JP2005090381A - パイロット油着火ガスエンジン - Google Patents

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貞夫 中山
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Abstract

【課題】 着火燃焼を確実に行え、かつ安定した燃焼運転が可能であり、窒素酸化物の排出を低減すると共に熱効率を向上させる。
【解決手段】 パイロット油着火ガスエンジンの予燃焼室6は、液体燃料噴射弁7からパイロット油が噴射される予燃焼室主部11と、予燃焼室主部11の先端に連続され、噴口12cを介して主燃焼室4に連絡されたスロート部12とを備え、ピストンの圧縮上死点時における主燃焼室4の室内容積をVc、予燃焼室6の室内容積をVs、予燃焼室主部11の内径をD、予燃焼室主部11の室内長をL、スロート部12の内径をdとすると、予燃焼室6の容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)が2.0〜10%に、予燃焼室主部11の寸法比(L/D)が0.5〜3.0に、予燃焼室主部11とスロート部12の内径比(D/d)が1.2〜3.7にそれぞれ設定されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、産業用の定置型発電設備等を駆動するのに使用されるパイロット油着火ガスエンジンに関するものである。
従来、この種のパイロット油着火ガスエンジンとして、シリンダとシリンダ内で往復動するピストンとシリンダヘッドとにより区画される主燃焼室と、前記シリンダヘッドに設けられ内部を前記主燃焼室に連絡された予燃焼室とを備え、主燃焼室内に供給された気体燃料と空気との希薄混合気を前記予燃焼室内に導入して、予燃焼室内に液体燃料噴射弁から噴射されるパイロット油を燃焼させ、この燃焼炎を点火源として前記主燃焼室内の希薄混合気を着火燃焼させる予燃焼室式のものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
また、シリンダとシリンダ内で往復動するピストンとシリンダヘッドとにより区画される主燃焼室と、前記シリンダヘッドに設けられ内部を前記主燃焼室に連絡された予燃焼室とを備え、予燃焼室内に供給されるガス燃料で形成される濃厚混合気に点火プラグで点火させ、その燃焼炎を点火源として前記主燃焼室内の希薄混合気を着火燃焼させる方式の予燃焼室式ガスエンジンにおいて、前記予燃焼室の内部の寸法を特定値に設定して、予燃焼室内の混合気の点火性を改善するようにしたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−324805号公報 特開2000−64839号公報 特開平2−81925号公報
しかしながら、前者の予燃焼室式のパイロット油着火ガスエンジンでは、排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)の濃度を低く抑えるために、前記ピストンの圧縮上死点時における総燃焼室内容積に対する予燃焼室内容積の比率(予燃焼室容積比)を1〜3%程度に設定されている。このように、前記予燃焼室容積比が小さいと、予燃焼室内に大きな点火エネルギーが形成されないため、前記主燃焼室内の希薄混合気を確実に着火燃焼できないおそれがあり、ガスエンジンの熱効率を高めて出力を高めることができない問題がある。
また、後者の予燃焼室式ガスエンジンは、予燃焼室内に供給されるガス燃料で形成される濃厚混合気に点火プラグで点火させるときの点火性を改善するために、予燃焼室の寸法条件を特定しているが、それらの特定条件の中には、ガスエンジンの燃焼性能に影響を与える予燃焼室の容積条件が含まれておらず、それらの特定条件によっては、着火方式の異なる、予燃焼室内に噴射される少量のパイロット油に希薄混合気で着火せる方式のパイロット油着火ガスエンジンを適切な性能が発揮された状態で運転させることができない問題がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、着火燃焼を確実に行え、かつ安定した燃焼運転が可能であり、窒素酸化物の排出を低減することができると共に、熱効率を向上させることができるパイロット油着火ガスエンジンを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に係るパイロット油着火ガスエンジンは、シリンダとシリンダ内で往復動するピストンとシリンダヘッドとにより区画される主燃焼室と、前記シリンダヘッドに設けられ内部を前記主燃焼室に連絡された予燃焼室とを備え、主燃焼室内に供給された気体燃料と空気との混合気を前記予燃焼室内に導入して、液体燃料噴射弁から予燃焼室内に噴射されるパイロット油を圧縮着火させ、これを点火源として予燃焼室内の希薄混合気を燃焼させ、次いで予燃焼室にて燃焼した火炎を点火源として前記主燃焼室内の混合気を着火燃焼させる方式のパイロット油着火ガスエンジンにおいて、前記予燃焼室は、前記液体燃料噴射弁からパイロット油が中央に噴射される円筒状の予燃焼室主部と、該予燃焼室主部の先端に軸線を一致させて連続され、噴口を介して前記主燃焼室に連絡された円筒状のスロート部とを備え、前記ピストンが上死点に来たときの主燃焼室の容積をVc、予燃焼室の容積をVs、予燃焼室主部の内径をD、予燃焼室主部の室内長をL、スロート部の内径をdとすると、予燃焼室の全燃焼室に対する容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)が2.0〜10%に、予燃焼室主部の寸法比(L/D)が0.5〜3.0に、予燃焼室主部とスロート部の内径比(D/d)が1.2〜3.7にそれぞれ設定されたことを特徴としている。
本発明によれば、予燃焼室が、液体燃料噴射弁からパイロット油を中央に噴射される円筒状の予燃焼室主部と、該予燃焼室主部の先端に軸線を一致させて連続され、噴口を介して主燃焼室に連絡された円筒状のスロート部とを備え、ピストンの圧縮上死点時における主燃焼室の室内容積をVc、予燃焼室の室内容積をVs、予燃焼室主部の内径をD、予燃焼室主部の室内長をL、スロート部の内径をdとすると、予燃焼室の全燃焼室に対する容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)が2.0〜10%に、予燃焼室主部の寸法比(L/D)が0.5〜3.0に、予燃焼室主部とスロート部の内径比(D/d)が1.2〜3.7にそれぞれ設定された構成とされているので、予燃焼室の関係寸法比と容積比率を燃焼室内の希薄混合気の燃焼性能に鑑みた適切な大きさに設定されることとなり、予燃焼室内に液体燃料噴射弁から噴射される少量のパイロット油の着火燃焼を確実に行うことができ、その着火燃焼炎によって主燃焼室内の希薄混合気の着火燃焼を確実に行うことができ、燃焼変動の少ない安定したガスエンジンの燃焼運転を行わせることが可能である。また、窒素酸化物の排出を低減することができると共に、熱効率を向上させてエンジン出力の向上を図ることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係るパイロット油着火ガスエンジンについて図1、図2を参照して説明する。
図1において、1は本発明の一実施の形態に係るパイロット油着火ガスエンジンである。このパイロット油着火ガスエンジン1は、シリンダライナ(シリンダ)2と、シリンダライナ2内を上下に往復動するピストン3と、前記シリンダライナ2とピストン3と共に主燃焼室4を区画するシリンダヘッド5と、内部を前記主燃焼室4に連絡された予燃焼室6と、該予燃焼室6内に燃料油を噴射する液体燃料噴射弁7とを備えている。前記シリンダヘッド5は、図示しないが、吸、排気弁を有する吸、排気ポートが設けられ、燃料ガスと空気との希薄混合気が前記吸気ポートを経て前記主燃焼室4内に導入されるようになっている。なお、前記パイロット油着火ガスエンジン1には、予燃焼室6の内部に供給される燃料に着火させる点火プラグは設けられていない。
前記予燃焼室6は、その先端部(図1で下端部)が前記シリンダ2(主燃焼室4)の上端部中央に位置され、かつ軸方向をシリンダ2の軸方向に一致されてシリンダヘッド5の装着穴5aの下方に挿入されると共に、下方の段部6aがシリンダヘッド5の設置座5bに当接され、上端が前記装着穴5aの上部に挿入された予燃焼室押さえ8の下端に当接されており、該予燃焼室押さえ8が取付フランジ9を介してボルト・ナット10で下方へ押圧されることにより、シリンダヘッド5に固定されている。
また、前記液体燃料噴射弁7は、前記予燃焼室押さえ8に挿入、固定されており、その軸線を前記予燃焼室6の軸線と一致され、先端部のノズル7aを前記予燃焼室押さえ8の下端から前記予燃焼室6の上端部中央に突出させて設けられている。また、前記液体燃料噴射弁7は、周知のディーゼルエンジンの液体燃料噴射弁と同様な構造を有しているが、その噴射量が主燃焼室4と予燃焼室6における全投入熱量に対する比で約1%の少量となっている。
さらに、前記予燃焼室6は、下端部をやや小径とした円筒状の予燃焼室主部11と、該予燃焼室主部11の下端部に上端部が嵌合された予燃焼室主部11より小径のスロート部12とからなり、予燃焼室主体部11の上端部が前記予燃焼室押さえ8の下端に嵌合され、前記スロート部12の上方の外周部に設けたフランジ12aの下面がシリンダヘッド5の設置座5bに当接する前記段部6aを構成している。
前記スロート部12の下端部は球面に形成した底部12bとなっており、該底部12bには、予燃焼室6の内部と主燃焼室4とを連通する複数の噴口12cがスロート部12の周方向に等間隔をあけて設けられている。各噴口12cは前記球面の中心Cからやや下方へ傾斜した軸線に沿って放射状に向けられている。
前記予燃焼室主部11の下端部と前記スロート部12の上端部との接続部における内径部は、予燃焼室主部11の横断面円形とされた内穴11aから、それより小径のスロート部12の横断面円形とされた内穴12dへ向けて窄まるように傾斜した傾斜面11b,12eからなるテーパ穴部11cとなっている。
そして、前記予燃焼室6の予燃焼室主部11の内径(内穴11aの直径)をD、前記予燃焼室主部11の室内長L、予燃焼室主部11の内穴11aの長さをL1、前記テーパ穴部11cの長さをL2、前記スロート部12の内径(内穴12dの直径)をdとすると、予燃焼室主部11の寸法比(L/D)が0.5〜3.0に、予燃焼室主部11とスロート部12の内径比(D/d)が1.2〜3.7にそれぞれ設定されている。また、前記ピストン3の圧縮上死点時における主燃焼室4の室内容積をVc、予燃焼室6の室内容積をVsとするとき、予燃焼室6の室内容積の総燃焼室内容積に対する容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)が2.0〜10%に設定されている。
前記実施の形態に係るパイロット油着火ガスエンジン1においては、例えば、都市ガス等の燃料ガス(気体燃料)が空気と混合されて濃度5%程度の希薄混合気として、前記シリンダヘッド5の吸気ポートを経て前記主燃焼室4に供給され、かつ前記ピストン3の圧縮行程の後半に、全投入熱量比で約1%に相当する燃料油がパイロット油として、前記液体燃料噴射弁7から前記予燃焼室6の予燃焼室主部11の内穴11aに噴射される。
その結果、主燃焼室4から予燃焼室6の噴口12cを経てスロート部12の内穴12d、前記内穴11aに導入された希薄混合気の高温高圧の雰囲気下で前記パイロット油が圧縮着火し、これが点火源となって予燃焼室6内の希薄混合気が着火燃焼し、次いで予燃焼室6にて燃焼した火炎が前記噴口12cを通って主燃焼室4に噴射し、この噴口12cから噴射した火炎が着火源となって、主燃焼室4の希薄混合気全体が燃焼する。このようにして、各サイクル毎に所定のタイミングで、前記液体燃料噴射弁7から少量のパイロット油を予燃焼室6へ噴射することにより、パイロット油着火ガスエンジン1の希薄混合気の着火燃焼による運転が継続して行われる。
前記実施の形態に係るパイロット油着火ガスエンジン1によれば、前記予燃焼室6は、前記液体燃料噴射弁7からパイロット油が中央に噴射される円筒状の予燃焼室主部11と、該予燃焼室主部11の先端に軸線を一致させて連続され、噴口12cを介して前記主燃焼室4に連絡された円筒状のスロート部12とを備え、前記ピストン3の圧縮上死点時における主燃焼室4の室内容積をVc、予燃焼室6の室内容積をVs、予燃焼室主部11の内径をD、予燃焼室主部11の室内長をL、スロート部12の内径をdとするとき、予燃焼室6の室内容積Vcの総燃焼室内容積に対する容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)が2.0〜10%に、予燃焼室主部11の寸法比(L/D)が0.5〜3.0に、予燃焼室主部11とスロート部12の内径比(D/d)が1.2〜3.7にそれぞれ設定された構成とされているので、予燃焼室6の関係寸法比と容積比率を適切な大きさに設定されることによって、パイロット油の着火が確実に行うことができ、その着火燃焼炎によって大きな点火エネルギーを得ることができる。
また、前記液体燃料噴射弁7はパイロット油を予燃焼室6の予燃焼室主部11内の中央に向けて噴射するので、噴射されたパイロット油の一部が予燃焼室主部11の内穴11aの壁面に燃焼しないまま炭化付着する障害が起こらず、前記点火エネルギーを低下させることなく安定に維持させることができる。
したがって、その大きな点火エネルギーによって、前記主燃焼室4内の難燃性を示す(可燃下限界に近い状態)希薄混合気の着火燃焼を確実に行うことができ、極端な燃焼変動のない安定したパイロット油着火ガスエンジン1の燃焼運転を行わせることが可能である。また、窒素酸化物の排出を低減することができると共に、熱効率を向上させて出力の向上を図ることができる。
因みに、図3〜図5は、パイロット油着火ガスエンジン1の単シリンダ試験エンジンを、燃料ガスとしてLNG(液化天然ガス:都市ガス13A相当)を、パイロット油としてA重油を使用して、主燃焼室4内の正味平均有効圧力が1.47MPaとなるように運転して、燃焼性能の試験結果を、前記予燃焼室6の容積比率(Pcc容積比)、寸法比(L/D)、内径比(D/d)等の関係要目の各大きさと、前記燃焼性能の評価項目としての、熱効率X(%)、NOxY(ppm)、燃焼変動率(主燃焼室4内の圧力の変動率)Z(%)との関係で示したものである。
図3〜図5にもとづいて、前記燃焼性能の評価項目と前記関係要目との関係を考察すると、
イ)燃焼性能の各評価項目と容積比率(Pcc容積比)との関係
熱効率Xは、容積比率(Pcc容積比)の数値を大きくすると向上するが、8%付近をピークとしてそれ以上の数値ではやや低下する傾向が認められる。前記NOxYは、容積比率(Pcc容積比)の数値を大きくすると徐々に増加して8%付近で、約500ppm(NOx許容値(緩やかな上限規制値)600ppm以下)になり、それ以上の数値ではやや低下する傾向が認められる。燃焼変動率Zは、容積比率(Pcc容積比)の数値が小さいほど大きく、2%未満では許容変動率8.0%を超えると共に、予燃焼室6のパイロット油の着火ができない場合も起こる。なお、前記容積比率(Pcc容積比)の数値は、熱効率Xの観点からすると大きいほど良いが、シリンダヘッド5の構造からその中に占める予燃焼室6の大きさにも限度があり、前記容積比率(Pcc容積比)の数値も余り大きくすることはできず、その上限は設計上の制約から10%とするのが好ましい。
ロ)燃焼性能の各評価項目と寸法比(L/D)との関係
熱効率Xは、寸法比(L/D)の数値が1.3付近でピークとなるが、それから大小側に離れるにしたがって小さくなる。NOxYは、寸法比(L/D)の数値が大きくなるほど増加し、3.0付近で前記NOx許容値である600ppmに近い値に達する。燃焼変動率Zは、寸法比(L/D)の数値が大きくなるほど大きくなり、数値が3.0を超えると前記許容変動率8.0%を超えると共に、予燃焼室6のパイロット油の着火ができない場合がある。なお、寸法比(L/D)の数値を余り小さくすると、液体燃料噴射弁7から噴射されるパイロット油が予燃焼室6のスロート部12の内壁に衝突し、燃焼に寄与しなくなる等のおそれがあるので、その下限は設計上の制約から0.5とするのが好ましい。
ハ)燃焼性能の各評価項目と内径比(D/d)との関係
熱効率Xは、内径比(D/d)の数値が2.5付近でピークとなるが、それから大小側に離れるにしたがって小さくなる。NOxYは、前記内径比(D/d)の数値が大きくなるほど低下するが、数値が1.2に満たない範囲では前記NOx許容値600ppmを超える。燃焼変動率Zは、内径比(D/d)の数値が大きくなるにしたがって大きくなり、数値が3.7を超えると前記許容変動率8.0%を超える。
これらの考察結果を総合してみると、前記予燃焼室6の容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)が2.0〜10%に、予燃焼室主部11の寸法比(L/D)が0.5〜3.0に、予燃焼室6の内径比(D/d)が1.2〜3.7にそれぞれ設定されることにより、熱効率の向上、排ガス中のNOxの低減、燃焼変動率の減少等の燃焼性能を適切に発揮してパイロット油着火ガスエンジン1を運転させることができることが判った。
前記実施の形態に係るパイロット油着火ガスエンジン1においては、前記予燃焼室6を前記主燃焼室4の中央に位置させてシリンダヘッド5に1個装着した例を示したが、これに限らず、予燃焼室6は、主燃焼室4の中心のものの他に主燃焼室4の外周側に寄った中心からの対称位置に複数個設置してもよいし、主燃焼室4の中心のものを省略して、外周側にのみ複数個設けるようにしてもよい。
その場合、前記容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)を求める際の前記予燃焼室6の室内容積Vsは、各予燃焼室6の室内容積を総和したものとする。
なお、外周側のみに予燃焼室を複数個設ける場合には、前記予燃焼室6の容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)、寸法比(L/D)、内径比(D/d)は、予燃焼室6を中心部に1個設ける場合に比べて、それぞれ前記設定数値のうちの小さい数値範囲に設定するのが好ましい。
本発明の一実施の形態に係るパイロット油着火ガスエンジンを示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係るパイロット油着火ガスエンジンの予燃焼室付近を示す縦断面図である。 予燃焼室の容積比率とパイロット油着火ガスエンジンの性能との関係を示す線図である。 予燃焼室の予燃焼室主部の寸法比(長さ/内径)とパイロット油着火ガスエンジンの性能との関係を示す線図である。 予燃焼室の予燃焼室主部とスロート部の内径比とパイロット油着火ガスエンジンの性能を示す線図である。
符号の説明
1 パイロット油着火ガスエンジン
2 シリンダライナ(シリンダ)
3 ピストン
4 主燃焼室
5 シリンダヘッド
6 予燃焼室
7 液体燃料噴射弁
8 予燃焼室押さえ
11 予燃焼室主部
12 スロート部
12c 噴口
D 予燃焼室主部の内径
d スロート部の内径
L 予燃焼室の室内長

Claims (1)

  1. シリンダとシリンダ内で往復動するピストンとシリンダヘッドとにより区画される主燃焼室と、前記シリンダヘッドに設けられ内部を前記主燃焼室に連絡された予燃焼室とを備え、主燃焼室内に供給された気体燃料と空気との希薄混合気を前記予燃焼室内に導入して、液体燃料噴射弁から予燃焼室内に噴射されるパイロット油を圧縮着火させ、これを点火源として予燃焼室内の希薄混合気を燃焼させ、次いで予燃焼室にて燃焼した火炎を点火源として前記主燃焼室内の希薄混合気を着火燃焼させる方式のパイロット油着火ガスエンジンにおいて、
    前記予燃焼室は、前記液体燃料噴射弁からパイロット油が中央に噴射される円筒状の予燃焼室主部と、該予燃焼室主部の先端に軸線を一致させて連続され、噴口を介して前記主燃焼室に連絡された円筒状のスロート部とを備え、前記ピストンの圧縮上死点時における主燃焼室内容積をVc、予燃焼室内容積をVs、予燃焼室主部の内径をD、予燃焼室主部の室内長をL、スロート部の内径をdとするとき、予燃焼室内容積の総燃焼室内容積に対する容積比率({Vs/(Vc+Vs)}×100)が2.0〜10%に、予燃焼室主部の寸法比(L/D)が0.5〜3.0に、予燃焼室主部とスロート部の内径比(D/d)が1.2〜3.7にそれぞれ設定されていることを特徴とするパイロット油着火ガスエンジン。
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