JP2005084569A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光を観察者の網膜上に投影することにより、表示対象を虚像によって観察者に視認させる画像表示装置において、虚像を表示する技術を改良する。
【解決手段】画像表示装置において、虚像を主虚像16と補助虚像18とを含むものとし、虚像が表示される画像表示領域を、主表示領域18と補助表示領域19とを含むものとする。表示対象を表示するために主虚像16を主表示領域18に表示するのに加えて、その表示対象とは別の補助対象を表示するために補助虚像17を補助表示領域19に表示する。補助虚像18は、例えば、表示対象の絶対的な大きさとその表示対象と観察者との実距離とのうちの少なくとも一方である表示対象属性を観察者が認識することを補助するために表示する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光を観察者の網膜上に投影することにより、表示対象を虚像によって観察者に視認させる画像表示装置に関するものであり、特に、虚像を表示する技術の改良に関するものである。
小型の装置を用いながら大きな視野角で画像を表示するために、光を観察者の網膜上に投影することにより、表示対象を虚像によって観察者に視認させる画像表示装置が既に存在する。
この種の画像表示装置の一形式としては、スクリーンから面状に発光された光を凸レンズ等の拡大手段を経て観察者の瞳孔内に入射させる、スクリーン発光型ディスプレイ装置とでも称すべき装置が既に知られている(例えば、特許文献1参照。)。
別の形式としては、光束を観察者の網膜上に走査しつつ投影する網膜走査型ディスプレイ装置が既に知られている(例えば、特許文献2参照。)。この網膜走査型ディスプレイ装置には、2次元または3次元の表示対象を2次元の虚像を用いて2次元の画像として観察者に視認させる形式と、3次元の表示対象を3次元の虚像を用いて3次元の画像として観察者に視認させる形式とがある。
以上説明した画像表示装置は、いずれも、遮光された空間内に虚像を表示する密閉型と、実景からの光が観察者の眼に入射する状態において、その実景を背景にして虚像を表示するシースルー型とに分類される。
特開平7−38825号公報 特許第2874208号公報
いずれの形式においても、画像表示装置は、観察者があたかも実物を見ているかのように虚像を表示するのが理想とされる。そのためには、この画像表示装置は、観察者が、虚像という画像の情報から、その虚像の絶対的な大きさと観察者からの距離とをできる限り正確に認識できるようにすることが必要である。
しかしながら、密閉型の画像表示装置を用いる場合には、従来、観察者は、絶対的な大きさおよび観察者からの距離の正確な認識が容易である別の実物を含む実景を伴うことなく、虚像を単独で観察せざるを得ない。そのため、この従来の密閉型の画像表示装置では、虚像の絶対的な大きさおよび観察者からの距離を正確に認識することが比較的困難であった。
これに対し、シースルー型の画像表示装置を用いる場合には、観察者は、絶対的な大きさおよび観察者からの距離の正確な認識が容易である別の実物を含み得る実景と一緒に虚像を観察することが可能である。観察者は、虚像を別の実物と直接に対比しつつ観察することが可能なのであり、そのため、虚像の絶対的な大きさおよび観察者からの距離を正確に認識することが比較的容易である。
しかしながら、このシースルー型の画像表示装置を用いる場合であっても、従来では、観察者の視線上において虚像と別の実物とが十分に互いに接近していないと、それら虚像と別の実物との対比を正確に行うことができないため、観察者は、虚像の絶対的な大きさおよび観察者からの距離を正確に認識することが比較的困難であった。
以上要するに、密閉型であるかシースルー型であるかを問わず、従来の画像表示装置においては、虚像の絶対的な大きさおよび観察者からの距離を正確に認識することが比較的困難であり、その結果、安定した視認が阻害されていたのである。
以上説明した従来の技術に対し、特許文献1には、シースルー型の画像表示装置の一例として、液晶パネルの表面を発光スクリーンとして用いるシースルー型のスクリーン発光型ディスプレイ装置が記載されている。
このシースルー型のスクリーン発光型ディスプレイ装置においては、液晶パネル上に生成された画像と、液晶パネルの表示エリア以外の周辺の非表示エリアに生成表示された特殊パターンとが画像的に合成され、かつ、その特殊パターンが、観察者が画像から感じる距離感およびサイズ感が現実を正確に反映したものとなるように作成される。
この特許文献1においては、上記特殊パターンが具体的には、液晶パネルを利用することなく表示される。すなわち、この特許文献1においては、光を出射する出射部としての液晶パネルは、画像を表示するためにのみ使用され、その液晶パネルとは別の手段によって特殊パターンが表示されるのである。
さらに、この特許文献1においては、その特殊パターンが、液晶パネルの像面と光学的に同一である面上に表示され、しかも、その特殊パターンは、その全体が、画像の表示位置の変化に伴って変化しないし、画像の絶対的な大きさの変化に伴っても変化しない。その特殊パターンは、固定した平面内に存在するため、距離感の誘導効果も限定されたものとなる。
そのため、この特許文献1に開示された技術では、特殊パターンを用いても、画像の現実感を十分に向上させることが困難であった。
一方、特許文献1に記載されたシースルー型の画像表示装置においては、実景からの光が画像を透過して観察者の眼に入射して画像の視認を阻害しないようにするために、実景からの光を遮る実物である遮光体と一緒に使用される。このような遮光体の使用により、観察者は、シースルー型の画像表示装置を用いるにもかかわらず、視野のうち画像が表示される領域については、画像と実景との重合せが発生しないために、安定した視認が可能となる。
しかしながら、遮光体と表示画像とが、観察者からの距離に関して常に互いに一致するとは限らず、むしろ通常は一致しない。そのため、特許文献1に記載されたシースルー型の画像表示装置では、観察者が表示画像にピントを合わせようとすると、遮光体のうち特に縁の部分がピンボケ像として観察者によって認識されてしまう。そのため、遮光体の位置にあたかも障害物が存在するかのように観察者に認識されてしまい、観察者に不自然さを感じさせてしまうととも、観察者の眼の疲労を促進してしまう。
以上説明した事情を背景とし、本発明は、光を観察者の網膜上に投影することにより、表示対象を虚像によって観察者に視認させる画像表示装置において、虚像を表示する技術を改良することを課題としてなされたものである。具体的には、表示される虚像の距離および/または寸法の視認を容易としたり、表示画像と背景との重合せを防ぎつつ遮光体が不自然に観察されることがない安定した視認の実現を課題としてなされたものである。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈されるべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈されるべきである。
(1) 光を観察者の網膜上に投影することにより、表示対象を虚像によって観察者に視認させる画像表示装置であって、
光を出射する出射部と、
光を変調する変調部と、
それら出射部と変調部とを制御することにより、画像表示領域に虚像を表示し、前記表示対象を表す主虚像を前記画像表示領域における主表示領域に表示し、かつ、前記主虚像と一緒に補助虚像を、前記画像表示領域において前記主表示領域に位置的に関連付けて設定された補助表示領域に表示する制御部と
を含む画像表示装置。
この画像表示装置においては、虚像が主虚像と補助虚像とを含むものとされ、虚像が表示される画像表示領域が、主表示領域と補助表示領域とを含むものとされている。そして、この画像表示装置においては、表示対象が主虚像として主表示領域に表示されるのに加えて、その表示対象とは別の補助対象が補助虚像として補助表示領域に表示される。
さらに、この画像表示装置においては、主虚像も補助虚像も、同じ出射部を用いて表示される。したがって、この画像表示装置によれば、主虚像と補助虚像という2種類の虚像を表示するために、別々の出射部を用いずに済み、装置構造の簡単化および部品点数の削減が容易となる。
この画像表示装置は、主虚像も補助虚像も、光が変調された被変調光を用いて表示される態様で実施することが可能である。この態様においては、主虚像の表示にも補助虚像の表示にも、同じ変調部を用いることが可能である。このようにすれば、主虚像と補助虚像という2種類の虚像を表示するために、別々の変調部を用いずに済み、装置構造の簡単化および部品点数の削減が容易となる。
本項に係る「画像表示装置」は、前述のように、スクリーン発光型ディスプレイ装置としたり、網膜走査型ディスプレイ装置とすることが可能である。その網膜走査型ディスプレイ装置には、前述のように、2次元または3次元の表示対象を2次元の虚像を用いて2次元の画像として観察者に視認させる形式と、3次元の表示対象を3次元の虚像を用いて3次元の画像として観察者に視認させる形式とが含まれる。
本項における「主虚像」は、2次元の虚像として表示したり、3次元の虚像として表示することが可能である。同様にして、「補助虚像」も、2次元の虚像として表示したり、3次元の虚像として表示することが可能である。
ここに、「2次元の虚像」という用語は、虚像上のすべての点が観察者から実質的に等距離にある面上に表示されることを意味する。したがって、例えば、単一平面内に存在する左眼用・右眼用の視差付き画像は、観察者に擬似立体感を与えるが、この「2次元の虚像」に該当する。
これに対し、「3次元の虚像」という用語は、観察者から虚像までの距離が像の各部によって異なることを意味する。例えば、この距離に対応するように観察者に視差を与えれば、立体感・奥行感は現実視の場合と同一のものになる。
本項における「主表示領域」は、例えば、表示対象と観察者との実距離を再現する距離で観察者から離れた位置に設定される。
さらに、本項に係る「画像表示装置」は、前述のように、密閉型としたり、シースルー型とすることが可能である。
本項における「出射部」は、例えば、自然光源を用いる形式としたり、人工光源を用いる形式とすることが可能である。さらに、自らが発光する一次光源を用いる形式としたり、一次光源から放射される光を受けてその光をあたかも自らが発光しているように見える二次光源を用いる形式とすることが可能である。
本項における「補助虚像」は、例えば、主虚像の現実感を向上させるために観察者によって主虚像と一緒に参照されるべき参照虚像としたり、主虚像の表示領域と周辺の領域とを視覚的に明瞭に互いに仕切るために主虚像と一緒に表示される付加虚像とすることが可能である。
さらに、本項における「補助虚像」は、例えば、虚像である点では「主虚像」と共通するが、「主虚像」の距離・寸法の視認を促進することが目的であるという点では、表示対象の意味・印象を観察者に伝達しようとする虚像である「主虚像」と区別されるように、定義することが可能である。
(2) 前記制御部は、前記表示対象の絶対的な大きさとその表示対象と観察者との実距離とのうちの少なくとも一方である表示対象属性を観察者が認識することを補助するために前記補助虚像を表示する認識補助手段を含む(1)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、観察者は、補助虚像を参照しつつ主虚像を観察することにより、補助虚像の視覚的情報を動機として、観察者が保有する知識のうち必要なものとの関連付けを的確に行い、それにより、主虚像の絶対的な大きさと観察者との距離との少なくとも一方を正確に認識することが容易となる。
(3) 前記変調部は、光の波面を変調する波面変調手段を含み、
前記制御部は、前記主虚像および前記補助虚像のうち少なくとも補助虚像を前記波面変調手段を用いて表示する(1)または(2)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、波面変調手段を用いて補助虚像が表示されるため、観察者の視線上における任意の位置に補助虚像を表示したり、補助虚像を3次元的に表示することが可能となる。したがって、この画像表示装置によれば、補助虚像の表示態様の自由度が向上する。
本項および下記の各項において「波面を変調する」とは、例えば、波面の曲率を変調することを意味する。
本項および下記の各項において「3次元的に表示する」とは、例えば、補助虚像自体を立体的に表現することを意味する場合と、補助虚像自体は平面的であるが、観察者にとって奥行きを有するように表現することを意味する場合とがある。
(4) 前記制御部は、前記主虚像および前記補助虚像のうち少なくとも補助虚像を前記波面変調手段を用いて3次元的に表示し、
前記補助虚像は、前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるように設定されている(3)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、補助虚像を少なくとも奥行きを有するように表示することが可能となる。
(5) 前記制御部は、前記補助虚像として、
(a)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びる線遠近像パターンと、
(b)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるテクスチャ密度変化パターンであって、そのテクスチャ密度変化パターンの延びる方向の各位置におけるテクスチャの密度がその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
(c)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるグラデーションパターンであって、そのグラデーションパターンの延びる方向の各位置における明るさがその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
(d)前記主表示領域の位置から観察者に向かって並んだ複数個の独立虚像の集合体であって、各独立虚像の大きさが各独立虚像の位置と観察者との距離に応じて変化するものと
の少なくとも一つを表示する(4)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、観察者が補助虚像の奥行きを容易に認識し得るように補助虚像が表示される。
(6) 前記制御部は、前記表示対象の絶対的な大きさとその表示対象と観察者との実距離とのうちの少なくとも一方である表示対象属性の実際値に追従して変化するように前記補助虚像を表示する可変表示手段を含む(1)ないし(5)項のいずれかに記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、可変な主虚像、すなわち、絶対的な大きさと観察者との実距離とのうちの少なくとも一方が可変である主虚像との関係において常に適正であるように、補助虚像を可変に表示することが可能となる。
すなわち、この画像表示装置によれば、補助虚像を主虚像に連動的に表示することが可能となるのであり、その結果、それら主虚像と補助虚像との関係を主虚像の属性の変化にもかかわらず適正に維持することが容易となる。
(7) 前記変調部は、光の波面を変調する波面変調手段を含み、
前記制御部は、前記主虚像および前記補助虚像のうち少なくとも補助虚像を前記波面変調手段を用いて3次元的に表示し、
前記補助虚像は、前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるように設定されており、
前記可変表示手段は、前記補助表示領域に、前記補助虚像の全体が前記表示対象属性の実際値に追従して変化するように前記補助虚像を表示する第1の手段を含む(6)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、主虚像が表示される主表示領域の位置から観察者に向かって延びる補助表示領域に補助虚像が、主虚像の幾何学的特徴すなわち表示対象属性に追従して変化するように表示されるため、観察者は、補助虚像を参照して主虚像の奥行き(距離感または遠近感)を正確に認識することが容易となる。
(8) 前記第1の手段は、前記補助虚像として、
(a)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びる線遠近像パターンであって、その線遠近像パターン全体が、前記主虚像の表示位置と観察者との距離である主虚像距離に応じて変化するものと、
(b)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるテクスチャ密度変化パターンであって、そのテクスチャ密度変化パターン全体が前記主虚像距離に応じて変化し、かつ、そのテクスチャ密度変化パターンの延びる方向の各位置におけるテクスチャの密度がその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
(c)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるグラデーションパターンであって、そのグラデーションパターン全体が前記主虚像距離に応じて変化し、かつ、そのグラデーションパターンの延びる方向の各位置における明度がその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
(d)前記主表示領域の位置から観察者に向かって並んだ複数個の独立虚像の集合体であって、その集合体全体が前記主虚像距離に応じて変化し、かつ、各独立虚像の大きさが各独立虚像の位置と観察者との距離に応じて変化するものと
の少なくとも一つを表示する(7)項に記載の画像表示装置。
(9) 前記補助虚像は、絶対的な大きさが統一され、かつ、一般に認知されている定形物体の虚像である定形物体虚像を含み、前記可変表示手段は、その定形物体虚像を表示する第2の手段を含む(6)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、観察者は、主虚像を定形物体虚像と一緒に観察することが可能となるため、定形物体虚像との対比観察により、主虚像の絶対的な大きさを正確に認識することが容易となる。
(10) 前記第2の手段は、前記定形物体虚像を、前記主虚像の表示位置の近傍において表示する(9)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、観察者は、絶対的な大きさに関して主虚像と定形物体虚像とを直接に対比して観察することが容易となり、主虚像の絶対的な大きさを正確に認識することが容易となる。
(11) 前記定形物体は、トランプと、紙幣と、硬貨と、サッカーボールとの少なくとも一つを含む(9)または(10)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、トランプと、紙幣と、硬貨と、サッカーボールとの少なくとも一つであって、絶対的な大きさが通常の観察者に広く知られている物体を参照することにより、観察者は、主虚像の絶対的な大きさを正確に認識することが容易となる。
(12) 前記補助虚像は、前記主虚像より低明度であるかまたは低彩度である(1)ないし(11)項のいずれかに記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、観察者の眼が補助虚像を主虚像より弱く知覚することになるため、観察者はその注意を主虚像に集中させることが容易となる。
(13) 当該画像表示装置は、観察者が、前記主虚像および前記補助虚像を実景の観察と同時に観察することを可能にするシースルー型であり、かつ、その実景からの光が観察者の眼に入射して前記主虚像に影響を及ぼすことがないように、その実景からの光を遮る実物である遮光体と一緒に使用され、
前記補助虚像は、前記主表示領域の枠を表示する枠虚像を含み、
前記制御部は、その枠虚像を前記補助表示領域に表示する枠虚像表示手段を含む(1)ないし(12)項のいずれかに記載の画像表示装置。
この画像表示装置においては、主表示領域の枠が実物によってではなく虚像によって表示される。したがって、この画像表示装置によれば、主表示領域の枠を実現するために実物を用いずに済むとともに、実像ではなく虚像として主表示領域の枠が表示されるため、その枠を光学的に可変に表示することが容易となる。
なお付言すれば、この画像表示装置においては、遮光体により、実景からの光が、例えば、主虚像の表示領域に進入しないように遮られる。
(14) 前記補助表示領域は、観察者から、その観察者と前記主虚像との距離と実質的に等しい距離離れた位置に設定されており、
前記枠虚像表示手段は、その補助虚像領域に前記枠虚像を表示する(13)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、観察者が主虚像にピントを合わせようとすると、枠虚像にもピントが十分に合わせられることとなる。よって、この画像表示装置によれば、観察者は、主表示領域の枠を虚像により、ピンボケしない像として観察することが容易となる。その結果、観察者による主虚像の視認が遮光体のピンボケ像によって阻害されることが回避される。
(15) 前記補助表示領域は、前記主虚像の表示位置に追従して移動するように設定されており、
前記枠虚像表示手段は、その補助表示領域に前記枠虚像を表示する可変表示手段を含む(14)項に記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、主虚像の位置に追従して枠虚像が移動させられるため、観察者は、主虚像の移動にもかかわらず、主表示領域の枠を常にピンボケしない像として観察することが容易となる。その結果、枠虚像の現実感を向上させることが容易となる。
(16) 前記枠虚像は、実景以上の明度を有する(13)ないし(15)項のいずれかに記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、実景からの光が理論的には枠虚像を透過して観察者に到達するにもかかわらず、枠虚像の明るさが実景の明るさ以上に設定されることにより、観察者の眼は、枠虚像は知覚するが、実景は知覚せずに済む。
したがって、この画像表示装置によれば、主表示領域の枠が、実物より遮光性が劣る虚像によって表示されるにもかかわらず、観察者の眼は、主表示領域の枠をあたかも実物の枠であるかのように知覚することが可能となる。
(17) 前記補助虚像を表示するのに必要な画像データは、当該画像表示装置内に記憶されているか、または、当該画像表示装置内で生成される(1)ないし(16)項のいずれかに記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、補助虚像を表示するのに必要な画像データを外部から入力せずに済み、当該画像表示装置の自立性が向上する。
(18) 前記補助虚像を表示するのに必要な画像データは、当該画像表示装置とは別の情報処理装置から当該画像表示装置に入力される(1)ないし(16)項のいずれかに記載の画像表示装置。
この画像表示装置によれば、補助虚像を表示するのに必要な画像データを一時的に記憶すれば足り、長期にわたって保存せずに済む。
この画像表示装置は、例えば、情報処理装置から入力された画像データを実質的な編集なしで使用して補助虚像を表示する態様で実施したり、その入力された画像データを必要に応じて編集して使用して補助虚像を表示する態様で実施することが可能である。
(19) 前記出射部は、前記光として光束を出射するものであり、
当該画像表示装置は、さらに、その出射部から出射した光束を走査する走査部を含む網膜走査型ディスプレイ装置である(1)ないし(18)項のいずれかに記載の画像表示装置。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に従う網膜走査型ディスプレイ装置(以下、「RSD」と略称する。)が系統的に表されている。このRSDは、レーザビームを観察者の眼10の瞳孔12を経て網膜14上に投影することにより、表示対象を虚像によって観察者に視認させる形式の画像表示装置である。
このRSDは、具体的には、レーザビームを、それの波面および強度を適宜変調しつつ、瞳孔12を経て網膜14の結像面上に入射させ、その結像面上においてレーザビームを2次元的に走査することにより、その網膜14上に画像を直接に投影する。
すなわち、本実施形態においては、RSDが前記(1)項に係る「画像表示装置」の一例であり、レーザビームが同項における「光」の一例なのである。
このRSDは、密閉型とされている。したがって、図2および図3に示すように、このRSDにおいては、実景からの光がこのRSDのハウジング(同図において二点鎖線で示す。)によって遮られる状態で、表示対象を表す虚像が単独で表示される。ミラー15はこのRSDの一構成要素であるが、図1においては図示が省略されている。
図2および図3に示すように、本実施形態においては、虚像が、表示対象を表す主虚像16と、その表示対象と観察者との実距離を観察者が認識することを補助するために表示される補助虚像17とを含んでいる。これに伴い、このRSDによって画像が表示される画像表示領域が、主虚像16が表示される主表示領域18と、補助虚像17が表示される補助表示領域19とを含むように設定されている。観察者は、補助虚像17を参照しつつ主虚像16を観察することにより、主虚像16に対する距離感および遠近感を正確に認識することが容易となる。
図2および図3に示すように、本実施形態においては、主虚像16も補助虚像17も平面的な虚像であるが、主虚像16は、2次元的に、すなわち、奥行きを有しないで表示されるのに対し、補助虚像17は、3次元的に、すなわち、奥行きを有するように表示される。ただし、主虚像16は、主虚像16の表示位置および主虚像16と観察者との距離である距離(以下、「主虚像距離」という。)が表示対象と観察者との実距離に応じて変化するように、位置可変に表示される。主虚像16の表示位置が固定されているわけではないのである。
図2に示すように、本実施形態においては、補助虚像17が、主表示領域18の位置から観察者に向かって延びるように設定されている。補助虚像17は、それ自体は平面的であるが、観察者の視線(図2において一点鎖線で示す。)に対して非直角な一平面、すなわち、本実施形態においては、その視線に対して平行な一平面上に表現されるため、結局、観察者にとっては3次元的に表示されることとなる。
本実施形態においては、図3に示すように、補助虚像17は、主表示領域18の位置から観察者に向かって延びる線遠近像パターンとして形成される。
補助虚像17は、線遠近像パターン全体が主虚像距離に応じて変化するように表示される。補助虚像17は、実空間に一定長さの複数本の線分が互いに平行に等間隔で設置されている状況を想定して、その状況に対してよく知られている射影変換を用いて求めることが可能である。具体的には、観察者側から主虚像側に向かって、各線分の線分長が短くなるとともに、互いに隣接した2本の線分間の間隔が狭くなる、日常よく経験するパターンとして求めることが可能である。
さらに、本実施形態においては、補助虚像17が、主虚像16より低明度を有するかまたは低彩度を有するように表示される。
主虚像16の表示方法と補助虚像17の表示方法とについては後に詳述するが、以下、単に画像という場合には、それら主虚像16と補助虚像17との複合体を意味するものとする。
図1に示すように、このRSDは、光源ユニット20を備え、その光源ユニット20と観察者の眼10との間において波面変調光学系22と走査装置24とをそれらの順に並んで備えている。
光源ユニット20は、3原色(RGB)を有する3つのレーザ光を1つのレーザ光に集束して任意色のレーザ光を生成するために、赤色のレーザ光を発するRレーザ30と、緑色のレーザ光を発するGレーザ32と、青色のレーザ光を発するBレーザ34とを備えている。各レーザ30,32,34は、例えば、半導体レーザとして構成することが可能である。
各レーザ30,32,34から出射したレーザ光は、それらを合成するために、各コリメート光学系40,42,44によって平行光化された後に、波長依存性を有する各ダイクロイックミラー50,52,54に入射させられ、それにより、各レーザ光が波長に関して選択的に反射・透過させられる。
具体的には、Rレーザ30から出射した赤色レーザ光は、コリメート光学系40によって平行光化された後に、ダイクロイックミラー50に入射させられる。Gレーザ32から出射した緑色レーザ光は、コリメート光学系42を経てダイクロイックミラー52に入射させられる。Bレーザ34から出射した青色レーザ光は、コリメート光学系44を経てダイクロイックミラー54に入射させられる。
それら3つのダイクロイックミラー50,52,54にそれぞれ入射した3原色のレーザ光は、それら3つのダイクロイックミラー50,52,54を代表する1つのダイクロイックミラー54に最終的に入射して集束され、その後、結合光学系80によって集光される。
以上、光源ユニット20のうち光学的な部分を説明したが、以下、電気的な部分を説明する。
光源ユニット20は、信号処理回路60を備えている。信号処理回路60は、外部から供給された映像信号に基づき、各レーザ30,32,34を駆動するための信号処理と、後述の、レーザビームの波面を変調するための信号処理と、後述の、レーザビームの走査を行うための信号処理とを行うように設計されている。
各レーザ30,32,34を駆動するため、信号処理回路60は、外部から供給された映像信号に基づき、網膜14上に投影すべき画像上の各画素ごとに、レーザ光にとって必要な色と強度とを実現するために必要な駆動信号を、各レーザドライバ70,72,74を介して各レーザ30,32,34に供給する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、光源ユニット20が前記(1)項における「出射部」の一例を構成しているのである。
以上説明した光源ユニット20は、結合光学系80においてレーザビームを出射する。そこから出射したレーザビームは、光伝送媒体としての光ファイバ82と、その光ファイバ82の後端から放射させられるレーザビームを平行光化するコリメート光学系84とをそれらの順に経て波面変調光学系22に入射する。
この波面変調光学系22は、光源ユニット20から出射したレーザビームの波面(波面曲率)を、網膜14上に投影すべき画像上の各画素に応じて変調する光学系である。
具体的には、この波面変調光学系22は、集光レンズとそれの光軸上において変位可能な可動ミラーとの組合せを主体として構成されている。さらに具体的には、波面変調光学系22は、コリメート光学系84から出射したレーザビームが入射するハーフミラー90と、そこで反射して出射したレーザビームを集光する集光レンズ92とを備え、さらに、その集光レンズ92から出射したレーザビームを平面ミラーで反射する可動ミラー94と、その可動ミラー94の位置を光軸上において変化させるアクチュエータ96とを備えている。アクチュエータ96の一例は、圧電素子を利用する形式である。この波面変調光学系22においては、可動ミラー94において反射したレーザビームが集光レンズ92およびハーフミラー90を透過して前述の走査装置24に入射する。
なお付言するに、この波面変調光学系22においてレーザビームの波面を変調する方式として別のものを採用することが可能である。例えば、アクチュエータによって焦点距離が変化させられる可変焦点ミラーを用い、入射したレーザビームを反射する反射面の曲率を変化させてそのレーザビームの波面を変調するという方式を採用することが可能である。
ところで、前述の信号処理回路60は、外部から供給された映像信号に基づき、レーザビームの波面を変調するためにアクチュエータ96に供給することが必要な波面変調信号を生成し、それをアクチュエータ96に供給するように設計されている。これが前述の、レーザビームの波面を変調するための信号処理である。アクチュエータ96は、それに供給された波面変調信号に基づき、波面変調光学系22を出射するレーザビームの波面を変調する。
すなわち、本実施形態においては、波面変調光学系22が前記(1)項における「変調部」の一例を構成しているのである。
以上のように構成された波面変調光学系22から出射したレーザビームは、前述の走査装置24に入射する。この走査装置24は、水平走査系100と垂直走査系102とを備えている。
水平走査系100は、表示すべき画像の1フレームごとに、レーザビームを水平な複数の走査線に沿って水平にラスタ走査する水平走査(これが主走査の一例である。)を行う光学系である。これに対し、垂直走査系102は、表示すべき画像の1フレームごとに、レーザビームを最初の走査線から最後の走査線に向かって垂直に走査する垂直走査(これが副走査の一例である。)を行う光学系である。
具体的に説明するに、水平走査系100は、本実施形態においては、機械的偏向を行う一方向回転ミラーとしてポリゴンミラー104を備えている。このポリゴンミラー104は、それに入射したレーザビームの光軸と交差する回転軸線まわりに図示しないモータによって高速で回転させられる。このポリゴンミラー104の回転は、信号処理回路60から供給される水平同期信号に基づいて制御される。
ポリゴンミラー104は、回転軸線のまわりに並んだ複数の反射面106を備えており、入射レーザビームが1つの反射面106を通過するごとに1回偏向が行われる。その偏向されたレーザビームは、リレー光学系110によって垂直走査系102に伝送される。本実施形態においては、リレー光学系110が光路上において複数個の光学素子112,114を並んで備えている。
このRSDは、ビームディテクタ120を定位置に備えている。ビームディテクタ120は、ポリゴンミラー104によって偏向されたレーザビーム(すなわち、主走査方向において走査されたレーザビーム)を検出することにより、そのレーザビームの主走査方向における位置を検出するために設けられている。ビームディテクタ120の一例は、ホトダイオードである。
ビームディテクタ120は、走査されたレーザビームが所定の位置に到達したことを示す信号をBD信号として出力し、その出力されたBD信号は信号処理回路60に供給される。このビームディテクタ120から出力されたBD信号に応答し、信号処理回路60は、ビームディテクタ120がレーザビームを検出した時期から設定時間が経過するのを待って、必要な駆動信号を各レーザドライバ70,72,74に供給する。これにより、各走査線ごとに、画像表示開始タイミングが決定され、その決定された画像表示開始タイミングで画像表示が開始される。
以上、水平走査系100を説明したが、垂直走査系102は、機械的偏向を行う揺動ミラーとしてのガルバノミラー130を備えている。ガルバノミラー130には、水平走査系100から出射したレーザビームがリレー光学系110によって集光されて入射するようになっている。このガルバノミラー130は、それに入射したレーザビームの光軸と交差する回転軸線まわりに揺動させられる。このガルバノミラー130の起動タイミングおよび回転速度は、信号処理回路60から供給される垂直同期信号に基づいて制御される。
以上説明した水平走査系100と垂直走査系102との共同により、レーザビームが2次元的に走査され、その走査されたレーザビームによって表現される画像が、リレー光学系140を経て観察者の眼10に照射される。本実施形態においては、リレー光学系140が光路上において複数個の光学素子142,144を並んで備えている。
リレー光学系140から出射したレーザビームは、図2に示すように、ミラー15で反射して瞳孔12を経て網膜14上に照射される。
図1に示す信号処理回路60は、図4に示すコンピュータ160を主体として構成されている。コンピュータ160は、図4に示すように、よく知られているように、CPU162とROM164とRAM166とがバス168によって互いに接続されて構成されている。ROM164には、図5にフローチャートで概念的に表されている画像表示プログラムを始めとして種々のプログラムが予め記憶されている。
図4に示すように、ROM164には、さらに、補助虚像17を標準的な主虚像距離のもとに表示するための画像データが元補助虚像データとして予め記憶されている。この元補助虚像データは、表示すべき補助虚像17と一緒に表示すべき主虚像16の主虚像距離に応じて編集され、それにより、実際の補助虚像17を表示するための編集済補助虚像データが作成される。その作成された編集済補助虚像データは、図4に示すように、主虚像距離に関連付けてRAM166に一時的に保存される。
ここで、上記画像表示プログラムの内容を図5を参照しつつ具体的に説明する。
この画像表示プログラムは、コンピュータ160の電源が投入されている間、繰返し実行される。各回の実行時には、まず、ステップS1(以下、単に「S1」で表す。他のステップについても同じとする。)において、外部から映像信号が、今回表示すべき画像の1フレーム分入力される。次に、S2において、その入力された映像信号に基づき、今回表示すべき1フレームにつき、主虚像距離が決定される。これにより、今回表示すべき1フレームにつき、主虚像16の表示位置が特定される。
続いて、S3において、その決定された主虚像距離に関連付けてRAM166に保存されている編集済補助虚像データが存在するか否かが判定される。今回は、存在しないと仮定すれば、判定がNOとなり、S4に移行する。
このS4においては、ROM164から元補助虚像データが読み出される。続いて、S5において、その読み出された元補助虚像データが、今回の主虚像距離に適合するように編集されて編集済補助虚像データとされる。例えば、必要な図形変換処理が元補助虚像データに対して行われる。
その後、S6において、その編集済補助虚像データが、今回の主虚像距離に関連付けてRAM166に保存される。続いて、S7において、前記入力された映像信号に基づき、今回表示すべきフレームの主虚像16を表示するためのデータと、編集済補助虚像データとが合成されることにより、1フレーム分の画像表示データが作成される。
その後、S8において、その作成された画像表示データに基づき、各ドライバ70,72,74に対して入力すべき駆動信号と、波面変調光学系22に対して入力すべき波面変調信号とが作成される。波面変調信号は、主虚像16が上記主虚像距離のもとに表示され、かつ、補助虚像17が3次元的に表示されるようにレーザビームを変調するために作成される。このS8においては、さらに、それら作成された駆動信号と波面変調信号とがそれぞれ、各ドライバ70,72,74と波面変調光学系22とに対して出力される。
波面変調光学系22は、画像表示領域上の各画素ごとにレーザビームの波面を変調可能である。したがって、この波面変調光学系22を用いることにより、補助虚像17を3次元的に表示することが可能である。
以上で、この画像表示プログラムの一回の実行が終了する。
以上、今回表示すべきフレームにつき、該当する編集済補助虚像データがRAM166に保存されていなかった場合を説明したが、保存されていた場合には、S3の判定がYESとなり、S4ないしS6がスキップされる。その後、S9において、今回の主虚像距離に対応する編集済補助虚像データがRAM166から読み出される。続いて、S7以下のステップが、前回の場合と同様にして実行される。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、信号処理回路60が前記(1)項における「制御部」の一例を構成し、コンピュータ160のうち図5におけるS3ないしS9を実行する部分が前記(2)項における「認識補助手段」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、波面変調光学系22が前記(3)項における「波面変調手段」の一例を構成し、コンピュータ160のうち図5におけるS3ないしS9を実行する部分が前記(3)項ないし(5)項のいずれかにおける「制御部」の一例を構成し、補助虚像17が前記(4)項または(5)項における「補助虚像」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、コンピュータ160のうち図5におけるS2、S4およびS5を実行する部分が前記(6)項における「可変表示手段」の一例と、前記(7)項または(8)項における「第1の手段」の一例とを構成し、波面変調光学系22が前記(7)項における「波面変調手段」の一例を構成し、補助虚像17が前記(7)項、(8)項または(12)項における「補助虚像」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、元補助虚像データが前記(17)項における「画像データ」の一例を構成しているのである。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多く、異なるのは、補助虚像の表示に関する要素のみであるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
第1実施形態においては、補助虚像17が、線遠近像パターンとして構成され、それにより、観察者が主虚像16の奥行きを正しく認識して正確な距離感を抱くことが支援される。
これに対し、本実施形態においては、図6に示すように、補助虚像190が、絶対的な大きさが統一され、かつ、一般に認知されている定形物体虚像として表示される。
図6に示すように、本実施形態においては、その定形物体虚像としてサッカーボールが選択されている。補助虚像190がサッカーボールとして表示されるようになっているのであり、この補助虚像190は、図6に示すように、主虚像16の表示位置の近傍に設定された補助表示領域192に表示される。
図6の(a)には、主虚像16が観察者から遠い位置にある場合に補助虚像190が表示される一例が正面図で示されている。これに対して、同図の(b)には、主虚像16が観察者に近い位置にある場合に補助虚像190が表示される一例が正面図で示されている。同図に示すように、補助虚像190が表示される大きさが、主虚像16と観察者との距離に応じて変化させられる。
本実施形態においては、上述のように、補助虚像190が可変に表示されるが、この可変表示のために、本実施形態に従うRSDにおける信号処理回路60がROM164において、補助虚像190をサッカーボールとして表示するための元補助虚像画像データを記憶しており、この元補助虚像画像データを用いて、図5に示す画像表示プログラムと共通する画像表示プログラムがコンピュータ160によって実行される。
さらに、本実施形態においては、第1実施形態と同様に、補助虚像190が主虚像16より低明度を有するかまたは低彩度を有するように表示される。
したがって、本実施形態によれば、観察者は、補助虚像190と直接に対比しつつ主虚像16を観察することが可能となり、その結果、観察者は、主虚像16の絶対的な大きさを、補助虚像190の絶対的な大きさであって補助虚像190から観念させられるものから正確に認識することが容易となる。さらに、観察者は、補助虚像190との直接対比により、主虚像16に対する正確な距離感を抱くことも容易となる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、補助虚像190が前記(1)項、(2)項、(6)項または(12)項における「補助虚像」の一例を構成し、信号処理回路60のうち前記画像表示プログラムを実行する部分が前記(1)項における「制御部」の一例と、前記(3)項における「制御部」の一例と、前記(6)項における「可変表示手段」の一例とを構成し、信号処理回路60のうち、図5に示すS2ないしS9と共通のステップを実行する部分が前記(7)項における「第1の手段」の一例を構成しているのである。
さらに、本実施形態においては、補助虚像190が前記(9)項における「定形物体虚像」の一例を構成し、信号処理回路60のうち、図5に示すS2ないしS9と共通のステップを実行する部分が同項または(10)項における「第2の手段」の一例を構成し、サッカーボールが前記(11)項における「定形物体」の一例に該当しているのである。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多く、異なるのは、補助虚像データの取得に関する要素のみであるため、異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
第1実施形態においては、補助虚像17を表示するために、元補助虚像データが予めROM164に記憶され、必要に応じてそれが編集されて使用されるようになっている。補助虚像17を表示するために他の装置に依存することが不要であるのである。
これに対し、本実施形態においては、補助虚像17を表示することが必要になれば、そのためのデータが外部から入力され、その入力データが編集されて使用されることにより、補助虚像17が表示される。
このような手法で補助虚像17を表示するために、本実施形態に従うRSDは、ROM164において画像表示プログラムを記憶している。図7には、この画像表示プログラムの内容がフローチャートで概念的に表されている。以下、この画像表示プログラムを説明するが、図5に示す画像表示プログラムと共通するステップについては簡単に説明する。
この画像表示プログラムが実行されると、まず、S31において、図5におけるS1と同様にして、映像信号が入力される。次に、S32において、外部の情報処理装置から無線または有線で、元補助虚像データが入力される。元補助虚像データが複数種類存在する場合には、元補助虚像データの入力に先立ち、入力すべき元補助虚像データの種類(例えば、補助虚像の種類)がRSDのユーザによって選択される。
続いて、S33において、図5におけるS2と同様にして、今回の主虚像16につき、主虚像距離が決定される。その後、S34において、図5におけるS5と同様にして、前記入力された元補助虚像データが、上記決定された主虚像距離に適合するように編集される。
続いて、S35において、図5におけるS7と同様にして、今回表示すべき1フレームについて画像表示データが合成され、さらに、適当な駆動信号および波面変調信号が作成される。その後、S36において、図5におけるS8と同様にして、それら作成された駆動信号および波面変調信号が、各ドライバ70,72,74および波面変調光学系22に対してそれぞれ出力される。
以上で、この画像表示プログラムの一回の実行が終了する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、元補助虚像データが前記(18)項における「画像データ」の一例を構成しているのである。
次に、本発明の第4実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多いため、異なる要素についてのみ説明し、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
第1実施形態においては、RSDが密閉型とされていて、RSDによって表示されべき画像が実景を伴うことなく、単独で表示される。
これに対し、本実施形態においては、RSDがシースルー型とされている。したがって、このRSDにおいては、図8に示すように、実景からの光(同図において矢印付きの実線で示す。)が、RSDのハウジング204の開口206およびハーフミラー208を透過して眼10に入射する状態において、表示対象を表す主虚像16と補助虚像18とが表示される。その結果、観察者は、それら主虚像16および補助虚像18を実景との融合状態で視認することとなる。そのため、本実施形態においては、ハーフミラー208が、第1実施形態におけるミラー15に代えて使用される。
さらに、本実施形態においては、図8および図9に示すように、主虚像16および補助虚像18が表示される画像表示領域209を縁取りして実景との区別を明瞭にするために、RSDが、観察者の前方に設置された実物である枠210と一緒に使用される。枠210は、少なくとも観察者に見える面において白色で着色されている。
図8および図9に示すように、枠210は、観察者の視線(図8において一点鎖線で示す。)に沿って延びる補助虚像17の両端のうち観察者に近い端と一致するように配置される。したがって、補助虚像17が、枠210の内側縁から主虚像16に向かって水平に延びるように表示される。
さらに、本実施形態においては、枠210内の空間を平面的に覆う姿勢でスクリーン212が枠210に装着されている。このスクリーン212は、実景からの光が眼10に入射して観察者による主虚像16の認識に悪影響を及ぼすことを防止するために、黒色で着色されている。したがって、このスクリーン212は、主虚像16の安定した視認を実現するための遮光体として機能する。
次に、本発明の第5実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態と共通する要素が多いため、異なる要素についてのみ説明し、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、詳細な説明を省略する。
第1実施形態においては、RSDが密閉型とされており、さらに、補助虚像17が、主虚像16に対する正確な距離感を観察者が抱くことを支援するために表示される。これに対し、本実施形態においては、RSDが、第4実施形態と同様に、シースルー型とされている。
第4実施形態においては、主虚像16が表示される主表示領域18と補助虚像17が表示される補助表示領域19とを含む画像表示領域209の全体を縁取りするために実物の枠210が使用され、さらに、実景からの光を遮るためのスクリーン212がRSDから独立して設けられている。
これに対し、本実施形態においては、主虚像16が表示される主表示領域18を縁取りするために、図10に示すように、枠を表す枠虚像230が補助虚像として使用される。さらに、本実施形態においては、実景からの光を遮る遮光体232がRSDに、そのRSDと一緒に動くように設けられている。具体的には、図10に示すように、遮光体232は、RSDのハウジング204内において、ハーフミラー208の背後に配置されている。遮光体232は、例えば、ハーフミラー208によって支持されるように配置することが可能である。
枠虚像230は、観察者からの距離が主表示領域18と実質的に同じ位置に、すなわち、本実施形態においては、主表示領域18と同一平面上に設定された補助表示領域234に表示される。さらに、枠虚像230は、主虚像16の表示位置に追従して移動するように表示される。したがって、観察者は、主虚像16にピントを合わせようとすると、枠虚像230にもピントが合わせられることになり、その結果、枠虚像230は、主虚像16の移動にもかかわらず、常にピントが合った画像として観察者に認識されることとなる。
これに対し、遮光体232は、主虚像16にピントを合わせようとする観察者に対してピンボケ位置にあるが、観察者は、遮光体232の実像のうちそれの縁の部分と一緒に枠虚像230を観察する。一方、枠虚像230は、前述の説明から明らかなように、常にピントの合った画像すなわち鮮明な画像として観察者に認識される。さらに、枠虚像230は、実景以上の明度を有するように表示される。
したがって、本実施形態においては、遮光体232の存在によって、背後の実景が主虚像16に重なることはなく、また、主虚像16に焦点を合わせた観察者にはぼけて見えるはずの遮光体232の周辺部は、主虚像16と同一距離にある鮮明な枠虚像230にマスクされて視認されない。その結果、観察者は、枠付きの主虚像16を明瞭に視認することができる。
第4実施形態においては、RSDの位置が枠210およびスクリーン212に対して相対的に変化した場合には、RSDは、それら枠210およびスクリーン212をトラッキングして必要な信号処理を行うことが要望される。
これに対し、本実施形態においては、RSDの位置が枠虚像230の位置(ただし、主虚像距離が変化しないと仮定する。)および遮光体232に対して相対的に変化しないため、RSDが上述のようなトラッキングを行うことは不可欠ではない。
このような枠虚像230を表示するために、本実施形態においては、図5に示す画像表示プログラムと共通の画像表示プログラムがコンピュータ160によって実行されるが、第1実施形態とは異なり、元補助虚像データが、枠虚像230を標準的な主虚像距離のもとに表示するためのデータとして定義されている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、枠虚像230が前記(13)項または(16)項における「枠虚像」の一例を構成し、信号処理回路60のうち前記画像表示プログラムを実行する部分が前記(13)項または(14)項における「枠虚像表示手段」の一例を構成し、信号処理回路60のうち、図5におけるS2、S4およびS5と共通のステップを実行する部分が、前記(15)項における「可変表示手段」の一例を構成しているのである。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[課題を解決するための手段]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
本発明の第1実施形態に従う網膜走査型ディスプレイ装置の内部構成を示す系統図である。 図1の網膜走査型ディスプレイ装置によって主虚像16と補助虚像17とが表示される様子を説明するための側面図である。 図2における主虚像16と補助虚像17とを観察者から見た状態で示す正面図である。 図1における信号処理回路60のハードウエア構成を概念的に表すブロック図である。 図4における画像表示プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に従う網膜走査型ディスプレイ装置を用いて観察者が主虚像16と補助虚像190とを観察する様子を説明するための正面図である。 本発明の第3実施形態に従う網膜走査型ディスプレイ装置のコンピュータ160によって実行される画像表示プログラムの内容を概念的に表すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に従う網膜走査型ディスプレイ装置によって主虚像16と補助虚像17とが表示される様子を説明するための側面図である。 図8における主虚像16と補助虚像17とを観察者から見た状態で示す正面図である。 本発明の第5実施形態に従う網膜走査型ディスプレイ装置によって主虚像16と枠虚像230とが表示される様子を説明するための側面図である。 図10における主虚像16と枠虚像230とを観察者から見た状態で示す正面図である。
符号の説明
16 主虚像
17,190 補助虚像
18 主表示領域
19,192,234 補助表示領域
60 信号処理回路
160 コンピュータ
209 画像表示領域
230 枠虚像
232 遮光体

Claims (18)

  1. 光を観察者の網膜上に投影することにより、表示対象を虚像によって観察者に視認させる画像表示装置であって、
    光を出射する出射部と、
    光を変調する変調部と、
    それら出射部と変調部とを制御することにより、画像表示領域に虚像を表示し、前記表示対象を表す主虚像を前記画像表示領域における主表示領域に表示し、かつ、前記主虚像と一緒に補助虚像を、前記画像表示領域において前記主表示領域に位置的に関連付けて設定された補助表示領域に表示する制御部と
    を含む画像表示装置。
  2. 前記制御部は、前記表示対象の絶対的な大きさとその表示対象と観察者との実距離とのうちの少なくとも一方である表示対象属性を観察者が認識することを補助するために前記補助虚像を表示する認識補助手段を含む請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記変調部は、光の波面を変調する波面変調手段を含み、
    前記制御部は、前記主虚像および前記補助虚像のうち少なくとも補助虚像を前記波面変調手段を用いて表示する請求項1または2に記載の画像表示装置。
  4. 前記制御部は、前記主虚像および前記補助虚像のうち少なくとも補助虚像を前記波面変調手段を用いて3次元的に表示し、
    前記補助虚像は、前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるように設定されている請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記制御部は、前記補助虚像として、
    (a)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びる線遠近像パターンと、
    (b)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるテクスチャ密度変化パターンであって、そのテクスチャ密度変化パターンの延びる方向の各位置におけるテクスチャの密度がその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
    (c)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるグラデーションパターンであって、そのグラデーションパターンの延びる方向の各位置における明るさがその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
    (d)前記主表示領域の位置から観察者に向かって並んだ複数個の独立虚像の集合体であって、各独立虚像の大きさが各独立虚像の位置と観察者との距離に応じて変化するものと
    の少なくとも一つを表示する請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 前記制御部は、前記表示対象の絶対的な大きさとその表示対象と観察者との実距離とのうちの少なくとも一方である表示対象属性の実際値に追従して変化するように前記補助虚像を表示する可変表示手段を含む請求項1ないし5のいずれかに記載の画像表示装置。
  7. 前記変調部は、光の波面を変調する波面変調手段を含み、
    前記制御部は、前記主虚像および前記補助虚像のうち少なくとも補助虚像を前記波面変調手段を用いて3次元的に表示し、
    前記補助虚像は、前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるように設定されており、
    前記可変表示手段は、前記補助表示領域に、前記補助虚像の全体が前記表示対象属性の実際値に追従して変化するように前記補助虚像を表示する第1の手段を含む請求項6に記載の画像表示装置。
  8. 前記第1の手段は、前記補助虚像として、
    (a)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びる線遠近像パターンであって、その線遠近像パターン全体が、前記主虚像の表示位置と観察者との距離である主虚像距離に応じて変化するものと、
    (b)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるテクスチャ密度変化パターンであって、そのテクスチャ密度変化パターン全体が前記主虚像距離に応じて変化し、かつ、そのテクスチャ密度変化パターンの延びる方向の各位置におけるテクスチャの密度がその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
    (c)前記主表示領域の位置から観察者に向かって延びるグラデーションパターンであって、そのグラデーションパターン全体が前記主虚像距離に応じて変化し、かつ、そのグラデーションパターンの延びる方向の各位置における明度がその各位置と観察者との距離に応じて変化するものと、
    (d)前記主表示領域の位置から観察者に向かって並んだ複数個の独立虚像の集合体であって、その集合体全体が前記主虚像距離に応じて変化し、かつ、各独立虚像の大きさが各独立虚像の位置と観察者との距離に応じて変化するものと
    の少なくとも一つを表示する請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 前記補助虚像は、絶対的な大きさが統一され、かつ、一般に認知されている定形物体の虚像である定形物体虚像を含み、前記可変表示手段は、その定形物体虚像を表示する第2の手段を含む請求項6に記載の画像表示装置。
  10. 前記第2の手段は、前記定形物体虚像を、前記主虚像の表示位置の近傍において表示する請求項9に記載の画像表示装置。
  11. 前記定形物体は、トランプと、紙幣と、硬貨と、サッカーボールとな少なくとも一つを含む請求項9または10に記載の画像表示装置。
  12. 前記補助虚像は、前記主虚像より低明度であるかまたは低彩度である請求項1ないし11のいずれかに記載の画像表示装置。
  13. 当該画像表示装置は、観察者が、前記主虚像および前記補助虚像を実景の観察と同時に観察することを可能にするシースルー型であり、かつ、その実景からの光が観察者の眼に入射して前記主虚像に影響を及ぼすことがないように、その実景からの光を遮る実物である遮光体と一緒に使用され、
    前記補助虚像は、前記主表示領域の枠を表示する枠虚像を含み、
    前記制御部は、その枠虚像を前記補助表示領域に表示する枠虚像表示手段を含む請求項1ないし12のいずれかに記載の画像表示装置。
  14. 前記補助表示領域は、観察者から、その観察者と前記主虚像との距離と実質的に等しい距離離れた位置に設定されており、
    前記枠虚像表示手段は、その補助虚像領域に前記枠虚像を表示する請求項13に記載の画像表示装置。
  15. 前記補助表示領域は、前記主虚像の表示位置に追従して移動するように設定されており、
    前記枠虚像表示手段は、その補助表示領域に前記枠虚像を表示する可変表示手段を含む請求項14に記載の画像表示装置。
  16. 前記枠虚像は、実景以上の明度を有する請求項13ないし15のいずれかに記載の画像表示装置。
  17. 前記補助虚像を表示するのに必要な画像データは、当該画像表示装置内に記憶されているか、または、当該画像表示装置内で生成される請求項1ないし16のいずれかに記載の画像表示装置。
  18. 前記補助虚像を表示するのに必要な画像データは、当該画像表示装置とは別の情報処理装置から当該画像表示装置に入力される請求項1ないし16のいずれかに記載の画像表示装置。
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