JP2005084132A - 帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置 - Google Patents

帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電気抵抗値のばらつき、導電剤のブリードアウト、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、表面性、機械的強度及び耐久性に優れており、しかも、環境負荷の低い近接帯電方式用の帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置を提供する。
【解決手段】 導電性支持体1と、該導電性支持体1上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層2と、該電気抵抗調整層2の表面に被覆された保護層3と、を有する帯電部材において、該保護層3が、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されている。前記セラミックス微粒子は、好ましくは、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されている。そして、前記セラミックス微粒子の粒径は、好ましくは、10μm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、感光体に近接配置して帯電処理を行う帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置に関する。
従来、電子写真複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において、感光体に対して帯電処理を行う帯電部材としては、帯電ローラが一般的に用いられている。図2は、従来の帯電ローラを有する画像形成装置の説明図である。
図2において、111は、従来の帯電ローラ方式の画像形成装置である。従来の帯電ローラ方式の画像形成装置111は、静電潜像が形成される感光体ドラム101、感光体ドラム101に接触して帯電処理を行う帯電ローラ102、レーザ光等の露光手段103、感光体ドラム101の静電潜像にトナーを付着させる現像ローラ104、帯電ローラ102にDC電圧を印加するためのパワーパック105、感光体ドラム101上のトナー像を記録紙107に転写処理する転写ローラ106、転写処理後の感光体ドラム101をクリーニングするためのクリーニング装置108、及び、感光体ドラム101の表面電位を測定する表面電位計109から構成されている。また、従来の帯電ローラ方式の画像形成装置111は、プロセスカートリッジ着脱方式のものとなっている。即ち、この画像形成装置111においては、感光体ドラム101、帯電ローラ102、現像ローラ104、及び、クリーニング装置108の4つのプロセス機器が一括して本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジ110として設けられている。このプロセスカートリッジ110は、少なくとも、感光体ドラム101と帯電ローラ102とを備えていればよい。このプロセスカートリッジ110は、画像形成装置111に対して所定の位置に装着されることにより、本体側の駆動系及び電気系と接続状態となる。なお、図2では、他の電子写真プロセスにおいて通常必要な機能ユニットは、本件では必要としないので省略してある。
次に、このような従来の帯電ローラ方式の画像形成装置111における基本的な作像動作について説明する。感光体ドラム101に接触された帯電ローラ102に対してDC電圧をパワーパック105から給電すると、感光体ドラム101の表面は、一様に高電位に帯電する。その直後に、画像光が感光体ドラム101の表面に露光手段103により照射されると、感光体ドラム101の照射された部分は、その電位が低下する。このような帯電ローラ102による感光体ドラム101の表面への帯電メカニズムは、帯電ローラ102と感光体ドラム101との間の微少空間におけるパッシェンの法則に従った放電であることが知られている。
画像光は、画像の白/黒に応じた光量の分布であるので、かかる画像光が照射されると、画像光の照射によって感光体ドラム101の面に記録画像に対応する電位分布、即ち、静電潜像が形成される。このように静電潜像が形成された感光体ドラム101の部分が現像ローラ104を通過すると、その電位の高低に応じてトナーが付着し、静電画像を可視像化したトナー像が形成される。かかるトナー像が形成された感光体ドラム101の部分に、記録紙107が所定のタイミングでレジストローラ(図示せず)により搬送され、前記トナー像に重なる。そして、このトナー像が転写ローラ106によって記録紙に転写された後、該記録紙107は、感光体ドラム101から分離される。分離された記録紙107は、搬送経路を通って搬送され、定着ユニット(図示せず)によって、加熱定着された後、機外へ排出される。このようにして転写が終了すると、感光体ドラム101は、その表面がクリーニング装置108によりクリーニング処理され、さらに、クエンチングランプ(図示せず)により、残留電荷が除去されて、次回の作像処理に備えられる。
帯電ローラを用いた帯電方式としては、感光体にローラを接触させる接触帯電方式が一般に用いられているが、このような接触帯電方式には、
(1)帯電ローラを構成している物質が帯電ローラから染み出し、これが被帯電体の表面に付着移行して帯電ローラ跡を残すこと、
(2)帯電ローラに交流電圧を印加したときに、被帯電体に接触している帯電ローラが振動するので、帯電音が発生すること、
(3)感光体上のトナーが帯電ローラに付着する(特に、上述の染み出しによって、よりトナー付着がおこりやすくなる。)ので、帯電ローラの帯電性能が低下すること、
(4)帯電ローラを構成している物質が感光体へ付着すること、及び、
(5)感光体を長期停止したときに、帯電ローラが永久変形すること、
といった問題があった。
このような問題を解決する技術として、帯電ローラを感光体に近接させるようにした近接帯電方式(特許文献1を参照。)が提案されている。この近接帯電方式は、帯電ローラを感光体に最近接距離(0.005〜0.3mm)になるように対向させて、帯電ローラに電圧を印加することにより、感光体の帯電を行うようにした帯電方式である。この近接帯電方式では、ローラと感光体とが接触していないために従来の接触帯電方式において問題となっていた、(a)帯電ローラを構成している物質が感光体へ付着すること、及び、(b)感光体が長期停止したときに永久変形すること、といった問題はない。また、この近接帯電方式では、帯電ローラに付着するトナーが少なくなるので、感光体上のトナー等が帯電ローラに付着することが少なく、そのために、帯電ローラの帯電性能が低下することがない。
近接帯電方式に使用される帯電ローラの要求特性は、それまでの接触帯電方式に使用される帯電ローラのそれとは異なる。接触帯電方式で一般的に用いられてきた帯電ローラは、芯金の周囲に加硫ゴム等の弾性体が被覆された構造となっている。それ故、接触帯電方式では、感光体を均一に帯電させるので、感光体に対して帯電ローラが均一に接触することが必要とされる。
近接帯電方式において、加硫ゴム等の弾性体で形成された帯電ローラを使用した場合には、
(1)感光体と帯電ローラとの間に空隙を形成させるので、帯電ローラ両端の非画像領域にスペーサ等の空隙保持部材を介在し近接させる必要があるが、弾性体で形成された帯電ローラでは、弾性体の変形により空隙を均一にすることが困難であるので、帯電電位変動やそれに起因する画像ムラが発生してしまうこと、
(2)弾性体を構成する加硫ゴム材料は、経時で、へたりや変形が生じやすいので、空隙が変動すること、
といった問題があった。
このような問題を解消のために、非弾性体である熱可塑性樹脂を用いることが考えられる。これにより、感光体と帯電ローラとの間の空隙を均一にすることが可能となる。帯電ローラによる感光体ドラム表面の帯電メカニズムは、帯電ローラと感光体ドラムとの間の微小放電におけるパッシェンの法則に従った放電であることが知られている。感光体ドラムを所定の帯電電位に保持する機能を得るためには、熱可塑性樹脂の電気抵抗値を半導電性領域(106 〜109 Ωcm程度)に制御することが必要となる。
電気抵抗値を制御する方法としては、熱可塑性樹脂中にカーボンブラック等の導電性顔料を分散させる方法がある。しかし、導電性顔料を用いて電気抵抗調整層を半導電性領域に設定しようとすると、電気抵抗値のばらつきが大きくなるので、部分的に帯電不良が起こり、そのために、画像欠陥を発生させる、という問題があった。
一方、電気抵抗値を制御するための別の手段として、イオン導電性材料、即ち、Li塩等の電解質塩を用いる方法がある。イオン導電性材料は、マトリックス樹脂中に分子レベルで分散するので、導電性顔料が分散する上記のものに比べて、電気抵抗値のばらつきが小さく、そのために、部分的な帯電不良は画像品質的に問題とならなかった。ところが、電解質塩は、低分子量であるので、マトリックス樹脂の表面にブリードアウトしやすい性質があり、そのために、帯電ローラ表面へブリードアウトした場合にトナーの固着を発生させてしまい、画像不良を発生させる、という問題があった。
そこで、イオン導電性材料のブリードアウトを避けるために、高分子量のイオン導電性材料を使用するものが提案されている。このような高分子量のイオン導電性材料は、マトリックス樹脂中に分散固定化されるので、帯電ローラの表面へブリードアウトしにくい。また、経時でのブリードアウトの少ない帯電部材としては、第四級アンモニウム塩基を有するビニル単量体、水酸基を有するビニル単量体及び架橋性単量体を重合反応させることによって得られる重合体(特許文献2を参照。)が提案されている。
しかしながら、第四級アンモニウム塩基を有する高分子量のイオン導電性材料は、電気抵抗値の温湿度環境依存性が大きいので、その添加割合や温湿度環境によっては、低電気抵抗化に伴う異常放電の問題、及び、高電気抵抗化に伴う帯電不良の問題があり、また、処方が難しいという問題もあった。
従来の帯電ローラにおいては、帯電ローラの表面にトナーが固着すること、放電時に生成するオゾン等の放電生成物によって電気抵抗調整層を劣化させること、及び、感光体層の厚みムラ、ピンホール等の欠陥部分に、電圧集中が発生したり、異常放電(リーク)が発生したりすること、といった問題があり、かかる問題を解決するために、電気抵抗調整層の表面に電気抵抗調整層よりも高い値に電気抵抗調整した保護層を設ける技術(特許文献3を参照。)が提案されている。この保護層は、トナーの固着を防止するために、高離型であることが必要があり、また、帯電ローラとしての機能を損なわないよう、薄肉かつ均一で、表面性が良好であることが要求されるので、この保護層は、一般的に樹脂を溶剤に溶解・希釈し、これに金属酸化物やカーボンなどの導電性粒子を分散して電気抵抗調整した塗料を調合した後、この塗料を電気抵抗調整層の表面にスプレー塗装したり、また、この塗料で電気抵抗調整層の表面にディッピング処理することにより行われる。具体的な樹脂材料としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂があげられる。しかしながら、これらの樹脂は、トナーの固着を防止するために離型性を高めると、保護層の電気抵抗調整層への密着が低下して剥離が発生してしまうので、保護層表面の高離型性と電気抵抗調整層への密着性とを両立することが難しいという問題があった。
また、本発明者らは、高分子型イオン導電材料を分散した熱可塑性樹脂組成物からなる電気抵抗調整層の表面にアクリル骨格中にポリシロキサン成分を含有するセラミックハイブリッド材料からなる保護層を被覆した帯電部材(特許文献4を参照。)を提案したが、トナーに対する離型性が十分ではなく、しかも、帯電部材の表面性が問題になることがわかった。
特開平3−240076号公報 特開平7−121009号公報 特開平9−325567号公報 特開2002−132019号公報
本発明は、かかる問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、電気抵抗値のばらつき、導電剤のブリードアウト、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、表面性、機械的強度及び耐久性に優れており、しかも、環境負荷の低い近接帯電方式用の帯電部材及びそれを有するカートリッジ、並びに、カートリッジを有する画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、導電性支持体と、該導電性支持体上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層と、該電気抵抗調整層の表面に被覆された保護層と、を有する帯電部材であって、該保護層が、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されていることを特徴とする帯電部材である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記セラミックス微粒子が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記セラミックス微粒子の粒径は、10μm以下であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれかに記載された発明において、前記電気抵抗調整層が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)高分子型イオン導電材料、及び、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー、を溶融混練した樹脂組成物で構成されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された発明において、前記樹脂組成物の配合比が、(A)30〜70重量%、及び、(B)70〜30重量%であって、且つ、(C)の配合量が、(A)及び(B)の合計100重量部に対して、1〜15重量部であることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5のいずれかに記載された発明において、前記高分子型イオン導電材料が、ポリエーテルエステルアミド含有化合物であることを特徴とするものである。
請求項7に記載された発明は、請求項1〜6のいずれかに記載された発明において、前記保護層が、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂で構成されていることを特徴とするものである。
請求項8に記載された発明は、請求項1〜7のいずれかに記載された発明において、前記保護層が、導電性粒子を含有していることを特徴とするものである。
請求項9に記載された発明は、請求項1〜8のいずれかに記載された発明において、前記保護層の電気抵抗値が、前記電気抵抗調整層の電気抵抗値よりも大きいことを特徴とするものである。
請求項10に記載された発明は、請求項1〜9のいずれかに記載された発明において、前記保護層と前記電気抵抗調整層との電気抵抗値の差が、103 Ω・cm以下であることを特徴とするものである。
請求項11に記載された発明は、請求項1〜10のいずれかに記載の帯電部材が、被帯電体上に近接配置されるように設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項12に記載された発明は、請求項11に記載されたプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置である。
(1)請求項1に記載された発明によれば、導電性支持体と、該導電性支持体上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層と、該電気抵抗調整層の表面に被覆された保護層と、を有する帯電部材であって、該保護層が、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されているので、電気抵抗値のばらつき、導電剤のブリードアウト、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、表面性、機械的強度及び耐久性に優れており、しかも、環境負荷の低い近接帯電方式用の帯電部材を提供することができる。
(2)請求項2に記載された発明によれば、セラミックス微粒子が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されているので、帯電ローラへのトナーの固着を一層低減することができる。
(3)請求項3に記載された発明によれば、セラミックス微粒子の粒径が10μm以下であるので、表面性にいっそう優れた帯電部材を得ることができる。
(4)請求項4に記載された発明によれば、電気抵抗調整層が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)高分子型イオン導電材料、及び、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー、を溶融混練した樹脂組成物で構成されているので、クラックの生じ難い、耐久性に優れた帯電ローラが得られ、また、抵抗値ばらつき、ブリードアウトに伴う帯電不良等の問題が無く、且つ、抵抗値の環境依存性が小さく、各環境下において優れた帯電品質を得ることができる。
(5)請求項5に記載された発明によれば、電気抵抗調整層を構成する樹脂組成物の配合比が、(A)30〜70重量%、及び、(B)70〜30重量%であって、且つ、(C)の配合量が、(A)及び(B)の合計100重量部に対して、1〜15重量部であるので、電気抵抗調整層に要求される電気抵抗(体積固有抵抗)106〜109を容易に得ることができ、また、(A)、(B)及び(C)の相溶性を容易に得ることができる。
(6)請求項6に記載された発明によれば、高分子型イオン導電材料がポリエーテルエステルアミド含有化合物であるので、マトリクスポリマー中に分子レベルで均一に分散、固定化され、そのために、導電性顔料を分散した樹脂組成物にみられるような導電性顔料の分散不良に伴う電気電気抵抗値のバラツキが生じないし、また、ブリードアウトが生じ難い。
(7)請求項7に記載された発明によれば、保護層がアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂で構成されているので、トナー固着性に優れた帯電部材が得られる。
(8)請求項8に記載された発明によれば、保護層が導電性粒子を含有しているので、保護層の電気抵抗を容易に調整することができる。
(9)請求項9に記載された発明によれば、保護層の電気抵抗値が電気抵抗調整層の電気抵抗値よりも大きいので、感光体ピンホールへの電圧集中、及び、異常放電を回避することができる。
(10)請求項10に記載された発明によれば、保護層と前記電気抵抗調整層との電気抵抗値の差が、103 Ω・cm以下であるので、帯電効率の低下を防ぐことができる。
(11)請求項11,12に記載された発明によれば、請求項1〜10のいずれかに記載の帯電部材(ローラ)が被帯電体上に近接配置されるように設けられたプロセスカートリッジを有しているので、かかるプロセスカートリッジを有する画像形成装置は、電気抵抗値のばらつき、導電剤のブリードアウト、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、機械的強度及び耐久性を向上させて、画像不良の発生を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す帯電ローラの断面図である。
図1において、10は、帯電部材(帯電ローラ)である。帯電部材(帯電ローラ)10は、導電性支持体1と、該導電性支持体1上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層2と、該電気抵抗調整層2の表面に被覆された保護層3とを有しており、そして、前記保護層3は、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されている。
このように、前記保護層3がセラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されていると、セラミックス微粒子自体が高離型性を有しており、しかも、セラミックス微粒子の添加により保護層の表面を適度に粗面化することができるので、保護層の表面へのトナーの残留及び固着が防止でき、そのために、帯電部材の表面性が向上する。セラミックス微粒子は、単独又は2種以上併せて使用するが、好ましくは、粒径10μm以下のものを全固形分量100に対し、1〜30重量部の範囲で添加する。その粒径が10μmを超えたり、添加割合が30重量部以上となると、保護層表面が荒れすぎて、画像上にその粗さが転写され、保護層の表面性が低下してしまうことがある。前記セラミックス微粒は、後述するごとく、導電性粒子と併用してもよい。
保護層3は、例えば、樹脂材料とセラミックス微粒子及び導電性粒子(カーボン、金属酸化物等)を有機溶剤に分散し、必要に応じてイソシアネートなどの硬化剤を添加して塗料を作成し、スプレー塗装やディッピングによって電気抵抗調整層にコーティングした後、風乾や過熱処理などにより硬化させることにより形成される。セラミックス微粒子の分散は、市販のセラミックス微粒子を樹脂材料に分散する他、市販のセラミックスゾル含有の樹脂塗料を用いることで容易に行うことができる。
このように、導電性支持体1と、該導電性支持体1上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層2と、該電気抵抗調整層2の表面に被覆された保護層3と、を有する帯電部材であって、該保護層3が、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されていると、電気抵抗値のばらつき、導電剤のブリードアウト、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、表面性、機械的強度及び耐久性に優れており、しかも、環境負荷の低い近接帯電方式用の帯電部材を提供することができる。
前記セラミックス微粒子は、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されている。酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されているセラミックス微粒子は、離型性に優れているので、帯電ローラ10へのトナーの固着を一層低減することができる。前記セラミックス微粒子の粒径は、好ましくは、10μm以下である。このように、前記セラミックス微粒子の粒径が10μm以下であると、表面性にいっそう優れた帯電部材10を得ることができる。
前記電気抵抗調整層2は、好ましくは、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)高分子型イオン導電材料、及び、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー、を溶融混練した樹脂組成物で構成されている。
(A)のスチレン系熱可塑性樹脂は、本発明においては、スチレン重合体又はスチレン系共重合体をいう。かかるスチレン系熱可塑性樹脂は、例えば、ポリスチレン(PS)、スチレン-ブタジエン共重合体(HI−PS)、スチレン-アクリロニトリル共重合体(AS)、スチレン-ブタジエン-アクリロニトリル共重合体(ABS)等である。
(B)の高分子型イオン導電材料は、好ましくは、ポリエーテルエステルアミド含有化合物である。ポリエーテルエステルアミドは、次の式に示される。
Figure 2005084132
ポリエーテルエステルアミドは、ポリアミド単位のハード部分とポリエーテル単位のソフト部分からなるものであるが、それ自体は、公知の樹脂である。そして、前記ポリエーテルエステルアミドは、イオン導電性の高分子材料であるので、マトリクスポリマー中に分子レベルで均一に分散、固定化され、そのために、導電性顔料を分散した樹脂組成物にみられるような導電性顔料の分散不良に伴う電気抵抗値のバラツキが生じない。また、前記ポリエーテルエステルアミドは、高分子材料であるので、ブリードアウトが生じ難い。
(C)の主鎖のポリカーボネートは、有極性基、及び、ジオキシ基の鎖をもつ分子構造を有しているので、分子間引力が非常に強い。このため、力学的強度、クリープ特性等に優れ、特に、衝撃強度は他プラスチックと比較してずばぬけて優れている。また、ポリカーボネートは、比較的低吸水であるので、吸水変動に伴う体積変動が少ない。これらの特性により、グラフトコポリマーの主鎖としてポリカーボネート樹脂を使用した系では、使用時の機械的、電気的ストレス及び経時や環境での体積変動によるクラックが生じ難い。
(C)の側鎖に含まれるアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体は、アクリロニトリル成分及びスチレン成分と反応基であるグリシジルメタクリレート成分とからなる。反応基のグリシジルメタクリレートは、(A)、(B)及び(C)成分を溶融混練する際の加熱により、エポキシ基が(B)のポリエーテルエステルアミドのエステル基やアミノ基と反応し、また、前記(B)と強固に化学的結合をする。更に、アクリロニトリル成分及びスチレン成分は、(A)のスチレン系樹脂との相溶性が良好であるので、(C)のグラフトコポリマーは、本来親和性の低い(A)と(B)との間の相溶化剤として機能し、(A)及び(B)の分散状態を均一かつ緻密化する。したがって、(C)の側鎖に含まれるアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体は、(A)及び(B)の分散不良に伴うウェルド部の電気抵抗の変動や、使用時の電気的、機械的ストレスや経時、環境での体積変動により電気抵抗調整層2のウェルド部分に発生するクラックを抑制することができる。その結果、主鎖の効果と合わせて強度的に優れた混練系の樹脂組成物を形成することができる。(C)が前記(B)成分と充分な結合を行うためには、グリシジルメタクリレート成分の含有量が、(C)のグラフトコポリマーの1〜15重量%である必要がある。
電気抵抗調整層2の体積固有抵抗は、好ましくは、106〜109Ωcmである。体積固有抵抗が109 Ωcmを越えると帯電量の不足により、均一画像を得る為の十分な帯電電位を得ることができなくなる。体積固有抵抗が106 cmよりも低いと、感光体全体への電圧集中(リーク)、及び、異常放電が生じてしまう。また、ローラ抵抗の周方向偏差により部分的な画像不良が発生する場合があるので、ローラ抵抗の周方向偏差は0.5オーダー以下に収める必要がある。
本発明によれば、前記電気抵抗調整層2が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)高分子型イオン導電材料、及び、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー、を溶融混練した樹脂組成物で構成されていると、クラックの生じ難い、耐久性に優れた帯電ローラ10が得られ、また、電気抵抗値のばらつき及びブリードアウトに伴う帯電不良等の問題が無く、且つ、電気抵抗値の環境依存性が小さく、各環境下において優れた帯電品質を得ることができる。
前記電気抵抗調整層2を構成する樹脂組成物の配合比が、(A)30〜70重量%、及び、(B)70〜30重量%であって、且つ、(C)の配合量が、(A)及び(B)の合計100重量部に対して、1〜15重量部である。このように、前記電気抵抗調整層2を構成する樹脂組成物の配合比が、(A)30〜70重量%、及び、(B)70〜30重量%であって、且つ、(C)の配合量が、(A)及び(B)の合計100重量部に対して、1〜15重量部であると、前記電気抵抗調整層2に要求される電気抵抗(体積固有抵抗)106〜109を容易に得ることができ、また、(A)、(B)及び(C)の相溶性を容易に得ることができる。
前記保護層3は、好ましくは、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂で構成されている。これらの樹脂は、非粘着性に優れるので、トナー固着性に優れた帯電部材10が得られる。
樹脂材料は電気的に絶縁性であるので、単体で保護層3を形成すると、帯電ローラとしての特性が得られない。そこで、本発明においては、前記保護層3は、好ましくは、導電性粒子(カーボン、金属酸化物等)を含有している。このように、前記保護層3が導電性粒子を含有していると、保護層3の電気抵抗を容易に調整することができる。
前記保護層3の電気抵抗値は、好ましくは、前記電気抵抗調整層2の電気抵抗値よりも大きい。このように、保護層3の電気抵抗値が電気抵抗調整層2の電気抵抗値よりも大きいと、感光体ピンホールへの電圧集中、及び、異常放電を回避することができる。
前記保護層3と前記電気抵抗調整層2との電気抵抗値の差は、好ましくは、103 Ω・cm以下である。このように、前記保護層3と前記電気抵抗調整層2との電気抵抗値の差が103 Ω・cm以下であると、帯電効率の低下を防ぐことができる。
本発明のプロセスカートリッジ(図2の110を参照。)には、請求項1〜10のいずれかに記載の帯電部材(ローラ)10が被帯電体上に近接配置されるように設けられる。そして、本発明の画像形成装置は、このようなプロセスカートリッジを有している。このように、請求項1〜10のいずれかに記載の帯電部材10が被帯電体上に近接配置されるように設けられたプロセスカートリッジとすると、このプロセスカートリッジを有する画像形成装置は、電気抵抗値のばらつき、導電剤のブリードアウト、トナー固着、及び、それらに伴う帯電不良を防止すると共に、機械的強度及び耐久性を向上させて、画像不良の発生を防止することができる。
本実施の形態においては、帯電部材10を具体化した帯電ローラについて説明したが、本発明における帯電部材10は、本発明の目的に反しない限り、帯電ローラ以外の帯電部材、例えば、ブレードのようなものであってもかまわない。
(実施例1)
(A)ABS樹脂(GR−0500、電気化学工業製)50重量%、及び、(B)ポリエーテルエステルアミド成分を含有するイオン性の高分子化合物(IRGASTAT P18、チバスペシャリティケミカルズ社製)50重量%、並びに、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー(モディパ−CL440−G、日本油脂社製)4.5重量部(前記(A)及び(B)の合計100重量部に対して4.5重量部)を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径8mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(フロンコート500、川上塗料社製)、イソシアネート系硬化剤、酸化スズ(全固形分に対して60重量%)、及び、酸化ケイ素微粒子(シーホスターKE−P50、日本触媒社製、全固形分に対して5重量%)、からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
(実施例2)
実施例1と同様に形成した電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤、酸化すず(全固形分に対して60重量%)、及び、酸化アルミニウム微粒子(アドマファインAO−500、アドマテックス製、全固形分に対して5重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
(実施例3)
実施例1と同様に形成した電気抵抗調整層の表面に、ポリアミド樹脂(ダイアミドT−171、ダイセルヒュルス社製)、カーボンブラック(全固形分に対して10重量%)、及び、酸化ケイ素微粒子(アドマファインSO−C5、アドマテックス社製、全固形分に対して5重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
(比較例1)
ポリプロピレン樹脂(MA2、日本ポリケム社製)70重量部、及び、第四級アンモニウム塩基を含有するイオン導電性の高分子化合物(レオレックスAS−1720、第一工業製薬社製、)30重量部を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径10mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、フッ素樹脂(ルミフロンLF−600、旭硝子社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して30重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
(比較例2)
ステンレスからなる直径10mmの芯軸に、エピクロルヒドリンゴム(エピクロマーCG、ダイソー社製)100重量部に過塩素酸アンモニウム10重量部を配合したゴム組成物を押出成形により被覆し、これを加硫して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して70重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
(比較例3)
ABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部、及び、導電性カーボンブラック(ケッチェンブラックEC、ケッチェンブラックインターナショナル社製)5重量部を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径10mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリアミド樹脂(ダイアミドT−171、ダイセルヒュルス社製)、及び、カーボンブラック(全固形分に対して5重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
(比較例4)
ABS樹脂(GR−1500、電気化学工業社製)100重量部、及び、過塩素酸リチウム5重量部を配合して樹脂組成物とし、この樹脂組成物をステンレスからなる直径10mmの芯軸に射出成形により被覆して、電気抵抗調整層を形成した。次いで、この電気抵抗調整層の表面に、ポリビニルブチラール樹脂(デンカブチラール3000−K、電気化学工業社製)、イソシアネート系硬化剤、及び、酸化スズ(全固形分に対して70重量%)からなる樹脂組成物を塗布して、約10μm厚の保護層を形成することにより、直径12mmの帯電ローラを得た。
以上、実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた帯電ローラについて、次の試験を行った。
(試験1)
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた帯電ローラの電気抵抗調整層及び保護層の体積抵抗率を測定した。測定時の電圧印加条件は、100V×15秒とし、そして、評価環境は、23℃60%RHとした。測定結果は、次の表1に示される。
Figure 2005084132
表1より、実施例1〜3の帯電ローラでは、全項目で良好な結果が得られたが、比較例1〜4の帯電ローラでは不具合が見られた。
(試験2)
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた帯電ローラについて、図2に示される画像形成装置を使用して、画像評価を行った。この際、帯電ローラの両端部に空隙規制部材としてスペーサテープを貼りつけて、帯電ローラと感光体との間の空隙を50μとなるように配置させた。そして、帯電ローラに印加する電圧は、DC=−800V、及び、AC=2400Vpp(周波数=2KHz)とし、評価環境は、23℃60%RHとした。次いで、連続複写を行い、100,000枚通紙後の帯電ローラの表面へのトナー固着評価及び画像評価を行った。いずれも、評価環境は、23℃50%RHとした。以上の評価結果を次の表2に示す。
Figure 2005084132
表1によれば、実施例1〜3で得られた帯電ローラでは、全項目で良好な結果が得られるが、比較例1〜4の帯電ローラでは、不具合が見られる。
本発明の一実施の形態を示す帯電ローラの断面図である。 従来の帯電ローラ方式の画像形成装置の説明図である。
符号の説明
1 導電性支持体
2 電気抵抗調整層
3 保護層
10 帯電部材(帯電ローラ)

Claims (12)

  1. 導電性支持体と、該導電性支持体上に被覆された高分子型イオン導電剤の分散された熱可塑性樹脂組成物で構成される電気抵抗調整層と、該電気抵抗調整層の表面に被覆された保護層と、を有する帯電部材であって、該保護層が、セラミックス微粒子の分散された樹脂材料で構成されていることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記セラミックス微粒子が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、及び、酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の無機化合物で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記セラミックス微粒子の粒径が、10μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
  4. 前記電気抵抗調整層が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)高分子型イオン導電材料、及び、(C)主鎖にポリカーボネートを有すると共に側鎖にアクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体を有するグラフトコポリマー、を溶融混練した樹脂組成物で構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の帯電部材。
  5. 前記樹脂組成物の配合比が、(A)30〜70重量%、及び、(B)70〜30重量%であって、且つ、(C)の配合量が、(A)及び(B)の合計100重量部に対して、1〜15重量部であることを特徴とする請求項4に記載の帯電部材。
  6. 前記高分子型イオン導電材料が、ポリエーテルエステルアミド含有化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の帯電部材。
  7. 前記保護層が、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、及び、ポリビニルブチラール樹脂から選ばれる樹脂で構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の帯電部材。
  8. 前記保護層が、導電性粒子を含有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の帯電部材。
  9. 前記保護層の電気抵抗値が、前記電気抵抗調整層の電気抵抗値よりも大きいことを特徴とする請求項1〜8記載の帯電部材。
  10. 前記保護層と前記電気抵抗調整層との電気抵抗値の差が、103 Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1〜9に記載の帯電部材。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の帯電部材が、被帯電体上に近接配置されるように設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 請求項11に記載されたプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。
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