JP2005084267A - 電気泳動表示装置の製造方法、電気泳動表示装置および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、電極と、基板2と、該基板2上に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を封入してなる複数のマイクロカプセル40とを有する電気泳動表示装置の製造方法であって、前記基板2上に、前記マイクロカプセル40と、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給する第1の工程と、前記基板2上に、該基板2上の前記マイクロカプセル40の間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給する第2の工程を有する。
【選択図】図3
Description
この電気泳動表示装置は、電圧の印加を停止した状態での表示メモリー性や広視野角性を有することや、低消費電力で高コントラストの表示が可能であること等の特徴を備えている。
このような電気泳動表示装置としては、電極を有する1対の基板間に、電気泳動粒子および液相分散媒を封入した複数のマイクロカプセルと、各基板とマイクロカプセルとを固定するバインダ材が配設されたマイクロカプセル型のものが知られている。
このような電気泳動表示装置920では、1対の基板に設けられた電極903、904間に電圧を印加すると、マイクロカプセル内の電気泳動粒子905が、電極903、904間に生じた電界の方向にしたがって、液相分散媒906中をいずれか一方の電極に向かって移動する。これにより、観測者には、電気泳動粒子905の色(図8(A)参照)および/または液相分散媒906の色(図8(B)参照)が見えることとなる。
この電気泳動表示装置の製造の際は、基板上に、マイクロカプセルとバインダ材とを含むマイクロカプセル分散液を塗布し、対向基板を前記基板に対向させ、複数のマイクロカプセルを間に介在させて、これら基板と対向基板とを互いに接合する。この場合、マイクロカプセルは、基板上に、厚み方向に重なることなく配設されるのが好ましい。
しかしながら、従来の電気泳動表示装置の製造方法では、厚み方向にマイクロカプセルの重なりが生じてしまう(マイクロカプセルの充填構造に不完全な部分ができてしまう)。これにより、コントラストが低下してしまう。
本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、電極と、基板と、該基板上に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を封入してなる複数のマイクロカプセルとを有する電気泳動表示装置の製造方法であって、
前記基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給する第1の工程と、
前記基板上に、該基板上の前記マイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給する第2の工程とを有することを特徴とする。
これにより、複数のマイクロカプセルを、容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。これによって、高いコントラストが得られる。
前記一方の基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給する第1の工程と、
前記一方の基板上に、該基板上のマイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給する第2の工程と、
前記マイクロカプセルを介在させて、前記1対の基板を互いに接合する第3の工程とを有することを特徴とする。
これにより、複数のマイクロカプセルを、容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。これによって、高いコントラストが得られる。
これにより、複数のマイクロカプセルを、より容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。これによって、高いコントラストが得られる。
これにより、複数のマイクロカプセルを、より容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。これによって、高いコントラストが得られる。
これにより、複数のマイクロカプセルを、より容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。これによって、高いコントラストが得られる。
これにより、マイクロカプセル分散液の粘度を所望の値にすることができ、これによって、複数のマイクロカプセルを、より容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。
これにより、複数のマイクロカプセルを、より容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。
これにより、複数のマイクロカプセルを、より容易かつ確実に、基板上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセルが厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。
これにより、マイクロカプセルが厚み方向に重ならないように(単層に)、基板上にマイクロカプセル分散液を塗布することができる。これによって、より確実に、複数のマイクロカプセルが基板上に厚み方向に重なることなく1個ずつ配設された電気泳動表示装置を製造することができる。
これにより、マイクロカプセルが厚み方向に重ならないように(単層に)、かつ、間隙を埋めるように、基板上にマイクロカプセル分散液を塗布することができる。これによって、より確実に、複数のマイクロカプセルが基板上に厚み方向に重なることなく1個ずつ配設された電気泳動表示装置を製造することができる。
前記マイクロカプセルは、前記基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給し、前記基板上に該基板上の前記マイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給することにより、配設されたものであることを特徴とする。
これにより、複数のマイクロカプセルが、基板上の表示領域に、高い密度に、かつ厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設され、高いコントラストが得られる。
前記マイクロカプセルは、前記一方の基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給し、前記一方の基板上に該基板上の前記マイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給することにより、配設されたものであることを特徴とする。
これにより、複数のマイクロカプセルが、基板上の表示領域に、高い密度に、かつ厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設され、高いコントラストが得られる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、高いコントラストが得られる電気泳動表示装置を有する電子機器を提供することができる。
<第1実施形態>
まず、本発明の電気泳動表示装置の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の電気泳動表示装置の第1実施形態を示す縦断面図、図2は、図1に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す模式図である。
なお、以下の説明では、説明の都合上、図1および図2(以下の各図においても同様である。)中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」として説明する。
各基板1、2は、それぞれ、可撓性を有するもの、硬質なもののいずれであってもよいが、可撓性を有するものであるのが好ましい。可撓性を有する基板1、2を用いることにより、可撓性を有する電気泳動表示装置20、すなわち、例えば電子ペーパーを構築する上で有用な電気泳動表示装置20を得ることができる。
これらの基板1、2のマイクロカプセル40側の面、すなわち、第1の基板1の下面および第2の基板2の上面には、それぞれ、層状(膜状)をなす第1の電極3および第2の電極4が設けられている。
本実施形態では、第1の電極3が共通電極とされ、第2の電極4がマトリックス状(行列状)に分割された個別電極(画素電極)とされており、第1の電極3と1つの第2の電極4とが重なる部分が1画素を構成する。なお、第1の電極3も、第2の電極4と同様に複数に分割するようにしてもよい。
このような複合材料の具体例としては、例えば、ゴム材料中に導電性材料を混合した導電性ゴム、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系等の接着剤組成物中に導電性材料を混合した導電性接着剤または導電性ペースト、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ナイロン(ポリアミド)、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等のマトリックス樹脂中に導電性材料を混合した導電性樹脂等が挙げられる。
なお、各基板1、2および各電極3、4のうち、表示面側に配置される基板および電極(本実施形態では、第1の基板1および第1の電極3)は、それぞれ、光透過性を有するもの、すなわち、好ましくは実質的に透明(無色透明、有色透明または半透明)とされる。これにより、後述する電気泳動分散液10中における電気泳動粒子5の状態、すなわち電気泳動表示装置20に表示された情報(画像)を目視により容易に認識することができる。
また、電気泳動表示装置20の側部近傍であって、第1の基板1と第2の基板2との間には、第1の電極3と第2の電極4との間隔を規定する機能を有するスペーサ70が設けられている。
スペーサ70の構成材料としては、例えばエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂等の各種樹脂材料や、シリカ、アルミナ、チタニア等の各種セラミックス材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、スペーサ70は、電気泳動表示装置20の外周を囲むようにして設けられる構成に限定されず、例えば、複数のスペーサ70を所定間隔おいて、電気泳動表示装置20の側部近傍に配設するようにしてもよい。この場合、スペーサ70同士の間隙は、他の封止部材(シール材)により封止するようにすればよい。また、スペーサ70は、省略されていてもよい。
マイクロカプセル40は、第1の基板1と第2の基板2の間に、縦横に並列するように単層で(厚み方向に重なることなく1個ずつ)配設され、それぞれ第1の電極3および第2の電極4に接触している。また、本実施形態では、隣り合う2つの第2の電極4に対して、1つのマイクロカプセル40が配置されている。すなわち、マイクロカプセル40は、隣り合う2つの第2の電極4にまたがるように配置されている。
このカプセル本体401の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アラビアゴムとゼラチンとの複合材料、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂、ポリアミド、ポリエーテルのような各種樹脂材料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電気泳動分散液10は、少なくとも1種の電気泳動粒子5を液相分散媒6に分散(懸濁)されてなるものである。
電気泳動粒子5の液相分散媒6への分散は、例えば、ペイントシェーカー法、ボールミル法、メディアミル法、超音波分散法、撹拌分散法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。
また、複合粒子としては、例えば、顔料粒子の表面を樹脂材料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
例えば、電気泳動粒子5として正荷電を有するものを用いた場合、第2の電極4を正電位とすると、図2(A)に示すように、電気泳動粒子5は、第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。このため、電気泳動表示装置20を上方(表示面側)から見ると、電気泳動粒子5の色が見えることになる。
したがって、電気泳動粒子5の物性(例えば色、正負、帯電量等)や、電極3または4の極性、電極3、4間の電位差等を適宜設定することにより、電気泳動表示装置20の表示面側には、電気泳動粒子5の色および液相分散媒6の色の組み合わせにより、所望の情報(画像)が表示される。
また、電気泳動粒子5の比重は、液相分散媒6の比率とほぼ等しくなるように設定されているのが好ましい。これにより、電気泳動粒子5は、電極3、4間への電圧の印加を停止した後においても、液相分散液6中において一定の位置に長時間滞留することができる。すなわち、電気泳動表示装置20に表示された情報が長時間保持されることとなる。
このバインダ材41には、各電極3、4およびカプセル本体401(マイクロカプセル40)との親和性(密着性)に優れ、かつ、絶縁性に優れる樹脂材料が好適に使用される。
また、バインダ材41は、その誘電率が前記液相分散媒6の誘電率とほぼ等しくなるよう設定されているのが好ましい。このため、バインダ材41中には、例えば、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールのようなアルコール類、ケトン類、カルボン酸塩等の誘電率調節剤を添加するのが好ましい。
次に、本発明の電気泳動表示装置の第1製造方法について、図1に示す電気泳動表示装置を製造する場合を一例として説明する。
図3は、本発明の電気泳動表示装置の第1製造方法を説明するための図(製造工程を模式的に示す図)である。なお、以下の説明では、図3中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
まず、電気泳動分散液10が封入されたマイクロカプセル40を作製する。
マイクロカプセル40の作製手法(カプセル本体401への電気泳動分散液10の封入方法)としては、特に限定されないが、例えば、界面重合法、In−situ重合法、相分離法(または、コアセルベーション法)、界面沈降法、スプレードライ法等の各種マイクロカプセル化手法を用いることができる。なお、前記のマイクロカプセル化手法は、マイクロカプセル40の構成材料等に応じて、適宜選択するようにすればよい。
マイクロカプセル40の平均粒径は、20〜200μm程度であるのが好ましく、30〜100μm程度であるのがより好ましい。マイクロカプセル40の平均粒径が前記範囲を外れる場合には、製造される電気泳動表示装置20において電気泳動粒子5の泳動を制御するのが困難になり、所望の表示画像を得るのが困難になる。
次に、前述のようにして作製されたマイクロカプセル40と、バインダ材41と、分散媒(特に水系溶媒)とを含むマイクロカプセル分散液を調製する。この場合、例えば、バインダ材41と、マイクロカプセル40とを分散媒に分散させることにより、マイクロカプセル分散液を調製することができる。
前記バインダ材41の濃度を前記のように設定することにより、マイクロカプセル分散液の粘度を好適な値にすることができ、後述するマイクロカプセル40の間隙を埋めるようにマイクロカプセル分散液を供給する工程において、マイクロカプセル40を容易かつ確実に移動させることができる。
また、マイクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセル40の含有量は、10〜80wt%程度であるのが好ましく、30〜60wt%程度であるのがより好ましい。
前記マイクロカプセル40の含有量を前記のように設定すると、マイクロカプセル40を第1の基板1と第2の基板2の間に、高い密度に、かつマイクロカプセル40が厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設する上で、非常に有利である。
次に、図3(A)に示すように、このマイクロカプセル分散液を、第2の基板2上(第2の電極4上)に、厚み(塗布厚)がマイクロカプセル40の平均粒径と略同じになるように供給し、塗膜7を形成する。このような厚みとすることにより、マイクロカプセル40を第2の基板2上に単層で配設することができる。
マイクロカプセル分散液の供給方法としては、特に限定されないが、ドクターブレード法、ワイヤーバーコート法、ロールコート法等が挙げられる。
次に、図3(B)、(C)に示すように、前記マイクロカプセル分散液を、第2の基板2上(第2の電極4上)に、厚みがマイクロカプセル40の平均粒径と略同じになるように再度供給する。
また、この第1製造方法では、マイクロカプセル分散液を第2の基板2上に供給しているが、マイクロカプセル分散液を第1の基板1上に供給してもよい。
次に、第1の基板1を、その第1の電極3が塗膜7と対向するように第2の基板2に重ね、図1に示すように、マイクロカプセル40を介在させて、第1の基板1と第2の基板2とを互いに接合する。
この第1の基板1と第2の基板2の接合は、塗膜7(マイクロカプセル分散液)中のバインダ材を接着剤として利用して行う。すなわち、塗膜7を乾燥させ、塗膜7中の分散媒を揮発除去する。
以上説明したように、この第1製造方法によれば、複数のマイクロカプセル40を、容易かつ確実に、基板2上の表示領域に、高い密度に、かつマイクロカプセル40が厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設することができる。これによって、コントラストが高く、表示性能に優れた電気泳動表示装置20を提供することができる。
次に、本発明の電気泳動表示装置の第2製造方法について説明する。
以下、第2製造方法について説明するが、前記第1製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図4は、本発明の電気泳動表示装置の第2製造方法を説明するための図(製造工程を模式的に示す図)である。
まず、電気泳動分散液10が封入されたマイクロカプセル40を作製する。
マイクロカプセル40の作製手法(カプセル本体401への電気泳動分散液10の封入方法)としては、特に限定されないが、例えば、界面重合法、In−situ重合法、相分離法(または、コアセルベーション法)、界面沈降法、スプレードライ法等の各種マイクロカプセル化手法を用いることができる。なお、前記のマイクロカプセル化手法は、マイクロカプセル40の構成材料等に応じて、適宜選択するようにすればよい。
なお、均一な大きさのマイクロカプセル40は、例えば、ふるいにかけて選別する方法、濾過法、比重差分級法等を用いることにより得ることができる。
中のマイクロカプセル40の平均粒径は50〜100μm程度であるのが好ましく、50〜60μm程度であるのがより好ましい。
また、小のマイクロカプセル40の平均粒径は、中のマイクロカプセル40の直径−20〜中のマイクロカプセル40の直径(μm)程度であるのが好ましく、中のマイクロカプセル40の直径−10〜中のマイクロカプセル40の直径(μm)程度であるのがより好ましい。
次に、図4(A)に示すように、中のマイクロカプセル40を使用して作製したマイクロカプセル分散液を、第2の基板2上(第2の電極4上)に、厚みが中のマイクロカプセル40の平均粒径と略同じになるように供給し、塗膜7を形成する。このような厚みとすることにより、マイクロカプセル40を第2の基板2上に単層で配設することができる。
マイクロカプセル分散液の供給方法としては、前記と同様の方法を用いることができる。
次に、図4(B)に示すように、前記小のマイクロカプセル分散液を、第2の基板2上(第2の電極4上)に、厚みが工程[3]における、中のマイクロカプセル40の平均粒径と略同じになるように再度供給する。
すなわち、複数のマイクロカプセル40は、第2の基板2上の表示領域に、高い密度に、かつ厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設される。これによって、高いコントラストが得られる。
この第2製造方法では、小のマイクロカプセル40を1回目以降において、毎回供給したが、これに限らず、所定回目(複数回でもよい)において、小のマイクロカプセル40を供給してもよいし、また、所定回目以降において、毎回小のマイクロカプセル40を供給してもよい。
また、この第2製造方法では、マイクロカプセル分散液を第2の基板2上に供給しているが、マイクロカプセル分散液を第1の基板1上に供給してもよい。
このような第2製造方法によっても、前記第1製造方法と同様の効果が得られる。
次に、本発明の電気泳動表示装置の第3製造方法について説明する。
以下、第3製造方法について説明するが、前記第1製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3製造方法の特徴は、工程[3]後に塗膜7を乾燥させ、乾燥後にマイクロカプセル分散液の供給と乾燥とを繰り返し行うことにあり、この第3製造方法は、工程[4]が異なる以外は前記第1製造方法と同様である。以下、工程[4]について説明する。
塗膜7を乾燥させ、マイクロカプセル40を第2の基板2上に固定させる。
次に、前記マイクロカプセル分散液を、第2の基板2上(第2の電極4上)に、厚みがマイクロカプセル40の平均粒径と略同じになるように再度供給する。
このマイクロカプセル分散液の供給により、工程[3]において供給されたマイクロカプセル40の間隙が、供給されたマイクロカプセルによって埋まる。すなわち、複数のマイクロカプセル40は、第2の基板2上の表示領域に、高い密度に、かつ厚み方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配設される。これによって、高いコントラストが得られる。
また、工程[3]で供給されたマイクロカプセル40は、乾燥により既に固定されているので、マイクロカプセル40の間隙に、より確実に埋めることができる。
また、この第3製造方法では、平均粒径が略等しいマイクロカプセル40を用いたが、第2製造方法のように、平均粒径が異なるマイクロカプセル40を用いてもよい。
このような第3製造方法によっても、前記第1製造方法と同様の効果が得られる。
次に、本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態について説明する。
図5は、本発明の電気泳動表示装置の第2実施形態を示す縦断面図(作動状態を示す)である。
以下、第2実施形態の電気泳動表示装置について説明するが、前記第1実施形態の電気泳動表示装置との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
なお、本実施形態では、電気泳動粒子5aとして、正の電荷を帯びかつ白色のものを用い、電気泳動粒子5bとして、負の電荷を帯びかつ黒色(有色)のものを用いる場合を一例として説明する。
これとは逆に、第2の電極4を負電位とすると、電気泳動粒子5aは、第2の電極4側に移動して、第2の電極4に集まり、一方、電気泳動粒子5bは、第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。
なお、図示の構成では、電気泳動粒子5aと電気泳動粒子5bとがほぼ同数で、液相分散媒6に分散されているが、これらの数は、目的に応じて設定するようにすればよい。
また、電気泳動粒子5aの平均粒径と電気泳動粒子5bの平均粒径とは、同一であっても、異なっていてもよい。
このような第2実施形態の電気泳動表示装置20によっても、前記第1実施形態と同様の効果が得られる。
この第2実施形態の電気泳動表示装置20の製造方法についても、前記第1実施形態の電気泳動表示装置20の第1製造方法、第2製造方法および第3製造方法をそれぞれ用いることができる。
以上のような電気泳動表示装置20は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、電気泳動表示装置20を備える本発明の電子機器について説明する。
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図6は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図6に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置20で構成されている。
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図7は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図7(a)は断面図、(b)は平面図である。
図7に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は前述したような構成、すなわち、図6に示す構成と同様のものである。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、本発明の電気泳動表示装置20を適用することが可能である。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。例えば、前記各実施形態で述べたマイクロカプセルの間隙を埋めるようにマイクロカプセル分散液を供給する各手段のうちの、任意の2以上の手段を併用してもよい。
また、前記実施形態では、1対の基板が対向して設けられた構成のものについて示したが、本発明は、これに限らず、例えば、単一の基板を有するものに適用することもできる。
また、前記実施形態では、2つの画素電極に対して、1つのマイクロカプセルが配置されているが、本発明では、これに限らず、例えば、1つの画素電極に対して1つのマイクロカプセルが配置されていてもよく、また、1つの画素電極に対して複数のマイクロカプセルが配置されていてもよく、また、3つ以上の画素電極に対して1つのマイクロカプセルが配置されていてもよい。
<マイクロカプセルの作製>
まず、チタネート系カップリング剤(味の素社製 商品名 KR−TTS)とアルミネート系カップリング剤(味の素社製 商品名 AL−M)で表面処理したチタニア粒子(石原産業社製)をドデシルベンゼン(関東化学社製)に分散し、さらに、アントラキノン系青色染料(中央合成化学社製)を加え、分散することで電気泳動分散媒を調製した。
次に、溶液のpHを、酢酸によって3.7に調節し、その後、氷冷することによってカプセルを析出させた。さらに、ホルムアルデヒドを加え、カプセルに架橋構造を形成した。その後、一昼夜撹拌を続けた後、分級することで、粒径53〜63μmのマイクロカプセルを作製した。
作製されたマイクロカプセルと、水系エマルジョン型のバインダ材(信越化学社製、「ポロン」)と、水とを混合し、水にマイクロカプセルおよびバインダ材が分散されたマイクロカプセル分散液を調製した。
マイクロカプセルを除くマイクロカプセル分散液中のバインダ材の濃度は、14wt%であった。また、マイクロカプセル分散液の粘度は、80cP(25℃)であった。
ITOよりなる第2の電極が形成されたポリエチレンテレフタレート製の第2の基板を用意した。
そして、マイクロカプセル分散液を、ドクターブレード法によって第2の基板上に塗布することで、60μmの厚み(マイクロカプセルの平均粒径と略同じ厚み)の塗膜を形成した。
次に、ラミネータを用い、ITOよりなる第1の電極が形成されたポリエチレンテレフタレート製の第1の基板を、その第1の電極が塗膜と対向するように第2の基板に重ね、第1の基板と第2の基板とを互いに接合した。この第1の基板と第2の基板の接合は、塗膜中のバインダ材を接着剤として利用し、塗膜を乾燥させることにより行った。以上の工程により、図1に示す電気泳動表示装置を作製した。
前記実施例1におけるマイクロカプセルを作製することと、マイクロカプセル分散液の供給工程(第1の工程)であるマイクロカプセル分散液を供給することと、基板上のマイクロカプセルの間隙を埋めるように、マイクロカプセル分散液を供給することとを下記のように変更した他は、実施例1と同様にして、図1に示す電気泳動表示装置を作製した。
前記第2製造方法で述べたように、3種類の平均粒径(大(63μm以上)、中(53〜63μm)、小(45〜53μm))をもつマイクロカプセルを作製した。
次に、小のマイクロカプセル分散液を、塗膜の間隙を埋めるように、第2の基板2上に、厚みが60μmになるように再度供給した。
これ以降は、前記実施例1と同様にして、図1に示す電気泳動表示装置を作製した。
前記実施例1における基板上のマイクロカプセルの間隙を埋めるようにマイクロカプセル分散液を供給する工程を、前記第3製造方法で述べたように、第2の基板上の塗膜を乾燥させてマイクロカプセルを第2の基板上に固定させ、マイクロカプセル分散液を、第2の基板上に、厚みがマイクロカプセルの平均粒径と略同じになるように再度供給する工程に変更した他は、実施例1と同様にして、図1に示す電気泳動表示装置を作製した。
前記、塗膜の乾燥と、マイクロカプセル分散液の供給とを行う工程は、3回繰り返し行った。
前記実施例1と同様のマイクロカプセルと、水系エマルジョン型のバインダ材(信越化学社製、「ポロン」)と、水とを混合し、水にマイクロカプセルおよびバインダ材が分散されたマイクロカプセル分散液を調製した。
マイクロカプセルを除くマイクロカプセル分散液中のバインダ材の濃度は、14wt%であった。また、マイクロカプセル分散液の粘度は、80cP(25℃)であった。
前記実施例1におけるマイクロカプセル分散液を、塗膜の間隙を埋めるように、3回供給することを行なわず、また、マイクロカプセル分散液の塗膜の厚みを、80μmとした他は、実施例1と同様にして、電気泳動表示装置を作製した。
実施例1〜3および比較例1で作製した電気泳動表示装置について、分光光度計として、分光光度計スペクトロアイ(グレタグマクベス社製)を用いて測定を行い、下記式で示すコントラストCRを求めた。
CR=R1/R2
但し、上式において、R1は、電気泳動表示装置の表示面の全面で白色を表示したときの反射率、R2は、全面で黒色を表示したときの反射率である。
その結果、コントラストCRは、実施例1では、3.2、実施例2では、2.9、実施例3では、3.0と、すべて高い値を示した。これに対し、比較例1では、2.3と、低い値を示した。
Claims (13)
- 電極と、基板と、該基板上に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を封入してなる複数のマイクロカプセルとを有する電気泳動表示装置の製造方法であって、
前記基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給する第1の工程と、
前記基板上に、該基板上の前記マイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給する第2の工程とを有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。 - 電極と、対向する1対の基板と、該1対の基板間に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を封入してなる複数のマイクロカプセルとを有する電気泳動表示装置の製造方法であって、
前記一方の基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給する第1の工程と、
前記一方の基板上に、該基板上のマイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給する第2の工程と、
前記マイクロカプセルを介在させて、前記1対の基板を互いに接合する第3の工程とを有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。 - 前記第2の工程において、供給する前記マイクロカプセルの平均粒径を、前記第1の工程にて供給する前記マイクロカプセルの平均粒径より小さくする請求項1または2に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記第2の工程を複数回繰り返し行う請求項1または2に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記第2の工程において、所定回目に供給する前記マイクロカプセルの平均粒径を、前記第1の工程にて供給する前記マイクロカプセルの平均粒径より小さくする請求項4に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記分散媒には水が含まれている請求項1ないし5のいずれかに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記マイクロカプセルを除く前記マイクロカプセル分散液中の前記バインダ材の濃度は、50wt%以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記マイクロカプセル分散液の粘度は、25℃において1〜1000cPである請求項1ないし7のいずれかに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記第1の工程において、前記マイクロカプセルの平均粒径と略同じ厚みに、前記基板上に前記マイクロカプセル分散液を塗布する請求項1ないし8のいずれかに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 前記第2の工程において、前記マイクロカプセルの平均粒径と略同じ厚みに、前記基板上に前記マイクロカプセル分散液を塗布する請求項1ないし9のいずれかに記載の電気泳動表示装置の製造方法。
- 電極と、基板と、該基板上に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を封入してなる複数のマイクロカプセルとを有する電気泳動表示装置であって、
前記マイクロカプセルは、前記基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給し、前記基板上に該基板上の前記マイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給することにより、配設されたものであることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 電極と、対向する1対の基板と、該1対の基板間に設けられ、少なくとも1種の電気泳動粒子を含む電気泳動分散液を封入してなる複数のマイクロカプセルとを有する電気泳動表示装置であって、
前記マイクロカプセルは、前記一方の基板上に、前記マイクロカプセルと、バインダ材と、分散媒とを含むマイクロカプセル分散液を供給し、前記一方の基板上に該基板上の前記マイクロカプセルの間隙を埋めるように前記マイクロカプセル分散液を供給することにより、配設されたものであることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 請求項11または12に記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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