JP2005091008A - 酸素インジケーターおよびそれを用いた容器・袋、包装体 - Google Patents

酸素インジケーターおよびそれを用いた容器・袋、包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、容器または袋内の内容物の劣化に大きく関与する酸素の存在を検知し、変色という手段を用いて一目で容器または袋内の酸素ガス把握することができる酸素インジケーターを提供する。特に該酸素インジケーターに接着層を具備した接着ラベル型の酸素インジケーターは一目で容器または袋内の酸素ガス把握することができる他、接着ラベル型であるため簡単に容器または袋に具備することが可能であり、さらに所望の場所に固定することができるのである。
【解決手段】接着ラベル型の酸素インジケーターを用いる。
【選択図】図3

Description

本発明は、酸素インジケーターおよびそれを用いた容器・袋、包装体に関する。
スーパーなどで食材を購入し、各家庭でその購入した食材を調理して食べるという従来の形態に加え、最近では共働きのため調理の時間がない、自分の趣味の時間を多く取りたい等の理由により、家事を簡便に行いたいという意向から、調理に関してはスーパー等のバックヤードやセントラルキッチンなどで調理された調理済み食品等を購入し、家庭で食す形態が増えてきている。
一方、スーパーやコンビニエンスストアの調理済食品においては、調理済食品の利便性を売りに個々の食品の味、量等、好みに合わせた商品開発が活発になされ、多種類の食品が市場に投入されている。また、スーパーやコンビニエンスストア等の惣菜販売者は、消費者の強いニーズである素材そのもののおいしさの提供および安心・安全・健康志向に応えるため、食品保存料等を削減した惣菜等の提供を模索しているが、食品保存料を削減すると食品の腐敗開始が早くなるため、食品の安全対策が必須となっている。また、食品の腐敗に関する研究から、空気中の酸素の影響が重要であることが広く知られている。そのため、包装体内を無酸素状態で包装する種々の方法が検討されている。
食品の腐敗を防止する目的で、包装体内を無酸素状態に保つ方法として、包装体内を真空状態で包装する真空包装したり、包装体内に酸素吸収剤を用いて無酸素包装したり、包装体内を所望のガスにて密封するガス置換包装する方法が挙げられる。
例えば、真空包装の場合、包装体内を真空状態にするため、酸素による食品の酸化等の腐敗を防止でき、さらに、包装体内が真空で保たれているかを判別する際は、包装体内に空気の流入があるかどうかを目視確認することで、比較的容易に判別できる。また、保管、陳列スペースの点において有利であり、比較的長期の保存が必要な場合に多用されている。しかしながら、包装体内を真空にするため、食品が該包装体を包装しているフィルム等によって大気圧によって密着した包装形態になり、ボリューム感を与えることができない他、食品の形態がいびつになってしまうため美粧性の観点で問題が残る。
一方、包装体内に酸素吸収剤を用いたり、酸素吸収層を有する包装材で包装する場合や包装体内を所望のガスにて密封するガス置換包装する方法では、食品を大気圧によって押しつぶすこと無く、食品を作ったままの形状でディスプレイできるため、商品をおいしく見せれる等のいわゆるディスプレイ効果による商品差別化が図れる点で優れている。そのため、賞味期限が数日から1ヶ月以内の比較的短期間の商品については酸素吸収による無酸素包装やガス置換包装の検討が主として行われている。
しかしながら、包装体内に酸素吸収剤を用いて無酸素包装したり、包装体内を所望のガスにて密封するガス置換包装する方法では、包装体内のガス環境を目視して包装体内が適したガス雰囲気下で保存されているかどうかの判断をすることは難しく、包装体内のガス雰囲気が適性であるかどうかを判別する方法が模索されている。特に食品腐敗に大きな影響を与える酸素の有無を検知する酸素インジケーターの開発およびこのような酸素インジケーターを具備した包装容器・袋が望まれている。
このような、酸素インジケーター機能として、酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤が開示されている。例えば、特許文献1(特開昭54−138489号公報)にはメチレンブルー、糖類、アルカリ性物質、水分およびアスコルビン酸からなる酸素インジケーター付き脱酸素剤が開示されている。この脱酸素剤はアスコルビン酸による脱酸素であるが、本来の機能である脱酸素機能に加え、メチレンブルーを指示色素として用い、メチレンブルーが酸素がある場合は青色、酸素のない場合は無色を示す酸素インジケーター機能を付け加えているため、一目で酸素の有無を確認できる点で優れている。
しかしながら、特許文献1(特開昭54−138489号公報)で代表される酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤の場合、小袋状のため容器または袋毎に該酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤を入れる必要がある。特に、人的に入れる場合、容器または袋にあらかじめ決められた規定の数を間違えたり、時によっては入れ忘れたりしたりする場合がある。また、このような間違えがないとしても当業者にとってはかなりの労働負担になっており、機械的に容器または袋に入れる場合においても、機械設備を設置する必要があり、当業者にとっては設備投資やメンテナンスが負担になっている。
さらに、容器または袋内を小袋が自由に動き回れるため、内容物が食品である場合、子供や老人が間違って小袋状の酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤を食べてしまう問題が残されている。このような誤食を防止するため、該酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤に両面接着ラベルを用いて容器または袋に貼着する方法があるが、両面接着ラベルの離型紙を剥がす手間が作業効率を低下させる問題が残され、さらにまた、該酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤を入れる容器または袋があらかじめ真空もしくはガス置換されている場合、容器または袋内のガス組成を該酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤の脱酸素によってバランスを崩し、内容物が食品である場合、食品劣化を引き起こしてしまう等の問題が残されている。
特開昭54−138489号公報
本発明の課題は、容器または袋内の内容物の劣化に大きく関与する酸素の存在を検知し、変色という手段を用いて一目で容器または袋内の酸素ガス把握することができる酸素インジケーターに関する。特に該酸素インジケーターに接着層を具備した接着ラベル型の酸素インジケーターは一目で容器または袋内の酸素ガス把握することができる他、接着ラベル型であるため簡単に容器または袋に具備することが可能であり、さらに所望の場所に固定することができるのである。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
(1)酸化還元指示薬が酸素インジケーター部となる酸素インジケーター。
(2)該酸化還元指示薬がメチレンブルー、メチルレッド、アントシアニン、アントラキノン、β−カロチン、メチルオレンジ、リトマス、ブロムチモールブルー、フェノールフタレンの少なくとも1つからなることを特徴とする(1)に記載の酸素インジケーター。
(3)酸素インジケーターの少なくとも一部に接着層を具備した接着ラベル型であることを特徴とする(1)または(2)に記載の酸素インジケーター。
(4)酸素インジケーター部が酸化還元指示薬を含有する支持体であり、接着ラベルの接着面側に接着ラベルの接着剤を介して貼着し、該酸素インジケーター部が容器内の酸素に暴露することによって変色することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の酸素インジケーター。
(5)該支持体がプラスチック、金属、セラミック、結晶性セルロース、ゲル、紙およびこれらの複合素材からなることを特徴とする(4)に記載の酸素インジケーター。
(6)接着ラベルの接着面側に具備した酸素インジケーター部を覆うように保護フィルムを具備したことを特徴とする(4)または(5)に記載の酸素インジケーター。
(7)該保護フィルムの酸素ガス透過量が1.0〜500000.0ml/m2/day/MPaであることを特徴とする(6)に記載の酸素インジケーター。
(8)接着ラベルの接着層がゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤のいずれかであることを特徴とする(3)〜(7)のいずれかに記載の酸素インジケーター。
(9)接着ラベルの基材層のヘイズが10以下であることを特徴とする(3)〜(8)のいずれかに記載の酸素インジケーター。
(10)(1)〜(9)のいずれかに記載の酸素インジケーターを具備した容器または袋。
(11)(10)に記載の容器または袋を使用した包装体。
(12)容器内または袋内が、真空状態であることを特徴とする(11)に記載の包装体。
(13)容器内または袋内が、ガス置換されていることを特徴とする(11)に記載の包装体。
本発明が従来技術と最も相違するところは、従来技術がメチレンブルーを用いた酸素インジケーターを具備した脱酸素剤の小袋であるのに対し、本発明は酸化還元指示薬を用いた酸素インジケーターで、接着層を具備した接着ラベルであることである。
上記、従来技術と相違するところの本発明でいう構成要件に基づく効果は、酸化還元指示薬を用いているため、酸化還元指示薬の酸化還元能力の強度によって所望の酸素濃度で変色する酸素インジケーターを提供することができるのである。また、本発明の酸素インジケーターは少なくとも一部に接着層を具備するため、接着ラベルとして使用ができ、そのため、人的に入れる場合、煩雑な労働負担が少なく、また、機械的に容器または袋に入れる場合、簡単な設備で容器または袋に入れることが可能で設備投資やメンテナンスの負担が少なく、さらに、容器または袋内に酸素インジケーターに具備した接着層によって、容器または袋内に固定することができるため子供や老人が間違って食べてしまう事故を防止でき、さらにまた、該酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤を入れる容器または袋があらかじめ真空もしくはガス置換されている場合、容器または袋内のガス組成を該酸素インジケーター機能付きの脱酸素剤の脱酸素効果によってバランスを崩し、内容物が食品である場合、食品劣化を引き起こしてしまう等の問題を防止できる酸素インジケーター機能のみの接着ラベルである。本発明の酸素インジケーター付き接着ラベルを具備した容器・袋は一目で容器または袋内の酸素状況を確認することができ、食品の劣化の目安とすることができる優れた容器または袋のである。また、本発明の酸素インジケーター付き接着ラベルを具備した容器または袋を用いた包装体は誰もが容易に容器または袋内の酸素状況を確認することができる優れた包装体を提供できるのである。
以下、本願発明について具体的に説明する。
本発明でいう酸素インジケーターとは、酸素インジケーター部を有し、該酸素インジケーター部が酸素に暴露することによって、色差変化等で酸素の有無を示す機能を有するものを示す。該酸素インジケーターの形態として、小袋2(図1)、接着ラベル(図2、図3)、シート状、キャップ等の様々な形態が挙げられ、ハンドリングの観点より好ましくは接着ラベル、シート状が良く、さらに誤食防止の観点より接着ラベルがより好ましい。
本発明でいう酸化還元指示薬とは物質の酸化または還元によって光吸収波長が変化すれば良く、この変化した光吸収波長を検出することによって酸素の有無を判断することができるのである。利用できる光吸収波長の波長域は、変化した波長を測定あるいは検出できればどのような波長でも利用できる。例えばUV領域に変化域があればUV測定装置を用いて検出すれば良く、好ましくは、可視光域(400nm〜600nm)であれば波長を測定する機械を用いることなく、目視で確認できるために良い。
本発明でいう酸化還元指示薬の光吸収波長変化反応とは、酸化還元指示薬自体の構造変化あるいは酸化還元指示薬が酸素インジケーター部に含有する他の化合物と反応に起因して光吸収波長が変化することをいう。この酸化還元指示薬の光吸収波長変化反応は可逆反応であっても、不可逆反応であっても支障がないが、好ましくは何度も繰り返して使用できるため、可逆反応が良い。また、本発明で使用する酸化還元指示薬を種々に選択することによって、所望の色、所望の酸素濃度で酸素濃度の有無を検知することができ、さらに検知する酸素濃度の設定や変色速度等を所望の設定にすることができる。
さらに、本発明の酸化還元指示薬による変色が不可逆反応である場合、包装体内における内容物の酸素濃度による暴露程度を色差(色の濃淡、変色等)によって判別できるため、包装体内における内容物がどのくらい酸素濃度によって暴露したのかを積算表示できる。酸化還元指示薬による変色が可視光域(400nm〜600nm)であれば波長を測定する機械を用いることなく、一目で目視確認できるため好ましい。さらに、酸化還元指示薬の反応が数種の混合が化学的に安定であり、かつ、反応が独立である場合、例えば、酸化還元指示薬の反応に必要な酸素濃度、反応速度および反応時の色彩の全く違う酸化還元指示薬を数種混合して用いると、ある酸素濃度濃度ではオレンジ色、さらに酸素濃度が高い場合は青色等酸素濃度によって色を段階的に変化することが可能であったり、酸素濃度の暴露時間が少ない場合は褐色、酸素濃度の暴露時間が長い場合は赤色等酸素暴露時間によって色を段階的に変化することが可能である。
本発明でいう酸化還元指示薬としてメチレンブルー、ガロシアニン、メチルレッド、メチルバイオレッド、チモールブルー、アントシアニン、メチルイエロー、フェノールレッド、チモールフタレイン、アザリンイエロー、アントラキノン、サフラニン、β−カロチン、リコピン、レソルフィン、チオニン、クレシルブルー、トルイジンブルー、メチルオレンジ、リトマス、ブロムチモールブルー、カルミン、フェノールフタレン等が挙げられるが、好ましくはメチレンブルー、メチルレッド、メチルバイオレッド、チモールブルー、アントシアニン、メチルイエロー、フェノールレッド、アントラキノン、サフラニン、β−カロチン、レソルフィン、チオニン、クレシルブルー、メチルオレンジ、リトマス、ブロムチモールブルー、フェノールフタレン、さらに好ましくはメチレンブルー、メチルレッド、チモールブルー、アントシアニン、フェノールレッド、アントラキノン、β−カロチン、クレシルブルー、メチルオレンジ、リトマス、ブロムチモールブルー、フェノールフタレン、さらにより好ましくはメチレンブルー、メチルレッド、アントシアニン、アントラキノン、β−カロチン、メチルオレンジ、リトマス、ブロムチモールブルー、フェノールフタレンである。また、本発明で使用する酸化還元指示薬は酸素に対する酸化還元機能によって変色するのであるが、この機能は二酸化炭素によっても機能する場合があり、酸素インジケーターとして使用する他、二酸化炭素インジケーターとして使用しても良い。
本発明の酸素インジケーター部1は主として酸化還元指示薬を支持体に含有する部位を示すが、他の物質(例えば、酸・アルカリ調整剤、安定剤、他の着色料(例えば食紅)等)を支持体に含んでも機能的に問題が無ければ支障がない。
本発明の支持体としてプラスチック、金属、セラミック、結晶性セルロース、ゲル、紙、ガラス等が挙げられ、これらに塗布した形態、表面にコーティングした形態、浸漬した形態が挙げられる。例えば、支持体としてプラスチックを用いた場合、プラスチックにより酸素インジケーター機能を有する酸化還元指示薬を入れた構造体や、多孔性のプラスチック構造体に含浸させた構造体や不織布のような枚様体に吸水した構造体等が挙げられる。また、結晶性セルロース、ゲル、紙を用いた場合、結晶性セルロースである 商品名 アビセル(旭化成(株))等を用い、打錠成型したものや、ゼラチン、寒天等のゲルに包括させたり、吸水性の紙に含浸したもの等加工して固形物としたものが挙げられるが、酸化還元指示薬の光吸収波長変化反応を阻害せず、固形物として扱えるものであればいずれの方法であってもよい。本発明の支持体として好ましくはプラスチック、金属、セラミック、結晶性セルロース、ゲル、紙が挙げられ、より好ましくはプラスチック、金属、結晶性セルロース、ゲル、濾紙、さらに好ましくはプラスチック、結晶性セルロース、ゲル、濾紙である。さらにこれらの素材の複合素材でもよい。
本発明の酸素インジケーターは酸素インジケーターの少なくとも一部に接着層を具備した接着ラベル型(図2、図3)であることが容器または袋への投入時のハンドリング性や容器または袋への接着固定の観点より好ましい。本発明でいう接着層3とは既存の接着剤を塗布して接着加工したものを示し、接着強度は適宜、選択されれば良く、所望の接着強度によって接着剤の種類、塗布量等を選択すれば良く、接着強度の弱い粘着であっても密封することができれば良い。
本発明の接着層3に用いられる代表的な接着剤として溶剤タイプ、ホットメルトタイプ、反応性タイプ等が挙げられるが接着性を有しているものであれば支障はなく被包装物が食品である場合には、食品衛生法に適合した接着剤を使用することが好ましい。例えばゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤やこれらの中から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物が挙げられる。好ましくは所望の接着強度を設定しやすいという観点より、ゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、さらに好ましくはゴム系接着剤、アクリル系接着剤である。さらに溶媒抽出物が少なく、不純物の少ない観点より、アクリル系接着剤がさらにより好ましい。
また、これらの接着剤は、本発明の効果を損なわない範囲内で、公知の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤等を含有していてもよい。
ゴム系接着剤としては、例えば、シス−1,4−ポリイソプレンを主成分とする天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ポリイソブチレン、ブチルゴム等を主成分とする合成ゴム、又は、スチレン・ブタジエン・スチレン共重合ゴム(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレン共重合ゴム(SIS)等を主成分とするブロックゴム等から少なくとも一種選択される接着性エラストマーに、常温で液体又は固体で分子量が数百から約1万までの無定形オリゴマー(2量体以上の中分子量重合体)の熱可塑性樹脂であるロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、クロマン・インデン樹脂等の接着付与剤、及び、鉱油、液状ポリブテン、液状ポリイソブチレン、液状ポリアクリル酸エステル等の軟化剤等を配合したものが挙げられる。
アクリル系接着剤としては、例えば、通常Tgの低いホモポリマーであるアクリル酸アルキルエステルに代表される接着性を与える主モノマー、低級アルキル基のアクリル酸エステル、メタクリル酸アルキルエステル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなど主モノマーと共重合可能でTgが高くなるような凝集性を与えるコモノマー、アクリル酸やメタクリル酸など(アクリレートなど)のカルボキシル基含有モノマーや水酸基、エポキシ基、アミノ基などの接着性を与え架橋点となる官能基含有モノマーの接着性反応物に、場合によっては上記接着付与剤、軟化剤等を配合したものが挙げられる。
ビニルエーテル系接着剤としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のホモポリマー又はアクリレートとのコポリマー(接着性エラストマー)で、場合によっては上記接着付与剤、軟化剤等を配合したものが挙げられる。
シリコン系接着剤としては、例えば、高分子量のポリジメチルシロキサン又はポリジメチルジフェニルシロキサンで代表されるポリマー連鎖の末端に残存シラノール基(SiOH)を持つポリマー(又は接着性エラストマー)と上記接着付与剤、軟化剤等を配合したものがある。
本発明でいう接着ラベルの基材層4をなす材質として、紙、金属薄膜、樹脂等より構成される単層または多層構成等が挙げられるが、面状で接着加工することができれば支障はない。ただし、内容物が惣菜や弁当等の加工食品である場合、容器または袋ごと電子レンジによって加熱する場合があり、電子レンジ内で接着ラベルのの材料が電子の衝突によりスパークしてしまうことがある。そのためこのようなスパーク防止の観点より金属薄膜や金属蒸着等の金属を含まない材質が好ましく、廃棄時の分別の観点より、容器または袋と同素材である樹脂製がより好ましい。
本発明の接着ラベルに用いられる樹脂とは、食品包装用途に用いられる樹脂であれば支障がない。例えば、ポリエチレン系樹脂(HDPE、LLDPE等)、ポリプロピレン系樹脂(PP)、ポリブテン−1系樹脂(PB)、ポリ−4−メチルペンテン−1系樹脂をはじめとするポリオレフィン系樹脂(PO)、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体樹脂(EMA等)、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂(EVOH等)をはじめとするポリオレフィン系樹脂変性物(PO変性物)、ポリエチレンテレフタレート系(含変性)樹脂(PET等)、ポリブチレンテレフタレート系(含変性)樹脂(PBT等)をはじめとする芳香族成分を一部含む、又はポリ乳酸系樹脂、ポリグリコール酸系樹脂をはじめとする脂肪族成分のポリエステル系樹脂(PEST)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)をはじめとする塩素系樹脂、αオレフィン−一酸化炭素共重合樹脂(含同水添樹脂)、αオレフィン(エチレン、他)−スチレン共重合樹脂(含同水添樹脂)、エチレン−環状炭化水素系化合物共重合樹脂(含同水添樹脂)、ポリアミド系樹脂(Ny)、カプロラクトン系樹脂等から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物を単層もしくはこれらの多層またはこの層と異なる樹脂を積層させたもの、もしくはこれらの樹脂からなる延伸もしくは未延伸の樹脂シートが挙げられる。
好ましくは容器または袋への接着固定の剛性の観点より、ポリプロピレン系樹脂(PP)、ポリ−4−メチルペンテン−1系樹脂、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体樹脂(EMA等)、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂(EVOH等)、ポリエチレンテレフタレート系(含変性)樹脂(PET等)、ポリブチレンテレフタレート系(含変性)樹脂(PBT等)、ポリ乳酸系樹脂、ポリグリコール酸系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)、αオレフィン(エチレン、他)−スチレン共重合樹脂(含同水添樹脂)、ポリアミド系樹脂(Ny)、カプロラクトン系樹脂が良い。
また、該接着ラベル型酸素インジケーターが容器または袋の密封包装の一部分をなす場合(図3)、接着ラベルの基材層4をなす材質が耐熱性、ガスバリアー性が必要になるため、耐熱性およびガスバリアー性を有する樹脂が良い。
本発明でいうガスバリアー性樹脂はガスバリアー性として二酸化炭素ガス透過量が1.0〜4935.0ml/m2/day/MPa、酸素ガス透過量が1.0〜3948.0ml/m2/day/MPa、窒素ガス透過量が1.0〜1480.5ml/m2/day/MPaを有するものが好ましく、より好ましくは二酸化炭素ガス透過量が10.0〜4500.0ml/m2/day/MPa、酸素ガス透過量が10.0〜2500.0ml/m2/day/MPa、窒素ガス透過量が10.0〜1300.0ml/m2/day/MPaを有するものであり、さらに好ましくは二酸化炭素ガス透過量が20.0〜4000.0ml/m2/day/MPa、酸素ガス透過量が20.0〜1300.0ml/m2/day/MPa、窒素ガス透過量が20.0〜1000.0ml/m2/day/MPaを有するものである。さらにより好ましくは二酸化炭素ガス透過量が20.0〜1000.0ml/m2/day/MPa、酸素ガス透過量が20.0〜300.0ml/m2/day/MPa、窒素ガス透過量が20.0〜250.0ml/m2/day/MPaを有するものである。また、本発明における耐熱性とは、樹脂の軟化温度が90℃以上の樹脂が好ましく、より好ましくは95℃以上、さらに好ましくは98℃以上がよい。
本発明に用いられるガスバリアー基材層の厚さは、用いられる樹脂の酸素ガス透過量によって異なり、前述の酸素ガス透過量が1.0〜1974.0ml/m2/day/MPaである厚さを確保することが好ましい。例えば、酸素ガス透過量の少ないエチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂(EVOH)の場合、酸素ガス透過量の観点からは数μm程度で酸素ガス透過量を達成することは可能であるが、接着ラベルとしての腰が乏しいため、該接着ラベルの容器または袋への接着作業効率が悪く、該接着ラベルの取り扱いの観点より他の腰を有する樹脂である、例えば、複数の層を形成する多層の場合、ポリプロピレン系樹脂(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)等と積層する必要がある。PPとEVOHの積層構成であるガスバリアー基材層の場合、酸素ガス透過量が1.0〜1974.0ml/m2/day/MPaであることが好ましく、ガスバリアー基材層の厚さは接着ラベルの腰の観点より15〜100μmが好ましい。また、より好ましくは20〜90μm、さらに好ましくは25〜85μmである。
また、本発明における接着ラベルに用いられるガスバリアー基材層としてガスバリアー性樹脂や無機系物質を層状に具備している樹脂層を設け、ガスバリアー基材層としてもよい。無機系物質を層状に具備している樹脂層の例として、ガスバリアー性の乏しい低密度ポリエチレン樹脂層にシリカおよび/またはアルミナの無機系物質を蒸着処理にてガスバリアー性を付与しても良い。
本発明でいう接着ラベルの基材層4のヘイズとは、接着ラベル側より酸素インジケーター部の変色を確認する時、他の商品との差別化するため、接着ラベルに印刷等でデザインを付与しても良いが、該酸素インジケーター部の変色を確認するため、該酸素インジケーター部の部分のみ印刷を施さないもしくは変色を確認できる程度のつまりはヘイズ10以下が好ましい。より好ましくは8以下、さらに好ましくは6以下である。
本発明でいう保護フィルム5とは該酸素インジケーター部を保護する役割を担うのである。酸素インジケーター部の保護とは大きく2つ挙げられるが、(1)内容物が食品である場合、酸素インジケーター部に含有するメチレンブルー、メチルレッド、メチルオレンジ、リトマス等の酸化還元指示薬が直接、内容物である食品と接しない様にするための内容物からの隔離の意味合いでの安全性を確保するための保護、(2)内容物が水分を多量に含む場合、酸素インジケーター部に含有するメチレンブルー、メチルレッド、メチルオレンジ、リトマス等の酸化還元指示薬が必要以上に内容物の水分によって希釈され、機能を保持できなくなったり、容器または袋内をガス置換した場合、置換ガスによって酸素インジケーター部に含有するメチレンブルー、メチルレッド、メチルオレンジ、リトマス等の酸化還元指示薬が置換ガスによって発色阻害を受け、機能を保持できなくなる等の酸素インジケートする機能上の保護等が挙げられる。
本発明でいう保護フィルムは一般に使用される樹脂フィルムの他、金属、紙等で酸素インジケート部を隔離することができれば、何を使用しても良いが、酸素検知濃度、酸素検知速度等の観点より、酸素透過度を暫時設定し易い樹脂フィルムが好ましい。酸素検知する濃度によって樹脂フィルムの酸素透過度や水蒸気透過度を必要によって選択すればよい。例えば、酸素低酸素で、かつ、瞬時に酸素の有無を確認したい場合、酸素透過度の高く、かつ、なるべく薄い樹脂フィルムを使用する方が良い。本発明に使用できる樹脂フィルムは単層でも多層でも支障がなく、また使用される樹脂は所望の酸素濃度によって選択されればよい。
例えば、ポリエチレン系樹脂(HDPE、LLDPE等)、ポリプロピレン系樹脂(PP)、ポリブテン−1系樹脂(PB)、ポリ−4−メチルペンテン−1系樹脂をはじめとするポリオレフィン系樹脂(PO)、又はエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体樹脂(EMA等)、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂(EVOH等)をはじめとするポリオレフィン系樹脂変性物(PO変性物)、ポリエチレンテレフタレート系(含変性)樹脂(PET等)、ポリブチレンテレフタレート系(含変性)樹脂(PBT等)をはじめとする芳香族成分を一部含む、又はポリ乳酸系樹脂、ポリグリコール酸系樹脂をはじめとする脂肪族成分のポリエステル系樹脂(PEST)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)、ポリ塩化ビニル系樹脂(PVC)をはじめとする塩素系樹脂、αオレフィン−一酸化炭素共重合樹脂(含同水添樹脂)、αオレフィン(エチレン、他)−スチレン共重合樹脂(含同水添樹脂)、エチレン−環状炭化水素系化合物共重合樹脂(含同水添樹脂)、ポリアミド系樹脂(Ny)、カプロラクトン系樹脂等から少なくとも一種を主体として選択される樹脂組成物を単層もしくはこれらの多層またはこの層と異なる樹脂を積層させたもの、もしくはこれらの樹脂からなる延伸(収縮性を有するフィルムも含む)もしくは未延伸の樹脂フィルムが挙げられる。
また、本発明の保護フィルムの透湿度は0.1〜300g/m2/24hrが酸素インジケート機能の観点より好ましく、より好ましくは0.1〜280g/m2/24hr、さらに好ましくは0.3〜260g/m2/24hrである。さらに、本発明の保護フィルムの厚さは、機械で作成する場合、機械掛かりの腰やハンドリングの観点より、3〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは15〜70μmである。さらに、保護フィルム側より酸素インジケーター部の変色を確認する時、接着ラベル同様、他の商品との差別化するため、接着ラベルに印刷等でデザインを付与しても良いが、該酸素インジケーター部の変色を確認するため、該酸素インジケーター部の部分のみ印刷を施さないもしくは変色を確認できる程度のつまりはヘイズ10以下が好ましい。より好ましくは8以下、さらに好ましくは6以下である。
本発明でいう真空状態とは食品の腐敗を防止する目的で、包装体内を無気状態に保つ方法として、包装体内を真空状態で包装する方法が挙げられる。例えば、真空包装の場合、包装体内を真空状態にするため、酸素濃度による食品の変質防止でき、さらに、包装体内が真空で保たれているかを判別する際は、包装体内に気体の流入があるかどうかを目視確認することで、比較的容易に判別できる。また、保管、陳列スペースの点において有利であり、比較的長期の保存が必要な場合に多用されている。さらに、容器および袋内のガスを吸引脱気する真空包装においても、容器および袋内に残留するガスの組成をコントロールするために、容器および袋内のガスを所望のガスに置換してから吸引脱気することが好ましい。
本発明でいうガス置換について説明する。本発明でいうガス置換とは密封容器内の空気を所望のガスに置換することを意味し、内容物の保存性向上や商品の色等に関する外観性等の効果が挙げられ、例えば、食品等を不活性ガス中に保持することことによって、(1)油脂成分の酸化防止、(2)ビタミン等の有効成分の保存、(3)かびや菌類や酵母の繁殖による腐敗防止、(4)色素の変色・退色防止、(5)香気の飛散防止等に効果が得られる。また、更に炭酸ガス等の制菌作用を有するガスにて置換することで内容物の保存性をさらに向上することもできる場合がある。
本発明に使用されるガスは、一般に知られているガスであればいずれのものを使用しても良い。例えば、窒素、二酸化炭素(炭酸ガス)、酸素、アルゴン等が挙げられ、単独またはこれらの組み合わせて使用することができる。また、積極的にかびや菌類や酵母の殺菌目的で一般に知られるオゾンや天然および合成抗菌性物質(例えばヒノキチオール等)を用いても良い。また、更に炭酸ガス等の制菌作用を有するガスにて置換することで内容物の保存性をさらに向上することもできる場合がある。
一般的にガス置換装置のガス置換方法はチャンバー式、ガスフラッシュ式等が挙げられる。チャンバー式のガス置換方法とはチャンバー内部全体を一旦、真空状態に脱気し、そのままの状態で置換ガスを送り込みガス置換を行う方法であり、一般的にチャンバー式のガス置換は置換ガスを置換率が高く、確実にガス置換をすることができる特徴を有する。一方、ガスフラッシュ式のガス置換方法とは内容物を入れた容器内に置換ガスを直接フラッシュして、容器内の空気を置換ガスによって追い出すことによってガス置換を行う方法であり、その代表例としてガスパックシュリンクピロー包装がある。一般的にガスフラッシュ式はチャンバー式よりも置換率が低いといわれているがガスフラッシュ時間を調節することで所望のガス置換率が得られる。ガスフラッシュ式はチャンバー式に比べ設備的に安価であり、業者の設備投資コストを抑えることが可能である。
本発明でいうガス置換装置のガス置換方法は上記に挙げられたガス置換方法やその他のいずれの方法によって容器内の内容物(種類や形状)、包装スピード、設置スペース、ガス置換率等に応じて適宜選択すれば良い。また、包装体内に酸素吸収剤を用いて無酸素包装したり、包装体内を所望のガスにて密封するガス置換包装する方法もあり、適宜選択すれば良い。
本発明に使用するガスは酸素インジケーターが酸素の有無を検知するため、酸素以外のガスを適宜使用できる。例えば、食品の腐敗を防止するために殺菌作用を有するアルコール類をガス成分の一つとしてしても良い。成分比率は、殺菌作用の効果から0.5%以上が好ましく、飽和蒸気状態まで含有していても良い。ここでいうアルコール類とは炭化水素の水素原子を水酸基で置換した形の化合物を示し、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等を示す。本発明のアルコール類は、食品安全の観点より、好ましくはエタノール、プロパノール、イソプロパノールであり、より好ましくはエタノール、プロパノール、さらに好ましくはエタノールである。
本発明の酸素インジケーターは上記記載の食品包装関係(生鮮3品と呼ばれる鮮魚、生肉、生野菜の他、例えば、スーパーやコンビニエンスストア等で販売される惣菜(煮物、焼き物、蒸し物、炒め物)、弁当)以外にも密封空間内の酸素濃度の有無を確認する必要のあるところであればいずれの用途に使用しても良く、例えば、精密機械部品包装やネジ等の金属部品包装や電子基板等の電機部品包装の他、医薬品、化粧品等への使用が挙げられる。
いずれの場合も本発明の酸素インジケーターは、酸素濃度の有無を判別するものであり、酸素の有無をモニタリングする前(特に保管時)は、光吸収波長変化反応を開始しないように酸素と隔離しておくため、光吸収波長変化反応に必要である酸素濃度濃度以下にて保管する事が好ましい。そのため、ガスバリアー性の材質による包装でガス置換されていることが好ましい。例えば、金属、ガラス等の酸素ガスバリアー性の高い容器を用いたり、ガスバリアーフィルムによる袋包装等の保存が挙げられる。また、より好ましくは保存環境内の極少量の酸素および酸素ガスバリアー材料を透過して侵入した酸素を捕捉するため、これらの空間内に脱酸素剤等の酸素捕捉剤を入れても良い。
本発明の酸素インジケーターを具備した容器または袋およびその包装体について説明する。本発明の酸素インジケーターを具備した容器(図4のAまたはB)または袋(図5)とは、本発明の酸素インジケーターを具備し、容器または袋内の酸素濃度を検知できる容器または袋を示し、本発明の包装体は、本発明の酸素インジケーターを具備した容器または袋を使用して内容物を包装した包装体を示す。本発明の容器または袋およびその包装体はいずれも包装内の酸素濃度を検知でき、その検知結果を色差によって判断できるので、内容物の保存状態を刻銘に示すことができるのである。
以下、測定方法等、本発明の実施例について詳細に説明する。
(1)透湿度
JIS−Z−0208に準拠して行った。(40℃−90%RH)
(2)酸素透過度
ASTM−D−3985に準拠して行った。(20℃−60%RH)
(3)親子丼の作成
本発明の親子丼は鶏肉、鶏卵、だしつゆ等を用いて通常の作成方法にて作った。また、ごはんは標準米を用い、炊飯機にて炊いたものを用いた。
(4)包装材料の準備
(4−1)本体:PPフィラーシート(500μm)にLL/NY/EVOH/NYの共押しフィルム(50μm)をドライラミネートしたものを成形したものを用いた(図6)。
(4−2)蓋:OPSシート(250μm)にLL/NY/EVOH/NYの共押しフィルム(50μm)をドライラミネートしたものを成形したものを用いた。成形後に成形機の中間ポンスを用いてに蓋上面に直径20mmφに丸く打ち抜き、その後、成形蓋の周囲を打ち抜いて蓋を作成した(図7)。
(4−3)インジケーター付き接着ラベル:PET(75μm)にアクリル系接着剤を25g/m2で塗工し、直径35mmφに丸く打ち抜いた接着ラベルに、あらかじめ酸化還元指示薬としてメチレンブルーを使用し、該指示薬を含有させた濾紙(340μm)を直径5mmφに打ち抜いて接着ラベルの接着剤を介して貼着し、その上に保護フィルムとしてOPSフィルム(25μm)を直径22mmφ打ち抜いて接着ラベルの接着剤を介して貼着したものを使用した(図3)。
(4−4)接着テープ:未延伸ナイロン(30μm)にアクリル系接着剤を25g/m2で塗工し、10mm幅にスリットして紙管に巻いたものを用いた。
(5)密封用包装容器内空間の酸素、二酸化炭素組成比率測定
PBI Dansensor(株)社製チェックポイントを用いて20℃における密封用包装容器内空間の酸素および二酸化炭素組成比率(%)を測定した。アルコール濃度はあらかじめアルコール濃度5%になるように二酸化炭素ガスボンベ内に調整したものを使用したため、二酸化炭素濃度測定結果より算出した。また、窒素濃度は100%より酸素濃度および二酸化炭素濃度より算出した。
(6)保存温度測定
三洋電機(株)社製ボタン型クールメモリーを用いて温度を測定した。(保存温度20℃)
(7)発色測定
グローブボックス内を所定の酸素、二酸化炭素、窒素、アルコール濃度に調整して調整したグローブボックス内にてガスバリアーフィルム内にヒートシールして封緘した。封緘したサンプルを20℃にて発色するまでの時間を測定した。
(8)ヘイズ測定
ASTM−D−1003に準拠して行った。
[実施例1〜12]
容器としてフィラー入りポリプロピレン樹脂シートに、蓋用としてポリスチレン樹脂シートに、各々のシートに未延伸バリアー多層フィルムをポリウレタン系ドライラミネート接着剤を用いて貼り合わせ、多層樹脂シートを作成した。これらの多層樹脂シートを用いて図6(容器、容器開口部:190mmφ、高さ:75mm)、図7(蓋、容器開口部:190mmφ、高さ:40)、図8(蓋、容器を接着テープにて封緘した直後の図)に示すような形状に熱成形した。蓋には天面に直径20mmのガス置換穴を成形後、成形品を抜く前に中間ポンスによって作成した。内容物として親子丼(一部粘土)を使用し、容器および蓋のほぼ垂直なフランジ部を接着テープを用いて封緘した。実施例においては、この包装容器を、チャンバーを用いてガス置換穴を介して包装容器内を表1記載のガス組成に置換し、蓋のガス置換穴を直径35mmφのPET製酸素インジケーター付き接着ラベル(図3)にて密封した。その結果を表1に示す。
Figure 2005091008
本発明は、酸素インジケーターおよびそれを用いた容器・袋、包装体である。
本発明に用いられる酸素インジケーターの例を示す概念図(袋タイプ)とそのA−A’面で切断したときの断面図。 本発明に用いられる酸素インジケーターの他の例を示す概念図(接着ラベルタイプ)とそのB−B’面で切断したときの断面図。 本発明に用いられる酸素インジケーターの他の例を示す概念図(接着ラベルタイプ)とそのC−C’面で切断したときの断面図。 本発明に用いられる酸素インジケーターを容器に具備した時の例を示す概念図で、Aは蓋の上面部に具備した場合でBは蓋の側面部に具備した場合である。 本発明に用いられる酸素インジケーターを袋に具備した時の例を示す概念図。 本発明の実施例に用いた容器の上面図および側面図である。 本発明の実施例に用いた蓋の上面図および側面図である。 本発明の実施例に用いた蓋および容器を重合し接着テープにて封緘した時の側面図である。(断面図は蓋、容器、接着テープの位置関係を示す)
符号の説明
1 酸素インジケーター部
2 樹脂フィルムで作成した袋
3 接着ラベルの接着層
4 接着ラベルの基材層
5 保護フィルム

Claims (13)

  1. 酸化還元指示薬が酸素インジケーター部となる酸素インジケーター。
  2. 該酸化還元指示薬がメチレンブルー、メチルレッド、アントシアニン、アントラキノン、β−カロチン、メチルオレンジ、リトマス、ブロムチモールブルー、フェノールフタレンの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1記載の酸素インジケーター。
  3. 酸素インジケーターの少なくとも一部に接着層を具備した接着ラベル型であることを特徴とする請求項1または2記載の酸素インジケーター。
  4. 酸素インジケーター部が酸化還元指示薬を含有する支持体であり、接着ラベルの接着面側に接着ラベルの接着剤を介して貼着し、該酸素インジケーター部が容器内の酸素に暴露することによって変色することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の酸素インジケーター。
  5. 該支持体がプラスチック、金属、セラミック、結晶性セルロース、ゲル、紙およびこれらの複合素材からなることを特徴とする請求項4に記載の酸素インジケーター。
  6. 接着ラベルの接着面側に具備した酸素インジケーター部を覆うように保護フィルムを具備したことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の酸素インジケーター。
  7. 該保護フィルムの酸素ガス透過量が1.0〜500000.0ml/m2/day/MPaであることを特徴とする請求項6に記載の酸素インジケーター。
  8. 接着ラベルの接着層がゴム系接着剤、アクリル系接着剤、ビニルエーテル系接着剤、シリコン系接着剤のいずれかであることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の酸素インジケーター。
  9. 接着ラベルの基材層のヘイズが10以下であることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の酸素インジケーター。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の酸素インジケーターを具備した容器または袋。
  11. 請求項10に記載の容器または袋を使用した包装体。
  12. 容器内または袋内が、真空状態であることを特徴とする請求項11に記載の包装体。
  13. 容器内または袋内が、ガス置換されていることを特徴とする請求項11に記載の包装体。
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