JP2005084132A - 帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 導電性支持体1と、該導電性支持体1上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層2と、該電気抵抗調整層2の表面に被覆された保護層3と、を有する帯電部材において、該保護層3が、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されている。前記セラミックス微粒子は、好ましくは、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されている。そして、前記セラミックス微粒子の粒径は、好ましくは、10μm以下である。
【選択図】図1
Description
(1)帯電ローラを構成している物質が帯電ローラから染み出し、これが被帯電体の表面に付着移行して帯電ローラ跡を残すこと、
(2)帯電ローラに交流電圧を印加したときに、被帯電体に接触している帯電ローラが振動するので、帯電音が発生すること、
(3)感光体上のトナーが帯電ローラに付着する(特に、上述の染み出しによって、よりトナー付着がおこりやすくなる。)ので、帯電ローラの帯電性能が低下すること、
(4)帯電ローラを構成している物質が感光体へ付着すること、及び、
(5)感光体を長期停止したときに、帯電ローラが永久変形すること、
といった問題があった。
(1)感光体と帯電ローラとの間に空隙を形成させるので、帯電ローラ両端の非画像領域にスペーサ等の空隙保持部材を介在し近接させる必要があるが、弾性体で形成された帯電ローラでは、弾性体の変形により空隙を均一にすることが困難であるので、帯電電位変動やそれに起因する画像ムラが発生してしまうこと、
(2)弾性体を構成する加硫ゴム材料は、経時で、へたりや変形が生じやすいので、空隙が変動すること、
といった問題があった。
(A)ABS樹脂(GR−0500、電気化学工業製)50重量%、及び、(B)ポリエーテルエステルアミド成分を含有するイオン性の高分子化合物(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%、並びに、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー(モディパ−CL440−G、日本油脂社製)4.5重量部(前記(A)及び(B)の合計100重量部に対して4.5重量部)を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径8mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(フロンコート500、川上塗料社製)、イソシアネート系硬化剤、酸化スズ(全固形分に対して60重量%)、及び、酸化ケイ素微粒子(シーホスターKE−P50、日本触媒社製、全固形分に対して5重量%)、からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
実施例1と同様に形成した電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤、酸化すず(全固形分に対して60重量%)、及び、酸化アルミニウム微粒子(アドマファインAO−500、アドマテックス製、全固形分に対して5重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
実施例1と同様に形成した電気抵抗調整層の表面に、ポリアミド樹脂(ダイアミドT−171、ダイセルヒュルス社製)、カーボンブラック(全固形分に対して10重量%)、及び、酸化ケイ素微粒子(アドマファインSO−C5、アドマテックス社製、全固形分に対して5重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
ポリプロピレン樹脂(MA2、日本ポリケム社製)70重量部、及び、第四級アンモニウム塩基を含有するイオン導電性の高分子化合物(レオレックスAS−1720、第一工業製薬社製、)30重量部を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径10mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して30重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
ステンレスからなる直径10mmの芯軸に、エピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG、ダイソー社製)100重量部に過塩素酸アンモニウム10重量部を配合したゴム組成物を押出成形により被覆し、これを加硫して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して70重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
ABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部、及び、導電性カーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5重量部を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径10mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリアミド樹脂(ダイアミドT−171、ダイセルヒュルス社製)、及び、カーボンブラック(全固形分に対して5重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
ABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部、及び、過塩素酸リチウム5重量部を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径10mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して70重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた帯電ローラの電気抵抗調整層及び保護層の体積抵抗率を測定した。測定時の電圧印加条件は、100V×15秒とし、そして、評価環境は、23℃60%RHとした。測定結果は、次の表1に示される。
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた帯電ローラについて、図2に示される画像形成装置を使用して、画像評価を行った。この際、帯電ローラの両端部に空隙規制部材としてスペーサテープを貼りつけて、帯電ローラと感光体との間の空隙を50μとなるように配置させた。そして、帯電ローラに印加する電圧は、DC=−800V、及び、AC=2400Vpp(周波数=2KHz)とし、評価環境は、23℃60%RHとした。次いで、連続複写を行い、100,000枚通紙後の帯電ローラの表面へのトナー固着評価及び画像評価を行った。いずれも、評価環境は、23℃50%RHとした。以上の評価結果を次の表2に示す。
2 電気抵抗調整層
3 保護層
10 帯電部材(帯電ローラ)
Claims (12)
- 導電性支持体と、該導電性支持体上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層と、該電気抵抗調整層の表面に被覆された保護層と、を有する帯電部材であって、該保護層が、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されていることを特徴とする帯電部材。
- 前記セラミックス微粒子が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
- 前記セラミックス微粒子の粒径が、10μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
- 前記電気抵抗調整層が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)高分子型イオン導電材料、及び、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー、を溶融混練した樹脂組成物で構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の帯電部材。
- 前記樹脂組成物の配合比が、(A)30〜70重量%、及び、(B)70〜30重量%であって、且つ、(C)の配合量が、(A)及び(B)の合計100重量部に対して、1〜15重量部であることを特徴とする請求項4に記載の帯電部材。
- 前記高分子型イオン導電材料が、ポリエーテルエステルアミド含有化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の帯電部材。
- 前記保護層が、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の帯電部材。
- 前記保護層が、導電性粒子を含有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の帯電部材。
- 前記保護層の電気抵抗値が、前記電気抵抗調整層の電気抵抗値よりも大きいことを特徴とする請求項1〜8記載の帯電部材。
- 前記保護層と前記電気抵抗調整層との電気抵抗値の差が、103 Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1〜9に記載の帯電部材。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の帯電部材が、被帯電体上に近接配置されるように設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項11に記載されたプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。
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