JP2005089439A - クロロベンゼンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリクロロ化芳香族化合物とベンゼンの反応からクロロベンゼンを製造する方法において、周期表第11族の金属を単体または化合物として含む触媒、あるいは周期表第11族の金属とテルルを単体または化合物として含む触媒を用いてクロロベンゼンを製造する。
【選択図】 選択図なし。
Description
本反応で得られた生成物は、ガスクロマトグラフィー分析装置(島津製作所製、製品名:GC−14A)で、内部標準物質として2−クロロ−エチルベンゼンを用いて分析した。GC−14Aにキャピラリーカラム(Varian社製、製品名:CP−WAX)を取り付け、キャリアーガスに窒素を使用し、カラム温度を、初期温度80℃で8分保持した後、170℃まで毎分9℃で昇温し分析を行った。
硝酸銅三水和物4.00gを14mlの水に溶解した。この水溶液を活性炭(武田薬品工業製、商品名:粒状白鷺)20gに含浸させた後、50℃、20hPaで減圧乾燥した。その後、水素気流中400℃で還元し活性炭担持銅触媒を得た。この触媒10mlをステンレス製反応管に充填し、1MPaの圧力下、窒素を毎分10mlで流通しながら、400℃まで昇温した。次に、ベンゼンとオルトジクロロベンゼンをモル比で3:1の割合で混合した原料液を、ポンプにより毎分0.083mlで供給した。反応開始後、1時間目から2時間目までの反応管出口反応液を捕集し、ガスクロマトグラフィーで分析した。反応生成物の転化率、選択率および収率は、ガスクロマトグラフィーの結果をもとに以下の式より計算した。
(1)転化率(%)=(単位時間に反応したオルトジクロロベンゼンのモル数/
単位時間に供給したオルトジクロロベンゼンのモル数)×100
(2)選択率(%)=(単位時間に生成したクロロベンゼンのモル数/2/単位
時間に反応したオルトジクロロベンゼンのモル数)×100
(3)収率(%)=転化率×選択率/100
その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、50.5%、49.2%および24.8%であった。
硝酸銅三水和物6.00gを10mlの水に溶解した。この水溶液をアルミナ(住友化学製、商品名:KHD−24)30gに含浸させた後、50℃、20hPaで減圧乾燥した。その後、空気気流中400℃で焼成後、水素気流中400℃で還元しアルミナ担持銅触媒を得た。この触媒10mlを用い実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、13.0%、93.3%および12.1%であった。
硝酸銅三水和物20.13gを用いた以外は、実施例2と同様にして触媒を調製し、実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、24.3%、94.1%および22.9%であった。
硝酸銅三水和物4.00gを20mlの水に溶解した。この水溶液をシリカ(富士シリシア製、商品名:CARiACT Q−10)20gに含浸させた後、50℃、20hPaで減圧乾燥した。その後、空気気流中400℃で焼成後、水素気流中400℃で還元しシリカ担持銅触媒を得た。この触媒10mlを用い実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、7.1%、77.1%および5.5%であった。
塩化銅二水和物4.24gを10mlの水に溶解した。この水溶液をアルミナ(住友化学製、KHD−24)30gに含浸させた後、50℃、20hPaで減圧乾燥した。その後、窒素流通下250℃で5時間乾燥し、アルミナ担持塩化銅触媒を得た。この触媒10mlを用い実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、10.0%、64.2%および6.4%であった。
硝酸銀1.66gを用いた以外は、実施例1と同様にして触媒を調製し、実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、5.6%、45.0%および2.5%であった。
硝酸銅三水和物6.00gとテルル酸2.85gを10mlの水に溶解した。この水溶液をアルミナ(住友化学製、商品名:KHD−24)30gに含浸させた後、50℃、20hPaで減圧乾燥した。その後、空気気流中400℃で焼成後、水素気流中400℃で還元しアルミナ担持銅−テルル触媒を得た。この触媒10mlを用い実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、17.6%、89.1%および15.7%であった。
硝酸銅三水和物6.00gとテルル酸0.58gを用いた以外は、実施例7と同様にして触媒を調製し、実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、21.4%、90.2%および19.3%であった。
硝酸銅三水和物12.96gとテルル酸12.32gを用いた以外は、実施例7と同様にして触媒を調製し、実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、27.7%、91.6%、および25.4%であった。
硝酸銅三水和物4.23gとテルル酸2.01gを15mlの水に溶解した。この水溶液を活性炭(武田薬品工業製、商品名:粒状白鷺)20gに含浸させた後、50℃、20hPaで減圧乾燥した。その後、水素気流中400℃で還元し活性炭担持銅−テルル触媒を得た。この触媒10mlを用い、実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、49.7%、65.2%、および32.4%であった。
硝酸銀1.66gとテルル酸1.12gを15mlの水に溶解した。この水溶液を活性炭(武田薬品工業製、商品名:粒状白鷺)20gに含浸させた後、50℃、20hPaで減圧乾燥した。その後、水素気流中400℃で還元し活性炭担持銀−テルル触媒を得た。この触媒10mlを用い、実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、10.2%、63.8%、および6.5%であった。
活性炭(武田薬品工業製、商品名:粒状白鷺)をそのまま触媒として用い、実施例1と同じ方法で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、0.3%、61.1%、および0.2%であった。
アルミナ(住友化学社製、製品名:KHD−24)をそのまま触媒として用い、実施例1と同じ方法で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、0.2%、43.3%、および0.1%であった。
硝酸銅を用いずテルル酸2.85gを用いた以外は、実施例7と同様にして触媒を調製し、実施例1と同じ条件で反応を実施した。その結果、転化率、選択率および収率は、それぞれ、0.3%、73.5%、および0.2%であった。
Claims (10)
- ポリクロロ化芳香族化合物とベンゼンの反応からクロロベンゼンを製造する方法において、周期表第11族の金属を単体または化合物として含む触媒を使用することを特徴とするクロロベンゼンの製造方法。
- ポリクロロ化芳香族化合物とベンゼンの反応からクロロベンゼンを製造する方法において、周期表第11族の金属とテルルを単体または化合物として含む触媒を使用することを特徴とするクロロベンゼンの製造方法。
- ポリクロロ化芳香族化合物に含まれる炭素原子の個数が少なくとも4個以上であり、かつ少なくとも塩素原子の個数が2個以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のクロロベンゼンの製造方法。
- ポリクロロ化芳香族化合物がメタジクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、パラジクロロベンゼンまたはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のクロロベンゼンの製造方法。
- 触媒が担体に担持された触媒であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のクロロベンゼンの製造方法。
- 周期表第11族の金属が、銅であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のクロロベンゼンの製造方法。
- 少なくとも下記の工程1〜4を経ることを特徴とするクロロベンゼンの製造方法。
工程1;ベンゼン及び/又はクロロベンゼンの塩素化によりジクロロベンゼンを製造する工程。
工程2;工程1で得られた生成物よりパラジクロロベンゼンを単離する工程。
工程3;工程2で分離された残留物をポリクロロ化芳香族化合物として用いる請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の方法によりクロロベンゼンを製造する工程。
工程4;工程3で得られた生成物よりクロロベンゼンを単離するとともに、残留物を工程3のポリクロロ化芳香族化合物として循環する工程。 - 工程1で得られたジクロロベンゼンがパラジクロロベンゼン、メタジクロロベンゼンおよびオルトジクロロベンゼンの異性体からなることを特徴とする請求項7に記載のクロロベンゼンの製造方法。
- 工程2のパラジクロロベンゼンを単離する方法が晶析であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のクロロベンゼンの製造方法。
- 工程2で分離された残留物がメタジクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンおよび結晶化しなかったパラジクロロベンゼンであることを特徴とする請求項9に記載のクロロベンゼンの製造方法。
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