JP2005247487A - 自走式作業機械 - Google Patents

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Kensuke Sato
謙輔 佐藤
Makoto Sugaya
誠 菅谷
Tsukasa Toyooka
司 豊岡
Masashi Nakanishi
正志 中西
Osamu Itsukida
修 五木田
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Abstract

【課題】 伸縮可能なブームを有する作業機と、この作業機の旋回させる旋回手段を備える自走式作業機械において、作業半径が小さいほど、作業機の旋回速度の上限を大きくすることができる自走式作業機械の提供。
【解決手段】 ブーム31の伸び量を検出するストロークセンサ52と、ブーム31の起伏角度を検出する角度センサ53と、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の上限を可変にする可変絞り手段51と、ストロークセンサ52及び角度センサ53からの検出信号に応じて可変絞り弁51を制御するコントローラ60とを備え、作業半径が大きいほど旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の絞り量が大きくなるように可変絞り弁51制御し、作業半径が小さいほど旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の絞り量が小さくなるように可変絞り弁51を制御するようにした。
【選択図】 図5

Description

本発明は、左右側方に配置される前輪及び後輪により走行する車体のフレームに起伏可能に設けられ伸縮可能なブーム、及びこのブームの先端に設けられるアタッチメントを有する作業機と、この作業機を旋回させる旋回手段とを備える自走式作業機械に関する。
従来の自走式作業機械には、左右側方に配置される前輪及び後輪により走行する車体のフレームと、このフレームに起伏可能に設けられ伸縮可能なブーム、及び、このブームの先端に設けられるアタッチメントを有する作業機と、この作業機を旋回させる旋回手段とを備えている。
旋回手段には、フレームを旋回可能に支持する旋回支持手段と、フレームに旋回のための駆動力を付与する旋回用アクチュエータ、すなわち、油圧シリンダを備えるものがある。油圧シリンダは、前輪のディファレンシャル装置とフレーム前部の間において前輪軸に沿って横向きに配置され、一端がフレームに固定され、他端が左右の前輪を連結するアクスルに固定されている。このように構成された自走式作業機械では、油圧シリンダを伸縮させることにより旋回のための駆動力をフレームに付与し、フレームを後輪側を支点に旋回させることにより、旋回支持手段を支持台としてフレームと一体に作業機を旋回させる(例えば特許文献1参照)。
別の旋回手段には、作業機をフレームに旋回可能に支持する旋回支持手段と、作業機に旋回のための駆動力を付与する旋回用アクチュエータ、例えば油圧モータとを備えるものもある。このように構成された自走式作業機械では、油圧モータを回転させて旋回のための駆動力を作業機に付与することにより、フレーム上で作業機を旋回させる(例えば特許文献2参照)。
英国特許出願公開第GB2121363A号明細書 仏国特許発明第FR27746A1号明細書
自走式作業機械では、作業機の旋回に伴うアタッチメントの移動速度が速すぎると、荷物が落下しやすくなるという問題や、慣性によりアタッチメントを所望の位置に停止させにくくなるという問題が生じる。そこで、旋回用アクチュエータに作動油を導く配管の径寸法を小さく設計することにより、すなわち、旋回用アクチュエータに供給される作動油の流れの断面積が小さくなるようにしておくことにより、作業機の最大旋回速度を小さくし、これにより、最大作業半径のときのアタッチメントの最大移動速度を、前記問題が生じない移動速度に制限することが考えられる。
上述のようにして作業機の最大旋回速度を固定すると、アタッチメントを最大移動速度で移動させることができるのは最大作業半径のときだけになり、作業半径が最大作業半径よりも小さいときには、アタッチメントの移動速度の上限が、アタッチメントの最大移動速度よりも小さくなる。このため、作業半径が最大作業半径よりも小さいほど、アタッチメントの移動速度の上限が必要以上に制限され、作業能率が低下するという問題が発生する。
本発明は、上述の実情を考慮してなさたれもので、その目的は、伸縮可能なブームを有する作業機と、この作業機を旋回させる旋回手段とを備える自走式作業機械において、作業半径が小さいほど、作業機の旋回速度の上限を大きくすることができる自走式作業機械を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は、左右側方に配置される前輪及び後輪により走行する車体と、この車体に起伏可能に設けられる伸縮可能なブーム及びこのブームの先端に設けられるアタッチメントを有する作業機と、この作業機を前記車体の接する接地面に対して左右に旋回させる旋回手段とを備え、前記旋回手段が、前記車体を旋回可能に支持する旋回支持手段と、この旋回支持手段と前記車体との間に設けられ、前記旋回支持手段に対して前記車体を旋回させるための駆動力を付与する旋回用アクチュエータと、この旋回用アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記旋回用アクチュエータへの作動油の流れを制御する旋回用方向切換弁とを有する自走式作業機械において、前記作業機の姿勢に関する状態量を検出しその状態量に相当する検出信号を出力する姿勢検出手段と、前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量を可変に制限する可変絞り手段と、前記姿勢検出手段により検出された状態量に応じて前記可変絞り手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段が、前記姿勢検出手段から出力された状態量に相当する検出信号が入力される入力部と、この入力部に入力された検出信号から前記作業機の作業半径を計算する作業半径計算手段と、この作業半径計算手段により算出された作業半径が大きいほど前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量が減少するように前記可変絞り手段の目標制御量を決定し、前記作業半径計算手段により算出された作業半径が小さいほど前記旋回用アクチュエータに流入する流量が増大するように前記可変絞り手段の目標制御量を決定する目標制御量決定手段と、この目標制御量決定手段により決定された目標制御量に相当する制御信号を前記可変絞り手段に出力する出力部とを有することを特徴とする。
このように構成した本発明では、作業機の姿勢に関する状態量が姿勢検出手段により検出され、その状態量に相当する検出信号が出力される。この検出信号は、制御手段の入力部に入力される。すると、制御手段では、まず、作業半径計算手段によって検出信号に基づく作業半径が算出され、次に、算出された作業半径に応じて可変絞り手段の目標制御量が目標制御量決定手段によって決定され、最後に、決定された目標制御量に相当する制御信号が、出力部から可変絞り手段に出力される。すると、可変絞り手段が、制御信号に応じて、すなわち、作業半径の大きさに応じて動作する。これにより、作業半径が大きいほど旋回用アクチュエータに流入する作動油の流れの断面積の絞り量が大きくなり、作業半径が小さいほど旋回用アクチュエータに流入する作動油の流れの断面積の絞り量が小さくなる。
これにより、旋回用アクチュエータの動作速度の上限、すなわち、車体と一体となって旋回する作業機の旋回速度の上限が、作業半径が大きいほど小さく設定され、作業半径が小さくなるほど大きく設定される。つまり、本発明では、フレームと一体で作業機を旋回させる旋回手段を備える自走式作業機械において、作業機の旋回速度の上限を、作業半径が小さくなるほど大きくすることができる。
また、本発明は、左右側方に配置される前輪及び後輪により走行する車体と、この車体に起伏可能に設けられる伸縮可能なブーム及びこのブームの先端に設けられるアタッチメントを有する作業機と、この作業機を前記車体に対して左右に旋回させる旋回手段とを備え、前記旋回手段が、前記作業機に旋回のための駆動力を付与する旋回用アクチュエータと、この旋回用アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記旋回用アクチュエータへの作動油の流れを制御する旋回用方向切換弁とを有する自走式作業機械において、前記作業機の姿勢に関する状態量を検出しその状態量に相当する検出信号を出力する姿勢検出手段と、前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量を可変に制限する可変絞り手段と、前記姿勢検出手段により検出された状態量に応じて前記可変絞り手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段が、前記姿勢検出手段から出力された状態量に相当する検出信号が入力される入力部と、この入力部に入力された検出信号から前記作業機の作業半径を計算する作業半径計算手段と、この作業半径計算手段により算出された作業半径が大きいほど前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流れの断面積の絞り量が大きくなるように前記可変絞り手段の目標制御量を決定し、前記作業半径計算手段により算出された作業半径が小さいほど前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流れの断面積の絞り量が小さくなるように前記可変絞り手段の目標制御量を決定する目標制御量決定手段と、この目標制御量決定手段により決定された目標制御量に相当する制御信号を前記可変絞り手段に出力する出力部とを有することを特徴とする。
このように構成した本発明では、旋回用アクチュエータの動作速度の上限、すなわち、車体に対して左右に旋回する作業機の旋回速度の上限が、作業半径が小さくなるほど大きく設定される。つまり、車体に対して作業機を左右に旋回させる旋回手段を備える自走式作業機械において、作業機の旋回速度の上限を、作業半径が小さくなるほど大きくすることができる。
また、本発明は、前記発明において、前記作業機の旋回に伴う前記アタッチメントの移動速度が、前記作業機の作業半径に関係なく一定となるように、前記目標制御量決定手段により前記可変絞り手段の目標制御量を決定するようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、前記発明において、前記可変絞り手段が、前記旋回用アクチュエータと前記旋回用方向切換弁とを接続する管路に設けられ、前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量を絞る可変絞り弁からなることを特徴とする。
また、本発明は、前記発明において、前記旋回用方向切換弁と前記油圧ポンプの間に設けられ、前記旋回用方向切換弁に対して下流の圧力を受ける第1受圧部、及び、前記旋回用方向切換弁に対して上流の圧力を受ける第2受圧部を有し、前記旋回用方向切換弁に対して上流と下流の差圧を所定の補償差圧に保持しつつ、前記油圧ポンプから吐出された作動油を前記旋回用方向切換弁に導く旋回用圧力補償機能付き流量制御弁を備え、前記可変絞り手段が、固定容量型油圧ポンプと、前記制御手段の前記出力部から出力された制御信号に応じて前記固定容量型ポンプの吐出圧を減圧して出力する比例電磁式減圧弁と、この比例電磁式減圧弁から出力された圧力を、所定の補償差圧が小さくなるように受ける第3受圧部を含む前記旋回用圧力補償機能付き流量制御弁とを有することを特徴とする。
以上で説明したように、本発明によれば、作業機の旋回速度の上限を、作業半径が小さくなるほど大きくすることができる。これにより、アタッチメントの移動速度の上限が必要以上に小さくなるのを防止でき、作業能率の向上に貢献できる。
以下で本発明の自走式作業機械の実施形態について図を用いて説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の自走式作業機械の第1の実施形態を示す側面図、図2は、図1に示す第1の実施形態の平面図、図3は、図1に示す第1の実施形態に備えられる旋回手段の拡大図、図4は、図3に示す旋回支持手段の平面図、図5は、図1に示す第1の実施形態に備えられる油圧制御装置を示す図、図6は、図5に示すコントローラの構成を示すブロック図、図7は、作業機が左旋回した状態を概略的に示す平面図、図8は、作業機が右旋回した状態を概略的に示す平面図である。
第1の実施形態は、自走式作業機械、例えば図1に示すリフトトラックである。このリフトトラック1は、左右側方に配置される前輪5A,5B及び後輪7A,7Bにより走行する車体2を備えている。この車体2の下部には、前後方向に長いフレーム3が設けてある。このフレーム3上には、作業機4を設置してある。
前輪5A,5Bは、フレーム3の前部に固定された車軸6に回転可能に支持してある。また、フレーム3の後部には、ディファレンシャル装置9を設置してある。ディファレンシャル装置9は、駆動軸10を介して走行用モータ(図示せず)に連結してある。このディファレンシャル装置9には、回転可能に支持された回転軸11を介して後輪7A,7Bを取り付けてある。
また、フレーム3の前後方向の中央には、フレーム3の左側方に張り出す2本のビーム12,13を固定してある。これらのビーム12,13には、運転室14を設置してある。この運転室14内には、運転席(図示せず)、前後輪を操舵するステイリング装置(図示せず)、作業機を操作する操作レバー43a〜46a(図7参照)等を設けてある。
また、フレーム3の前後方向中央には、フレーム3の右側方に張り出す機械室15を固定してある。この機械室15内には、エンジン16、熱交換器17、油圧ポンプ18等を設置してある。
また、本実施形態は、フレーム3を旋回させる旋回手段19とを備えている。この旋回手段19は、フレーム3を旋回可能に支持する旋回支持手段20と、フレーム3に旋回のための駆動力を付与する旋回用アクチュエータ、すなわち、旋回用シリンダ21を備えている。
旋回支持手段20は、フレーム3の前端に設けられる一対のアウトリガ22A,22Bと、この一対のアウトリガ22A,22Bの上部に上下方向に間隔を空けて配置され固定される第1上板24及び第1下板25と、フレーム3の前端に固定され第1上板24及び第1下板25の外側に配置される第2上板26及び第2下板27と、第1上板24及び第1下板25と第2上板26及び第2下板27とを連結する2本の連結ピン28,29を備えている。
第2上板26及び第2下27板のそれぞれには、後輪7,8間の中心を中心とする円弧状の長孔26a,27aを設けてある。第1上板24及び第1下板25には、前記2本の連結ピン28,29を固定してある。各連結ピン28,29の上端側は、第2上板26の長孔26aに摺動可能に挿通して抜け止めしてあり、各連結ピン28,29の下端側は、第2下板27の長孔27aに摺動可能に挿通して抜け止めしてある。第2上板26及び第2下板27の左側部間には、支持ピン30を固定してある。この支持ピン30には、前記旋回用シリンダ21のボトム側に回動可能に取り付けてある。旋回用シリンダ21のロッド側は、前記2本の連結ピン28,29のうちの右側の連結ピン28に回動可能に取り付けてある。
一対のアウトリガ22A,22Bのそれぞれは、前輪5A,5Bのそれぞれの前方に配置してある。アウトリガ22A,22Bは、ジャッキアップシリンダ22aと、このジャッキアップシリンダ22aのそれぞれの下端に固着される接地板22b,23bとを有する。
作業機4は、フレーム3に起伏可能に設けられ伸縮可能なブーム31と、このブーム31の先端に回動可能に設けられるアタッチメント36とを有する。ブーム31は、例えば、フレーム3に起伏可能に支持される第1ブーム部材32と、この第1ブーム部材32内に摺動可能に挿入される第2ブーム部材33とを有する。このブーム31は、起伏用シリンダ34により第1ブーム部材32に駆動力を付与されて起伏するようにしてある。また、ブーム31は、伸縮用シリンダ35により第2ブーム部材に駆動力を付与されて伸縮するようにしてある。また、アタッチメント36は、例えばフォークであり、アタッチメント用シリンダ37により駆動力を付与されて上下方向に回動駆動するようにしてある。
また、本実施形態は、上述した旋回用シリンダ21、起伏用シリンダ34、伸縮用シリンダ35、及びアタッチメント用シリンダ37へ供給する作動油の流れを制御するために、図5に示す油圧制御装置40を備えている。
この油圧制御装置40は、油圧制御回路41を備えている。この油圧制御回路41は、各シリンダ21,34,35,37に供給する作動油を吐出する油圧ポンプ42と、旋回用シリンダ21への作動油の流れを制御する旋回用方向切換弁43と、起伏用シリンダ34への作動油の流れを制御する起伏用方向切換弁44と、伸縮用シリンダ35への作動油の流れを制御する伸縮用方向切換弁45と、アタッチメント用シリンダ37への作動油の流れを制御するアタッチメント用方向切換弁46とを有する。各方向切換弁43〜46は、互いに油圧ポンプ42の吐出管路47にパラレルに接続してあるとともに、吐出管路47と分岐する分岐管路48にパラレルに接続してある。各方向切換弁43〜46はそれぞれ、操作レバー43a〜46aのそれぞれに与えられた操作力を機械的な手段によって伝達されて切り換わる方向切換弁からなり、ばね43b〜46bのそれぞれにより中立位置に復帰するようにしてある。また、油圧ポンプ42の吐出管路47には、リリーフ弁49を接続し、これにより最大ポンプ吐出圧を規定してある。
また、油圧制御回路41は、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の上限を可変にする可変絞り手段を備えている。この可変絞り手段は、旋回用シリンダ21と旋回用方向切換弁43とを接続する管路50に設けられ、旋回用方向切換弁43から旋回用シリンダ21に流入する作動油の流量を可変にする可変絞り弁51からなる。この可変絞り弁51は、後述するコントローラ52により制御信号(電流)を与えられるパイロット部51aと、復帰ばね51bとを有する。この可変絞り弁51は、管路50を全開させる第1位置51cと、作動油の流れの断面積を所定の最小断面積に絞る第2位置51dとの間で変位するようにしてある。この可変絞り弁51は、パイロット部51aに与えられる電流の値が大きいほど、第1位置51cから第2位置51dへの変位量が大きくなり、パイロット部に電流が与えられなくなると、復帰ばね51bにより第1位置51cに復帰するようにしてある。
また、油圧制御装置40は、作業機4の姿勢に関する状態量を検出する姿勢検出手段を備えている。この姿勢検出手段は、例えば図1に示すように、作業機4の姿勢に関する状態量であるブーム31の伸び量を検出し、その伸び量に相当する伸び量信号を出力するストロークセンサ52と、作業機4の姿勢に関する状態量であるブーム31の起伏角度を検出し、その起伏角度に相当する起伏角度信号を検出する角度センサ53とから成る。ストロークセンサ52は、図1に示すように、第1ブーム部材32の端部に設置してある。角度センサ53は、第1ブーム部材32を起伏可能に支持する起伏支持部54に設置してある。
また、油圧制御回路41は、姿勢検出手段から出力された検出信号、すなわち、ストロークセンサ52から出力された伸び量信号、及び、角度センサ53から出力された起伏角度信号に応じて可変絞り弁51を制御する制御手段を備えている。この制御手段は、図6に示すコントローラ60からなる。
このコントローラ60は、図6に示すように、ストロ−クセンサ52から出力された伸び量信号及び角度センサ52から出力された起伏角度信号が入力される入力部61と、この入力部61に入力された伸び量信号及び起伏角度信号から作業機4の作業半径Rを計算する作業半径計算手段62と、この作業半径計算手段62により算出された作業半径Rが小さいほど旋回用アクチュエータ21に流入する作動油の流量の上限が大きくなるように、可変絞り弁51の目標制御量を決定する目標制御量決定手段63と、この目標制御量決定手段63により決定された目標制御量に相当する制御信号を可変絞り弁51に出力する出力部64とを有する。なお、作業半径Rとは、アタッチメント36と旋回中心O(後輪7A,7B間の中心)との間の水平距離であるが、説明を簡単にするためにブーム31の先端と旋回中心Oとの間の水平距離として説明する。
作業半径計算手段62は、計算式記憶部62aと、作業半径計算部63bとを有する。計算式記憶部62aは、作業半径Rを計算するための計算式が予め記憶されており、作業半径計算部62bは、入力部61に入力された伸び量信号、起伏角度信号及び計算式記憶部62aにより記憶された計算式とに基づいて作業半径Rの計算を行うようにしてある。さらに、計算式記憶部62aには、作業半径Rを求めるための計算式として例えば「R=lcosθ−d」を記憶させてある。「l」はブームの最小長さlminにストロークセンサにより検出された伸び量Δlを加算して求められるブームの長さ「lmin+Δl」、であり、「θ」はブーム31が水平の状態を起伏角度0°とした起伏角度であり、「d」は起伏中心と旋回中心Oとの水平距離である。
目標制御量決定手段63は、関係記憶部63aと、目標制御量決定部63bとを有する。関係記憶部63aは、作業半径Rと目標制御量に相当する制御信号の電流値Iとの関係であって、作業半径Rが大きくなるほど作業半径Rに比例して電流値Iが大きくなる、という関係を予め記憶させてある。目標制御量決定部63bは、作業半径計算部62bにより算出された作業半径Rと関係記憶部63aにより記憶された関係とに基づいて、可変絞り弁51の目標制御量、すなわち、可変絞り弁51に与える制御信号の電流値Iを決定するようにしてある。
このように構成した第1の実施形態は、次のように動作する。
<旋回用方向切換弁の単独動作>
旋回用方向切換弁43が単独操作されると、油圧ポンプ42から吐出される作動油が吐出管路47から旋回用方向切換弁43に導かれ、この旋回用方向切換弁43により流れを制御されて、旋回用シリンダ21に流入する。
旋回用方向切換弁43が中立位置43aから右側のポート43cに切り換えられた場合には、旋回用シリンダ21のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク55に排出されて、旋回用シリンダ21が伸長する。これにより、図7に示すようにフレーム3が左旋回、すなわち、作業機4がフレーム3と一体となって左旋回する。また、旋回用方向切換弁43が中立位置43dから左側のポート43eに切り換えられた場合には、旋回用シリンダ21のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、旋回用シリンダ21が短縮する。これにより、図8に示すようにフレーム3が右旋回、すなわち、作業機4がフレーム3と一体となって右旋回する。
<起伏用方向切換弁の単独操作>
起伏用方向切換弁44が単独操作されると、油圧ポンプ42から吐出される作動油が吐出管路47から起伏用方向切換弁44に導かれ、この起伏用方向切換弁44により流れを制御されて、起伏用シリンダ34に供給される。
起伏用方向切換弁44が中立位置44dから右側のポート44cに切り換えられた場合には、起伏用シリンダ34のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク54に排出されて、起伏用シリンダ34が伸長する。これにより、第1ブーム部材32が押上げられてブーム31が起きる。また、起伏用方向切換弁44が中立位置44dから左側のポート44eに切り換えられた場合、起伏用シリンダ34のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、起伏用シリンダ34が短縮する。これにより、第1ブーム部材32が引き下げされてブーム31が伏せる。
<伸縮用方向切換弁の単独操作>
伸縮用方向切換弁45が単独操作されると、油圧ポンプ42から吐出される作動油が吐出管路47から伸縮用方向切換弁45に導かれ、この伸縮用方向切換弁45により流れを制御されて、伸縮用シリンダ35に供給される。
伸縮用方向切換弁45が中立位置45dから右側のポート45cに切り換えらた場合には、伸縮用シリンダ35のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク55に排出されて、伸縮用シリンダ35が伸長する。これにより、第1ブーム部材32から第2ブーム部材33が押し出され、ブーム31が伸長する。また、伸縮用方向切換弁45が中立位置45dから左側のポート45eに切り換えられた場合には、伸縮用シリンダ35のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、伸縮用シリンダ35が短縮する。これにより、第1ブーム部材32内に第2ブーム33が引き込まれ、ブーム31が短縮する。
<アタッチメント用方向切換弁の単独操作>
アタッチメント用方向切換弁46が単独操作されると、油圧ポンプ42から吐出される作動油が吐出管路47からアタッチメント用方向切換弁46に導かれ、このアタッチメント用方向切換弁46により流れを制御されて、アタッチメント用シリンダ37に供給される。
アタッチメント用方向切換弁46が中立位置46dから右側のポート46cに切り換えられた場合には、アタッチメント用シリンダ46のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク55に排出されて、アタッチメント用シリンダ46が伸長する。これにより、アタッチメント36が上方向に回動する。また、アタッチメント用方向切換弁46が中立位置46dから左側のポート46eに切り換えられた場合には、アタッチメント用シリンダ37のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、アタッチメント用シリンダ37が短縮する。これにより、アタッチメント36が下方向に回動する。
<方向切換弁の複合操作>
また、複数、例えば2つの方向切換弁が複合操作されると、例えば旋回用方向切換弁43と伸縮用方向切換弁45が複合操作されると、油圧ポンプ42から吐出される作動油が、旋回用方向切換弁43に対して上流に位置する伸縮用方向切換弁45に対しては吐出管路47のみを介して導かれ、伸縮用方向切換弁45に対して下流に位置する旋回用方向切換弁43に対しては分岐管路48を介して導かれる。そして、伸縮用方向切換弁45に導かれた作動油は、その流れを伸縮用方向切換弁45により制御されて伸縮用シリンダ35に流入し、これにより、伸縮用シリンダ35が伸縮しブーム31が伸縮する。また、旋回用方向切換弁43に導かれた作動油は、その流れを旋回用方向切換弁43により制御されて旋回用シリンダ21に供給され、これにより、旋回用シリンダ21が伸縮しフレーム3が旋回する。
なお、旋回用方向切換弁43と伸縮用方向切換弁45以外の方向切換弁を組み合わた複合操作を行った場合も同様に、油圧ポンプ42から吐出される作動油が、上流に位置する方向切換弁に対しては吐出管路47のみを介して導かれ、下流に位置する方向切換弁に対しては分岐管路48を介して導かれて、各方向切換弁に対応する各シリンダが伸縮する。
<旋回速度の上限制御>
ストロ−クセンサ52では、ブーム31の伸び量Δlが検出され、この伸び量Δlに相当する伸び量信号が出力される。この伸び量信号は、コントローラ60の入力部61に入力される。また、角度センサ53では、ブーム31の起伏角度θが検出され、この起伏角度θに相当する起伏角度信号が、コントローラ60の入力部61に入力される。
すると、コントローラ60の作業半径計算部62bでは、計算式記憶部62aにより記憶された計算式「l=lmin+Δl」とブーム31の伸び量Δlとに基づいて、ブーム31の長さlが算出され、このブーム31の長さlと、起伏角度信号により示される起伏角度θと、計算式記憶部62aに記憶された計算式「R=lcosθ−d」とに基づいて、作業半径Rが算出される。
次に、目標制御量決定部63bでは、関係記憶部63aにより記憶された作業半径Rと制御信号の電流値Iの関係に基づいて、可変絞り弁51に与える制御信号の電流値Iが決定される。これにより、制御信号の電流値Iは、作業半径Rが大きいほど大きなものに決定される。そして、決定された電流値Iの制御信号が出力部64により可変絞り弁51に出力される。
すると、図5に示すように、可変絞り弁51は、与えられた制御信号の電流値Iの大きさに応じて、すなわち、作業半径Rの大きさに応じて、第1位置51cから第2位置方向51dへ変位し、これに伴って、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積が絞られる。これにより、旋回用シリンダ21の伸縮速度の上限は、作業半径Rが最小作業半径よりも大きくなるほど最大伸縮速度よりも小さい伸縮速度に設定され、作業半径Rが最大作業半径よりも小さくなるほど最小伸縮速度よりも大きい伸縮速度に設定される。すなわち、フレーム3と一体となって旋回する作業機4の旋回速度の上限は、作業半径Rが最小作業半径よりも大きくなるほど最大旋回速度よりも小さい旋回速度に設定され、作業半径Rが最大作業半径よりも小さくなるほど最大旋回速度に近い旋回速度に設定される。
つまり、作業半径Rが最小作業半径のときには、可変絞り弁51が第1位置51cにあって旋回用シリンダ21に流入する作動油の流量が絞られないので、作業機4の旋回速度の上限が、例えば最大旋回速度に設定される。これにより、最小旋回速度から最大旋回速度までの範囲で作業機4を旋回させることが可能な状態となる。
また、作業半径Rが最大作業半径のときには、可変絞り弁51が第2位置51dまで変位して旋回用シリンダ21に流入する作動油の流量が最小まで絞られるので、作業機4の旋回速度の上限が、例えば、最小旋回速度よりも大きく最大旋回速度よりも小さな所定の小旋回速度に設定される。これにより、所定の小旋回速度から最小旋回速度までの範囲で、作業機4を旋回させることが可能な状態となる。
また、作業半径Rが最大作業半径よりも小さく最小作業半径よりも大きい中間作業半径のときには、可変絞り弁51が第1位置51cから第1位置51cと第2位置51dの間の中間位置まで変位するので、作業機4の旋回速度の上限が、例えば、前記所定の小旋回速度よりも大きく最大旋回速度よりも小さな中間旋回速度に設定される。これにより、最小旋回速度から中間旋回速度までの範囲で、作業機4を旋回させることが可能な状態となる。
第1の実施形態によれば、次の効果が得られる。
第1の実施形態では、ストロークセンサ52、角度センサ53、コントローラ60及び可変絞り弁51によって、作業半径Rが最小作業半径よりも大きくなるほど作業機4の旋回速度の上限を小さくすることができ、作業半径Rが最大作業半径よりも小さくなるほど作業機4の旋回速度の上限を大きくすることができる。この結果、作業機4の旋回に伴うアタッチメント36の移動速度の上限が必要以上に小さくなるのを防止でき、作業能率の向上に貢献できる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態について説明する。
図9は、第2の実施形態に備えられる油圧制御装置を示す図である。なお、図9において、図5に示す油圧制御回路を同等のものには同じ符号を付してある。
第2の実施形態は、図9に示すように、第1の実施形態とは別の油圧制御装置70を備えている。この油圧制御装置70以外の第2の実施形態の構成は、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態の油圧制御装置70は、図9に示すように、油圧制御回路71を備えている。この油圧制御回路71では、可変容量型油圧ポンプ72に、旋回用方向切換弁73と、起伏用方向切換弁74と、伸縮用方向切換弁75と、アタッチメント用方向切換弁76とをパラレルに接続してある。
また、旋回用方向切換弁73と可変容量型油圧ポンプ72の吐出管路77とを接続する第1管路78には、旋回用方向切換弁73の上流と下流の差圧ΔPls1を所定の補償差圧Pset1に保持しつつ、可変容量型油圧ポンプ72から吐出された作動油を旋回用方向切換弁73に導く旋回用圧力補償機能付き流量制御弁79(以下「旋回用圧力補償弁79」という)を設けてある。この旋回用圧力補償弁79は、旋回用方向切換弁73に対して下流の圧力Pl1を受ける第1受圧部79aと、旋回用方向切換弁73に対して上流の圧力Ps1を受ける第2受圧部79bと、補償差圧Pset1を設定する差圧設定ばね79cとを有する。この旋回用圧力補償弁79は、第1管路78を全開する第1位置79d(図9に示す右側の位置)と、第1管路78を全閉する第2位置79e(図9に示す左側の位置)との間で変位するようにしてある。
同様に、起伏用方向切換弁74と可変容量型油圧ポンプ72の吐出管路77とを接続する第2管路80にも、起伏用方向切換弁74の上流と下流の差圧ΔPls2を所定の補償差圧Pset2に保持しつつ、可変容量型油圧ポンプ72から吐出された作動油を起伏用方向切換弁74に導く起伏用圧力補償機能付き流量制御弁81(以下「起伏用圧力補償弁81」という)を設けてある。この起伏用圧力補償弁81は、起伏用方向切換弁74の下流の圧力Pl2を受ける第1受圧部81aと、起伏用方向切換弁74の上流の圧力Ps2を受ける第2受圧部81bと、補償差圧Pset2を設定する差圧設定ばね81cとを有する。この起伏用圧力補償弁81は、第2管路80を全開する第1位置81dと、第2管路80を全閉する第2位置81eとの間で変位するようにしてある。
同様に、伸縮用方向切換弁75と可変容量型油圧ポンプ72の吐出管路77とを接続する第3管路82にも、伸縮用方向切換弁75の上流と下流の差圧ΔPls3を所定の補償差圧Pset3に保持しつつ、可変容量型油圧ポンプ72から吐出された作動油を伸縮用方向切換弁75に導く伸縮用圧力補償機能付き流量制御弁83(以下「伸縮用圧力補償弁83」という)を設けてある。この伸縮用圧力補償弁83は、伸縮用方向切換弁75の下流の圧力Pl3を受ける第1受圧部83aと、伸縮用方向切換弁75の上流の圧力Ps3を受ける第2受圧部83bと、補償差圧Pset3を設定する差圧設定ばね83cとを有する。この伸縮用圧力補償弁83は、第3管路82を全開する第1位置83dと、第3管路を全閉する第2位置83eとの間で変位するようにしてある。
アタッチメント用方向切換弁76と可変容量型油圧ポンプ72の吐出管路77とを接続する第4管路84にも、アタッチメント用方向切換弁76の上流と下流の差圧ΔPls4を所定の補償差圧Pset4に保持しつつ、可変容量型油圧ポンプ72から吐出される作動油をアタッチメント用方向切換76弁に導くアタッチメント用圧力補償機能付き流量制御弁85(以下「アタッチメント用圧力補償弁85」という)を設けてある。このアタッチメント用圧力補償弁85は、アタッチメント用方向切換弁76の下流の圧力Pl4を受ける第1受圧部85aと、アタッチメント用方向切換弁76の上流の圧力Ps4を受ける第2受圧部85bと、補償差圧Pset4を設定する差圧設定ばね85cとを有する。このアタッチメント用圧力補償弁76は、第4管路84を全開する第1位置85dと、第4管路84を全閉する第2位置84eとの間で変位するようにしてある。
また、油圧制御装置70は、各方向切換弁73〜76の下流の圧力Pl1〜Pl4のうちの最大圧力PLを選択する最大圧力選択手段を備えている。この最大圧力選択手段は、圧力Pl1〜Pl4のうちの最大圧力を選択する高圧選択型の第1〜第3シャトル弁86〜88を有する。
可変容量型油圧ポンプ72には、第3シャトル弁88により選択された最大圧力PLに応じて可変容量型油圧ポンプ72の押し退け容積を調節するレギュレータ89を付設してある。このレギュレータ89は、可変容量型油圧ポンプ72の斜板72aを傾転させるサーボシリンダ90と、このサーボシリンダ90を駆動させる流量制御弁91とを備えている。
サーボシリンダ90は、ロッド室90bを可変容量型油圧ポンプの吐出管路77に接続してある。流量制御弁91は、第3シャトル弁88により選択された最大圧力PLを受ける第1受圧部91aと、可変容量型油圧ポンプの吐出圧PSを受ける第2受圧部91bと、最大圧力PLと吐出圧PSの差圧ΔPLSを所定の所定の補償差圧Psetに設定する差圧設定ばね91cとを有する。また、この流量制御弁91は、サーボシリンダ90のボトム室90aとロッド室90bに接続してあり、ボトム室90aを作動油タンク55に連通する第1位置91dと、ロッド室90bの作動油をボトム室90aに導く第2位置91eとの間で変位するようにしてある。
また、油圧制御装置70では、可変絞り手段が、固定容量型油圧ポンプ92と、比例電磁式減圧弁93と、旋回用圧力補償弁79とを有する。比例電磁式減圧弁93は、コントローラ60の出力部64から出力された制御信号(電流)に応じて固定容量型ポンプ92の吐出圧を減圧して出力するようにしてあり、旋回用圧力補償弁79は、比例電磁式減圧弁93から出力された圧力を、補償差圧Pset1が小さくなるように受ける第3受圧部79fを有している。
旋回用圧力補償弁79の第3受圧部79fは、比例電磁式減圧弁93からの出力圧が差圧設定ばね79cの弾性力に対抗する圧力となるように、旋回用圧力補償弁79に設けてある。
比例電磁式減圧弁93は、コントローラ60からの電気的な制御信号を受けるパイロット部93aと、パイロット部93aが受ける圧力と出力圧の差圧を所定の補償差圧に設定する差圧設定ばね93bとを有する。また、この比例電磁式減圧弁93は、固定容量型油圧ポンプ92の吐出圧を旋回用圧力補償弁79の第3受圧部79fに導く第1位置93dと、第3受圧部79fの作動油を作動油タンク94に導く第2位置93cとの間で変位するようにしてある。
なお、第2の実施形態の油圧制御装置70では、比例電磁式減圧弁93を制御する制御手段として、第1の実施形態と同様にコントローラ60を備えている。ただし、第2の実施形態では、目標制御量決定手段63が決定する電流値Iが、比例電磁式減圧弁93を制御する制御信号の電流値であり、出力部64が電流値Iの制御信号を比例電磁式減圧弁93に出力するようにしてある。
このように構成した第2の実施形態は、次のように動作する。
<旋回用方向切換弁の単独操作>
旋回用方向切換弁73が単独操作されると、可変容量型油圧ポンプ72から吐出される作動油が第1管路78を介して旋回用方向切換弁73に導かれ、この旋回用方向切換弁73により流れを制御されて、旋回用シリンダ21に供給される。
旋回用方向切換弁73が中立位置73bから左側のポート73cに切り換えられた場合には、旋回用シリンダ21のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク55に排出されて、旋回用シリンダ21が伸長する。これにより、図7に示すようにフレーム3が左旋回、すなわち、作業機4がフレーム3と一体となって左旋回する。また、旋回用方向切換弁73が中立位置73bから右側のポート73aに切り換えられた場合には、旋回用シリンダ21のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、旋回用シリンダ21が短縮する。これにより、図8に示すようにフレームが右旋回、すなわち、作業機4がフレーム3と一体となって右旋回する。
このようにして旋回用シリンダ21が伸縮する間、旋回用圧力補償弁79の第1受圧部79aには旋回用方向切換弁73の下流の圧力Pl1が作用し、旋回用圧力補償弁79の第2受圧部79bには、旋回用方向切換弁73の上流の圧力Ps1が作用する。そして、圧力Pl1と圧力Ps1の差圧ΔPls1による力が差圧設定ばね79cの弾性力とつり合うように、旋回用圧力補償弁79が第1位置79aと第2位置79bとの間で変位する。つまり、差圧ΔPls1が、差圧設定ばね79cにより設定される補償差圧Pset1に保持された状態で、旋回用シリンダ21に作動油が流入する。
また、この間、旋回用方向切換弁73の下流の圧力Pl1が第1〜第3シャトル弁86〜88により最大圧力PLとして選択されて、流量制御弁91の第1受圧部91aに作用する。また、流量制御弁91の第2受圧部91bには、可変容量型油圧ポンプ72の吐出圧PSが作用する。そして、最大負圧力PL(=Pl1)と吐出圧PSの差圧ΔPLSによる力と差圧設定ばね91cの弾性力とがつり合うように、流量制御弁91が第1位置91aと第2位置91bとの間で変位する。これに伴い、サーボシリンダ90が駆動して斜板72aの傾転角が変化する。これにより、旋回用方向切換弁73の下流の圧力Pl1に応じて、言い換えると、旋回用シリンダ21の負荷圧に応じて、可変容量型油圧ポンプ72の吐出流量が制御される。
<起伏用方向切換弁の単独操作>
起伏用方向切換弁74が単独操作されると、可変容量型油圧ポンプ72から吐出される作動油が第2管路80を介して起伏用方向切換弁74に導かれ、この起伏用方向切換弁74により流れを制御されて、起伏用シリンダ34に供給される。
起伏用方向切換弁74が中立位置74bから左側のポート74cに切り換えられた場合には、起伏用シリンダ34のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク55に排出されて、起伏用シリンダ34が伸長する。これにより、第1ブーム部材32が押上げられてブーム31が起きる。また、起伏用方向切換弁74が中立位置74bから右側のポート74aに切り換えられた場合、起伏用シリンダ34のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、起伏用シリンダ34が短縮する。これにより、第1ブーム部材32が引き下げされてブーム31が伏せる。
このようにして起伏用シリンダ34が伸縮する間、起伏用圧力補償弁81の第1受圧部81aには起伏用方向切換弁74の下流の圧力Pl2が作用し、起伏用圧力補償弁81の第2受圧部81bには、起伏用方向切換弁74の上流の圧力Ps2が作用する。そして、圧力Pl2と圧力Ps2の差圧ΔPls2による力が差圧設定ばね81cの弾性力とつり合うように、伸縮用圧力補償弁81が第1位置81dと第2位置81eとの間で変位する。つまり、差圧ΔPls2が、差圧設定ばね81cにより設定される補償差圧Pset2に保持された状態で、起伏用シリンダ34に作動油が流入する。
また、この間、起伏用方向切換弁74の下流の圧力Pl2が第1〜第3シャトル弁86〜88により最大圧力PLとして選択されて、流量制御弁91の第1受圧部91aに作用する。また、流量制御弁91の第2受圧部91bには、可変容量型油圧ポンプ72の吐出圧PSが作用する。そして、最大負圧力PL(=Pl2)と吐出圧PSの差圧ΔPLSによる力と差圧設定ばね91cの弾性力とがつり合うように、流量制御弁91が第1位置91dと第2位置91eとの間で変位する。これに伴い、サーボシリンダ90が駆動して斜板72aの傾転角が変化する。つまり、起伏用方向切換弁74の下流の圧力Pl2に応じて、言い換えると、起伏用シリンダ34の負荷圧に応じて、可変容量型油圧ポンプ72の吐出流量が制御される。
<伸縮用方向切換弁の単独操作>
伸縮用方向切換弁が単独操作されると、可変容量型油圧ポンプから吐出される作動油が第3管路82を介して伸縮用方向切換弁に導かれ、この伸縮用方向切換弁により流れを制御されて、伸縮用シリンダに供給される。
伸縮用方向切換弁75が中立位置75bから左側のポート75cに切り換えら場合には、伸縮用シリンダ35のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク55に排出されて、伸縮用シリンダ35が伸長する。これにより、第1ブーム部材32から第2ブーム部材33が押し出され、ブーム31が伸長する。また、伸縮用方向切換弁75が中立位置75bから右側のポート75aに切り換えられた場合には、伸縮用シリンダ35のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、伸縮用シリンダ35が短縮する。これにより、第1ブーム部材32内に第2ブーム33が引き込まれ、ブーム31が短縮する。
このようにして伸縮用シリンダ35が伸縮する間、伸縮用圧力補償弁83の第1受圧部83aには伸縮用方向切換弁75の下流の圧力Pl3が作用し、伸縮用圧力補償弁83の第2受圧部83bには、伸縮用方向切換弁75の上流の圧力Ps3が作用する。そして、圧力Pl3と圧力Ps3の差圧ΔPls3による力が差圧設定ばね83cの弾性力とつり合うように、伸縮用圧力補償弁83が第1位置83dと第2位置83eとの間で変位する。つまり、差圧ΔPls3が、差圧設定ばね83cにより設定される補償差圧Pset3に保持された状態で、伸縮用シリンダ35に作動油が流入する。
また、この間、伸縮用方向切換弁75の下流の圧力Pl3が第2,第3シャトル弁87,88により最大圧力PLとして選択されて、流量制御弁91の第1受圧部91aに作用する。また、流量制御弁91の第2受圧部91bには、可変容量型油圧ポンプ72の吐出圧PSが作用する。そして、最大負圧力PL(=Pl3)と吐出圧PSの差圧ΔPLSによる力と差圧設定ばね91cの弾性力とがつり合うように、流量制御弁91が第1位置91dと第2位置91eとの間で変位する。これに伴い、サーボシリンダ90が駆動して斜板72aの傾転角が変化する。つまり、伸縮用方向切換弁75の下流の圧力Pl3に応じて、言い換えると、伸縮用シリンダ35の負荷圧に応じて、可変容量型油圧ポンプ72の吐出流量が制御される。
<アタッチメント用方向切換弁の単独操作>
アタッチメント用方向切換弁76が単独操作されると、可変容量型油圧ポンプ72から吐出される作動油が第4管路84を介してアタッチメント用方向切換弁76に導かれ、このアタッチメント用方向切換弁76により流れを制御されて、アタッチメント用シリンダ37に供給される。
アタッチメント用方向切換弁76が中立位置76bから左側のポート76cに切り換えられた場合には、アタッチメント用シリンダ37のボトム側に作動油が流入し、ロッド側の作動油が作動油タンク55に排出されて、アタッチメント用シリンダ37が伸長する。これにより、アタッチメント36が上方向に回動する。また、アタッチメント用方向切換弁76が中立位置76bから右側のポート76aに切り換えられた場合には、アタッチメント用シリンダ37のロッド側に作動油が流入し、ボトム側の作動油が作動油タンク55に排出されて、アタッチメント用シリンダ37が短縮する。これにより、アタッチメント36が下方向に回動する。
このようにしてアタッチメント用シリンダ37が伸縮する間、アタッチメント用圧力補償弁85の第1受圧部85aにはアタッチメント用方向切換弁76の下流の圧力Pl4が作用し、アタッチメント用圧力補償弁85の第2受圧部85bには、アタッチメント用方向切換弁76の上流の圧力Ps4が作用する。そして、圧力Pl4と圧力Ps4の差圧ΔPls4による力が差圧設定ばね85cの弾性力とつり合うように、アタッチメント用圧力補償弁85が第1位置85dと第2位置85eの間で変位する。つまり、差圧ΔPls4が、差圧設定ばね85cにより設定される補償差圧Pset4に保持された状態で、アタッチメント用シリンダ37に作動油が流入する。
また、この間、アタッチメント用方向切換弁76の下流の圧力Pl4が第3シャトル弁88により最大圧力PLとして選択されて、流量制御弁91の第1受圧部91aに作用する。また、流量制御弁91の第2受圧部91bには、可変容量型油圧ポンプ72の吐出圧PSが作用する。そして、最大負圧力PL(=Pl4)と吐出圧PSの差圧ΔPLSによる力と差圧設定ばね91cの弾性力とがつり合うように、流量制御弁91が駆動する。これに伴い、サーボシリンダ90が駆動して斜板72aの傾転角が変化する。つまり、アタッチメント用方向切換弁76の下流の圧力Pl4に応じて、言い換えると、アタッチメント用シリンダ37の負荷圧に応じて、可変容量型油圧ポンプ72の吐出流量が制御される。
<方向切換弁の複合操作>
また、複数、例えば2つの方向切換弁が複合操作されると、例えば、旋回用方向切換弁73と伸縮用方向切換弁75が複合操作されると、旋回用方向切換弁73及び伸縮用方向切換弁75のそれぞれに、可変容量型油圧ポンプ72から吐出される作動油が第1管路78及び第2管路80のそれぞれを介して導かれる。そして、旋回用方向切換弁73に導かれた作動油は、その流れを旋回用方向切換弁73により制御されて、旋回用シリンダ21に供給され、これにより、旋回用シリンダ21が伸縮しフレーム3と一体で作業機4が旋回する。また、伸縮用方向切換弁75に導かれた作動油は、その流れを伸縮用方向切換弁75により制御されて伸縮用シリンダ35に供給され、これにより、伸縮用シリンダ35が伸縮しブーム31が伸縮する。
このようにして旋回用シリンダ21及び伸縮用シリンダ35のそれぞれが伸縮する間、旋回用方向切換弁73の上流と下流の差圧ΔPls1が、旋回用圧力補償弁79により補償差圧Pset1に保持された状態で、旋回用シリンダ21に作動油が流入する。同様に、伸縮用シリンダ35の上流と下流の差圧ΔPls3が、伸縮用圧力補償弁83により補償差圧Pset3に保持された状態で、伸縮用シリンダ35に作動油が流入する。
また、この間、旋回用方向切換弁73の下流の圧力Pl1と、伸縮用方向切換弁75の下流の圧力Pl3のいずれか大きい方が、第1〜第3シャトル弁86〜88により最大圧力PLとして選択されて、流量制御弁91の第1受圧部91aに作用する。また、流量制御弁91の第2受圧部91bには、可変容量型油圧ポンプ72の吐出圧PSが作用する。そして、最大負圧力PLと吐出圧PSの差圧ΔPLSによる力と差圧設定ばね91cの弾性力とがつり合うように流量制御弁91が第1位置91dと第2位置91eの間を変位し、サーボシリンダ90が駆動して斜板72aの傾転角が変化する。つまり、旋回用方向切換弁73の下流の圧力Pl1と、伸縮用方向切換弁75の下流の圧力l2とのいずれか大きい方の圧力に応じて、言い換えると、旋回用シリンダ21の負荷圧と伸縮用シリンダ35の負荷圧とのいずれか大きい方に応じて、可変容量型油圧ポンプ72の吐出流量が制御される。
なお、旋回用方向切換弁73と伸縮用方向切換弁75以外の方向切換弁を組み合わて複合操作を行った場合や、3つ以上の方向切換弁を組み合わせて複合操作を行った場合も同様にして、操作された方向切換弁に対応する各シリンダが伸縮し、各シリンダの負荷圧のうちの最も大きいものに応じて可変容量型油圧ポンプの吐出圧が制御される。
<旋回速度の上限制御>
ストロ−クセンサ52では、ブーム31の伸び量Δlが検出され、この伸び量Δlに相当する伸び量信号が出力される。この伸び量信号は、コントローラ60の入力部61に入力される。また、角度センサ53によりブームの起伏角度θが検出され、この起伏角度θに相当する起伏角度信号が、コントローラ60の入力部61に入力される。
すると、コントローラ60の作業半径計算部で62bでは、計算式記憶部62aにより記憶された計算式「l=lmin+Δl」とブーム31の伸び量Δlとに基づいて、ブーム31の長さlが算出され、このブーム31の長さlと、起伏角度信号により示される起伏角度θと、計算式記憶部に記憶された計算式「R=lcosθ−d」とに基づいて、作業半径Rが算出される。
次に、目標制御量決定部63bでは、関係記憶部63aにより記憶された作業半径Rと制御信号の電流値Iの関係に基づいて、比例電磁式減圧弁93に与える制御信号の電流値Iが決定される。これにより、制御信号の電流値Iは、作業半径Rが大きいほど大きなものに決定される。そして、決定された電流値Iの制御信号が出力部64により比例電磁式減圧弁93に出力される。
すると、比例電磁式減圧弁93は、与えられた制御信号の電流値Iの大きさに応じて、すなわち、作業半径Rに応じて、第1位置93aと第2位置93bの間で変位する。これにより、比例電磁式減圧弁93では、固定容量型油圧ポンプ92の吐出圧の減圧が行われ、旋回用圧力補償弁79の第3受圧部79fに出力される。これに伴い、旋回用圧力補償弁79は、第3受圧部79fにおいて第2位置79bに変位する方向に押圧され、これにより、旋回用圧力補償弁79の補償差圧がPset1よりも小さくなる。
つまり、作業半径Rが最小作業半径よりも大きくなるほど、旋回用圧力補償弁79の補償差圧がPset1よりも小さくなり、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の絞り量が大きくなる。また、作業半径Rが最大作業半径よりも小さくなるほど、補償差圧が大きくなってPset1に近づき、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の絞り量が小さくなる。これにより、旋回用シリンダ21の伸縮速度の上限、すなわち、フレーム3と一体で旋回する作業機4の旋回速度の上限が、作業半径Rが最小作業半径よりも大きくなるほど最大旋回速度よりも小さい旋回速度設に定され、作業半径Rが最大作業半径よりも小さくなるほど最大旋回速度に近い旋回速度に設定される。
つまり、作業半径Rが最小作業半径のときには、比例電磁式減圧弁93から旋回用圧力補償弁79の第3受圧部79fに圧力が出力されず、旋回用圧力補償弁79の補償差圧はPset1のままであるので、旋回用圧力補償弁79は、補償差圧Pset1を保持するためだけに、第1位置93aと第2位置93bの間で変位する。すなわち、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の絞り量を、作業機4の旋回速度の上限を小さくするために大きくするということは行われない。これにより、最小旋回速度から最大旋回速度までの範囲で作業機4を旋回させることが可能な状態となる。
また、作業半径Rが最大作業半径のときには、比例電磁式減圧弁93から旋回用圧力補償弁79の第3受圧部79fに最大圧力が出力され、旋回用圧力補償弁79の補償差圧が最小補償差圧となるので、旋回用圧力補償弁79は、最小補償差圧を保持するために、第1位置93aと第2位置93bの間で変位するようになる。言い換えると、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の絞り量が最大となる。これにより、作業機4の旋回速度の上限が、最小旋回速度よりも大きく最大旋回速度よりも小さな所定の小旋回速度に設定される。したがって、所定の小旋回速度から最小旋回速度までの範囲で、作業機4を旋回させることが可能な状態となる。
また、作業半径Rが最大作業半径よりも小さく最小作業半径よりも大きい中間作業半径のときには、比例電磁式減圧弁93から旋回用圧力補償弁79の第3受圧部79fに前記最大圧力よりも小さな中間圧力が出力され、旋回用圧力補償弁79の補償差圧が最小補償差圧よりも大きくPset1よりも小さい中間補償差圧となるので、旋回用圧力補償弁79は、中間補償差圧を保持するために、第1位置93aと第2位置93bの間で変位するようになる。言い換えると、旋回用シリンダ21に流入する作動油の流れの断面積の絞り量が最大作業半径のときよりも小さくなる。これにより、作業機4の旋回速度の上限が、前記所定の小旋回速度よりも大きく最大旋回速度よりも小さな中間旋回速度に設定される。したがって、最小旋回速度から中間旋回速度までの範囲で、作業機4を旋回させることが可能な状態となる。
第2の実施形態によれば、次の効果が得られる。
第2の実施形態では、ストロークセンサ52、角度センサ53、コントローラ60、固定容量型油圧ポンプ92及び比例電磁式減圧弁式減圧弁93によって、作業半径Rが最小作業半径よりも大きくなるほど作業機4の旋回速度の上限を小さくすることができ、作業半径Rが最大作業半径よりも小さくなるほど作業機4の旋回速度の上限を大きくすることができる。この結果、作業機4の旋回に伴うアタッチメント36の移動速度の上限が必要以上に小さくなるのを防止でき、作業能率の向上に貢献できる。
なお、第2の実施形態では、各方向切換弁74〜76が機械式方向切換弁であり、旋回用圧力補償弁79の第3受圧部79fに圧力を与えるために固定容量型油圧ポンプ92を設けてあるが、本発明はこれに限るものではない。例えば、各方向切換弁74〜76をパイロット圧式方向切換弁に替えて、固定容量型ポンプ92を各パイロット圧式方向切換弁にパイロット圧を与えるためのパイロットポンプとしてもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、旋回手段が、フレーム3を作業機4と一体に旋回可能に支持する旋回支持手段20と、旋回用シリンダ21とを備えるものであるが、本発明はこれに限るものではない。つまり、旋回手段が、作業機4をフレーム3に対して旋回させるものであって、作業機4に旋回のための駆動力を付与する旋回用アクチュエータ、例えば油圧モータとを備えるものであってもよい。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態では、作業半径Rが最大作業半径よりも小さくなるほど作業機4の旋回速度の上限が大きくなるように、可変絞り手段の目標制御量を決定するようにした。この目標制御量は、例えば、作業機4の旋回に伴うアタッチメント36の移動速度の上限が、作業半径Rに関係なく一定となるように設定してもよい。
本発明の自走式作業機械の第1の実施形態を示す側面図である。 図1に示す第1の実施形態の平面図である。 図1に示す旋回手段の拡大図である。 図3に示す旋回支持手段の平面図である。 図1に示す第1の実施形態に備えられる油圧制御装置を示す図である。 図7に示すコントローラを示すブロック図である。 作業機が右旋回した状態を概略的に示す平面図である。 作業機が左旋回した状態を概略的に示す平面図である。 第2の実施形態に備えられる油圧制御装置を示す図である。
符号の説明
1 リフトトラック(自走式作業機械)
2 車体
3 フレーム
4 作業機
5A,5B 前輪
7A,7B 後輪
18 油圧ポンプ
19 旋回手段
20 旋回支持手段
21 旋回用シリンダ(旋回用アクチュエータ)
31 ブーム
36 アタッチメント
40 油圧制御装置
41 油圧制御回路
42 油圧ポンプ
43 旋回用方向切換弁
51 可変絞り弁(可変絞り手段)
52 ストロークセンサ(姿勢検出手段)
53 角度センサ(姿勢検出手段)
60 コントローラ(制御手段)
61 入力部
62 作業半径計算手段
63 目標制御量決定手段
64 出力部
70 油圧制御装置
71 油圧制御回路
72 可変容量型油圧ポンプ
73 旋回用方向切換弁
79 旋回用圧力補償弁(可変絞り手段)
92 固定容量型油圧ポンプ(可変絞り手段)
93 比例電磁式減圧弁(可変絞り手段)

Claims (5)

  1. 左右側方に配置される前輪及び後輪により走行する車体と、この車体に起伏可能に設けられる伸縮可能なブーム及びこのブームの先端に設けられるアタッチメントを有する作業機と、この作業機を前記車体の接する接地面に対して左右に旋回させる旋回手段とを備え、
    前記旋回手段が、前記車体を旋回可能に支持する旋回支持手段と、この旋回支持手段と前記車体との間に設けられ、前記旋回支持手段に対して前記車体を旋回させるための駆動力を付与する旋回用アクチュエータと、この旋回用アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記旋回用アクチュエータへの作動油の流れを制御する旋回用方向切換弁とを有する自走式作業機械において、
    前記作業機の姿勢に関する状態量を検出しその状態量に相当する検出信号を出力する姿勢検出手段と、前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量を可変に制限する可変絞り手段と、前記姿勢検出手段により検出された状態量に応じて前記可変絞り手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段が、前記姿勢検出手段から出力された状態量に相当する検出信号が入力される入力部と、この入力部に入力された検出信号から前記作業機の作業半径を計算する作業半径計算手段と、この作業半径計算手段により算出された作業半径が大きいほど前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量が減少するように前記可変絞り手段の目標制御量を決定し、前記作業半径計算手段により算出された作業半径が小さいほど前記旋回用アクチュエータに流入する流量が増大するように前記可変絞り手段の目標制御量を決定する目標制御量決定手段と、この目標制御量決定手段により決定された目標制御量に相当する制御信号を前記可変絞り手段に出力する出力部とを有することを特徴とする自走式作業機械。
  2. 左右側方に配置される前輪及び後輪により走行する車体と、この車体に起伏可能に設けられる伸縮可能なブーム及びこのブームの先端に設けられるアタッチメントを有する作業機と、この作業機を前記車体に対して左右に旋回させる旋回手段とを備え、
    前記旋回手段が、前記作業機に旋回のための駆動力を付与する旋回用アクチュエータと、この旋回用アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、この油圧ポンプから前記旋回用アクチュエータへの作動油の流れを制御する旋回用方向切換弁とを有する自走式作業機械において、
    前記作業機の姿勢に関する状態量を検出しその状態量に相当する検出信号を出力する姿勢検出手段と、前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量を可変に制限する可変絞り手段と、前記姿勢検出手段により検出された状態量に応じて前記可変絞り手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段が、前記姿勢検出手段から出力された状態量に相当する検出信号が入力される入力部と、この入力部に入力された検出信号から前記作業機の作業半径を計算する作業半径計算手段と、この作業半径計算手段により算出された作業半径が大きいほど前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流れの断面積の絞り量が大きくなるように前記可変絞り手段の目標制御量を決定し、前記作業半径計算手段により算出された作業半径が小さいほど前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流れの断面積の絞り量が小さくなるように前記可変絞り手段の目標制御量を決定する目標制御量決定手段と、この目標制御量決定手段により決定された目標制御量に相当する制御信号を前記可変絞り手段に出力する出力部とを有することを特徴とする自走式作業機械。
  3. 請求項1または2記載の発明において、
    前記作業機の旋回に伴う前記アタッチメントの移動速度が、前記作業機の作業半径に関係なく一定となるように、前記目標制御量決定手段により前記可変絞り手段の目標制御量を決定するようにしたことを特徴とする自走式作業機械。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、
    前記可変絞り手段が、前記旋回用アクチュエータと前記旋回用方向切換弁とを接続する管路に設けられ、前記旋回用アクチュエータに流入する作動油の流量を絞る可変絞り弁からなることを特徴とする自走式作業機械。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、
    前記旋回用方向切換弁と前記油圧ポンプの間に設けられ、前記旋回用方向切換弁に対して下流の圧力を受ける第1受圧部、及び、前記旋回用方向切換弁に対して上流の圧力を受ける第2受圧部を有し、前記旋回用方向切換弁に対して上流と下流の差圧を所定の補償差圧に保持しつつ、前記油圧ポンプから吐出された作動油を前記旋回用方向切換弁に導く旋回用圧力補償機能付き流量制御弁を備え、
    前記可変絞り手段が、固定容量型油圧ポンプと、前記制御手段の前記出力部から出力された制御信号に応じて前記固定容量型ポンプの吐出圧を減圧して出力する比例電磁式減圧弁と、この比例電磁式減圧弁から出力された圧力を、所定の補償差圧が小さくなるように受ける第3受圧部を含む前記旋回用圧力補償機能付き流量制御弁とを有することを特徴とする自走式作業機械。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102583173A (zh) * 2011-12-19 2012-07-18 徐州重型机械有限公司 吊臂伸缩液控系统及具有液控系统的起重机

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