JPH10231230A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JPH10231230A
JPH10231230A JP3513897A JP3513897A JPH10231230A JP H10231230 A JPH10231230 A JP H10231230A JP 3513897 A JP3513897 A JP 3513897A JP 3513897 A JP3513897 A JP 3513897A JP H10231230 A JPH10231230 A JP H10231230A
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JP
Japan
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hair
sterol
quaternary ammonium
ammonium salt
chain alkyl
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Application number
JP3513897A
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English (en)
Inventor
Mikinobu Satou
幹延 佐藤
Nobuaki Hattori
信明 服部
Masakazu Okumura
昌和 奥村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Fine Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nippon Fine Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液体整髪料等の香粧品にも広範囲に使用できる
添加剤を配合した香粧品組成物、毛髪ダメージ抑制・修
復作用のある毛髪化粧料添加剤を配合した毛髪化粧料組
成物の提供。 【解決手段】ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カ
チオンとステロールまたはステロール誘導体複合体によ
るラメラ液晶組成物及び当該複合体を含有する化粧料。
ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カチオンとステ
ロールまたはステロール誘導体複合体によるラメラ液晶
組成物及び当該複合体を配合してなるパーマネント・ウ
ェーブ液組成物、脱色(ヘアブリーチ)剤組成物等の毛
髪化粧料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ジ長鎖アルキル
第4級アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはス
テロール誘導体からなるラメラ液晶構造をとる複合体を
含有し、損傷毛髪に対して良好な感触を付与し、かつ毛
髪の損傷防止効果を有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、毛髪化粧料には、毛髪の感触を
良好にするために、モノまたはジ直鎖型長鎖アルキル第
4級アンモニウム塩やモノまたはジ分岐型長鎖アルキル
第4級アンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤が配
合されている。また、近年では、さらに良好な感触を得
るため、かかるカチオン性界面活性剤に高級アルコール
類、エステル油、流動パラフィンなどを併用することが
行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記
カチオン性界面活性剤が効果を発揮するためには、これ
らが毛髪に収着されていなければならない。しかし、従
来の毛髪化粧料は、上記アンモニウム塩の離脱性や収着
性に問題があり、充分満足すべきものではなかった。ま
た、油成分は毛髪表面摩擦を低下させるなど、毛髪の損
傷の予防についてはある程度の効果を発揮し、一時的に
良好な使用感を与えるものの、すでに損傷を受けている
毛髪に対しては持続作用不足などから充分満足のいくト
リートメント効果が得られていないのが実状である。
【0004】また、毛髪中のコレステロール含量が毛髪
中の水分量と相関があることが明らかにされているが
(西村桂一他、香粧会誌,Vol.13,No.3,134-139(198
9))コレステロールを毛髪に収着させることを目的とし
た化粧料は未だ提供されていない。
【0005】したがって、本発明の目的は、毛髪の感触
を良好にし、かつ、毛髪の損傷を予防し、かつ損傷した
毛髪に作用して毛髪本来の機能を回復、持続させる効果
を有する毛髪化粧料の開発、及び液体整髪料、毛髪化粧
料などの香粧品にも広範囲に使用できる化粧料を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を行った結果、ジ長鎖アルキル第4
級アンモニウム塩型カチオンにステロールまたはその誘
導体を複合化させることにより、ラメラ液晶構造をとる
温度域が低温域まで広がり、該カチオンおよびステロー
ルまたはその誘導体が毛髪に収着しやすくなり、かつ、
離脱しにくくなり、洗髪やブラッシングおよびパーマネ
ント・ウェーブ液処理、脱色剤(ブリーチ)処理、染毛
剤処理等による毛髪損傷を防止または修復するばかりで
なく、毛髪に取り込まれてからの水分調節効果により、
乾燥状態においてもウェーブやカールを美しく保つ効果
及び髪にしっとり感、柔軟性、平滑性などの優れたコン
ディショニング効果を与え、べたつきおよび油っぽさの
ない優れた毛髪化粧料が得られることを見いだした。
【0007】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたものである。
【0008】本発明の複合化物は、ジ長鎖アルキル第4
級アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはその誘
導体とが均一に溶解した有機溶媒溶液から、両者を同時
に析出させることにより得られる。ジ長鎖アルキル第4
級アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはその誘
導体を同時に析出させるには、例えば、上記有機溶媒溶
液から加温・減圧下で有機溶媒を留去したり、また、上
記有機溶媒溶液を噴霧乾燥して有機溶媒を除去したり、
あるいはまた、上記有機溶媒溶液を管状加熱器に一定速
度で供給し、該加熱器内で加熱して有機溶媒を蒸発させ
て実質的に固形分と有機溶媒の蒸気との混合物とし、こ
の混合物を高速で真空室に導入し、瞬間的に有機溶媒を
揮散させたりすることにより行うことができる。
【0009】上記の方法によれば、ジ長鎖アルキル第4
級アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはステロ
ール誘導体が化学反応することなしに複合体を形成す
る。
【0010】本発明者の研究によれば、ジ長鎖アルキル
第4級アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはス
テロール誘導体とを有機溶媒に均一に溶解させておき、
そこから有機溶媒のみを除去してジ長鎖アルキル第4級
アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはステロー
ル誘導体とを同時に析出せしめると、ジ長鎖アルキル分
子が親水基、または親油基を同方向に規則的に配列した
状態でステロールまたはステロール誘導体との複合体を
形成することが見いだされた。該複合体は、水に分散し
たときラメラ液晶構造を形成する。また、水分散性に優
れ、水に加えたとき初期水和性がよく、長期にわたり分
散状態を良好に保持できる。さらにまた、複合化により
ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カチオンの水和
状態におけるゲル相から液晶相への相転移温度の消失が
みられ、実用温度域においてラメラ液晶構造をとるよう
になる。
【0011】実用温度でラメラ液晶構造を形成すること
は、カチオンを毛髪へ有効に収着させるために重要であ
り、また、リンスに配合した場合、塗布時及び毛髪が濡
れているときに特有のぬめり感を発現し、また添加剤と
しての油脂類を水中に安定に乳化、分散する上でも重要
である。
【0012】上記の本発明のジ長鎖アルキル第4級アン
モニウム塩型カチオンとステロールまたはステロール誘
導体との複合体の顕著な効果は、単にジ長鎖アルキル第
4級アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはステ
ロール誘導体とを混合しただけでは得られない。
【0013】本発明は、ジ長鎖アルキル第4級アンモニ
ウム塩型カチオンとステロールまたはその誘導体の複合
化物を含有する化粧料を提供するものである。
【0014】すなわち、本発明は以下の項1〜項4を提
供するものである。
【0015】項1.ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム
塩型カチオンとステロールまたはステロール誘導体から
なるラメラ液晶構造をとる複合体。
【0016】項2.ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム
塩型カチオンとステロールまたはステロール誘導体とが
有機溶媒中に均一に溶解している有機溶媒溶液から有機
溶媒を除去してジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型
カチオンとステロールまたはステロール誘導体を同時に
析出せしめて得られたジ長鎖アルキル第4級アンモニウ
ム塩型カチオンとステロールまたはステロール誘導体か
らなるラメラ液晶構造をとる複合体。
【0017】項3.項1または2に記載の複合体を含有
する化粧料。
【0018】項4.項1または2に記載の複合体を含有
する毛髪化粧料。
【0019】
【発明の実施の態様】本発明において“ジ長鎖アルキル
第4級アンモニウム塩型カチオン”は、下記一般式
(1)により示される。
【0020】
【化1】
【0021】代表例としては、塩化ジステアリルジメチ
ルアンモニウム、塩化ジパルミチルジメチルアンモニウ
ム、塩化ジエイコシルジメチルアンモニウム、塩化ジヘ
ンエイコシルジメチルアンモニウム、塩化ジドコシルジ
メチルアンモニウム、塩化ジドコシルジエチルアンモニ
ウム、塩化ジコシルエイコシルジメチルアンモニウム、
塩化ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウム、臭化ジ
硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウムなどが挙げられ
る。
【0022】また、本発明のステロールとしては、ステ
ロイド骨格を有するアルコールであれば特に制限はな
く、たとえばコレステロール、ジヒドロコレステロー
ル、ラノステロール、ジヒドロラノステロール、デスモ
ステロールなどの動物由来のステロール、およびスチグ
マステロール、シトステロール、カンペステロール、ブ
ラシカステロールなどの植物由来のステロール、すなわ
ちフィトステロール、エルゴステロールなどの微生物由
来のステロールが挙げられ、好ましくはコレステロール
およびフィトステロールが挙げられる。また、これらの
ステロールは単独で用いてもよいし、2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0023】ステロール誘導体としては上記ステロール
と脂肪酸のエステルが挙げられる。エステルを形成する
脂肪酸としては、炭素数6〜26の飽和または不飽和の
分岐を有していてもよい脂肪酸が挙げられ、具体的には
ノナン酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリ
ン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、アラキジン酸、
ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、オレイン酸、
リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペン
タエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、
ネルボン酸、カプリン酸などの、直鎖または分岐を有す
る、飽和または不飽和の脂肪酸の1種または2種以上が
挙げられ、マカデミアンナッツ油脂肪酸、ヤシ油脂肪
酸、ピーナッツ油脂肪酸、魚油脂肪酸、菜種油脂肪酸、
パーム油脂肪酸、綿実油脂肪酸、大豆油脂肪酸、サンフ
ラワー油脂肪酸、小麦胚芽油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、コ
ーン油脂肪酸、月見草油脂肪酸、ラノリン脂肪酸、非ヒ
ドロキシラノリン脂肪酸、ヒドロキシラノリン脂肪酸、
乳脂肪脂肪酸などの天然由来の脂肪酸及びアビエチン
酸、デヒドロアビエチン酸が挙げられる。
【0024】さらに、ステロール誘導体としてはジ(コ
レステリル、ラウロイル、オクチルドデシル)−N−ラ
ウロイル−L−グルタミン酸エステルが挙げられる。
【0025】これらのステロール誘導体は、単独で用い
てもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、
ステロールとステロール誘導体を併用してもよい。
【0026】なお、本発明にいう非ヒドロキシラノリン
脂肪酸およびヒドロキシラノリン脂肪酸は、ラノリン脂
肪酸を分離して得られるものであり、その分離方法につ
いては、特開平6−293614号公報に記載されてい
る。
【0027】本発明で用いるステロール誘導体は、上記
ステロールと脂肪酸をエステル化して得られたものでも
よいし、天然物および合成物からカラム分画、抽出、蒸
留などの方法により得られたものでもよい。
【0028】本発明のジ長鎖アルキル第4級アンモニウ
ム塩型カチオンとステロールまたはステロール誘導体複
合体におけるジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カ
チオンに対するステロールまたはステロール誘導体の配
合比は0.1〜500重量%程度とするのがよい。好ま
しくは10〜100重量%程度とするのがよい。少なす
ぎると、効果があらわれにくくなり、また多すぎると析
出物を生じやすくなる。
【0029】上記のジ長鎖アルキル第4級アンモニウム
塩型カチオン及びステロールまたはステロール誘導体を
溶解させる有機溶媒としては、ジ長鎖アルキル第4級ア
ンモニウム塩型カチオン及びステロールまたはステロー
ル誘導体のいずれをも同時に溶解し得るものであれば特
に制限されない。具体的には、例えば、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素類、塩化
メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭素水素類、ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、メタノール、
エタノール等の低級アルコール類、酢酸メチル、酢酸エ
チル等のエステル類等を挙げることができる。有機溶媒
の使用量は特に制限されず、ジ長鎖アルキル第4級アン
モニウム塩型カチオン及びステロールまたはステロール
誘導体の両者の溶解度に応じて広い範囲から適宜選択す
ればよいが、工業的規模への適用性等を考慮すると、使
用するジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カチオン
及びステロールまたはステロール誘導体両者の量の1〜
100倍程度、好ましくは3〜50倍程度とするのがよ
い。
【0030】本発明ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム
塩型カチオンとステロールまたはステロール誘導体の複
合体は、例えば次のように製造され得る。
【0031】まず、ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム
塩型カチオンとステロールまたはステロール誘導体とを
上記有機溶媒に溶解せしめる。このとき、加温、撹拌等
の手段を用いれば更に効率がよい。
【0032】得られた溶液を二流体型、ディスク型等の
噴霧乾燥装置、好ましくは溶媒回収型のものを用いて噴
霧乾燥することにより目的とするジ長鎖アルキル第4級
アンモニウム塩型カチオンとステロールまたはステロー
ル誘導体の複合体を粉末、油、半固形の状態で得ること
ができる。一般には粉末状に得られる均一系混合物が膨
潤速度の面から望ましい。
【0033】本発明において化粧料とは、毛髪化粧料、
洗顔料、化粧水、ローションなどの液体化粧料、乳液、
コールドクリーム、ファンデーション、口紅、石鹸、マ
ニキュア等のネイルコート剤などが挙げられ、中でも好
ましいものとして毛髪化粧料が挙げられる。
【0034】また、本発明でいう毛髪化粧料には、シャ
ンプー、リンス、コンディショナー、ヘアパック等の洗
髪料もしくは洗髪化粧料のみならず、パーマネント・ウ
ェーブ液、染毛剤、カラーリンス、脱色剤(ブリー
チ)、カラーマニキュア等の何らかの化学的処理により
毛髪にダメージを与えることのある毛髪用剤、ドライヤ
ー等による熱風処理の際に使用されるムースやジェル等
の整髪料等が含まれる。
【0035】本発明の複合体の化粧料に対する配合比率
は、化粧料の種類により異なるが、例えばクリームの場
合には0.1〜50重量%程度、非水系のメイクアップ
化粧料では0.1〜80重量%程度、好ましくは1〜4
0重量%程度である。また毛髪化粧料の場合、非水系の
オイルタイプのものでは0.1〜90重量%程度、非水
系のクリームタイプのものでは0.1〜50重量%程
度、シャンプーの場合には0.1〜10重量%程度、リ
ンスの場合には0.1〜50重量%程度、パーマネント
・ウェーブ液の場合には0.01〜20重量%程度、好
ましくは0.1〜10重量%程度、染毛剤の場合は0.
01〜20重量%程度、好ましくは0.1〜10重量%
程度、カラーマニキュアの場合は0.05〜10重量%
程度、脱色剤の場合は0.05〜10重量%程度、ムー
スやジェル等の整髪剤の場合は0.05〜10重量%程
度が挙げられる。
【0036】本発明の「化粧料」は、本発明複合体以外
の成分としては、公知の香粧品組成物の成分がいずれも
用いられる。
【0037】後述の実施例に示すように、本発明の複合
体は、薬剤等の化学処理や熱などの物理的処理によって
生じるケラチン蛋白の変性、損傷、メラニン色素の退
色、キューティクルの歪み、損傷、剥離等による毛髪の
ダメージを防止すると共に、生じてしまった該ダメージ
をも修復し、また水分蒸発による髪のパサツキ、触感や
櫛通りの悪化、柔軟性や艶の減少、また毛髪の強度の低
下を有意に防止することができ、毛髪ダメージ抑制剤、
毛髪ダメージ修復剤として有用である。従って、本発明
の複合体は、毛髪ダメージ抑制剤、修復剤として髪にそ
のまま適用することもできるが、毛髪化粧料添加剤とし
てパーマネント・ウェーブ剤、染毛剤、カラーマニキュ
ア、脱色剤(ブリーチ)等、毛髪にダメージを与えるこ
とのある毛髪化粧料、もしくは毛髪にダメージを与える
原因となる熱風乾燥などの際に用いられるムースやジェ
ル等の整髪料などに添加・配合して用いることができ
る。
【0038】本発明の「毛髪化粧料」は、本発明複合体
以外の成分としては、公知の毛髪香粧品組成物の成分が
いずれも用いられる。
【0039】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0040】製造例1 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(東京化成工業
(株)製)3gとコレステロール(日本精化(株)製)
1gとをクロロホルム100mlに溶解させた後、噴霧乾
燥装置(東京理化機械(株)製、スプレードライヤーS
D−1型)で噴霧乾燥した。噴霧空気圧力は1.5kg/
cm2、送液速度は5g/分、チャンバー入口温度は65
℃、出口温度は40℃とした。このようにして得られた
本発明塩化ジステアリルジメチルアンモニウムとコレス
テロールの複合体は、均質な白色粉末であった。
【0041】製造例1で得られた塩化ジステアリルジメ
チルアンモニウムとコレステロールの複合体の50重量
%水和物のDSC(示差走査型熱量測定)チャートを図
1に示す。また、複合化前の塩化ジステアリルジメチル
アンモニウム及び複合化後の塩化ジステアリルジメチル
アンモニウムの水との2成分系の状態相図を図2に示
す。
【0042】
【図1】
【0043】
【図2】
【0044】図1及び2より、該複合化物は−30℃か
ら100℃の間においてゲル相からラメラ液晶相への転
相点が消失し、化粧料の実用温度においてラメラ液晶構
造をとっていることがわかる。
【0045】製造例2 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(東京化成工業
(株)製)4gとオレイン酸コレステリル1gとをクロ
ロホルム100mlに溶解させた後、噴霧乾燥装置(東京
理化機械(株)製、スプレードライヤーSD−1型)で
噴霧乾燥した。噴霧空気圧力は1.5kg/cm2、送液速
度は5g/分、チャンバー入口温度は65℃、出口温度
は40℃とした。このようにして得られた本発明塩化ジ
ステアリルジメチルアンモニウムとオレイン酸コレステ
リルの複合体は、均質な白色粉末であった。
【0046】製造例3 塩化ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウム(ニッサ
ンカチオン2−ABT、日本油脂(株)製)4gとコレ
ステロール(日本精化(株)製)1gとをクロロホルム
100mlに溶解させた後、噴霧乾燥装置(東京理化機械
(株)製、スプレードライヤーSD−1型)で噴霧乾燥
した。噴霧空気圧力は1.5kg/cm2、送液速度は5g/
分、チャンバー入口温度は65℃、出口温度は40℃と
した。このようにして得られた本発明塩化ジ硬化牛脂ア
ルキルジメチルアンモニウムとコレステロールの複合体
は、均質な白色粉末であった。
【0047】実施例1 製造例1で得られた複合化物を3重量%となるように8
0℃の温水に添加し、ダイナミックスタラー(東京理化
機器社製)で撹拌(80℃、400rpm、5分間)
後、撹拌しながら室温まで冷却した。ラメラ液晶構造の
確認は、偏光顕微鏡観察により行った。またこの分散液
の分散状態は、長期にわたり安定に保持され、室温60
日間の静置安定性テストでも沈澱物は生じなかった。ラ
メラ液晶構造の偏光顕微鏡写真を図3に示す。
【0048】
【図3】
【0049】比較例1 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(東京化成工業
(株)製)3gとコレステロール(日本精化(株)製)
1gを80℃の温水129mlに添加し、ダイナミックス
タラー(東京理化機器社製)で撹拌(80℃、400r
pm、5分間)後、撹拌しながら室温まで冷却後、ラメ
ラ液晶構造の確認を偏光顕微鏡観察により行った。得ら
れた撹拌物にはコレステロールが沈澱し、ラメラ液晶構
造は確認されなかった。
【0050】実施例2 製造例2で得られた複合化物を3重量%となるように
0.1重量%のカルボキシビニルポリマー(商品名:カ
ーボポール941)を含む80℃の温水に添加し、ダイ
ナミックスタラー(東京理化機器社製)で撹拌(80
℃、400rpm、5分間)して分散後、撹拌しながら
室温まで冷却した。ラメラ液晶構造の確認は、偏光顕微
鏡観察により行った。またこの分散液の分散状態は、長
期にわたり安定に保持され、25℃90日間後でも沈澱
物は生じなかった。製造例2で得られた複合化物より得
られたラメラ液晶構造の偏光顕微鏡写真を図4に示す。
【0051】
【図4】
【0052】比較例2 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(東京化成工業
(株)製)4gとオレイン酸コレステリル(東京化成工
業(株)製)1gを0.1重量%のカルボキシビニルポ
リマー(商品名:カーボポール941)を含む80℃の
温水129mlに添加し、ダイナミックスタラー(東京理
化機器社製)で撹拌(80℃、400rpm、5分間)
後、撹拌しながら室温まで冷却後、ラメラ液晶構造の確
認を偏光顕微鏡観察により行った。得られた撹拌物には
オレイン酸コレステリルが沈澱し、ラメラ液晶構造は確
認されなかった。
【0053】実施例3 製造例3で得られた複合化物を3重量%となるように8
0℃の温水に添加し、ダイナミックスタラー(東京理化
機器社製)で撹拌(80℃、400rpm、5分間)
後、撹拌しながら室温まで冷却した。ラメラ液晶構造の
確認は、偏光顕微鏡観察により行った。またこの分散液
の分散状態は、長期にわたり安定に保持され、室温60
日間の静置安定性テストでも沈澱物は生じなかった。製
造例2で得られた複合化物より得られたラメラ液晶構造
の偏光顕微鏡写真を図5に示す。
【0054】
【図5】
【0055】比較例3 塩化ジ硬化牛脂アルキルジメチルアンモニウム(ニッサ
ンカチオン2−ABT、日本油脂(株)製)4gとコレ
ステロール(日本精化(株)製)1gを80℃の温水1
29mlに添加し、ダイナミックスタラー(東京理化機器
社製)で撹拌(80℃、400rpm、5分間)後、撹
拌しながら室温まで冷却後、ラメラ液晶構造の確認を偏
光顕微鏡観察により行った。得られた撹拌物にはコレス
テロールが沈澱し、ラメラ液晶構造は確認されなかっ
た。
【0056】試験例1 実施例1及び2のラメラ構造体の毛髪への収着挙動をみ
るために、毛髪への塩化ジステアリルジメチルアンモニ
ウム、コレステロール、オレイン酸コレステリルの収着
量を測定した。毛髪は、直毛の日本人女性のものを、ソ
ックスレー抽出器でエタノールを溶媒として24時間抽
出し、精製水で十分洗浄後乾燥して用いた。
【0057】実施例1及び2のラメラ液晶構造を含む分
散液を塩化ジステアリルジメチルアンモニウム濃度とし
て10mMになるように精製水で希釈したものを試験液
とした。比較として、比較例1及び2の分散液を塩化ジ
ステアリルジメチルアンモニウム濃度として10mMに
なるように精製水で希釈したものを用いた。収着条件
は、長さ10cmの上記毛髪1g、試験液50mL、4
0℃、30分間とした。塩化ジステアリルジメチルアン
モニウムの定量にはアニオン染料(オレンジ )を用い
た比色定量法を用いた。コレステロール、オレイン酸コ
レステリルの定量にはLibermann-Burchard法による比色
法を用いた。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1に示すように、塩化ジステアリルジメ
チルアンモニウム、コレステロール、オレイン酸コレス
テリルの毛髪への収着量は、実施例1及び2の複合化物
の分散液とした場合の方が、比較例1及び2の分散液と
した場合よりも多いことがわかる。
【0060】試験例2 実施例1及び2の複合化物の毛髪への収着後の残存性を
みるために、試験例1で用いた毛髪を40℃の温水です
すいだ後、ソックスレー抽出器でクロロホルムを溶媒と
して12時間抽出を行い、得られた抽出液中の塩化ジス
テアリルジメチルアンモニウム、コレステロール、オレ
イン酸コレステリルを定量した。この定量値からあらか
じめ求めておいた未処理毛髪より得られた値を差し引い
た値を、すすぎ後の毛髪への残存量とした。結果を表2
に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2に示すように、塩化ジステアリルジメ
チルアンモニウム、コレステロール、オレイン酸コレス
テリルの毛髪への残存量は、実施例1及び2の複合化物
の分散液とした場合の方が、比較例1及び2の分散液と
した場合よりも多いことがわかる。
【0063】 実施例4 ヘアリンスの調製 成分 比率(重量%) A成分 製造例1の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムと コレステロールの複合体 3.0 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0 ベヘニルアルコール 2.5 2−オクチルドデカノール 1.0 ポリオキシエチレン(2)オレイルエーテル 2.0 シリコーンオイル 0.2 B成分 カチオン化セルロース(10%液) 2.0 1、3−ブチレングリコール 3.0 防腐・殺菌剤 適 量 精製水 全体を100とする量 C成分 香料・色素 適 量 A成分を70℃で溶解し、撹拌混合したのち、あらかじ
め70℃で溶解混合したB成分を加え、撹拌混合する。
ついでC成分を加え、撹拌混合しながら30℃まで冷却
してヘアリンスを調製した。
【0064】このようにして調製したヘアリンスには、
偏光顕微鏡によりラメラ液晶構造を有していることを確
認した。
【0065】比較例4 実施例4の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムとコ
レステロールの複合体(3重量%)に代えて、塩化ジス
テアリルジメチルアンモニウム2.22重量%とコレス
テロール0.78重量%を用いた他は実施例1と同様に
してヘアリンスを調製した。得られたヘアリンスには、
ラメラ液晶構造を有していないことを偏光顕微鏡で確認
した。
【0066】 実施例5 ヘアコンディショナーの調製 成分 比率(重量%) A成分 製造例1の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムと コレステロールの複合体 2.0 ベヘニルアルコール 8.0 ラノリン 1.0 2−オクチルドデカノール 6.0 イソオクタン酸セチル 4.0 ポリオキシエチレン(7)オレイルエーテル 2.0 B成分 1、3−ブチレングリコール 12.0 防腐・殺菌剤 適 量 精製水 全体を100とする量 C成分 香料・色素 適 量 A成分を70℃で溶解し、撹拌混合したのち、あらかじ
め70℃で溶解混合したB成分を加え、撹拌混合する。
ついでC成分を加え、撹拌混合しながら30℃まで冷却
してヘアコンディショナーを調製した。得られたヘアコ
ンディショナーには、ラメラ構造を有していることを偏
光顕微鏡で確認した。
【0067】比較例5 実施例5の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムとコ
レステロールの複合体(2.0重量%)に代えて、塩化
ジステアリルジメチルアンモニウム1.5重量%とコレ
ステロール0.5重量%を用いた他は、実施例5と同様
にしてヘアコンディショナーを調製した。得られたヘア
コンディショナーにはラメラ液晶構造を有していないこ
とを偏光顕微鏡で確認した。
【0068】 実施例6 コンディショニングシャンプーの調製 成分 比率(重量%) A成分 製造例2の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムと 2.0 オレイン酸コレステリルの複合体 ヒドロキシエチルセルロース 0.6 デシルエーテル(3)硫酸ナトリウム 15.0 ラウリン酸モノエタノールアミド 3.5 ジステアリン酸エチレングリコール 0.75 ステアリン酸ステアリル 0.35 マカデミアナッツオイル 0.75 マイクロクリスタリンワックス 1.0 ワセリン 1.5 B成分 プロピレングリコール 0.5 防腐・殺菌剤 適 量 精製水 全体を100とする量 C成分 香料・色素 適 量 A成分を70℃で溶解し、撹拌混合したのち、あらかじ
め70℃で溶解混合したB成分を加え、撹拌混合する。
ついでC成分を加え、撹拌混合しながら30℃まで冷却
してコンディショニングシャンプーを調製した。得られ
たコンディショニングシャンプーには、ラメラ構造を有
していることを偏光顕微鏡で確認した。
【0069】比較例6 実施例6の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムとオ
レイン酸コレステリルの複合体(2.0重量%)に代え
て、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム1.6重量
%とオレイン酸コレステリル0.4重量%を用いた他
は、実施例6と同様にしてコンディショニングシャンプ
ーを調製した。得られたコンディショニングシャンプー
にはラメラ液晶構造を有していないことを偏光顕微鏡で
確認した。
【0070】試験例3 女性パネラー10名に、実施例4〜6;並びに比較例4
〜6で調製した化粧料を実際に使用させ、実用評価を行
った。評価は(1)毛髪の光沢、(2)毛髪のしっとり感、
(3)毛髪のなめらかさ、(4)全体評価の4項目について
行った。結果は表3に示した。なお、表3中: “◎”:10名中8名以上が良好と回答した。 “○”:10名中6名以上が良好と回答した。 “△”:10名中4名以上が良好と回答した。 “×”:10名中4名未満が良好と回答した。
【0071】
【表3】
【0072】表3より、本発明の化粧料は、使用感に非
常に優れていることがわかる。
【0073】実施例7〜10、比較例7〜11 本発明のパーマネント・ウェーブ液組成物(実施例7〜
10)及び比較組成物(比較例7〜11)を表4に示
す。なお、還元剤としてチオグリコール酸アンモニウム
を使用した。
【0074】これらの組成物を用いて毛髪を処理し、該
毛髪について毛髪の強度、カール保持力、風合いを調べ
た。結果を表4に併せて示す。
【0075】(1)毛髪の強度(毛髪の損傷防止効果) 〈評価方法〉20才代女子黒色の健常毛を用い、5%シ
ャンプー液で洗浄し、流水で充分にすすいだ後、長さ1
5cm、重さ5gの毛髪束を作成した。該毛髪束を直径
1.3cmのカーラーに巻き付け、パーマネント・ウェー
ブ第1剤に30℃で10分間浸漬し、流水で1分間洗浄
後、第2剤に30℃で10分間浸漬した。流水で1分間
充分洗浄した後に、カーラーを外して風乾した。次い
で、25℃、湿度70%の恒温恒湿機内に該毛髪束を吊
るし、一昼夜放置して試験片とした。
【0076】上述のように処理した毛髪束から同一太さ
(80μm)の毛髪1本を選び出し、トライボギア(表
面性測定機(TYPE:14DR)新東科学株式会社
製)に固定し、その破断荷重を測定して強度とした。毛
髪10本について測定を行い、その平均を求めた。
【0077】(2)ウェーブ保持力 〈評価方法〉20才代女子黒色の健常毛を用い、5%シ
ャンプー液で洗浄し流水で充分にすすいだ後、風乾し
た。毛髪の根元と毛先の方向を揃え、同一太さ(80μ
m)の12本の毛髪の根元の部分で結び、長さ6cmの
毛髪試料を作成した。
【0078】根元からコイル(φ=8mm)に均一に巻
き、末端をプラスティック製ストッパーで押さえた。パ
ーマネント・ウェーブ第1剤に30℃で10分間浸漬
し、流水で1分間洗浄後、第2剤に30℃で10分間浸
漬した。流水で1分間充分洗浄した後に、水に濡れた状
態でコイルを外し、ヘアコイルの直径を測定した(dm
m)。更に余分な水を拭き取り、ヘアコイルを吊るして
長さを測定した(Lcm)。
【0079】同一試料について10回測定してその平均
を求めた。ヘアコイルの直径(dmm)及び長さ(Lcm)
が小さい程ウェーブ効果は高い。
【0080】(3)風合い (1)で作成した毛髪のパーマネント・ウェーブ処理毛
を用い、15名の女子パネラーによって毛髪の風合いを
触感によって次の基準で評価した。
【0081】 評価基準 5:非常に優れている 4:優れている 3:ふつう 2:やや劣る 1:劣る 結果は10名の女子パネラーの評価の平均値で表した。
【0082】
【表4】
【0083】当該実施例で用いたチオグリコール酸アン
モニウム系のパーマネント・ウェーブ液は、還元力が強
いため、一般に毛髪を痛めやすいとされている。しか
し、このパーマネント・ウェーブ液に塩化ジステアリル
ジメチルアンモニウムとコレステロールの複合体、塩化
ジステアリルジメチルアンモニウムとオレイン酸コレス
テリルの複合体などを配合することにより、パーマネン
ト処理後の毛髪の強度は未処理毛と同等の値を示し、本
発明複合体にパーマネント処理によるダメージ抑制効果
もしくはダメージ修復効果があることが判明した。
【0084】また、カール保持力及び風合いに関して
も、本発明複合体を入れない系に比して明らかに良い結
果を示した。
【0085】実施例11〜16、比較例12〜21 システインを還元剤として用いた本発明のパーマネント
・ウェーブ液組成物(実施例11〜16)及び比較組成
物(比較例12〜21)を表5に示す。
【0086】これらの組成物を用いて毛髪を処理し、上
記の実施例7〜10の方法に従って、該毛髪について毛
髪の強度、カール保持力、風合いを調べた。結果を表5
に併せて示す。
【0087】
【表5】
【0088】当該実施例で用いるシステイン系のパーマ
ネント・ウェーブ液は、チオグリコール酸アンモニウム
系のパーマネント・ウェーブ液に比して、一般にウェー
ブ形成力が弱いとされている。しかし、このパーマネン
ト・ウェーブ液に塩化ジステアリルジメチルアンモニウ
ムとコレステロールの複合体、塩化ジステアリルジメチ
ルアンモニウムとオレイン酸コレステリルの複合体など
を配合することにより、パーマネント処理によるダメー
ジ抑制・修復効果はもとより、カール保持力を増強する
ことが示された。
【0089】実施例17〜18、比較例22〜24 本発明のヘアブリーチ剤組成物(実施例17〜18)及
び比較組成物(比較例22〜24)を表6に示す。
【0090】これらの組成物を予め混合してシャンプー
式ヘアブリーチ剤組成物を調製した。なお、脱色剤は、
過酸化水素水を使用した。
【0091】20才代女子黒色の健常毛を用い、長さ1
5cm、重さ5gの毛髪束を作成し、これを5%シャンプ
ー液で洗浄し、流水で充分にすすいだ後、乾燥して被験
試料とした。この被験試料を、予め第1剤と第2剤を混
合して得られたヘアブリーチ剤組成液に30℃で10分
間浸漬した後、水で充分にすすいだ後、風乾した。次い
で、25℃、湿度70%の恒温恒湿機内に該毛髪束を吊
るし、一昼夜放置して試験片とした。
【0092】ヘアブリーチ後の毛髪試験片について、毛
髪強度、脱色剤による脱色効果をみた。なお、毛髪強度
は前述の方法に従って評価し、脱色効果については以下
の基準で評価した。結果を表6に示す。
【0093】
【0094】
【表6】
【0095】毛髪強度を比較すると、毛髪はヘアブリー
チ処理によってダメージを受け強度が低下することが分
かる。このパーマネント・ウェーブ液に塩化ジステアリ
ルジメチルアンモニウムとコレステロールの複合体、塩
化ジステアリルジメチルアンモニウムとオレイン酸コレ
ステリル複合体などを配合したヘアブリーチ剤組成物で
処理した毛髪は、未処理毛と同等もしくはそれ以上の強
度を示し、ブリーチ処理によってダメージを受けた毛髪
を修復していることが判明した。
【0096】以上の結果から、本発明複合体は毛髪のダ
メージ抑制効果のみならずダメージ修復効果を有し、ま
た、ヘアブリーチ剤に対して脱色効果を発揮することが
明らかとなった。
【0097】実施例19、比較例25 予めパーマネント処理をしてダメージを与えた髪に対し
て、実施例5並びに比較例5で調製したヘアコンディシ
ョナーでコンディショニング処理を施し、前述の方法に
従って、処理の前後で毛髪の強度を比較した。結果を表
7に併せて示す。
【0098】
【表7】
【0099】この結果から、本発明の複合体に毛髪ダメ
ージ修復効果が認められ、毛髪化粧料添加剤としての有
用性が確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られた塩化ジステアリルジメチル
アンモニウムとコレステロールの複合体および複合化前
の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムのそれぞれ5
0重量%水和物のDSC(示差走査型熱量測定)チャー
トである。
【図2】製造例1で得られた塩化ジステアリルジメチル
アンモニウムとコレステロールの複合体および複合化前
の塩化ジステアリルジメチルアンモニウムのそれぞれ水
との2成分系の状態相図である。
【図3】製造例1で得られた塩化ジステアリルジメチル
アンモニウムとコレステロールの複合体の偏光顕微鏡
(400倍)による図面代用写真である。
【図4】製造例2で得られた塩化ジステアリルジメチル
アンモニウムとオレイン酸コレステリルの複合体の偏光
顕微鏡(400倍)による図面代用写真である。
【図5】製造例3で得られた塩化ジ硬化牛脂アルキルジ
メチルアンモニウムとコレステロールの複合体の偏光顕
微鏡(400倍)による図面代用写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61K 7/075 A61K 7/075 7/08 7/08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カ
    チオンとステロールまたはステロール誘導体からなるラ
    メラ液晶構造をとる複合体。
  2. 【請求項2】ジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カ
    チオンとステロールまたはステロール誘導体とが有機溶
    媒中に均一に溶解している有機溶媒溶液から有機溶媒を
    除去してジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型カチオ
    ンとステロールまたはステロール誘導体を同時に析出せ
    しめて得られたジ長鎖アルキル第4級アンモニウム塩型
    カチオンとステロールまたはステロール誘導体からなる
    ラメラ液晶構造をとる複合体。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の複合体を含有す
    る化粧料。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の複合体を含有す
    る毛髪化粧料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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