JP2007198275A - ガス燃料内燃機関 - Google Patents

ガス燃料内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2007198275A
JP2007198275A JP2006018512A JP2006018512A JP2007198275A JP 2007198275 A JP2007198275 A JP 2007198275A JP 2006018512 A JP2006018512 A JP 2006018512A JP 2006018512 A JP2006018512 A JP 2006018512A JP 2007198275 A JP2007198275 A JP 2007198275A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
injection valve
internal combustion
gas fuel
combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006018512A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Shinagawa
知広 品川
Makoto Suzuki
鈴木  誠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006018512A priority Critical patent/JP2007198275A/ja
Publication of JP2007198275A publication Critical patent/JP2007198275A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

【課題】ガス燃料内燃機関に関し、内燃機関の負荷状況に応じてガス燃料の燃焼形態を切り替えることができ、何れの燃焼形態でも良好な燃焼を実現できるようにする。
【解決手段】点火プラグ16に向けてガス燃料を噴射する第1の噴射弁50と、点火プラグ16を避けてガス燃料を噴射する第2の噴射弁40とを燃焼室10内に配置する。そして、内燃機関の負荷状況に応じて第1の噴射弁50と第2の噴射弁40の何れか一方或いは双方を作動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、水素等のガス燃料による運転が可能なガス燃料内燃機関に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、燃焼室内にガス燃料を直接噴射するようにした内燃機関が知られている。ガソリンのような液体燃料に比較して燃焼性に優れる等、ガス燃料には液体燃料にはない利点がある。例えば、ガス燃料として使用できる水素は、その可燃範囲が体積割合で4〜75%とかなり広く、空気過剰率λが4以上程度の極めて薄い混合気でも十分に燃焼させることができる。このため、水素を内燃機関の燃料として利用する場合には、極めてリーンな空燃比でも動力を取り出すことができ、いわゆる超リーンバーン運転が可能となる。
超リーンバーン運転によれば、スロットルを略全開にできるのでポンプ損失を低減することができ、また、燃焼温度が低下することから冷却損失も低減することができる。ポンプ損失及び冷却損失の低減によって内燃機関の効率は向上し、燃費に優れた高効率での運転が可能になる。さらに、燃焼温度の低下によってNOxの発生量を略ゼロまで抑制することができ、また、水素を燃料とすることでCO2やCOの発生も無い。したがって、水素を用いた超リーンバーン運転によれば、完全なゼロエミッションの実現も可能になる。
特開2004−68762号公報 特開平6−63128号公報 特開2004−76679号公報
しかしながら、水素を燃料とする超リーンバーン運転は、高負荷域での実現が難しい。高負荷域では、出力を得るために燃料である水素を増量せざるを得ないが、吸入できる空気量には限界がある。このため、高負荷域では水素量に対して吸入空気量が不足し、超リーン空燃比を維持することができなくなる。
空燃比は内燃機関の効率やエミッションに大きく影響する。図13のグラフは横軸に空気過剰率λ、縦軸に熱効率及び冷却損失をとったものであり、λが内燃機関の熱効率に与える影響について示している。このグラフに示すように、λが小さくなるほど冷却損失は増大していき、特に、λが2よりも小さくなると冷却損失は急激に増大する。その結果、内燃機関の熱効率はλが2のあたりで最大になり、λが2よりも小さい領域ではλが小さくなるほど熱効率は低下していく。
図14のグラフは横軸に空気過剰率λ、縦軸にNOx排出量をとったものであり、水素を燃料とする場合とガソリンを燃料とする場合とでλに対するNOx排出量の変化を比較して示している。このグラフに示すように、水素を燃料とする場合にはλが2よりも大きければNOx排出量は略ゼロに抑えられている。しかし、λが2よりも小さくなると水素を燃料とする場合のNOx排出量は急増し、ガソリンを燃料とする場合よりもNOx排出量が多くなってしまう。
このように、水素を燃料とする内燃機関(水素内燃機関)は、基本的にλが2より大きければ高効率且つ低エミッションを実現できるものの、λが2よりも小さくなると効率の低下やNOxの急増が問題となる。これは、水素の燃焼速度がガソリン等の炭化水素燃料と比較すると数倍(10倍弱)程度大きく、空燃比が理論空燃比(つまりλ=1)に近づくと燃焼が急激になりすぎるためである。図15に示すグラフは横軸にクランク角度、縦軸に熱発生率をとったものであり、λ=1の場合とλ=2の場合とで熱発生率の変化を比較して示している。このグラフに示すように、λ=2では熱発生率はなだらかに上昇してそのピークは低いのに対し、λ=1では熱発生率の上昇は急激でありそのピークは高くなる。この熱発生率のピークが高いほど、燃焼室内での混合気の燃焼は激しくなる。
燃焼が急激になると筒内の燃焼温度が高くなる。その結果、上述のように冷却損失が増加するだけでなく、NOx排出量も急増する。また、実際には、筒内圧力の上昇率も非常に大きくなるため、燃焼音の発生や内燃機関本体へのダメージも顕在化してくる。
空燃比が理論空燃比に近づくことに伴う燃焼の激化を回避する方法としては、水素の燃焼形態を予混合燃焼から拡散燃焼に切り替えることが考えられる。超リーンバーン運転時には、水素と空気とを混合させて混合気を形成し、この混合気に着火することで予混合燃焼させている。この予混合燃焼では水素が一気に燃焼することになるために上述のような現象が生じる。これに対し、拡散燃焼は予混合燃焼よりも緩慢な燃焼であるため、筒内温度や筒内圧の上昇を抑制することができる。
ただし、水素それ自体は自着火しにくいため、水素を拡散燃焼させるためには人工的に初期火炎を形成する必要がある。この初期火炎は、水素噴射弁から噴射される水素の噴流中で点火プラグを点火し、水素噴流に着火することで形成することができる。したがって、水素の拡散燃焼を実現するためには、水素噴流に着火できるように点火プラグに向けて水素噴射弁を配置すればよい。
しかしながら、拡散燃焼による運転のために点火プラグに水素の噴流を当てるようにすると、予混合燃焼による運転を行っているときに水素が高温の点火プラグに触れることで着火し、プレイグが発生してしまうおそれがある。逆に、予混合燃焼時のプレイグを防止すべく水素噴射弁の噴射方向を点火プラグからずらしてしまうと、水素の噴流に直接着火することができなくなってしまう。つまり、単に水素噴射弁の噴射方向を調整しただけでは、予混合燃焼と拡散燃焼の双方を高次元で両立させることは難しい。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内燃機関の負荷状況に応じてガス燃料の燃焼形態を切り替えることができ、何れの燃焼形態でも良好な燃焼を実現できるようにしたガス燃料内燃機関を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、ガス燃料による運転が可能なガス燃料内燃機関において、
燃焼室内に配置された点火プラグと、
前記燃焼室内に配置され前記点火プラグに向けてガス燃料を噴射する第1の噴射弁と、
前記燃焼室内に配置され前記点火プラグを避けてガス燃料を噴射する第2の噴射弁と、
前記内燃機関の負荷状況に応じて前記第1の噴射弁と前記第2の噴射弁の何れか一方或いは双方を作動させる制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記第2の噴射弁から噴射したガス燃料をリーン空燃比で予混合燃焼させる希薄予混合燃焼運転と、前記第1の噴射弁から噴射したガス燃料を拡散燃焼させる拡散燃焼運転とを切り替え可能であり、前記内燃機関が所定の運転領域で運転されているときには、前記内燃機関の運転方法として前記希薄予混合燃焼運転を選択し、前記内燃機関が前記所定運転領域よりも高負荷側の運転領域で運転されるときには、前記内燃機関の運転方法を前記希薄予混合燃焼運転から前記拡散燃焼運転へ切り替えることを特徴としている。
第3の発明は、第2の発明において、
前記内燃機関はガス燃料として水素ガスを使用する水素内燃機関であることを特徴としている。
第4の発明は、第2又は第3の発明において、
前記制御手段は、前記拡散燃焼運転の実行時、要求負荷から決まる量のガス燃料の一部を前記第2の噴射弁からパイロット噴射し、パイロット噴射されたガス燃料が空気と混合した雰囲気中で前記第1の噴射弁から拡散燃焼のためのメイン噴射を行うことを特徴としている。
第5の発明は、第2又は第3の発明において、
前記第1の噴射弁からのガス燃料の噴流の方向と前記第2の噴射弁からのガス燃料の噴流の方向とは交差しており、
前記制御手段は、前記拡散燃焼運転の実行時、前記第1の噴射弁からガス燃料を噴射しながら、要求負荷から決まる量のガス燃料の一部を前記第2の噴射弁から噴射することを特徴としている。
第1の発明によれば、点火プラグに向けてガス燃料が噴流される燃料噴射と、点火プラグを避けてガス燃料が噴流される燃料噴射とを内燃機関の負荷状況に応じて選択或いは組み合わせることができる。これにより、内燃機関の負荷状況に応じた所望の燃焼形態を理想的に実現することが可能になる。
第2の発明によれば、内燃機関が高負荷域で運転されるときには予混合燃焼による運転から拡散燃焼による運転に切り替えることで、ガス燃料を緩慢に燃焼させることができ、空燃比が理論空燃比に近づくことに伴う燃焼の激化を回避することが可能になる。急激な燃焼を回避できることで筒内温度の上昇も抑制され、冷却損失の増大やNOx排出量の増大も抑制される。しかも、第2の発明によれば、ガス燃料を予混合燃焼させるときには、第2の噴射弁から点火プラグを避けてガス燃料を噴射することで、ガス燃料が高温の点火プラグに触れることによるプレイグの発生を防止することができる。また、ガス燃料を拡散燃焼させるときには、第1の噴射弁から点火プラグに向けてガス燃料を噴射することで、ガス燃料の噴流に確実に着火することができる。つまり、広い運転領域で良好な燃焼を実現することができる。
第3の発明によれば、ガス燃料として水素ガスを使用することでCO2やCOの発生を無くすことができ、ゼロエミッションの実現が可能になる。また、水素は燃焼速度が速いために空燃比が理論空燃比に近づいたときの燃焼は特に急激であるが、上述のように、高負荷域では拡散燃焼運転に切り替えられることで、急激な燃焼に伴う効率の低下やエミッションの悪化は抑制することができる。
内燃機関の運転方法として拡散燃焼運転が選択される場合、短くとも筒内噴射弁からガス燃料が噴射されている期間が燃焼期間となるため、燃焼期間は自ずと長くなる。特に、負荷が高いほど、燃料噴射量の増大に応じて燃焼期間は長大化する。燃焼期間の長大化は理想的な燃焼を困難にし、また、排気損失を増大させてしまう。第4の発明によれば、拡散燃焼のためのメイン噴射に先立ってガス燃料の一部をパイロット噴射することで、その分、メイン噴射の噴射期間を短くすることができ、燃焼期間の長大化を回避することできる。しかも、パイロット噴射は第2の噴射弁により行うので、パイロット噴射されたガス燃料が高温の点火プラグに触れることによるプレイグの発生を防止することができる。
また、第5の発明によれば、第1の噴射弁からのガス燃料が拡散燃焼しているとき、その噴流に第2の噴射弁からのガス燃料の噴流がぶつかるため、第2の噴射弁からのガス燃料の噴流でも拡散燃焼が起こる。これにより、燃焼が起きている領域は燃焼室内全体に広がることになり、未燃燃料が少なく、且つ、トルクに変換しやすい効率の良い燃焼を実現することができる。
実施の形態1.
以下、図1乃至図7を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
本実施の形態のガス燃料内燃機関は、ガス燃料として水素を使用する水素エンジンである。図1は本実施の形態の水素エンジンの概略構成を示す図である。この水素エンジンは、内部にピストン8が配置されたシリンダブロック6と、シリンダブロック6に組み付けられたシリンダヘッド4を備えている。シリンダブロック6及びシリンダヘッド4の内壁とピストン8の上面とで囲まれる空間は燃焼室10を形成している。なお、図では一つの燃焼室10のみを示しているが、水素エンジンは複数の燃焼室10を有する多気筒エンジンとして構成されている。
燃焼室10には空気を燃焼室10内に導入するための吸気通路20が接続されている。吸気通路20の上流端にはエアクリーナ22が設けられ、空気はエアクリーナ22を介して吸気通路20内に取り込まれる。吸気通路20には燃焼室10へ吸入される空気量を調整するためのスロットル24が配置されている。吸気通路20のスロットル24の上流には、吸入空気量を測定するためのエアフローメータ72が取り付けられている。吸気通路20と燃焼室10との接続部には、吸気通路20と燃焼室10との連通状態を制御する吸気バルブ12が設けられている。
また、燃焼室10には燃焼室10内の燃焼ガスを排出するための排気通路30が接続されている。排気通路30には浄化触媒32が配置され、排気ガスは浄化触媒32によって浄化されてから大気中に排出される。浄化触媒32の上流には、排気ガス中の酸素濃度を測定するO2センサ78が取り付けられている。排気通路30と燃焼室10との接続部には、排気通路30と燃焼室10との連通状態を制御する排気バルブ14が設けられている。
燃焼室10内には2つの筒内噴射弁40,50と点火プラグ16とが配置されている。筒内噴射弁40,50は水素供給管46を介して水素供給装置42に接続されている。水素供給装置42の具体例としては水素を蓄えた高圧タンク、炭化水素系燃料を改質して水素を生成する改質器、或いは、メタルハイドライド等の水素吸蔵手段を挙げることができる。本実施の形態の水素エンジンにおいては水素供給装置42の種類には限定はない。水素供給管46には筒内噴射弁40,50に水素を圧送するポンプ44が配置されている。ポンプ44は、圧縮TDC付近でも十分に噴射できる圧力まで水素を圧縮している。なお、水素供給装置42として高圧水素タンクを用いる場合であって、その貯蔵圧が噴射圧よりも高い場合には、ポンプ44の代わりにレギュレータを用いてもよい。
また、この水素エンジンには、その制御装置としてECU(Electronic Control Unit)70が備えられている。ECU70の出力部には前述の筒内噴射弁40,50,点火プラグ16,スロットル24等の種々の機器が接続されている。ECU70の入力部には前述のエアフローメータ72,O2センサ78の他、クランク角センサ74やノックセンサ76等の種々のセンサ類が接続されている。ECU70は、各センサの出力に基づき、所定の制御プログラムに従って各機器を駆動するようになっている。
次に、本実施の形態の水素エンジンの要部について説明する。図2及び図3は、本実施の形態の水素エンジンにおける燃焼室10の周辺の構成を拡大して示す図である。これらの図に示すように、点火プラグ16は燃焼室10の頂部に配置されている。2つの筒内噴射弁40,50のうち、一方の筒内噴射弁40は燃焼室10の側壁部に配置され、もう一方の筒内噴射弁50は点火プラグ16と並んで燃焼室10の頂部に配置されている。水素のようなガス燃料は空気と混合しにくく、各筒内噴射弁40,50から噴射される水素は噴流を形成する。筒内噴射弁40の噴射口の向きは、図2に示すように燃焼室10の中央に向けて水素が噴射されるよう調整されている。これに対し、筒内噴射弁50の噴射口の向きは、図3に示すように水素の噴流が点火プラグ16の先端を通過するように調整されている。
本実施の形態の水素エンジンは、水素の燃焼形態として予混合燃焼を選択することができる。この場合、図2に示すように、筒内噴射弁40から燃焼室10の中央に向けて水素を噴射する。そして、筒内噴射弁40から噴射された水素が燃焼室10の空気と混合した後に点火プラグ16を点火することで水素を予混合燃焼させることができる。このときの混合気の空燃比はストイキよりもかなりリーンに設定することができる。前述のように水素の可燃範囲は体積割合で4〜75%と広いからである。本実施の形態の水素エンジンによれば、水素をリーン空燃比で予混合燃焼させる運転、つまり、希薄予混合燃焼運転が可能である。以下、水素を用いた希薄予混合燃焼運転を水素リーンバーン運転という。
本実施の形態の水素エンジンは、水素リーンバーン運転の具体的方法として、水素を均質混合させて燃焼させる均質リーンバーンと、水素を成層混合させて燃焼させる成層リーンバーンとが可能である。均質リーンバーンは、吸気行程中に筒内噴射弁40から水素噴射を行うことで実現することができ、成層リーンバーンは、圧縮行程、特に圧縮行程の中後期において筒内噴射弁40から水素噴射を行うことで実現することができる。成層リーンバーンによる運転は極低負荷域において行われ、極低負荷域を除く低中負荷域では均質リーンバーンによる運転が行われる。なお、成層リーンバーンによる運転は行わず、極低負荷域においても均質リーンバーンによる運転を行ってもよい。
水素リーンバーン運転によれば、ポンプ損失及び冷却損失の低減によって燃費に優れた高効率での運転が可能であり、また、燃焼温度の低下によってNOxの発生量を略ゼロまで抑制することができる。ただし、これは、低中負荷域で運転される場合であり、エンジン負荷がある程度大きくなってくると水素リーンバーン運転を行う利点は薄れてくる。水素は体積が大きいため、エンジン負荷が大きくなって水素噴射量が増大すれば、それに伴って燃焼室10内に吸入できる空気量は減少し、その結果、空気過剰率λを高く保つことができなくなるからである。λが2よりも小さくなると冷却損失の増大が顕著になり、また、NOxの発生量も急増する。
水素リーンバーン運転によるメリットをより広い運転領域で享受するためには、水素噴射量の増大に伴うλの低下を抑える必要がある。本実施の形態の水素エンジンでは、水素リーンバーン運転を行う運転領域のうちλが十分に大きい低負荷側の運転領域では、上述のように吸気行程中の水素噴射、より具体的には吸気バルブ12が閉じる前に水素噴射を行い、水素と空気とが均質混合する時間を十分に確保するようにしている。そして、吸気行程中の水素噴射ではλを2以上に維持できない高負荷側の運転領域では、吸気バルブ12が閉じた直後、すなわち、圧縮行程初期に筒内噴射弁40から水素を噴射するようにしている。これによれば、水素によって燃焼室10内への空気の吸入が妨げられることを防止することでき、燃焼室10一杯に空気を吸入することが可能になる。また、水素噴射を吸気バルブ12の閉弁後直ぐに開始することで、水素と空気との混合時間を確保することができる。これにより、吸気行程中の水素噴射ではλを2以上に維持できない運転領域でも、λを2以上に維持しつつ水素リーンバーン運転を行うことが可能になる。
しかしながら、エンジン負荷に応じて水素噴射量は増大するのに対し吸入空気量には限界がある。このため、エンジン負荷がある程度の高負荷域に達した場合には、吸気バルブ12の閉弁後に水素噴射を行ったとしてもλを2以上に維持することは困難になる。そこで、本実施の形態の水素エンジンでは、水素リーンバーン運転ではもはやλを2以上に維持できない程の高負荷域では、エンジンの運転方法を水素リーンバーン運転から次に説明する水素の拡散燃焼による運転へ切り替えるようにしている。
本実施の形態の水素エンジンは、水素の燃焼形態として拡散燃焼を選択することができる。この場合、図3に示すように、筒内噴射弁50から点火プラグ16の先端に向けて水素を噴射する。筒内噴射弁50からの水素の噴射途中に点火プラグ16を点火することで、水素の噴流に直接着火することができる。この場合、水素の噴射時期は圧縮TDC前数度から圧縮TDC後数度の範囲とし、点火プラグ16の点火時期は水素の噴射時期と同時若しくは若干遅角側とする。これによれば、水素の噴流中で点火プラグ16を点火することになるが、水素の可燃範囲は体積割合で4〜75%と広く極めてリッチな雰囲気下でも着火する。水素の着火により火炎(火種)が形成され、この火炎に次々と水素を噴射していくことで、水素は空気と拡散混合しながら燃焼することになる。なお、水素それ自体は自着火しにくく本来は拡散燃焼には不向きではあるが、本実施の形態では点火プラグ16による点火によって水素の拡散燃焼がアシストされるので、以下ではプラグアシスト水素拡散燃焼という表現を用いることとする。
図4は本実施の形態の水素エンジンの運転方法を選択するためのマップを示している。このマップはエンジン負荷とエンジン回転数を軸とする多次元マップである。エンジンの運転領域のうち低中負荷域では水素リーンバーンによる運転が選択され、高負荷域ではプラグアシスト水素拡散燃焼による運転が選択されるよう、このマップは作成されている。このマップにおいてプラグアシスト水素拡散燃焼が選択される運転領域は水素リーンバーンではλを2以上に維持できない運転領域を意味している。
以下では、図6及び図7を参照し、図4のマップに従いエンジン負荷に応じて運転方法を切り替えることの利点、特に、水素リーンバーン運転からプラグアシスト水素拡散燃焼運転に切り替えることの利点について説明する。
図6は水素エンジンにおけるクランク角に対する筒内圧力の変化を示すグラフである。このグラフにおいて、実線はλ=2の条件で水素リーンバーン運転を行ったときの筒内圧力の変化を示し、一点鎖線はλ=1.5の条件で水素リーンバーン運転を行ったときの筒内圧力の変化を示している。グラフに示すように、水素リーンバーン運転の場合には、λが2よりも小さくなると筒内圧力が急激に高くなってしまう。これは、水素の燃焼速度が極めて大きく、空燃比が理論空燃比に近づくと燃焼が急激になるためである。
水素が急激に燃焼する場合、クランク角に対する熱発生率の変化が急になり、且つ、そのピークも上昇する。図7は水素エンジンにおけるクランク角に対する熱発生率の変化を示すグラフである。実線はλ=2の条件で水素リーンバーン運転を行ったときの熱発生率の変化を示し、一点鎖線はλ=1.5の条件で水素リーンバーン運転を行ったときの熱発生率の変化を示している。このグラフからも分かるように、λが2よりも小さくなると(グラフではλ=1.5の場合)、水素は極めて短い期間内で急激に燃焼することになる。
図6のグラフにおいて、破線はλ=1.5の条件でプラグアシスト水素拡散燃焼運転を行ったときの筒内圧力の変化を示している。同じくλ=1.5の条件で水素リーンバーン運転を行った場合と比較すると、プラグアシスト水素拡散燃焼運転によれば筒内圧力のピークを大きく下げることができる。これは、プラグアシスト水素拡散燃焼によれば予混合燃焼よりも燃料である水素を緩慢に燃焼させ、燃焼温度の上昇を抑制することができるからである。図7のグラフにおいて、破線はλ=1.5の条件でプラグアシスト水素拡散燃焼運転を行ったときの熱発生率の変化を示している。同じくλ=1.5の条件で水素リーンバーン運転を行った場合と比較して明らかなように、プラグアシスト水素拡散燃焼運転によれば水素の燃焼期間を長くすることができ、且つ、熱発生率のピークも抑えることができる。
以上のように、水素リーンバーン運転のままではλが2よりも小さくなり空燃比が理論空燃比に近づくにつれて燃焼が激化するが、プラグアシスト水素拡散燃焼運転に切り替えることで燃焼の激化を回避することができる。急激な燃焼を回避できることで筒内温度の上昇は抑制され、冷却損失の増大が抑制されて正味熱効率は高く維持されるとともに、NOx排出量の増大が抑制されることになる。つまり、図4のマップに従ってエンジンの運転方法を選択することで、低負荷域から高負荷域までの広い運転領域で高効率を維持することができ、同時にNOx発生量を低く抑えることもできる。
しかも、本実施の形態の水素エンジンによれば、水素リーンバーン運転時には、筒内噴射弁40から燃焼室10の中央に向けて水素を噴射することで、水素と空気とを効率良く混合させることができるとともに、水素が高温になっている点火プラグ16に触れることによるプレイグの発生を防止することができる。また、プラグアシスト水素拡散燃焼運転時には、筒内噴射弁50から点火プラグ16の先端に向けて水素を噴射することで、水素の噴流に確実に着火することができる。つまり、本実施の形態の水素エンジンによれば、2つの筒内噴射弁40,50をエンジンの運転方法に応じて使い分け、点火プラグ16に向けて水素が噴流される燃料噴射と、点火プラグ16を避けて水素が噴流される燃料噴射とをエンジンの運転方法に応じて切り替え可能にすることで、エンジンの負荷状況に応じた所望の燃焼形態を理想的に実現することができる。
なお、本実施の形態の水素エンジンは、運転をECU70によって制御されており、運転方法の切り替えもECU70によって判断されている。ECU70は、図5のフローチャートに示すルーチンにしたがってエンジンの運転方法の切り替えを行う。
図5に示すルーチンの最初のステップS100では、現時点におけるエンジン回転数とアクセル開度が取得される。ECU70は、エンジン回転数とアクセル開度からエンジン負荷(負荷率)を算出する。
次のステップS102では、ステップS100で取得したエンジン回転数、及び、ステップS100で計算したエンジン負荷で定まる現在の運転状態が、図4のマップにおけるどの運転領域に属しているか判断される。
図4のマップに示すように、エンジンが低負荷域或いは中負荷域で運転されている場合には、エンジンの運転方法として水素リーンバーン運転が選択され(ステップS104)、リーンバーン用噴射弁である筒内噴射弁40が駆動される(ステップS106)。一方、エンジンが高負荷域で運転されている場合には、エンジンの運転方法としてプラグアシスト水素拡散燃焼運転が選択され(ステップS108)、拡散燃焼用噴射弁である筒内噴射弁50が駆動される(ステップS110)。
本実施の形態では、ECU70により図5に示すルーチンが実行されることで、第1及び第2の発明の「制御手段」が実現される。
実施の形態2.
次に、図8乃至図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
プラグアシスト水素拡散燃焼運転では、水素噴射と点火とが略同時であり、はじめに着火した火炎に向かって水素が噴射される。このため、短くとも筒内噴射弁から水素が噴射されている期間が水素の燃焼期間となり、特に高負荷域では、燃料噴射量の増大に応じて燃焼期間の長大化が顕著になる。燃焼期間の長大化は理想的な燃焼を困難にし、また、排気損失を増大させてしまう。
本実施の形態のガス燃料内燃機関は、実施の形態1と同じく、ガス燃料として水素を使用する水素エンジンである。この水素エンジンは、図1に示す構成を有している。図1に示す構成によれば、一サイクル中に2つの筒内噴射弁40,50を異なるタイミングで作動させることで、必要量の水素を二回に分けて燃焼室10内に直接噴射することができる。本実施形態では、この二段噴射をプラグアシスト水素拡散燃焼に適用し、筒内噴射弁50による拡散燃焼のためのメイン噴射に先立って、必要量の水素の一部を筒内噴射弁40によりパイロット噴射する。これによれば、メイン噴射の噴射期間を短くすることができ、燃焼期間の長大化を回避することできる。また、パイロット噴射に筒内噴射弁40を用いることで、パイロット噴射された水素によるプレイグの発生を防止することができる。以下、上記のようにパイロット噴射を行うプラグアシスト水素拡散燃焼をパイロット噴射付プラグアシスト水素拡散燃焼という。
本実施の形態と実施の形態1との相違点は、エンジンの運転方法を選択するためのマップにある。本実施形態では、図8に示すマップに基づいてエンジンの運転方法が選択される。このマップはエンジン負荷とエンジン回転数を軸とする多次元マップである。図8のマップと図4のマップとの違いは、プラグアシスト水素拡散燃焼による運転領域のうち高負荷側の運転領域では、通常のプラグアシスト水素拡散燃焼運転ではなく、パイロット噴射付プラグアシスト水素拡散燃焼による運転が選択されることにある。
図9のタイミングチャートは、パイロット噴射付プラグアシスト水素拡散燃焼による運転時の噴射時期及び点火時期を筒内圧力の波形に併せて具体的に示したものである。この運転では、まず、要求負荷から決まる必要噴射量のうちの一部の量の水素が吸気バルブ12の閉弁直後に筒内噴射弁40からパイロット噴射される。パイロット噴射された水素は燃焼室10内で水素と混合して混合気となる。このときの水素噴射量は、混合気が点火プラグ16に触れたときに自着火しない範囲の水素濃度となるように設定されている。筒内噴射弁50によるメイン噴射の噴射時期は、通常のプラグアシスト水素拡散燃焼運転と同様、圧縮TDCを跨ぐようにして設定される。ただし、一部の水素がパイロット噴射で噴射される分、メイン噴射の噴射期間は通常のプラグアシスト水素拡散燃焼運転の噴射期間よりも短くすることができる。また、パイロット噴射付プラグアシスト水素拡散燃焼のための点火時期は、通常のプラグアシスト水素拡散燃焼の場合と同様、メイン噴射の噴射開始と同時若しくは若干遅角側に設定される。
本実施の形態では、図10に示すルーチンにしたがってエンジンの運転方法の切り替えが行われる。図10において図5に示すルーチンと同一の処理については同一のステップ番号を付している。
図10に示すルーチンの最初のステップS100では、現時点におけるエンジン回転数とアクセル開度が取得され、エンジン回転数とアクセル開度からエンジン負荷(負荷率)が算出される。
次のステップS102では、現在の運転状態がマップにおけるどの運転領域に属しているか判断される。エンジンが低負荷域或いは中負荷域で運転されている場合には、エンジンの運転方法として水素リーンバーン運転が選択され(ステップS104)、リーンバーン用噴射弁である筒内噴射弁40が駆動される(ステップS106)。
一方、エンジンが高負荷域で運転されている場合には、エンジンの運転方法としてプラグアシスト水素拡散燃焼運転が選択される(ステップS108)。この場合は、次のステップS112で、現在の運転状態がマップにおけるどの運転領域に属しているか、詳しくは、プラグアシスト水素拡散燃焼運転が選択される運転領域のうちどの領域に属しているか判断される。
エンジンが通常のプラグアシスト水素拡散燃焼による運転領域で運転されている場合には、拡散燃焼用噴射弁である筒内噴射弁50のみが駆動される(ステップS110)。一方、エンジンがパイロット噴射付プラグアシスト水素拡散燃焼による運転領域で運転されている場合には、パイロット噴射で筒内噴射弁40が駆動され、メイン噴射で筒内噴射弁50が駆動される(ステップS114)。
本実施の形態では、ECU70により図10に示すルーチンが実行されることで第4の発明の「制御手段」が実現される。
実施の形態3.
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施の形態のガス燃料内燃機関は、実施の形態1と同じく、ガス燃料として水素を使用する水素エンジンであり、図1に示す水素エンジンにおいて燃焼室10の周辺の構成を図11に拡大して示す構成に置き換えることで実現される。図11において図1に示す水素エンジンと同一の部位については同一の符号を付している。
図11に示すように、本実施の形態の水素エンジンは、筒内噴射弁40の噴射方向に特徴がある。点火プラグ16を避けるように水素が噴射される点に関しては実施の形態1と同じであるが、本実施の形態では、筒内噴射弁50からの水素噴流に筒内噴射弁40からの水素噴流がぶつかるように筒内噴射弁40の噴射方向が調整されている。筒内噴射弁50の噴射方向は、実施の形態1と同じく、水素の噴流が点火プラグ16の先端を通過するように調整されている。
図11に示す構成によれば、プラグアシスト水素拡散燃焼による運転時、筒内噴射弁50だけでなく筒内噴射弁40からも水素を噴射することで、燃焼室10全体で拡散燃焼を起こすことが可能になる。より具体的に説明すると、まず、筒内噴射弁50から噴射された水素が点火プラグ16の点火により着火し、火炎が形成される。この火炎は筒内噴射弁50から噴射される水素噴流の方向に延び、その先端が筒内噴射弁40側の水素噴流にぶつかることで、筒内噴射弁40側の水素噴流でも拡散燃焼が起きる。その結果、拡散燃焼が起きている領域は、点火プラグ16の周辺から燃焼室10全体へと広がっていく。燃焼室10全体で水素を拡散燃焼させることで、燃焼効率が向上し、未燃のまま排出される水素量を低減することができる。また、点火プラグ16の周辺で局所的に火炎を成長させる場合に比較し、火炎のエネルギーをピストンに有効に伝達することが可能になり、トルクに変換されやすい効率の良い燃焼を実現することが可能になる。
本実施の形態では、図12に示すルーチンにしたがってエンジンの運転方法の切り替えが行われる。図12において図5に示すルーチンと同一の処理については同一のステップ番号を付している。
図10に示すルーチンの最初のステップS100では、現時点におけるエンジン回転数とアクセル開度が取得され、エンジン回転数とアクセル開度からエンジン負荷(負荷率)が算出される。
次のステップS102では、現在の運転状態がマップにおけるどの運転領域に属しているか判断される。エンジンが低負荷域或いは中負荷域で運転されている場合には、エンジンの運転方法として水素リーンバーン運転が選択され(ステップS104)、リーンバーン用噴射弁である筒内噴射弁40が駆動される(ステップS106)。
一方、エンジンが高負荷域で運転されている場合には、エンジンの運転方法としてプラグアシスト水素拡散燃焼運転が選択される(ステップS108)。この場合、拡散燃焼用噴射弁である筒内噴射弁50に加え、リーンバーン用噴射弁である筒内噴射弁40も駆動される(ステップS116)。なお、各筒内噴射弁40,50からの水素噴射量は、その合計噴射量が要求負荷に応じた必要噴射量に等しくなるように設定する。また、このルーチンでは省略しているが、実施の形態2のように、筒内噴射弁40,50からの水素噴射(メイン噴射)に先立ち、必要量の水素の一部を筒内噴射弁40からパイロット噴射しておいてもよい。
本実施の形態では、図11に示す構成においてECU70により図12に示すルーチンが実行されることで第5の発明の「制御手段」が実現される。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
上記の各実施の形態では、本発明を水素エンジンに適用しているが、本発明は水素ガス以外のガス燃料を利用するガス燃料内燃機関にも適用可能である。なお、水素の場合には空気過剰率が2よりも小さくなると燃焼が急激になるが、燃焼が激しくなる空気過剰率の閾値はガス燃料の組成によって異なる。したがって、本発明を水素エンジン以外のガス燃料内燃機関に適用する場合には、使用するガス燃料の組成に応じて前記閾値を定め、空気過剰率を前記閾値以上に保つことができる運転領域では希薄予混合燃焼運転を選択し、空気過剰率を前記閾値以上に保つことができない運転領域では拡散燃焼転を選択すればよい。
本発明の実施の形態1としての水素エンジンの概略構成を示す図である。 図1の水素エンジンにおける燃焼室周辺の構成を拡大して示す図である。 図1の水素エンジンにおける燃焼室周辺の構成を拡大して示す図である。 本発明の実施の形態1においてエンジンの運転方法の選択に用いられるマップを示す図である。 本発明の実施の形態1においてエンジンの運転方法の切り替えに用いられるルーチンについて示すフローチャートである。 図1の水素エンジンにおけるクランク角に対する筒内圧力の変化を示すグラフである。 図1の水素エンジンにおけるクランク角に対する熱発生率の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態2においてエンジンの運転方法の選択に用いられるマップを示す図である。 本発明の実施の形態2におけるパイロット噴射付プラグアシスト水素拡散燃焼運転時の噴射時期及び点火時期を筒内圧力の波形と併せて示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態2においてエンジンの運転方法の切り替えに用いられるルーチンについて示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3としての水素エンジンにおける燃焼室周辺の構成を拡大して示す図である。 本発明の実施の形態3においてエンジンの運転方法の切り替えに用いられるルーチンについて示すフローチャートである。 一般的な水素エンジンにおけるλと熱効率及び冷却損失との関係を示すグラフである。 一般的な水素エンジン及びガソリンエンジンにおけるλとNOx排出量との関係を示すグラフである。 一般的な水素エンジンにおけるクランク角度に対する熱発生率の変化について示すグラフである。
符号の説明
2 内燃機関
10 燃焼室
12 吸気バルブ
14 排気バルブ
16 点火プラグ
20 吸気通路
30 排気通路
40 筒内噴射弁(リーンバーン用噴射弁)
42 水素供給装置
44 ポンプ
46 水素供給管
50 筒内噴射弁(拡散燃焼用噴射弁)
70 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (5)

  1. ガス燃料による運転が可能なガス燃料内燃機関において、
    燃焼室内に配置された点火プラグと、
    前記燃焼室内に配置され前記点火プラグに向けてガス燃料を噴射する第1の噴射弁と、
    前記燃焼室内に配置され前記点火プラグを避けてガス燃料を噴射する第2の噴射弁と、
    前記内燃機関の負荷状況に応じて前記第1の噴射弁と前記第2の噴射弁の何れか一方或いは双方を作動させる制御手段と、
    を備えることを特徴とするガス燃料内燃機関。
  2. 前記制御手段は、前記第2の噴射弁から噴射したガス燃料をリーン空燃比で予混合燃焼させる希薄予混合燃焼運転と、前記第1の噴射弁から噴射したガス燃料を拡散燃焼させる拡散燃焼運転とを切り替え可能であり、前記内燃機関が所定の運転領域で運転されているときには、前記内燃機関の運転方法として前記希薄予混合燃焼運転を選択し、前記内燃機関が前記所定運転領域よりも高負荷側の運転領域で運転されるときには、前記内燃機関の運転方法を前記希薄予混合燃焼運転から前記拡散燃焼運転へ切り替えることを特徴とする請求項1記載のガス燃料内燃機関。
  3. 前記内燃機関はガス燃料として水素ガスを使用する水素内燃機関であることを特徴とする請求項2記載のガス燃料内燃機関。
  4. 前記制御手段は、前記拡散燃焼運転の実行時、要求負荷から決まる量のガス燃料の一部を前記第2の噴射弁からパイロット噴射し、パイロット噴射されたガス燃料が空気と混合した雰囲気中で前記第1の噴射弁から拡散燃焼のためのメイン噴射を行うことを特徴とする請求項2又は3記載のガス燃料内燃機関。
  5. 前記第1の噴射弁からのガス燃料の噴流の方向と前記第2の噴射弁からのガス燃料の噴流の方向とは交差しており、
    前記制御手段は、前記拡散燃焼運転の実行時、前記第1の噴射弁からガス燃料を噴射しながら、要求負荷から決まる量のガス燃料の一部を前記第2の噴射弁から噴射することを特徴とする請求項2又は3記載のガス燃料内燃機関。
JP2006018512A 2006-01-27 2006-01-27 ガス燃料内燃機関 Withdrawn JP2007198275A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006018512A JP2007198275A (ja) 2006-01-27 2006-01-27 ガス燃料内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006018512A JP2007198275A (ja) 2006-01-27 2006-01-27 ガス燃料内燃機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007198275A true JP2007198275A (ja) 2007-08-09

Family

ID=38453117

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006018512A Withdrawn JP2007198275A (ja) 2006-01-27 2006-01-27 ガス燃料内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007198275A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136992A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP2015163795A (ja) * 2015-06-12 2015-09-10 三菱重工業株式会社 2サイクルガスエンジン及び2サイクルガスエンジン用の燃料ガス噴射システム
WO2015186768A1 (ja) * 2014-06-05 2015-12-10 三菱重工業株式会社 内燃機関およびこれを備えた船舶
JP2016006325A (ja) * 2015-08-03 2016-01-14 三菱重工業株式会社 2サイクルガスエンジン及び2サイクルガスエンジン用の燃料ガス噴射システム
WO2016158018A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 三菱自動車工業株式会社 エンジンの制御装置
EP4092257A1 (en) * 2021-05-21 2022-11-23 Southwest Research Institute Multiple mode operation of hydrogen-fueled internal combustion engine
US20230265786A1 (en) * 2022-02-21 2023-08-24 Achates Power, Inc. Hydrogen Opposed-Piston Engine
US11898448B2 (en) 2021-07-22 2024-02-13 Achates Power, Inc. Hydrogen-powered opposed-piston engine

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136992A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Toyota Motor Corp 内燃機関
KR20160119242A (ko) * 2014-06-05 2016-10-12 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 내연 기관 및 이를 구비한 선박
WO2015186768A1 (ja) * 2014-06-05 2015-12-10 三菱重工業株式会社 内燃機関およびこれを備えた船舶
JP2015229973A (ja) * 2014-06-05 2015-12-21 三菱重工業株式会社 内燃機関およびこれを備えた船舶
KR101918378B1 (ko) * 2014-06-05 2019-01-29 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 내연 기관 및 이를 구비한 선박
CN106460636A (zh) * 2014-06-05 2017-02-22 三菱重工业株式会社 内燃机及具备该内燃机的船舶
CN107429618B (zh) * 2015-03-30 2021-06-22 三菱自动车工业株式会社 引擎控制装置
JP2016188597A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 三菱自動車工業株式会社 エンジンの制御装置
WO2016158018A1 (ja) * 2015-03-30 2016-10-06 三菱自動車工業株式会社 エンジンの制御装置
CN107429618A (zh) * 2015-03-30 2017-12-01 三菱自动车工业株式会社 引擎控制装置
US10393057B2 (en) 2015-03-30 2019-08-27 Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha Engine control device
JP2015163795A (ja) * 2015-06-12 2015-09-10 三菱重工業株式会社 2サイクルガスエンジン及び2サイクルガスエンジン用の燃料ガス噴射システム
JP2016006325A (ja) * 2015-08-03 2016-01-14 三菱重工業株式会社 2サイクルガスエンジン及び2サイクルガスエンジン用の燃料ガス噴射システム
EP4092257A1 (en) * 2021-05-21 2022-11-23 Southwest Research Institute Multiple mode operation of hydrogen-fueled internal combustion engine
US11898448B2 (en) 2021-07-22 2024-02-13 Achates Power, Inc. Hydrogen-powered opposed-piston engine
US20230265786A1 (en) * 2022-02-21 2023-08-24 Achates Power, Inc. Hydrogen Opposed-Piston Engine
US11933215B2 (en) * 2022-02-21 2024-03-19 Achates Power, Inc. Hydrogen opposed-piston engine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4412290B2 (ja) ガス燃料内燃機関
JP4472932B2 (ja) エンジンの燃焼制御装置
JP5035088B2 (ja) エンジン
JP4737103B2 (ja) ガソリンエンジンの制御装置
EP1983169A1 (en) Internal Combustion Engine and Combustion Method of the Same
CN103452682B (zh) 用于操作发动机的方法
JP2005282542A (ja) 予混合圧縮自着火運転が可能な内燃機関の制御装置
JP2007198275A (ja) ガス燃料内燃機関
JP4126971B2 (ja) 混合気を圧縮自着火させて運転する内燃機関、および内燃機関の制御方法
KR20120058502A (ko) 내연 기관을 작동시키기 위한 방법
JP2012057470A (ja) 内燃機関
JP2000120457A (ja) ディーゼルエンジン
JP4765830B2 (ja) ガス燃料内燃機関
JP2010196517A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6471041B2 (ja) 火花点火機関の噴射制御装置
JP5168177B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008184970A (ja) ガソリンエンジンの制御装置
JP4073315B2 (ja) 副室式エンジン
JP2006052686A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4730252B2 (ja) ガス燃料内燃機関
JPH11101127A (ja) 燃焼制御装置
JP2007192235A (ja) 火花点火内燃機関の制御装置及び方法
JP2008075497A (ja) 火花点火エンジン
JP2008184969A (ja) ガソリンエンジンの制御装置
JP2006009701A (ja) ガスエンジンの運転方法及びガスエンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090407