JP2005087969A - 樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法 - Google Patents

樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005087969A
JP2005087969A JP2003328684A JP2003328684A JP2005087969A JP 2005087969 A JP2005087969 A JP 2005087969A JP 2003328684 A JP2003328684 A JP 2003328684A JP 2003328684 A JP2003328684 A JP 2003328684A JP 2005087969 A JP2005087969 A JP 2005087969A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
resin
welding
contact portions
resin member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003328684A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Takeshige
洋一 武重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Enplas Corp
Original Assignee
Enplas Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Enplas Corp filed Critical Enplas Corp
Priority to JP2003328684A priority Critical patent/JP2005087969A/ja
Publication of JP2005087969A publication Critical patent/JP2005087969A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

【課題】 フィルタを確実に固定することができて、フィルタと流路の内面との間に隙間を生じることがなく、フィルタを経由しない流路の形成を防止でき、しかも、製造が容易な樹脂製部材のフィルタ固定構造を提供する。
【解決手段】 樹脂製部材10に形成された流路12b、12c、14bの途中にフィルタ15を固定した構造であって、樹脂製部材10は第1の部材12と第2の部材14とを含み、両部材12、14のそれぞれに形成された当接部12a、14a同士が溶着されると共に、当接部12a、14aの間にフィルタ15が介在された状態で固定されている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、内部に流体が流動する流路を有する樹脂製部材に係り、特に、内部にフィルタが配置されて、流路内を流動す流体を濾過することができる樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法に関する。
従来、気体、液体等の流体を流動するためのノズル、ピペット、継ぎ手、チューブ、配管等の各種の配管部材として、樹脂製部材が使用されている。このような配管部材には、流体中に混入されている所定の成分を濾過するためのフィルタが配置されているものがある。
例えば、下記特許文献1、2には、血液中から微量な血漿等を濾過し、血液中から分離するための血液濾過ユニットが提案されている。ここでは、本体と蓋体との間に、血漿濾過部材が収容されている。血漿濾過部材は本体内径よりやや大きめに形成して、血漿濾過部材と本体内部の側面との間に隙間が生じないように押圧して装着することにより、血漿濾過部材と本体内部の側面との間に流路が形成されないようにしている。
また、下記特許文献3には、血液や尿等の検査において使用されるピペットが提案されている。ここでは、多孔質焼結樹脂体フィルタがスポイト状チップ内に装着されている。
特開平11−38001号公報 特開平11−38002号公報 特開2001ー121005号公報
しかしながら、このようにフィルタが配置された樹脂製部材では、フィルタが押圧(圧入)又は挿着により固定されているため、流体の流動により樹脂製部材の流路から外れたり、位置ずれを生じるおそれがあり、それにより、フィルタの側面と流路の側面との間に微細な隙間からなるフィルタを経由しない流路を生じてしまうという問題点があった。
特に、極微量の流体を流動させる配管部材では、流路が微小であり、濾過面積の小さい微小なフィルタを配置しなければならず、そのため、微細な位置ずれ等により、フィルタ周囲に微細な隙間をより生じ易いという問題点があった。
フィルタを経由しない流路が存在する場合には、流体内に存在する異物等の濾別される必要のある成分が、濾過されることなくフィルタの下流側に移送され、その後に流体に施される混合、反応、分析等の各種の処理に不具合をきたすおそれがある。
そこで、この発明は、フィルタを確実に固定することができて、フィルタと流路の内面との間に隙間を生じることがなく、フィルタを経由しない流路の形成を防止でき、しかも、製造が容易な樹脂製部材のフィルタ固定構造を提供することを課題とし、更に、そのようなフィルタの固定方法を提供することを他の課題とする。
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、樹脂製部材に形成された流路の途中にフィルタを固定した構造であって、前記樹脂製部材は第1の部材と第2の部材とを含み、該両部材のそれぞれに形成された当接部同士が溶着されると共に、該当接部の間に前記フィルタが介在された状態で固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の前記当接部に前記フィルタを収容可能なフィルタ収容部が形成され、前記フィルタ収容部内に前記フィルタを配置した状態で生じる隙間に、溶着時に溶融した樹脂が充填されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加え、前記溶着時に溶融した樹脂の一部が前記フィルタの内部に入り込んだ状態で該フィルタが固定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記フィルタが網状体からなることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成に加え、少なくとも一方の前記当接部の外周縁側に、溶着時に溶融した樹脂を収容する逃げ凹部が形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一つに記載の構成に加え、前記第1の部材及び前記第2の部材が、それぞれノズル本体部及びノズル先端部であって、前記樹脂製部材が分注ノズルであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、樹脂製部材に形成された流路の途中にフィルタを固定する方法であって、当接部を有する第1の部材及び第2の部材を形成し、前記両部材の前記当接部間に前記フィルタを介在させ、前記当接部同士を溶着することにより該当接部間に前記フィルタを固定することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の構成に加え、前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の当接部に、前記フィルタを収容可能なフィルタ収容部を形成し、前記フィルタ収容部内に前記フィルタを収容して、前記両部材の前記当接部間に前記フィルタを介在させ、前記当接部同士を溶着することにより、前記フィルタ収容部内に前記フィルタを配置した状態で生じる隙間に、溶着時に溶融する樹脂を充填することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の構成に加え、前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の前記当接部にリブを突出して形成し、溶着時に前記リブを溶融することにより、前記フィルタ収容部内に前記フィルタを配置した状態で生じる隙間に前記リブの樹脂を充填することを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項7乃至9の何れか一つに記載の構成に加え、少なくとも一方の前記当接部の外周縁側に逃げ凹部を形成し、前記第1の部材及び前記第2の部材の前記当接部同士を溶着することにより、溶着時に溶融した樹脂を前記逃げ凹部に収容することを特徴とする。
請求項1及び7に記載の発明によれば、第1の部材及び第2の部材のそれぞれに形成された当接部同士が溶着されると共に、この当接部の間にフィルタが介在された状態で固定されているので、フィルタの周囲を確実に密閉することができて、フィルタと流路の内面との間に隙間を生じることがなく、フィルタを経由しない流路の形成を防止することが可能である。しかも、第1の部材と第2の部材とを溶着することにより製造できるため、フィルタの精密な位置合せが不要で、製造も容易である。
請求項2及び8に記載の発明によれば、第1の部材又は第2の部材の当接部にフィルタ収容部を備えているため、確実に所定位置にフィルタを配置でき、しかも、フィルタ収容部内にフィルタを配置した状態で生じる隙間には、溶着時に溶融した樹脂が充填されているので、フィルタ収容部を設けてフィルタ位置を合せ易くしていても、フィルタと流路の内面との間に隙間を生じることがない。
請求項3に記載の発明によれば、溶着時に溶融した樹脂の一部がフィルタの内部に入り込んだ状態でフィルタが固定されているので、フィルタ周縁よりも内部まで当接部の樹脂を存在させることができ、より確実にフィルタ周縁の周りを閉塞することができる。
請求項4に記載の発明によれば、フィルタが網状体からなるので、多孔質成形体に比べて容易に当接部の樹脂をフィルタ内部に入り込ませることができ、より確実にフィルタ周縁の周りを閉塞することができる。
請求項5及び10に記載の発明によれば、当接部の外周縁側に溶着時に溶融した樹脂を収容する逃げ凹部が形成されているので、樹脂製部材の外表面より外側に溶着時に溶融した樹脂がはみ出ることがなく、樹脂製部材の外表面を精度良く形成することができる。
請求項6に記載の発明によれば、ノズル本体部とノズル先端部との間にフィルタが配置されるので、内部にフィルタが配置されたノズルを容易に提供することができる。
請求項9に記載の発明によれば、第1の部材又は第2の部材の当接部にリブを形成して、溶着時にこのリブの樹脂を、フィルタ収容部内にフィルタを配置した状態で生じる隙間に充填するので、溶着時の第1の部材及び第2の部材の当接部の変形が少なく、寸法精度を向上させ易い。
[実施の形態1]
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1乃至5は、この実施の形態1の樹脂製部材を示す。
図において、符号10は、微量の液体が流動される配管経路の下流側端部に配置される樹脂製部材としての分注ノズルである。この分注ノズル10は、例えばマイクロタイタープレートに形成された微小なウェル内に、検体を含む測定用の溶液等の液体を分注するために用いられる分注用のノズルである。
分注ノズル10は、図1に示すように、図示しない上流側の配管部材に連結される液体流路12b、12cを有する樹脂材料よりなるノズル本体部としての第1の部材12と、この第1の部材12から供給される液体を、外部空間13に吐出する樹脂製のノズル先端部としての第2の部材14とを有し、この第1の部材12の当接部12aと第2の部材14の当接部14aとの間が、フィルタ15を介在した状態で、溶着されている。
ここで、第1の部材12は、図1に示すように、円筒状に形成され、上流側に向けて複数段階に拡径する内径を有する液体流路12b、12cを有するとともに、上流側の端部には、図示しない上流側の配管が接続される接続部14dが形成されている。また、流体流路12bと接続部12dとの間に形成された流体流路12cは、液体を流動させる流路として機能するほか、液体を備蓄、緩衝する貯蔵部(アキュームレータ)としても機能する。
第2の部材14は、第1の部材12の液体流路12bより小さい一定の内径の液体流路14bを有し、第1の部材12の外形形状の直径と同一の直径のフランジ部14fと、フランジ部14fより小さい外径の先端部14eとを有する断面円形の外形形状を有している。
また、第2の部材14の当接部14aには、図3に示すように、超音波溶着のために、断面三角形状のリブ21が環状に形成されている。このリブ21は、超音波エネルギーをリブ21に集中させ、第1の部材12と第2の部材14とを気密又は液密に溶着させるためのものである。
これらの第1の部材12及び第2の部材14は、ポリエチレン、環状オレフィンコポリマー等の熱可塑性樹脂など、種々の溶着手段により溶着可能な樹脂、特に、超音波溶着が可能な樹脂から形成されるのが好ましく、この実施の形態1では、環状オレフィンコポリマーから形成されている。
また、これら第1の部材12及び第2の部材14は、例えば、射出成形により形成すれば、精度の高い形状を有する部材を安価に提供することが可能である。なお、これら第1の部材12及び第2の部材14は、射出成形以外の成形方法によっても形成することができる。
更に、これら第1の部材12及び第2の部材14は、樹脂成形以外の方法、例えば、切削加工によって好適に形成することが可能である。
また、フィルタ15は、上流側から供給される液体中に混入しているゴミ、異物を濾過可能なものであり、これらを分離可能な透過孔径を有する網状体である。ここでは、ステンレス鋼線を綾畳織し、例えば、実効透過寸法を15〜25μmにした網状体である。
このようなフィルタ15は綾畳織されたステンレス鋼線のシートを打ち抜く、又はレーザによって溶断する等の方法により形成することが可能である。
このような分注ノズル10では、フィルタ15が次のように収容されている。
まず、分注ノズル10の第1の部材12の当接部12aには、図3に示すように、フィルタ15を収容可能なフィルタ収容部17が形成されている。このフィルタ収容部17の内径は、寸法公差を考慮してフィルタ15の外径の最大値より僅かに大きく形成されている。また、フィルタ収容部17の高さは、寸法公差を考慮してフィルタ15の厚さより僅かに高く形成されている。
また、このフィルタ15は、図3に示すように、液体流路12bの内径より大きく、且つ、フィルタ収容部17の内径より小さい外径を有する円盤形状を呈している。また、フィルタ収容部17内に収容される際に、フィルタ15の位置がずれても、流路12bを確実に閉塞できる関係となるように、フィルタ15の外径、フィルタ収容部17の内径、及び流路12bの内径が設定されている。
そのため、フィルタ収容部17内にフィルタ15を配置すると、図3に示すように、液体流路12bを閉塞した状態で、フィルタ15の側面15aとフィルタ収容部17の内周面17aとの間に隙間18が形成される。そこで、この分注ノズル10では、後述するように、第1の部材12と第2の部材14とを溶着する際に、リブ21を形成していた樹脂が間隙18に主に充填されている。更に、この隙間18に充填された樹脂の一部がフィルタ15の内部に入り込んだ状態となっている(図2参照)。
一方、このフィルタ15の固定構造では、図1〜3に示すように、第1の部材12の当接部12aの外周縁側に、外形形状より直径の小さい逃げ凹部19が形成されており、この逃げ凹部19の内部に、フィルタ収容部17の間隙18に充填されたものと同じように、リブ21を形成していた樹脂のうち、外側にはみ出したものが入り込むようになっている。
次に、このような構成の分注ノズル10を製造方法について説明する。
まず、予め、前述のような樹脂から、液体流路12bを有するとともに、フィルタ収容部17及び逃げ凹部19を備えた当接部12aを有する第1の部材12を形成しておく。
また、同様に、前述のような樹脂から、樹脂流路14bを有するとともに、フランジ部14f及び先端部14eを有し、更に、当接部14aを有する第2の部材14を形成しておく。
さらに、前述のようなフィルタ15を、第1の部材12のフィルタ収容部17内に収容可能な形状に形成しておく。
そして、これらの各部材を、図5に示すような溶着装置を用いて溶着し、一体化する。この溶着装置25は、第1の部材12及び第2の部材14を位置決めして配置できる位置決め治具26と、第2の部材14の当接部14aを第1の部材12の当接部12aに、フランジ部14f側から押し付けて、図示しない発振器により超音波溶着を行うホーン27とを有している。
位置決め治具26は、第1の部材12の所定の径を有する外径と、この外径と同一の径を有する第2の部材14のフランジ部14fの外径とが、嵌合可能な内径の位置決め穴26aを有しており、第1の部材12及び第2の部材14をそれぞれ上方から挿入することにより、流路に沿う方向及び流路と交差する方向の位置決めが可能に構成されている。
そして、このような位置決め治具26を用いて、第1の部材12の当接部12aと第2の部材14の当接部14aとを溶着するには、まず、位置決め穴26aに第1の部材12を配置し、その当接部12aに形成されたフィルタ収容部17内にフィルタ15を配置し、その後、第2の部材14を、当接部14aのリブ21を第1の部材12の当接部12aに当接させた状態で、位置決め穴26a内に配置する。そして、第2の部材14のフランジ部14fにホーン27を当接させて超音波溶着を行う。
この溶着時には、リブ21に超音波エネルギーが集中するため、このリブ21を形成する樹脂が先端から順次溶融される。そして、この溶融した樹脂が、第1の部材12の当接部12aと第2の部材14の当接部14aとを溶着しながら、近接するフィルタ収容部17に流入し、フィルタ収容部17内にフィルタ15が配置された状態で生じている隙間18に充填される。さらに、この溶融した樹脂がフィルタ15の外周縁側の内部に入り込む。そして、これら溶融した樹脂が固化することにより、フィルタ15がフィルタ収容部17に固定されるとともに、第1の部材12と第2の部材14とが溶着一体化する。
なお、この溶着時には、溶融した樹脂は外方向にも流動する。この外方向にはみ出した溶融した樹脂は、第1の部材12の逃げ凹部19に流入し、逃げ凹部19内に収容された状態で固化される。そのため、第1の部材12と第2の部材14とが接合された分注ノズル10においては、外周面(側面)にこの樹脂が突出することなく、第1の部材12の所定の径の外径及び第2の部材14のフランジ部14fの外径とが一定直径で連続した状態となっている。
その後、冷却後に取出すことにより分注ノズル10を製造することができる。
以上のようにして製造される前記のようなフィルタ15の固定構造を有する樹脂製部材によれば、第1の部材12と第2の部材14のそれぞれに形成された当接部12a、14a同士が溶着されると共に、この当接部12a、14aの間にフィルタ15が介在された状態で固定されているので、フィルタ15の周囲を確実に密閉することができ、フィルタ15の周囲に隙間を生じることがなく、フィルタ15を経由しない流路が形成されるのを確実に防止することができる。しかも、第1の部材12と第2の部材14とを溶着することにより製造されるため、フィルタ15の精密な位置合せが不要で製造も容易である。
また、フィルタ収容部17を備えているため、フィルタ収容部17内にフィルタ15を収容させれば、容易に所定位置にフィルタ15を配置することができ、しかも、フィルタ収容部17内にフィルタ15を配置した状態で生じる隙間18には、超音波溶着時の溶融した樹脂が充填されるので、フィルタ収容部17を設けていても、フィルタ15の周縁とフィルタ収容部17の側面との間に隙間が形成されることがない。
さらに、溶融した樹脂の一部がフィルタ15の内部に入り込んだ状態でフィルタ15が固定されているので、フィルタ15の周縁よりも内部まで樹脂を存在させることができ、より確実にフィルタ15の周縁周りを閉塞することができる。
また、フィルタ15が網状体からなるので、多孔質成形体を配置する場合に比べて容易に当接部12a、14aの樹脂をフィルタ15内部に入り込ませることができ、より確実にフィルタ15周縁の周りを閉塞することができる。
さらに、当接部12a、14aの外周縁側に溶着時に溶融した樹脂の一部を収容する逃げ凹部19が形成されているので、溶着時に溶融した樹脂がはみ出ることがなく、外径寸法を精度良く形成することができる。
また、リブ21を形成して、溶着時にこのリブ21の樹脂をフィルタ収容部17内に充填するようにしたので、溶着時に第1の部材12や第2の部材14の当接部12a、14aの変形を少なく抑えることができ、分注ノズル10の寸法精度を向上させ易い。
なお、上記実施の形態では、液体用の配管部材の例について説明したが、流動される流体としては、気体などであってもよい。
また、上記では樹脂製部材として、流体経路の下流の端部に配置される分注ノズル10の例について説明したが、第2の部材14を第1の部材12と同様に、チューブ等の他の配管部材を連結できるように構成することにより、流体経路の上流や中流の中間位置に配置される配管部材とすることも可能であり、このようにしても、異物等の濾過を行うことができ、また、上記実施の形態のように、フィルタを経由しない流路を確実に防止できる等の同様の作用効果を得ることができる。
さらに、上記では、樹脂製部材として、断面形状が円形を有するものについて説明したが、外形形状は何ら限定されるものではなく、多角形やその他の異形であってもよい。
また、上記では、フィルタ15として、金属製の網状体を用いたが、これに限定されるものではなく、メタルファイバーと称される細い金属線をワタ状に形成したものを一定の開き目をもたせて焼結させたものでもよく、更に、樹脂性フィルタ、ガラス製フィルタ等他の材料から形成されたものであっても使用することができ、更に、不織布や多孔質成形体等、他の形式のフィルタであっても使用することが可能である。
さらに、上記では、フィルタ収容部17が、第1の部材12の当接部12aに形成されていたが、フィルタ収容部17を第2の部材14の当接部14aに形成してもよく、更に、第1の部材12の当接部12aと第2の部材14の当接部14aとの両方に形成することも可能である。
また、逃げ凹部19も、第1の部材12の当接部12aに形成されていたが、フィルタ収容部17を第2の部材14の当接部14aに形成してもよく、更に、第1の部材12の当接部12aと第2の部材14の当接部14aとの両方に形成することも可能である。
[実施の形態2]
図6は実施の形態2の樹脂製部材を示す。
ここでは、第1の部材12の外形形状が、第2の部材14側で縮径して小径部12eとなっており、第2の部材14のフランジ部14fが第1の部材12の小径部12eに形成された当接部12aに溶着されている他は、実施の形態1と同様である。
このような構成の分注ノズル30の場合、図7に示すような溶着装置31を用いて、第1の部材12、フィルタ15、及び第2の部材14を溶着することにより製造できる。
この溶着装置31は、第1の部材12の位置決め穴32aを有する第1の治具32と、この第1の治具32の位置決め穴32aの開口側に配置され、第2の部材14の位置決め孔33aを有する第2の治具33とを有している。また、第1の治具32の位置決め穴32aの開口側には嵌合突起32bが設けられるとともに、第2の治具33には第1の治具32の嵌合突起32bに嵌合可能な嵌合凹部33bが設けられており、第1の治具32の嵌合突起32bと第2の治具33の嵌合凹部33bとを嵌合させることにより、第1の部材12の位置決め穴32aと第2の部材14の位置決め孔33aとが同軸に配置されるように構成されている。
そして、この実施の形態2では、第1の治具32の位置決め穴32aに第1の部材12を収容した状態で、第2の治具33を嵌合させて位置決め孔33bに第2の部材14のフランジ部14fを収容することにより、第2の部材14を第1の部材12に対して精度良く位置合せし、その後溶着すれば、分注ノズル30を製造することができる。その他は、実施の形態1と同様である。
このように、溶着装置31の治具を、第1の治具32及び第2の治具33の2つの治具で構成することにより、複数種類の分注ノズルを安価に作成することが可能である。
即ち、例えば、分注ノズルのノズル本体部を共用し、ノズル先端部の外径がそれぞれ異なる複数の分注ノズルを作成する場合、ノズル先端部を位置決めする第2の治具をノズル先端部の外径に合せて複数準備すれば、第1の治具32は共用することができる。また、ノズル先端部を共用する場合には、ノズル本体部に合せて第1の治具を複数準備すれば、第2の治具33共用することができる。従って、分注ノズルの種類に合せて治具の全てを複数準備する必要がない。
また、このような分注ノズル30であっても、実施の形態1と同様の作用効果を得ることが可能である。
なお、上記の実施の形態1、2においては、第1の部材12と第2の部材14とを溶着する手段として、超音波によるものを例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、外部から第1の部材12乃至第2の部材14にエネルギーを与えることにより、一方又は双方の樹脂が溶融し、それにより両部材が溶着されるような手段であれば、本発明の適用範囲である。例えば、振動溶着やスピン溶着(摩擦溶着)は、本発明の適用範囲である。
また、第1の部材12の当接部12a又は第2の部材14の当接部14aを構成する面のうち、いずれか一方の面を黒色等に形成してエネルギー吸収面とし、他方の面を透明に形成してエネルギー透過面とし、エネルギー透過面側からエネルギー吸収面側にレーザ光を照射し、両部材を溶着するレーザ溶着も本発明の適用範囲である。
更に、フィルタを金属材料により構成するとともに、この金属製フィルタを収容した樹脂製部材の近傍に、磁力発生手段を準備し、金属フィルタを電磁誘導加熱し、かかる加熱により発生した熱で、樹脂製の第1の部材と第2の部材とを溶着する手段も本発明の適用範囲である。
この発明の実施の形態1の樹脂製部材の断面図である。 同実施の形態1の樹脂製部材の溶着後のフィルタ周辺を拡大して示す断面図である。 同実施の形態1の樹脂製部材の溶着前のフィルタ周辺を拡大して示す断面図である。 同実施の形態1の樹脂製部材を示す図3のA−A断面図である。 同実施の形態1の樹脂製部材の溶着装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態2の樹脂製部材の断面図である。 同実施の形態2の樹脂製部材の溶着装置を示す断面図である。
符号の説明
10、30 分注ノズル(樹脂製部材)
12 第1の部材
12a 当接部
14 第2の部材
14a 当接部
15 フィルタ
17 フィルタ収容部
19 逃げ凹部
25、31 溶着装置

Claims (10)

  1. 樹脂製部材に形成された流路の途中にフィルタを固定した構造であって、
    前記樹脂製部材は第1の部材と第2の部材とを含み、該両部材のそれぞれに形成された当接部同士が溶着されると共に、該当接部の間に前記フィルタが介在された状態で固定されていることを特徴とする樹脂製部材のフィルタ固定構造。
  2. 前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の前記当接部に前記フィルタを収容可能なフィルタ収容部が形成され、
    前記フィルタ収容部内に前記フィルタを配置した状態で生じる隙間に、溶着時に溶融した樹脂が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製部材のフィルタ固定構造。
  3. 前記溶着時に溶融した樹脂の一部が前記フィルタの内部に入り込んだ状態で該フィルタが固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂製部材のフィルタ固定構造。
  4. 前記フィルタが網状体からなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の樹脂製部材のフィルタ固定構造。
  5. 少なくとも一方の前記当接部の外周縁側に、溶着時に溶融した樹脂を収容する逃げ凹部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の樹脂製部材のフィルタ固定構造。
  6. 前記第1の部材及び前記第2の部材が、それぞれノズル本体部及びノズル先端部であって、前記樹脂製部材が分注ノズルであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の樹脂製部材のフィルタ固定構造。
  7. 樹脂製部材に形成された流路の途中にフィルタを固定する方法であって、
    当接部を有する第1の部材及び第2の部材を形成し、
    前記両部材の前記当接部間に前記フィルタを介在させ、
    前記当接部同士を溶着することにより該当接部間に前記フィルタを固定することを特徴とする樹脂製部材のフィルタ固定方法。
  8. 前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の当接部に、前記フィルタを収容可能なフィルタ収容部を形成し、
    前記フィルタ収容部内に前記フィルタを収容して、前記両部材の前記当接部間に前記フィルタを介在させ、
    前記当接部同士を溶着することにより、前記フィルタ収容部内に前記フィルタを配置した状態で生じる隙間に、溶着時に溶融する樹脂を充填することを特徴とする請求項7に記載の樹脂製部材のフィルタ固定方法。
  9. 前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方の前記当接部にリブを突出して形成し、
    溶着時に前記リブを溶融することにより、前記フィルタ収容部内に前記フィルタを配置した状態で生じる隙間に前記リブの樹脂を充填することを特徴とする請求項8に記載の樹脂製部材のフィルタ固定方法。
  10. 少なくとも一方の前記当接部の外周縁側に逃げ凹部を形成し、前記第1の部材及び前記第2の部材の前記当接部同士を溶着することにより、溶着時に溶融した樹脂を前記逃げ凹部に収容することを特徴とする請求項7乃至9の何れか一つに記載の樹脂製部材のフィルタ固定方法。
JP2003328684A 2003-09-19 2003-09-19 樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法 Pending JP2005087969A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003328684A JP2005087969A (ja) 2003-09-19 2003-09-19 樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003328684A JP2005087969A (ja) 2003-09-19 2003-09-19 樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005087969A true JP2005087969A (ja) 2005-04-07

Family

ID=34458179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003328684A Pending JP2005087969A (ja) 2003-09-19 2003-09-19 樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005087969A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008082278A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Daikyo Nishikawa Kk オイルストレーナ及びオイルストレーナの製造方法
JP2009210333A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Nippon Mining & Metals Co Ltd 排水中の金属濃度分析のための前処理装置及び該前処理装置を備えた分析システム
CN112915923A (zh) * 2021-01-26 2021-06-08 江西同建机械发展有限公司 一种石油化工生产缓冲罐用抽取机构
CN113301976A (zh) * 2019-01-09 2021-08-24 克诺尔商用车制动系统有限公司 用于将过滤器与构件连接的方法以及由过滤器和构件组成的系统

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008082278A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Daikyo Nishikawa Kk オイルストレーナ及びオイルストレーナの製造方法
JP2009210333A (ja) * 2008-03-03 2009-09-17 Nippon Mining & Metals Co Ltd 排水中の金属濃度分析のための前処理装置及び該前処理装置を備えた分析システム
CN113301976A (zh) * 2019-01-09 2021-08-24 克诺尔商用车制动系统有限公司 用于将过滤器与构件连接的方法以及由过滤器和构件组成的系统
JP2022516971A (ja) * 2019-01-09 2022-03-03 クノル-ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング フィルタを構成部材に結合するための方法およびフィルタと構成部材とから成るシステム
JP7216213B2 (ja) 2019-01-09 2023-01-31 クノル-ブレムゼ ジステーメ フューア ヌッツファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング フィルタを構成部材に結合するための方法およびフィルタと構成部材とから成るシステム
CN113301976B (zh) * 2019-01-09 2023-09-26 克诺尔商用车制动系统有限公司 将过滤器与构件连接的方法及由过滤器和构件组成的系统
CN112915923A (zh) * 2021-01-26 2021-06-08 江西同建机械发展有限公司 一种石油化工生产缓冲罐用抽取机构
CN112915923B (zh) * 2021-01-26 2022-12-23 江西同建机械发展有限公司 一种石油化工生产缓冲罐用抽取机构

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060191840A1 (en) Fluid filter apparatus for vehicle and manufacturing method thereof
US8069991B2 (en) System and method for liquid filtration with reduced hold-up volume
WO2002028532A9 (en) Microfluidic substrate assembly and method for making same
WO2017170971A1 (ja) 中空糸膜モジュールおよびその製造方法
JP6028730B2 (ja) 中空糸膜モジュール
CN112601613B (zh) 粒子分离设备以及粒子分离装置
JP2014177051A (ja) 溶着体のレーザー溶着方法
JP2005087969A (ja) 樹脂製部材のフィルタ固定構造及びフィルタ固定方法
US20190079035A1 (en) Method for manufacturing an inductive conductivity sensor and inductive conductivity sensor
JP4749298B2 (ja) オイルストレーナ
US10012608B2 (en) Method for manufacturing an inductive conductivity sensor and an inductive conductivity sensor
WO2018020874A1 (ja) セルストレーナー
JP5775095B2 (ja) 導電性フィルタエレメント及びフィルタエレメントを有するフィルタ装置
JPH0717017B2 (ja) 超音波溶着部材および超音波溶着方法
JP2008216121A (ja) マイクロチップの製造方法
EP2719460B1 (en) Microfluidic devices
JP2008023406A (ja) 一体型接続部を有するマイクロリアクター装置
JP2005111432A (ja) ストレーナ
Hoehr et al. Ultrasonic welding of polymer micro fluidic devices by inserting metal parts
EP3544790B1 (en) Ultrasonic welding of a microfluidic device
JP4164678B2 (ja) 複合製品の製造方法並びに製造装置
JP2010145083A (ja) 樹脂製接合品およびその製造方法
JP2018058032A (ja) 中空糸膜モジュール及び中空糸膜モジュールの製造方法
JP2019077119A (ja) 樹脂成形品及び樹脂成形品の製造方法
JP2011215006A (ja) マイクロチップの製造方法及びマイクロチップ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090318

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090901