JP5043469B2 - 電気泳動表示装置および電子機器 - Google Patents

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本発明は、電気泳動表示装置および電子機器に関するものである。
一般に、液体中に微粒子を分散させた分散系に電界を作用させると、微粒子は、クーロン力により液体中で移動(泳動)することが知られている。この現象を電気泳動といい、近年、この電気泳動を利用して、所望の情報(画像)を表示させるようにした電気泳動表示装置が新たな表示装置として注目を集めている。
この電気泳動表示装置は、電圧の印加を停止した状態での表示メモリー性や広視野角性を有することや、低消費電力で高コントラストの表示が可能であること等の特徴を備えている。また、電気泳動表示装置は、非発光型デバイスであることから、ブラウン管のような発光型の表示デバイスに比べて、目に優しいという特徴も有している。
従来から、色相の異なる二種類の電気泳動性粒子と各々の粒子と色相の異なる分散媒とを含む電気泳動分散液をマイクロカプセル化した、マイクロカプセル型電気泳動表示装置が用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
このような電気泳動表示装置は、表示の焼きつき現象が著しく、直前の表示が残像してしまう。その結果、表示品位の低下を招くという問題を有している。そのため、表示の際の電圧と逆の極性の電圧を印加して表示を解除する、いわゆる、リフレッシュ表示を行った後に画面の書き換えを行っている。
しかし、リフレッシュ表示を行った後に書き換えを行っているため、リアルタイムでの書き換えができない。また、書き換えに時間を要するという問題を有している。
特開2005−227795号公報 特許第2854065号公報
本発明の目的の一つは、焼きつき現象を防止し、表示の書き換えを迅速に行うことができる電気泳動表示装置および信頼性の高い電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明の態様により達成される。
本発明の電気泳動表示装置は、第1の電極と、
該第1の電極と対向配置され、表示部側に設けられた第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられ、表面に正電荷と負電荷が混在し、粒子全体で正に帯電した第1の電気泳動粒子と、負に帯電した第2の電気泳動粒子とを含む電気泳動分散液を含有する電気泳動分散液含有層とを備え、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に表示電圧を印加することにより前記第1の電気泳動粒子および前記第2の電気泳動粒子を泳動させて表示する電気泳動表示装置であって、
前記第2の電極側に前記第2の電気泳動粒子が偏在して表示されている状態から当該表示を解除する際に、前記第1の電極と前記第2の電極との間に、前記表示電圧と同じ極性で前記表示電圧よりもさらに強い電圧である解除電圧を印加することにより、前記第1の電気泳動粒子を前記電気泳動分散液含有層の厚さ方向に往復動させ、前記第2の電気泳動粒子を前記第2の電極から離反させることを特徴とする。
これにより、表示がリフレッシュされるので、表示の焼きつき現象が防止され、表示の書き換えを迅速に行うことができる。
本発明の電気泳動表示装置は、第1の電極と、
該第1の電極と対向配置され、表示部側に設けられた第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられ、表面に正電荷と負電荷が混在し、粒子全体で正に帯電した第1の電気泳動粒子と、負に帯電した第2の電気泳動粒子とを含む電気泳動分散液を含有する電気泳動分散液含有層とを備え、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に表示電圧を印加することにより前記第1の電気泳動粒子および前記第2の電気泳動粒子を泳動させて表示する電気泳動表示装置であって、
前記第2の電極側に前記第1の電気泳動粒子が偏在して表示されている状態から当該表示を解除する際に、前記第1の電極と前記第2の電極との間に、前記表示電圧と同じ極性で前記表示電圧よりもさらに強い電圧である解除電圧を印加することにより、前記第1の電気泳動粒子を前記電気泳動分散液含有層の厚さ方向に往復動させ、前記第2の電気泳動粒子を前記第1の電極から離反させることを特徴とする。
これにより、表示がリフレッシュされるので、表示の焼きつき現象が防止され、表示の書き換えを迅速に行うことができる。
本発明の電気泳動表示装置では、前記解除電圧は、前記表示電圧の1.2〜5倍であることが好ましい。
これにより、第1の電気泳動粒子が電気泳動分散液含有層の厚さ方向に確実に往復動するので、表示のリフレッシュを行うことができる。その結果、焼きつき現象を防止でき、表示の書き換えを迅速に行うことができる。
本発明の電気泳動表示装置では、前記解除電圧は、前記電気泳動分散液含有層の厚さ方向の長さ1μmに対して、0.16〜1Vであることが好ましい。
これにより、第1の電気泳動粒子が電気泳動分散液含有層の厚さ方向により確実に往復動するので、表示のリフレッシュを行うことができる。その結果、焼きつき現象を防止でき、表示の書き換えを迅速に行うことができる。
本発明の電気泳動表示装置では、前記第1の電気泳動粒子は、前記第2の電気泳動粒子よりも含有量が多いものであることが好ましい。
これにより、電気泳動分散液が電気泳動分散液含有層内をその厚さ方向に対流するように流れるので、焼きつき現象を確実に防止し、表示のリフレッシュを効率的に行うことができる。
本発明の電気泳動表示装置では、前記第1の電気泳動粒子は白色粒子で構成され、前記第2の電気泳動粒子は該白色粒子と色調が異なる着色粒子で構成されていることが好ましい。
これにより、白色にリフレッシュすることができ、所望の画像を効率よく表示することができる。
本発明の電気泳動表示装置では、前記第1の電気泳動粒子は、コア部と、該コア部の外周側に設けられ、負に帯電した金属酸化物で構成された第1の金属酸化物層と、
該第1の金属酸化物層の外周側にその一部を被覆するように設けられ、正に帯電した金属酸化物で構成された第2の金属酸化物層とを有し、
前記第1の電気泳動粒子全体で正に帯電しているものであることが好ましい。
これにより、第1の電気泳動粒子の外周が正帯電と負帯電となっているので、第1の電気泳動粒子が電気泳動分散液含有層の厚さ方向に効率よく往復動することができる。
本発明の電気泳動表示装置では、前記第1の金属酸化物層は酸化ケイ素で構成され、前記第2の金属酸化物層は酸化アルミニウムで構成されるものであることが好ましい。
これにより、第1の金属酸化物層と第2の金属酸化物層とが透明性に優れるので、コア部の色を確実に視認することができる。
本発明の電気泳動表示装置では、前記電気泳動分散液含有層は、前記電気泳動分散液を殻体に内包するマイクロカプセルを含有して構成されていることが好ましい。
これにより、マイクロカプセル毎に表示をすることができるので、所望の画像を効率よく表示することができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器を得ることができる。
以下、本発明の電気泳動表示装置および電子機器を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.電気泳動表示装置
まず、本発明の電気泳動表示装置について説明する。
図1は、本発明の電気泳動表示装置の縦断面を模式的に示す図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の上側を「上」、下側を「下」として説明を行う。
図1に示す電気泳動表示装置20は、電気泳動表示シート(フロントプレーン)21と、回路基板(バックプレーン)22と、電気泳動表示シート21と回路基板22とを接合する接着剤層8と、電気泳動表示シート21と回路基板22との間の間隙を気密的に封止する封止部7とを有している。
電気泳動表示シート21は、平板状の基部2と基部2の下面に設けられた第2の電極4とを備える基板12と、この基板12の下面(一方の面)側に設けられ、マイクロカプセル40とバインダ41とで構成されたマイクロカプセル含有層(電気泳動分散液含有層)400とを有している。
一方、回路基板22は、平板状の基部1と基部1の上面に設けられた複数の第1の電極3とを備える対向基板11と、電圧印加手段80と選択手段90とを含む回路とを有している。なお、この回路は、この対向基板11(基部1)に設けられた、例えばTFT等のスイッチング素子を含む回路(図示せず)であってもよい。
なお、電圧印加手段80と選択手段90とは、後に詳細に説明する。
以下、各部の構成について順次説明する。
基部1および基部2は、それぞれ、シート状(平板状)の部材で構成され、これらの間に配される各部材を支持および保護する機能を有する。
各基部1、2は、それぞれ、可撓性を有するもの、硬質なもののいずれであってもよいが、可撓性を有するものであるのが好ましい。可撓性を有する基部1、2を用いることにより、可撓性を有する電気泳動表示装置20、すなわち、例えば電子ペーパーを構築する上で有用な電気泳動表示装置20を得ることができる。
また、各基部(基材層)1、2を可撓性を有するものとする場合、その構成材料としては、それぞれ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
このような基部1、2の平均厚さは、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、可撓性を有するものとする場合、20〜500μm程度であるのが好ましく、25〜250μm程度であるのがより好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の柔軟性と強度との調和を図りつつ、電気泳動表示装置20の小型化(特に、薄型化)を図ることができる。
これらの基部1、2のマイクロカプセル40側の面、すなわち、基部1の上面および基部2の下面に、それぞれ、層状(膜状)をなす第1の電極3および第2の電極4が設けられている。
第1の電極3と第2の電極4との間に電圧を印加すると、これらの間に電界が生じ、この電界が電気泳動粒子(表示粒子)5に作用する。
本実施形態では、第2の電極4が共通電極とされ、第1の電極3がマトリックス状(行列状)に分割された個別電極(スイッチング素子に接続された画素電極)とされており、第2の電極4と1つの第1の電極3とが重なる部分が1画素を構成する。
なお、第2の電極4も、第1の電極3と同様に複数に分割するようにしてもよい。
また、第1の電極3がストライプ状に分割され、第2の電極4も同様にストライプ状に分割され、これらが交差するように配置された形態であってもよい。
各電極3、4の構成材料としては、それぞれ、実質的に導電性を有するものであれば特に限定されず、例えば、銅、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、金、銀、モリブデン、タンタルまたはこれらを含む合金等の金属材料、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等の炭素系材料、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシランまたはこれらの誘導体等の電子導電性高分子材料、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレンオキシド、ポリビニルブチラール、ポリビニルカルバゾール、酢酸ビニル等のマトリックス樹脂中に、NaCl、LiClO、KCl、HO、LiCl、LiBr、LiI、LiNO、LiSCN、LiCFSO、NaBr、NaI、NaSCN、NaClO、NaCFSO、KI、KSCN、KClO、KCFSO、NHI、NHSCN、NHClO、NHCFSO、MgCl、MgBr、MgI、Mg(NO、MgSCN、Mg(CFSO、ZnCl、ZnI、ZnSCN、Zn(ClO、Zn(CFSO、CuCl、CuI、CuSCN、Cu(ClO、Cu(CFSO等のイオン性物質を分散させたイオン導電性高分子材料、インジウム錫酸化物(ITO)、フッ素ドープした錫酸化物(FTO)、錫酸化物(SnO)、インジウム酸化物(IO)等の導電性酸化物材料のような各種導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
その他、各電極3、4の構成材料としては、それぞれ、例えば、ガラス材料、ゴム材料、高分子材料等の導電性を有さない材料中に、金、銀、ニッケル、カーボン等の導電性材料(導電性粒子)を混合して、導電性を付加したような各種複合材料も使用することができる。
このような複合材料の具体例としては、例えば、ゴム材料中に導電性材料を混合した導電性ゴム、エポキシ系、ウレタン系、アクリル系等の接着剤組成物中に導電性材料を混合した導電性接着剤または導電性ペースト、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、ナイロン(ポリアミド)、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂等のマトリックス樹脂中に導電性材料を混合した導電性樹脂等が挙げられる。
このような電極3、4の平均厚さは、それぞれ、構成材料、用途等により適宜設定され、特に限定されないが、0.05〜10μm程度であるのが好ましく、0.05〜5μm程度であるのがより好ましい。
なお、各基部1、2および各電極3、4のうち、表示面側に配置される基部および電極(本実施形態では、基部2および第2の電極4)は、それぞれ、光透過性を有するもの、すなわち、実質的に透明(無色透明、有色透明または半透明)とされる。これにより、後述する電気泳動分散液10中における電気泳動粒子5の状態、すなわち電気泳動表示装置20に表示された情報(画像)を目視により容易に認識することができる。
なお、各電極3、4は、前述したような材料の単体からなる単層構造のものの他、例えば、複数の材料を順次積層したような多層積層構造のものであってもよい。すなわち、各電極3、4は、それぞれ、例えば、ITOで構成される単層構造であってもよく、ITO層とポリアニリン層との2層積層構造とすることもできる。
電気泳動シート21では、第2の電極4の下面に接触して、マイクロカプセル含有層400が設けられている。
このマイクロカプセル含有層400は、電気泳動分散液10をカプセル本体(殻体)401内に封入した複数のマイクロカプセル40が、バインダ41で固定(保持)されて構成されている。
マイクロカプセル40は、対向基板11と基板12との間に、縦横に並列するように単層で(厚さ方向に重なることなく1個ずつ)配設されている。
本実施形態では、第2の電極4と接着剤層8とで挟持されることにより、マイクロカプセル40は、上下方向に圧縮され、水平方向に拡がって扁平形状となっている。換言すれば、マイクロカプセル40は、平面視において石垣構造を形成している。
このような構成により、電気泳動表示装置20では、有効表示領域が増大し、コントラストが良好なものとなる。また、電気泳動粒子5の上下方向への移動距離を短縮することができるため、電気泳動粒子5を短時間に所定の電極近傍に移動・集合させることができ、応答速度の向上を図ることもできる。
また、本実施形態では、1つの第1の電極3に対して、1つのマイクロカプセル40が配置されている。
なお、1つのマイクロカプセル40は、隣り合う2つの第1の電極3に対応してまたがるように配置されていてもよい。
カプセル本体(殻体)401の構成材料としては、例えば、ゼラチン、アラビアゴムとゼラチンとの複合材料、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素樹脂、ポリアミド、ポリエーテルのような各種樹脂材料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、カプセル本体401は、ゼラチンを含む材料を主材料(特に、ゼラチンを主材料)として構成されたものが好ましい。これにより、マイクロカプセル40の柔軟性を向上させることができ、前述したような石垣構造をより確実に形成することができる。また、ゼラチンは、後述するように、バインダ41として好適に用いられる(メタ)アクリル酸エステルとの親和性が高いため、バインダ41によるマイクロカプセル40の固定力(保持力)をより向上させ得ることからも好ましい。
ゼラチンとしては、無処理のものの他、例えば、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、カルシウム等の含有量を減らした脱灰ゼラチン、酸化処理を施しメチオニン残基を減じたゼラチン等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、カプセル本体401の構成材料には、架橋剤により架橋(立体架橋)を形成するようにしてもよい。これにより、カプセル本体401の柔軟性を維持しつつ、強度を向上させることができる。その結果、マイクロカプセル40が容易に崩壊するのを防止することができる。
このようなマイクロカプセル40は、その大きさがほぼ均一であることが好ましい。これにより、電気泳動表示装置20では、表示ムラの発生が防止または低減され、より優れた表示性能を発揮することができる。
カプセル本体401内に封入された電気泳動分散液10は、2種の電気泳動粒子5、すなわち、第1の電気泳動粒子51と第2の電気泳動粒子52とを液相分散媒6に分散(懸濁)してなるものである。なお、電気泳動粒子5については、後に詳細に説明する。
電気泳動粒子5の液相分散媒6への分散は、例えば、ペイントシェーカー法、ボールミル法、メディアミル法、超音波分散法、撹拌分散法等のうちの1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。
液相分散媒6としては、カプセル本体401に対する溶解性が低く、かつ比較的高い絶縁性を有するものが好適に使用される。
かかる液相分散媒6としては、例えば、各種水(蒸留水、純水、イオン交換水、RO水等)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、フェニルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼンのような長鎖アルキル基を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドン等の芳香族復素環類、アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、カルボン酸塩またはその他の各種油類等が挙げられ、これらを単独または混合物として用いることができる。
中でも、液相分散媒6としては、脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)を主成分とするものが好ましい。流動パラフィンを主成分とする液相分散媒6は、電気泳動粒子5の凝集抑制効果が高く、かつカプセル本体401の構成材料との親和性が低い(溶解性が低い)ことから好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の表示性能が経時的に劣化するのをより確実に防止または抑制することができる。また、流動パラフィンは、不飽和結合を有しないため耐候性に優れ、および安全性も高いという点からも好ましい。
さらに、脂肪族炭化水素類(流動パラフィン)の中でも、特に、分枝状脂肪族炭化水素類(イソパラフィン)が好ましい。イソパラフィンは、特に、電気泳動粒子5の凝集抑制効果が高いものであることから好ましい。
また、イソパラフィンは、その炭素数が5〜15のものであるのが好ましく、8〜15のものであるのがより好ましい。このような範囲の炭素数のイソパラフィンを液相分散媒6として用いることにより、液相分散媒6(電気泳動分散液10)の粘度が不要に高くなるのを防止しつつ、電気泳動粒子5の比重との比重差が小さく沈降速度が十分小さいという効果が得られる。その結果、電気泳動表示装置20の表示性能(特に、応答速度、保持特性)の向上を図ることができる。
なお、このようなイソパラフィンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いるようにしてもよい。
また、液相分散媒6(電気泳動分散液10)中には、必要に応じて、例えば、電解質、界面活性剤(アニオン性またはカチオン性)、金属石鹸、樹脂材料、ゴム材料、油類、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等の各種添加剤を添加するようにしてもよい。
界面活性剤としては、例えば、アルケニルコハク酸エステル、アルケニルコハク酸ポリイミド等が挙げられる。
バインダ41は、例えば、対向基板11と基板12とを接合する目的、対向基板11および基板12とマイクロカプセル40を固定する目的、第1の電極3および第2の電極4間の絶縁性を確保する目的等により供給される。これにより、電気泳動表示装置20の耐久性および信頼性をより向上させることができる。
このバインダ41には、各電極3、4およびカプセル本体401(マイクロカプセル40)との親和性(密着性)に優れ、かつ、絶縁性に優れる樹脂材料が好適に使用される。
このようなバインダ41としては、例えば、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリプロピレン、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニルアクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアリレート、グラフト化ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド等の高分子、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン、フッ素ゴム等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシリコーン系樹脂、ポリウレタン等のウレタン系樹脂、その他として、メタクリル酸−スチレン共重合体、ポリブチレン、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体等の各種樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、バインダ41は、その誘電率が前記液相分散媒6の誘電率とほぼ等しくなるよう設定されているのが好ましい。このため、バインダ41中には、例えば、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールのようなアルコール類、ケトン類、カルボン酸塩等の誘電率調節剤を添加するのが好ましい。
本実施形態では、電気泳動シート21と回路基板22とが、接着剤層8を介して接合されている。これにより、電気泳動シート21と回路基板22とをより確実に固定することができる。
この接着剤層8は、電気泳動シート21と回路基板22とを接合(固定)する機能の他、I:絶縁性を有するもの、II:電気泳動シート21側から回路基板22へのイオンの拡散を防IV:電気泳動シート21と回路基板22とを接合する際の応力を緩和する機能を有しているのが好ましい。
Iの機能を有することにより、第1の電極3と第2の電極4との間での短絡を確実に防止して、電気泳動粒子5に確実に電界を作用させることができる。
IIの機能を有することにより、回路基板22に設けられた回路(特にスイッチング素子)の特性の低下を防止または抑制することができる。
IIIの機能を有することにより、例え電気泳動表示装置20内に水分が浸入したとしても、水分がマイクロカプセル40や回路基板22に設けられた回路等に拡散するのを防止または抑制して、これらの劣化を防止することができる。
また、IVの機能を有することにより、電気泳動表示装置20の製造時(作成時)にマイクロカプセル40や回路基板22に設けられたスイッチング素子等の破壊を防止することができる。
接着剤層8は、前記I〜IVの機能のうちの少なくとも1つを有しているのが好ましく、任意の2以上の機能を有しているのがより好ましく、全ての機能を有しているのがさらに好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の信頼性および耐久性をより向上させることができる。
このような接着剤層8は、ポリウレタンを主材料として構成されているのが好ましい。ポリウレタンは、接着剤層8に、前述したような機能を確実に付与することができることから好ましい。
ポリウレタンとしては、例えば、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、水添−ジフェニルメタンジイソシアネート(12H−MDI)またはこれらの誘導体のうちの少なくとも1種をイソシアネート成分とし、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、1,6−ヘキサンジオール(HD)、ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(BHMPCA)またはこれらの誘導体のうちの少なくとも1種をポリオール成分とするものが挙げられる。
また、かかるポリウレタンは、その他の成分として、例えば、EO変性ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートを含有してもよい。かかる成分を含有することにより、前述したように、バインダ41には、(メタ)アクリル酸エステルが好適に用いられるが、この(メタ)アクリル酸エステル、すなわちマイクロカプセル含有層400と接着剤層8との密着性の向上を図ることができる。
なお、接着剤層8の構成材料には、ポリウレタンに代えて、例えば、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリプロピレン、AS樹脂、ABS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−メタクリル酸共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、エチレン−ビニルアルコール−塩化ビニル共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン、ポリアミドイミド、ポリアミノビスマレイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルホン、ポリアリレート、グラフト化ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド等の高分子、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、四フッ化エチレン−パーフロロアルコキシエチレン共重合体、エチレン−四フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ三フッ化塩化エチレン、フッ素ゴム等のフッ素系樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等のシリコーン系樹脂、その他として、メタクリル酸−スチレン共重合体、ポリブチレン、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体等の各種樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
この接着剤層8の平均厚さをA[μm]とし、マイクロカプセル含有層400の平均厚さをB[μm]としたとき、A/Bが0.1〜3なる関係を満足するのが好ましく、0.5〜2なる関係を満足するのがより好ましい。これにより、特に、前記IおよびIVの機能の向上を図ることができる。なお、接着剤層8の平均厚さの具体的な値は、1〜30μm程度であるのが好ましく、5〜20μm程度であるのがより好ましい。
基部1と基部2との間であって、それらの縁部に沿って、封止部7が設けられている。この封止部7により、各電極3、4、マイクロカプセル含有層400および接着剤層8が気密的に封止されている。これにより、電気泳動表示装置20内への水分の浸入を防止して、電気泳動表示装置20の表示性能の劣化をより確実に防止することができる。
封止部7の構成材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂のような熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂のような熱硬化性樹脂等の各種樹脂材料等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、封止部7は、必要に応じて設ければよく、省略することもできる。
さて、このような電気泳動表示装置20には、電気泳動粒子5として、第1の電気泳動粒子51と第2の電気泳動粒子52とが用いられている。従来のように、電気泳動表示装置に、例えば、白色粒子5aと着色粒子5bとを用いて着色を表示をした場合、焼きつきが生じることがある。そのため、表示の際の電圧と逆の極性の電圧を印加して表示を解除する、いわゆる、リフレッシュ表示を行った後に、画面の書き換えを行う必要がある。
本発明者らは、焼きつきの現象を防止し、画面の書き換えを迅速に行うことができる電気泳動表示装置を鋭意研究した。その結果、驚くべきことに、第2の電極4に第2の電気泳動粒子52が偏在して表示されている状態から当該表示を解除する際に、表示の際に印加した電圧(以下、「表示電圧」という。)と同極性でさらに強い電圧(以下、「解除電圧」という。)を印加することにより、第1の電気泳動粒子51が電気泳動分散液含有層400の厚さ方向(電気力線の方向)に往復動し、旋回し、そして、第2の電気泳動粒子52が第2の電極4から離反する(以下、このような状態を「乱流」または「乱流状態」という。)ことを見出した。
以下、第1の電気泳動粒子51に白色粒子5aを、第2の電気泳動粒子52に黒色粒子(着色粒子)5bを用いた場合を代表して説明する。
なお、第1の電気泳動粒子51と第2の電気泳動粒子52とは、これらに限定されるものではなく、他の色の粒子であっても同様の効果を有する。
白色粒子5aは、正の電荷を有する。そして、白色粒子5aは、電界を作用することにより、液相分散媒6中を電気泳動し得る粒子であれば、特に限定されない。例えば、顔料粒子、樹脂粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に使用される。これらの粒子は、製造が容易であるとともに、荷電の制御を比較的容易に行うことができるという利点を有している。
顔料粒子を構成する顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化アンチモン、硫酸バリウム、硫化亜鉛、亜鉛華、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の白色顔料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
樹脂粒子を構成する樹脂材料としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
複合粒子としては、例えば、顔料粒子の表面を樹脂材料や他の顔料で被覆したもの、樹脂粒子の表面を顔料で被覆したもの、顔料と樹脂材料とを適当な組成比で混合した混合物で構成される粒子等が挙げられる。
このような複合粒子は、例えば、図2に示すように、コア部53と、該コア部53の外周側に設けられ、負に帯電した金属酸化物で構成された第1の金属酸化物層54と、第1の金属酸化物層54の外周側にその一部を被覆するように設けられ、正に帯電した金属酸化物で構成された第2の金属酸化物層55とを有し、複合粒子(白色粒子5a)全体で正に帯電していることが好ましい。
複合粒子が図2に示すような構成であることにより、複合粒子の表面に正電荷と負電荷が混在し、粒子全体で正に帯電しているので、複合粒子が効率よく乱流状態にすることができる。その結果、電気泳動分散液10が渦流し、黒色粒子5bが第2の電極4から容易に離反することができる。したがって、本実施形態の電気泳動表示装置20は、表示の焼きつきを防止して、表示の書き換えを迅速に行うことができる。
複合粒子を構成するコア部53は、前記顔料粒子が挙げられ、特に、白色度が高い酸化チタンであることが好ましい。
第1の金属酸化物層54は、図2に示すように、コア部53に接し、コア部53を覆うように全周にわたって形成されている。そして、第1の金属酸化物層54は、負に帯電している。
第1の金属酸化物層54を構成する材料は、負に帯電していれば特に限定されないが、例えば、酸化ケイ素、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化バナジウムなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、酸化ケイ素が好ましい。酸化ケイ素は、透明性が高いので、コア部53の色調(白色)を外部から正確かつ容易に視認することができる。
第1の金属酸化物層54の厚さは、0.1〜20nmであることが好ましく、0.5〜15nmであることがより好ましい。これにより、確実にコア部53の色調を視認することができる。
第2の金属酸化物層55は、図2に示すように、第1の金属酸化物層54に接し、第1の金属酸化物54の一部を被覆するように形成されている。すなわち、第2の金属酸化物層55で覆われていない部分は、第1の金属酸化物層54が露出している。そのため、複合粒子の外周は、第1の金属酸化物層54と第2の金属酸化物層55とで構成されている。そして、第2の金属酸化物層55は、正に帯電している。
第2の金属酸化物層55を構成する材料は、正に帯電していれば特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化鉛、酸化鉄、酸化銅、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化クロムなどが挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、酸化アルミニウムが好ましい。酸化アルミニウムは、透明性が高いので、コア部53の色調(白色)を外部から正確かつ容易に視認することができる。
第2の金属酸化物層55の厚さは、0.1〜20nmであることが好ましく、0.5〜15nmであることがより好ましい。これにより、確実にコア部53の色調を視認することができる。
白色粒子5aの形状は、特に限定されないが、球形状であるのが好ましい。
白色粒子5aの平均粒径は、10〜500nm程度であるのが好ましく、20〜300nm程度であるのがより好ましい。白色粒子5aの平均粒径を前記範囲とすることにより、白色粒子5a同士の凝集や、液相分散媒6中における沈降を確実に防止することができ、その結果、電気泳動表示装置20の表示品質の劣化を好適に防止することができる。
また、白色粒子5aの比重は、液相分散媒6の比重とほぼ等しくなるように設定されているのが好ましい。これにより、白色粒子5aは、第1の電極3、第2の電極4間への電圧の印加を停止した後においても、液相分散媒6中において一定の位置に長時間滞留することができる。すなわち、電気泳動表示装置20に表示された情報が長時間保持されることとなる。
また、各マイクロカプセル40内において、白色粒子5aは、黒色粒子5bよりも含有量が多いことが好ましい。
すなわち、各マイクロカプセル40内における白色粒子5aの数は、各マイクロカプセル40内の全ての電気泳動粒子5の数に対して、51〜90%であることが好ましく、60〜80%であることがより好ましい。白色粒子5aが黒色粒子5bよりも多いことにより、マイクロカプセル40内の半数以上の電気泳動粒子5(白色粒子5a)が電気力線に沿って往復動するので、電気泳動分散液10をより簡単に乱流状態とすることができる。その結果、表示の焼きつきを防止することができる。
黒色粒子5bは、負の電荷を有する粒子である。そして、黒色粒子5bは、電界を作用することにより、液相分散媒6中を電気泳動し得る粒子であれば、特に限定されない。例えば、顔料粒子、樹脂粒子またはこれらの複合粒子のうちの少なくとも1種が好適に使用される。これらの粒子は、製造が容易であるとともに、荷電の制御を比較的容易に行うことができるという利点を有している。
顔料粒子を構成する顔料としては、例えば、アニリンブラック、カーボンブラック、チタンブラック等の黒色顔料が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
樹脂粒子、複合粒子としては、白色粒子5aで説明したものと同様の粒子が挙げられる。
これらの粒子のうち、カーボンブラック粒子またはその表面を被覆した粒子は、黒色度が高いので黒色粒子5bとして好適に用いられる。
また、黒色粒子5bの形状、平均粒径、比重は、白色粒子5aと同様である。
白色粒子5aと、黒色粒子5bとは、平均粒径が異なることが好ましい。特に、白色粒子5a(第1の電気泳動粒子51)の平均粒径を黒色粒子5b(第2の電気泳動粒子52)の平均粒径より大きく設定することが好ましい。これにより、電気泳動表示装置20の表示コントラストをより向上させることや、保持特性を向上させることができる。
具体的には、黒色粒子5bの平均粒径を20〜800nm程度、白色粒子5aの平均粒径を150〜800nm程度とするのが好ましい。
以上、第1の電気泳動粒子51に白色粒子5aを、第2の電気泳動粒子52に黒色粒子5bを用いた場合を説明したが、形状、平均粒径、比重、含有量などは、他の着色粒子についても同様である。
他の着色粒子としては、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、イソインドリノン、黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、チタンイエロー、アンチモン等の黄色顔料、モノアゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、キナクリドンレッド、クロムバーミリオン等の赤色顔料、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー、紺青、群青、コバルトブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等が挙げられる。
第1の電気泳動粒子51は、正に帯電していればよいので、第2の電気泳動粒子52で説明した黒色粒子5b、上記着色粒子を用いることもできる。
また、第2の電気泳動粒子52は、負に帯電していればよいので、第1の電気泳動粒子51で説明した白色粒子5a、上記着色粒子を用いることもできる。
2.電気泳動表示装置の動作方法
このような電気泳動表示装置20は、次のようにして作動する。
以下、電気泳動表示装置20の作動(動作)方法について説明する。
図3〜図6は、図1に示す電気泳動表示装置の動作方法を説明するための原理図である。なお、以下の説明では、図3〜5中の上側を「上」、下側を「下」と言う。また、図3〜5は電気泳動表示装置の動作の原理を示す図であるため、マイクロカプセル40、接着剤層8は省略されている。
(1)表示動作
電気泳動表示装置20の第1の電極3と第2の電極4との間に電圧(表示電圧)を印加すると、これらの間に電界が生じる。この電界にしたがって、黒色粒子5b、白色粒子5aは、いずれかの電極に向かって電気泳動する。
例えば、白色粒子5aとして正荷電を有するものを用い、黒色粒子5bとして負荷電のものを用いた場合、図3(A)に示すように、第1の電極3を正電位とすると、白色粒子5aは、第2の電極4側に移動して、第2の電極4に集まる。
一方、黒色粒子5bは、第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。このため、電気泳動表示装置20を上方(表示部側)から見ると、白色粒子5aの色が見えること、すなわち、白色が見えることになる。
これとは逆に、図3(B)に示すように、第1の電極3を負電位とすると、白色粒子5aは、第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。一方、黒色粒子5bは、第2の電極4側に移動して、第2の電極4に集まる。このため、電気泳動表示装置20を上方(表示部側)から見ると、黒色粒子5bの色が見えること、すなわち、黒色が見えることになる。
(2)乱流動作
(2−1)黒色表示を解除する場合
黒色表示を解除する場合、第1の電極3と第2の電極4との間に解除電圧(表示電圧と同じ極性でかつそれよりも大きい電圧である。)を印加する。
このときの解除電圧は、表示電圧の1.2〜5倍であることが好ましく、1.2〜4倍であることがより好ましい。解除電圧がこのような範囲であることにより、白色粒子5aを効率的に乱流状態にすることができる。
解除電圧が上記範囲の下限値よりも小さ過ぎると、解除電圧が表示電圧と変わらない電圧となるので、白色粒子5aと黒色粒子5bとが第1の電極3または第2の電極4に吸着されたままの状態であるおそれがある。
一方、解除電圧が上記範囲の上限値よりも大き過ぎると、白色粒子5aと黒色粒子5bとが乱流状態になるおそれがある。その結果、表示特性が低下することがある。
具体的な解除電圧としては、電界強度で0.16〜1V/μmであることが好ましく、0.16V/μm〜0.84V/μmであることがより好ましく、0.16V/μm〜0.5V/μmであることが最も好ましい。
電界強度の範囲が0.16V/μm〜0.84V/μmであることにより、電気泳動分散液含有層400の厚さに対して適度な電圧が印加されるので、消費電力を抑えることができる。
また、電界強度の範囲が0.16V/μm〜0.5V/μmであることにより、電気泳動分散液含有層400の厚さに対してより適度な電圧が印加されるので、低温p−Si TFT(LTPS)の耐圧性を確実に維持することができる。
電界強度が0.16V/μmより小さすぎると、十分な電気泳動電流が得られず、粒子の泳動性が確保出来ないおそれがある。
一方、電界強度が1V/μmより大きすぎると、全ての粒子が乱流状態になるおそれがある。
第1の電極3と第2の電極4との間にこのような強い解除電圧を印加すると、これらの間にさらに強い電界が生じる。この電界にしたがって、白色粒子5aは、乱流状態となる。
すなわち、第1の電極3と第2の電極4との間に解除電圧を印加すると、図4(a)に示すように、白色粒子5aが第1の電極3から離反しようとする。
第1の電極3から離反した白色粒子5aは、図4(b)に示すように、液相分散媒6中を第2の電極4に向かって泳動する。そして、白色粒子5aは、第2の電極4に到達する。第2の電極4に到達した白色粒子5aは、第2の電極4に衝突して、第1の電極3の方向に向かって液相分散媒6中を泳動する。そして、白色粒子5aは、第1の電極3に到達する。第1の電極3に到達した白色粒子5aは、第1の電極3に衝突して、再度、第2の電極4の方向に向かって泳動する。このような動作を繰り返し、両電極間を往復動、すなわち乱流状態になることにより、液相分散媒6に渦流が生じる。
白色粒子5aの乱流により、図4(b)に示すように、第2の電極4に偏在していた黒色粒子5bが第2の電極4から徐々に離反する。そして、図4(c)に示すように、全ての黒色粒子5bが第2の電極4から離反する。離反した着色粒子5bは、液相分散媒6の渦流にしたがって、液相分散媒6中を泳動する。
このとき、電気泳動表示装置20の上方(表示部側)から見ると、表示はほぼ白色となっている。
次に、表示をするために、第1の電極3と第2の電極4との間に、解除電圧とは逆極性の表示電圧を印加すると、これらの間に電界が生じる。そして、この電界にしたがって、黒色粒子5bと白色粒子5aとは、いずれかの電極に向かって電気泳動する。
すなわち、図4(d)に示すように、第1の電極3を正電位とすると、白色粒子5aは第2の電極4側に移動して、第2の電極4に集まる。
一方、黒色粒子5bは、第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。このため、電気泳動表示装置20を上方(表示部側)から見ると、白色粒子5aの色が見えること、すなわち、白色が見えることになる。
(2−2)白色表示を解除する場合
白色表示を解除する場合、第1の電極3と第2の電極4との間に前述したような解除電圧を印加すると、図5(a)に示すように、白色粒子5aが第2の電極4から離反しようとする。
第2の電極4から離反した白色粒子5aは、前述したと同様に、乱流状態となり、液相分散媒6に渦流が生じる。
この白色粒子5aの乱流により、図5(b)に示すように、第1の電極3に偏在していた黒色粒子5bが第1の電極3から徐々に離反する。そして、図5(c)に示すように、全ての黒色粒子5bが第1の電極3から離反する。離反した黒色粒子5bは、液相分散媒6の渦流にしたがって、液相分散媒6中を泳動する。
このとき、電気泳動表示装置20の上方(表示部側)から見ると、表示はほぼ白色となっている。
次に、表示をするために、第1の電極3と第2の電極4との間に、解除電圧とは逆極性の表示電圧を印加すると、これらの間に電界が生じる。そして、この電界にしたがって、着色粒子5b、白色粒子5aは、いずれかの電極に向かって電気泳動する。
すなわち、図5(d)に示すように、第1の電極3を負電位とすると、白色粒子5aは第1の電極3側に移動して、第1の電極3に集まる。
一方、黒色粒子5bは、第2の電極4側に移動して、第2の電極4に集まる。このため、電気泳動表示装置20を上方(表示部側)から見ると、黒色粒子5bの色が見えること、すなわち、黒色が見えることになる。
以上のように、マイクロカプセル40内で白色粒子5aが乱流状態となるので、黒色粒子5bの焼きつきが防止され、表示の書き換えを瞬時に行うことができる。その結果、書き換えの直前に表示された画像の残像もないので、表示品位が一定に保たれる。
(3)1画素毎の表示動作
次に、電気泳動表示装置20の表示動作について、1画素毎の表示動作を説明する。
図6は、図1に示す電気泳動表示装置の1画素毎の表示動作の方法を説明するための模式図である。
前述した(1)表示動作により、例えば、図6(a)に示すように、画素31、34に黒色が表示され、画素32、33に白色が表示されている場合、表示(画像)の書き換えは、例えば、次のようにすることができる。
画素31に白色を表示したい場合、全ての画素31〜34のマイクロカプセル40内で前述した乱流動作を行い、全ての画素31〜34を白色表示とする。
次に、画素31〜33では、第2の電極4を負電位として、白色粒子5aを第2の電極4側に集める。画素34では、第2の電極4を正電位として、黒色粒子5bを第2の電極4側に集める。
その結果、図6(b)に示すように、画素31〜33に白色が、画素34に黒色が表示される。
また、画素32を黒色に表示したい場合、全ての画素31〜34のマイクロカプセル40内で前述した乱流動作を行い、全ての画素31〜34を白色表示とする。
次に、画素31、32、34では、第2の電極4を正電位として、黒色粒子5bを第2の電極4側に集める。画素33では、第2の電極4を負電位として、白色粒子5aを第2の電極4側に集める。
その結果、図6(c)に示すように、画素31、32、34に黒色が、画素33に白色が表示される。
なお、上記例では、全ての画素31〜34におけるマイクロカプセル40内で乱流動作を行ったが、表示を変えたいマイクロカプセル40のみに乱流動作を施してもよい。
例えば、図6(a)の画素31においてのみ、前述した乱流動作、表示動作を行い、図6(b)に示すように画素31に白色を表示してもよい。
また、図6(a)の画素32においてのみ、前述した乱流動作、表示動作を行い、図6(c)に示すように画素32に黒色を表示してもよい。
以上のように、画素31〜34毎に書き換え行えるので、迅速に所望の画像を得ることができる。
次に、電気泳動表示装置20の動作を、ブロック図(図7)を用いてさらに詳細に説明する。
図7に示すように、この電気泳動表示装置20は、入力等の各操作を行う操作手段50と、各マイクロカプセル40の表示の情報等を記憶する記憶手段60と、第1の電極3と第2の電極4との間に電圧を印加する電圧印加手段80と、各第1の電極3と第2の電極4との導通(接続)状態と非導通(非接続)状態とを選択する選択手段(スイッチ手段)90と、電圧印加手段80と選択手段90との作動を制御する制御手段70とを備えている。
操作手段50としては、例えば、キーボード、液晶表示パネル、EL表示パネル等を備えたタッチパネル等を用いることができ、この場合は、操作手段50は、各種の情報を表示(報知)する表示手段(報知手段)も兼ねる。
記憶手段60は、各マイクロカプセル40内の表示の情報、表示したい画像の情報などの各種情報、データ、演算式、テーブル、プログラム等が記憶(記録とも言う)される記憶媒体(記録媒体とも言う)を有している。この記憶媒体は、例えば、RAM等の揮発性メモリー、ROM等の不揮発性メモリー、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリー等の書き換え可能(消去、書き換え可能)な不揮発性メモリー等、各種半導体メモリー、ICメモリー、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体等で構成される。この記憶手段60における書き込み(記憶)、書き換え、消去、読み出し等の制御は、制御手段70によりなされる。
電圧印加手段80は、第1の電極3と第2の電極4との間に表示電圧と解除電圧とを印加する電源81と、第1の電極3と第2の電極4とを導通する導線82とを備えている。
この電源81は、第1の電極3と第2の電極4とをそれぞれ正電位、負電位とすることができるものである。
そして、図示されていないが、供給する電力に対する整合回路(インピーダンスマッチング回路)や、電源81の印加電圧の最大値(振幅)を変える電圧調整手段(回路)などが必要に応じて設置されている。これにより、印加条件を適宜調整することができる。
選択手段90は、第1の電極3と第2の電極4とを導通(接続)状態または非導通(非接続)状態に切り替えるスイッチ91を有している。このスイッチ91は、各第1の電極3に対応して1つずつ設けられている(本実施形態ではスイッチ91a〜d)。そして、各スイッチ91a〜dは、独立して作動する。
スイッチ91a〜dを閉じると、導線82が導通し、スイッチ91a〜dと対応する第1の電極3と第2の電極4との間に電圧の印加が可能となる。一方、スイッチ91a〜dを開くと、導線82が非導通となり、スイッチ91a〜dと対応する第1の電極3と第2の電極4との間に電圧は印加されない。
制御手段70は、例えば、演算部やメモリー等を内蔵するマイクロコンピュータやパーソナルコンピュータ等のコンピュータで構成されており、制御手段70には、操作手段50からの信号(入力)が随時入力される。そして、制御手段70は、操作手段50からの信号等に基づき、予め設定されたプログラムに従って、電気泳動表示装置20の作動(駆動)、例えば、電圧印加手段80、選択手段90等の作動をそれぞれ制御する。
なお、この制御手段70により、モード自動選択手段および係数自動決定手段の主機能が達成される。
このように、電気泳動表示装置20は、制御手段70が表示したい画像に応じて、マイクロカプセル40内の白色粒子5aと黒色粒子5bとの泳動を実行するように電圧印加手段80と選択手段90との作動を制御するよう構成されている。
白色粒子5aと黒色粒子5bとの泳動の実行に際しては、まず、表示したい画像情報を操作手段50により記憶手段60に記憶させる。
その後、選択手段90を作動させ、表示したいマイクロカプセル40に対応する位置の第1の電極3を導通状態とするようスイッチ91a〜dを閉じる。
次に、電圧印加手段80を作動させ、第1の電極3と第2の電極4との間に表示電圧を印加して、白色粒子5aと黒色粒子5bとを泳動させる。これにより、所望の画像を表示することができる。
表示後、画像を書き換える場合は、選択手段90を作動させ、全ての第1の電極3を導通状態とするよう全てのスイッチ91a〜dを閉じる。
次に、電圧印加手段80を作動させ、第1の電極3と第2の電極4との間に解除電圧を印加して、全てのマイクロカプセル40内に乱流を起こす。
その後、再度選択手段90を作動させて、記憶手段60に記憶されている画像情報にしたがって、所望の第1の電極3を非導通状態とするようスイッチ91(例えば、スイッチ91c)を開く。
そして、電圧印加手段80を再度作動させ、第1の電極3と第2の電極4との間に解除電圧と同極性または逆極性の表示電圧を印加して、白色粒子5aと黒色粒子5bとを泳動させる。これにより、所望の画像に書き換えることができる。
なお、画像の書き換えに際しては、制御手段70の指示により、乱流状態にしたいマイクロカプセル40に対応した位置のスイッチ91以外のスイッチ91は開いて動作してもよい。これにより、より迅速にかつリアルタイムに画像の書き換えを行うことができる。
以上のように、制御手段70の指示により、所望のマイクロカプセル40内を乱流状態とすることができ、表示の焼きつき防止、表示の書き換えを迅速に行うことができる。
3.電気泳動表示装置の製造方法
このような電気泳動表示装置20は、次のようにして製造することができる。
以下、電気泳動表示装置20の製造方法について、図を用いて詳細に説明する。
図8および図9は、それぞれ、図1に示す電気泳動表示装置の製造方法を説明するための模式図である。なお、以下の説明では、図8および図9中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
[1]マイクロカプセル40の作製工程
まず、電気泳動分散液10が封入されたマイクロカプセル40を作製する。
マイクロカプセル40の作製手法(カプセル本体401への電気泳動分散液10の封入方法)としては、特に限定されないが、例えば、界面重合法、In−situ重合法、相分離法(または、コアセルベーション法)、界面沈降法、スプレードライ法等の各種マイクロカプセル化手法を用いることができる。なお、前記のマイクロカプセル化手法は、マイクロカプセル40の構成材料等に応じて、適宜選択するようにすればよい。
なお、均一な大きさのマイクロカプセル40は、例えば、ふるいにかけて選別する方法、濾過法、比重差分級法等を用いることにより得ることができる。
マイクロカプセル40の平均粒径は、5〜50μm程度であるのが好ましく、10〜30μm程度であるのがより好ましい。マイクロカプセル40の平均粒径を前記範囲とすることにより、製造される電気泳動表示装置20において電気泳動粒子5の電気泳動をより確実に制御することができるようになる。
[2]マイクロカプセル分散液の調製工程
次に、前述のようにして作製されたマイクロカプセル40と、バインダ41とを混合してマイクロカプセル分散液を調製する。
マイクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセル40の含有量は、10〜80wt%程度であるのが好ましく、30〜60wt%程度であるのがより好ましい。
マイクロカプセル40の含有量を前記範囲に設定すると、マイクロカプセル40が厚さ方向に重ならないように(単層で)、マイクロカプセル含有層400において移動(再配置)させる配設する上で、非常に有利である。
[3]マイクロカプセル含有層の形成工程
まず、図8(a)に示すように、基部2に第2の電極4が形成された基板12を用意する。
次に、図8(b)に示すように、基板12の第2の電極4上に、[2]で得られたマイクロカプセル分散液を供給する。
マイクロカプセル分散液を供給する方法としては、例えば、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法等の各種塗布法を用いることができる。
次に、必要に応じて、基板12の各部において、マイクロカプセル分散液の厚さ(量)が均一になるように、好ましくはマイクロカプセル40が厚さ方向に重ならないように1個ずつ(単層に)配置されるように均す。
これは、例えば、図8(c)に示すように、スキージ(平板状の治具)100を基板12上を通過させ、マイクロカプセル40を掃くことにより行うことができる。
これにより、マイクロカプセル含有層400が形成され、図8(d)に示すような電気泳動シート21が得られる。
[4]接着剤層形成工程
次に、図9(e)に示すように、マイクロカプセル含有層400上に、接着剤層8を形成する。
これは、例えば、シート状の接着剤層8を、転写法等により、マイクロカプセル含有層400上に配置することにより行うことができる。
[5]回路基板22の接合工程
次に、図9(f)に示すように、接着剤層8上に、別途用意した回路基板22を、第1の電極3が接着剤層8に接触するように重ね合わせる。
これにより、接着剤層8を介して、電気泳動シート21と回路基板22とが接合される。
[6]封止工程
次に、図9(g)に示すように、電気泳動シート21および回路基板22の縁部に沿って、封止部7を形成する。
これは、電気泳動シート21(基部2)と回路基板22(基部1)との間であって、これらの縁部に沿って封止部7を形成するための材料を、例えば、ディスペンサ等により供給し、固化または硬化させることにより形成することができる。
以上の工程を経て、電気泳動表示装置20が得られる。
なお、本実施形態においては、[5]の接合工程において、接着剤層8および回路基板22の自重や、必要に応じて回路基板22と電気泳動シート21とを接近するように加圧する(マイクロカプセル含有層400の厚さを減少させる)ことにより、マイクロカプセル40を変形させることができる(図9(f)参照)。
これにより、マイクロカプセル含有層400の各部において、マイクロカプセル40の配設密度を均一とすることができるとともに、マイクロカプセル40の石垣構造(扁平形状)を確実に形成することができる。その結果、コントラストや応答速度等の表示性能に優れる電気泳動表示装置20が得られる。
また、本発明によれば、電気泳動シート21と回路基板22との接合に際して、加圧は必須ではないため、マイクロカプセルからの電気泳動分散液のブリードアウトを防止するとともに、加圧による回路基板22への影響を防止することができる。
また、接着剤層8は、回路基板22側に設けておき、回路基板22と電気泳動シート21とを接合するようにしてもよく、回路基板22および電気泳動シート21の双方に設けておき、回路基板22と電気泳動シート21とを接合するようにしてもよい。
また、例えば、シート状の接着剤層8は、これを撓ませた状態で、その一端部をマイクロカプセル含有層400に接触させ、他端側に向かって順にマイクロカプセル含有層400に接触させて、マイクロカプセル含有層400上に配置するのが好ましい。これにより、マイクロカプセル含有層400と接着剤層8との間に気泡が生じるのを防止することができるとともに、マイクロカプセル40の再配置をより確実に行うことができる。
<電子機器>
以上のような電気泳動表示装置20は、各種電子機器に組み込むことができる。以下、電気泳動表示装置20を備える本発明の電子機器について説明する。
<<電子ペーパー>>
まず、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態について説明する。
図10は、本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。
図10に示す電子ペーパー600は、紙と同様の質感および柔軟性を有するリライタブルシートで構成される本体601と、表示ユニット602とを備えている。
このような電子ペーパー600では、表示ユニット602が、前述したような電気泳動表示装置20で構成されている。
<<ディスプレイ>>
次に、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態について説明する。
図11は、本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。このうち、図11中(a)は断面図、(b)は平面図である。
図11に示すディスプレイ(表示装置)800は、本体部801と、この本体部801に対して着脱自在に設けられた電子ペーパー600とを備えている。なお、この電子ペーパー600は、前述したような構成、すなわち、図11に示す構成と同様のものである。
本体部801は、その側部(図11(a)中、右側)に電子ペーパー600を挿入可能な挿入口805が形成され、また、内部に二組の搬送ローラ対802a、802bが設けられている。電子ペーパー600を、挿入口805を介して本体部801内に挿入すると、電子ペーパー600は、搬送ローラ対802a、802bにより挟持された状態で本体部801に設置される。
また、本体部801の表示面側(図11(b)中、紙面手前側)には、矩形状の孔部803が形成され、この孔部803には、透明ガラス板804が嵌め込まれている。これにより、本体部801の外部から、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を視認することができる。すなわち、このディスプレイ800では、本体部801に設置された状態の電子ペーパー600を、透明ガラス板804において視認させることで表示面を構成している。
また、電子ペーパー600の挿入方向先端部(図11中、左側)には、端子部806が設けられており、本体部801の内部には、電子ペーパー600を本体部801に設置した状態で端子部806が接続されるソケット807が設けられている。このソケット807には、コントローラー808と操作部809とが電気的に接続されている。
このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600は、本体部801に着脱自在に設置されており、本体部801から取り外した状態で携帯して使用することもできる。
また、このようなディスプレイ800では、電子ペーパー600が、前述したような電気泳動表示装置20で構成されている。
なお、本発明の電子機器は、以上のようなものへの適用に限定されず、例えば、テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、電子新聞、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等を挙げることができ、これらの各種電子機器の表示部に、本発明の電気泳動表示装置20を適用することが可能である。
以上、本発明の電気泳動表示装置および電子機器を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前記実施形態では、一対の電極が対向して設けられた構成のものについて示したが、本発明は、これに限らず、例えば、一対の電極を同一基板上に設ける構成のものに適用することもできる。
また、前記実施形態では、一対の基板が対向して設けられた構成のものについて示したが、本発明は、これに限らず、例えば、単一の基板を有するものに適用することもできる。
また、前記実施形態では、マイクロカプセルは、隣り合う2つの画素電極(電極)にまたがるように配置されていてもよく、隣り合う3つ以上の画素電極にまたがるように配置されていてもよく、隣り合う画素電極にまたがらないように配置されていてもよい。また、これらが混在していてもよい。
また、本発明の電気泳動表示装置の製造方法では、任意の目的の工程が1または2以上追加されていてもよい。
また、本発明の電気泳動表示装置は、電気泳動分散液含有層が隔壁で仕切られた、いわゆるマイクロカップ型の電気泳動表示装置であってもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.電気泳動表示装置の製造
〔実施例1〕
<1>白色粒子の調製
攪拌羽根を備えた容量300mLのセパラブルフラスコに、酸化チタン(タイペークCR90、石原産業(株)製)50gと、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、およびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(組成モル比80:15:5)からなるアクリル系ポリマー(質量平均分子量6,800)5gと、ヘキサン100gとを仕込み、55℃の超音波浴槽(BRANSON5210、ヤマト科学(株)製)に入れた。浴槽を攪拌しながら、超音波分散処理を2時間行った。
このセパラブルフラスコを90℃の温水槽に移し、溶剤を留去した。粉体状となった酸化チタンをフラスコから取り出し、バットに移した。その後、乾燥機で150℃、5時間熱処理を行った。
熱処理された酸化チタンをヘキサン100gに分散させ、遠心沈降器で遠心分離し、酸化チタンを洗浄する操作を3回行った後、100℃で乾燥させた。
これにより、酸化チタンの表面にチタン処理、アルミナ処理が施され、ポリマーグラフト層を有する白色粒子を得た。なお、平均粒径は200nmであった。
<2>黒色粒子の調製
攪拌羽根を備えた容量300mLのセパラブルフラスコに、カーボンブラック50gと、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、およびγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(組成モル比80:15:5)からなるアクリル系ポリマー(質量平均分子量6,800)5gと、ヘキサン100gとを仕込み、55℃の超音波浴槽(BRANSON5210、ヤマト科学(株)製)に入れた。浴槽を攪拌しながら、超音波分散処理を2時間行った。
このセパラブルフラスコを90℃の温水槽に移し、溶剤を留去した。粉体状となったカーボンブラックをフラスコから取り出し、バットに移した。その後、乾燥機で150℃、5時間熱処理を行った。
熱処理されたカーボンブラックをヘキサン100gに分散させ、遠心沈降器で遠心分離し、カーボンブラックを洗浄する操作を3回行った後、100℃で乾燥させた。
これにより、カーボンブラックの表面にポリマーグラフト層を有する黒色粒子を得た。
なお、平均粒径は60nmであった。
<3>マイクロカプセルの作製
<1>、<2>で得られた白色粒子と黒色粒子とを、重量比で50:50となるように液相分散媒に分散して、電気泳動分散液を調製した。
なお、液相分散媒には、IsoparM(ExonMobilChemical社製)を用いた。
次に、この電気泳動分散液を、ゼラチンおよびアラビアガムを溶解した溶液に滴下し、撹拌した。なお、撹拌の回転速度は、1300rpmとした。
次に、酢酸を用いて溶液のpHを3.7に調節し、その後、氷冷することによりカプセルを析出させた。さらに、ホルムアルデヒドを加え、カプセルに架橋構造を形成した。
次に、一昼夜撹拌を続けた後、分級することによりマイクロカプセル(平均粒径20μm)を得た。
<4>マイクロカプセル分散液の調製
次に、得られたマイクロカプセルとバインダとを、重量比で3:2となるように混合して、マイクロカプセル分散液を調製した。
なお、バインダには、ドデシルメタクリレート(融点:25℃以下)と2−エチルヘキシルメタクリレート(融点:25℃以下)とを、重量比で90:10となるように混合した混合物を用いた。
<5>マイクロカプセル含有層の形成
ITOよりなる第2の電極4が形成されたPET−ITO基板(御池工業(株)製、OTEC220B)を用意した。
次に、<4>で得られたマイクロカプセル分散液を、用意したPET−ITO基板のITO上にドクタブレード法により、マイクロカプセル含有層を形成した。マイクロカプセル含有層の平均厚さは、30μmだった。
<6>接着剤層形成
次に、平均厚さ15μmのシート状の接着剤層を用意し、常温(25℃)下に、マイクロカプセル含有層上に配置した。これにより、マイクロカプセル含有層は、平均厚さが約15μmとなり、また、マイクロカプセルは、変形して扁平形状となった。すなわち、石垣構造が形成されていることが確認された。
なお、接着剤層には、ポリウレタンとEO変性ジシクロペンテニルメタクリレートとを、重量比で95:5で混合した混合物を用いた。
<7>回路基板の接合
次に、接着剤層上に、常温(25℃)下に、ITOよりなる第1の電極が形成された回路基板を配置し、接合した。
<8>封止工程
最後に、縁部(外周部)をエポキシ系接着剤で封止した。これにより、図1に示す電気泳動表示装置を得た。
2.評価
得られた電気泳動表示装置について、電極間に3Vの直流電圧を0.4秒間印加して、黒色粒子を表示した。なお、電界強度は0.1V/μmであった。
次に、電極間に同じ極性でさらに15Vの直流電圧を0.4秒間印加して、画像の書き換えを行った。なお、電界強度は0.5V/μmであった。
その結果、15Vの直流電圧を印加することにより、白色粒子が乱流状態となることが確認された。この乱流により、表示が白色となり、画像の書き換えを行うことができた。
〔比較例〕
実施例1において、黒色粒子を表示させた後、同じ極性で再度3Vの直流電圧を0.4秒間印加した以外は、実施例1と同様に行い、電気泳動表示装置の表示を評価した。なお、このときの電界強度は0.1V/μmであった。
その結果、表示は黒色のままで、焼きつき現象が生じた。
本発明の電気泳動表示装置の縦断面を模式的に示す図である。 本発明の第1の電気泳動粒子の縦断面を模式的に示す図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す原理図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す原理図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す原理図である。 図1に示す電気泳動表示装置の作動原理を示す模式図である。 図1に示す電気泳動表示装置の回路構成を示すブロック図である。 図1に示す電気泳動表示装置の製造方法を説明するための模式図である。 図1に示す電気泳動表示装置の製造方法を説明するための模式図である。 本発明の電子機器を電子ペーパーに適用した場合の実施形態を示す斜視図である。 本発明の電子機器をディスプレイに適用した場合の実施形態を示す図である。
符号の説明
1‥‥基部 2‥‥基部 3‥‥第1の電極 4‥‥第2の電極 5‥‥電気泳動粒子 5a‥‥白色粒子 5b‥‥黒色粒子 6‥‥液相分散媒 7‥‥封止部 8‥‥接着剤層 10‥‥電気泳動分散液 11‥‥対向基板 12‥‥基板 20‥‥電気泳動表示装置 21‥‥電気泳動表示シート 22‥‥回路基板 31、32、33、34‥‥画素 40‥‥マイクロカプセル 41‥‥バインダ 50‥‥操作手段 51‥‥第1の電気泳動粒子 52‥‥第2の電気泳動粒子 53‥‥コア部 54‥‥第1の金属酸化物層 55‥‥第2の金属酸化物層 60‥‥記憶手段 70‥‥制御手段 80‥‥電圧印加手段 81‥‥電源 82‥‥導線 90‥‥選択手段 91、91a、91b、91c、91d‥‥スイッチ 100‥‥スキージ 400‥‥マイクロカプセル含有層(電気泳動分散液含有層) 401‥‥カプセル本体 600‥‥電子ペーパー 601‥‥本体 602‥‥表示ユニット 800‥‥ディスプレイ 801‥‥本体部 802a、802b‥‥搬送ローラ対 803‥‥孔部 804‥‥透明ガラス板 805‥‥挿入口 806‥‥端子部 807‥‥ソケット 808‥‥コントローラー 809‥‥操作部

Claims (10)

  1. 第1の電極と、
    該第1の電極と対向配置され、表示部側に設けられた第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられ、表面に正電荷と負電荷が混在し、粒子全体で正に帯電した第1の電気泳動粒子と、負に帯電した第2の電気泳動粒子とを含む電気泳動分散液を含有する電気泳動分散液含有層とを備え、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に表示電圧を印加することにより前記第1の電気泳動粒子および前記第2の電気泳動粒子を泳動させて表示する電気泳動表示装置であって、
    前記第2の電極側に前記第2の電気泳動粒子が偏在して表示されている状態から当該表示を解除する際に、前記第1の電極と前記第2の電極との間に、前記表示電圧と同じ極性で前記表示電圧よりもさらに強い電圧である解除電圧を印加することにより、前記第1の電気泳動粒子を前記電気泳動分散液含有層の厚さ方向に往復動させ、前記第2の電気泳動粒子を前記第2の電極から離反させることを特徴とする電気泳動表示装置。
  2. 第1の電極と、
    該第1の電極と対向配置され、表示部側に設けられた第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に設けられ、表面に正電荷と負電荷が混在し、粒子全体で正に帯電した第1の電気泳動粒子と、負に帯電した第2の電気泳動粒子とを含む電気泳動分散液を含有する電気泳動分散液含有層とを備え、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に表示電圧を印加することにより前記第1の電気泳動粒子および前記第2の電気泳動粒子を泳動させて表示する電気泳動表示装置であって、
    前記第2の電極側に前記第1の電気泳動粒子が偏在して表示されている状態から当該表示を解除する際に、前記第1の電極と前記第2の電極との間に、前記表示電圧と同じ極性で前記表示電圧よりもさらに強い電圧である解除電圧を印加することにより、前記第1の電気泳動粒子を前記電気泳動分散液含有層の厚さ方向に往復動させ、前記第2の電気泳動粒子を前記第1の電極から離反させることを特徴とする電気泳動表示装置。
  3. 前記解除電圧は、前記表示電圧の1.2〜5倍である請求項1または2に記載の電気泳動表示装置。
  4. 前記解除電圧は、前記電気泳動分散液含有層の厚さ方向の長さ1μmに対して、0.16〜1Vである請求項1ないし3のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
  5. 前記第1の電気泳動粒子は、前記第2の電気泳動粒子よりも含有量が多いものである請求項1ないし4のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
  6. 前記第1の電気泳動粒子は白色粒子で構成され、前記第2の電気泳動粒子は該白色粒子と色調が異なる着色粒子で構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
  7. 前記第1の電気泳動粒子は、コア部と、該コア部の外周側に設けられ、負に帯電した金属酸化物で構成された第1の金属酸化物層と、
    該第1の金属酸化物層の外周側にその一部を被覆するように設けられ、正に帯電した金属酸化物で構成された第2の金属酸化物層とを有し、
    前記第1の電気泳動粒子全体で正に帯電しているものである請求項1ないし6のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
  8. 前記第1の金属酸化物層は酸化ケイ素で構成され、前記第2の金属酸化物層は酸化アルミニウムで構成されるものである請求項7に記載の電気泳動表示装置。
  9. 前記電気泳動分散液含有層は、前記電気泳動分散液を殻体に内包するマイクロカプセルを含有して構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の電気泳動表示装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の電気泳動表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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