JP2005089447A - ヘアコンディショナー及びその基剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】べとつきが少なく、植物由来物質が有する優れた効能・効果(例えば抱水性・エモリエント性等)を有する安全性の高いヘアコンディショナーを、フィトステロール等が析出することなく容易且つ安価に調製することを目的とする。更に、ラノリン類(液状ラノリン、ラノリン及び硬質ラノリン)を使用せず且つラノリン類に近い風合いを毛髪に与えることができるヘアコンディショナーを安価に提供することを目的とする。
【解決手段】成分Aを含有することを特徴とするヘアコンディショナー。
成分A;植物油脱臭留出物からトコフェロールを抽出、分離、精製する際に得られる副産物を蒸留、脂肪酸エステル化、脱色、脱臭して調製される組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘアコンディショナー及びその調製原料として有用なヘアコンディショナー用基剤に関する。
従来から、フィトステロール及びフィトステロール脂肪酸エステル等の植物由来物質、並びにラノリン等の動物由来物質は、化粧品(例えばヘアコンディショナー等)の配合原料として使用される。
フィトステロールは、外界からの刺激に対する防御作用や抗炎症作用、更には水分蒸散抑制作用を有する。又、フィトステロール脂肪酸エステルは、抱水性が高く、エモリエント剤としても使用されている。更に、これらは何れも、穀類、野菜、果実、キノコ類などの植物性食品に含まれ、日常的に食品から摂取され、安全性の高いものである。
従来、そのようなフィトステロールやフィトステロール脂肪酸エステルを配合した化粧料としては、例えばフィトステロール、水素添加フィトステロール、及び特定のフィトステロール脂肪酸エステルを配合した化粧料(特許文献1);ステロール(スチグマステロール等)の不飽和脂肪酸(オレイン酸等)エステルを有効成分とする頭髪用化粧料(特許文献2);カチオン性界面活性剤、高級アルコール、シリコーン、及び特定の油剤(オレイン酸フィトステリル等)を含有するヘアリンス組成物(特許文献3);フィトステロール又はその誘導体(オレイン酸エステル等)、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、並びに特定のシリコーン油を含有する化粧料(特許文献4)等が知られる。
しかしながら、上記化粧料に使用されるフィトステロール又はフィトステロール脂肪酸エステルは、何れも単独に調製・分離等を行って得られるものであるため工業的に高価なものになり、広く化粧料や皮膚外用剤等に利用するには問題があった。更に、フィトステロールは、油剤への溶解性が低く、結晶が析出しやすいため、化粧料配合原料としての使用性に問題があった。
そこで、特許文献5には、植物ステロールワックスを効率よくかつ安価に製造できる植物ステロ−ルワックスの製造方法が提案されている。更に、同号公報には、この植物ステロールワックスを用いて調製される使用感、安定性に優れた皮膚外用剤として、フィトステロ−ル、フィトステロ−ル脂肪酸エステル及び炭化水素を主成分とした植物ステロ−ルワックスを含有する皮膚外用剤が提案されている。
一方、動物由来物質のラノリンは、毛髪や皮膚に対し、しっとり感、適度の油性感、ツヤ等を付与することができる。又、ラノリンは、乳化安定性やエモリエント性に優れるため、乳化助剤や安定剤、軟化剤としても使用されている。
しかしながら、ラノリンは、固有の臭気があり、更にはアレルギーを惹き起こすといった問題があった。更に、最近では、動物由来物質に起因する健康被害[BSE(狂牛病)等]が問題となり、一般に動物由来物質が敬遠されるという傾向がある。
そこで、従来、ラノリン代用物質の研究・開発が行われている。例えば特許文献6には、植物性ステリンの酸化エチレン付加物、特定の混合エステル、及び特定のジクリセリドからなるラノリン代用物質が記載されている。更に、特許文献7には、ヒドロキシ脂肪酸とフィトステロールから得られるステロイドエステル化物と特定のアルコールエステル化物とからなるラノリン代用化粧料原料が記載されている。
しかしながら、特許文献6に記載のラノリン代用物質は、合成物であるため天然物に比し温和(マイルド)な作用に欠け、所謂、「人にやさしい」機能を付与しにくいという問題を有する。
又、特許文献7に記載のラノリン代用化粧料原料は、単独に調製・分離等を行って得られるものであるため工業的に高価なものになってしまうという問題を有する。
特開昭52−79030号公報。 特開平2−6404号公報。 特開2001−139437号公報。 特開2002−145722号公報。 特開2001−163764号公報。 特開昭58−198565号公報。 特開平9−194345号公報。
本発明は、上記特許文献5に記載の発明を更に発展させ、べとつきが少なく、上記植物由来物質が有する優れた効能・効果(例えば抱水性・エモリエント性等)を有する安全性の高いヘアコンディショナーを、フィトステロール等が析出することなく容易且つ安価に調製することを目的とする。更に、本発明は、ラノリン類(液状ラノリン、ラノリン及び硬質ラノリン)を使用せず且つラノリン類に近い風合いを毛髪に与えることができる前記ヘアコンディショナーを安価に提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者等が鋭意、検討した結果、植物ステロ−ルワックスを脂肪酸エステル化して調製される組成物を配合すれば、優れた功を奏することを見出し、本発明を成すに到った。
即ち、本発明は、成分A;植物油脱臭留出物からトコフェロ−ルを抽出、分離、精製する際に得られる副産物を蒸留、脂肪酸エステル化、脱色、脱臭して調製される組成物、を含有することを特徴とするヘアコンディショナーを提供する。上記成分Aにより、べとつきが少なく、上記植物由来物質が有する優れた効能・効果(例えば抱水性・エモリエント性等)を有する安全性の高いヘアコンディショナーを、フィトステロール等が析出することなく容易且つ安価に調製することができる。
本発明は、上記成分A、成分B;植物油、成分C;ショ糖脂肪酸エステル及び成分D;液状高級脂肪酸を含有するヘアコンディショナーを提供する。成分Aの他に、成分B、成分C及び成分Dを含有することにより、液状ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。
本発明は、上記成分A及び成分E;植物硬化油を含有するヘアコンディショナーを提供する。成分Aの他に、成分Eを含有することにより、ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。
本発明は、上記成分A、成分B及び成分Eを含有するヘアコンディショナーを提供する。成分Aの他に、成分B及び成分Eを含有することにより、硬質ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。
上記何れのヘアコンディショナーにおいても、成分F;高級アルコール、成分G;カチオン界面活性剤若しくはアニオン界面活性剤、並びに成分H;水を、更に含有するのが好ましい。成分Gとしてカチオン界面活性剤を使用した場合、毛髪に滑らかさや柔軟性等を付与することができる。又、成分Gとしてアニオン界面活性剤を使用した場合、コンディショニングシャンプーとしても調製することができる。
上記成分Gの替わりに、成分I;酸アミド型第三級アミン及び成分J;酸を使用することもできる。この場合、濯ぎ時の滑らかさ、柔らかさ、乾燥後の毛髪にしっとり感、まとまり感等を付与することができる。更に、カチオン化ポリマー含有シャンプーによる毛髪処理に対しても、高いコンデイショニング性を保持することができる。
上記何れのヘアコンディショナーについても、更に高重合ポリエチレングリコール等の水溶性高分子を配合すれば、濯ぎ時におけるキシミの発生をより一層防止することができる。
これらのヘアコンディショナーは何れも、成分A、成分F及び成分Gからなる組成物、又は成分F及び成分Iからなる組成物から調製することができる。従って、予めこのような組成物(基剤)を調製しておけば、ヘアコンディショナーの調製に際し、逐一成分A、成分F、成分G若しくは成分Iを秤量・均一混合する必要がないので、製造コストを更に低減することができる。
本発明のヘアコンディショナーは、べとつきが少なく、抱水性・エモリエント性、毛髪の修復・保護作用等に優れ且つ安全性が高い。更に、本発明のヘアコンディショナーは、ラノリン類と同様の風合いを毛髪に付与することができる。
本発明のヘアコンディショナーは、フィトステロール等が析出することなく容易且つ安価に調製することができる。特に、本発明のヘアコンディショナー用基剤を用いれば、より一層の製造コストを低減することができる。
以下、本発明を詳述する。
本発明のヘアコンディショナーには、成分A(以下、単に「A」ということがある。);植物油脱臭留出物からトコフェロ−ルを抽出、分離、精製する際に得られる副産物を蒸留、脂肪酸エステル化、脱色、脱臭して調製される組成物、を含有する。
ヘアコンディショナーにAを含有(配合)することにより、以下の種々の利点を達成することができる。即ち、Aはフィトステロール脂肪酸エステルを多く含有する結果、Aを含有することにより、べとつきが少なく、優れた抱水性・エモリエント性等を毛髪に付与することができる。更に、Aは油剤等に対する均一混合性・溶解性等に優れるので、Aを用いることにより、フィトステロール等が析出することなくヘアコンディショナーを容易に調製することができる。更に、Aを含有することにより、ステロールワックスに近い風合い毛髪に付与することができると共に、ステロールワックスの高分子成分により、傷んだ毛髪を修復・保護することができる。更に、Aは食用植物油等から容易に調製されるので、Aを使用することにより、安全性が高く、更には単独に調製(若しくは分離等)されるフィトステロールやフィトステロール脂肪酸エステルに比し安価である。
上記植物油脱臭留出物としては、植物油の脱臭工程にて水蒸気蒸留を行う際に水蒸気に伴われて留出されるものが挙げられる。原料として用いる植物油としては、大豆、ナタネ、綿実、トウモロコシ、ヒマワリ等の食用植物油が挙げられる。
Aの調製においては、上記植物油脱臭留出物からトコフェロールを抽出、分離、精製する際に得られる副産物(残渣)を利用する。植物油脱臭留出物からトコフェロールを抽出、分離、精製する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。即ち、植物油脱臭留出物を、必要に応じ変性処理(エステル化、不ケン化等)を行った後、有機溶媒にてトコフェロールを抽出する。次いで、この抽出液を塩基性陰イオン交換樹脂で処理して、トコフェロールを樹脂に吸着させる。その後、酸を含む有機溶媒を樹脂に通液することにより、トコフェロールを樹脂から溶出・分離して、精製トコフェロールが得られる。
より具体的には、以下の1〜5の方法が例示される。
1:各種植物油脂の精製工程で副生する低濃度トコフェロール含有物質のエステル化物または不ケン化物のアルコール抽出液をOH塩基性陰イオン交換樹脂で処理し、ホウ酸のアルコール溶液を抽出溶媒として前記処理した樹脂に通液することにより、ミツクストコフェロールを溶出させるトコフェロール類の濃縮精製法(特開昭49−85222号公報)、
2:天然及び合成トコフェロール物質を炭素数1及び4からなる1価のアルコールを用いて溶液としこれを塩基性陰イオン交換樹脂で処理して、トコフェロール物質を該樹脂に吸着させ、次に蟻酸、酢酸または蓚酸溶液によりトコフェロール物質を該樹脂より溶出することを特徴とするトコフェロール物質を精製する方法(特公昭38−23638号公報)、
3:各種植物油脂の精製工程で副生する低濃度トコフェロール含有物質のエステル化物または不ケン化物を芳香族系炭化水素で溶解した芳香族系炭化水素溶液を、前記芳香族系炭化水素で置換したOH塩基性陰イオン交換樹脂で処理し、ホウ酸のアルコール溶液を溶出溶媒として前記処理した樹脂に通液することにより、ミツクストコフェロールを溶出させるトコフェロール類の濃縮精製方法(特公昭55−25189号公報)、
4:トコフェロール含有物を溶媒に溶解し、これを塩基性陰イオン交換樹脂に通液してトコフェロール類を吸着せしめ、吸着しない不純物を除去したのち、炭酸ガスで処理した溶媒を抽出溶媒として通液し、トコフェロール類を選択的に溶出させるトコフェロールの精製濃縮法(特公昭61−55917号公報)、
5:植物油脂の精製工程で副生する低濃度トコフェロール含有物質から、これをメチルエステル化反応、該反応物を強塩基性樹脂処理、及び該樹脂に吸着したトコフェロールを溶出操作に付して、トコフェロールを分離する方法において、(1)メチルエステル化反応をトルエン中で行い、(2)該メチルエステル化反応生成物のトルエン層をそのまま強塩基性樹脂にて処理し、(3)酸を含むトルエンを展開溶媒として該樹脂に吸着したトコフェロールを溶出するトコフェロールを分離する方法(特公昭61−57309号公報)。
植物油脱臭留出物からトコフェロールを抽出、分離、精製する別の方法としては、例えば脱臭留出物をエステル化後蒸留留分から単離する方法がある。より具体的には、蒸留の前に、脱臭剤スラジ中に存在しているステロール類を同時に存在している脂肪酸でエステル化し、生ずる混合物を蒸留して残りの脂肪酸を得そして次にトコフェロール類を得、それによってエステル化中に生成するステロールエステル類を該蒸留の残渣中に残存させ、そして次にトコフェロール類を蒸留物から単離し、そしてステロールエステル類の開裂後にステロール類を蒸留残渣から単離することを特徴とする、脱臭剤スラジの蒸留により脱臭剤スラジからトコフェロール類およびステロール類を分離する方法(特許2648450号)が挙げられる。
本発明においては、以下の方法が好ましい。即ち、先ず、脱臭留出物に含まれる遊離の脂肪酸を、有機溶媒(トルエン、キシレン等)中にてエステル化(メチルエステル化、エチルエステル化等)する。次いで、この反応物の有機溶媒相を強塩基性陰イオン交換樹脂にて処理した後、酸(酢酸、プロピオン酸等)を含む溶液をこの樹脂に通液することにより、吸着したトコフェロールを分離する。
本発明のAは、上記植物油脱臭留出物からトコフェロールを抽出、分離、精製する際に得られる副産物(処理残渣)から、調製される。従って、Aを非常に低コストにて製造することができる。
トコフェロールの分離、精製の際に強塩基性陰イオン交換樹脂を使用した場合、このような副産物には、通常、強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着しない非吸着油中の成分であるステロール、ステロール脂肪酸エステル、炭化水素等が含まれている。
本発明のAの調製において、上記にて得られた副産物を蒸留して、揮発分(脂肪酸エステル等)を留去する。蒸留は、例えば1〜0.005(特に0.9〜0.01)Torr下に、150〜160(特に152〜158)℃にて行うのが好ましい。
次いで、上記蒸留残渣に脂肪酸を加え、フィトステロール等の含有成分を脂肪酸エステルとする。脂肪酸エステル化により、べとつきを抑えることができ、他の配合原料や毛髪化粧料との混合が容易になる。更には、後工程のAの精製(脱色・脱臭等)を容易にすることができ、製造コストを低下させることができる。脂肪酸としては、食用油中に含まれるものが好ましい。具体的には、脂肪酸としては、C16〜C18脂肪酸(特に、オレイン酸、リノール酸、ステアリン酸等)が好ましい。脂肪酸の配合量は、例えば蒸留残渣500重量部に対し60〜120(特に80〜100)重量部であってよい。脂肪酸エステル化は、必要に応じ加熱下、撹拌混合して行ってよい。
次いで、上記エステル化反応混合物を、必要に応じ抽出操作等を行った後、脱色する。脱色は、吸着剤(活性白土、酸性白土、シリカゲル等)、吸着樹脂(デュオライトXAD−761、XAD−7等)等を用いて行ってよい。
その後、脱臭することによりAが得られる。脱臭は、例えば10〜0.1(特に8〜0.5)Torr下に、150〜160(特に152〜158)℃にて、水を吹き込むことにより行ってよい。
Aには、その他添加剤として酸化防止剤(δ−トコフェロール及び/又は没食子酸n−プロピル等)を加えてよい。
上記のようにして調製されるAの成分組成は、通常、遊離フィトステロール(スチグマステロール等)3重量%以下(典型的には0.1〜2.0重量%)、フィトステロール脂肪酸エステル(オレイン酸フィトステリル等)55〜65(典型的には56.5〜62)重量%、トリテルペンアルコール類(トリメチルステロール等)3〜10(典型的には6〜8)重量%、炭化水素類(スクワレン、パラフィン等)6〜13(典型的には2〜5)重量%、及び脂肪酸メチルエステル3重量%以下(典型的には0.1〜0.7重量%)である。
更に、Aの各種物性は、通常、酸価(mgKOH/g)2.0以下(典型的には1.0〜1.7)、けん化価(試料2gをキシレン25mlに溶解した後の測定値)60〜95(典型的には80〜90)、ヨウ素価(gI/100g)40〜60(典型的には45〜55)を有する。
上記Aを含有するヘアコンディショナー(以下、単に「A含有ヘアコンディショナー」ということがある。以下,同様。)には、更に成分F(以下、単に「F」ということがある。);高級アルコール、成分G(以下、単に「G」ということがある。);カチオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤、並びに成分H(以下、単に「H」ということがある。);水を含有するのが好ましい。
Fとしては、例えばC11〜C22のもの、具体的にはミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、セトステアリルアルコール等が挙げられ、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールが好ましい。
Gのカチオン界面活性剤としては、アルキル四級アンモニウム塩が挙げられる。具体的には、Gとしては、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
FとG(カチオン界面活性剤)との併用により、毛髪に滑らかさ、柔軟性、しなやかさ、光沢等を付与することができ、更に髪のぱさつきを抑えることができる。
Gのアニオン界面活性剤としては、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級脂肪酸アミドのスルホン酸塩、高級アルコールの硫酸エステル塩(−OSONa等)、高級アルキルエーテルのスルホン酸塩等が挙げられるが、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩及び高級脂肪酸アミドのスルホン酸塩が好ましい。
高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩としては、例えば次式、
COO(CHSO
[式中、RはC8〜C22脂肪族基、mは1若しくは2の整数、Mはアルカリ金属を、それぞれ表す。]
で表されるものが挙げられる。
具体的には、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩としては、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ペラルゴン酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ラウリン酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ミリスチン酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、パルミチン酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ステアリン酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム及びオレイン酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム等が挙げられ、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウムが好ましい。
高級脂肪酸アミドのスルホン酸塩としては、例えば次式、
Figure 2005089447
[式中、RはC10〜C22脂肪族基、m及びMは前記と同義を表す。]
で表されるものが挙げられる。
具体的には、高級脂肪酸アミドのスルホン酸塩としては、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム等が挙げられ、パルミトイルメチルタウリンナトリウムが好ましい。
FとG(アニオン界面活性剤)との併用により、毛髪表面を保護する油分を失うことなく十分な滑らかさとしなやかさを付与することができる。更に、コンディショニングシャンプーとしても調製することができる。
上記A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーには、その他、添加剤として,植物(硬化)油、高級(C12〜C22等)アルコール、C1〜C50脂肪酸エステル,グリセリンモノ(若しくはジ)アルキル(C12〜C18等)エステル、(アミノ変性)シリコーン類、POEアルキルエーテル,パラフィン類、ワセリン類、ジオール類,高分子、パラベン類、高級脂肪酸、分岐脂肪酸、植物由来タンパク質、香料、ノニオン界面活性剤、UV吸収剤、染料、両性界面活性剤等を加えてよい。
上記A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Fは1.0〜15重量%、Gは0.5〜5.0重量%、及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。F若しくはGがそれぞれ上記下限量未満だと、前述したFとGとの併用効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Gが上記上限量を超過すると油分の流れ落ちが強過ぎ毛髪の感触が低下し、更に刺激軽減効果も十分でなくなることがある。
上記A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーは、A、F及びGを含有する基剤(単に「A、F、G含有基剤」ということがある。以下、同様。)から容易に調製することができる。この基剤は、保存・形態安定性に優れており、大量保存することができるので、生産性を向上させることができる。
A、F、G含有基剤には、その他、添加剤として、植物(硬化)油、高級(C12〜C22等)アルコール、C1〜C50脂肪酸エステル,グリセリンモノ(若しくはジ)アルキル(C12〜C18等)エステル、パラフィン類、水、両性界面活性剤、分岐脂肪酸等を加えてよい。
A、F、G含有基剤の組成としては、例えばAは1〜20重量%、Fは30〜70重量%、Gは5〜20重量%であってよい。
ところで、本発明者等は、上記Gの替わりに、成分I(以下、単に「I」ということがある。);酸アミド型第三級アミン及び成分J(以下、単に「J」ということがある。);酸を使用して、系中においてカチオン界面活性剤を生成させてもよいことを見出した。即ち、別の態様のヘアコンディショナーとして、A、F、I、J及びHを含有するヘアコンディショナーが挙げられる。
F、I及びJを併用することにより、前述したFとG(特にカチオン界面活性剤)との併用効果を奏することができ、更に濯ぎ時の滑らかさ、柔らかさ、乾燥後の毛髪にしっとり感、まとまり感等を付与することができる。更に、カチオン化ポリマー含有シャンプーによる毛髪処理に対しても、高いコンデイショニング性を保持することができる。
Iとしては、例えば次式、
CONH(CHNR
[式中、RはC11〜23脂肪族基、nは2〜4の整数、RはC1〜4アルキル基を、それぞれ表す。]
で表されるものが挙げられる。
具体的には、Iとしては、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジエチルアミノエチルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジエチルアミノエチルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジエチルアミノエチルアミド等が挙げられ、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましい。
Jとしては、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等)、有機酸(酢酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、グリコール酸、デカン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オクタン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルイル酸等)が挙げられ、乳酸、クエン酸、リンゴ酸が好ましい。
その他、A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーにおいて例示した添加剤等を加えてよい。
上記A、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Fは1.0〜15.0重量%、Iは0.5〜5.0重量%、Jは0.05〜5.0重量%及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。F、I若しくはJがそれぞれ上記下限量未満だと、前述したこれらの配合効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Iが上記上限量を超過すると毛髪の油分の流れ落ちが多くなり、毛髪にごわつきが生じることがある。Jが上記上限量を超過すると安定な組成物が得られなくなることがある。
上記A、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーは、F及びI含有基剤から容易に調製することができる。
このF及びI含有基剤には、その他、A、F、G含有基剤において例示した添加剤等を加えてよい。
F及びI含有基剤の組成としては、例えばFは30〜70重量%、Iは5〜30重量%であってよい。
別の態様として、本発明者等は、上記A、成分B(以下、単に「B」ということがある。);植物油、成分C(以下、単に「C」ということがある。);ショ糖脂肪酸エステル及び成分D(以下、単に「D」ということがある。);液状高級脂肪酸からなる混合物が、液状ラノリン様の形態を有し且つ液状ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができることを見出した。即ち、A、B、C及びDからなる混合物は、液状ラノリン代替物となることを見出した。
従って、ヘアコンディショナーにA、B、C及びDを配合すれば、液状ラノリン配合ヘアコンディショナーと同様の効果を示し、液状ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。特に、AとB,Dとの配合により液状ラノリン様の毛髪の滑らかさを付与することができる。AとCとの配合により液状ラノリン様のエモリエント性、抱水性、しっとり感、柔軟効果、艶及び保湿効果を付与することができる。
Bは、安全性等の点から食用植物油(米胚芽油、オリーブ油、サフラワー油、大豆油、ヒマワリ油、ナタネ油、パーム油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、ヒマシ油、ツバキ油、アボカド油、小麦胚芽油、メドウホーム油等)が好ましい。
Cは、ショ糖とC12〜C22脂肪酸とのフルエステル若しくは部分エステル(ヘキサエルカ酸スクロース、オレイン酸スクロース、ステアリン酸スクロース、パルミチン酸スクロース等)が好ましい。
Dの「液状」高級脂肪酸とは、常温にて流動性を有するものをいう。液状であることにより、液状ラノリン様の形態とすることができる。液状高級脂肪酸としては、例えば、常温液状のC16〜C22脂肪酸、具体的にはオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、分岐脂肪酸(イソステアリン酸等)が挙げられるが、特に分岐脂肪酸が好ましい。
上記A、B、C及びD含有ヘアコンディショナーは、前記と同様、更にF、G及びHを含有するのが好ましい。その他、A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーにおいて例示した添加剤等を加えてよい。
上記A、B、C、D、F、G及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Bは0.2〜15.0重量%、Cは0.01〜3.0重量%、Dは0.01〜3.0重量%、Fは1.0〜15.0重量%、Gは0.5〜5.0重量%及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。B、C若しくはDがそれぞれ上記下限量未満だと、液状ラノリン様の風合いを毛髪に十分付与することができないことがある。Bが上記上限量を超過すると毛髪の油きしみが強く、リッチ感が十分得られなくなることがある。Cが上記上限量を超過すると、毛髪のしっとり感が強過ぎ滑らかさが低下することがある。Dが上記上限量を超過すると、エモリエント性及び毛髪の保護作用が弱まることがある。F若しくはGがそれぞれ上記下限量未満だと前述した前記FとGとの併用効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると、毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Gが上記上限量を超過すると、油分の流れ落ちが強過ぎ毛髪の感触が低下し、更に刺激軽減効果も十分でなくなることがある。
前記と同様、上記A、B、C、D、F、G及びH含有ヘアコンディショナーは、前記A,F,G含有基剤から容易に調製することができる。
尚、前記と同様、上記Gの替わりに、I及びJを使用してもよい。即ち、別の態様のヘアコンディショナーとして、A、B、C、D、F、I、J及びHを含有するヘアコンディショナーが挙げられる。このヘアコンディショナーには、その他、A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーにおいて例示した添加剤等を加えてよい。
上記A、B、C、D、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Bは0.2〜15.0重量%、Cは0.01〜3.0重量%、Dは0.01〜3.0重量%、Fは1.0〜15.0重量%、Iは0.5〜5.0重量%、Jは0.05〜5.0重量%及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。B、C若しくはDがそれぞれ上記下限量未満だと、液状ラノリン様の風合いを毛髪に十分付与することができないことがある。Bが上記上限量を超過すると、毛髪の油きしみが強く、リッチ感が十分得られなくなることがある。Cが上記上限量を超過すると、毛髪のしっとり感が強過ぎ、滑らかさが低下することがある。Dが上記上限量を超過すると、エモリエント性及び毛髪の保護作用が弱まることがある。F、I若しくはJがそれぞれ上記下限量未満だと、前述したこれらの配合効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると、毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Iが上記上限量を超過すると、毛髪の油分の流れ落ちが多くなり、毛髪にごわつきが生じることがある。Jが上記上限量を超過すると、安定な組成物が得られなくなることがある。
前記と同様、上記A、B、C、D、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーは、前記F及びI含有基剤から容易に調製することができる。
更に別の態様として、本発明者等は、上記Aと成分E(以下、単に「E」ということがある。);植物硬化油との混合物が、ラノリン様の形態を有し且つラノリン様の風合い・効能を毛髪に付与することができることを見出した。即ち、AとEとの混合物は、ラノリン代替物となることを見出した。従って、ヘアコンディショナーにAとEを配合すれば、ラノリン配合ヘアコンディショナーと同様の効果を示し、ラノリン様の風合い・効能を毛髪に付与することができる。具体的には、ラノリン様の、毛髪の保湿感、毛髪の滑らかさ、毛髪の艶、毛髪のリッチ(rich)感]等]並びにラノリン様の湿潤性、エモリエント性、毛髪の保護作用等を毛髪に付与することができる。
Eとしては、安全性の点から硬化植物油(水添コメヌカ油、部分水添コメヌカ油、硬化パーム油、パーム部分硬化油、硬化大豆油等)が好ましく、水添コメヌカ油、パーム部分硬化油が特に好ましい。
上記A及びE含有ヘアコンディショナーは、前記と同様、更にF、G及びHを含有するのが好ましい。その他、A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーにおいて例示した添加剤等を加えてよい。
上記A、E、F、G及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Eは0.05〜3.0重量%、Fは1.0〜15.0重量%、Gは0.5〜5.0重量%、及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると、毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。Eが上記下限量未満だと、ラノリン様の風合い・効能を毛髪に十分付与することができないことがある。Eが上記上限量を超過すると、被膜性が強くなり過ぎ、油性の滑らかさが十分得られないことがある。F若しくはGがそれぞれ上記下限量未満だと前述した前記FとGとの併用効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると、毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Gが上記上限量を超過すると、油分の流れ落ちが強過ぎ毛髪の感触が低下し、更に刺激軽減効果も十分でなくなることがある。
前記と同様、上記A、E、F、G及びH含有ヘアコンディショナーは、前記A,F,G含有基剤から容易に調製することができる。
尚、前記と同様、上記Gの替わりに、I及びJを使用してもよい。即ち、別の態様のヘアコンディショナーとして、A、E、F、I、J及びHを含有するヘアコンディショナーが挙げられる。このヘアコンディショナーには、その他、A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーにおいて例示した添加剤等を加えてよい。
上記A、E、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Eは0.05〜3.0重量%、Fは1.0〜15.0重量%、Iは0.5〜5.0重量%、Jは0.05〜5.0重量%及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると、毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。Eが上記下限量未満だと、ラノリン様の風合い・効能を毛髪に十分付与することができないことがある。Eが上記上限量を超過すると、被膜性が強くなり過ぎ、油性の滑らかさが十分得られないことがある。F、I若しくはJがそれぞれ上記下限量未満だと、前述したこれらの配合効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると、毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Iが上記上限量を超過すると、毛髪の油分の流れ落ちが多くなり、毛髪にごわつきが生じることがある。Jが上記上限量を超過すると、安定な組成物が得られなくなることがある。
前記と同様、上記A、E、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーは、前記F及びI含有基剤から容易に調製することができる。
更に別の態様として、本発明者等は、上記A、B及びEからなる混合物が、硬質ラノリン様の形態を有し且つ硬質ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができることを見出した。即ち、A、B及びEからなる混合物は、硬質ラノリン代替物となることを見出した。従って、ヘアコンディショナーにA、B及びEを配合すれば、硬質ラノリン配合ヘアコンディショナーと同様の効果を示し、硬質ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。具体的には、硬質ラノリン様の艶、被膜感、ハリ・コシ等を付与することができる。特に、AとBとの配合により、硬質ラノリン様の滑らかさを毛髪に付与することができる。
上記A、B及びE含有ヘアコンディショナーは、前記と同様、更にF、G及びHを含有するのが好ましい。その他、A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーにおいて例示した添加剤等を加えてよい。
上記A、B、E、F、G及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Bは0.2〜15.0重量%、Eは0.05〜5.0重量%、Fは1.0〜15.0重量%、Gは0.5〜5.0重量%、及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると、毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。B若しくはEが上記下限量未満だと、硬質ラノリン様の風合いを毛髪に十分付与することができないことがある。Bが上記上限量を超過すると、毛髪の油きしみが強く、リッチ感が十分得られなくなることがある。Eが上記上限量を超過すると、被膜性が強くなり過ぎ、油性の滑らかさが十分得られないことがある。F若しくはGがそれぞれ上記下限量未満だと前述した前記FとGとの併用効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると、毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Gが上記上限量を超過すると、油分の流れ落ちが強過ぎ毛髪の感触が低下し、更に刺激軽減効果も十分でなくなることがある。
前記と同様、上記A、B、E、F、G及びH含有ヘアコンディショナーは、前記A,F,G含有基剤から容易に調製することができる。
尚、前記と同様、上記Gの替わりに、I及びJを使用してもよい。即ち、別の態様のヘアコンディショナーとして、A、B、E、F、I、J及びHを含有するヘアコンディショナーが挙げられる。その他、A、F、G及びH含有ヘアコンディショナーにおいて例示した添加剤等を加えてよい。
上記A、B、E、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーの組成において、Aは0.1〜5.0重量%、Bは0.2〜15.0重量%、Eは0.05〜5.0重量%、Fは1.0〜15.0重量%、Iは0.5〜5.0重量%、Jは0.05〜5.0重量%及びHは残量、が好ましい。
Aが上記下限量未満だと前述したAの配合効果が十分得られないことがあり、逆に上記上限量を超過すると、毛髪の保護作用が強くなり過ぎ毛髪の滑らかさが十分得られないことがある。B若しくはEが上記下限量未満だと、硬質ラノリン様の風合いを毛髪に十分付与することができないことがある。Bが上記上限量を超過すると、毛髪の油きしみが強く、リッチ感が十分得られなくなることがある。Eが上記上限量を超過すると、被膜性が強くなり過ぎ、油性の滑らかさが十分得られないことがある。F、I若しくはJがそれぞれ上記下限量未満だと、前述したこれらの配合効果が十分得られないことがある。Fが上記上限量を超過すると、毛髪にごわつき、油きしみ、べたつきが生ずることがある。Iが上記上限量を超過すると、毛髪の油分の流れ落ちが多くなり、毛髪にごわつきが生じることがある。Jが上記上限量を超過すると、安定な組成物が得られなくなることがある。
前記と同様、上記A、B、E、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナーは、前記F及びI含有基剤から容易に調製することができる。
本発明のヘアコンディショナー(例えば前記A含有ヘアコンディショナー;A、F、G及びH含有ヘアコンディショナー;A、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナー;A、B、C及びD含有ヘアコンディショナー;A、B、C、D、F、G及びH含有ヘアコンディショナー;A、B、C、D、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナー;A及びE含有ヘアコンディショナー;A、E、F、G及びH含有ヘアコンディショナー;A、E、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナー;A、B及びE含有ヘアコンディショナー;A、B、E、F、G及びH含有ヘアコンディショナー;並びにA、B、E、F、I、J及びH含有ヘアコンディショナー等)は、何れも更に水溶性高分子を含有してよい。水溶性高分子を配合した場合、毛髪の濯ぎ時におけるキシミの発生をより一層低下若しくは防止することができる。
そのような水溶性高分子としては、非イオン性のもの(ポリエチレングリコール、メチルセルロース等)、陰イオン性のもの(カルボキシメチルセルロース等)、陽イオン性のもの(カチオン化セルロース等)が挙げられる。
好ましくは、水溶性高分子としては、ポリエチレングリコールである。ポリエチレングリコールとしては、数平均分子量1万〜400万のもの、特に数平均分子量100万〜300万の高重合ポリエチレングリコールが好ましい。
水溶性高分子のヘアコンディショナー中の含有量は、例えば0.001〜1(特に0.005〜0.1)重量%が好ましい。
以下、本発明を実施例にて更に具体的に詳述する。
[Aの調製]
調製例1
大豆油の脱臭処理により副産物として得られる脱臭留出物2000g(総トコフェロール含量10.3%、酸価81)を硫酸130gの存在下、メタノール1000ml及びトルエン1000mlの混合溶媒で還流下1時間メチルエステル化を行い、油状物質を分離し、水500mlで4回洗浄した。メチルエステル化反応により酸価は1であった。そして室温まで冷却後、析出した結晶をろ過で分離した。ろ過で8.9gの結晶が除去された。
次に強塩基性陰イオン交換樹脂アンバーライトIRA958をカラムに2,000ml充填し、OH型とした後、トルエンで置換し、上記に調製したメチルエステル化油のトルエン溶液を通液した。続いてトルエン4,000mlを流して樹脂を洗浄し、トルエンを留去することにより非吸着油1,670gを得た。尚、吸着したトコフェロールは10%酢酸メタノール溶液4,000mlを流して溶出させ、トコフェロール濃縮油257gを得た。
次に非吸着油に含まれる脂肪酸メチルエステルを減圧蒸留により留去した残渣500gにオレイン酸80gを加え、窒素気流下200℃で24時間反応させた。反応混合物にヘキサン5Lを加えて攪拌溶解し、水酸化ナトリウム10gを加えた80%メタノール水2Lを加え過剰なオレイン酸を除去した。次いで70%メタノール水2Lで4回、水3Lで4回、順次ヘキサン層を洗浄した。活性白土45g、活性炭30gを加えて1時間還流攪拌後、室温まで冷却し、濾過、濃縮した。
次いでδ−トコフェロール0.44gと没食子酸プロピル0.06gを濃縮液に加え、真空度10Torr〜0.1Torr、温度150〜160℃にて、水30mLを2時間かけて吹き込んだ。以上の操作により、487gの淡黄色から淡褐色のペースト状のオイルが得られた。このオイルは酸価0.8、ケン化価83.7であり、ガスクロマトグラフィーによる分析結果はステロール、ステロール脂肪酸エステル、炭化水素の割合は、1.7%、61.0%、7.3%であった。
調製例2
植物油(大豆油及び葉種油1:1の混合物)の脱臭処理により副産物として得られる脱臭留出物2000g(総トコフェロール含量9.8%、酸価78)を硫酸130gの存在下、メタノール1,000ml及びトルエン1,000mlの混合溶媒で還流下1時間メチルエステル化を行い、油状物質を分離し、水500mlで4回洗浄した。メチルエステル化反応により酸価は1であった。そして室温まで冷却後、析出した結晶をろ過で分離した。ろ過で9.2gの結晶が除去された。
次に強塩基性陰イオン交換樹脂デュオライトA113をカラムに2,000ml充填し、OH型とした後、トルエンで置換し、上記に調製したメチルエステル化油のトルエン溶液を通液した。続いてトルエン4,000mlを流して樹脂を洗浄し、トルエンを留去することにより非吸着油1,650gを得た。尚、吸着したトコフェロールは10%酢酸メタノール溶液4,000mlを流して溶出させ、トコフェロール濃縮油248gを得た。
次に非吸着油に含まれる脂肪酸メチルエステルを減圧蒸留により留去した残渣510gにオレイン酸82gとリノール酸20gを加え、窒素気流下200℃で24時間反応させた。反応混合物にヘキサン5Lを加えて攪拌溶解し、水酸化ナトリウム10gを加えた80%メタノール水2Lを加え過剰なオレイン酸及びリノール酸を除去した。次いで70%メタノール水2Lで4回、水3Lで4回、順次ヘキサン層を洗浄した。活性白土45g、活性炭30gを加えて1時間還流攪拌後、室温まで冷却し濾過、濃縮した。次いで真空度10Torr〜0.1Torr、温度150〜160℃にて、水30mLを2時間かけて吹き込んだ。以上の操作により、504gの淡黄色から淡褐色のペースト状のオイルが得られた。このオイルは酸価0.1、ケン化価74.8であり、ステロール、ステロール脂肪酸エステル、炭化水素の割合は、1.9%、62.1%、9.0%であった。
[AのGPC分析及びキャピラリーGC分析]
調製例1のGPC分析及び調製例2のGC分析を、以下の測定条件及び測定方法にて行った。測定結果(チャート)を、それぞれ図1及び図2に示す。尚、GPC分析チャート図の各ピークに付記した化合物名は、その化合物がそのピーク中に含まれることを意味する。
(GPC分析)
・標準溶液の調製
表1に示す各標準物質10〜25mgをそれぞれ50mLメスフラスコに精秤し、クロロホルムを加え溶解し50mLにメスアップする。この溶液を、それぞれの標準溶液とする。
Figure 2005089447
・試料溶液の調製
試料物質(調製例1)200mgを50mLメスフラスコに精秤し、トルエンを加え溶解し50mLにメスアップする。この溶液を、試料溶液とする。
・GPC分析条件
カラム;K−801(Shodex製、排除限界分子量:1500)
K−802(Shodex製、排除限界分子量:5000)
溶離液;クロロホルム
流速;0.5mL/min
温度;35℃
検出;光散乱検出器(GAS1.0 NEB.40℃ EVA.80℃)
・GPC分析方法
上記分析条件により、標準溶液及び試料溶液をそれぞれ20μL注入する。各標準溶液の分析結果から、それぞれの標準物質の保持時間を確認する。試料溶液の分析結果より得られた各ピークの保持時間と標準物質の保持時間を照合し、各ピーク中に含まれる成分とする。それぞれのピークの面積百分率比を各ピークの成分含有量とする。
上記GPCチャート(図1)中、保持時間約20〜約30分領域における、主要成分及びその含有濃度は、下記表2の通りである。
Figure 2005089447
(GC分析)
・内部標準溶液の調製
コレステリルn−デシレート(SIGMA:C−4633)25mgを50mLメスフラスコに精秤し、ヘキサンを20mL加え加熱溶解する。室温に戻しながらクロロホルムを加え、50mLにメスアップする。
・標準溶液の調製
前記表1に示す各標準物質10〜25mgをそれぞれ50mLメスフラスコに精秤し、トルエンを加え溶解し50mLにメスアップする。その溶液5mLを25mLスクリューバイアルに取る。そこに、上記にて調製した内部標準溶液5mLを加え、それぞれの標準溶液とする。
・試料溶液の調製
試料物質(調製例2)200mgを50mLメスフラスコに精秤し、トルエンを加え溶解し50mLにメスアップする。その溶液5mLを25mLスクリューバイアルに取る。そこに、上記にて調製した内部標準溶液5mLを加え、試料溶液とする。
・GC分析条件
装置:GC−17A
カラム:DB−1HT(J&W社製、15m、0.25mmI.D.、0.10μm film thickness)
キャリアーガス:He92kPa
昇温プログラム:150℃〜250℃(5℃/min.)+250℃〜350℃(10℃/min.)
注入方法:スプリット法(スプリット比45:1、温度350℃)
検出器:FID(温度350℃)
・GC分析方法
上記分析条件により、標準溶液及び試料溶液をそれぞれ2μL注入する。フィトステロールの面積は、ブラシカステロール、カンペステロール、スチグマステロール、及びシトステロールの4本のピークを合わせたものとし、フィトステロールの脂肪酸エステルの面積は、C−16脂肪酸エステルであるそれぞれのステロール由来の4本のピークを合わせたものとC−18脂肪酸エステルであるそれぞれのステロール由来の4本のピークを合わせたものとする。炭化水素類は、スクワレン及びパラフィンを合わせたものとする。得られたそれぞれの面積と溶液調製時の重量を下式に当てはめ、試料中の各成分含量を算出する。
Figure 2005089447
調製例3
植物油脱臭留出物よりトコフェロールを抽出、分離、精製する際に得られた副産物(残渣)から、脂肪酸エステルを蒸留により留去した。次いで、蒸留残渣500gにオレイン酸80gを加え、窒素気流下200℃で24時間反応させた。反応混合物にヘキサン5Lを加えて可溶化分を撹拌溶解した。これに、水酸化ナトリウム10g含有80%メタノール水2Lを加えて、過剰なオレイン酸を除去した。次いで、70%メタノール水2Lで4回、水3Lで4回、順次ヘキサン相を洗浄した。このヘキサン相に、活性白土45g、活性炭30gを加えて1時間還流撹拌後、室温まで冷却し、濾過、濃縮した。次いで、10〜0.1Torr下に、150〜160℃にて、水30mLを2時間かけて吹き込んだ。以上の操作により、淡黄色〜淡褐色のペースト状オイル487gが得られた。酸化0.2、ケン化価73.1であった。
[植物ステロールワックスの調製]
植物油脱臭留出物よりトコフェロールを抽出、分離、精製した副産物約1700gを蒸留機に仕込み、約1.0〜0.001Torr下、約150〜160℃にて、脂肪酸エステルを蒸留により留分として約1120g留出させた。蒸留残渣にヘキサン約2300mlを加えて攪拌し、不溶解分は濾過にて除去後、活性白土約60gを加えて30分間攪拌後、濾過、濃縮した。次に約10〜0.1Torr下、約150〜160℃にて、水約30mlを2時間にかけて吹き込んだ。以上の操作により約550gの淡黄色〜淡褐色のペースト状オイルが得られた。このオイルは酸価が約0.3、ケン化価が約48.5であり、ステロール、ステロール脂肪酸エステル、炭化水素の割合は、約19%、約41%、約16%であった。
[ヘアコンディショナー用基剤の調製]
基剤1,2,4〜6,8,9〜17の調製
各配合成分を均一に撹拌混合して、調製した。表3及び4に配合組成を示す。
基剤3及び7の調製
アニオン界面活性剤を除く各油性成分を均一に撹拌混合した後、この混合物中にアニオン界面活性剤及び水性成分を順次加え、均一に撹拌混合して調製した。表1に配合組成を示す。
Figure 2005089447
Figure 2005089447
[ヘアコンディショナーの調製]
実施例1〜27、比較例1〜17、並びに対照1〜9
必要に応じ加熱(約80℃)下、各油性成分を均一に撹拌混合した。一方、必要に応じ加熱(約80℃)下、各水性成分を均一に撹拌混合した。そして、上記油性混合物中に上記水性混合物を徐々に加えた後、冷却し、補水調製後、均一に撹拌混合して、各ヘアコンディショナー(各実施例1〜27、比較例1〜17、並びに対照1〜9)を調製した。表5〜8に配合組成を示す。
尚、各実施例9〜27及び各比較例5〜17においては、二種の基剤を配合した。「高重合ポリエチレングリコール」は、数平均分子量200万のものである。そして、各表に示す配合量の高重合ポリエチレングリコールを2%水溶液にして使用した。
表5中、1)〜5)は、以下を表す。
1)平均分子量1200。
2)組成物Iの組成;高重合メチルポリシロキサン(13重量%)+アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(15重量%)+メチルポリシロキサン(72重量%)。
3)組成物IIの組成;高重合メチルボリシロキサン(10万cs、30重量%)+高重合メチルポリシロキサン(1万cs、20重量%)+メチルポリシロキサン(20cs、50重量%)。
4)組成物IIIの組成;トリメチルグリシン(40重量%)+塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体8%水溶液(2.5重量%)+D−マンニット(4重量%)+パラオキシ安息香酸メチル(0.1重量%)+エタノール(2重量%)+精製水(残量)。
5)組成物IVの組成;[ポリビニルピロリドン・ビニルカプロラクタム・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド共重合体+エタノール(重量比4:6)]混合物(50重量%)+1,3−ブチレングリコール(50重量%)。
[ヘアコンディショナーの各種評価試験]
シャンプー処理した毛髪にヘアコンディショナーを塗布し、コーミングしてゆきわたらせ、すすぎ、ドライヤー乾燥して、試験用毛髪を調製した。この試験用毛髪に対し、複数のパネラーによる官能評価試験を行った。
但し、表中、「毛髪の修復・保護作用」は、毛髪を先ずヘアカラー、ブリーチ剤又はパーマ剤にて3回施術した後、ヘアコンディショナーにて処理し、これを複数のパネラーにより官能評価試験を行った。「製造コスト」は、原料の購入価格を基準に評価した。「濯ぎ時のキシミ」は、上記試験用毛髪を更にシャンプーした際のキシミの有無を調べた。
最多評価結果を表5〜8に示す。表中、「べとつきの無さ」及び[濯ぎ時のキシミの無さ」の欄において、◎は「殆ど無し」、○は「多少あり」、△は「普通」、×は「かなりの程度あり」をそれぞれ表す。「エモリエント性」及び「毛髪の修復・保護作用」の欄において、◎は「非常に優れる」、○は「優れる」、△は「普通」、×は「劣る」をそれぞれ表す。「製造コストの低さ」の欄において、◎は「非常に低廉」、○は「低廉」、△は「普通」、×は「高コスト」をそれぞれ表す。「毛髪の滑らかさ」、「毛髪の艶」、「毛髪のリッチ感」、「毛髪の被膜感」及び「毛髪のハリ・コシ」の欄においては、◎は「対照と同程度以上に優れる」、○は「ラノリン類を含有しないヘアコンディショナーよりは優れるが対照よりは劣る」、△は「ラノリン類を含有しないヘアコンディショナーと同程度」をそれぞれ表す。
Figure 2005089447
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表5〜8から明らかなように、ヘアコンディショナーにAを配合した場合(各実施例1〜27)は一般に、べとつきが殆ど無く、エモリエント性及び毛髪の修復・保護作用に非常に優れ、且つ製造コストが非常に低廉である。
表5から明らかなように、ヘアコンディショナーにAの替わりに植物ステロ−ルワックスを配合した場合(比較例1及び4)は、べとつきが生じる。ヘアコンディショナーにAの替わりにオレイン酸フィトステリルを配合した場合(比較例2及び3)は、毛髪の修復・保護作用が低下し、製造コストも高くつく。
表5〜8から明らかなように、ヘアコンディショナーに高重合ポリエチレングリコールを配合した場合(各実施例2、6、8、10、13、15、17、19、21、23、25、及び27)は、毛髪の濯ぎ時におけるキシミの発生をより一層低下若しくは防止することができる。
表5から明らかなように、ヘアコンディショナーにワセリンを配合した場合(実施例4)も、毛髪の濯ぎ時におけるキシミの発生の低下若しくは防止効果が認められる。
表6から明らかなように、ヘアコンディショナーにA、B、C及びDを配合した場合(各実施例9〜15)は、A、B、C及びDの配合の替わりに液状ラノリンを配合した場合(各対照1〜3)に比し、毛髪の滑らかさ及び艶において、液状ラノリンと同程度以上に優れる。即ち、A、B、C及びDからなる配合物は、液状ラノリンの代用物となり得るものである。よって、ヘアコンディショナーにA、B、C及びDを配合すれば、液状ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。
表6から明らかなように、ヘアコンディショナーにA、B、C及びDの配合の替わりに植物ステロールワックス若しくはオレイン酸フィトステリルを配合した場合(各比較例5〜8)は、液状ラノリン様の毛髪の滑らかさ及び艶が低下する。
表7から明らかなように、ヘアコンディショナーにA及びEを配合した場合(各実施例16〜21)は、A及びEの配合の替わりにラノリンを配合した場合(各対照4〜6)に比し、毛髪の滑らかさ及びリッチ感において、ラノリンと同程度以上に優れる。即ち、A及びEからなる配合物は、ラノリンの代用物となり得るものである。よって、ヘアコンディショナーにA及びEを配合すれば、ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。
表7から明らかなように、ヘアコンディショナーにA及びEの配合の替わりに植物ステロールワックス若しくはオレイン酸フィトステリルを配合した場合(各比較例9〜13)は、ラノリン様の毛髪の滑らかさ及びリッチ感が低下する。
表8から明らかなように、ヘアコンディショナーにA、B及びEを配合した場合(各実施例22〜27)は、A、B及びEの配合の替わりに硬質ラノリンを配合した場合(各対照7〜9)に比し、毛髪の滑らかさ、被膜感及びハリ・コシにおいて、硬質ラノリンと同程度以上に優れる。即ち、A、B及びEからなる配合物は、硬質ラノリンの代用物となり得るものである。よって、ヘアコンディショナーにA、B及びEを配合すれば、硬質ラノリン様の風合いを毛髪に付与することができる。
表8から明らかなように、ヘアコンディショナーにA、B及びEの配合の替わりに植物ステロールワックス若しくはオレイン酸フィトステリルを配合した場合(各比較例14〜17)は、硬質ラノリン様の毛髪の滑らかさ、被膜感及びハリ・コシが低下する。
調製例1のGPC分析チャート図を示す。 調製例2のGC分析チャート図を示す。

Claims (9)

  1. 成分Aを含有することを特徴とするヘアコンディショナー。
    成分A;植物油脱臭留出物からトコフェロールを抽出、分離、精製する際に得られる副産物を蒸留、脂肪酸エステル化、脱色、脱臭して調製される組成物。
  2. 成分B、成分C及び成分Dを含有することを特徴とする請求項1に記載のヘアコンディショナー。
    成分B;植物油。
    成分C;ショ糖脂肪酸エステル。
    成分D;液状高級脂肪酸。
  3. 成分Eを含有することを特徴とする請求項1に記載のヘアコンディショナー。
    成分E;植物硬化油。
  4. 成分B及び成分Eを含有することを特徴とする請求項1に記載のヘアコンディショナー。
    成分B;植物油。
    成分E;植物硬化油。
  5. 成分F、成分G及び成分Hを含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のヘアコンディショナー。
    成分F;高級アルコール。
    成分G;カチオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤。
    成分H;水。
  6. 成分F、成分I、成分J及び成分Hを含有することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のヘアコンディショナー。
    成分F;高級アルコール。
    成分I;酸アミド型第三級アミン。
    成分J;酸。
    成分H;水。
  7. 更に、高重合ポリエチレングリコールを含有する請求項5又は6に記載のヘアコンディショナー。
  8. 成分A、成分F及び成分Gを含有することを特徴とする請求項5又は7に記載のヘアコンディショナー用基剤。
    成分A;植物油脱臭留出物からトコフェロールを抽出、分離、精製する際に得られる副産物を蒸留、脂肪酸エステル化、脱色、脱臭して調製される組成物。
    成分F;高級アルコール。
    成分G;カチオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤。
  9. 成分F及び成分Iを含有することを特徴とする請求項6又は7に記載のヘアコンディショナー用基剤。
    成分F;高級アルコール。
    成分I;酸アミド型第三級アミン。
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