JP2005087025A - ムメフラール高含有梅酢エキス及び製造方法 - Google Patents

ムメフラール高含有梅酢エキス及び製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005087025A
JP2005087025A JP2003321748A JP2003321748A JP2005087025A JP 2005087025 A JP2005087025 A JP 2005087025A JP 2003321748 A JP2003321748 A JP 2003321748A JP 2003321748 A JP2003321748 A JP 2003321748A JP 2005087025 A JP2005087025 A JP 2005087025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinegar extract
extract
plum
content
ume
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003321748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4255344B2 (ja
Inventor
Tsutomu Kan
力 韓
Hisashi Mitsuhara
久志 三津原
Hirosuke Kanayama
裕亮 金山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fancl Corp
Original Assignee
Fancl Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fancl Corp filed Critical Fancl Corp
Priority to JP2003321748A priority Critical patent/JP4255344B2/ja
Publication of JP2005087025A publication Critical patent/JP2005087025A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4255344B2 publication Critical patent/JP4255344B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

【課題】 本発明は、梅酢を原料として、ムメフラール高含有した梅酢エキスを簡便且つ安定的な製造方法及びその上質な風味を持つ組成物を提供すること。
【解決手段】 製造工程が濃縮工程と加熱工程2段階を含み、濃縮工程で水分量を低下させ、次に加熱工程でその水分量を維持させながら、ムメフラールを生成させること、加熱工程中において加圧し、さらに、加熱工程でエキスに仕上げる前に、ハチミツ、糖甘味料又はクエン酸を添加すること特徴とする、ムメフラールを高含有し、しかも、簡便且つ安定的に製造方法及び上質な風味を持つ梅酢エキス組成物。さらに、ろ過あるいは遠心分離法によって非水溶性成分を取り除いた、沈殿物のない清澄な梅酢エキス組成物。


Description

本発明は、梅酢を原料としてムメフラールを高含有する梅酢エキス及びその製造方法に関するものである。
梅エキスとは、梅の果肉や果汁を原料とした強い酸味を持つ日本の特有の食品で、昔から健康に良いと愛用されている。また、果実を原料とした製品にもかかわらず、変質しない、味が変わらないなどといった、品質の安定性にも非常に優れている。また、梅エキスは、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸類が多量に含まれており、殺菌、疲労回復、胃の保護作用を持つといわれている。このような効能により、江戸時代には既に、この梅エキスは家庭に常備されるほど普及していたとされ、最も古くからある健康補助食品の一つと言える。近年、食文化や生活環境の変化が原因の、生活習慣病と呼ばれる健康状態の悪化者が増加している。。そこで、梅エキスの様な古来の健康に良い食品への関心も日ごとに高まっている。特に最近の研究では、梅製品の様々な生理機能が明らかとなり、中でも梅エキスの中にムメフラール(Mumefural)と名付けた成分が血流改善に良い働きのあることが分かり(例えば、非特許文献1−4参照)、この成分が一躍梅エキスの品質評価に最も期待される評価項目とされた。
これまでに、ムメフラールを含有した血流改善剤(例えば、特許文献1参照)が知られている。また、本発明者は梅果汁を用いたムメフラール高含有梅エキス及びその製造方法について報告した(例えば、特許文献2参照)。
しかし、梅酢を原料として、エキスを製造した梅酢エキスにムメフラールが生成されることは知られていなかった。当発明者は、梅酢にも有機酸が含有されていることに注目し、研究を続けたものである。先に特許となった特願2002−242631号にも開示したとおり、梅エキスにおいても古来の慣習的な梅エキスの製法では、安定したムメフラール含有量を得ることができず、製品としては実用化できないものであった。
一方、梅干し製造過程から排出される梅酢を脱塩して濃縮して梅酢エキスを製造することは知られている(特許文献3,4,5,6参照)が、ムメフラールを含む梅酢エキスは知られていない。
本発明者は、多くは廃棄されていた梅酢の有効利用と高付加価値の製品開発を続けている課程で、高含有ムメフラール梅エキスの製法を梅酢に応用できることを見出して、本発明を完成したものである。
特許第2979305号公報 特許願2002−242631号 特開2002−272432号公報 特開2001−17116号公報 特開2002−186444号公報 特開2002−51752号公報 松本紘斉、FOOD Style 21、p66−68、2001 菊池佑二、FOOD Style 21、p41−47、2001 Chuda Y. et al.、J.Agric.Food.Chem.、47、p828−831、1999 我藤伸樹ら、ヘモレオロジー研究会誌、3、p81−88、2000
本発明は、梅酢を原料として、ムメフラールを高含有した梅酢エキスを安定的に製造する方法及びその上質な風味を持つ梅酢エキス組成物を提供することを目的とする。
本発明では、工程を濃縮と、加熱の2段階に分け、濃縮工程で梅酢中の水分量を設計数値に合わせ、次に加熱工程でこの水分量を保ちながらムメフラールを高濃度に確実に安定して生成させることを見出した。
更に、加熱工程の前にハチミツ又は糖甘味料などの糖類を加え、より多いムメフラールを生成させながら、梅酢エキスの風味もよりまろやかに仕上げられる方法を見出した。
最後に、加圧することで、通常の常圧加熱よりも加圧処理で梅酢エキスの風味を守りながら、ムメフラールの生成が増加されることを見出した。
上述した製造方法で加熱工程において加圧処理を加えれば、同じ加熱温度条件下でも、加圧することでより多くのムメフラールを生成させることができ、同量のムメフラールを生成させるために、加熱時間を短縮することができる。
またさらに、ろ過法あるいは遠心分離法を用いて非水溶性物質を取り除くことによって、透明性及び清澄性にも優れた梅酢エキスが得られる。
すなわち、本発明は、次の解決手段を提供する。
1. 原料である梅酢の水分量を低下させる濃縮工程と、その水分量を保持したまま加熱する工程を含むことを特徴とするムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
2. 加熱工程において加圧することを特徴とする1.記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
3. 加熱工程において、糖類又はクエン酸のいずれかを添加することを特徴とする1.又は2.記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
4. さらに非水溶性成分を分離除去する工程を加えることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
5.非水溶性成分を分離除去する工程が、ろ過法あるいは遠心分離法を用いた工程であることを特徴とする4.に記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
6.非水溶性成分を分離除去する工程が、梅酢エキスを水で希釈し、希釈後に梅酢エキスから非水溶性成分を分離し、非水溶性成分を分離後に濃縮する工程から構成されることを特徴とする4.又は5.記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
7. 1.〜6.のいずれかに記載の製造方法によって製造されたムメフラール高含有梅酢エキスを含む組成物。
8. ムメフラールの含有量が梅酢エキス中1.0質量%以上であり、梅酢エキスの含有量が全組成中の10質量%以上である、7.記載の組成物。
9. 梅酢エキスが非水溶性成分を含まない梅酢エキスであることを特徴とする7.又は8.記載の組成物。
10. 梅酢のみを原料とし、ムメフラールの含有量を0.50〜1.60質量%とした梅酢エキス。
11. 梅酢とハチミツのみを原料とし、ムメフラールの含有量を0.50〜2.80質量%とした梅酢エキス。
12. 非水溶性成分を含まないことを特徴とする10.又は11.記載の梅酢エキス。
さらに、展開した解決手段として次の手段を提供する。
13. 糖類又はクエン酸をその添加量が添加後の全組成中の10〜50質量%となる範囲の量添加することを特徴とする3.記載の方法、
14. 糖類が、ハチミツ、単糖、オリゴ糖あるいは糖アルコールから選択されることを特徴とする、3.又は13.記載の方法、
15. クエン酸が、無水、含水或いはクエン酸塩類から選択されることを特徴とする、3.又は13.記載の方法、
16. 梅酢を濃縮器に入れ、60℃の条件下で減圧しながらBrix値80%まで濃縮する濃縮工程、その後常圧密閉条件にて濃縮工程の水分量を5%の変動以内に保持して攪拌しながら2〜16時間加熱する加熱工程を経て、ムメフラールの含有量を0.50〜1.60質量%とした梅酢エキスの製造方法。
17. 梅酢を濃縮器に入れ、60℃の条件下で減圧しながらBrix値80%まで濃縮する製造工程、次いで10%(w/w)量のハチミツを添加し、その後常圧密閉条件にて濃縮工程の水分量を5%の変動以内に保持して攪拌しながら2〜16時間加熱する加熱工程を経て、ムメフラールの含有量を0.50〜1.85質量%とした梅酢エキスの製造方法。
18. 梅酢を濃縮器に入れ、60℃の条件下で減圧しながらBrix値80%まで濃縮する製造工程、次いで10%(w/w)量のハチミツを添加し、その後密閉条件にて濃縮工程の水分量の変動を5%以内に保持して攪拌しながら2〜16時間時間加熱する加熱工程、さらに110℃で1〜4時間水分量の変動を5%以内に保持しながら加熱・加圧工程を経て、ムメフラールの含有量を2.00〜2.80質量%とした梅酢エキスの製造方法。
本発明により、ムメフラール高含有梅酢エキスを簡便且つ安定的な製造することができ、風味もまろやかに仕上げられる。
1.開放系で煮詰めて作る手法ではないので、こげや不溶物の生成を押さえることができ、こげ臭や焦げ味のしないまろやかさと、きれいな梅酢エキスを作ることができる。
2.不溶物の粒径が小さく、湯や水に溶かして薄めても沈殿物が少なく、透明感が高い。
3.0.5%以上のムメフラール含有量の梅酢エキスを実現できる。
4.梅干し製造工程で出る大量の梅酢を高付加価値の製品として利用でき、廃棄物を減らし、環境負荷を小さくすることができる。
5.ろ過あるいは遠心分離などにより、さらに不溶物を少なくすることによって、ジュースや他の飲料などへの添加性を向上させることができる。
6.そのような梅酢エキスを使用して製造した丸剤、顆粒、ソフトカプセル、シームレスカプセルは、梅酢エキスを摂取するための食品、健康食品、特定保健用食品として有用である。
梅酢は、梅を塩漬けにする、梅干しの製造過程から出てくる梅の果実液で、高濃度の塩分が含まれている。本発明では、最初に、脱塩して、塩分を除去したものを出発原料として用いる。本出願明細書では、「梅酢」の用語は脱塩処理したものを指している。
脱塩処理としては、イオン交換膜電気透析処理法(特開2002−272432号公報)など、周知の手法を採用できる。また、特開2001−17116号公報、特開2002−186444号公報、特開2002−51752号公報にも開示されている。
梅酢エキスの製造工程は濃縮工程と加熱工程の2段階にし、濃縮工程で低温減圧濃縮により梅酢中の水分量を10〜50質量%、好ましくは10〜25質量%の設計数値に合わせ、次に加熱工程でこの水分量を±10%、好ましくは±5%に保ちながら加熱することにより、ムメフラールを高度に生成させることが出来る。
この濃縮工程においては、効率の向上とコントロールの便利さを考えて低温・減圧の条件下で行うことが好ましい。また、加熱工程においては、加熱温度が少なくとも80℃が必要であり、もっと効率良くムメフラールを生成させるためには、100〜120℃の加熱温度が好ましい。100℃以上での長時間の加熱は、梅酢エキスの風味を損なう可能性があるため可能な限り避け、短時間で行うことが望ましい。なお、100〜120℃で加熱される場合に、加熱時間は通常2〜24時間が望ましい。
ムメフラールを高濃度に含有した梅酢エキスを製造するには、加熱時の梅酢中のBrix値が少なくとも50%以上であることが、有効な生成条件の一つである。この時の梅酢の水分量が少なくとも50質量%以下である。好ましい条件としては、加熱時の梅酢のBrix値は70%以上である。この時の水分量は30質量%以下である。更により好ましい条件としては、梅酢中のBrix値は80%以上である。この時の水分量は20質量%以下である。いずれの製造工程においてもムメフラールを有効に生成させることできる。また、ムメフラールを0.5質量%以上と高含有するエキスを製造するためには、梅酢のBrix値が75%以上であることが好ましく、この時の水分量は25質量%以下であることが好ましい。水分を一定に保つ手段として、乾留しながら密閉状態で加熱する手段を使用することができる。これによって、加熱によって発生する蒸気を冷却管などによって冷却し、元に戻すことにより、水分量を一定に保持できる。
次に、ムメフラール高含有梅酢エキスを製造する工程において、加圧処理による有効性について検討した。伝統の煮詰めるという方法で梅酢エキスを製造する工程、特に製造の後半においては、梅酢エキスの濃度が次第に高くなったため、エキス中のムメフラール生成原料である糖の加熱誘導体であるヒドロキシメチルフルフラール(HMF)の生成または、このヒドロキシメチルフルフラール分子とクエン酸分子の合成反応が制限されると考えられる。これを克服するために通常では加熱温度を高くすることで分子の活動性を向上させ、または分子の活動環境を改善させることが出来るが、常圧下では反応性が限られるためムメフラールの生成にも限界があり、長時間にわたる高温加熱では他の成分の変性と糖加熱代謝物の発生などにより梅酢エキス自体の風味もかなり悪化することがある。
そこで、加圧することでHMF分子とクエン酸分子の接触機会を増やすことができ、常圧加熱より加圧処理ではムメフラールがより高度に生成される。伝統の煮詰めるという方法と異なって、加圧することでより多くのムメフラールを生成させることができる。また、同量のムメフラールを生成させるために、煮詰める方法または非加圧の場合より加熱時間を短縮することができ、梅酢エキス自体の風味も維持できる。加熱加圧は、例えば、110℃、1090Torr又は1450hPaとする。
製造工程においてエキスに仕上げる前にハチミツ、果糖などの糖類又はクエン酸などを10%〜50質量%添加することができる。例えば、梅酢エキスを製造する場合に、20質量%のハチミツを添加することで非添加の場合より約2倍量にムメフラールを増量させることができ、風味がハチミツ非添加品よりまろやかである。
ハチミツは、花の種類を問わず使用でき、糖類としては、果糖、葡萄糖、蔗糖、麦芽糖、黒糖、水飴のような単糖或いはオリゴ糖や糖アルコールの何れか、またはこれらの混合物を使用できる。
また、製造工程にろ過あるいは遠心分離工程を加えることにより、梅酢エキス中に含有されるムメフラールの減少が殆どなく、非水溶性成分のみ取り除くことが出来、外観、風味がさらに向上する。
梅酢エキスは通常粘性が高いので、まず、適当な粘度までこれを希釈して、非水溶性成分をろ過あるいは分離を施し、再度濃縮する手段を講ずることとする。
希釈は、梅酢エキスに蒸留水やイオン交換水などの水を加えて十分に攪拌することにより行う。水の量は、一般には、梅酢エキスの量10重量部に対して1.4〜257重量部、好ましくは6〜150重量部、より好ましくは10〜70重量部の範囲で調整される。
だだし、希釈の程度は、粘度に応じるが、粘度は測定が面倒なため、通常はBrix値でコントロールする。梅酢エキスは希釈によりBrix値3〜70%、好ましくは5〜50%、より好ましくは10〜40%に調節される。希釈されたBrix値が3より低いとろ過、あるいは脱色後の濃縮に工数がかかり、70%より高いと分離工程を行うことが困難になる。
次いで、この水溶液から非水溶性成分を分離する。分離の方法は特に限定されないが、例えば、ろ過法や遠心分離法等で行うことができる。これらの方法は操作が簡便であり、分離効率も高い。
フィルタによるろ過法で分離を行う場合は、フィルタの孔径は0.001〜0.5μm、好ましくは0.003〜0.25μm、より好ましくは0.005〜0.1μmとする。フィルタの孔径が0.001μm未満であるとろ過効率が悪くなり、ろ過作業が煩雑となる。フィルタの孔径が0.5μmを超えると非水溶性成分の分離が不完全になり、得られる梅酢エキスの外観が不良となる。フィルタとして使えるものは、プレフィルタ、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノフィルタ膜、逆浸透膜などが一般的であるが、本発明で用いて効果のある膜は、精密ろ過膜、限外ろ過及びナノフィルタ膜である。プレフィルタでは非水溶性成分の分離が不十分であり、逆浸透膜では溶解成分がろ過によって除かれてしまうので、使用に当たっては、目的に応じて使い分ける必要がある。
遠心分離法で分離を行う場合は、希釈した梅酢エキスの液を連続的にローターに導入し、非水溶性成分がローターの壁面に沈着し、非水溶性成分がなくなった上澄み液は溢れてローターの外に出るように配管した特殊な遠心分離器を用いる。バケット型の遠心分離器では、上澄み液を人為的に取り出す手間がかかる。遠心分離にかける荷重は1000〜5000G、好ましくは2000〜3000Gが適当で、これ以上の荷重をかけても遠心分離の効果及び処理時間に大きな影響はない。
このようにして梅酢エキスの水溶液から非水溶性成分を分離すると梅酢エキスを含む透明性の高い水溶液が得られる。
次いで、この水溶液を濃縮する。
濃縮の方法は特に限定されないが、非加熱又は比較的低温に加熱して水を蒸発させることにより行うことが好ましい。高温に加熱すると非水溶性成分が生成する。
濃縮の際の温度は、一般に15〜80℃、好ましくは20〜70℃、より好ましくは25〜65℃に調節される。工程を促進するために、減圧条件下で濃縮を行うほうが良い。その際には、圧力は11〜360Torr、好ましくは17〜230Torr、より好ましくは23から190Torr程度に減圧される。
得られた梅酢エキスは透明及び清澄な液体であり、黒く不透明な従来の梅肉エキスと比べて着色の程度が著しく緩和されている。そのため、この梅酢エキスを調味料や食品添加物として使用しても製品の外観にそれほど影響を与えない。しかも、この梅酢エキスは、透明であるため着色力が弱く、食品用着色剤を加えて製品の色を調節することができる。
本発明の方法においては、梅酢エキスの水溶液から非水溶性成分を分離した後、濃縮工程の前に、梅酢エキスを含む水溶液をさらに脱色してもよい。そうすればより着色が少ない、つまり無色透明に近い梅酢エキスを得ることができる。
脱色工程は、例えば、梅酢エキスを含む水溶液を、吸着剤が充填されたカラムを通すかまたは、梅酢エキスを含む水溶液に吸着剤を投入し、一定時間撹拌した後静置し、デカンテーションで上澄みを取るか、あるいはろ過して吸着剤を除くかして脱色液を得ることができる。その場合、吸着剤としては活性炭や吸着樹脂等を用いることができる。活性炭はその形状から粉状、粒状、布状などいろいろな種類があるが、処理のしやすさなどから、粒状の活性炭が好ましい。
脱色工程の後、上述の方法によって濃縮を行い、さらに透明性及び清澄性を向上させた梅酢エキスを得ることができる。
梅酢は、梅干しをつくる際に、発酵、分解、酸化などの工程を一切受けず、塩漬け後に梅から梅そのものの成分が浸透力によって浸出した果汁である。
食品または食品添加物として、ムメフラール高含有梅酢エキスをそのまま、又は種々の栄養成分または機能成分を加えて、若しくは飲食品中に含有せしめることが出来る。梅酢エキスは、血流改善、コレステロール低下、動脈硬化予防又は改善に有用な保健用食品又は食品素材として使用できる。例えば、米粉、油脂、澱粉、乳糖、麦芽糖、植物油脂粉末、カカオ脂末、ステアリン酸などの適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した形態、例えば、ペースト、ドリンク、ソフトカプセル、シームレスカプセル、ハードカプセル、顆粒、丸剤などに成形して食用に供してもよく、また種々の食品、例えば、ジャム、菓子、ケーキ、パン、ガム、アイスクリーム製品に添加して使用したり、ヨーグルト、牛乳、清涼飲料などの飲料に添加して使用してもよい。本発明の配合量は、当該食用組成物の種類や状態等により適宜設定される。
本発明により提供されるムメフラール高含有梅酢エキスを、健康食品または特定保健用食品として、例えば、ペースト状態のまま或いは添加して、またソフトカプセル、シームレスカプセルに充填または添加して提供してもよく、また澱粉、乳糖、麦芽糖、植物油脂粉末、カカオ脂末、ステアリン酸などの適当な助剤を添加した後、顆粒状、粒状、錠状、ハードカプセルなどに成形して提供することもできる。梅酢エキスは、血液をサラサラして血流を改善し、血中のコレステロールの上昇を抑えることにより動脈硬化を予防し、また抗菌、疲労回復などの効果も知られている。したがって、梅酢エキスの補給は、血流改善、血中コレステロール及低下、動脈硬化予防、新陳代謝促進特などに有用である。
ろ過などして非水溶性成分を除去した梅酢エキスは、透明性及び清澄性に優れ、淡色なので調味料や食品添加物等の食品原料としても元の食品の色調への影響が小さいので、元の食品の持ち味を損なうことがない。また、着色剤と併用することができ色調調整も容易であるので、多様な応用が可能である。
<実施例>
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実験設備]
濃縮装置:東京理科のエバポレータを使用した。
加熱装置:丸底の四口フラスコを使用した。真中の口に攪拌器、残りの三口はそれぞれサンプル採取口、温度測定口、還流装置口とした。加熱器はマントルヒーターを使用した。
加圧装置:IWAKIのACV-3167 Autoclaveを使用、温度を110℃に設定した。

[分析設備と分析条件]

Brix:Refractometer(糖度計)RX-5000(ATAGO CO. LTD.)により測定した。
液体クロマトグラフィー(HPLC)条件:カラム:Cosmosil 5C18−AR−II;検出波長:280nm;流速:1.0mL/min;注入量:5μl(10mg/ml溶液として);移動相:0〜10 min 5%アセトニトリル(0.2%ギ酸)100%、10〜30 min 73%アセトニトリル(0.2%ギ酸)0%→80%、30〜45 min 73%アセトニトリル(0.2%ギ酸)80%;45〜55min73%アセトニトリル(0.2%ギ酸)80%→0%;温度:40℃。

試料の準備:
試験管に梅酢エキス20〜40 mgを正確に量り、10 mg/mLになる様にイオン交換水を加えて溶解する。溶液の一部を取り、5.000 rpmx10 min遠心後、上澄を分析サンプルとして使用する。

MFのカラムクロマトグラフィー単離:
梅酢エキス10 gを少量の水に懸濁し、4,000 rpmx5 minの条件で固液分離後、上澄を回収しする。残りの不溶物が以上の作業を3回繰り返して全上澄を合せる(合計約40 mL)。この上澄をToyopearl HW-40Fのカラム(3.0 cm i.d.x47 cm)に載せ、2.5 mL/min、15 mL/Fractionの条件で0.2%HCOOH、5%MeOH・0.2%HCOOH、20%MeOH・0.2%HCOOHの順でカラムを洗浄する。Fr. No.36より4.1 mgのMFを得た。

MFにより定量分析:
梅酢エキス、果汁試料中の他成分の影響を避ける為、ピークの高さにより定量試算を行った。
例:サンプルSの場合、以下の計算によりエキス溶液中のMFの濃度を
0.180 mg/mLと推算した。従って、エキス中のMF含有量が1.80%となる。
(ピーク面積を用いて推算した結果、1.78%となる。)
CS:サンプル溶液中MFの濃度(mg/mL)
A:Fr. No.36中MFの純度(90%)。
WMF:Fr. No.36の重さ(4.1 mg)。
VMF:Fr. No.36の液量(15.0 mL)。
HMF:Fr. No.36中MFのピーク高さ(441076)。
HS:サンプル中MFのピーク高さ(321886)。
[濃縮・加熱による梅酢エキスの製造試験]
脱塩工程後、Brix50%まで濃縮した梅酢400gを加熱装置に入れ、攪拌しながら100℃±5℃の条件下で加熱し、全加熱行程16時間で終了させた。加熱中2時間毎で測定用サンプルを採取して各測定を行った。各加熱時間から採取された各サンプルのムメフラール(Mumefural)含有量のHPLC測定結果を表1に示す。表中「MF」は、「ムメフラール」を指す。
表1に示したように、10時間後に0.50%、16時間後に0.74%のムメフラールが生成された。
[濃縮・加熱による梅酢エキスの製造試験]

脱塩工程後、Brix80%まで濃縮した梅酢400gを、以下実施例1と同じ操作を行った。各加熱時間から採取された各サンプルのMumefural含有量のHPLC測定結果を表2に示す。
表2に示したように、実施例1に比べ約2倍の1.60%のムメフラールの生成が12時間加熱によって実現できた。また、風味を悪化させる要因となる加熱中の泡立ち、焦げ臭などは観察されなかった。ただし、14時間以降は、ムメフラールの含有量が減少した。これは、生成原料が減少する一方で、一旦生成したムメフラールが熱によって分解したことによると推測される。
[濃縮・加熱・ハチミツの添加による梅酢エキスの製造試験]
脱塩工程後、Brix80%まで濃縮した梅酢360gを加熱装置に入れ、更に40g[10%(w/w)]のハチミツを加え、以下実施例1と同じ操作を行った。各加熱時間から採取された各サンプルのMumefural含有量のHPLC測定結果を表3に示す。
表3に示したように、ハチミツを添加することにより、実施例1に比べ2.5倍の1.85%のムメフラールの生成が確認できた。また、風味を悪化させる要因となる加熱中の泡立ち、焦げ臭などは観察されなかった。
[濃縮・加圧加熱法による梅酢エキスの製造試験]
実施例3と同様な条件で16時間常圧加熱後、加圧装置に移し、更に110℃で4時間(2時間を2回)の加圧加工を行った。各加熱時間から採取された各サンプルのMumefural含有量のHPLC測定結果を表4に示す。
表4に示したように、加圧工程を追加することにより、実施例1に比べ3.5倍以上の2.79%のムメフラールの生成が確認できた。また、風味を悪化させる要因となる加熱中の泡立ち、焦げ臭などは観察されなかった。
<比較例1>
[濃縮・加熱・ハチミツの添加による完熟梅果汁の梅エキス製造試験]
Brix値80%まで濃縮した完熟梅果汁360gを加熱装置に入れ、更に40g[10%(w/w)]のハチミツを加え、以下実施例3と同じ操作を行った。各加熱時間から採取された各サンプルのMumefural含有量のHPLC測定および外観観察結果を表5に示す。
表5に示したように、1.52%のムメフラールの生成は確認できた。しかし、風味を悪化させる要因となる加熱中の泡立ちが加熱2時間後から観察された。また、加熱時間の経過とともに、製造中の撹拌が困難となった。
<比較例2>
[濃縮・加熱・ハチミツの添加による青梅果汁の梅エキス製造試験]
完熟梅果汁から青梅に換え、比較例1と同じ操作して、梅エキスの製造試験を行った。各加熱時間から採取された各サンプルのMumefural含有量のHPLC測定および外観観察結果を表6に示す。
表6に示したように、加熱16時間後のムメフラール最終生成量は0.7%以下であった。また、風味を悪化させる要因となる加熱中の泡立ちが、加熱開始すぐに激しく観察された。更に8時間目から反応物が硬化し、攪拌が大変困難になった。
[濃縮・加熱・ハチミツの添加・ろ過による梅酢エキスの製造試験]
実施例3と同じ操作で加熱を12時間行いムメフラールを含有する梅酢エキスを得た。この梅酢エキス755gを取り、蒸留水で5.1Kgに希釈した。この希釈液を限外ろ過(MF)膜(旭化成株式会社製、商品名「PSP−103」、孔径0.1μm、寸法42φ×347mm)を用い、入口圧0.1MPa、出口圧0.08MPa、初期循環量9L/分、末期循環量1L/分以下を条件にてろ過を行った。ろ過開始後2時間で循環量が1リットル/分以下になった時点で停止して3.6Kgのろ液が得られた。次いで、これを減圧濃縮装置で、温度29〜48℃、真空度81〜25Torrにて濃縮し、梅酢エキス520gを得た。得られた梅酢エキスは淡褐色透明であった。
各加熱時間から採取された各サンプル及びろ過処理後ののMumefural含有量のHPLC測定結果を表7に示す。
表7に示したように、ろ過後もムメフラールの含有量は軽減しないことが確認できた。
さらに、ろ過後の梅酢エキスについて、官能試験を行ったところ、従来の梅肉エキスよりも舌触りがなめらかで苦み、雑味を感じないという評価を得た。また、得られた梅酢エキス0.5gを取り、蒸留水で10gに希釈して、1400rpmで20分間遠心分離を実施したところ、不溶性の沈殿物は認められなかった。希釈液は、従来の梅肉エキスと比べて透明感が高く、透き通った外観で清浄な液であった。
[濃縮・加熱・果糖添加]
脱塩工程を経た梅酢をBrix80%まで濃縮し、それを360g加熱装置に入れ、更に40g[10%(w/w)]の果糖を加え、以下実施例1と同じ操作を行った。各加熱時間から採取された各サンプルのMumefural含有量のHPLC測定結果を表8に示す。
表8に示したように、果糖を添加することにより、実施例1に比べ16時間後に約2.3倍の1.74%のムメフラールの生成が確認できた。4時間後に加熱中の泡立ちが観察された。

Claims (12)

  1. 原料である梅酢の水分量を低下させる濃縮工程と、その水分量を保持したまま加熱する工程を含むことを特徴とするムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
  2. 加熱工程において加圧することを特徴とする請求項1記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
  3. 加熱工程において、糖類又はクエン酸のいずれかを添加することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
  4. さらに非水溶性成分を分離除去する工程を加えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
  5. 非水溶性成分を分離除去する工程が、ろ過法あるいは遠心分離法を用いた工程であることを特徴とする請求項4に記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
  6. 非水溶性成分を分離除去する工程が、梅酢エキスを水で希釈し、希釈後に梅酢エキスから非水溶性成分を分離し、非水溶性成分を分離後に濃縮する工程から構成されることを特徴とする請求項4又は5記載のムメフラール高含有梅酢エキスの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法によって製造されたムメフラール高含有梅酢エキスを含む組成物。
  8. ムメフラールの含有量が梅酢エキス中1.0質量%以上であり、梅酢エキスの含有量が全組成中の10質量%以上である、請求項7記載の組成物。
  9. 梅酢エキスが非水溶性成分を含まない梅酢エキスであることを特徴とする請求項7又は8記載の組成物。
  10. 梅酢のみを原料とし、ムメフラールの含有量を0.50〜1.60質量%とした梅酢エキス。
  11. 梅酢とハチミツのみを原料とし、ムメフラールの含有量を0.50〜2.80質量%とした梅酢エキス。
  12. 非水溶性成分を含まないことを特徴とする請求項10又は11記載の梅酢エキス。
JP2003321748A 2003-09-12 2003-09-12 ムメフラール高含有梅酢エキス及び製造方法 Expired - Lifetime JP4255344B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321748A JP4255344B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 ムメフラール高含有梅酢エキス及び製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321748A JP4255344B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 ムメフラール高含有梅酢エキス及び製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005087025A true JP2005087025A (ja) 2005-04-07
JP4255344B2 JP4255344B2 (ja) 2009-04-15

Family

ID=34453342

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003321748A Expired - Lifetime JP4255344B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 ムメフラール高含有梅酢エキス及び製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4255344B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005087015A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 San Akuteisu:Kk ムメフラール高含有透明梅エキスの製造方法
JP2013201997A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Kinki Univ 新規梅加工品の製造方法及びこれを用いた機能性組成物、食品組成物、医薬組成物
JP2014018125A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Sadaei Noso 梅エキスの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005087015A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 San Akuteisu:Kk ムメフラール高含有透明梅エキスの製造方法
JP2013201997A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Kinki Univ 新規梅加工品の製造方法及びこれを用いた機能性組成物、食品組成物、医薬組成物
JP2014018125A (ja) * 2012-07-17 2014-02-03 Sadaei Noso 梅エキスの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4255344B2 (ja) 2009-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5743402B2 (ja) 甘味組成物およびそれらの調製方法
JP6494509B2 (ja) スウィートジュース組成物の製造方法
MX2009002413A (es) Extractos derivados de la caña de azucar y un proceso para su manufactura.
CN111885924A (zh) 无香气果汁
JP4965351B2 (ja) マスキング剤
WO2015168779A1 (en) Methods of extraction and purification of luo han guo mogroside v, natural sweetener compositions therewith and uses of said composition
JP7134976B2 (ja) 苦丁茶加工物
CN104171795A (zh) 天然玫瑰紫薯糖浆的制备方法
JP4768142B2 (ja) フコイダンの簡易製造方法
JP4965350B2 (ja) マスキング剤
JP4255344B2 (ja) ムメフラール高含有梅酢エキス及び製造方法
Belleville et al. Nanofiltration in the food industry
JP3452263B1 (ja) ムメフラール高含有梅エキス及び製造方法
WO2008129457A1 (en) Process for preparing sweet juice extract
Pizzolato et al. Process for integral use of blueberry
JP2013009641A (ja) 後発酵茶抽出物の精製物及びそれを配合した飲食品
JP4295165B2 (ja) ゴボウを原料とする飲食物原料
JP2005087015A (ja) ムメフラール高含有透明梅エキスの製造方法
JP2020005608A (ja) 風味向上剤及びこれを含有する飲食品
KR101830948B1 (ko) 비파잎 식초 및 이의 제조방법
JPH0436158A (ja) 食品用カリウム補給組成物及びその製造方法
JP2018099066A (ja) ミルク感増強用組成物
JP6812032B2 (ja) 羅漢果抽出物
JPH0217152B2 (ja)
JP2001245592A (ja) 紅茶抽出液

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060418

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060418

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081218

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090127

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4255344

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130206

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term