JP2014142032A - 液圧駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
アクチュエータに流れる油の流量が作動条件に応じて変動することを抑えることができる液圧駆動装置を提供する。
【解決手段】
油圧駆動装置1は、方向制御弁26と、電磁比例制御弁42と、操作弁37と、制御装置50とを備えている。方向制御弁26は、アクチュエータ7,9,10毎に設けられ、パイロット圧に応じた流量の油をアクチュエータ7,9,10に供給する。電磁比例制御弁42は、方向制御弁26毎に対応させて設けられ、与えられる指令信号に応じた圧力の出力圧を前記パイロット圧として方向制御弁26に与える。操作弁36は、電磁比例制御弁42毎に対応させて設けられ、操作レバー37の操作量に応じた指令圧を出力する。制御装置50は、作動条件に応じて切換わる出力特性に基づいて操作弁36からの指令圧に応じた指令信号を算出し、この指令信号を操作弁36に対応する電磁比例制御弁42に出力する。
【選択図】 図2
アクチュエータに流れる油の流量が作動条件に応じて変動することを抑えることができる液圧駆動装置を提供する。
【解決手段】
油圧駆動装置1は、方向制御弁26と、電磁比例制御弁42と、操作弁37と、制御装置50とを備えている。方向制御弁26は、アクチュエータ7,9,10毎に設けられ、パイロット圧に応じた流量の油をアクチュエータ7,9,10に供給する。電磁比例制御弁42は、方向制御弁26毎に対応させて設けられ、与えられる指令信号に応じた圧力の出力圧を前記パイロット圧として方向制御弁26に与える。操作弁36は、電磁比例制御弁42毎に対応させて設けられ、操作レバー37の操作量に応じた指令圧を出力する。制御装置50は、作動条件に応じて切換わる出力特性に基づいて操作弁36からの指令圧に応じた指令信号を算出し、この指令信号を操作弁36に対応する電磁比例制御弁42に出力する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、複数のアクチュエータに接続され、液圧ポンプから吐出される液圧を前記アクチュエータに夫々供給して前記アクチュエータの各々を駆動する液圧駆動装置に関する。
油圧ショベル等の建設機械は、複数の油圧アクチュエータを備えており、油圧アクチュエータを駆動させることでブーム、アーム、バケット、旋回装置、及び走行装置等の様々な構成要素を動かして様々な作業等を行うことができるようになっている。建設機械は、これらの油圧アクチュエータを駆動させるべく、例えば特許文献1のような油圧駆動装置を備えている。
特許文献1に記載の油圧駆動装置は、油圧ポンプを有しており、油圧ポンプから吐出される油圧をアクチュエータに供給することでアクチュエータを駆動するようになっている。油圧駆動装置は、コントロール弁(流量制御機能と方向制御機能を含むもの)を有しており、コントロール弁は、油圧ポンプとアクチュエータとの間に夫々位置している。このコントロール弁には、操作弁が繋がっている。操作弁には操作レバーが設けられており、操作弁は、操作レバーの操作量に応じた圧力のパイロット圧をコントロール弁に出力するようになっている。コントロール弁のスプールは、入力されるパイロット圧に応じた位置に移動し、その位置とアクチュエータの負荷の大きさに応じた流量をアクチュエータに供給するようになっている。
特許文献1に記載の油圧駆動装置では、操作手段である操作レバーから出力される操作信号がコントローラに入力され、コントローラから出力される操作レバーの操作量に応じた(または加工された)駆動電流が電磁比例制御弁に入力されることで、電磁比例制御弁の出力圧を油圧パイロットとしてコントロール弁を制御している。
ところが、操作レバーからコントローラに接続される操作信号線の断線やこれらのコネクタ部の接続不良、あるいはコントローラから電磁比例制御弁に接続される操作信号線の断線やこれらのコネクタ部の接続不良、あるいはコントローラの作動不良が発生すると、操作レバーを動かしてもアクチュエータを操作できなくなるという問題があった。
そこで、本発明は、コントローラを含めたパイロット操作系に係る電子機器が電気的に制御不能となった場合にも、アクチュエータの制御を可能とすることを特徴とする油圧駆動装置を提供することを目的としている。
本発明の液圧駆動装置は、複数のアクチュエータに接続され、液圧ポンプから吐出される圧液を前記アクチュエータに夫々供給して前記アクチュエータの各々を駆動する液圧駆動装置であって、前記アクチュエータ毎に設けられ、与えられるパイロット圧と前記アクチュエータの負荷圧に応じた流量の圧液を前記アクチュエータに供給するコントロール弁と、前記コントロール弁の少なくとも一つに設けられ、与えられる指令信号に応じた出力圧を前記パイロット圧として前記コントロール弁に与える圧力調整弁と、前記圧力調整弁毎に設けられ、操作レバーの操作量に応じた指令圧を出力する操作弁と、予め定める作動条件に応じて切換わる前記圧力調整弁の出力特性と前記操作弁から出力される前記指令圧に基づいて前記指令信号を算出し、算出された前記指令信号を前記操作弁に対応する前記圧力調整弁に出力する制御装置と、前記コントロール弁に与える前記パイロット圧を前記圧力調整弁の出力圧から前記操作弁の指令圧に切換える切換弁とを備えているものである。
本発明に従えば、切換弁によって、パイロット圧としてコントロール弁に与えられる液圧を前記圧力調整弁の出力圧から前記操作弁の指令圧に自動的に切換えることができる。これにより、コントローラを含めたパイロット操作系に係る電子機器が電気的に制御不能となって圧力調整弁が作動しない場合であっても、コントロール弁に与えるパイロット圧を圧力調整弁の出力圧から操作弁の指令圧へと切換弁によって切換えることでアクチュエータを駆動することができる。さらに、コントロール弁に入力されるパイロット圧が出力特性に基づいて出力されるので、出力特性の内容を調整することで各アクチュエータに流れる圧油の流量を作動条件に応じて好適に制御することができる。
上記発明において、前記制御装置は、複数の前記操作弁の操作レバーのうち少なくとも2つ以上の前記操作レバーが操作されることを含む作動条件を充足すると、操作された操作弁に対応する前記圧力調整弁の前記出力特性を切換えるようになっていることが好ましい。
上記構成に従えば、複数の操作レバーが同時に操作されて複数のアクチュエータが同時に作動しても、操作された操作弁に対応する圧力調整弁の出力特性を切換えることにより、操作された各操作弁に対応する各アクチュエータへの流量を好適に配分できる。つまり、各アクチュエータ間で、流量が相対的に必要なアクチュエータに優先的に流量配分することができる。それ故、単独操作及び複数同時操作のどちらの場合も同じようなフィーリングで操作レバーを操作することができ、操作性が向上する。
上記発明において、前記制御装置は、前記圧力調整弁の出力特性を切換える際、前記作動条件を充足しない場合の前記出力圧より、充足する場合の前記出力圧のほうが大きくなるように前記圧力調整弁の出力特性を切換えるようになっていることが好ましい。
上記構成に従えば、圧油が流れにくい負荷の大きいアクチュエータに対しては、対応するスプールのパイロット圧が大きくなるように出力特性を切換えることによって、負荷の大きいアクチュエータに流れる流量の減少を抑えることができ、これにより負荷の小さいアクチュエータに流れる流量の増加を抑えることができる。これにより、同時駆動に起因する流量配分の偏りを抑え、好適に流量配分を行うことができ、単独で操作されている場合と同様の操作フィーリングで複数のアクチュエータを動かすことができる。
上記発明において、前記制御装置は、各アクチュエータに流れる流量が前記指令圧に対応するように前記圧力調整弁の出力特性を切換える際、前記作動条件を充足しない場合の前記出力圧より、充足する場合の前記出力圧のほうが小さくなるように前記圧力調整弁の出力特性を切換えるようになっていることが好ましい。
上記構成に従えば、圧油が流れやすい負荷の小さいアクチュエータに対しては、対応するスプールのパイロット圧が小さくなるように出力特性を切換えることによって、負荷の小さいアクチュエータに流れる流量を制限することができ、これにより、負荷の大きいアクチュエータに流れる流量を増加させることができる。これにより、同時駆動に起因する流量配分の偏りを抑え、好適に流量配分を行うことができ、単独で操作されている場合と同様の操作フィーリングで複数のアクチュエータを動かすことができる。
上記発明において、前記圧力調整弁は、ノーマルクローズド形の電磁比例制御弁であり、前記切換弁は、前記圧力調整弁からの出力圧が予め定められた切換圧より大きくなると作動するようになっていることが好ましい。
上記構成に従えば、圧力調整弁に不具合が生じて圧力調整弁が作動しなくなると、圧力調整弁の出力圧が切換圧以下になる。これにより、パイロット圧としてコントロール弁に与えられる液圧が切換弁によって自動的に操作弁の指令圧に切換えられる。このように、圧力調整弁に不具合が生じて圧力調整弁が作動しなくなった場合、コントロール弁に与えられるパイロット圧が自動的に操作弁の指令圧に切り替わるようになっており、フェイルセーフを実現することができる。
本発明によれば、コントローラを含めるパイロット操作系の電子制御装置が電気的に制御不能となった場合にも、アクチュエータの制御を可能とすることができる。
以下では、前述する図面を参照しながら、本発明の第1及び第2実施形態に係る油圧駆動装置1,1A及びそれを備える油圧ショベル2の構成を説明する。なお、実施形態における方向の概念は、説明の便宜上使用するものであって、油圧駆動装置1,1A及び油圧ショベル2の構造に関して、それらの構成の配置及び向き等をその方向に限定することを示唆するものではない。また、以下に説明する油圧駆動装置1,1A及び油圧ショベル2の構造は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明は実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
<第1実施形態>
[油圧ショベル]
図1に示すように、建設機械である油圧ショベル2は、先端部に取り付けられたアタッチメント、例えばバケット3によって掘削や運搬等の様々な作業を行うことができるようになっている。油圧ショベル2は、クローラ等の走行装置4を有しており、走行装置4の上に旋回体5が旋回可能に載せられている。旋回体5は、後述する旋回用モータ10によって旋回駆動可能に構成されており、運転者が搭乗するための運転席5aが形成されている。
[油圧ショベル]
図1に示すように、建設機械である油圧ショベル2は、先端部に取り付けられたアタッチメント、例えばバケット3によって掘削や運搬等の様々な作業を行うことができるようになっている。油圧ショベル2は、クローラ等の走行装置4を有しており、走行装置4の上に旋回体5が旋回可能に載せられている。旋回体5は、後述する旋回用モータ10によって旋回駆動可能に構成されており、運転者が搭乗するための運転席5aが形成されている。
また、旋回体5には、そこから上斜め前方に延在するブーム6が上下方向に揺動可能に設けられている。ブーム6と旋回体5とには、ブーム用シリンダ7が架設されており、ブーム用シリンダ7を伸縮させることで旋回体5に対してブーム6が揺動するようになっている。このように揺動するブーム6の先端部には、そこから下斜め前方に延在するアーム8が前後方向に揺動可能に設けられている。ブーム6とアーム8とには、アーム用シリンダ9が架設されており、アーム用シリンダ9を伸縮させることでブーム6に対してアーム8が揺動するようになっている。更に、アーム8の先端部には、前後方向に揺動可能にバケット3が設けられている。なお、詳しくは説明しないが、バケット3にもバケット用シリンダが設けられており、バケット用シリンダを伸縮させることでバケット3が前後方向に揺動するようになっている。
このように構成される油圧ショベル2は、ブーム用シリンダ7、アーム用シリンダ9及び旋回用モータ10等のアクチュエータに油圧を供給してそれらを駆動する油圧駆動装置1を備えており、後述するような作用効果を奏する。以下では、油圧駆動装置1の構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。
[油圧駆動装置]
油圧駆動装置1は、いわゆるネガティブコントロール式の油圧駆動回路で構成されており、油圧ポンプ11を備えている。油圧ポンプ11は、エンジンEに連結されており、このエンジンEが回転駆動することによって油圧を吐出するように構成されている。また、油圧ポンプ11は、斜板11aを有する可変容量型油圧ポンプが採用されており、斜板11aの角度に応じた流量で油圧を吐出するようになっている。このように構成されている油圧ポンプ11の吐出ポート11bは、主通路12に繋がっている。
油圧駆動装置1は、いわゆるネガティブコントロール式の油圧駆動回路で構成されており、油圧ポンプ11を備えている。油圧ポンプ11は、エンジンEに連結されており、このエンジンEが回転駆動することによって油圧を吐出するように構成されている。また、油圧ポンプ11は、斜板11aを有する可変容量型油圧ポンプが採用されており、斜板11aの角度に応じた流量で油圧を吐出するようになっている。このように構成されている油圧ポンプ11の吐出ポート11bは、主通路12に繋がっている。
主通路12には、後述する3つのバルブユニット21,22,23が介在しており、バルブユニット21,22,23の更に下流側には、絞り24を介してタンク25が接続されている。また、主通路12には、絞り24を迂回するように絞り24の前後にリリーフ通路13が繋がれており、リリーフ通路13には、リリーフ弁14が設けられている。また、主通路12には、絞り24の上流側であって3つのバルブユニット21,22,23の下流側にネガコン通路15が接続されている。ネガコン通路15は、油圧ポンプ11に設けられるサーボピストン機構16に繋がっており、このネガコン通路15を通じて絞り24によりタンク圧より高い圧力がネガコン圧pnとしてサーボピストン機構16に導かれるようになっている。
サーボピストン機構16は、サーボピストン16aを有しており、サーボピストン16aは、ネガコン通路15を通じて流れてくるネガコン圧pnに応じた位置に移動するようになっている。サーボピストン16aには、油圧ポンプ11の斜板11aが連結されており、斜板11aはサーボピストン16aの位置に応じた角度に傾転するようになっている。具体的には、ネガコン圧pnが上昇すると、斜板11aがその角度を小さくするように傾転して油圧ポンプ11の吐出流量を減少させ、ネガコン圧pnが下降すると斜板11aがその角度を大きくするように傾転して油圧ポンプ11の吐出流量を増加させるようになっている。
また、主通路12には供給通路17が繋がっており、この供給通路17を介して吐出された油圧が各アクチュエータ7,9,10に供給される。供給通路17は、油圧ポンプ11の下流側であって3つのバルブユニット21,22,23の上流側において主通路12から分岐している。供給通路17もまたその下流側で3つに分岐しており、分岐する各々の通路部17a,17b,17cには、3つのバルブユニット21,22,23が夫々接続されている。また、3つのバルブユニット21,22,23は、タンク通路18に繋がっており、このタンク通路18を介してタンク25に繋がっている。
これら3つのバルブユニット21,22,23のうち最も上流側にあるブーム用バルブユニット21は、ブーム用シリンダ7に流す油圧の流れる方向及び流量を制御し、最も下流側に位置するアーム用バルブユニット23は、アーム用シリンダ9に流す油圧の流れる方向及び流量を制御するようになっている。更に、これら2つのバルブユニット21,23の間に位置する旋回用バルブユニット22は、旋回体5を旋回させる旋回用モータ10に流す油圧の流れる方向及び流量を制御するようになっている。これら3つのバルブユニット21,22,23は、駆動するアクチュエータが異なる点を除いて同様の構成及び機能を有している。以下では、ブーム用バルブユニット21の構成について詳しく説明し、旋回用バルブユニット22及びアーム用バルブユニット23の構成については、異なる点について主に説明し、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。また、旋回用バルブユニット22及びアーム用バルブユニット23の機能については、異なる点について主に説明し、同一の機能については説明を省略する。
[ブーム用バルブユニット]
ブーム用バルブユニット21は、油圧の流れる方向及びその流量を制御する方向制御弁(コントロール弁)26を有している。方向制御弁26には、供給通路17、タンク通路18、第1給排通路31及び第2給排通路32が接続されている。第1給排通路31は、ブーム用シリンダ7のヘッド側7aに繋がっており、第2給排通路32は、ブーム用シリンダ7のロッド側7bに繋がっている。また、方向制御弁26は、スプール27を有しており、このスプール27の位置に応じて油圧の流れる方向及び流量を制御するようになっている。
ブーム用バルブユニット21は、油圧の流れる方向及びその流量を制御する方向制御弁(コントロール弁)26を有している。方向制御弁26には、供給通路17、タンク通路18、第1給排通路31及び第2給排通路32が接続されている。第1給排通路31は、ブーム用シリンダ7のヘッド側7aに繋がっており、第2給排通路32は、ブーム用シリンダ7のロッド側7bに繋がっている。また、方向制御弁26は、スプール27を有しており、このスプール27の位置に応じて油圧の流れる方向及び流量を制御するようになっている。
更に詳細に説明すると、スプール27は、中立位置Mから第1オフセット位置S1及び第2オフセット位置S2の方へと移動可能に構成されており、中立位置Mでは、主通路12が連通し、供給通路17、タンク通路18、第1給排通路31及び第2給排通路32が夫々遮断されている。これにより、ブーム用シリンダ7への油圧の給排が止まり、ブーム6の動きが止まるようになっている。他方、主通路12が連通することでネガコン圧pnが高くなり、油圧ポンプ11の吐出流量が減少する。
中立位置Mから第1オフセット位置S1の方へとスプール27を移動させると、供給通路17が第1給排通路31に繋がり、第2給排通路32がタンク通路18に繋がる。これにより、ブーム用シリンダ7のヘッド側7aに油圧が供給されてブーム用シリンダ7が伸長し、ブーム6が上方に向かって揺動する。他方、主通路12はスプール27によって絞られ、やがて遮断されるようになっている。これにより、ネガコン圧pnが低下し、油圧ポンプ11の吐出流量が増加する。
また、中立位置Mから第2オフセット位置S2の方へとスプール27を移動させると、供給通路17が第2給排通路32に繋がり、第1給排通路31がタンク通路18に繋がる。これにより、ブーム用シリンダ7のロッド側に油圧が供給されてブーム用シリンダ7が収縮し、ブーム6が下方に向かって揺動する。他方、主通路12は、スプール27によって絞られ、やがて遮断されるようになっている。これにより、ネガコン圧pnが低下し、油圧ポンプ11の吐出流量が増加する。
このように接続先を切換えるスプール27には、互いに抗する2つのパイロット圧p1,p2が与えられており、パイロット圧p1、p2に応じた位置にスプール27が移動するようになっている。即ち、方向制御弁26は、パイロット圧p1、p2に応じた方向及び流量の油圧をブーム用シリンダ7に供給するようになっている。これら2つのパイロット圧p1,p2は、第1パイロット通路34及び第2パイロット通路35を通じて導かれるようになっている。
第1パイロット通路34には、第1切換弁41が設けられており、この第1切換弁41は、操作弁36及び第1電磁比例制御弁(圧力調整弁)42に夫々繋がっている。第1切換弁41は、第1電磁比例制御弁42からの出力圧をパイロット圧として受けており、このパイロット圧が所定圧力以下で第1パイロット通路34を操作弁36に接続し、パイロット圧が所定圧力を超えると第1パイロット通路34の接続先を操作弁36から第1電磁比例制御弁42からの出力圧に切換えるように構成されている。
また、第2パイロット通路35にも同様に第2切換弁44が設けられており、第2切換弁44は、操作弁36及び第2電磁比例制御弁(圧力調整弁)45に夫々繋がっている。第2切換弁44は、第2電磁比例制御弁45からの出力圧をパイロット圧として受けており、このパイロット圧が所定圧力以下で第2パイロット通路35を操作弁36に接続し、パイロット圧が所定圧力を超えると第2パイロット通路35の接続先を操作弁36から第2電磁比例制御弁45からの出力圧に切換えるように構成されている。
第1切換弁41(又は第2切換弁44)によって、パイロット圧として方向制御弁26に与えられる液圧を第1電磁比例制御弁42(又は第2電磁比例制御弁45)の出力圧から操作弁36の指令圧とに切換えることができる。これにより、第1電磁比例制御弁42(又は第2電磁比例制御弁45)に不具合が生じて作動しない場合であっても、方向制御弁26に与えるパイロット圧を第1電磁比例制御弁42(又は第2電磁比例制御弁45)の出力圧から操作弁36の指令圧へと第1切換弁41(又は第2切換弁44)によって切換えることでアクチュエータを通常通り駆動することができる。
つまり、後述する制御装置50を含めたパイロット操作系に係る電子機器が電気的に制御不能となった場合であっても、アクチュエータの従来通りの制御が可能となるため、液圧駆動装置のフェールセーフが実現できる。
圧力調整弁である第1電磁比例制御弁42及び第2電磁比例制御弁45は、いわゆるノーマルクローズド形の正比例制御弁である。各電磁比例制御弁42,45は、パイロットポンプ47に接続されており、パイロットポンプ47は、エンジンEに連結されており(図示せず)、エンジンEが回転駆動することによって油圧を吐出するように構成されている。各電磁比例制御弁42,45は、そこに流される電流に応じた出力圧にパイロットポンプ47からの油圧を調整して各電磁弁用通路43,46に夫々出力するようになっている。
電磁弁用通路43,46に出力圧が出力される、例えば第1電磁比例制御弁42から第1電磁弁用通路43に第1出力圧が出力され、その出力圧が第1切換弁41の切換圧を超えると、第1切換弁41によって第1パイロット通路34の接続先が第1電磁弁用通路43に切換えられる。これにより、第1出力圧が第1パイロット圧p1として方向制御弁26に入力される。他方、第1電磁比例制御弁42からの出力圧が前記切換圧より低くなると、第1パイロット通路34の接続先が第1切換弁41によって第1電磁比例制御弁42から操作弁36に切換えられる。
また、第2電磁比例制御弁45から第2電磁弁用通路46に第2出力圧が出力され、その出力圧が第2切換弁44の切換圧を越えると、第2切換弁44によって第2パイロット通路35の接続先が第2電磁弁用通路46に切換えられる。これにより、第2出力圧が第2パイロット圧p2として方向制御弁26に入力される。他方、第2電磁比例制御弁45からの出力圧が前記切換圧より低くなると第2パイロット通路35の接続先が第2切換弁44によって第2電磁比例制御弁45から操作弁36に切換えられる。
操作弁36は、操作レバー37を有し、操作レバー37の操作量に応じた油圧を操作レバー37の操作方向に応じた方向に出力するようになっている。更に詳細に説明すると、操作弁36は、パイロットポンプ47に接続されており、第1操作弁用通路48及び第2操作弁用通路49を有している。第1操作弁用通路48が第1切換弁41に繋がり、第2操作弁用通路49が第2切換弁44に繋がっている。操作弁36は、操作レバー37が第1方向(例えば前方)に操作されると操作レバー37の操作量に応じた第1指令圧を第1操作弁用通路48に出力し、また操作レバー37が第2方向(例えば、後方)に操作されると操作レバー37の操作量に応じた第2指令圧を第2操作弁用通路49に出力するようになっている。
また、第1操作弁用通路48には、そこに出力された第1指令圧を検出する第1圧力センサPS1が設けられている。また、第2操作弁用通路49には、そこに出力された第2指令圧を検出する第2圧力センサPS2が設けられている。これら2つの圧力センサPS1,PS2は、前述する2つの電磁比例制御弁42,45と共に制御装置50に電気的に接続されている。
制御装置50は、2つの圧力センサPS1及びPS2から第1指令圧及び第2指令圧を夫々取得するようになっており、取得した第1指令圧及び第2指令圧に基づいて操作レバー37の操作状態(操作量及び操作方向)を検出するようになっている。また、制御装置50は、2つの電磁比例制御弁42,45に電流(指令信号)を流すようになっており、出力される指令信号は、予め定められた出力特性及び操作レバー37の操作量に基づいて決定される。指令信号を決定する電磁比例制御弁42,45の出力特性は、電磁比例制御弁42,45毎に複数個が制御装置50で記憶されている(例えば、後述する第1出力特性〜第3出力特性)。制御装置50は、油圧駆動装置1の作動状態が所定の作動条件を充足しているか否かを判定し、その判定結果に基づいていずれの出力特性を用いるかを決定するようになっている。
出力特性の決定方法の詳細については後述するが、作動条件には、例えば、他のバルブユニット22,23の作動状態(即ち、他の操作レバー37の操作状態)、エンジンEの回転数、油温が含まれ、エンジンEの回転数、油温については、図示しないセンサにより検出されるようになっている。
このように構成されているブーム用バルブユニット21では、操作レバー37が第1方向に操作されて操作弁36から第1指令圧が出力されると、第1圧力センサPS1が第1指令圧を検出し、検出した第1指令圧が制御装置50に送られる。そうすると、制御装置50は、油圧駆動装置1の作動状態がいずれの作動条件を充足しているかを判定し、この判定結果に基づいて指令信号の算出に利用する出力特性を選択する。その後、制御装置50は、選択した出力特性に基づいて第1指令圧に応じた指令信号を算出する。算出された指令信号は、制御装置50によって第1電磁比例制御弁42に流され、第1電磁比例制御弁42によって指令信号に応じた圧力の第1出力圧が第1電磁弁用通路43に出力される。この通路43の圧力が予め定められた第1切換弁の切換圧より高くなると、第1切換弁41によって第1パイロット通路34の接続先が第1操作弁用通路48から第1電磁弁用通路43に切換えられ、第1出力圧が第1パイロット圧p1として方向制御弁26に入力される。これにより、スプール27が第1パイロット圧p1によって第1オフセット位置S1の方へと押される。これにより、ブーム用シリンダ7のヘッド側7aに導かれ、ブーム6が上方に持ち上げられる。
他方、操作レバー37が第2方向に操作されて操作弁36から第2指令圧が出力されると、第2圧力センサPS2が第2指令圧を検出し、検出した第2指令圧が制御装置50に送られる。そうすると、制御装置50は、油圧駆動装置1の作動状態がいずれの作動条件を充足しているかを判定し、この判定結果に基づいて指令信号の算出に利用する出力特性を選択する。その後、制御装置50は、選択した出力特性に基づいて第2指令圧に応じた指令信号を算出する。算出された指令信号は制御装置50によって第2電磁比例制御弁45に流され、第2電磁比例制御弁45によって指令信号に応じた圧力の第2出力圧が第2電磁弁用通路46に出力される。その通路46の圧力が予め定められた第2切換弁の切換圧より高くなると、第2切換弁44によって第2パイロット通路35の接続先が第2操作弁用通路49から第2電磁弁用通路46に切換えられ、第2出力圧が第2パイロット圧p2として方向制御弁26に入力される。これにより、スプール27が第2パイロット圧p2によって第2オフセット位置S2の方へと押される。これにより、ブーム用シリンダ7のロッド側7bに導かれ、ブーム6が下方に下げられる。
このように制御する制御装置50では、油圧駆動装置1の作動状態を様々なセンサによって検出し、その検出結果に基づいていずれの作動条件を充足しているか否かを判定して利用する出力特性を選択している。例えば、油温センサにより検出される油温が予め定められた第1の所定温度以上であるという作動条件を充足すると制御装置50が判定すると、制御装置50は、ブーム用シリンダ7に油圧を流れにくくするような出力特性(即ち、指令圧に対して各電磁比例制御弁42,45に流す電流を小さくして出力圧を低くするような出力特性)を選択する。これにより、ブーム用シリンダ7に流れる油圧の流量を規制することができ、粘度が低い高温環境下においてブーム6の動作開始時に生じるブーム用シリンダ7への供給過多を抑えて供給過多によって生じる衝撃を緩和することができる。
逆に、油温センサにより検出された油温が別の第2の所定温度(<第1の所定温度)以上であるという作動条件を充足しないと制御装置50が判定すると、制御装置50は、ブーム用シリンダ7に油圧を流れやすくするような出力特性(即ち、指令圧に対して電磁比例制御弁42,45に流す電流を大きくして出力圧を大きくするような出力特性)を選択する。これにより、ブーム用シリンダ7に流れる油の流量を増やすことができ、粘度が高い低温環境下においてブーム6の動作開始時に生じるブーム用シリンダ7の供給過少を抑えて供給過少によって生じるブーム6の動作のもたつきを解消することができる。
同様に、エンジンEの回転数を作動条件とし、回転数が大きい場合にブーム用シリンダ7に流れる油圧の流量を規制して動作開始時の衝撃を緩和させるような出力特性を制御装置50に選択させ、回転数が小さい場合にブーム用バルブユニット21からブーム用シリンダ7に油圧を流れやすくしてブーム6の動作開始時のもたつきを解消することができるような出力特性を制御装置50に選択させてもよい。また、ブーム6の負荷を作動条件とし、その負荷に応じて流量を規制したり許容したりするようにすることもできる。
このようにブーム6を動作させるブーム用バルブユニット21では、スプール27が指令信号に応じた位置に移動する。それ故、出力特性の内容を変更することで、作動条件に応じてブーム用シリンダ7に流れる流量が変動することを抑えることができる。これにより、作動条件に応じて操作レバー37の操作量に対するブーム用シリンダ7の駆動速度が変化することをおさえることができる。
従来では、操作レバー37の操作量に対するブーム用シリンダ7の駆動速度を変更するためには、スプール27の開度をチューニングしたり、各パイロット圧p1、p2に夫々抗するようにスプール27に設けられているばね27a、27bを変えたりする必要がある。これに対して、出力特性の内容を制御装置50で変更することで操作レバー37の操作量に対するブーム用シリンダ7の駆動速度を変更すことができるので、操作レバー37の操作量に対するブーム用シリンダ7の駆動速度の調整が容易になる。
また、ブーム用バルブユニット21では、ノーマルクローズド形の各電磁比例制御弁42,45を採用しているので、これらに電気系の不具合等(コントローラの作動不良も含む)が生じてそれらが作動しなくなると、電磁弁用通路43,46に出力圧が出力されなくなる。そうすると、操作レバー37の操作後もパイロット通路34,35の接続先が電磁弁用通路43,46に切換えられずに各操作弁用通路48,49に繋がったままとなる。そのため、制御装置50を含めたパイロット操作系に係る電子機器が電気的に制御不能になって、各電磁比例制御弁42,45が作動しない場合、操作弁36から出力される指令圧が方向制御弁26に与えられる。それ故、各電磁比例制御弁42,45が作動しなくてもブーム用シリンダ7を作動させることができ、ブーム用バルブユニット21においてフェイルセーフを実現することができる。
[旋回用バルブユニット]
旋回用バルブユニット22では、第1給排通路31及び第2給排通路32が旋回用モータ10に接続されている。旋回用モータ10は、いわゆる油圧モータであり、2つのポート10a,10bを有している。旋回用モータ10は、油圧が供給されるポート10a,10bに応じて正回転及び逆回転するようになっており、第1ポート10aに第1給排通路31が接続され、第2ポート10bに第2給排通路32が接続されている。
旋回用バルブユニット22では、第1給排通路31及び第2給排通路32が旋回用モータ10に接続されている。旋回用モータ10は、いわゆる油圧モータであり、2つのポート10a,10bを有している。旋回用モータ10は、油圧が供給されるポート10a,10bに応じて正回転及び逆回転するようになっており、第1ポート10aに第1給排通路31が接続され、第2ポート10bに第2給排通路32が接続されている。
このように構成される旋回用バルブユニット22では、スプール27が中立位置Mに位置すると、旋回用モータ10への油圧の給排が止まって旋回体5の旋回が止まる。スプール27が第1オフセット位置S1に位置すると旋回用モータ10が正回転して旋回体5が旋回し、スプール27が第2オフセット位置S2に位置すると旋回用モータ10が逆回転して旋回体5が旋回するようになっている。
また、旋回用バルブユニット22では、第1指令圧を検出する第3圧力センサPS3が第1操作弁用通路48に設けられ、第2指令圧を検出する第4圧力センサPS4が第2操作弁用通路49に設けられている。第3圧力センサPS3及び第4圧力センサPS4は制御装置50に電気的に接続されており、制御装置50は第3圧力センサPS3及び第4圧力センサPS4から第1指令圧及び第2指令圧を取得するようになっている。
このように構成される旋回用バルブユニット22では、まず制御装置50が充足する作動条件に応じた出力特性を選択する。なお、作動条件及び出力特性は、各バルブユニット21,22,23毎に、且つ電磁比例制御弁42,45毎に別々に設定されている。そして、選択された出力特性に基づいて第3圧力センサPS3及び第4圧力センサPS4から送られてくる第1指令圧又は第2指令圧に応じた指令信号を算出する。例えば、操作レバー37が第1方向に操作されると、制御装置50は選択した出力特性に基づいて出力圧に応じた指令信号を第1電磁比例制御弁42に流す。これにより、スプール27が第1オフセット位置S1に移動し、指令信号に応じた流量の油圧が旋回用モータ10の第1ポート10aに供給される。他方、操作レバー37が第2方向に操作されると、制御装置50は選択した出力特性に基づいて出力圧に応じた指令信号を第2電磁比例制御弁45に流す。これにより、スプール27が第2オフセット位置S2に移動し、指令信号に応じた流量の油圧が第2ポート10bに供給される。
このように、旋回用バルブユニット22では、油圧駆動装置1の作動状態に応じて選択される出力特性に基づいて指令信号を算出しているので、ブーム用バルブユニット21と同様に旋回用モータ10の動作開始時における衝撃及びもたつきを低減することができる。また、旋回用バルブユニット22では、旋回用モータ10の動作開始時に方向制御弁26の開度を絞るように出力特性を選択させることで多量の高圧の油が旋回用モータ10に流れることを防ぐことができ、省エネルギー化を達成することができる。
[アーム用バルブユニット]
アーム用バルブユニット23では、第1給排通路31及び第2給排通路32がアーム用シリンダ9のヘッド側9a及びロッド側9bに夫々繋がっている。アーム用シリンダ9は、そのヘッド側9aに油圧が供給されると伸長し、ロッド側9bに油圧が供給されると収縮するようになっている。
アーム用バルブユニット23では、第1給排通路31及び第2給排通路32がアーム用シリンダ9のヘッド側9a及びロッド側9bに夫々繋がっている。アーム用シリンダ9は、そのヘッド側9aに油圧が供給されると伸長し、ロッド側9bに油圧が供給されると収縮するようになっている。
このようにアーム用シリンダ9に接続されているアーム用バルブユニット23は、そのスプール27が中立位置Mに位置すると、アーム用シリンダ9への油圧の給排を止めてアーム8の動きを止めるようになっている。また、アーム用バルブユニット23は、スプール27が第1オフセット位置S1に位置すると、アーム用シリンダ9のヘッド側9aに油圧を供給してアーム8を後方(引く側)に揺動させ、スプール27が第2オフセット位置S2に位置すると、アーム用シリンダ9のロッド側9bに油圧を供給してアーム8を前方(押す側)に揺動させるようになっている。
また、アーム用バルブユニット23では、第1指令圧を検出する第5圧力センサPS5が第1操作弁用通路48に設けられ、第2指令圧を検出する第6圧力センサPS6が第2操作弁用通路49に設けられている。第5圧力センサPS5及び第6圧力センサPS6は制御装置50に電気的に接続されており、制御装置50は第5圧力センサPS5及び第6圧力センサPS6から第1指令圧及び第2指令圧を取得するようになっている。
このように構成されるアーム用バルブユニット23では、まず制御装置50が充足する作動条件に応じた出力特性を選択する。そして、選択された出力特性に基づいて第5圧力センサPS5及び第6圧力センサPS6から送られてくる第1指令圧又は第2指令圧に基づいて制御装置50が指令信号を算出する。例えば、操作レバー37が第1方向に操作されると、制御装置50は選択した出力特性に基づいて出力圧に応じた指令信号を第1電磁比例制御弁42に流す。これにより、スプール27が第1オフセット位置S1方向に移動し、指令信号並びに負荷圧力に応じた流量の油圧がアーム用シリンダ9のヘッド側9aに供給される。他方、操作レバー37が第2方向に操作されると、制御装置50は選択した出力特性に基づいて出力圧に応じた指令信号を第2電磁比例制御弁45に流す。これにより、スプール27が第2オフセット位置S2方向に移動し、指令信号並びに負荷圧力に応じた流量の油圧がアーム用シリンダ9のロッド側9bに供給される。
このように、アーム用バルブユニット23では、油圧駆動装置1の作動状態に応じて選択される出力特性に基づいて指令信号を算出しているので、ブーム用バルブユニット21と同様にアーム用シリンダ9の動作開始時における衝撃及びもたつきを低減することができる。
[油圧駆動装置の機能]
油圧駆動装置1では、前述のように各バルブユニット21,22,23の操作レバー37が操作されるとそれの操作方向に応じた出力圧が操作弁36から出力される。出力された出力圧が圧力センサPS1〜PS6のいずれかで検出されると、制御装置50は、操作された操作弁36又は操作レバー37に対応する電磁比例制御弁42,45に指令信号を流すべく、対応する電磁比例制御弁42,45の出力特性を油圧駆動装置1の作動条件に応じて選択し、選択された出力特性に基づいて指令信号を算出する。操作レバー37が単独で夫々操作されている場合、制御装置50は、上述するような動作開始時を除いて基本的に基準となる第1出力特性を選択し、この第1出力特性に基づいて操作レバー37の操作量に対応する指令信号を電磁比例制御弁42,45に流す。これにより、電磁比例制御弁42,45から指令信号に対応する出力圧が出力され、各アクチュエータ7,9,10をそれに対応する操作レバー37の操作量と各アクチュエータの負荷圧力に応じた駆動速度で動かすことができる。
油圧駆動装置1では、前述のように各バルブユニット21,22,23の操作レバー37が操作されるとそれの操作方向に応じた出力圧が操作弁36から出力される。出力された出力圧が圧力センサPS1〜PS6のいずれかで検出されると、制御装置50は、操作された操作弁36又は操作レバー37に対応する電磁比例制御弁42,45に指令信号を流すべく、対応する電磁比例制御弁42,45の出力特性を油圧駆動装置1の作動条件に応じて選択し、選択された出力特性に基づいて指令信号を算出する。操作レバー37が単独で夫々操作されている場合、制御装置50は、上述するような動作開始時を除いて基本的に基準となる第1出力特性を選択し、この第1出力特性に基づいて操作レバー37の操作量に対応する指令信号を電磁比例制御弁42,45に流す。これにより、電磁比例制御弁42,45から指令信号に対応する出力圧が出力され、各アクチュエータ7,9,10をそれに対応する操作レバー37の操作量と各アクチュエータの負荷圧力に応じた駆動速度で動かすことができる。
他方、2つ以上の操作レバー37が同時に操作されている場合、以下のように機能する。制御装置50は、複数の圧力センサPS1〜PS6のうち2つ以上で指令圧が検出されると、出力圧を出力させる電磁比例制御弁42,45の出力特性を選択する。ここで、制御装置50は、2つ以上の操作レバー37が同時に操作されているという作動条件を充足すると判定するので、この判定結果に基づいて出力特性の選択し、各電磁比例制御弁42,45に出力する指令信号を算出する。
選択される出力特性について更に詳しく説明すると、操作レバー37が同時に操作されたバルブユニット21,22,23のうちそれが駆動するアクチュエータ7,9,10の負荷が大きいものに対しては、電磁比例制御弁42,45に出力する指令信号が第1出力特性より大きい第2出力特性が選択される。この第2出力特性が選択されると、第1出力特性の場合より方向制御弁26の開度が大きくなり、その方向制御弁26からアクチュエータ7,9,10に流れる油の流量が増加し、他のアクチュエータ7,9,10に流れる流量が減少する。
また、上記とは逆に、操作レバー37が同時に操作されたバルブユニット21,22,23のうちそれが駆動するアクチュエータ7,9,10の負荷が小さいものに対して、電磁比例制御弁42,45に出力する指令信号が第1出力特性より大きい第2出力特性が選択されるように構成しても良い。
そのため、2つ以上の操作レバー37が同時に操作されている場合と単独操作されている場合とでは、アクチュエータ7,9,10の動作速度と操作レバー37の操作量との対応関係が異なる。
上述するように操作レバー37の操作状態に応じて出力特性を変更することにより、各アクチュエータ7,9,10に流れる圧油の流量を各電磁比例制御弁の出力特性に応じて制御することができる。また、出力特性の内容を調整することで、各アクチュエータ7,9,10に流れる圧油の流量配分を調整することができる。本実施形態では、操作レバー37が単独及び複数同時のどちらで操作された場合でも、操作された操作レバー37に対応する各電磁比例制御弁の出力特性が適宜選択されるように構成されている。
以下では、ブーム用バルブユニット21の操作レバー37がブーム6を上げるように操作された場合を例にとって、図4のフローチャートと図5(a)〜(c)のグラフを参照しながら具体的に説明する。なお、図5(a)〜(c)の縦軸は、ブーム用バルブユニット21の操作弁36の第1指令圧、ブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁の第1出力圧、及びブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開口面積を示しており、横軸は、ブーム用バルブユニット21の操作レバー37の操作量を示している。
ブーム用バルブユニット21の操作レバー37が第1方向に操作されて操作弁36から第1指令圧が出力されると、制御装置50がブーム6の上げの動作を行うことを検出してブーム上げ処理が実行され、ステップST1に移行する。ステップST1では、旋回用バルブユニット22の操作レバー37が操作されているか否かを制御装置50が判定する。即ち、第3圧力センサPS3及び第4圧力センサPS4で夫々検出される出力圧が所定圧力(例えば、0.05MPa)以下であるか否かを制御装置50が判定する。第3圧力センサPS3及び第4圧力センサPS4で検出される出力圧が共に所定圧力以下であると判定されると、ステップST2に移行する。ステップST2では、アーム用バルブユニット23の操作レバー37が第1方向に操作されているか、即ち第5圧力センサPS5及び第6圧力センサPS6が所定圧力(例えば、0.05MPa)以下であるか否かを判定する。第5圧力センサPS5及び第6圧力センサPS6で夫々検出される出力圧が所定圧力以下であると判定されると、ステップST3に移行する。
制御装置50は、ステップST3に移行することでブーム用バルブユニット21の操作レバー37が単独操作であると判定された場合の制御を実行する。ステップST3では、まず制御装置50が第1出力特性を選択する。この出力圧の特性は操作弁の出力圧(指令圧)と同じ特性を有する。この第1出力特性に基づいて第1圧力センサPS1で検出された第1指令圧に応じた指令信号を算出する。算出されると、ステップST4に移行する。
ステップST4では、制御装置50が算出された指令信号をブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁42に流す。そうすると、操作レバー37の操作量に対して図5(a)のように単調に増加する操作弁36の出力圧(指令圧)に対して、第1電磁比例制御弁42から操作レバー37の操作量に対して図5(b)の実線で示すような第1出力圧が出力される。このような第1出力圧が出力されることで、操作レバー37の操作量に対してブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開度が図5(c)の実線で示すように変化する。これにより、操作レバー37の操作量並びに負荷圧力(ブーム用シリンダのヘッド側7aの圧力)に応じた流量の油圧がブーム用シリンダ7のヘッド側7aに導かれ、その流量に応じた駆動速度でブーム6が作動する。
他方、ステップST2で第5圧力センサPS5及び第6圧力センサPS6が所定圧力を超えていると判定されると、ステップST5に移行する。制御装置50は、ステップST5においてブーム用バルブユニット21及びアーム用バルブユニット23の操作レバー37が同時に操作されていると判定された場合の制御を実行する。ステップST5では、まず制御装置50がブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁42に関して第2出力特性を選択する。この第2出力特性は、その出力圧が切換弁の切換圧より低い範囲では操作弁の指令圧と同じ特性を有する。制御装置50は、この第2出力特性に基づいて第1圧力センサPS1で検出された第1指令圧に応じた指令信号を算出する。算出されると、ステップST4に移行する。
ステップST4では、制御装置50は、算出された指令信号をブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁42に流す。そうすると、操作レバー37の操作量に対して図5(a)のように単調に増加する操作弁36の出力圧に対して、第1電磁比例制御弁42から操作レバー37の操作量に対して図5(b)の一点鎖線で示すような第1出力圧が出力される。このような第1出力圧が出力されることで、操作レバー37の操作量に対してブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開度が図5(c)の一点鎖線で示すように変化する。即ち、ブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開度が単独操作された場合(図5(c)の実線)よりブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開口が大きく開くようになる。
ブーム用シリンダ7はアーム用シリンダ9より負荷が大きいので、2つの操作レバー37が同時に操作されるとブーム用シリンダ7に油圧が流れにくくなる。ブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開口を大きくすることでブーム用シリンダ7に流れる油圧の流量の減少を抑えることができる。そして、制御装置50において指令信号の補正を実行することで、2つの操作レバー37が同時に操作されても、ブーム用シリンダ7及びアーム用シリンダ9が対応する操作レバー37の操作量により忠実な駆動速度で駆動させることができる。
なお、アーム用バルブユニット23の電磁比例制御弁42,45には第1出力特性に基づいて算出された指令信号が流れ、アーム用バルブユニット23の電磁比例制御弁42,45からは例えば図5(b)の実線に示されるような出力圧が出力される。但し、このように第1出力特性が選択される場合に限定されず、アーム用バルブユニット23に流れる油の流量を減少させるべく制御装置50が後述する第3出力特性を選択してこの第3出力特性に基づいて指令信号を算出するようにしてもよい。
また、ステップST1において第3圧力センサPS3及び第4圧力センサPS4のいずれか一方が所定圧力を超えていると判定されると、ステップST6に移行する。制御装置50は、ステップST6に移行することでブーム用バルブユニット21及び旋回用バルブユニット22の操作レバー37が同時に操作されていると判定された場合の制御を実行する。ステップST6では、まず制御装置50がブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁42に関して第3出力特性を選択する。この第3出力特性も、その出力圧が切換弁の切換圧より低い範囲では操作弁の指令圧と同じ特性を有する。この第3出力特性に基づいて第1圧力センサPS1で検出された第1指令圧に応じた指令信号を算出する。算出すると、ステップST4に移行する。
ステップST4では、制御装置50は、算出された指令信号をブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁42に流す。そうすると、操作レバー37の操作量に対して図5(a)のように単調に増加する操作弁36の出力圧に対して、第1電磁比例制御弁42から操作レバー37の操作量に対して図5(b)の二点鎖線で示すような出力圧が出力される。このような出力圧が出力されることで、操作レバー37の操作量に対してブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開度が図5(c)の二点鎖線で示すように変化する。即ち、ブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開度が単独操作された場合(図5(c)の実線)よりブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開口が絞られる。
ブーム用シリンダ7は旋回用モータ10より負荷が小さいので、2つの操作レバー37が同時に操作されるとブーム用シリンダ7に油圧が優先的に流れるが、ブーム用バルブユニット21の方向制御弁26の開口を絞ることでブーム用シリンダ7に流れる油の流量の増加を抑えることができる。そして、制御装置50において指令信号の補正を実行することで、2つの操作レバー27が同時に操作されても、ブーム用シリンダ7及び旋回用モータ10が対応する操作レバー37の操作量により忠実な駆動速度で駆動させることができる。
なお、旋回用バルブユニット22の電磁比例制御弁42,45には第1出力特性に基づいて算出された指令信号が流れ、旋回用バルブユニット22の電磁比例制御弁42,45からは例えば図5(b)の実線に示されるような出力圧が出力される。但し、このように第1出力特性が選択される場合に限定されず、旋回用バルブユニット22に流れる油の流量を増加させるべく制御装置50が第2出力特性を選択してこの第2出力特性に基づいて指令信号を算出するようにしてもよい。
このような動作をする油圧駆動装置1では、油圧駆動装置1の作動状態に応じて指令信号の出力特性を切換えているので、操作レバー37の操作量に極めて忠実な流量の油を各アクチュエータ7,9,10に供給することができる。これにより、旋回用モータ10のリリーフ弁が作動して、熱等として放出するエネルギ消費を減少することができ、油圧駆動装置1の省エネルギー化を図ることができる。
また、油圧駆動装置1では、上述するように、出力特性の内容を調整することによって、操作レバー37の操作量に対するアクチュエータ7,9,10の駆動速度を変更することができる。従って、油圧パイロット式制御(操作弁の指令圧をコントロール弁のパイロット信号として用いる制御)を採用した場合のようなチューニング(つまり、最適開口面積の設定)を最小限だけ行えばよく、油圧駆動装置1の開発工数を短縮することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態の油圧駆動装置1Aは、第1実施形態の油圧駆動装置1と構成が類似している。以下では、第2実施形態の油圧駆動装置1Aの構成については、第1実施形態の油圧駆動装置1と異なる点について主に説明し、同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
第2実施形態の油圧駆動装置1Aは、第1実施形態の油圧駆動装置1と構成が類似している。以下では、第2実施形態の油圧駆動装置1Aの構成については、第1実施形態の油圧駆動装置1と異なる点について主に説明し、同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
油圧駆動装置1Aは、ポジティブコントロール方式の油圧駆動回路で構成されており、主通路12Aが絞り24を介することなくタンク25に直接接続されている。また、油圧駆動装置1Aでは、サーボピストン機構16にポジコン通路15Aを介してパイロットポンプ47が接続されており、ポジコン通路15Aに電磁弁19が介在している。
電磁弁19は、ノーマルクローズ形の電磁制御弁であり、パイロットポンプ47から吐出された油圧を電磁弁19に流れる電流に応じた圧力に減圧してポジコン圧ppとして出力するようになっている。このようにして出力されたポジコン圧ppは、サーボピストン機構16に導かれ、サーボピストン16aは、このポジコン圧ppに応じた位置に移動するようになっている。これにより、斜板11aがポジコン圧ppに応じた角度に傾転する。
このように構成される電磁弁19は、制御装置50に接続されており、制御装置50は、各圧力センサPS1〜6から取得する出力圧に基づいて電磁弁19に流す電流を決定している。例えば、制御装置50は取得する出力圧に応じた電流、即ち出力圧が大きいとそれに応じた大きな電流を電磁弁19に流し、出力圧が小さいとそれに応じた小さな電流を電磁弁19に流すようになっている。つまり、制御装置50は、操作レバー37の操作量に応じた電流を電磁弁19に流し、その操作量に応じた流量の油を油圧ポンプ11から出力させるようになっている。
また、制御装置50は、出力圧を検出する圧力センサPS1〜6の個数に応じても電磁弁19に流す電流を調整しており、複数の圧力センサPS1〜6にて同時に出力圧を検出するとその個数に応じた大きな電流を電磁弁19に流すようになっている。つまり、制御装置50は、同時に操作される操作レバー37の個数に応じた電流を電磁弁19に流し、その操作量に応じた流量の油を油圧ポンプ11から出力させるようになっている。ただし、電磁弁19に流す電流は、最大値が予め定められており、上記の制御は最大値を超えない範囲で実行される。
このように構成される油圧駆動装置1Aは、ポジティブコントロール方式の油圧駆動回路を適用している点による作用効果を除いて、第1実施形態の油圧駆動装置1と同様の作用効果を奏する。
<その他の形態>
油圧駆動装置1,1Aでは、主にブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁42に流す指令信号を算出する出力特性を制御装置50が切換えていたが、同時に作動する旋回用バルブユニット22又はアーム用バルブユニット23の電磁比例制御弁42,45に流す指令信号を算出する出力特性を制御装置50を切換えるようにしてもよい。この際、油圧駆動装置1の作動状態にかかわらず第1電磁比例制御弁42に流す指令信号を算出するための出力特性を第1出力特性から切換えないようにしてもよい。
油圧駆動装置1,1Aでは、主にブーム用バルブユニット21の第1電磁比例制御弁42に流す指令信号を算出する出力特性を制御装置50が切換えていたが、同時に作動する旋回用バルブユニット22又はアーム用バルブユニット23の電磁比例制御弁42,45に流す指令信号を算出する出力特性を制御装置50を切換えるようにしてもよい。この際、油圧駆動装置1の作動状態にかかわらず第1電磁比例制御弁42に流す指令信号を算出するための出力特性を第1出力特性から切換えないようにしてもよい。
油圧駆動装置1,1Aで駆動するアクチュエータは、上述するものに限定されず、バケット用シリンダ、ステアリング用シリンダ、又は走行駆動用モータであってもよい。また、油圧ポンプ11は、必ずしも可変容量型のポンプである必要はなく、固定容量型のポンプであっても、斜軸型のポンプであってもよい。また、油圧ポンプ11を回転駆動するのはエンジンに限らず電動機であってもよい。更に、電磁比例制御弁42,45は、ノーマルクローズド形であることが好ましいが、ノーマルオープン形の電磁比例制御弁であってもよい。また、作動圧として使用される圧液は、油に限定されず、水やその他の液体であってもよい。
1,1A 油圧駆動装置
2 油圧ショベル
7 ブーム用シリンダ
9 アーム用シリンダ
10 旋回用モータ
11 油圧ポンプ
26 方向制御弁(コントロール弁)
27 スプール
36 操作弁
37 操作レバー
41 第1切換弁
42 第1電磁比例制御弁(圧力調整弁)
44 第2切換弁
45 第2電磁比例制御弁(圧力調整弁)
50 制御装置
2 油圧ショベル
7 ブーム用シリンダ
9 アーム用シリンダ
10 旋回用モータ
11 油圧ポンプ
26 方向制御弁(コントロール弁)
27 スプール
36 操作弁
37 操作レバー
41 第1切換弁
42 第1電磁比例制御弁(圧力調整弁)
44 第2切換弁
45 第2電磁比例制御弁(圧力調整弁)
50 制御装置
Claims (5)
- 複数のアクチュエータに接続され、液圧ポンプから吐出される圧液を前記アクチュエータに夫々供給して前記アクチュエータの各々を駆動する液圧駆動装置であって、
前記アクチュエータ毎に設けられ、与えられるパイロット圧と前記アクチュエータの負荷圧に応じた流量の圧液を前記アクチュエータに供給するコントロール弁と、
前記コントロール弁の少なくとも一つに設けられ、与えられる指令信号に応じた出力圧を前記パイロット圧として前記コントロール弁に与える圧力調整弁と、
前記圧力調整弁毎に設けられ、操作レバーの操作量に応じた指令圧を出力する操作弁と、
予め定める作動条件に応じて切換わる前記圧力調整弁の出力特性と前記操作弁から出力される前記指令圧に基づいて前記指令信号を算出し、算出された前記指令信号を前記操作弁に対応する前記圧力調整弁に出力する制御装置と、
前記コントロール弁に与える前記パイロット圧を前記圧力調整弁の出力圧から前記操作弁の指令圧に切換える切換弁とを備えている、液圧駆動装置。 - 前記制御装置は、複数の前記操作弁の操作レバーのうち少なくとも2つ以上の前記操作レバーが操作されることを含む作動条件を充足すると、操作された操作弁に対応する前記圧力調整弁の出力特性を切換えるようになっている、請求項1に記載の液圧駆動装置。
- 前記制御装置は、前記圧力調整弁の出力特性を切換える際、前記作動条件を充足しない場合の前記出力圧より、充足する場合の前記出力圧のほうが大きくなるように前記圧力調整弁の出力特性を切換えるようになっている、請求項1又は2に記載の液圧駆動装置。
- 前記制御装置は、前記圧力調整弁の出力特性を切換える際、前記作動条件を充足しない場合の前記出力圧より、充足する場合の前記出力圧のほうが小さくなるように圧力調整弁の出力特性を切換えるようになっている、請求項1又は2に記載の液圧駆動装置。
- 前記圧力調整弁は、ノーマルクローズド形の電磁比例制御弁であり、
前記切換弁は、前記圧力調整弁からの出力圧が予め定められた切換圧より小さくなると作動するようになっている、請求項3又は4に記載の液圧駆動装置。
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