JP2004109684A - 定着部材、定着装置、定着方法および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】耐熱性基材とその上に設けられた離型層とを有する定着部材において、離型層は、フッ素樹脂101と、荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の前記定着部材の温度よりも高い耐熱樹脂102との混合物によって形成され、かつ離型層は、水に対する接触角が80°以上である定着部材、該部材を備えてなる定着装置、定着方法、画像形成装置。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着部材、定着装置、定着方法および画像形成装置に関するものであり、特に、静電複写機、静電複写プリンタ等、静電転写プロセスを利用する定着部材、定着装置、定着方法および画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的な電子写真複写機等の画像形成装置用の定着装置としては、様々な定着方式のものが提案され、また実施されているが、その中でもローラ定着タイプのもの、特に、ローラ対の少なくとも一方が熱源によって加熱される加熱ローラである加熱ローラ定着装置(ヒートロール定着方式)が主流をなしている。
ここで一対のローラのうち、記録材の画像担持側の面に接するローラを定着ローラまたは加熱ローラと記し、他方のローラを加圧ローラと記す。
ローラ定着タイプの定着装置において、定着ローラは記録材の画像担持面に直接に接触するため、記録材上の画像を構成している顕画剤(以下、トナーと記す)の一部が該定着ローラの表面に粘着して付着し、この付着トナーがローラの回転に伴い再び記録材上に転写されるいわゆる「オフセット現象」を発生しやすい。
そこで、このオフセット現象を防止する手段として、従来より定着ローラの外周面にポリテトラフロロエチレン樹脂(以下、PTFEと記す)等のフッ素樹脂やシリコーンゴム等の高離型性材料(非粘着性材料)のオフセット防止被覆層を設け、定着ローラ表層の離型性(非粘着性)を向上させる手段が採択されている。
【0003】
しかしながら、上記従来のオフセット防止手段についても下記のような問題があった。
前記オフセット防止被覆層の配設において、PTFE等のフッ素樹脂の被覆層を設けたローラは優れた非粘着性を示すが、トナー樹脂の種類によっては離型性の悪いものもあり、トナーの一部が粘着してローラ表面を汚染することがある。
また近年、低コスト化傾向、サービス性の向上、産業廃棄物の規制等から定着ローラ等の各種部品の高耐久化が強く求められているが、純粋なフッ素樹脂は耐摩耗性に関してそれ程強靭さを備えておらず、PTFE等のフッ素樹脂の被覆層を設けた定着ローラの耐摩耗性は十分でなく寿命が短いという欠点を有する。
即ち、定着ローラの表面はブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受けて摩耗する。また定着ローラと加圧ローラの間を通過する記録材の摺擦も受ける。そして大量の紙(記録材)を通した時、紙から紙粉が発生し定着ローラに付着する。この紙粉は定着ローラに当接させたクリーニングブレード等で除去されることになるが、特に紙のエッジ部では紙粉の発生が顕著であり、紙粉に含まれる種々の無機充填剤によりローラ表面は摩耗する。そして定着ローラは表面の摩耗により平滑性を失うことで本来の離型性が低下する傾向にある。
またオフセット防止被覆層は高抵抗であるため、その表面が、記録材、加圧ローラ等の対ローラ当接部材との摺擦による摩擦帯電により大きく帯電して記録材上のトナーが静電作用により定着ローラ表層に吸着されて、いわゆる「静電オフセット現象」が発生しやすい。
フッ素樹脂は記録材等との摺擦により負(−)に大きく帯電する。トナーが正(+)の極性を持つ場合、トナーは負帯電のフッ素樹脂被覆層の電界にひきつけられ定着ローラ表面に静電オフセット現象で付着しやすくなる。
【0004】
前記の耐摩耗性改善手段としては一般的に、ガラス粉、シリカ、炭化ケイ素粉末、ダイヤモンド粉末、コランダム粉、ニッケル、鉄等の金属粉等の比較的高い硬度をもつ無機充填剤をフッ素樹脂に混入することが挙げられるが、混合量が少ないと耐摩耗性向上の効果が十分でなく、混合量を増加していくと、離型性が悪くなり、また定着ローラの表面性も悪くなり、オフセット防止効果が低下する。
また前記充填剤はフッ素樹脂中への分散性が悪く、また分散できたとしても充填剤とフッ素樹脂との接着性が悪く、耐久等により定着ローラ被覆層の充填剤の一部が離脱する等の現象が生じた。
分散が不良の場合は、耐久により充填剤の少ない部分が先にスジ状あるいはまだら状に削れたりし、削れた部分にトナーが埋め込まれ定着ローラの非粘着性の低下をきたす場合が多かった。
また充填剤が離脱した場合は、離脱した部分にトナーが埋まり込んだり、あるいは離脱した充填剤が逆に研摩剤として作用し、摩耗を加速する等の問題が生じた。
充填剤の粒径を細かくする等の試みもされたが、充填剤とフッ素樹脂との接着性が悪く、逆にフッ素樹脂層全面が摩耗するという結果となった。
【0005】
また、特開2000−298411号公報、特許第3261166号公報には、耐久性と密着性に優れた樹脂を用いて成膜する技術が提案されている。しかしながら、この技術は、製造条件によって表面構造にムラができやすく、ローラにより寿命が変動しやすいという欠点があった。また、特開2000−298411号公報の技術は、加熱により、フッ素樹脂層が表面に浮いていてくることを期待しているが、その層が薄く、また離型に適した表面張力を維持できるように構造が制御されていないため、何らかの形で表面に傷が付くと、離型性が悪いポリイミド層が露出し、そこがトナー付着の核になり、ジャムへとつながることがあった。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−298411号公報
【特許文献2】
特許第3261166号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、耐摩耗性、オフセット防止性、静電オフセット防止性、離型層の剥離防止性の各種特性に優れ、さらに得られる画質も向上する定着部材、定着装置、定着方法および画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、耐熱性基材と前記耐熱性基材上に設けられた離型層とを有する定着部材において、前記離型層は、フッ素樹脂と、荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の前記定着部材の温度よりも高い耐熱樹脂との混合物によって形成され、かつ前記離型層は、水に対する接触角が80°以上であることを特徴とする定着部材である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の定着部材において、前記離型層が、前記フッ素樹脂および耐熱樹脂の両者の融点以上の温度で熱処理に施されていることを特徴とする定着部材である。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の定着部材において、前記離型層が、フッ素樹脂からなる島相と、耐熱樹脂からなる海相とからなる海島構造を有していることを特徴とする定着部材である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の定着部材において、前記離型層の島相のフッ素樹脂同士の間隔が、定着されるトナー粒径よりも小さいことを特徴とする定着部材である。
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の定着部材において、前記離型層の耐熱樹脂中に導電性充填剤が含まれていることを特徴とする定着部材である。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の定着部材において、前記離型層とその下地との間に接着層が設けられていることを特徴とする定着部材である。
請求項7の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の定着部材において、前記耐熱性基材が、前記離型層に用いられているものと同じ耐熱樹脂からなり、かつ前記離型層が、前記耐熱性基材上に直接形成されていることを特徴とする定着部材である。
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の定着部材において、前記離型層と耐熱性基材との間に弾性層が設けられていることを特徴とする定着部材である。
請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の定着部材において、前記耐熱樹脂が、室温で溶液化可能な樹脂であることを特徴とする定着部材である。
請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の定着部材において、熱導電性充填剤が、前記離型層の耐熱樹脂中に含まれていることを特徴とする定着部材である。
請求項11の発明は、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の定着部材を備えてなる定着装置である。
請求項12の発明は、請求項11に記載の定着装置を用いる電子写真画像の定着方法であって、前記離型層表面に、離型剤が供給されていることを特徴とする定着方法である。
請求項13の発明は、請求項11に記載の定着装置において、前記離型層表面に離型剤を供給する手段を具備したことを特徴とする定着装置である。
請求項14の発明は、請求項11または13に記載の定着装置を用いる定着方法であって、クリーニング手段により前記離型層表面がクリーニングされることを特徴とする定着方法である。
請求項15の発明は、請求項11または13に記載の定着装置において、前記離型層表面をクリーニングするクリーニング手段がさらに設けられてなることを特徴とする定着装置である。
請求項16の発明は、請求項11、13または15に記載の定着装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明においては、定着部材の最外表面上に設ける離型層を、フッ素樹脂と、荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の前記定着部材の温度よりも高い耐熱樹脂との混合物で形成し、かつ前記離型層の水に対する接触角が80°以上になるように調整することを特徴とする。
即ち、本発明においては、定着部材の表面に、フッ素樹脂と耐熱樹脂の混合物によって離型層が形成されているため、離型層の耐熱性に優れている。また、前記耐熱樹脂の荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度よりも高く設定されているため、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で押圧されても変形しにくいためこれらが食い込みにくく、そのため摩耗しにくくなっている。
また大量の紙(記録材)を通した時、紙から紙粉が発生し、定着部材に付着し、紙粉に含まれる種々の無機充填剤により離型層表面が摺擦を受けても同様の理由で摩耗しにくい。
また、トナー中から出て離型層側に付着したワックスが、離型層上ではじかれることがないため、直接トナーの樹脂等が離型層に触れてしまいオフセットしたり、ホットメルト接着剤のように機能して定着ローラに記録材が巻きつくといったことが生じない。
【0010】
水に対する接触角が80°未満であると、濡れ過ぎるため、トナー樹脂自身の接着力が急激に増大してワックスによる付着防止効果を上回り、トナー全体が離型層側に移行し、定着不良を生じる。
なお、本発明における接触角とは、定着部材の表層材料の平面状の試験片を形成し、協和界面科学社製のCA−X型で室温において液滴法によって測定した値である。
【0011】
離型層の厚さは5〜100μmが好ましく、10〜50μmに設定するのが更に好ましい。5μm未満では通紙を行なった時に、オフセットが発生するライフが短くなり、100μmを越えるとクラックが発生する傾向がある。
【0012】
離型層のフッ素樹脂としては、分子内にフッ素原子を含むものであればよく特に限定されるものではない。
具体的にはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)とその変性物、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体(TFE/VdF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、クロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体(ECTFE)、クロロトリフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体(CTFE/VdF)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリフッ化ビニル(PVF)等が挙げられる。
【0013】
耐熱樹脂としては、定着時の定着部材の温度よりも荷重たわみ温度(ASTMD648、1.82MPa)が高い物を使用すればよいが、例えば定着時の定着部材の温度が150℃の場合は、具体的にはポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアリレート(PAR)、液晶ポリマー(LCP)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等の樹脂が使用可能である。これらは組み合わせて使用してもよい。
【0014】
定着部材上に形成される離型層の水に対する接触角を、80°以上の範囲内に調整する方法としては、離型層の形成材料であるフッ素樹脂と耐熱樹脂との混合比を変化させ、水に対する接触角を制御する方法がある。
例えばフッ素樹脂がPFAであり、耐熱樹脂がポリイミドの場合、接触角を80°以上にする方法としては、ポリイミドの割合を50重量%以下の範囲で混合し離型層を形成すればよい。なおフッ素樹脂および耐熱樹脂の混合割合は任意であるが、前記のように接触角を80°以上にする必要がある。
なお、本発明において、定着部材の形態は定着ローラ、定着ベルト等の任意の形態に適用可能である。
【0015】
また本発明によれば、離型層が、フッ素樹脂および耐熱樹脂の両者の融点以上の温度で熱処理に施されているのが好ましい。この態様によれば、両者の樹脂が溶融した状態で、相溶やミクロ分散等することにより、耐摩耗性を更に改善することができる。
【0016】
また本発明によれば、離型層は、フッ素樹脂からなる島相と、耐熱樹脂からなる海相とからなる海島構造を有しているのが好ましい。
図1は、このような海島構造を有する離型層の表面および断面を説明するための図である。図1において、離型層は、フッ素樹脂101からなる島相と、耐熱樹脂102からなる海相とからなる海島構造を有している。この態様によれば、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ、記録材等で摺擦を受けた場合でも、耐熱樹脂が離脱しにくい。したがって、耐摩耗性を維持することができる。これとは逆に、離型層がフッ素樹脂101からなる海相と、耐熱樹脂102からなる島相とからなる海島構造を有している場合は(図2)、摺擦時に表面に露出した耐熱樹脂が離脱する場合があり、その場合、周辺のフッ素樹脂は摩耗しやすくなってしまう。
【0017】
また本発明によれば、離型層の島相のフッ素樹脂同士の間隔が、定着されるトナー粒径よりも小さいことが好ましい。
図3は、このような態様を説明するための断面図である。図3において、離型層は、フッ素樹脂101からなる島相と、耐熱樹脂102からなる海相とからなる海島構造を有し、かつ離型層の島相のフッ素樹脂101同士の間隔が、定着されるトナー104の粒径よりも小さくなっている。この構造によれば、トナー104が耐熱樹脂102に直接接触する面積が小さくなるため、オフセット防止に対して有利である。なお、符号103はオイル、ワックス等の離型剤である。
【0018】
また本発明によれば、離型層の耐熱樹脂中には導電性充填剤が含まれていることが好ましい。例えば、1010Ω・cm以下の抵抗を有する導電性充填剤を耐熱樹脂中に含有させることにより、静電オフセットを防止することができる。耐熱樹脂はフッ素樹脂よりも表面張力が小さいため、導電性充填剤をより均一に分散させやすく、抵抗むらを低減することができる。導電性充填剤は、例えばフッ素樹脂に対し1〜50重量%の範囲で含まれるのがよく、耐熱樹脂との合計で5〜75重量%となるのが離型性を維持する上で好ましい。
導電性充填剤としては、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性ポリマー、ケッチンブラック、アセチレンブラック等のカーボンやグラファイト、銀、ニッケル、銅等の金属やこれら合金、マイカ、カーボン、ガラス等にメッキした複合金属、酸化錫、酸化インジウム等の酸化金属、導電性セラミック繊維、アニオン、カチオン、ノニオン、両性を有する界面活性剤等が挙げられる。
【0019】
また本発明によれば、離型層とその下地との間に接着層が設けられていることが好ましい。この態様によれば、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受ける際の離型層の剥離を防止することが可能となる。
ここで接着層としては、耐熱性基材と、離型層との接着性を高める各種市販の耐熱性プライマーが使用でき、例えば、アルミニウム製ローラに対してはポリイミド系プライマー、ポリアミドイミド系プライマー、ポリエーテルスルホン系プライマー、更にこれら混合系プライマーが好適に使用される。また、例えばポリイミド樹脂の耐熱性エンドレスベルト層に対しては、ポリイミド系プライマーやフッ素系プライマー、更にこれら混合系プライマーが好適に使用される。
【0020】
また本発明によれば、耐熱性基材が、前記離型層に用いられているものと同じ耐熱樹脂からなり、かつ前記離型層が、前記耐熱性基材上に直接形成されていることが好ましい。
例えばポリイミド樹脂の耐熱性エンドレスベルト層に対して、離型層を構成する耐熱樹脂としてもポリイミド樹脂を使用し、直接耐熱性エンドレスベルト層上に離型層を形成することによって接着層を使用しなくとも耐熱性基材と、離型層との接着性を高めることができ、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受ける際の離型層の剥離を防止することができる。このため、接着層の塗布および乾燥を行う必要が無く、工程数の低減が可能となる。
【0021】
また本発明によれば、トナーを均一に加熱したり、ニップ幅をより大きくし通紙の線速を上げるために、離型層と耐熱性基材との間に弾性層を設けるのが好ましい。弾性層は、公知のものを採用することができる。本発明においては、離型層がフッ素樹脂のみで形成されている場合に比べて、耐熱樹脂が混合されていることにより弾性層に対して密着性を向上させることが可能となり、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受ける際の離型層の弾性層からの剥離を防止することができる。
【0022】
また本発明によれば、耐熱樹脂が、室温で溶液化可能な樹脂であることが好ましい。この態様によれば、粉体での塗装に比べて、塗装後のレベリングが行われるため塗膜の平滑性が良好であり、定着時に離型層の面形状が画像に転写されても画質の劣化を押さえることができる。また、基材の微細な凹凸があっても液状であるために十分に覆うことができ、接触面積が増大するために基材への密着性が向上する。
このような耐熱樹脂は、例えばポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等が挙げられる。これらの耐熱樹脂は前駆体の溶液として、あるいは溶液化して用いるのが好適である。これらの溶液には簡単にフッ素樹脂粉末を混合・分散させることができ、浸漬や塗布により簡便に金属製円筒状芯金上のような耐熱性基材に表面平滑性よく被覆可能となる。樹脂が熱可塑性の場合は溶剤を蒸発させるだけで、また、樹脂が熱硬化性の場合は溶剤を蒸発させた後に熱硬化させることによって金属製円筒状芯金上に耐熱樹脂層を形成することができる。ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)の前駆体溶液は知られており、さらに、ポリベンゾイミダゾール(PBI)はジメチルアセトアミド(DMA)に溶解、ポリエーテルスルホン(PES)は、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、N−メチル−2−ピロリドンに可溶であることが知られており、これらの溶液を用いることができる。
【0023】
また本発明によれば、熱導電性充填剤が、離型層の耐熱樹脂中に含まれていることが好ましい。
耐熱樹脂はフッ素樹脂よりも表面張力が小さいため、熱伝導性充填剤を耐熱樹脂中に含有させることにより熱伝導性充填剤をより均一に分散させやすく、均一な熱伝導を行わせることができる。
具体的には、熱導伝導性粒子としては、ダイヤモンド、銀、銅、アルミニウム、大理石、ガラス、ボロンナイトライド、アルミナ、炭化ケイ素、チタン酸カリウム、窒化アルミ、窒化ホウ素、マイカ、シリカ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化べリリウム、タルク、炭酸カルシウム等、およびこれら2種以上の混合物を挙げることができる。これらの添加量は、耐熱樹脂に対して10〜50重量%の範囲が離型性を維持する上で好ましい。
【0024】
図4は、本発明の定着部材を備えてなる定着装置の一例を説明するための図である。図4において、符号1、2は、互いに平行に上下に所定の押圧力をもって圧接させた、上側の定着ローラ(加熱ローラ)と下側の加圧ローラである。定着ローラ1は、耐熱性基材11とその上部に設けられた離型層12とからなっている。3は定着ローラ1に内装したハロゲンヒーター等の発熱源、4は定着ローラ1の表面に接触させたサーミスター等の温度検出素子であり、定着ローラ1の表面温度がこの素子4により検知され、その検知情報に応じて不図示の制御回路により発熱源3の通電が制御されて定着ローラ1の表面温度が所定の温度に管理される。
符号6は定着ローラ1にばね7で付勢して当接させた記録材分離爪であり、定着ローラ1の面に付着して巻き付こうとする記録材を定着ローラ1から分離する働きをする。
加圧ローラ2は芯金2bの表層にシリコーンゴム層2aを被覆したものを使用することができる。
上記のローラ対1、2は不図示の駆動手段により所定の速度で回転駆動される。Pは不図示の作像手段部で未定着トナー画像Tを形成担持させた記録材であり、上記ローラ対1、2の挟圧部(定着ニップ部、ニップ幅5〜6mm)Nに導入され、この挟圧部を挟持搬送されていくことで熱と圧力でトナー像の定着を受ける。
本発明においては、定着部材の表面に、フッ素樹脂と耐熱樹脂の混合物によって離型層12が形成されているため、離型層12の耐熱性に優れている。
また、前記耐熱樹脂の荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度よりも高く設定されているため、記録材分離爪6、温度検出素子4、加圧ローラ2等で押圧されても変形しにくいためこれらが食い込みにくく、そのため摩耗しにくくなっている。
また大量の紙(記録材)を通した時、紙から紙粉が発生し定着部材に付着して紙粉に含まれる種々の無機充填剤により離型層12表面が摺擦を受けても同様の理由で摩耗しにくい。
また、トナー中から離型層12側に付着したワックスが、離型層12上ではじかれることがないため、直接、トナーの樹脂等が離型層12に触れてしまい、オフセットしたり、ホットメルト接着剤のように機能して定着ローラに記録材が巻きつくといったことが生じない。
【0025】
図5は、本発明の定着部材を備えてなる定着装置の別の例を説明するための図である。前記図4のものと共通の構成部材部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。図5は、離型層表面に離型剤が供給され、また離型層表面をクリーニングするクリーニング手段がさらに設けられてなる態様を示している。
符号5は、定着ローラ1に対するオイル供給部材兼クリーニング部材としてのローラ体である。このローラ体は芯金5aとオイル含浸耐熱性フェルト5bより構成され、不図示の偏心カム等により定着ローラ1に対して接離制御される。
本発明においては、耐熱樹脂の荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度よりも高く設定されているため、ローラ体5のようなクリーニング手段および離型剤塗布手段で押圧された場合でも変形しにくいためこれらが食い込みにくく、そのため摩耗しにくくなっている。
また、離型層に塗布された離型剤がはじかれることがないよう接触角が制御されているため、直接トナーの樹脂等が離型層に触れてしまいオフセットしたり、ホットメルト接着剤のように機能して定着ローラ1に記録材が巻きつくといったことが生じない。
さらに図5の態様のように、定着ローラ1の離型層に離型剤を塗布すると、耐熱樹脂部分にオイル成分が保持されてオフセット防止被覆層は長期にわたり安定した非粘着性を示すことができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明する。
下記表1に示したような離型層を有する定着部材を用い、実機評価を行った。評価は、帯電電位、オフセット性、耐久寿命について行った。
使用機種:Spirio3550((株)リコー製)
帯電電位:表面電位計Trek製 Model347により通紙中の定着ローラ表面を測定し、時間平均を算出。
オフセット性:罫線状チャートを連続100枚複写して4段階評価した。
(良→◎→○→△→×→悪)
耐久寿命:連続通紙し表面の削れ量により4段階評価した。
(良→◎→○→△→×→悪)
温度分布:定着ローラ軸方向の中央部と両端部の3個所にサーミスタを取り付け温度差を測定し4段階評価した。
(温度差小→◎→○→△→×→大)
結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
なお、表1において、定着時の定着部材の温度は150℃であり、実施例1の耐熱樹脂の荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)は、203℃、実施例2の耐熱樹脂の荷重たわみ温度は152℃、実施例3の耐熱樹脂の荷重たわみ温度は203℃、実施例4の耐熱樹脂の荷重たわみ温度は152℃であり、離型層の水に対する接触角は、実施例1は105°、実施例2は107°、実施例3は104°、実施例4は106°、比較例1は108°、比較例2は109°である。また、離型層は、耐熱性基材としてアルミ製円筒形芯金の上部に、30μmの厚さに形成したものである。
【0029】
【発明の効果】
請求項1の発明は、耐熱性基材と前記耐熱性基材上に設けられた離型層とを有する定着部材において、前記離型層は、フッ素樹脂と、荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の前記定着部材の温度よりも高い耐熱樹脂との混合物によって形成され、かつ前記離型層は、水に対する接触角が80°以上であることを特徴とする定着部材であるので、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で押圧されても変形しにくいためこれらが食い込みにくく、そのため摩耗しにくくなっている。また大量の紙(記録材)を通した時、紙から紙粉が発生し定着部材に付着して紙粉に含まれる種々の無機充填剤により離型層表面が摺擦を受けても同様の理由で摩耗しにくい。また、トナー中から出て離型層側に付着したワックスが、離型層上ではじかれることがないため、直接トナーの樹脂等が離型層に触れてしまい、オフセットしたり、ホットメルト接着剤のように機能して定着ローラに被記録材が巻きつくといったことが生じない。したがって、耐摩耗性、オフセット防止性、静電オフセット防止性、離型層の剥離防止性の各種特性に優れ、さらに得られる画質も向上する定着部材が提供される。
【0030】
請求項2の発明は、請求項1に記載の定着部材において、前記離型層が、前記フッ素樹脂および耐熱樹脂の両者の融点以上の温度で熱処理に施されていることを特徴とする定着部材であるので、両者の樹脂が溶融した状態で、相溶やミクロ分散等することにより、耐摩耗性を更に改善することができる。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の定着部材において、前記離型層が、フッ素樹脂からなる島相と、耐熱樹脂からなる海相とからなる海島構造を有していることを特徴とする定着部材であるので、摺擦を受けても離脱しにくい構造であり、耐摩耗性を維持するのに有利である。
請求項4の発明は、請求項3に記載の定着部材において、前記離型層の島相のフッ素樹脂同士の間隔が、定着されるトナー粒径よりも小さいことを特徴とする定着部材であるので、トナーが耐熱樹脂に直接接触する面積が小さくなるため、オフセット防止に対して有利である。
【0031】
請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の定着部材において、前記離型層の耐熱樹脂中に導電性充填剤が含まれていることを特徴とする定着部材であるので、耐熱樹脂はフッ素樹脂よりも表面張力が小さいため、導電性充填剤をより均一に分散させやすく、抵抗むらを低減することができる。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の定着部材において、前記離型層とその下地との間に接着層が設けられていることを特徴とする定着部材であるので、ブレード等のクリーニング手段、離型剤塗布手段、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で摺擦を受ける際の離型層の剥離を防止することが可能となる。
請求項7の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の定着部材において、前記耐熱性基材が、前記離型層に用いられているものと同じ耐熱樹脂からなり、かつ前記離型層が、前記耐熱性基材上に直接形成されていることを特徴とする定着部材であるので、接着層を使用しなくとも耐熱性基材と、離型層との接着性を高めることができ、接着層の塗布および乾燥を行う必要が無く、工程数の低減が可能となる。
【0032】
請求項8の発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の定着部材において、前記離型層と耐熱性基材との間に弾性層が設けられていることを特徴とする定着部材であるので、離型層がフッ素樹脂のみで形成されている場合に比べて、耐熱樹脂が混合されていることにより弾性層に対して密着性を向上させることが可能となる。
請求項9の発明は、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の定着部材において、前記耐熱樹脂が、室温で溶液化可能な樹脂であることを特徴とする定着部材であるので、溶液化可能な樹脂を使用することにより粉体での塗装に比べて、塗装後のレベリングが行われるため塗膜の平滑性が良好であり、定着時に離型層の面形状が画像に転写されても画質の劣化を抑えることができる。また、基材の微細な凹凸があっても液状であるために十分に覆うことができ、接触面積が増大するために基材への密着性が向上する。
請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の定着部材において、熱導電性充填剤が、前記離型層の耐熱樹脂中に含まれていることを特徴とする定着部材であるので、耐熱樹脂はフッ素樹脂よりも表面張力が小さいため、熱伝導性充填剤を耐熱樹脂中に含有させることにより熱伝導性充填剤をより均一に分散させやすく、均一な熱伝導を行わせることができる。
【0033】
請求項11の発明は、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の定着部材を備えてなる定着装置であるので、耐熱樹脂の荷重たわみ温度(ASTM D648、1.82MPa)が定着時の定着部材の温度よりも大きく設定されているため、記録材分離爪、温度検出素子、加圧ローラ等で押圧されても変形しにくいためこれらが食い込みにくく、そのため摩耗しにくくなっている。また大量の紙(記録材)を通した時、紙から紙粉が発生し定着部材に付着して紙粉に含まれる種々の無機充填剤により離型層表面が摺擦を受けても同様の理由で摩耗しにくい。また、トナー中から出て離型層側に付着したワックスが、離型層上ではじかれることがないため、直接、トナーの樹脂等が離型層に触れてしまい、オフセットしたり、ホットメルト接着剤のように機能して定着ローラに記録材が巻きつくといったことが生じない。
請求項12の発明は、請求項11に記載の定着装置を用いる電子写真画像の定着方法であって、前記離型層表面に、離型剤が供給されていることを特徴とする定着方法であるので、耐熱樹脂部分にオイル成分が保持され、長期にわたり安定した非粘着性を示すことができる。
請求項13の発明は、請求項11に記載の定着装置において、前記離型層表面に離型剤を供給する手段を具備したことを特徴とする定着装置であるので、耐熱樹脂部分にオイル成分が保持され、長期にわたり安定した非粘着性を示すことができる。
【0034】
請求項14の発明は、請求項11または13に記載の定着装置を用いる定着方法であって、クリーニング手段により前記離型層表面がクリーニングされることを特徴とする定着方法であるので、定着部材の耐摩耗性を維持しつつ、クリーニングを行うことができる。
請求項15の発明は、請求項11または13に記載の定着装置において、前記離型層表面をクリーニングするクリーニング手段がさらに設けられてなることを特徴とする定着装置であるので、定着部材の耐摩耗性を維持しつつ、クリーニングを行うことができる。
請求項16の発明は、請求項11、13または15に記載の定着装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置であるので、耐摩耗性、オフセット防止性、静電オフセット防止性、離型層の剥離防止性の各種特性に優れ、さらに得られる画質も向上する画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】海島構造を有する離型層の表面および断面を説明するための図である。
【図2】フッ素樹脂からなる海相と、耐熱樹脂からなる島相とからなる海島構造を有する離型層の表面および断面を説明するための図である。
【図3】離型層の島相のフッ素樹脂同士の間隔が、定着されるトナー粒径よりも小さい態様を説明するための図である。
【図4】本発明の定着部材を備えてなる定着装置の一例を説明するための図である。
【図5】本発明の定着部材を備えてなる定着装置の別の例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 定着ローラ
2 加圧ローラ
3 発熱源
4 温度検出素子
5 ローラ体
6 記録材分離爪
7 ばね
11 耐熱性基材
12 離型層
101 フッ素樹脂
102 耐熱樹脂
103 離型剤
104 トナー
Claims (16)
- 耐熱性基材と前記耐熱性基材上に設けられた離型層とを有する定着部材において、前記離型層は、フッ素樹脂と、荷重たわみ温度(ASTMD648、1.82MPa)が定着時の前記定着部材の温度よりも高い耐熱樹脂との混合物によって形成され、かつ前記離型層は、水に対する接触角が80°以上であることを特徴とする定着部材。
- 前記離型層が、前記フッ素樹脂および耐熱樹脂の両者の融点以上の温度で熱処理に施されていることを特徴とする請求項1に記載の定着部材。
- 前記離型層が、フッ素樹脂からなる島相と、耐熱樹脂からなる海相とからなる海島構造を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の定着部材。
- 前記離型層の島相のフッ素樹脂同士の間隔が、定着されるトナー粒径よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載の定着部材。
- 前記離型層の耐熱樹脂中に導電性充填剤が含まれていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記離型層とその下地との間に接着層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記耐熱性基材が、前記離型層に用いられているものと同じ耐熱樹脂からなり、かつ前記離型層が、前記耐熱性基材上に直接形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記離型層と耐熱性基材との間に弾性層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の定着部材。
- 前記耐熱樹脂が、室温で溶液化可能な樹脂であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の定着部材。
- 熱導電性充填剤が、前記離型層の耐熱樹脂中に含まれていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の定着部材。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の定着部材を備えてなることを特徴とする定着装置。
- 請求項11に記載の定着装置を用いる電子写真画像の定着方法であって、前記離型層表面に、離型剤が供給されていることを特徴とする定着方法。
- 前記離型層表面に離型剤を供給する手段を具備したことを特徴とする請求項11に記載の定着装置。
- 請求項11または13に記載の定着装置を用いる定着方法であって、クリーニング手段により前記離型層表面がクリーニングされることを特徴とする定着方法。
- 前記離型層表面をクリーニングするクリーニング手段がさらに設けられてなることを特徴とする請求項11または13に記載の定着装置。
- 請求項11、13または15に記載の定着装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
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JP2002273954A JP2004109684A (ja) | 2002-09-19 | 2002-09-19 | 定着部材、定着装置、定着方法および画像形成装置 |
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JP2012058559A (ja) * | 2010-09-10 | 2012-03-22 | Canon Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
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- 2002-09-19 JP JP2002273954A patent/JP2004109684A/ja active Pending
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