JP2005087017A - オキアミエキスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 旨味やコク味が強く、呈味性が改善され、さらにオキアミ独特の臭気の低減されたオキアミエキスの製造方法を提供すること。
【解決手段】 オキアミをエンド型プロテアーゼで処理し、次いでエキソ型プロテアーゼを作用させることを特徴とするオキアミエキスの製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明はオキアミエキスの製造方法に関し、更に詳しくは旨味やコク味が強く、呈味性が改善され、さらにオキアミ独特の臭みの低減されたオキアミエキスの製造方法及び該製造方法によって得られるオキアミエキスを有効成分として含有する飲食品、魚餌、飼料添加剤に関する。
オキアミは豊富な蛋白資源として注目され、これまでその利用方法については数多くの研究がなされてきた。しかしながら、オキアミのもつ独特の臭気とエグ味によりその利用は制限されていた。このようなオキアミのもつ臭気や呈味の改善についてはこれまで種々の提案がなされ、例えば、オキアミ類にペニシリウム属、アスペルギルス属、ニューロスポラ属、又はムコール属に属する菌の生産する酵素を作用させる方法(特許文献1参照)、活性炭と接触させる方法(特許文献2参照)、オキアミを蛋白分解酵素で処理して得た濾液に食塩を添加して熟成させる方法(特許文献3参照)、100℃ないし140℃に加熱された加熱面に生オキアミを接触させながら開放状態下で加熱する方法(特許文献4参照)、サイクロデキストリンを配合する方法(特許文献5参照)、乳酸を添加する方法(特許文献6参照)、オキアミを微粉砕した後、自己消化発酵させる方法(特許文献7参照)などが提案されている。
一方、オキアミは養殖魚用餌料又は釣り餌などの嗜好性増進剤、集魚剤などとして用いられており、例えば、飼料原料を加熱加圧し膨化させてなる養魚用膨化飼料を製造するに際し、製品を得るまでの任意の工程において、南極オキアミを酵素分解し熟成することにより得た南極オキアミエキスを嗜好増進物質として添加する養魚用膨化飼料の製造方法(特許文献8参照)、冷凍されたブロック状のオキアミ類を小分けして再度冷凍する冷凍釣り餌の製造方法であって、解凍し酸化防止処理を施したオキアミ類をアルコール処理し、その後マイナス20℃以下に冷凍する釣り餌の製造方法(特許文献9参照)などが提案されている。
また、オキアミを家畜用飼料として配合することについても種々の提案がなされ、例えば、オキアミ又はその抽出物を含有する鶏用飼料(特許文献10参照)、オキアミなどを含む魚介類の本体、その処理物もしくはこれらからの分別物を蛋白分解酵素による酵素処理を行い、酵素処理物から沈殿区分を分離し、その沈殿区分からなる飼料又は餌料用栄養強化組成物(特許文献11参照)、タンパク分解酵素処理したオキアミ成分を配合したことを特徴とする家禽類用飼料(特許文献12参照)などが提案されている。
特開昭52−145557号公報 特公昭60−29463号公報 特公昭57−22539号公報 特開昭56−140872号公報 特開昭61−108354号公報 特開昭63−42674号公報 特開平4−304862号公報 特公平6−75473号公報 特開平10−150926号公報 特開平7−107920号公報 特開2000−4802号公報 特開2002−186428号公報
従来提案されている上述した方法はそれなりの効果はあるが、オキアミエキスの呈味性の増強や臭気の低減の点では十分満足できるものではなかった。
従って、本発明の目的は、旨味やコク味が強く、呈味性が改善され、さらにオキアミ独特の臭気の低減されたオキアミエキスの製造方法を提供することである。
また、従来、養殖魚用餌料又は釣り餌として使用されているオキアミ又はオキアミエキスは、魚類の嗜好性の点で満足できるものではなく、また刺激臭が強く、釣り人や作業者に不快感を与え十分満足できるものではなかった。
従って、本発明の他の目的は、刺激臭がなく、魚類の嗜好性、集魚性の高い養殖魚用又は釣り餌などの魚餌を提供することである。
さらに、本発明の目的は、刺激臭がなく、家畜の嗜好性が高く、栄養価の高い家畜用飼料、特に豚用飼料添加剤を提供することである。
本発明者らは上記のごとき課題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、今回、オキアミをエンド型プロテアーゼで処理し、次いでエキソ型プロテアーゼを作用させることにより、旨味やコク味が強く、呈味性が改善され、さらにオキアミ独特の臭気の低減されたオキアミエキスが得られることを見出した。さらに、該製造方法によって得られるオキアミエキスを飲食品、魚餌、飼料添加剤として配合することにより、嗜好性、集魚性などが改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、オキアミをエンド型プロテアーゼで処理し、次いでエキソ型プロテアーゼを作用させることを特徴とするオキアミエキスの製造方法が提供される。
さらに、本発明は、上記の製造方法によって得られるオキアミエキスを有効成分として含有することを特徴とする飲食品、魚餌、飼料添加剤を提供するものである
本発明によれば、旨味やコク味が強く、呈味性が改善され、さらにオキアミ独特の臭気の低減されたオキアミエキスの製造方法を提供することができる。また、該オキアミエキスを配合することにより、嗜好性が高く、集魚性、栄養価などの改善された飲食品、魚餌、飼料添加剤を提供することができる。
本発明に用いられるオキアミは、甲殻類オキアミ目に属するものであり、漁獲直後に冷凍したもの、煮沸して冷凍したものなどのいずれでも使用することができる。
本発明のオキアミエキスの製造方法は、例えば、上記した冷凍オキアミを解凍し、所望により粉砕した後、該粉砕物をエンド型プロテアーゼで処理し、次いでエキソ型プロテアーゼを作用させることを特徴とする。
本発明で使用することができるエンド型プロテアーゼとしては、特に制限されず動植物由来、微生物由来のエンド型プロテアーゼを少なくとも1種類以上使用することができ、例えば、細菌由来のサーモライシン、麹菌由来のデューテロライシン、放線菌由来の中性プロテアーゼ、植物由来のパパイン、ブロメライン、動物由来のトリプシン、ペプシン、カテプシン類などを挙げることができる。具体的には、例えば、プロテアーゼN(アマノエンザイム社製)、ニュートラーゼ、プロタメックス(以上、ノボノルディスクバイオインダストリー社製)、オリエンターゼ10NL(エイチビィアイ社製)などの細菌由来のプロテアーゼに含まれるサーモライシン;スミチームFP(新日本化学工業社製)、オリエンターゼONS(エイチビィアイ社製)、プロテアーゼM(アマノエンザイム社製)などの麹菌由来のプロテアーゼに含まれるデューテロライシン;アクチナーゼAS(科研ファルマ社製)などの放線菌由来中性プロテアーゼ;パパインW−40(アマノエンザイム社製)、ブロメライン(日本バイオコン社製)などの植物由来の中性プロテアーゼ;トリプシンPTN(ノボノルディスクバイオインダストリー社製)、ペプシン(日本バイオコン社製)などの動物由来のプロテアーゼ;イカ肝臓由来カテプシンDなどのカテプシン類を挙げることができる。
エンド型プロテアーゼの使用量は、力価などにより一概には言えないが、例えば、オキアミの重量を基準として0.1〜100U/gの範囲を例示することができる。
なお、酵素活性は0.5%サルミン溶液(pH8.0)を基質とし、30℃、20分間反応後、TCA溶液(12.5%)を加え、その可溶化画分をニンヒドリン発色法にて測定することができる。その際、標準アミノ酸としてチロシンを用い、反応1分間に1μmolのアミノ酸(チロシン相当)を遊離する酵素量を1ユニットと定義する。
エンド型プロテアーゼによる処理条件は、特に制限されず使用する酵素の至適条件に合わせて行うことができるが、通常、4〜8のpHの範囲に調整し、25〜70℃の温度範囲で、0.5〜20時間処理する方法を例示することができる。
本発明では、上述したエンド型プロテアーゼで処理した後、該処理物をさらにエキソ型プロテアーゼで処理する。本発明で使用することができるエキソ型プロテアーゼとしては、特に制限されず動植物由来、微生物由来のエキソ型プロテアーゼを少なくとも1種類以上使用することができ、例えば、麹菌由来の酸性カルボキシペプチダーゼ、酵母由来の酸性カルボキシペプチダーゼ、イカ肝臓由来の酸性カルボキシペプチダーゼ、小麦由来のカルボキシペプチダーゼ、および麹菌由来のアミノペプチダーゼ、細菌由来のアミノペプチダーゼ、マイタケ由来のアミノペプチダーゼなどを挙げることができる。具体的には、例えば、カルボキシペプチダーゼP(シグマアルドリッチ社製)、スミチームFLPA(新日本化学工業社製)、プロテアーゼM(アマノエンザイム社製)などの麹菌由来の酸性カルボキシペプチダーゼ;カルボキシペプチダーゼY(シグマアルドリッチ社製)などの酵母由来の酸性カルボキシペプチダーゼ;イカ肝臓カルボキシペプチダーゼなどの動物由来の酸性カルボキシペプチダーゼ;カルボキシペプチダーゼW(生化学工業社製)、マイタケ由来アミノペプチダーゼなどの植物由来の酸性ペプチダーゼ;サカナーゼ(科研ファルマ社製)などの麹菌由来のアミノペプチダーゼ;アクセラーゼ(萬有通商社製)などの細菌由来のアミノペプチダーゼなどを例示することができる。
エキソ型プロテアーゼの使用量は、力価などにより一概には言えないが、例えば、オキアミの重量を基準として0.1〜100U/gの範囲を例示することができる。
なお、エキソ型プロテアーゼによる処理条件は、特に制限されず使用する酵素の至適条件に合わせて行うことができるが、通常、例えば、カルボキシペプチダーゼであれば、3〜6のpHの範囲に調整し、又、アミノペプチダーゼであれば、6〜9のpHの範囲に調整し、20〜60℃の温度範囲で、0.5〜20時間処理する方法を例示することができる。
本発明の一実施態様を例示すれば、オキアミ1重量部に水0〜5重量部を添加して、上述のエンド型プロテアーゼを添加して、約30〜約60℃で約30分〜約5時間酵素処理を行う。酵素処理後、pHを3〜5に調整した後、上述のエキソ型プロテアーゼを添加して、約30〜約50℃で約5時間〜約15時間酵素処理を行う。酵素処理後、pHを調製し、約80〜約120℃で約5〜約20分間酵素失活した後冷却し、遠心分離、濾紙濾過等の適宜な分離手段を採用して分離することにより清澄なオキアミエキスを得ることができる。得られたオキアミエキスは所望により適宜な濃縮手段を採用して濃縮液の形態とすることもできる。本発明のオキアミエキスは、通常そのまま液状で利用するが、所望により該エキスにデキストリン、加工澱粉、サイクロデキストリン、アラビアガム等の賦形剤を添加して粉末状とすることもできる。
本発明の製造方法によって得られるオキアミエキスを飲食品に配合することにより嗜好性を増強することができる。かかる飲食品としては特に制限されるものではなく、例えば、風味調味料、たれ類、ドレッシング、液体調味料等の調味料類;スープ類;調理食品;総菜類;スナック類;珍味類などの広い分野において利用することができる。これらの飲食品に対する配合量としては、特に限定されるものではなく、通常、0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜1重量%の如き配合量を例示することができる。
本発明の製造方法によって得られるオキアミエキスを魚餌に配合することにより集魚性を改善することができる。本発明の魚餌には、上記本発明の特徴に悪影響を及ぼさないものであれば、通常魚餌に使用される原料となりうるいずれも含めることができる。このような原料の具体的なものとしては、例えば、ホワイトフィッシュミール、ブラウンフィッシュミール等の魚粉、肉粉、骨肉粉、フェザーミール、血粉、脱脂粉乳、イカミール、大豆粕、グルテンミール、生魚のミンチなどの蛋白質原料;小麦粉、米粉、米ぬか、脱脂米ぬか、ふすま、タピオカ澱粉などの澱粉質;CMC、アルギン酸ナトリウム、グアーガムなどの粘質多糖類;ミネラル類;ビタミン類などの副原料を挙げることができる。
本発明の製造方法によって得られるオキアミエキスを飼料添加剤、特に、豚用飼料添加剤として使用することにより家畜の嗜好性が高くなり、栄養価の高い家畜用飼料を提供することができる。かかる飼料添加剤には、上記オキアミエキスに加えて、所望により、アミノ酸類、ビタミン類、飼料フレーバー等を添加配合することもできる。
このようにして得られた本発明の飼料添加剤は、飼料に対して0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%が添加混合される。この飼料添加剤の添加量が0.1重量%未満であると、嗜好性を向上させる効果が充分でなく、10重量%を越えても、それ以上の嗜好性を向上させる効果は期待できず、コスト高となってしまう。
以下、本発明を実施例および比較例により具体的に説明する。
(実施例1)
冷凍オキアミ300gを解凍後、軟水300gを加えてTKホモミキサー(特殊機化工業製)にて均一に粉砕した。これを40℃まで加温後、パパインW−40(アマノエンザイム社製のエンド型プロテアーゼの商品名)を0.1g(オキアミ1.0gに対して50ユニット)添加し、40℃にて4時間撹拌反応した。反応後、反応液の液温を30℃まで下げた後、pHを4.0に調整し、カルボキシペプチダーゼW(生化学工業社製のエキソ型プロテアーゼの商品名)を0.3mg(オキアミ1.0gに対して0.15ユニット)添加し、30℃にて16時間撹拌反応した。反応後、90℃にて10分間の酵素失活および殺菌を行い、冷却後pHを7.0に調整した後、Bx50°まで減圧濃縮して本発明のオキアミエキス137g(本発明品1)を得た。
(比較例1)(酵素未処理品)
冷凍オキアミ300gを解凍後、軟水300gを加えてTKホモミキサー(特殊機化工業製)にて均一に粉砕した。これを90℃にて10分間の殺菌を行い、冷却後pHを7.0に調整した後、Bx50°まで減圧濃縮して比較品のオキアミエキス125g(比較品1)を得た。
(比較例2)(酵素1段階処理品)
冷凍オキアミ300gを解凍後、軟水300gを加えてTKホモミキサー(特殊機化工業製)にて均一に粉砕した。これを40℃まで加温後、パパインW−40(アマノエンザイム社製のエンド型プロテアーゼの商品名)を0.1g(オキアミ1.0gに対して50ユニット)添加し、60℃にて4時間撹拌反応した。反応後、90℃にて10分間の酵素失活および殺菌を行い、冷却後pHを7.0に調整した後、Bx50°まで減圧濃縮して本発明のオキアミエキス130g(比較品2)を得た。
(遊離アミノ酸組成の比較)
実施例1および比較例1で得られた本発明品1および比較品1のそれぞれオキアミエキスの遊離アミノ酸組成をアミノ酸分析計にて測定し、その結果を図1に示す。図1の結果から、本発明品1のオキアミエキスは比較品1に比べ、遊離アミノ酸総量としては10%の増加であったが、旨味に関与するグルタミン酸などのアミノ酸が増加していることが確認された。
(分子量分布の比較)
実施例1、比較例1および比較例2で得られた本発明品1、比較品1および比較品2のそれぞれのオキアミエキスをSuperdex peptide(アマシャムファルマシア社製)を用いたゲルろ過クロマトグラフィーに供し、分子量分布を測定した。図2にクロマトグラムを示すが、比較品1(酵素未処理品)では分子量1000〜500Daのペプチドが多量に生成し、本発明品1は比較品2(酵素1段階処理品)と比べても分子量500Da以下のペプチド・アミノ酸の割合が高かった。このことからオキアミを2種類のプロテアーゼで処理することにより、多量の呈味成分が生成することが確認された。
(官能評価)
実施例1、比較例1および比較例2で得られた本発明品1(A)、比較品1(B)および比較品2(C)のそれぞれのオキアミエキスについてよく訓練されたパネラー5名(イ〜ホ)にて官能評価を行いその結果を表1に示す。
Figure 2005087017
(実施例2及び比較例3)(魚肉ソーセージへの配合例)
スケソウダラすり身1000gに食塩30gを添加して塩擂りし、さらに氷水400g、砂糖30g、馬鈴薯澱粉85g、脱脂粉乳20g、調味料20g、大豆油250g、色素2g、重合リン酸塩2.5gからなる基剤に、本発明品1又は比較品2のそれぞれのオキアミエキスを40gずつ加え擂潰機で擂潰し、ケーシングに詰め、シールしてレトルト殺菌機にて118℃で20分の処理を行い、本発明品2(本発明品1のオキアミエキスを使用したもの)および比較品3(比較品2のオキアミエキスを使用したもの)のそれぞれの魚肉ソーセージを得た。
(官能評価)
オキアミエキス無添加品を対照として、本発明品2および比較品3の魚肉ソーセージをよく訓練された専門パネラー5名により官能評価を行った。その結果、専門パネラー全員が、比較品3は無添加品に比べ旨味は増すが苦味を感じると評価し、本発明品2は無添加品、比較品3に比べ旨味を強く感じると評価した。
(実施例3及び比較例4)(魚餌への配合例)
魚粉50部、小麦粉20部、大豆油粕7部、コーングルテンミール4部、米糠7部、小麦胚芽2部、酵母2部、ビタミン・ミネラル類3部に、実施例1のオキアミエキス5部を添加したもの(実施例3)および比較例1のオキアミエキス5部を添加したもの(比較例4)をそれぞれ添加混合した。次いで、それぞれの混合物に水分含量が約30%となるように水および蒸気を加えて調湿し、エクストルーダーに送り込み、加圧、乾燥してあゆ用餌を得た。実施例1のオキアミエキスを使用した餌をあゆに投与したところ、比較例1のオキアミエキスを使用した餌に比べ、摂餌は極めて良好で、嗜好性の良さが確認された。また、実施例1のオキアミエキスを使用した餌は、比較例1のオキアミエキスに比べ刺激臭が弱く、作業中の不快感も感じられなかった。
(実施例4)(飼料添加剤への配合例)
(試験方法)
生後27日令の離乳子豚3頭を収容した幼豚用飼養ケージに、小型給餌器(3頭口)を2個設置し、一方の給餌器には対照として下記に示す餌付用飼料を、他方の給餌器には実施例1のオキアミエキスを0.4重量%添加した同一餌付用飼料を入れ、飼料給与を同時に開始し、両飼料を自由に摂取させた。そして、試験開始から4日後までの飼料摂取量を経時的に測定し、1日1頭当たりの飼料摂取量(g/日)および選択率(%)を求めた。試験例1の結果を表1に示した。なお、試験結果は3回反復して得られた値の平均値を示す。
餌付用飼料(%は重量%を示す)

小麦粉 38.5%
砂糖 5.0%
ブドウ糖 8.0%
脱脂粉乳 40.0%
ホワイトフィッシュミール 3.0%
大豆油 4.0%
食塩 0.2%
ビタミン、ミネラル 0.8%
アミノ酸 0.5%
合計 100.0%
Figure 2005087017
(結果)
表2の結果から、本発明品1を添加した試験例1では、試験開始直後より本発明品1を添加した試験区の飼料を選択的に摂取し、試験終了まで安定した飼料摂取量を確認した。離乳2日後までの飼料摂取量が高いことが特徴的である。
本発明によれば、旨味やコク味が強く、呈味性が改善され、さらにオキアミ独特の臭気の低減されたオキアミエキスの製造方法を提供することができる。また、該オキアミエキスを配合することにより、嗜好性が高く、集魚性、栄養価などの改善された飲食品、魚餌、飼料添加剤に利用することができる。
本発明品1および比較品1のそれぞれオキアミエキスの遊離アミノ酸組成の比較図である。 本発明品1、比較品1および比較品2のそれぞれのオキアミエキスの分子量分布の比較図である。

Claims (4)

  1. オキアミをエンド型プロテアーゼで処理し、次いでエキソ型プロテアーゼを作用させることを特徴とするオキアミエキスの製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法によって得られるオキアミエキスを有効成分として含有することを特徴とする飲食品。
  3. 請求項1記載の製造方法によって得られるオキアミエキスを有効成分として含有することを特徴とする魚餌。
  4. 請求項1記載の製造方法によって得られるオキアミエキスを有効成分として含有することを特徴とする飼料添加剤。
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