JP5168177B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム全体の構成を示す図である。図1に示す内燃機関1には、シリンダヘッド31とシリンダブロック32とピストン33とによって、燃焼室(主燃焼室)2が形成されている。この燃焼室2は、吸気弁3及び排気弁4を介してそれぞれ吸気ポート(吸気通路)5及び排気ポート(排気通路)6と連通している。これら吸気弁3及び排気弁4は、それぞれ吸気弁用カム7及び排気弁用カム8によって開閉駆動される。
図2は、本発明の一実施形態に係るECU20の制御ロジックを示すフローチャートである。ECU20は、ECU20が起動している間は図2に示される制御ロジックを繰り返す。
図3は、各モードにおける噴射燃料の重量割合の第1の例を説明する図である。図4は、図3の各モードにおける燃料噴射を説明する図である。図3では、横軸に機関負荷を、縦軸に機関負荷毎の全燃料噴射量に対する各燃料の重量割合(単位:パーセント、以下、これを「噴射割合」という。)を示している。また、図3に示す破線は、EGR率を示している。EGR率とは、EGR量/(EGR量+吸入新気量(吸気ポート5に吸入される新気の量))(単位:パーセント)である。
まず、第1モードについて説明する。図3に示す第1モードでは、軽油及び水素ガスが噴射される。具体的には、機関負荷が所定の負荷Lよりも低負荷側では軽油のみを噴射し、負荷Lよりも高負荷側に移行するに伴って軽油の噴射割合を低くして水素ガスの噴射割合を高くする。言い換えると、軽油の燃焼割合を低くして水素ガスの燃焼割合を高くする。燃焼割合とは、全ての燃料の燃焼重量に対する各燃料の燃焼重量の割合である。
次に、第2モードについて説明する。図3に示す第2モードでは、軽油、水素ガス及びガソリンの全ての燃料が噴射される。具体的には、機関負荷が低負荷側から高負荷側に移行するに伴って軽油及び水素ガスの噴射割合を低くしてガソリンの噴射割合を高くする。言い換えると、軽油及び水素ガスの燃焼割合を低くしてガソリンの燃焼割合を高くする。
続いて、第3モードについて説明する。図3に示す第3モードでは、軽油及びガソリンが噴射される。
以下、第1モードから第2モードへの切り替えについて補足する。図4(a)、(b)に示すように、第1モード(図4(a))と第2モード(図4(b))とは、吸気行程におけるガソリンの噴射、圧縮行程の略中間における軽油(予混合)の噴射、及び、TDC付近における軽油(噴霧拡散)の噴射、においてその態様が異なる。
図5は、各モードにおける噴射燃料の重量割合の第2の例を説明する図である。図5では、図3と同様に、横軸に機関負荷を、縦軸に機関負荷毎の全燃料噴射量に対する各燃料の重量割合(単位:パーセント)を示している。また、図5に示す破線は、EGR率を示している。
図5に示す第2モードでは、軽油及びガソリンが噴射される。具体的には、機関負荷が低負荷側から高負荷側に移行するに伴って軽油の噴射割合を低くしてガソリンの噴射割合を高くする。言い換えると、軽油の燃焼割合を低くしてガソリンの燃焼割合を高くする。
図6は、排ガス浄化装置15を説明する図である。図6に示す排ガス浄化装置15は、内部に三元触媒17を介装した装置である。この排ガス浄化装置15には、三元触媒17の内部を挿通する燃料改質装置16が設けられている。
図7は、排ガスの温度上昇のための制御を説明する図である。図7は、図4(b)に示される第2モードの燃料噴射制御に、膨張行程における軽油の噴射(ポスト噴射)を加えたものである。具体的には、膨張行程において、ECU20が所定量の軽油を第1燃料噴射弁11により燃焼室2に噴射させる(ディーゼル内燃機関のポスト噴射に相当)。
以上実施形態について説明してきたが、本実施形態によればECU20は、運転状態に応じて、使用する燃料を第1のモードと、第2のモードと、第3のモードとに切り替えているので、各種の燃料を使い分けて効果的に燃料を消費することができ、燃費の向上や排ガスの低減を実現することができる。
2 燃焼室
5 吸気ポート(吸気通路)
11 第1燃料噴射弁
12 第2燃料噴射弁
13 第3燃料噴射弁
16 燃料改質装置
16a 脱水素反応触媒
20 ECU(内燃機関の制御装置)
ステップS1 運転状態検出手段
ステップS2〜S6 制御手段
Claims (9)
- 低オクタン価燃料、高オクタン価燃料及び高燃焼速度燃料を燃料として使用する内燃機関の動作を制御する内燃機関の制御装置であって、
前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記内燃機関の運転状態に応じて、前記低オクタン価燃料及び前記高燃焼速度燃料のみを用いて燃焼させる第1モードと、全ての燃料を用いて燃焼させる第2モードと、前記低オクタン価燃料及び前記高オクタン価燃料のみを用いて燃焼させる第3モードと、を切り替える制御手段と、
を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記制御手段は、前記内燃機関の運転状態が機関負荷を高負荷、中負荷及び低負荷の三段階に分類した場合の低負荷であるときには前記第1モードに、中負荷であるときには前記第2モードに、高負荷であるときには前記第3モードに切り替えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記第1モードは、高負荷側であるほど、前記低オクタン価燃料の噴射割合を低くして前記高燃焼速度燃料の噴射割合を高くするモードであることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記第2モードは、高負荷側であるほど、前記低オクタン価燃料及び前記高燃焼速度燃料の噴射割合を低くして前記高オクタン価燃料の噴射割合を高くするモードであることを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関は、燃焼室に低オクタン価燃料を噴射する第1燃料噴射弁と、吸気通路に高燃焼速度燃料を噴射する第2燃料噴射弁と、吸気通路に高オクタン価燃料を噴射する第3燃料噴射弁と、を備えており、
前記制御手段は、前記第1モードに切り替えた場合には、吸気行程において前記高燃焼速度燃料を噴射し、圧縮行程後半において前記低オクタン価燃料をパイロット噴射し、略上死点において前記低オクタン価燃料をメイン噴射することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記制御手段は、前記第2モードに切り替えた場合には、吸気行程において前記高燃焼速度燃料及び前記高オクタン価燃料を噴射し、圧縮行程略中間において前記低オクタン価燃料を予混合的に噴射し、圧縮行程後半において前記低オクタン価燃料を着火用に噴射することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御手段は、高燃焼速度燃料の残存量が少ないときには、前記第2モードに切り替えた場合であっても、前記高燃焼速度燃料の噴射を規制することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記制御手段は、前記第1モードから前記第2モードに切り替える際には、吸気行程における前記高燃焼速度燃料の噴射割合を徐々に低くするとともに前記高オクタン価燃料の噴射割合を徐々に高め、且つ、圧縮行程略中間における前記低オクタン価燃料の噴射割合を徐々に高くし、且つ、略上死点における前記低オクタン価燃料の噴射割合を徐々に低くすることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関は、排気通路の後方に配設された排ガス浄化装置に介装され、前記低オクタン価燃料に脱水素反応を施すことで前記高燃焼速度燃料を生成する脱水素反応触媒を備えており、
前記制御手段は、前記脱水素反応触媒の触媒温度が所定温度より低い場合には、前記第2モードにおける低オクタン価燃料の噴射時期、噴射量、多段噴射回数のうち少なくとも一つを変更して前記排気通路を通流する排ガスの温度を上昇させることで前記脱水素反応触媒の触媒温度を上昇させることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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