JP2005087105A - ソフトソーセージの製造方法 - Google Patents

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Naoko Tanabe
尚子 田名部
Toyoro Nakamura
豊郎 中村
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Abstract

【課題】栄養と美味しさのみならず、和食対応、即ち箸でも簡単に切断可能、かつ咀嚼,嚥下性に優れたソフトソーセージを得たい。
【解決手段】ミンチした食肉又は魚肉に対して冷水を加えてカッティングしてペーストを作成する第1工程と、卵白に冷水を加えてミキサーにて起泡卵白を調整する第2工程と、前記第1工程にて作成されたペーストと前記第2工程にて調整された起泡卵白とを合体してミキサーにて撹拌する第3工程と、前記第3工程による撹拌物を非密閉のトレイに充填後に所定の温度にてスチームクックする第4工程とからなる。
【選択図】図1

Description

本発明は箸でも切断可能な柔組織をもち、かつソフトな食感を有し、更に咀嚼,嚥下性に優れた品質をもつソフトソーセージの製造方法に関する。
食肉又は魚肉を原料とするソーセージは栄養があって美味しいが、従来ソーセージそのものが外国の食材であってみれば和食対応なかんずく、高齢者や乳幼児に対してに考慮されてはいない。我々は、これらを解決するため最新の調理科学の成果を活用して鋭意研究を重ねてきた。
先行資料として咀嚼・嚥下性に着目した食肉製品関連資料は少なく、例えば下記の非特許文献が挙げられる。

1.「牛肉、豚肉の硬さおよび官能評価におよぼす重曹浸漬の影響」 高橋 智子等,『日本家政学会誌』vol.53,no.4,347-354(2002)2.「食べ易い食肉の力学的特性と咀嚼運動」 高橋 智子等,『ibid』vol.54,no.5,357-364(2003)3.「はんぺん風ソーセージの製造とその物性および品質評価」 若松 純一等,『日本食品科学工業学会誌』vol.44,no.7,516-521(1997)4.「食肉製品とそのテクスチャー」 島根 正則等,『新食感事典』,株式会社サイエンスフォラム,p265-267(1999)
しかしながら、上記1,2は重曹処理による食肉の軟化と咀嚼との関係であり、3の資料はソフトな食感のソーセージの製造を意図したものであり、咀嚼嚥下性は考慮されていない。又、4はソーセージをリン酸塩の減量と多糖類の使用で軟らかさの向上を図るものであり、本発明とは具体的な達成方法を異にする。
先ず、和食対応としては、箸でも容易に切断できるようにしなければならず、その上咀嚼,嚥下性についても満足する品質を有することを要する。
本研究を行なった結果、起泡した卵白液と豚肉ペーストを主要素材とし、ソフトな食感を特徴とするソフトソーセージと呼ばれるに相応しい食肉調理製品を開発することができた。そして調理法としては蒸気と熱量の供給量を一定に調整できるスチームコンベクションオーブンによる加熱調理方法とした。
又、香味香辛料についてはショウガ汁単用を試み、キュアリング塩を用いず、日本人が好む単純で爽やかな食感を出すことを意図した。上記により本ソフトソーセージは、最近の和風嗜好を考慮した食肉調理製品であると言える。
先ず、「和食対応」について、本研究のソーセージの配合組成における特徴の1つは、加水の多いことである。これは箸で食することができることを意図したものであることから、ソフトな柔らかさを持たせたかったことによる。この加水調味料としては、「だし」で置き換えると更に味覚が向上する。
現在市販されている欧米由来の製法に基づくソーセージは、指先で持って歯で噛み切る、あるいは皿に盛ってナイフで切断し、フォークにて食することに適した硬さにつくられている。一方、日本人の日常の食卓では、ナイフを使用しない箸食を基本としている。
そして、和食では盛りつけに塗り物の椀や煮物椀が用いられ、器を手に持ち、箸にて食することにより情緒性を求めているのが独特の特徴である。
このような伝統的な食法においても、保水性が高い豚肉等は、和食に合った柔らかさを出すことのできるものである。したがって動物性食品としてその特質を十分に生かすことができ、かつ、材料の配合より極めて低脂肪ソーセージになっているのも特徴的である。
次に「咀嚼,嚥下性」について、ソーセージに柔らかく滑らかな食感を持たせるために、起泡した卵白とジャガイモ澱粉を配合することで始めて可能となった。したがって今回のソフトソーセージの加熱調理には、豚肉タンパク質のゲル化の条件設定と共に、卵白のゲル化温度とジャガイモ澱粉糊化温度について、併せて検討を加えた。
本研究の結果、ソーセージの滑らかなゲル化のためには、伝統的な欧米型のソーセージに採用されている熱履歴(約70℃)に比べて、やや高め(80〜85℃)に設定することが不可欠であることを見出した。又、更に、商品のソフトな特徴を生かすためにはケーシング充填はせず、オープンな容器にてスチーム加熱することが重要であることを見出した。
この調理法や調理機器の利用については、スチームコンベクションオーブンなど蒸し加熱をかなり正確にコントロールすることのできる新調理機器を採用する。以上本発明は原材料の配合,製法,加熱条件(温度,スチーム),包装容器との組み合わせで始めて製造可能になる。
又、卵白・豚肉を主原料とした本ソフトソーセージは、ペールホワイトの色調であり、種々の風味や色彩を考慮した香辛野菜を含む食材の配合が可能である。そして肉の種類も豚肉に限定されるものではなく魚肉であっても可能である。
以上説明したように、本発明によれば一般食だけでなく、高齢者用,乳幼児用の食肉調理品としても美味しく、かつ食べ易いだけではなく、低脂肪製品として利用が可能である。さらに、ソーセージ中の卵白と食肉の食品機能を通して、現在の消費者の安全嗜好,健康志向を満足させる新たな製品となる可能性が高いと考えられる。
気泡した卵白液と豚肉ペーストを主要素材とすると共に、ソーセージの滑らかなゲル化のために、伝統的なソーセージに採用されている熱履歴に比べてやや高めに設定をすることにより、本発明は達成できた。
以下に実施例について説明する。
使用材料
豚肉はランドレース種のもも肉(茨城県下妻産)を使用した。脂身を除去した後200gに切断し、−20℃で保存し、使用時に解凍したものを豚肉試料とした。解凍豚肉試料200gあたり、生ショウガ汁4g(生ショウガより使用直前に採取)、食塩は2gの食塩を脱イオン水30gに溶解して用いた。でんぷん(馬鈴薯でんぷん)は40.0gを90.0gの水を加えてペーストとして使用した。液卵白は卵白粉10.0gを使用直前に脱イオン水70.0gに溶解して用いた。
製造方法
図1は本発明によるソフトソーセージの製造方法を説明する工程図である。図1において、1はミートペーストを調整する第1工程,2は起泡卵白を調整する第2工程,3はミキサーにて混合ソーセージの生地を撹拌して調整する第3工程,4は加熱調理する第4工程である。これらの各工程の詳細は以下に示す通りである。
ミートペーストの調整(第1工程)
豚肉200gを1cm角に切断し、脱イオン水30gに溶解した2gの食塩、およびショウガ汁4gをよく混合した。これをフードプロセッサー(MK−K55;松下電器産業(株))で脱イオン水70.0gとでんぷんペースト130gと共に、90秒間砕断して豚肉ペーストとした。
起泡卵白の調整(第2工程)
卵白粉10.0gを脱イオン水70.0gに溶解した液卵白とし、キッチンエード(KSM5型、FMI Ltd. USA)により、230rpmで10分間撹拌して作成した。
混合ソーセージ生地の調整(第3工程)
起泡卵白と豚肉ペーストを平面ビーター装着のキッチンエードで、90rpmで1分間混合して調整した。
加熱調理(第4工程)
この生地を40gずつ直径5.5cm高さ3cmのフラン型に分注し、蒸気中加熱調理を30分間行った。加熱機器にはスチームコンベクションオーブン(CSO−5800、オザキ(株))を用い、VSモードに設定し、調理温度80℃で30分加熱調理した。加熱調理終了後、直ちに試料をフラン型から取りだし、インキュベーターで中心温度65℃になるまで保管し、物性試験、一般分析、細菌数検査、および咀嚼性試験に供した。
物性試験
破断強度測定にはプラスチック製のくさび型を、テクスチャー測定には円柱状のプランジャーを用い、測定機器はレオナー(RE−3305S;(株)山電)を使用した。破断強度の測定結果について荷重と歪率による波形を図2に示した。市販魚肉製品のソーセージおよび市販練り製品のはんぺんの波形も同図に合せて示した。市販練り製品のはんぺんの破断試験カーブは、圧縮60%以下では、荷重を押し返す力が低く推移し、圧縮60%以上になると本願のソフトソーセージより高くなるなめらかな曲線を描いて上昇した。圧縮90%で破断荷重3.00Nではっきりした破断点を示し、破断応力は18.02±1.51×10N/mであった。
一方市販魚肉ソーセージでは、圧縮率50%、破断荷重は3.65Nで破断し、破断後の波形は大きく下降しているが、95%圧縮までは荷重2を中心に上昇したり下降したりしたギザギザの波形を示していた。この破断応力は8.56±2.89×10N/mであった。これに対し、本願のソフトソーセージは、破断荷重0.8N圧縮約27%で破断したが、表面を破断するために要する力は、市販の欧米型のソーセージに比べてかなり小さい製品であることが示された。また破断後の波形の下降は小さかったが、その後95%圧縮にいたるまで、荷重0.9から1.1Nの範囲で上下しながらやや上昇する波形を示した。この破断応力は6.044±0.001×10N/mであった。
このことから、本願のソフトソーセージは、市販品の魚肉ソーセージと比較して、切断や咀嚼時に押し返す力が小さく、ひび割れをせずにのびる歯ごたえを有することが示された。これらの結果から、本製品は押し返す力の弱い柔らかな咀嚼性と食感を持ちながら、歪率95%まで柔らかながら歯ごたえを持続するソフトソーセージと呼びうる新しい肉製品であることが示された。ソフトソーセージの物性測定結果は表1の通りであり、一般分析結果は表2、細菌結果は表3、咀嚼,嚥下試験は表4の通りである。
なお、本発明のソフトソーセージと他の食品との咀嚼・嚥下性と物性値の測定値の比較を表4に示す。これによれば咀嚼筋活動量(咀嚼開始より嚥下まで要した咬筋活動量)等から咀嚼・嚥下食品としての適性が、また物性値よりソフトな食感と同時に箸でも切断可能なことを示しており、従来のソーセージよりさらに卵豆腐に近い食品に属すると言える。
Figure 2005087105
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Figure 2005087105
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以上により本発明のソフトソーセージは食感のみならず、箸を使う人にとって何ら違和感なく処理できるものであるため、若者から老人までの幅広い人達が食することを可能とし、食肉加工分野はもとより、流通業界及び飲食業界にとって貢献度が大きいと考えられる。
本発明のソフトソーセージの製造方法を説明する図 本発明のソフトソーセージと他の食品との破断強度を説明する図
符号の説明
1 ペーストを作成する第1の工程
2 起泡卵白を調整する第2の工程
3 ミキサーにて撹拌する第3の工程
4 スチームクックする第4の工程

Claims (1)

  1. ミンチした食肉又は魚肉に対して冷水を加えてカッティングしてペーストを作成する第1工程と、乾燥卵白(卵白粉)に冷水を加えてミキサーにて起泡卵白を調整する第2工程と、前記第1工程にて作成されたペーストと前記第2工程にて調整された起泡卵白とを合体してミキサーにて撹拌する第3工程と、前記第3工程による撹拌物を非密閉のトレイに充填後に所定の温度にてスチームクックする第4工程とからなることを特徴とするソフトソーセージの製造方法。
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