JP2005091921A - 定着部材、定着装置、定着方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 耐熱性基材と該耐熱性基材表面に設けられた離型層とを有する定着部材において、前記離型層は、フッ素樹脂と、ASTM D648、1.82MPaによる荷重たわみ温度が、定着時の定着部材の温度より大きい耐熱樹脂との混合物によって形成され、該耐熱樹脂は離型層の内部において耐熱樹脂同士が互いに連結された状態の複数の領域を形成し、かつ前記離型層の水に対する接触角が80°以上であることを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
ここで一対のローラのうち、記録材の画像担持側の面に接するローラを定着ローラ又は加熱ローラと、他方のローラを加圧ローラと記す。
このオフセット現象を防止する手段として従来より定着ローラの外周面にポリテトラフロロエチレン樹脂(以下、PTFEと記す)などのフッ素樹脂やシリコンゴム等の高離型性材料(非粘着性材料)のオフセット防止被覆層を設けて定着ローラ表層の離型性(非粘着性)を向上させる手段が採択されている。
前記オフセット防止層の配設では、PTFE等のフッ素樹脂の被覆層を設けたローラは優れた非粘着性を示すが、トナー樹脂の種類によっては離型性の悪いものもあり、トナーの一部が粘着してローラ表面を汚染することがある。
即ち、定着ローラの表面はブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受けて摩耗する。また定着ローラと加圧ローラの間を通過する記録材の摺擦も受ける。そして大量の紙(記録材)を通した時、紙から紙粉が発生し定着ローラに付着する。この紙粉は定着ローラに当接させたクリーニングブレード等で除去されることになるが、特に紙のエッジ部では紙粉の発生が顕著であり、紙粉に含まれる種々の無機充填剤によりローラ表面は摩耗する。
そして定着ローラは表面の摩耗により平滑性を失うことで本来の離型性が低下する傾向にある。
フッ素樹脂は記録材等との摺擦により負に大きく帯電する。トナーが正の極性を持つ場合、トナーは負帯電のフッ素樹脂被覆層の電界にひきつけられ定着ローラ表面に静電オフセット現象で付着しやすくなる。
またこれ等の充填剤はフッ素樹脂中への分散性が悪く、また分散できたとしても充填剤とフッ素樹脂との接着性が悪く、耐久等により定着ローラ被覆層の充填剤の一部が離脱する等の現象が生じた。
分散が不良の場合は耐久により充填剤の少ない部分が先にスジ状あるいはまだら状に削れたりして削れた部分にトナーが埋め込まれ定着ローラの非粘着性の低下をきたす場合が多かった。
また充填剤が離脱した場合は離脱した部分にトナーが埋まり込んだり、あるいは離脱した充填剤が逆に研摩剤として作用し、摩耗を加速するなどの問題が生じた。
さらに、離型層が前述のような状態になった場合、定着部材はそれ以上は使用不可能となるため新たな定着部材に交換する必要が生じ、資源の浪費につながるため、近年問題視されている環境への負荷が増大することとなる。
一つの方法として、耐久性と密着性に優れた樹脂を混合したものを成膜することも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、これら混合して成膜しているものは、製造条件によっては、表面構造にムラができやすく、ローラにより寿命が変動し安いという欠点があった。
また、表面張力を制御していないために必ずしも離型性が十分とは言い難く、特に近年主流となっている予め定着部材に離型剤を塗布せずトナー中の離型剤のみで離型を行う定着方式であるオイルレス定着ではオフセットが発生しやすいという問題を潜在的に抱えていた。
しかしながら、その層が薄く、また離型に適した表面張力を維持できるように構造を制御されてはいないため、何らかの形で表面に傷が付くと、離型性が悪いポリイミド層が露出し、そこがトナー付着の核になり、ジャムへとつながることがあった。特に近年主流となっているオイルレス定着ではこの傾向が顕著であった。
しかしながら、表面張力を制御していないために必ずしも離型性が十分とは言い難かった。特に近年主流となっているオイルレス定着(予め定着部材に離型剤を塗布せずトナー中の離型剤のみで離型を行う定着方式)ではオフセットが発生しやすいという問題を潜在的に抱えていた。
これでは紙分離用の分離爪などによる強い摺擦や掘り起こしの力を受けた際にフッ素樹脂粒子の成分がバインダ樹脂から脱離してしまい、そこに発生した孔からオフセットが発生してしまうという問題があった。
しかしながら、フッ素樹脂のように比重が大きい樹脂を混合した液体を成膜している場合は、液の調整条件や製造条件によっては、塗工中のフッ素樹脂の沈降により離型層のフッ素樹脂の比率にムラができやすく、ローラにより寿命が変動し安いという欠点があった。
特に近年主流となっているオイルレス定着(予め定着部材に離型剤を塗布せずトナー中の離型剤のみで離型を行う定着方式)ではオフセットが発生しやすいという問題を潜在的に抱えていた。
まず、図1〜図9により、耐熱樹脂同士がロール離型層内部で連結するよう構成することによる効果と作用を実施例により説明する(請求項1、2、3)。
本発明においては、定着部材の最外表面上に設ける離型層を、フッ素樹脂と、荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度よりも大きい耐熱樹脂との混合物で形成し、且つ離型層の水に対する接触角が80°以上となるように調整することを特徴とする。
また、前記耐熱樹脂の荷重たわみ温度が定着時の定着部材の温度よりも大きく設定されているため、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で押圧されても変形しにくく、従って食い込みにくく、摩耗し難くなっている。
また大量の記録紙を通した時、紙から紙粉が発生し定着部材に付着して紙粉に含まれる種々の無機充填剤により離型層表面が摺擦を受けても同様の理由で摩耗しにくい。
尚、本発明における接触角の測定は、加熱定着部材の表層材料の平面状の試験片を形成し、協和界面科学社製のCA−X型で室温において液滴法によって測定した。
具体的にはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とその変性物、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体(TFE/VdF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体(CTFE/VdF)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニル(PVF)などが挙げられる。
図7の共連続構造、図8、図9の網目構造は特に耐熱樹脂102が脱離しにくい構造のため、特に有利である。
この場合、フッ素樹脂と耐熱樹脂の種類、混合方法、加熱温度の組合せで前述のいずれかの構造とすることができる。
例えばフッ素樹脂がPFAであり、耐熱樹脂がPEEKの場合、接触角を80°以上にする方法としては、PEEKの割合を50wt%以下の範囲で混合し離型層を形成すればよい。この場合はPFAの融点が310℃で、PEEKの融点が332℃でPEEKの融点が高く、両者とも380℃で溶融させた後に冷却することにより、図6のような耐熱粒子102の連結構造を形成できる。
なお、本発明において、定着部材の形態は定着ローラ、定着ベルト等の任意の形態に適用可能である。
フッ素樹脂の間隔をトナー104の粒径よりも小さくして離型層を形成し、間隔がトナー粒径よりも小さくした場合、仮にフッ素樹脂よりも離型性に劣る耐熱樹脂が表面に露出したとしても、図10の如くトナー104が直接接触する面積が小さくなるため、フッ素樹脂の静電オフセット防止に対する効果が有利な構造となる。
上記の構成において、耐熱樹脂とフッ素樹脂の割合によっては、離型層の水に対する接触角が80°よりも小さくなる場合もあるが、その場合は例えば一旦形成した離型層の上層にさらにフッ素樹脂のみからなる層111を積層することにより接触角を80°以上にすることが可能であり、図11、図12、図13、図14、図15、図16、図17のようにオフセット防止に対して有利な構造を形成できる。
耐熱樹脂中に1010Ω・cm以下の抵抗を有する導電性充填剤を含有させることにより、静電オフセットを防止することができる。
この場合、フッ素樹脂には離型性に影響を与える充填剤を添加しないため、離型層の離型性を維持することができる。
ここで耐熱樹脂は複数の領域が、少なくとも離型層の内部において連結されてあり、連続性を有していることにより、耐熱樹脂が粒子状に分散している場合に比べて電気伝導性が良好となっている。
導電性充填剤の量は、フッ素樹脂に対し1〜50wt%含まれ、耐熱樹脂との合計で5〜75wt%となるのが離型性を維持する上で好ましい。
離型層とその下地の間に接着層を設けることにより、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受ける際の離型層の剥離を防止することが可能となる。
離型層の樹脂として、耐熱性と金属製円筒状芯金上に接着性を有するものが選ばれる。ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等が挙げられる。これらの耐熱樹脂は、例えば粉体として用いる。これらの耐熱樹脂粉体をフッ素樹脂粉体に混合・分散させ、静電塗装等により簡便に金属製円筒状芯金上に被覆する。
具体的には、低分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフロオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアアルキアルビニルエーテル共重合体(PFA)の粉体が挙げられる。低分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉体は、ルブロンL−5、L−2(ダイキン工業)、MP1100、1200、1300、TLP−10F−1(三井デュポンフロロケミカル)が知られている。テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)粉末は、532−8000(デュポン)が知られている。テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)粉体は、MP−10、MP102、(三井デュポンフロロケミカル)が知られている。
例えばポリイミド樹脂やPEEK樹脂の耐熱性エンドレスベルト層上に、離型層を構成する耐熱樹脂にもポリイミド樹脂やPEEK樹脂を使用し、直接耐熱性エンドレスベルト層上に離型層を形成することによって接着層を使用しなくとも耐熱性基材と、離型層との接着性を高めることができ、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受ける際の離型層の剥離を防止することができ、接着層の塗布および乾燥を行う必要が無く、工程数の低減が可能となる。
この場合、金属製円筒状芯金上に離型層を形成する場合に比べて、さらに接着性を高めることができる。
トナーを均一に加熱したり、ニップ幅をより大きくし通紙の線速を上げるためには弾性層を設けて、その上に形成された離型層が記録材表面の凹凸形状に追随できる定着部材が有利であるが、離型層がフッ素樹脂のみで形成されている場合に比べて、耐熱樹脂が混合されていることにより前記弾性層に対して密着性を向上させることが可能となり、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受ける際の離型層の弾性層からの剥離を防止することができる。
耐熱樹脂として室温で溶液化可能な樹脂を使用することにより粉体での塗装に比べて、塗装後のレベリングが行われるため塗膜の平滑性が良好となり、定着時に離型層の面形状が画像に転写されても画質の劣化を押さえることができる。また、基材の微細な凹凸があっても液状であれば十分に被覆することができ、接着面積が増大するために基材への密着性が向上する。
耐熱樹脂被覆層として用いる耐熱樹脂は、例えばポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等が挙げられる。これらの耐熱樹脂は前駆体の溶液として、あるいは溶剤に溶解して用いるのが好適である。これらの溶液にフッ素樹脂粉末を混合・分散することは容易であり、浸漬や塗布により簡便に金属製円筒状芯金上に表面平滑性よく被覆可能となる。樹脂が熱可塑性の場合は溶剤を蒸発させるだけで、また、樹脂が熱硬化性の場合は溶剤を蒸発させた後に熱硬化させることによって金属製円筒状芯金上に耐熱樹脂層を形成することができる。ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)の前駆体溶液は知られており、さらに、ポリベンゾイミダゾール(PBI)はジメチルアセトアミド(DMA)に溶解、ポリエーテルスルホン(PES)は、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、N−メチル−2−ピロリドンに可溶であることが知られており、これらの溶液を用いることができる。
本発明では、耐熱樹脂が複数の領域が連結されて連続性を有していることにより、熱伝導性充填剤を耐熱樹脂中に含有させることにより、熱伝導性を良好とすることができる。
この場合フッ素樹脂には離型性に影響を与える充填剤を添加しないため、離型層の離型性を維持することができる。
具体的には、熱伝導性粒子としては、ダイヤモンド、銀、銅、アルミニウム、大理石、ガラス、ボロンナイトライド、アルミナ、炭化ケイ素、チタン酸カリウム、窒化アルミ、窒化ホウ素、マイカ、シリカ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化べリリウム、タルク、炭酸カルシウム等、およびこれら2種以上の混合物を挙げることができる。これらの添加量は、耐熱樹脂に対して10〜50wt%の範囲が離型性を維持する上で好ましい。
図18は本発明の定着ローラを使用した定着装置の概略構成図である。定着ローラ1、加圧ローラ2は互いに並行に上下に所定の押圧力をもって圧接している。定着ローラ1にはハロゲンヒーター等の発熱源3、定着ローラ1の表面にはサーミスタ等の温度検知素子4が接触しており、定着ローラ1の表面温度がこの素子4により検知され、その検知情報に応じて不図示の制御回路により発熱源3の通電が制御されて定着ローラ1の表面温度が所定の温度に管理される。
定着ローラ1に、ばね7で付勢して当接させた記録材分離爪6があり、定着ローラ1の面に巻き付く記録材を定着ローラ1から分離する。
加圧ローラ2は芯金2bの表面にシリコンゴム層2aを被覆されている。
上記のローラ対は不図示の駆動手段により所定の速度で回転駆動される。不図示の作像手段部で未定着トナー画像Tを形成担持させた記録材Pを、上記ローラ対の挟圧部(定着ニップ部、ニップ幅5〜6mm)Nに導入し、挟持搬送され熱と圧力でトナー像を定着する。
定着部材の表面は、フッ素樹脂と耐熱樹脂の混合物の離型層が形成され耐熱性が優れている。
また、前記耐熱樹脂の荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度よりも大きく設定されているため、分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で押圧されても変形、食い込みがなく、そのため摩耗し難い。
また大量の紙(記録材)を通して、紙粉が発生し、紙粉に含まれる種々の無機充填剤により離型層表面が摺擦を受けても摩耗し難い。
また、トナー中から出て離型層側に付着したワックスが、離型層上ではじかれることがないため、直接、トナーの樹脂等が離型層に触れて、オフセットしたり、ホットメルト接着剤のように機能して定着ローラに被記録材が巻きつくことがない。
図19は本実施例の定着装置の概略構成図である。前記図18のものと共通の構成部材部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
定着ローラ1に対するオイル供給部材兼クリーニング部材としてローラ体5がある。ローラ体5は芯金5aとオイル含浸耐熱性フェルト5bより構成され、不図示の偏心カム等により定着ローラ1に対して接離制御される。
本発明においては、耐熱樹脂の荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度よりも大きく設定されているため、クリーニング手段、離型剤塗布手段で押圧された場合でも変形し難く、これらが食い込み難く、そのため摩耗し難い。
また、離型層に塗布された離型剤がはじかれることがないよう接触角が制御されているため、直接トナーの樹脂等が離型層に触れてオフセットしたり、ホットメルト接着剤のように機能して定着ローラに被記録材が巻きつくことがない。
さらに本実施例における定着ローラ1の離型層に離型剤を塗布すると、耐熱樹脂部分にオイル成分が保持されてオフセット防止被覆層は長期にわたり安定した非粘着性を示すことができる。
表1は本発明と従来の充填剤を使用した場合との比較結果を示すものである。
帯電電位、オフセット性、耐久寿命について実機評価を行った。
使用機種:Spirio3550((株)リコー)
帯電電位:表面電位計Trek製 Model347により通紙中の定着ローラ表面を測定し、時間平均を算出。
オフセット性:罫線状チャートを連続100枚複写して4段階評価
(良→◎→○→△→×→悪)
耐摩耗性:連続通紙し表面の削れ量により4段階評価
(良→◎→○→△→×→悪)
耐熱樹脂の脱離:連続通紙し脱離による孔の量により4段階評価
(良→◎→○→△→×→悪)
温度分布:定着ローラ軸方向の中央部と両端部の3個所にサーミスタを取り付け温度差を測定し4段階評価
(温度差小→◎→○→△→×→大)
1a
1b 芯金
2 加圧ローラ
2a シリコンゴム層
2b 芯金
3 発熱源
4 温度検知素子
5 クリーニングローラ
5a 芯金
5b オイル含浸耐熱性フェルト
6 分離爪
7 ばね
101 フッ素樹脂
102 耐熱性樹脂
103 離型剤
104 トナー
111 フッ素樹脂層
Claims (18)
- 耐熱性基材と該耐熱性基材表面に設けられた離型層とを有する定着部材において、前記離型層は、フッ素樹脂と、荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度より大きい耐熱樹脂との混合物によって形成され、該耐熱樹脂は少なくとも離型層の内部において耐熱樹脂同士が互いに連結された状態の複数の領域を形成し、かつ前記離型層の水に対する接触角が80°以上であることを特徴とする定着用部材。
- 前記耐熱樹脂からなる複数の領域の少なくとも離型層の内部において連結された構造が、フッ素樹脂と耐熱樹脂の共連続構造であることを特徴とする請求項1記載の定着部材。
- 前記耐熱樹脂からなる複数の領域の少なくとも離型層の内部において連結された構造が、網目構造であることを特徴とする請求項1または2記載の定着部材。
- 前記離型層の耐熱樹脂によって隔てられたフッ素樹脂の間隔がトナー粒径よりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記耐熱樹脂を含む離型層の表面が、すべてフッ素樹脂により覆われていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記離型層の耐熱樹脂中に導電性充填剤を含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記耐熱樹脂を含む離型層とその下地層の間に接着層を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の定着部材。
- 連結された前記耐熱樹脂の一部が離型層の下地に対して接着力を有し、一部が下地に接着していることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記離型層が離型層に用いられている樹脂と同じ耐熱樹脂からなる基材上に直接形成されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記耐熱樹脂を含む離型層は基材との間に弾性層を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記耐熱樹脂は成膜前に室温で液状化可能な樹脂であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記離型層の耐熱樹脂中に熱伝導性充填剤を含有することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の定着部材。
- 耐熱性基材と該耐熱性基材表面に設けられた離型層とを有する定着部材において、前記離型層は、フッ素樹脂と、荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が、定着時の定着部材の温度より大きい耐熱樹脂との混合物によって形成され、該耐熱樹脂は離型層の内部において耐熱樹脂同士が互いに連結された状態の複数の領域を形成し、かつ前記離型層の水に対する接触角が80°以上である請求項1から12のいずれか1項に記載の定着部材を用いることを特徴とする定着装置。
- 請求項13の定着装置を用いた定着方法において、離型層表面に離型剤を供給することを特徴とする電子写真画像の定着方法。
- 請求項13の定着装置において、離型層表面に離型剤を供給する手段を具備したことを特徴とする定着装置。
- 請求項13又は15の定着装置を用いた定着方法において、離型層表面をクリーニングすることを特徴とする定着方法。
- 請求項13又は15の定着装置において、離型層表面をクリーニングする手段を有することを特徴とする定着装置。
- 請求項13、15又は17の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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