JP2005254064A - フッ素化反応用触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フッ化水素をフッ素化剤とするフッ素化反応に用いる触媒において、高められたフッ素化活性を有する触媒を提供するともに、該触媒を用いるフッ素化法を提供する。
【解決手段】 フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムからなる多孔質支持体に下記一般式(1)
【化1】
Figure 2005254064

(式中、nは0〜5の数を示す)
で表されるアンチモンハロゲン化物を担持させたことを特徴とするフッ素化反応用触媒。
【選択図】 なし

Description

本発明はフッ素化反応用触媒及びそれを用いるフッ素化炭化水素の製造方法に関するものである。
ハロゲン交換用金属フッ化物触媒は、気相フッ素化プロセスにおける高効率化の触媒である。該触媒性能を表面積の増加や補助金属の添加によって改善することは、これまでに行われてきた重要な手法であった。EP0514923(1998)には、クロムベース触媒の触媒性能を高表面化することによって向上させる方法が開示されている。また、EP0502605(1992)や、J.Fluorine Chem.,111(2001)193及びEPO801980(1997)には、該触媒に対してZn、Co、Ti、Ni等の補助金属を添加することによって、触媒活性を向上させた結果が報告されている。
有機フッ素化合物を合成するために、有機ハロゲン誘導体をアンチモンペンタフルオライド(SbF)で処理することは、Swart反応の典型例である。しかし、この場合、SbFは湿気空気中に強く揮散するため、その応用は非常に限られたものとなっている。J.C.S.Chem.Comm.,1973,815には、SbFに対してグラファイトを加熱により加えて、新しいフッ素化試薬を得ることについて記載されている。WO98/40335には、テトラハロゲノプロパンにHFを気相反応させることにより、HFC−245faを合成する方法が示されている。この方法では、SbClを活性炭に含浸させたものがプロセス触媒として使用されている。JP3031465には、HFC−245faを得るために、ペンタクロロプロパンとHFとを反応させる気相フッ素化法が示されている。この方法では、活性炭に担持したSbClがプロセス触媒として用いられている。これらのアンチモン塩を炭素に担持した触媒は、SbFに比べて実用的取り扱い性が向上しているが、高温での安定性に問題がある。また米国特許5910616には、フッ素化触媒として、アンチモンを含む金属塩が用いられているが、その金属の種類には制限がある。
本発明者は既に、多孔質アルミニウムフルオライド(PAF)にSbClを含浸させた後、HFでフッ素化することによって、新しいフッ素化触媒を得る方法を見いだしている(特願2002−334883)。このものはハロゲン交換反応にはすぐれた触媒活性を有し、しかも、SbFの特性(湿気腐食及び毒性)において改良されたものである。SbF/PAFは、有機合成においてはフッ素化剤やF/Cl交換用の固定床触媒として有利に使用される。
本発明者らは、60m/gの表面積を有する多孔質カルシウムフルオライド(PCF)を提案した(非特許文献1)(J.Fluorine Chem.116(2002)65−69)。さらに、90〜200m/gという高表面積を有する多孔質クロムフルオライド(porous chromium fluoride)(PCrF)も提案した(特許文献1)(特願2003―303078)。
しかし、これらのものは、フッ素化反応をさらに活性化させるための金属の担持という点からは未だ不満足のもであった。
J.Fluorine Chem.116(2002)65−69 特願2003−303078号
本発明は、フッ化水素をフッ素化剤とするフッ素化反応に用いる触媒において、高められたフッ素化活性を有する触媒を提供するともに、該触媒を用いるフッ素化法を提供することをその課題とする。
本発明によれば、以下に示す触媒及び方法が提供される。
(1)フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムからなる多孔質支持体に下記一般式(1)
Figure 2005254064
(式中、nは0〜5の数を示す)
で表されるアンチモンハロゲン化物を担持させたことを特徴とするフッ素化反応用触媒。
(2)多孔質酸化クロムとフッ化水素から得られる90〜200m/gの表面積を有する多孔質支持体に下記一般式(1)
Figure 2005254064
(式中、nは0〜5の数を示す)
で表されるアンチモンハロゲン化物を担持させたことを特徴とするフッ素化反応用触媒。
(3)該多孔質支持体が、15〜100m/gの表面積を有するフッ化カルシウムである前記(1)に記載の触媒。
(4)該アンチモンハロゲン化物の含有量が、触媒中1〜70重量%である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の触媒。
(5)フッ素以外のハロゲンを含む炭化水素を、触媒の存在下、フッ化水素を用いて気相フッ素化する方法において、該触媒として、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の触媒を用いることを特徴とするフッ素化炭化水素の製造方法。
(6)該ハロゲンを含む炭化水素が、炭素数1〜6のアルケン又はアルカンのハロゲン化物である前記(5)に記載の方法。
(7)該ハロゲンを含む炭化水素が、1,1,3,3,3−ペンタクロロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラクロロプロパン又はジクロロメタンである前記(5)に記載の方法。
(8)該ハロゲンを含む炭化水素として、1,1,3,3,3−ペンタクロロプロパンを用いて、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び、もしくはシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを生成させる前記(5)に記載の方法。
(9)該ハロゲンを含む炭化水素として、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを用いて、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを生成させる前記(5)に記載の方法。
(10)該ハロゲンを含む炭化水素として、1,1,1,3−テトラクロロプロパンを用いて、3,3,3−トリフルオロプロペン及び、もしくは1,1,1,3−テトラフルオロプロパンを生成させる前記(5)に記載の方法。
(11)触媒の存在下、フッ化水素を用いて1,1,3,3,3−ペンタクロロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、または1,1,1,3−テトラクロロプロパンを気相フッ素化する方法において、該触媒として、多孔性のフッ化アルミニウムからなる多孔質支持体に下記一般式(1)
Figure 2005254064
(式中、nは0〜5の数を示す)
で表されるアンチモンハロゲン化物を担持させたフッ素化反応用触媒を用いることを特徴とする方法。
(12)該ハロゲンを含む炭化水素としてジクロロメタンを用いて、ジフルオロメタン及び、もしくはクロロフルオロメタンを生成させる前記(5)に記載の方法。
本発明によれば、フッ化水素(HF)を用いて有機ハロゲン化物中に含まれる塩素原子をフッ素原子に変換させるフッ素化反応に用いる高効率の触媒が提供される。この触媒は高い活性を有し、また、高温でも安定であり、工業触媒として好適のものである。
本発明の触媒は、多孔質支持体に、下記式(1)
Figure 2005254064
(式中nは0〜5の数を示す)
で表されるアンチモンフッ化物を担持させた構造を有する。
該多孔質支持体は、フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムからなる多孔質支持体、あるいは多孔質酸化クロムとフッ化水素から得られる多孔質支持体である。
フッ化カルシウムからなる多孔質支持体は、その表面積に特に制限はないが、好ましくは15〜100m/gである。フッ化マグネシウムからなる多孔質支持体は、その表面積に特に制限はない。
多孔質酸化クロムとフッ化水素から得られる多孔質支持体においては、その表面積は90〜200m/g、好ましくは150〜190m/gである。
これらの多孔質支持体は、ペレット状や顆粒状であることができるが、顆粒状の場合、その平均粒径は、特に制約されないが、通常0.2〜5mm、好ましくは0.5〜3mmである。
いずれの多孔質支持体でも副成分を含むことができる。副成分として金属酸化物、金属塩化物、その他の金属塩などを例示することができるが、その種類に特に制限はない。副成分の含有量は、30重量%以下、好ましくは5重量%以下である。
多孔質支持体の表面積は大きい程好ましい。この多孔質支持体は、取り扱いの困難なアンチモンフッ化物を安定化させる効果を示す。
多孔質支持体としては、平均細孔直径:5〜120Å、好ましくは20〜50Å、空孔率:0.05〜0.8cc/g、好ましくは0.1〜0.7cc/gの細孔構造を有するものが好ましい。
本発明で用いる前記式(1)で表されるフッ素化アンチモンは、触媒の活性促進成分として作用する。多孔質支持体に対するフッ素化アンチモンの割合は、触媒中、1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。
本発明の触媒は、多孔質支持体に、フッ素化アンチモンを四塩化炭素等の溶媒に溶かした溶液状で含浸させ、乾燥することによって製造することができる。
また、本発明の触媒は、多孔質支持体に塩素化アンチモンを溶液状で含浸させ、乾燥した後、フッ化水素(HF)を反応させて該塩素化アンチモンをフッ素化アンチモンに変換することによっても製造することができる。
本発明の触媒は、高いフッ素化活性を有し、ハロゲン化炭化水素中に含まれるフッ素以外のハロゲン原子をHFと気相反応させてフッ素原子に変換させる際のフッ素化反応触媒として有利に用いることができる。この場合、フッ化アンチモンは単体では液体であるが、触媒に固定化することにより固定床の形態で有利に用いることができる。また、本発明の触媒は、400℃以上の高温でも安定である。
本発明の触媒を用いるときには、例えば、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンをHFと気相反応させることにより、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンまたはシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンに効率よく変換させることができる。この場合、反応温度は150〜450℃、好ましくは200〜300℃である。HFと1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンとのモル比は1:1〜30:1、好ましくは3:1〜20:1、より好ましくは5:1〜15:1である。
また、本発明の触媒を用いるときには、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンをHFと気相反応させることにより1,1,1,3,3−フルオロプロパンに効率よく変換させることができる。この場合、反応温度は50〜350℃、好ましくは70〜120℃である。HFと1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンとのモル比は1:1〜30:1、好ましくは2:1〜15:1である。
本発明の触媒を用いるときには、1,1,1,3−テトラクロロプロパンを、HFと気相反応させることにより、3,3,3−トリフルオロプロペンまたは1,1,1,3−テトラフルオロプロパンに効率的に変換させることができる。この場合、反応温度は250〜450℃、好ましくは300〜350℃である。HFと1,1,1,3−テトラクロロプロパンとのモル比は、1:1〜30:1、好ましくは5:1〜15:1である。
また、上記1,1,3,3,3−ペンタクロロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、または1,1,1,3−テトラクロロプロパンとHFとの気相反応においては、多孔性フッ化アルミニウムを主体とする多孔質支持体に前記式(1)で表されるフッ素化アンチモンを含有させた触媒を用いても、同様に好適に行うことができる。このような触媒としては、例えば上記SbF/PAF(特願2002−334883)を例示することができる。
本発明の触媒を用いるときには、ジクロロメタンをHFと気相反応させることにより、ジフルオロメタンに効率よく変換させることができる。この場合、HFとジクロロメタン(CHCl)とのモル比は、1:1〜30:1、好ましくは3:1〜10:1である。反応温度は150〜450℃、好ましくは200〜350℃である。
本発明の触媒を用いてフッ素化炭化水素を製造する場合、その反応原料であるハロゲン化炭化水素は、例えば塩素のみ、塩素とフッ素、臭素のみ、臭素とフッ素、ヨウ素のみ、ヨウ素とフッ素を含有するものを例示することができる。炭化水素の炭素数は1〜12、好ましくは1〜6である。ハロゲン化炭化水素において、その炭化水素は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素や、炭素数5〜8の環状脂肪族炭化水素、炭素数6〜12の芳香族炭化水素であることができる。これらのハロゲン化炭化水素をHFと気相反応させる場合、該ハロゲン化炭化水素が気相を形成する反応温度が適宜用いられ、また、所望するフッ素化物に対応するHF/ハロゲン化炭化水素モル比が適宜用いられる。
次に本発明を実施例及び比較例によりさらに詳述するが、本発明は以下の例によって限定されるものではない。
なお、本明細書中で言う表面積は、慣用のB.E.T表面積である。
実施例1
(多孔質フッ化クロムにSbFを含有させた構造の触媒SbF/PCrFの製造)
10gのペレット状多孔質フッ化クロム(PCrF)(このものは特願2003−303078号に記載の方法によって調製したもので、その表面積は187m/gである)に、10gのSbClをN雰囲気下で徐々に滴下した。このようにしてSbClを含有するPCrFペレットを得た。
このペレットをN流通下100℃で乾燥したのち、Nで希釈した無水HF(AHF)(N/AHF=1/1)で100℃で処理、さらに温度とAHFの濃度を上昇し、最終的には純AHFを用いて200℃で処理した。最後に残存するHFをNを流通させることによって除去し、触媒A SbF/PCrFを得た。SbF/PCrFの示差走査熱量分析(DSC)を行ったところ、約500℃まで吸熱や発熱する変化はない、すなわち約500℃まで安定であることがわかった。
実施例2
(SbF/PCrF触媒による1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの合成)
触媒A10mlを反応器に入れ、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン(PCPAN)(流量:0.15g/分)と無水HFとの混合物を気化して供給し、305℃で反応させた。反応生成物を水洗、ソーダライムで乾燥した後、NMRで分析した結果、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンと シス−1−クロロ3,3,3−トリフルオロプロペンがそれぞれ89.8%及び9.0%の収率で生成したことが確認された。
実施例3
SbClを5.4g用いる以外は実施例1と同様にして触媒Bを得た。
実施例4
実施例2において、触媒Aの代わりに触媒Bを用いた以外は同様に反応を行った。結果は後記表1に示す。
実施例5
SbClを3.2g用いる以外は実施例1と同様にして触媒Cを得た。
実施例6
実施例2において、触媒Aの代わりに触媒Cを用いた以外は同様にして反応を行った。結果は後記表1に示す。
比較例1
実施例2において、触媒Aの代わりに多孔質フッ化クロムPCrFを用いた以外は同様にして反応を行った。結果は後記表1に示す。
前記した反応結果を表1にまとめて示す。アンチモン塩を含む触媒では含まない触媒と比べてより低い反応温度でより高い収率が得られている。
Figure 2005254064
生成物1:トランス−CFCH=CHCl
生成物2:シス−CFCH=CHCl
実施例7
(SbF/PCrF触媒による1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの合成)
実施例2において、触媒として実施例5で示した触媒Cを用いるとともに、原料ハロゲン化炭化水素として1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(CTFP)を用いた以外は同様にして反応を行った。但し、この場合の反応温度は270℃である。
この反応の結果、トランス−CFCH=CHF(選択率44.7%)、CFCHCHF(選択率49.5%)、シス−CFCH=CHCl(選択率6.0%)が生成した。この場合の原料(トランス−CFCH=CHCl)の転化率は70.2%であった。
実施例8
(SbF/PCrF触媒による3,3,3−トリフルオロプロペンの合成)
実施例2において、触媒として触媒Aを用いるとともに、原料として1,1,1,3−テトラクロロプロパン(TCP)を用いた以外は同様にして反応を行った。この場合、320℃と340℃で反応を行った。
この反応の結果320℃では、3,3,3−トリフルオロプロペン(収率64.7%)及び1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(収率0.7%)が生成した。340℃では、前記2つの化合物が、それぞれ、収率89.6%及び10%で生成した。
実施例9
(SbF/PCrF触媒によるジフルオロメタンの合成)
実施例1で得た触媒Aを用いるとともに、原料としてジクロロメタンを用いた以外は実施例2と同様にして反応を行った。
この場合の反応結果を表2に示す。
Figure 2005254064
実施例10
実施例9において、触媒として実施例3で示した触媒Bを用いた以外は同様にして反応を行った。その反応結果を表3に示す。
Figure 2005254064
実施例11
(SbFを多孔質フッ化カルシウム(PCF)に含有させた触媒SbF/PCFの調製)
多孔質化合物として60m/gの表面積を有するペレット状PCF10gを用いた以外は実施例1と同様にして実験を行って、触媒D SbF/PCFを得た。SbF/PCFの示差走査熱量分析(DSC)を行ったところ、約500℃まで吸熱や発熱する変化はない、すなわち約500℃まで安定であることがわかった。
実施例12
(SbF/PCF触媒による1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの合成)
実施例7において、触媒として実施例11で得た触媒Dを用いた以外は同様にして反応を行った。反応結果を表4に示す。
Figure 2005254064
生成物1:トランス−CFCH=CHF
生成物2:CFCHCF
生成物3:シス−CFCH=CHCl
実施例13
(SbF/PCF触媒による1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの合成)
実施例2において、触媒Aの代わりに実施例11で得た触媒Dを用いた以外は同様にして反応を行った。結果は表5に示す。
Figure 2005254064
生成物1:CFCH=CHCl
実施例14
(SbFを多孔質フッ化マグネシウムに含有させた触媒SbF/PMgFの調製)
SbClを25.8g用い、多孔質化合物として8.6m/gの表面積を有するフッ化マグネシウム23.4gを用いた以外は実施例1と同様にして実験を行って、触媒E SbF/PMgFを得た。SbF/PCFの示差走査熱量分析(DSC)を行ったところ、約500℃まで吸熱や発熱する変化はない、すなわち約500℃まで安定であることがわかった。
実施例15
(SbF/PMgF触媒による1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンの合成)
実施例2において、触媒Aの代わりに実施例14で得た触媒Eを用いた以外は同様にして反応を行った。結果は表6に示す。
Figure 2005254064
生成物1:CFCH=CHCl
実施例16
(SbF/PMgF触媒による1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの合成)
実施例7において、触媒として実施例14で得た触媒Eを用いた以外は同様にして反応を行った。反応結果を表7に示す。
Figure 2005254064
生成物1:トランス−CFCH=CHF
生成物2:CFCHCF
生成物3:シス−CFCH=CHCl
実施例17
(SbFを多孔質フッ化アルミニウムに含有させた触媒SbF/PAFの調製)
SbClを26.7g用い、多孔質化合物として92.0m/gの表面積を有する多孔質フッ化アルミニウム18.0gを用いた以外は実施例1と同様にして実験を行って、触媒F SbF/PAFを得た。SbF/PAFの示差走査熱量分析(DSC)を行ったところ、約500℃まで吸熱や発熱する変化はない、すなわち約500℃まで安定であることがわかった。
実施例18
(SbF/PAF触媒による1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンの合成)
実施例7において、触媒として実施例17で得た触媒Fを用いた以外は同様にして反応を行った。反応結果を表8に示す。
Figure 2005254064
生成物1:トランス−CFCH=CHF
生成物2:CFCHCF
生成物3:シス−CFCH=CHCl
比較例2
(SbFを活性炭に含有させた触媒SbF/Cの熱安定性)
多孔質化合物として活性炭(使用量はSbClと同量)を用いた以外は実施例1と同様にして実験を行って、SbF/Cを得た。SbF/Cの示差走査熱量分析(DSC)を行ったところ、約330℃から大きな発熱が起こってSbF/Cが分解した。これより、SbF/Cは、SbFを金属塩に含有させた触媒SbF/PCF、SbF/PCrF、SbF/PMgF、SbF/PAFより高温での安定性が低いことが示された。

Claims (12)

  1. フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムからなる多孔質支持体に下記一般式(1)
    Figure 2005254064
    (式中、nは0〜5の数を示す)
    で表されるアンチモンハロゲン化物を担持させたことを特徴とするフッ素化反応用触媒。
  2. 多孔質酸化クロムとフッ化水素から得られる90〜200m/gの表面積を有する多孔質支持体に下記一般式(1)
    Figure 2005254064
    (式中、nは0〜5の数を示す)
    で表されるアンチモンハロゲン化物を担持させたことを特徴とするフッ素化反応用触媒。
  3. 該多孔質支持体が、15〜100m/gの表面積を有するフッ化カルシウムである請求項1に記載の触媒。
  4. 該アンチモンハロゲン化物の含有量が、触媒中1〜70重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
  5. フッ素以外のハロゲンを含む炭化水素を、触媒の存在下、フッ化水素を用いて気相フッ素化する方法において、該触媒として、請求項1〜4のいずれかに記載の触媒を用いることを特徴とするフッ素化炭化水素の製造方法。
  6. 該ハロゲンを含む炭化水素が、炭素数1〜6のアルケン又はアルカンのハロゲン化物である請求項5に記載の方法。
  7. 該ハロゲンを含む炭化水素が、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、1,1,1,3−テトラクロロプロパン又はジクロロメタンである請求項5に記載の方法。
  8. 該ハロゲンを含む炭化水素として、1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパンを用いて、トランス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び、もしくはシス−1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを生成させる請求項5に記載の方法。
  9. 該ハロゲンを含む炭化水素として、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを用いて、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパンを生成させる請求項5に記載の方法。
  10. 該ハロゲンを含む炭化水素として、1,1,1,3−テトラクロロプロパンを用いて、3,3,3−トリフルオロプロペン及び、もしくは1,1,1,3−テトラフルオロプロパンを生成させる請求項5に記載の方法。
  11. 触媒の存在下、フッ化水素を用いて1,1,1,3,3−ペンタクロロプロパン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン、または1,1,1,3−テトラクロロプロパンを気相フッ素化する方法において、該触媒として、多孔性のフッ化アルミニウムからなる多孔質支持体に下記一般式(1)
    Figure 2005254064
    (式中、nは0〜5の数を示す)
    で表されるアンチモンハロゲン化物を担持させたフッ素化反応用触媒を用いることを特徴とする方法。
  12. 該ハロゲンを含む炭化水素としてジクロロメタンを用いて、ジフルオロメタン及び、もしくはクロロフルオロメタンを生成させる請求項5に記載の方法。
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