に構成した例が示されている。
開閉弁102は、現像剤落下用反撥磁界形成領域DDに存在する現像剤が不用意に流路101内に進入して流路101を塞いでしまうのを防止するために設けられている。つまり、現像剤落下用反撥磁界形成領域DDでは同極性の磁極による反発力によって現像剤が氷柱状をなし、含まれる現像剤の密度も小さい。このため、現像剤の密度が小さいために現像剤が流路101における現像剤落下用反撥磁界形成領域DD側の開口近傍に位置していると、衝撃によっては氷柱状が崩れて流路101内に進入することがある。そこで、本構成においては、このような衝撃が作用するような場合に予め開閉弁102により流路101を閉じるようになっている。なお、符号103は大気側の開口に設けられて現像剤の吹き出しを阻止するためのフィルタを示している。
そこで、本実施例では、現像装置の内部に向けて調湿空気を供給できるようになっている。以下、この構成について説明する。
図12は、プロセスカートリッジPCBの内部に設けてある現像装置6Bにおいて、現像位置DPを通過した現像スリーブ6B1と対向するハウジング側には、大気開放された空間を有する循環チャンバ110が設けられている。
循環チャンバ110では、現像位置DPを通過した現像スリーブ6B1に担持されている磁気ブラシの移動方向下流側に生起される負圧を利用して吸い込まれる空気として調湿空気が循環するようになっている。
一方、循環チャンバ110には、現像装置6Bにおける現像剤落下用反撥磁界形成領域DDに一端を開口させる流路111の他端が開口して連通している。
流路111は、その途中に配置されている開閉弁112を介して循環チャンバ110と現像剤落下用反撥磁界形成領域DDとの連通状態が設定されるようになっている。つまり、プロセスカートリッジPCBの着脱時や画像形成待機時には図11に示した構成と同様に、開閉弁112が流路111を閉じるようになってる。
3B 感光体
6B 現像装置
6B1 現像スリーブ
6B2,6B3 スクリュー部材
100 連通路
100A 始端開口
100B 終端開口
DP 現像位置
DD 現像剤落下用反撥磁界形成領域
Claims (15)
- 潜像担持体上に形成された静電潜像を可視像処理するために、該潜像担持体との対向位置を除いてほぼ密閉空間を構成するハウジング内で該潜像担持体に対向して配置されて磁気ブラシを形成可能な現像スリーブと、該現像スリーブに向けて現像剤を攪拌しながら搬送するスクリュー部材とを備えた現像装置において、
上記現像スリーブの移動方向において該現像スリーブに担持される磁気ブラシを境にして下流側と上流側とで生起される正圧部と負圧部とを始端および終端とする連通部を設け、上記正圧部と負圧部とで空気を流通させる構成を備えたことを特徴とする現像装置。 - 請求項1記載の現像装置において、
上記スクリュー部材により上記現像スリーブに向けて汲み上げられる現像剤の汲み上げ開始側の現像剤移動路中に始端開口を有し、終端開口が上記現像スリーブにおける上記潜像担持体との対向位置前方で該現像剤の層厚規制部の後方に設けられた排気流路を空気の流通部として備えたことを特徴とする現像装置。 - 請求項2記載の現像装置において、
上記始端開口は、上記現像スリーブに向けて汲み上げられた現像剤が落下する方向で上部から下部に向かうに従い拡開する形状を有し、拡開部に開口を形成した構成とされていることを特徴とする現像装置。 - 請求項2または3記載の現像装置において、
上記始端開口は、上記現像スリーブの軸方向に沿って複数設けられ、各始端開口は、上記現像スリーブの軸方向での圧力分布が均等するように上記終端開口と接続されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項4記載の現像装置において、
上記始端開口は、上記現像スリーブの軸方向外側に位置するものが上記現像スリーブの軸方向中央側に位置する終端開口を接続されていることを特徴とする現像装置。 - 潜像担持体上に形成された静電潜像を可視像処理するために、該潜像担持体との対向位置を除いてほぼ密閉空間を構成するハウジング内で該潜像担持体に対向して配置されて磁気ブラシを形成可能な現像スリーブと、該現像スリーブに向けて現像剤を攪拌しながら搬送するスクリュー部材とを備えた現像装置において、
上記現像スリーブの移動方向において該現像スリーブに担持される磁気ブラシを境にして下流側と上流側とで生起される正圧部と負圧部とを始端および終端とする連通部を設け、上記正圧部と負圧部とで空気を流通させるための構成として、上記現像スリーブに設けられている現像剤落下用反発磁界形成領域近傍に上記始端部を設け、該始端部に連通する終端部を上記現像スリーブにおける上記潜像担持体との対向位置前方で該現像剤の層厚規制部の後方に設けたことを特徴とする現像装置。 - 請求項6記載の現像装置において、
上記始端部と終端部とを連通する流路は、上記現像スリーブの軸方向における端部側に始端部がそして上記現像スリーブの軸方向における中央側に終端部がそれぞれ接続されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1または6記載の現像装置において、
上記現像スリーブに設けられている現像剤落下用反発磁界形成領域近傍と外気とを連通させる流路を備え、該流路が開閉可能に構成されていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至8のうちの一つに記載の現像装置において、
上記ハウジングにおける上記現像スリーブの移動方向で上記現像位置を通過した位置は、上記潜像担持体との間の間隙が上記現像位置でのそれよりも小さくされていることを特徴とする現像装置。 - 請求項1または6記載の現像装置において、
上記ハウジングにおける上記現像スリーブの移動方向における現像位置通過後の位置には空気の循環を許容する循環チャンバが設けられていることを特徴とする現像装置。 - 請求項10記載の現像装置において、
上記循環チャンバには、上記現像スリーブに設けられている現像剤落下用反発磁界形成領域近傍と外気とを連通させる流路が開閉可能に連通させてあることを特徴とする現像装置。 - 請求項1乃至11のうちの一つに記載の現像装置が用いられることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項12記載のプロセスカートリッジにおいて、
上記現像装置に設けられている現像剤落下用反発磁界形成領域と外気との連通流路は、該プロセスカートリッジの着脱時に閉じられる構成であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項13記載のプロセスカートリッジにおいて、
上記現像装置に設けられている現像剤落下用反発磁界形成領域と外気との連通流路は、現像処理待機時に閉じられる構成であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1乃至11のうちの一つに記載の現像装置または請求項12乃至14のうちの一つに記載のプロセスカートリッジを用いることを特徴とする画像形成装置。
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