JP2005089138A - 自走式作業機械 - Google Patents

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正志 中西
Tsukasa Toyooka
司 豊岡
Yuji Nagashima
祐二 長嶋
Kensuke Sato
謙輔 佐藤
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Abstract

【課題】 左,右のスタビライザに加わる荷重に偏りが生じたときに、車体揺動装置により車体が左,右方向に揺動されるのを規制し、車体の安定性を確保する。
【解決手段】 車体2には、左,右のスタビライザ12,13を接地した状態で車体2を揺動させる車体揺動装置18と、各スタビライザ12,13に加わる垂直荷重F,Fの割合α,αが許容範囲から外れたときに車体2の揺動を規制する揺動規制装置29とを設ける。この場合、揺動規制装置29は、油圧センサ30,31により検出した左,右の油圧シリンダ17の油圧P,Pと、傾斜角センサ32,33により検出した各油圧シリンダ17の傾斜角θ,θとを用いて垂直荷重F,Fをそれぞれ演算する。これにより、車体2に大きな荷重の偏りが生じるのを防止でき、その安定性を確保することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えばリフトトラック等として好適に用いられ、スタビライザを備えた自走式作業機械に関する。
一般に、自走式作業機械としては、例えばリフトトラック、クレーン車、高所作業車等のように、車両の重心位置を高くした状態で各種の作業を行う作業機械が知られており、このような作業機械には、作業時に車体を安定させるスタビライザを搭載したものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
仏国特許出願公開第2725191号明細書 特開平11−171476号公報
この種の従来技術による建設機械は、前,後方向に延びる車体のフレームに左,右の前輪及び後輪が設けられている。また、フレームには、例えば上,下方向に俯仰動することにより各種の作業を行う作業装置と、該作業装置を用いた作業時に地面に接地することにより車体を安定させる左,右のスタビライザとが設けられている。
そして、スタビライザは、例えば車体の左前部、右前部、左後部及び右後部の4箇所にそれぞれ配置され、これらの位置で車体を支持することにより、作業中に車両の重心位置が高くなる場合でも、これを安定した姿勢に保持する構成となっている。
ここで、例えば作業機械の構造、作業内容等によっては、傾斜や凹凸等のある地面にスタビライザを接地したり、大きな負荷(荷重)が加わる作業装置を車体の重心位置に対して前,後方向または左,右方向に移動することがある。このような状態で作業を行うと、各スタビライザに加わる荷重にばらつきが生じ易くなり、一部のスタビライザに荷重が集中することによって車両の姿勢が不安定となる虞れがある。
このため、特許文献2の従来技術では、個々のスタビライザに加わる荷重を検出し、一部のスタビライザに加わる荷重が許容範囲から外れた場合には、表示器等の手段によりオペレータに警報を発生する構成となっている。
ところで、上述した特許文献2の従来技術では、各スタビライザに加わる荷重にばらつきが生じたときに、オペレータに警報を発生する構成としている。しかし、オペレータが作業装置を操作するときに、周囲の状況や作業内容等によっては、例えば気が散り易い騒音環境の中で運転操作を行ったり、狭い場所で慎重な運転操作を行うこともある。
このため、従来技術では、オペレータが周囲の騒音や障害物等に気をとられたり、運転操作に集中していると、警報の発生に気が付かない場合がある。このような場合には、車両の姿勢が不安定にも拘らず、そのまま作業が続行されるため、警報機能が十分に発揮されない。しかも、オペレータが警報を見過ごして作業を続けていると、各スタビライザに加わる荷重がさらに偏るような方向に作業装置を移動させる虞れもあり、作業環境が悪化するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、左,右のスタビライザに加わる荷重に偏りが生じたときには、この荷重の偏りが増大するような運転操作を確実に防止でき、オペレータに認識し易い警報を発生できると共に、作業環境を良好に保持できるようにした自走式作業機械を提供することにある。
上述した課題を解決するために本発明は、前,後方向に延びるフレームを有しフレームの前側に左,右の前輪が設けられると共にフレームの後側に左,右の後輪が設けられた自走可能な車体と、該車体のフレームに設けられた作業装置と、車体のフレームの左,右両側にそれぞれ設けられ該作業装置を用いた作業時に地面に接地することにより車体を安定させる左,右のスタビライザとを備えてなる自走式作業機械に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、車体には、各スタビライザを地面に接地した状態で左,右の後輪間を揺動中心として車体を左,右方向に揺動させる車体揺動装置と、前記スタビライザに加わる荷重に基づいて該車体揺動装置による車体の揺動を規制する揺動規制装置とを設ける構成としている。
また、請求項2の発明によると、左,右のスタビライザには、左側のスタビライザに加わる荷重と右側のスタビライザに加わる荷重とをそれぞれ個別に検出する左,右の荷重検出手段を設け、揺動規制装置は、該各荷重検出手段の検出結果を用いて左,右のスタビライザに加わる荷重の割合を演算し演算結果が許容範囲から外れたときに車体の揺動を規制する構成としている。
また、請求項3の発明によると、スタビライザは、油圧シリンダにより上,下方向に回動し斜め下向きに傾斜した状態で地面に接地する構成とし、左,右のスタビライザには、油圧シリンダに供給される油圧を検出する油圧センサと、スタビライザの傾斜角を検出する傾斜角センサとをそれぞれ設け、揺動規制装置は、油圧センサ及び傾斜角センサの検出結果を用いて左,右のスタビライザに加わる垂直方向の荷重の割合を演算し演算結果が許容範囲から外れたときに車体の揺動を規制する構成としている。
また、請求項4の発明によると、揺動規制装置は、車体揺動装置を構成する油圧アクチュエータと油圧源との間に位置して圧油を供給,遮断する遮断弁により構成している。
また、請求項5の発明によると、揺動規制装置には、車体の揺動を規制するときに警報を発生する警報手段と、該警報手段が作動したときに操作することにより車体の揺動規制状態を解除する規制解除手段とを設ける構成としている。
さらに、請求項6の発明によると、車体のフレームは、前輪と後輪とが取付けられるメインフレームと、該メインフレームの前部側に左,右方向に揺動可能に取付けられ左,右のスタビライザが配置された揺動フレームとにより構成し、車体揺動装置はメインフレームと揺動フレームとの間に配設する構成としている。
請求項1の発明によれば、車体には、各スタビライザを接地した状態で車体を左,右方向に揺動させる車体揺動装置と、前記スタビライザに加わる荷重に基づいて車体の揺動を規制する揺動規制装置とを設ける構成としたので、スタビライザを接地した状態でも、車体揺動装置によって車体と作業装置とを左側または右側に揺動させることができ、作業装置を揺動しながら各種の作業を円滑に行うことができる。また、車体揺動装置を作動させることにより、例えば左,右のスタビライザに加わる負荷(荷重)等のバランスが不安定となったときには、例えば揺動規制装置によって車体揺動装置の作動を強制的に停止させることができ、車体の揺動を規制することができる。
これにより、作業機械のオペレータには、作業環境等に関係なく確実に認識される方法で荷重に偏りが生じたことを警報でき、この偏りを是正するための操作を促すことができると共に、車体が誤って荷重の偏りを増大させる方向に揺動されるのを確実に防止することができる。従って、車体揺動装置を用いるときには、揺動規制装置によってスタビライザの荷重を常に良好な状態に保持でき、車体の安定性を確保しつつ、各種の作業を円滑に行うことができると共に、良好な作業環境を実現することができる。
また、請求項2の発明によれば、左,右のスタビライザには荷重検出手段をそれぞれ設け、揺動規制装置は、該各荷重検出手段の検出結果を用いて演算した左,右の荷重の割合が許容範囲から外れたときに車体の揺動を規制する構成としたので、各荷重検出手段の検出結果を用いて各スタビライザの荷重のバランスを具体的な割合の数値として演算でき、この割合が所定の許容範囲内に納まるか否かに応じて車体の安定度を正確に判定することができる。このため、荷重が左,右方向に偏ることによって車体の安定性が低下したときには、これを高い精度で検出でき、オペレータに警報することができる。
また、請求項3の発明によれば、左,右のスタビライザには、油圧センサと傾斜角センサとをそれぞれ設け、揺動規制装置は、これらのセンサの検出結果を用いて演算した左,右の垂直荷重の割合が許容範囲から外れたときに車体の揺動を規制する構成としたので、例えば回動型のスタビライザ等のように、地面に対するスタビライザの傾斜角が一定とならない場合でも、油圧センサと傾斜角センサの検出結果を用いることにより、スタビライザに加わる荷重のうち地面と垂直な成分(垂直荷重)を算出することができる。そして、各スタビライザの荷重のバランスを垂直荷重の割合として数値的に演算でき、この割合が許容範囲内に納まるか否かに応じて車体の安定度を正確に判定することができる。
また、請求項4の発明によれば、揺動規制装置は、車体揺動装置を構成する油圧アクチュエータと油圧源との間に位置して圧油を供給,遮断する遮断弁により構成したので、スタビライザの荷重に偏りが生じたときには、油圧源から油圧アクチュエータへの圧油供給を遮断弁によって遮断することができる。これにより、車体揺動装置の作動を強制的に停止させることができ、車体の揺動を確実に規制することができる。
また、請求項5の発明によれば、揺動規制装置には、警報手段と、車体の揺動規制状態を解除する規制解除手段とを設ける構成としたので、各スタビライザの荷重に偏りが生じたときには、オペレータに対して揺動規制装置だけでなく、警報手段によっても警報を確実に発生でき、信頼性を高めることができる。そして、オペレータは、これらの警報によって荷重の偏りを認識した上で、規制解除手段を操作することによって車体の揺動規制状態を解除でき、仮りに荷重に偏りが生じた場合でも、その是正等を行った後に作業を速やかに再開できるので、操作性を向上させることができる。
さらに、請求項6の発明によれば、車体揺動装置は、車体のメインフレームと揺動フレームとの間に配設する構成としたので、例えば揺動フレーム側のスタビライザを接地することによって前輪を地面から浮かせることができ、この状態で車体揺動装置は、車体の各後輪間を揺動中心としてメインフレームを左,右方向に揺動させることができる。従って、車体を左,右のスタビライザと後輪とによって支持しつつ、作業装置をメインフレームと一緒に揺動させることができ、安定性の高い揺動機構を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態による自走式作業機械を、添付図面を参照して詳細に説明する。
ここで、図1ないし図11は第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、自走式作業機械としてリフトトラックを例に挙げて述べる。
図中、1はリフトトラックで、該リフトトラック1は、例えば地上から高所へと荷物を運搬する荷役作業等に用いられるものであり、自走可能なホイール式の車体2と、後述の作業装置11、スタビライザ12,13、車体揺動装置18、揺動規制装置29とにより大略構成されている。また、車体2は、後述のフレーム3、前輪6、後輪7、キャブ10等により構成されている。
3は車体2のベースとなるフレームで、該フレーム3は、図1、図2に示す如く、例えば複数の鋼板等により前,後方向に延びる強固な支持構造体として形成されたメインフレーム4と、該メインフレーム4の前部側に左,右方向に揺動可能に取付けられた揺動フレーム5とにより構成されている。
ここで、メインフレーム4の前部側には、図4に示す如く、上,下方向で対面しつつ水平方向に延びる上板4Aと下板4Bとが形成されている。また、揺動フレーム5は、例えば上板、下板及び左,右の側板等からなるボックス構造をなし、その左,右両側には後述のスタビライザ12,13が設けられている。そして、揺動フレーム5は、後述の車体揺動装置18によってメインフレーム4の上板4Aと下板4Bとの間に連結されている。
6はメインフレーム4の前部側に回転可能に設けられた左,右の前輪、7はメインフレーム4の後部側に回転可能に設けられた左,右の後輪で、各後輪7は、図2に示す如く、デファレンシャル装置8を介して連結されている。この場合、デファレンシャル装置8は、各後輪7間の左,右方向の中間位置となる後述の揺動中心O上に設けられ、駆動軸9等を介して走行用の油圧モータ(図示せず)に連結されている。そして、油圧モータの回転が駆動軸9、デファレンシャル装置8を介して左,右の後輪7に伝達されることにより車体2が走行し、このとき車両2は各前輪6によって操舵される。
10は左側の前輪6と後輪7との間に位置してメインフレーム4の前,後方向中央部に配設されたキャブで、該キャブ10内には、車両のオペレータが着座する運転席(図示せず)が設けられている。
11は車体2のメインフレーム4に起伏可能に設けられた作業装置で、該作業装置11は、基端側がメインフレーム4の後部上端側にピン結合され前,後方向に延びた例えば3段の伸縮式のブーム11Aと、該ブーム11Aの先端側に回動可能に取付けられたフォーク等の作業具11Bと、ブーム11Aを図1中に実線および二点鎖線で示す如く起伏(俯仰動)させるブーム起伏シリンダ11Cと、ブーム11Aの第1段ブームに対して第2段ブームを伸縮させるブーム伸縮シリンダ11Dと、作業具11Bを回動させる作業具シリンダ11Eとにより構成されている。
12,13はフレーム3の揺動フレーム5に設けられた左,右のスタビライザで、該スタビライザ12,13は、図3、図4に示す如く、作業装置11を用いた作業時に地面に接地することにより、車体2を安定させるものである。そして、車両の前方に向かって左側(図3中の右側)に位置するスタビライザ12は、後述のアーム15、接地板16及び油圧シリンダ17により構成され、右側(図3中の左側)に位置するスタビライザ13も同様に、アーム15、接地板16及び油圧シリンダ17により構成されている。
14は揺動フレーム5の左,右両側にそれぞれ固着された支持板で、該各支持板14は、図4に示す如く、アーム15の基端側と油圧シリンダ17のボトム側とを回動可能に支持している。15は例えば細長い鋼材等により形成されたアームで、該アーム15は、基端側がピン15Aを介して支持板14に上,下方向に回動可能に支持され、その先端側には、ピン15Bを介して接地板16が回動可能に取付けられている。
17はアーム15を上,下方向に回動させる油圧シリンダで、該油圧シリンダ17は、そのボトム側がピン17Aを介して支持板14に上,下方向に回動可能に支持されている。また、油圧シリンダ17のロッド側は、ピン17Bを介してアーム15の先端側に回動可能に取付けられ、これによって支持板14、アーム15及び油圧シリンダ17はリンク機構を構成している。
そして、作業装置11を用いた荷役作業時には、図3に示す如く、各スタビライザ12,13の油圧シリンダ17を伸長することによってアーム15を斜め下向きに傾斜した状態に保持し、車体2の左,右両側で接地板16を地面に接地させることにより、車体2の安定性を確保する。一方、スタビライザ12,13を使用しないときには、油圧シリンダ17を縮小してアーム15を斜め上向きに回動させることにより、左,右の接地板16を地面から離れた位置に格納する構成となっている。
18は車体2のメインフレーム4と揺動フレーム5との間に設けられた車体揺動装置で、該車体揺動装置18は、図6ないし図9に示す如く、スタビライザ12,13の接地板16が地面に接地している状態で、各後輪7間の中間位置を揺動中心Oとして車体2を左,右方向に揺動させるものである。そして、後述の長孔19、係合ピン20、揺動シリンダ21、方向制御弁27、揺動操作レバー28等によって構成されている。
19はメインフレーム4の上板4Aと下板4Bとにそれぞれ形成された長孔で、該各長孔19は、図2、図4に示す如く、揺動中心Oを中心とした半径Rの円弧状スリットとして形成され、互いに上,下方向で対向すると共に、車体2の左,右方向に延びている。そして、長孔19は、その円弧形状に沿って後述の各係合ピン20を案内し、車体2(メインフレーム4)を揺動中心Oの周囲で円弧状に揺動させるものである。
20は長孔19の長さ方向に離間して揺動フレーム5に設けられた左,右の係合ピンで、該各係合ピン20は、メインフレーム4の上板4Aと下板4Bとの間に配置された揺動フレーム5から上,下両側に突出している。そして、係合ピン20は、上,下の突出端部がブッシュ等を介して各長孔19内にそれぞれ係合され、長孔19の長さ方向に移動可能となっている。これにより、メインフレーム4と揺動フレーム5とは、各長孔19と係合ピン20とを介して左,右方向に揺動可能に連結されている。
21はメインフレーム4と揺動フレーム5との間に設けられた油圧アクチュエータとしての揺動シリンダで、該揺動シリンダ21は、チューブ21Aとロッド21Bとを有する油圧シリンダにより構成されている。そして、揺動シリンダ21は、後述の揺動操作レバー28が操作され、その切換位置に応じて油圧ポンプ23から圧油が給排されることにより、チューブ21Aからロッド21Bが伸縮するものである。
ここで、チューブ21Aのボトム側は、例えばメインフレーム4の上板4Aと下板4Bとの間に設けられた支持ピン22に回動可能に連結され、ロッド21Bの先端側は、揺動フレーム5側の1本の係合ピン20に回動可能に連結されている。
そして、スタビライザ12,13の接地板16を地面に接地し、各前輪6を地面から浮かせた状態では、図6ないし図9に示す如く、揺動シリンダ21を伸縮させると、スタビライザ12,13により地面に固定された揺動フレーム5に対してメインフレーム4が変位する。これにより、車体2は、左,右の後輪7間の中間位置を揺動中心Oとして、長孔19の円弧形状に沿って作業装置11と一緒に左,右方向に揺動するものである。
次に、図5を参照しつつ、車体揺動装置18に関連した油圧系統と、揺動規制装置29とについて説明する。
23は車体2に搭載され、タンク24と共に油圧源を構成する油圧ポンプで、該油圧ポンプ23は、車両のエンジン等によって駆動されることにより、タンク24内の作動油を圧油として吐出する。この場合、圧油の一部は供給配管25を介して揺動シリンダ21に供給された後に、戻し配管26等を介してタンク24に戻される。
27は油圧源側の配管25,26と揺動シリンダ21との間に設けられた方向制御弁で、該方向制御弁27は、例えば2ポート3位置のスプール弁等からなり、油圧ポンプ23から揺動シリンダ21に給排される圧油の方向を制御するものである。そして、方向制御弁27は、後述の揺動操作レバー28によって中立位置(イ)、左揺動位置(ロ)及び右揺動位置(ハ)のうちいずれか1つの切換位置に切換操作され、方向制御弁27が中立位置(イ)にあるときには、揺動シリンダ21が停止状態に保持される。
また、方向制御弁27が左揺動位置(ロ)に切換えられたときには、揺動シリンダ21が伸長し、車体2は、図6に示す如く、例えば角度Aの範囲内で左方向に揺動する。また、方向制御弁27が右揺動位置(ハ)に切換えられたときには、揺動シリンダ21が縮小し、車体2は、図8に示す如く、角度Bの範囲内で右方向に揺動する構成となっている。
28はリフトトラック1のキャブ10内に設けられた揺動操作レバーで、該揺動操作レバー28は、例えば方向制御弁27に直接的に連結された直動式のレバー等からなり、オペレータによって操作されることにより、方向制御弁27を切換えるものである。
29は車体2に搭載された揺動規制装置を示し、該揺動規制装置29は、左側のスタビライザ12に対して地面と垂直な方向に加わる荷重(垂直荷重)Fと、右側のスタビライザ13に加わる垂直荷重Fとの間で荷重に偏りが生じたときに、車体揺動装置18により車体2が揺動されるのを規制し、車体2の安定性を確保するものである。そして、揺動規制装置29は、後述の油圧センサ30,31、傾斜角センサ32,33、遮断弁35、電磁弁36、コントローラ34等により構成されている。
30,31は左,右のスタビライザ12,13にそれぞれ設けられた荷重検出手段としての油圧センサで、これら2個の油圧センサ30,31は、例えばダイヤフラムや撓み変形素子が変形することにより圧力を検出する汎用的な圧力センサ等により構成され、図4に示す如く、左,右の油圧シリンダ17のボトム側に取付けられている。
そして、左側の油圧センサ30は、例えば左側の油圧シリンダ17のボトム側の油室(図示せず)に供給される油圧Pを車体2の左側に加わる荷重として検出し、コントローラ34に検出信号を出力する。また、右側の油圧センサ31も同様に、右側の油圧シリンダ17に供給される油圧Pを車体2の右側に加わる荷重として検出し、検出信号を出力するものである。
32,33は左,右のスタビライザ12,13にそれぞれ設けられた傾斜角センサで、これら2個の傾斜角センサ32,33は、例えばポテンショメータ等を用いて回動角を検出する汎用的な回動角センサ等により構成されている。そして、左側の傾斜角センサ32は、図7、図9に示す如く、例えば左側の油圧シリンダ17がピン17Aを中心として回動するときに、その回動角を垂直方向に対する傾斜角θとして検出し、コントローラ34に検出信号を出力する。また、右側の傾斜角センサ33は、右側の油圧シリンダ17の垂直方向に対する傾斜角θを検出し、検出信号を出力するものである。
34はマイクロコンピュータ等が搭載されたコントローラで、該コントローラ34の入力側に油圧センサ30,31、傾斜角センサ32,33、後述の解除スイッチ39等が接続されている。また、コントローラ34の出力側には、後述する電磁弁36の電磁パイロット部36A、警報器38等が接続されている。
ここで、コントローラ34は、後述の図10に示す如く、左側の油圧センサ30により検出したスタビライザ12の油圧シリンダ17の油圧Pと、左側の傾斜角センサ32により検出した油圧シリンダ17の傾斜角θと、予め記憶されたシリンダ17のピストンの受圧面積Sとを用いて、左側のスタビライザ12に加わる垂直荷重(即ち、スタビライザ12により発生される垂直方向の保持力)Fを、下記数1の式のように演算する。
Figure 2005089138
また、コントローラ34は、右側の油圧センサ31により検出したスタビライザ13の油圧シリンダ17の油圧Pと、右側の傾斜角センサ33により検出した油圧シリンダ17の傾斜角θと、受圧面積Sとを用いて、右側のスタビライザ13に加わる垂直荷重Fを、下記数2の式のように演算する。
Figure 2005089138
さらに、コントローラ34は、これらの垂直荷重F,Fを用いることにより、全体の垂直荷重(F+F)に対する左側の荷重Fの割合αと、右側の荷重Fの割合αとを下記数3の式のように演算する。
Figure 2005089138
そして、コントローラ34は、予め記憶された荷重のバランスの境界値Kを用いて下記数4の式に示す2つの比較演算を行うことにより、垂直荷重の割合α,αが予め定められた許容範囲に含まれるか否かを判定する。この場合、境界値Kは、例えば0.5>K≧0となる範囲内で定められる定数である。
Figure 2005089138
この場合、前記数4の2つの式が両方とも成立するときに、コントローラ34は、左,右の垂直荷重F,Fの割合α,αが図11中に示す許容範囲内にあり、車体2がバランスの良い状態にあると判定する。このため、コントローラ34は、後述の電磁弁36に揺動規制の指令信号を出力せず、車体2は、揺動シリンダ21を伸縮させることによって左,右方向に揺動可能な状態に保持される。
一方、前記数4の式のうちいずれか1つの式でも成立しないときには、左,右の垂直荷重F,Fの割合α,αが許容範囲から外れ、車体2がバランスの悪い状態となっている。このため、コントローラ34は、車体2に加わる荷重が左側または右側に偏っていると判定し、電磁弁36に揺動規制の指令信号を出力する。これにより、油圧ポンプ23から揺動シリンダ21への圧油供給が遮断弁35によって遮断され、車体2の揺動が規制される構成となっている。
35は油圧ポンプ23と揺動シリンダ21との間に設けられた例えばパイロット駆動式の遮断弁を示し、該遮断弁35は、図5に示す如く、油圧パイロット部35Aと戻しばね35Bとを有し、供給配管25の途中に接続されている。そして、遮断弁35は、コントローラ34により電磁弁36を介して駆動され、供給位置(イ)と遮断位置(ロ)との間で切換えられることにより、油圧ポンプ23と揺動シリンダ21との間で圧油を供給,遮断するものである。
36は例えば開弁時に遮断弁35にパイロット圧を供給する常閉の電磁弁で、該電磁弁36は、電磁パイロット部36Aと戻しばね36Bとを有し、車両に搭載されたパイロットポンプ37と、遮断弁35の油圧パイロット部35Aとの間に設けられている。
そして、コントローラ34から電磁パイロット部36Aに指令信号が入力されていないときに、電磁弁36は戻しばね36Bによって閉弁位置(イ)に保持され、遮断弁35は戻しばね35Bによって供給位置(イ)に保持されている。このため、揺動シリンダ21には、油圧ポンプ23から遮断弁35、方向制御弁27等を介して圧油が給排される。
また、コントローラ34から電磁パイロット部36Aに揺動規制の指令信号が入力されたときには、電磁弁36が開弁位置(ロ)に切換えられ、パイロットポンプ37のパイロット圧が遮断弁35の油圧パイロット部35Aに作用するようになる。これにより、遮断弁35は遮断位置(ロ)に切換えられ、油圧ポンプ23から揺動シリンダ21への圧油供給が遮断されるため、揺動シリンダ21の作動が規制されるものである。
38は例えばリフトトラック1のキャブ10内に設けられた警報器で、該警報器38は、コントローラ34により車体2の揺動を規制するときに駆動され、例えば警報ランプ、警報音、音声等の警報手段によってオペレータに警報を発生するものである。
39はキャブ10内に設けられた規制解除手段としての解除スイッチで、該解除スイッチ39は、警報器38が作動した後に、オペレータが適切なタイミングで操作するものである。そして、コントローラ34により解除スイッチ39の操作が検出されると、電磁弁36に対する揺動規制の信号出力が停止され、車体2の揺動規制状態が解除される。
本実施の形態によるリフトトラック1は上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、作業装置11を用いて荷物の運搬作業を行うときには、車体2を停止した状態で左,右のスタビライザ12,13の油圧シリンダ17を伸長し、これらの接地板16を地面に接地させることにより、車体2を安定させる。この場合、車体揺動装置18を使用するときには、図7等に示すように、左,右の前輪6をスタビライザ12,13によって地面から浮上がった状態に保持し、左,右の後輪7を接地状態に保持する。そして、車両のオペレータは、この状態で作業装置11のブーム11Aを起伏、伸縮させることにより、作業具11Bに積載した荷物を地上から高所へと運搬することができる。
ここで、作業装置11により持上げた荷物の位置と、荷下ろし場所とが左,右方向で異なる場合には、車体揺動装置18を作動させることにより、車体2を作業装置11と一緒に荷下ろし場所に向けて左側または右側に揺動させる。
この場合、例えば車体2を左側に揺動するときには、オペレータが揺動操作レバー28を左揺動位置(ロ)に切換操作し、揺動シリンダ21を伸長させる。このとき、車体2は、揺動フレーム5側のスタビライザ12,13が地面に対して固定的に接地し、メインフレーム4側の左,右の後輪7は、デファレンシャル装置8によって互いに逆向きに回転し得る状態で接地している。
このため、メインフレーム4は、図6、図7に示す如く、揺動シリンダ21の伸長力を受けると、左側の後輪7が後進側に回転し、右側の後輪7が前進側に回転することにより、これらの中間位置を揺動中心Oとして左側に揺動する。この結果、作業装置11により持上げた荷物を左側へと移動させることができる。
一方、オペレータが揺動操作レバー28を右揺動位置(ハ)に切換操作し、揺動シリンダ21を縮小したときには、図8、図9に示す如く、左側の後輪7が前進側に回転し、右側の後輪7が後進側に回転することにより、車体2のメインフレーム4が右側に揺動し、これに伴って荷物を右側へと移動させることができる。
次に、図10を参照しつつ、リフトトラック1の作業中に行われる揺動規制装置29の制御について説明する。
まず、ステップ1では、油圧センサ30により左側のスタビライザ12(油圧シリンダ17)の油圧Pを検出し、ステップ2では、傾斜角センサ32によりスタビライザ12の傾斜角θを検出する。そして、ステップ3では、これらの検出値と、予め記憶されたシリンダ17のピストンの受圧面積Sとを用いて前記数1の式を演算し、左側のスタビライザ12に加わる垂直荷重Fを算出する。
また、ステップ4では、油圧センサ31により右側のスタビライザ13の油圧Pを検出し、ステップ5では、傾斜角センサ33によりスタビライザ13の傾斜角θを検出する。そして、ステップ6では、これらの検出値と、シリンダ17の受圧面積Sとを用いて前記数2の式を演算し、右側のスタビライザ13に加わる垂直荷重Fを算出する。
次に、ステップ7では、左,右のスタビライザ12,13に加わる全体の垂直荷重(F+F)に対する左側の垂直荷重Fの割合αを演算し、ステップ8では、右側の垂直荷重Fの割合αを演算する。
次に、ステップ9では、左側の荷重の割合αが予め定められた割合の境界値Kよりも大きいか否かを判定し、「YES」と判定したときには、ステップ10で右側の荷重の割合αが境界値Kよりも大きいか否かを判定する。
そして、ステップ10で「YES」と判定したときには、前記数4の2つの式がいずれも成立し、左,右の垂直荷重F,Fの割合α,αが図11中に示す許容範囲内にあると判断することができる。従って、この場合には、後述のステップ14,15によりリフトトラック1を通常の作動状態(警報器38を停止し、揺動シリンダ21の作動を規制していない状態)に保持し、ステップ16で制御を終了する。また、リフトトラック1の作動時には、ステップ1〜16の処理が繰返し実行される。
一方、ステップ9で「NO」と判定したときには、左側の荷重の割合αが過度に小さくなっている。即ち、この場合には、例えば車体2が右側に傾斜していたり、重量の大きな荷物を持上げた状態で車体2を右側に揺動したこと等が原因となって、例えば図9に示すように右側の垂直荷重Fが左側の垂直荷重Fよりも極端に大きくなり、スタビライザ12,13に加わる荷重(車体2の重心位置)が許容範囲を外れて右側に偏り過ぎている。
そこで、この場合には、まずステップ11で警報器38を作動し、オペレータに車体2の安定性が低下していることを警報する。次に、ステップ12では、電磁弁36の電磁パイロット部36Aに揺動規制の指令信号を出力し、遮断弁35によって揺動シリンダ21への圧油供給を遮断することにより、車体2の揺動を規制する。
また、ステップ10で「NO」と判定したときには、右側の荷重の割合αが過度に小さな値となり、例えば図7に示すようにスタビライザ12,13の荷重が許容範囲を外れて左側に偏り過ぎている。そこで、この場合にも、ステップ11で警報器38を作動し、ステップ12で車体2の揺動を規制する。
次に、ステップ13では、オペレータが解除スイッチ39を操作したか否かを判定し、「YES」と判定したときには、オペレータが荷重の偏りや警報の発生を認識した上で解除操作を行ったものと判断し、ステップ14で警報器38を停止する。そして、ステップ15では、電磁弁36に対する揺動規制の信号出力を停止し、遮断弁35を介して揺動シリンダ21への圧油供給を再開することにより、車体2の揺動規制状態を解除し、リフトトラック1を通常の作動状態に復帰させる。
また、ステップ13で「NO」と判定したときには、ステップ11,12を実行状態に保持しつつ、オペレータが解除スイッチ39を操作するまで待機する。
かくして、本実施の形態によれば、車体2には、左,右のスタビライザ12,13を接地した状態で車体2を左,右方向に揺動させる車体揺動装置18と、スタビライザ12,13の間で荷重に偏りが生じたときに車体2の揺動を規制する揺動規制装置29とを設ける構成としたので、スタビライザ12,13を接地して車体2を安定させた状態でも、車体揺動装置18を作動させることにより、車体2と作業装置11とを左側または右側に揺動させることができる。
これにより、作業装置11によって持上げられた荷物の位置と所定の荷下ろし場所とが左,右方向で異なる場合でも、荷物を持上げた状態のまま作業装置11の左,右方向の位置を車体揺動装置18によって容易に調整でき、スタビライザ12,13の接地位置を変更することなく、持上げた荷物を所定の荷下ろし場所に正確に下ろすことができる。従って、持上げた荷物を左,右方向に移動させるために、例えばスタビライザ12,13を一旦地面から離して車両を左,右方向に移動させる等の煩わしい作業が不要となるから、荷役作業を円滑に行うことができる。
また、例えば作業装置11によって重量のある荷物等を持上げた状態で車体揺動装置18を作動させることにより、スタビライザ12,13に加わる荷重が左側または右側に大きく偏ったときには、揺動規制装置29によって車体揺動装置18の作動を強制的に停止させることができ、車体2の揺動を確実に規制することができる。
この結果、車両のオペレータに対しては、車体揺動装置18が操作不能となることによって警報を発生でき、作業内容や周囲の作業環境等に関係なく、確実に認識される方法で警報動作を実行できると共に、荷重の偏りを是正するための操作をオペレータに促すことができる。また、仮りにオペレータが警報器38の作動を見過ごしたとしても、車体揺動装置18を作動させることができないので、車体2が誤って荷重の偏りを増大させる方向に揺動されるのを確実に防止することができる。
従って、車体揺動装置18を用いる場合だけでなく、例えば車両を傾斜地等に停車して作業を行う場合にも、揺動規制装置29によって車体2を常にバランスの良い状態に保持でき、車体2の安定性を確保しつつ、良好な作業環境を実現することができる。
この場合、左側のスタビライザ12には、シリンダ17の油圧Pを検出する油圧センサ30と、シリンダ17の傾斜角θを検出する傾斜角センサ32とを設け、右側のスタビライザ13には、シリンダ17の油圧Pを検出する油圧センサ31と、シリンダ17の傾斜角θを検出する傾斜角センサ33とを設けたので、例えば回動型のスタビライザ12,13等のように、地面に対する傾斜角θ,θが一定とならない場合でも、コントローラ34は、油圧センサ30,31と傾斜角センサ32,33の検出結果を用いることにより、各シリンダ17に加わる垂直荷重F,Fを容易に算出することができる。
そして、この垂直荷重F,Fを用いて左,右のスタビライザ12,13の荷重を具体的な数値の割合α,αとして演算でき、これらの割合α,αが所定の許容範囲(1−K>α,α>K)内に納まるか否かに応じて、車体2の安定度を正確に判定することができる。このため、荷重が左,右方向に偏ることによって車体2の安定性が低下したときには、これを高い精度で検出でき、オペレータに警報することができる。
また、車体揺動装置18の揺動シリンダ21と油圧ポンプ23との間には、遮断弁35を設けたので、荷重に偏りが生じたときには、コントローラ34により電磁弁36を介して遮断弁35を遮断位置(ロ)に切換えることができ、遮断弁35によって油圧ポンプ23から揺動シリンダ21への圧油供給を速やかに遮断することができる。これにより、オペレータが揺動操作レバー28を操作したとしても、車体揺動装置18の作動を強制的に停止させることができ、車体2の揺動規制を確実に実現することができる。
また、揺動規制装置29には警報器38と解除スイッチ39とを付設したので、スタビライザ12,13の荷重に偏りが生じたときには、オペレータに対して揺動規制装置29だけでなく、警報器38によっても警報を確実に発生でき、信頼性を高めることができる。そして、オペレータは、これらの警報によって荷重の偏りを認識した上で、解除スイッチ39を操作することによって車体2の揺動規制状態を解除でき、仮りに荷重に偏りが生じた場合でも、その是正等を行った後に荷役作業等を速やかに再開できるので、操作性を向上させることができる。
さらに、車体2のフレーム3をメインフレーム4と揺動フレーム5とにより構成し、車体揺動装置18は、メインフレーム4と揺動フレーム5との間に配設する構成としたので、例えば揺動フレーム5側のスタビライザ12,13を接地することによって前輪6を地面から浮かせることができ、この状態で車体揺動装置18は、各後輪7の間を揺動中心Oとしてメインフレーム4を左,右方向に揺動させることができる。従って、車体2を左,右のスタビライザ12,13と後輪7とによって支持しつつ、作業装置11をメインフレーム4と一緒に揺動させることができ、安定性の高い揺動機構を実現することができる。
なお、前記実施の形態では、地面に対して傾斜した状態で接地するスタビライザ12,13を例に挙げて述べた。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図12に示す第1の変形例のように、垂直型のスタビライザに適用してもよい。この場合、車体2のメインフレーム4′の前部側には、上板4A′と下板4B′との間に位置して略T字状の揺動フレーム41が取付けられ、この揺動フレーム41とメインフレーム4′との間には、第1の実施の形態とほぼ同様に、長孔19′、係合ピン20′、揺動シリンダ21′、支持ピン22′等を備えた車体揺動装置18′が設けられている。
また、揺動フレーム41の左,右両側には垂直型のスタビライザ42,43が設けられ、これら左,右のスタビライザ42,43は、チューブ側が揺動フレーム41に取付けられると共にロッド側が地面に向けて垂直に伸縮する油圧シリンダ44と、該油圧シリンダ44のロッドの先端側に取付けられた接地板45とによりそれぞれ構成されている。
そして、揺動規制装置46は、左,右の油圧シリンダ44の油圧をそれぞれ検出する油圧センサ47,48を有しているものの、傾斜角センサは廃止されている。この場合、揺動規制装置46は、第1の実施の形態で用いた前記数1,数2の式において、地面に対する傾斜角θ,θ=0°(Cosθ=Cosθ=1)として垂直荷重F,Fを演算する構成とすればよい。
また、実施の形態では、直動式の揺動操作レバー28と、パイロット駆動式の遮断弁35とを用いる構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図13に示す第2の変形例のように構成してもよい。この場合、揺動操作レバー51は、例えば減圧弁型のパイロット弁52に設けられ、このパイロット弁52を介して方向制御弁53を切換操作する構成となっている。また、揺動規制装置54は、油圧センサ30,31、傾斜角センサ32,33、コントローラ34、遮断弁55等により構成されているものの、遮断弁55は、コントローラ34の出力側に直接接続された電磁弁により構成されている。
さらに、実施の形態では、揺動規制装置29を遮断弁35等によって構成した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図14に示す第3の変形例のように構成してもよい。この場合、揺動規制装置61は、供給配管25の途中に設けられた供給側の遮断弁35と、戻し配管26の途中に設けられ、タンク24と方向制御弁27と間に配置された戻し側の遮断弁62とを含んで構成されている。
そして、遮断弁62は、コントローラ34により遮断弁35と同じタイミングで供給位置(イ)または遮断位置(ロ)に切換えられる。これにより、遮断弁35,62を遮断位置(ロ)に切換えたときには、オペレータが揺動操作レバー28をいずれの切換位置に操作したとしても、揺動シリンダ21のボトム側とロッド側の各油室を両方とも油圧源(油圧ポンプ23とタンク24)から遮断した状態に保持でき、揺動シリンダ21の作動をより確実に規制することができる。
本発明の第1の実施の形態によるリフトトラックを示す正面図である。 図1中のリフトトラックを示す平面図である。 リフトトラックを車両の前方からみた左側面図である。 スタビライザ、車体揺動装置等を拡大して示す要部拡大斜視図である。 車体揺動装置、揺動規制装置等を示す回路構成図である。 車体を左側に揺動した状態を概略的に示す平面図である。 車体を左側に揺動した状態を図3と同様位置からみた左側面図である。 車体を右側に揺動した状態を概略的に示す平面図である。 車体を右側に揺動した状態を図3と同様位置からみた左側面図である。 揺動規制装置の制御を示す流れ図である。 左,右のスタビライザに加わる垂直荷重の偏りの許容範囲を示す説明図である。 本発明の第1の変形例によるリフトトラックを図4と同様位置からみた要部拡大斜視図である。 本発明の第2の変形例によるリフトトラックの車体揺動装置、揺動規制装置等を示す回路構成図である。 本発明の第3の変形例によるリフトトラックの車体揺動装置、揺動規制装置等を示す回路構成図である。
符号の説明
1 リフトトラック
2 車体
3 フレーム
4,4′ メインフレーム
5,41 揺動フレーム
6 前輪
7 後輪
8 デファレンシャル装置
10 キャブ
11 作業装置
12,13,42,43 スタビライザ
14 支持板
15 アーム
16,45 接地板
17,44 油圧シリンダ
18,18′ 車体揺動装置
21,21′ 揺動シリンダ(油圧アクチュエータ)
23 油圧ポンプ(油圧源)
24 タンク(油圧源)
27,53 方向制御弁
28,51 揺動操作レバー
29,46,54,61 揺動規制装置
30,31,47,48 油圧センサ(荷重検出手段)
32,33 傾斜角センサ
34 コントローラ
35,55,62 遮断弁
36 電磁弁
38 警報器
39 解除スイッチ
O 揺動中心
,F 垂直荷重
α,α 割合
,P 油圧
θ,θ 傾斜角

Claims (6)

  1. 前,後方向に延びるフレームを有し前記フレームの前側に左,右の前輪が設けられると共に前記フレームの後側に左,右の後輪が設けられた自走可能な車体と、該車体のフレームに設けられた作業装置と、前記車体のフレームの左,右両側にそれぞれ設けられ該作業装置を用いた作業時に地面に接地することにより前記車体を安定させる左,右のスタビライザとを備えてなる自走式作業機械において、
    前記車体には、前記各スタビライザを地面に接地した状態で前記左,右の後輪間を揺動中心として前記車体を左,右方向に揺動させる車体揺動装置と、前記スタビライザに加わる荷重に基づいて該車体揺動装置による前記車体の揺動を規制する揺動規制装置とを設ける構成としたことを特徴とする自走式作業機械。
  2. 前記左,右のスタビライザには、左側のスタビライザに加わる荷重と右側のスタビライザに加わる荷重とをそれぞれ個別に検出する左,右の荷重検出手段を設け、前記揺動規制装置は、該各荷重検出手段の検出結果を用いて左,右のスタビライザに加わる荷重の割合を演算し演算結果が許容範囲から外れたときに前記車体の揺動を規制する構成としてなる請求項1に記載の自走式作業機械。
  3. 前記スタビライザは、油圧シリンダにより上,下方向に回動し斜め下向きに傾斜した状態で地面に接地する構成とし、前記左,右のスタビライザには、前記油圧シリンダに供給される油圧を検出する油圧センサと、前記スタビライザの傾斜角を検出する傾斜角センサとをそれぞれ設け、前記揺動規制装置は、前記油圧センサ及び傾斜角センサの検出結果を用いて前記左,右のスタビライザに加わる垂直方向の荷重の割合を演算し演算結果が許容範囲から外れたときに前記車体の揺動を規制する構成としてなる請求項1に記載の自走式作業機械。
  4. 前記揺動規制装置は、前記車体揺動装置を構成する油圧アクチュエータと油圧源との間に位置して圧油を供給,遮断する遮断弁により構成してなる請求項1,2または3に記載の自走式作業機械。
  5. 前記揺動規制装置には、前記車体の揺動を規制するときに警報を発生する警報手段と、該警報手段が作動したときに操作することにより前記車体の揺動規制状態を解除する規制解除手段とを設けてなる請求項1,2,3または4に記載の自走式作業機械。
  6. 前記車体のフレームは、前記前輪と後輪とが取付けられるメインフレームと、該メインフレームの前部側に左,右方向に揺動可能に取付けられ前記左,右のスタビライザが配置された揺動フレームとにより構成し、前記車体揺動装置は前記メインフレームと揺動フレームとの間に配設してなる請求項1,2,3,4または5に記載の自走式作業機械。
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