JP2005083448A - 歯車及び駆動伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 歯車本体と補助部材とを接着によって固定することにより、高剛性化するように構成した場合でも、歯車本体と補助部材とを薄い接着層で確実に接着することができ、歯車部材を薄肉に形成した場合でも、剛性を高めることにより、回転変動を大幅に低減することが可能な歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に嵌合された状態で配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車において、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けるように構成して課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電子写真技術を用いて画像を形成するプリンタやファクシミリ、あるいは複写機等の画像形成装置に用いられる歯車及びこれを用いた駆動伝達装置に関するものである。
特開平9−80840号公報 特開平5−72862号公報 特開2000−89608号公報 特開2000−89609号公報 特開2000−89610号公報 特開2001−241536号公報 特開平6−11016号公報 特許第3332582号公報
従来、この種の電子写真技術を用いて画像を形成するプリンタやファクシミリ、あるいは複写機等の画像形成装置においては、感光体ドラムの端部に設けられた感光体駆動歯車や、中間転写ドラムの端部に設けられた中間転写体駆動歯車等の像担持体歯車によって、感光体ドラムや中間転写ドラム等の像担持体を回転駆動し、白黒やフルカラーの画像を形成するように構成されている。
そして、上記プリンタやファクシミリ、あるいは複写機等の画像形成装置においては、感光体駆動歯車や中間転写体駆動歯車等の像担持体歯車の不良が、直ちに画像欠陥へと繋がるという性質上、これらの感光体駆動歯車や中間転写体駆動歯車等の像担持体歯車には、高噛み合い率、高伝達率、回転ムラの抑制など、高度な要求を満たすことが求められている。
図12は、カラープリンタなどの画像形成装置において、濃度ムラの許容値と像担持体ドラムの速度変動率△V0-p(%)との関係を示すものである。
同図において、出力画像の濃度ムラが認知可能となる像担持体ドラムの回転ムラレベルは、回転ムラの指標となる速度変動率△V0-p(%)において約0.3%であり、これ以上の速度変動率が発生すると、出力画像の濃度ムラが認知可能となり問題となってしまう。そのため、上記感光体駆動歯車や中間転写体駆動歯車等の像担持体歯車における噛み合い変動レベルは、この濃度ムラという観点からは非常に大きな問題となり、速度変動率△V0-p(%)を0.3%以下に抑えるものである必要がある。
ところで、従来の画像形成装置では、感光体および中間転写体用の駆動ギアとして、高噛み合い率と高伝達率を実現し、又、良好な低回転ムラ性能を得るために、感光体駆動歯車や中間転写体駆動歯車等の像担持体歯車として、はす歯ギアを用いて、像担持体ヘ駆動力を伝達する技術が種々提案されている(例えば、特開平9−80840号公報、特開平5−72862号公報参照) 。
一般に、駆動力を伝達するギアとしてはす歯ギアを用いた場合には、すぐ歯(平歯)ギアを用いた場合と比較して、噛み合い率を大きく取り易く、駆動側のギアと従動側のギアとの噛み合いが徐々に行われるため、従動側のギアに伝達される噛み合い振動をかなり低減することが可能であることが分かっている。
しかし、はす歯ギア等のギアを用いて駆動力を伝達する場合には、歯のたわみやギアの捩れ等によって回転ムラが発生するという技術的課題は避けられない。
すなわち、駆動側のギアが従動側のギアと噛み合って従動側のギアを回転駆動する際に、駆動側のギアの歯と従動側のギアの歯とは所定の時間だけ互いに接触しているが、当該所定の時間が経過して次の歯同士が噛み合うまでの間に、お互いの歯同士が非接触状態となる、所謂”バックラッシュ( がた) ”が必然的に存在する。このため、上記バックラッシュが存在すると、ギアの次の歯同士が噛み合う時に微小な振動が発生し、従動側のギアに周期的(ギアの歯同士が噛み合う繰り返し)な回転ムラが発生する要因となってしまう。また、上述したはす歯ギアを用いて噛み合い率を高め、バックラッシュの影響を低減した場合でも、負荷の大きさによって歯の変形やギアのねじれが生じ、正規の噛み合いと異なり、噛み合い周期の振動を発生させ、回転ムラが発生することになる。
また、近年、プリンタやファクシミリ、あるいは複写機等の画像形成装置においては、小型化が進み、図13に示すように、薄肉円筒状に形成された感光体ドラム等の像担持体300の端部に、フランジギア301を一体的に取り付け、当該フランジギア301によって像担持体300を回転駆動するように構成し、フランジギアとしてプラスチック成形ギアが多く使用されている(特開2000−89608号公報、特開2000−89609号公報、特開2000−89610号公報等参照) 。
しかし、上記プラスチック成形ギアは、製造上の問題として、肉厚を大きくすることが困難であるという難点を有している。これは、プラスチック成形ギアは、肉厚を大きくすると、成形時の冷却や固化に時間がかかり、生産性が低下し、量産性に問題が生じるためである。また、プラスチック成形ギアは、肉厚を大きくすると、樹脂の収縮に起因するひけ等の問題も発生し易くなり、成形ギアの高精度化が図れなくなり、回転むらの発生が顕著になる。そのため、上記の如く小型の画像形成装置等で一般に使用されているフランジギアにおいても、肉厚を考慮した設計がなされ、図13に示すように、箇所箇所に肉抜き302が施されるように構成されている。したがって、肉抜きされたフランジギアの場合には、剛性が低下してしまい、負荷が大きくかかる場合などにはギアに変形が生じ、回転精度に影響を与えてしまう。更に、近年の画像形成装置の小型化に伴って、感光体ドラム等の像担持体の小径化も進み、フランジギアも小径化されてきており、剛性は更に低下する傾向となっている。
このように、感光体ドラム等の像担持体を駆動するギアの剛性が低下することが原因で、像担持体の回転精度に与える影響としては、次のことが挙げられる。すなわち、ギアの歯面にかかる荷重やギアの剛性は、噛み合いの進行によって変化していくため、ギアの変形量は、噛み合い周期で変動することとなる。このとき、ギアの変形量に生じる変動は、そのまま回転伝達誤差となるため、噛み合い周期に応じた回転変動や振動となって現れる。
図14は、ギアの変形によって生じる噛み合い周期に応じた回転変動や振動の傾向を示すのである。ギアの剛性が低下するということは、図中△Kが同一であり、同一の荷重が加わったとしても、剛性が低下することにより剛性変化による変形量ΔX1は、大きくなることを意味する。そのため、図14は、ギアの剛性が低下すると、回転伝達誤差が大きくなるということを示している。
そこで、このような技術的課題を解決し得る先行技術としては、例えば、特開2001−241536号公報や、特開平6−11016号公報、あるいは特許第3332582号公報などに開示されたものが既に提案されている。
上記特開2001−241536号公報では、ギアの肉抜き部に弾性体を圧入し、ギアの変形によって生じる振動を防止する方法が提案されている。このタイプでは、ギアのねじれ等の変形によって圧力が生じ、ギアの歯元近傍に振動が生じても、この振動が回転軸へ伝達するのを防止することが可能となる。
また、上記特開平6−11016号公報では、ギアの歯の曲げ剛性を高めるための工夫がなされている。この公報に開示された技術は、ギアの側端部にギア径と同等の鍔や補強板を取り付け、ギアの剛性を高めるように構成したものである。このように構成することで、ギアの剛性が高くなり、ギアの変形を生じ難くする効果がある。
さらに、上記特許第3332582号公報では、フランジギアの歯底部と軸孔部との間に設けた肉抜き部に、円筒補助部材を圧入し、高剛性化する手法が提案されている。これにより、ギアの剛性は高くなり、剛性変化による変形量を低減することができる。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上述したように、薄肉化されて剛性が相対的に低いギアで発生する剛性変化による変形は、回転方向に沿った剛性の低下によるものである。図14において、パラメータKは、ギアの回転方向に沿った剛性の値を示すものである。ギアの曲げ変形やねじり変形によって生じる問題は、幾何学的な噛み合いの誤差が原因となって現れる回転変動成分である。本発明者らの研究によれば、プラスチック成形ギアは、金属ギアと比較して、この幾何学的な噛み合い誤差による噛み合い周期の回転変動は、比較的小さいことが分かっており、プラスチック成形ギアでは、図14に示すように、ギアの回転方向に沿った剛性の低下が大きな問題となる。
上述したギアの剛性を上げる先行技術において、この回転方向に沿ったギアの剛性を上げることに対して効果のある手段としては、特許第3332582号公報に開示されたものがある。
しかし、この特許第3332582号公報に開示されているように、ギアの歯底部と軸孔部の間にある肉抜き部に円筒補助部材を圧入した場合には、補助部材と肉抜きされたギア本体にすべりが生じる程度の軽い圧入であると、回転方向に沿った剛性を大きく増加させることはできない。そのため、通常は、上記補助部材と肉抜きされたギア本体とを、大きな圧力が掛かる程度の両者の寸法関係をもって圧入する必要がある。この場合には、補助部材の偏心、真円度誤差、補助部材の挿入角度誤差などによって、ギア本体が変形してしまい、かつ、歯の変形なども生じるため、噛み合い周期以外の新たな回転変動(ギアの1回転周期、変形モードの周期など)が発生してしまうという問題点を有している。
この問題点を防止するためには、補助部材と肉抜きされたギア本体とを、圧入によって固定するのではなく、両者を接着によって固定する方法が考えられる。上記補助部材とギア本体とを接着した場合には、大きな圧力で圧入する必要がない(緩めの嵌め合わせで良い)ため、補助部材の偏心、真円度誤差、補助部材の挿入角度誤差などによるギアの変形が小さい。
しかしながら、上記ギア本体と補助部材とを接着する際に、接着層の厚み等を制御することが困難であり、ギア本体と補助部材とを確実に接着するため、接着層を厚くした場合には、接着層が有する弾性がギアの剛性を高める効果を低減させてしまうことになる。そのため、上記接着層は、可能な限り薄くして、ギア本体と補助部材とを接着しなければ、ギアを高剛性化することができない。
ところが、上記接着層を可能な限り薄く形成するために、ギア本体と補助部材とを略同一径に形成して嵌め合わせると、接着層を両者の間に均一に形成することができず、図15に示すように、接着不良が生じて高い剛性を得ることができないという問題点が新たに発生する。また、この場合、仮にギア本体と補助部材を接着することができたとしても、ギア本体と補助部材とを接着する際に、ギアの歯幅方向で未接着領域が存在すると、接着されている歯幅方向の片側だけ高剛性化されることになる。
上記ギアとしてはす歯ギアを用いた場合には、噛み合う歯同士の接触が、歯に対して斜めに行われ、ギアの回転中に(噛み合いの進行に伴い)歯面にかかる荷重が歯幅方向で移動する。そのため、ギアの歯幅方向で未接着領域が存在すると、未接着領域側の歯元応力が高い時には、図16に破線で示すように、ギアの片側で大きなギア変形を生じさせる結果となり、ギア剛性を高める効果を低減させてしまうという問題点が生じる。したがって、ギアの偏心等の誤差を増大させることなく、安定な高剛性ギアを提供する技術が必要となっている。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、歯車本体と補助部材とを接着によって固定することにより、高剛性化するように構成した場合でも、歯車本体と補助部材とを薄い接着層で確実に接着することができ、歯車部材を薄肉に形成した場合でも、剛性を高めることにより、回転変動を大幅に低減することが可能な歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、この発明の第1の特徴とするところは、外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に嵌合された状態で配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車において、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする歯車である。
このように、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けることにより、歯車本体と補助部材とを強固に一体化させることができ、歯車に偏心等の機械誤差が生じることなく、歯部が形成された部分における歯車本体の機械的強度を向上させることができる。
ここで、「機械的強度」とは、材料固有の縦弾性係数又は横弾性係数をいう。
また、この発明の第2の特徴とするところは、中空の回転部材を接合する接合部を有するとともに、当該接合部の軸方向に沿った端部外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車において、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする歯車である。
このように、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けることにより、歯車本体と補助部材とを強固に一体化させることができ、回転部材に偏心等の機械誤差が生じることなく、歯部が形成された部分における歯車本体の機械的強度を向上させることができる。
また、前記歯車本体ならびに補助部材は、プラスチック成形品からなることがコスト的に好ましい。
さらに、請求項4に記載の発明においては、前記回転部材は、薄肉円筒状の像担持体からなることを特徴とする請求項2記載の歯車である。
又、請求項5に記載の発明においては、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する螺旋状の溝部を設けたたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の歯車である。
更に、請求項6に記載の発明においては、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する環状の溝部を軸方向に沿って複数本設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の歯車である。
また、請求項7に記載の発明においては、外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に嵌合された状態で配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車を用いて駆動力を伝達する駆動伝達装置において、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする駆動伝達装置である。
さらに、請求項8に記載の発明においては、中空の回転部材を接合する接合部を有するとともに、当該接合部の軸方向に沿った端部外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車を用いて駆動力を伝達する駆動伝達装置において、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする駆動伝達装置である。
また更に、請求項9に記載の発明においては、前記歯車本体及び前記補助部材は、プラスチック成形品からなることを特徴とする請求項7又は8記載の駆動伝達装置である。
又、請求項10に記載の発明においては、前記回転部材は、薄肉円筒状の像担持体からなることを特徴とする請求項8記載の駆動伝達装置である。
更に、請求項11に記載の発明においては、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する螺旋状の溝部を設けたたことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1つに記載の駆動伝達装置である。
また、請求項12に記載の発明においては、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する環状の溝部を軸方向に沿って複数本設けたことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1つに記載の駆動伝達装置である。
この発明に係る歯車及び駆動伝達装置は、例えば、画像形成装置に使用されるが、当該歯車及び駆動伝達装置は、画像形成装置に限定されるものではなく、駆動系を有する他の電子機器など、その他の装置に用いることができることは勿論である。また、上記画像形成装置においても、回転部材としては、用紙等を搬送するためのロール等が含まれるが、感光体や中間転写体等の像担持体であることが好ましい。
図1は、この発明に係る歯車の構成例を示すものである。
この歯車1は、歯車本体2と補助部材3とから構成されており、歯車本体2は、歯部4の歯幅内の部分であるギアホイール部5が肉抜きされて薄肉に形成されている。また、歯車本体2の一側面には、ギアホイール部5と一体的に側面部6が形成されており、当該側面部6には、円形状の開口部7が設けられている。そして、上記歯車本体2の歯部4下の内周面には、非接触(非拘束)状態とする空隙部8が設けられており、当該歯車本体2の内周面には、当該内周面を回転方向に対して拘束する補助部材3が接着固定されている。
ここで、上記補助部材3の外周面9には、図1(b)に示すように、接着剤が流入する環状の溝部10が、軸方向に沿って複数本(図示例では、4本)設けられている。また、上記補助部材3の外周面9には、図1(c)に示すように、接着剤が流入する環状の溝部10が、螺旋状に設けらるように構成しても良い。
上記の如く構成されているため、上記歯車1は、歯車本体2の肉抜きされた内周径と補助部材3の外周径が、高い圧力がかからない程度に略同一径(0〜30μm程度の圧入)に設定されていても、接着剤が抜けたり、あるいは未接着領域が形成されることなく、接着剤が流入する環状又は螺旋状の溝部10によって、歯車本体2と補助部材3とを強固に接着固定することができる。また、溝部10を螺旋状に形成した場合には、歯車本体2へ補助部材3を回転させながら挿入することにより、接着剤が均等に流動し、より一層安定な接着が可能となる。さらに、溝部10を螺旋状に形成した場合には、当該螺旋状の溝部10を介して、補助部材3を回転させながら成形型から抜き型することができ、補助部材3に溝部10を設ける加工が成形加工で容易に行えるという利点をも有している。
この発明によれば、歯車本体と補助部材とを接着によって固定することにより、高剛性化するように構成した場合でも、歯車本体と補助部材とを薄い接着層で確実に接着することができ、歯車部材を薄肉に形成した場合でも、剛性を高めることにより、回転変動を大幅に低減することが可能な歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複写機を示す概略構成図である。
図2において、このフルカラー複写機80は、大別して、画像入力部と、画像出力部と、シート搬送部とから構成されており、当該フルカラー複写機80の構成を、画像入力部と、画像出力部と、シート搬送部に分けてそれぞれ説明する。
画像入力部は、原稿が載置される原稿載置台70と、この原稿載置台70上の原稿を読み取る原稿読取装置71と、この原稿読取装置71によって読み取られた画像情報を処理する画像処理装置72とを備えている。
また、画像形成部は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に対応した画像形成ステーション10(具体的には10K,10Y,10M,10C:図中点線で囲まれた部分)と、これらの画像形成ステーション10に画像処理装置72から送られてくる画像データ1K,1Y,1M,1Cに基づいて画像露光を施す露光装置13(具体的には13K〜13C)と、各画像形成ステーション10にて形成された画像が順次転写保持される中間転写体としての二つの第一中間転写ドラム31(具体的には31a,31b)と、一つの第二中間転写ドラム32を備えている。
ここで、上記各画像形成ステーション10には、像担持体としての感光体ドラム11(具体的には11K〜11C)と、感光体ドラム11の表面を所定の電位に一様に帯電する帯電ロール等からなる帯電装置12(具体的には12K〜12C)と、帯電された感光体ドラム11上に露光装置13により書き込まれた静電潜像を各色のトナーにて現像する現像装置14(具体的には14K〜14C)などの電子写真用デバイスが具備されている。
尚、各感光体ドラム11(11K〜11C)と第一中間転写ドラム31a,31bとは、両者の電位差によってトナー像が転写されるが、両者が対峙する部分には、図示しない(一次)転写装置を設けてもよい。また、第一中間転写ドラム31a,31bと第二中間転写ドラム32とは、両者の電位差によってトナー像が転写されるが、両者が対峙する部分には、図示しない(二次)転写装置を設けてもよい。
更に、シート搬送部は、用紙等の記録シートSが積載されるシートトレイ40、シートトレイ40内の記録シートSを一枚ずつ繰り出すピックアップロール41、繰り出された記録シートSを位置決めするレジストロール42、第二中間転写ドラム32上の画像を記録シートSに転写する転写ロール43、記録シートS上に転写された画像を定着する定着ロール44、排出された記録シートSを収容する排出トレイ45などを備えている。
次に、上記の如く構成される複写機80の基本的なフルカラー複写動作について説明する。
まず、ユーザーがカラー原稿の複写を行う場合には、原稿載置台70上に原稿を載置し、図示しないユーザーインターフェイスによって複写指示を行うことによって、画像読取装置71によって原稿の画像を走査しつつ光学的に読み取り、電気信号(画像データ)Iに変換する。上記画像読取装置71から出力された画像データIは、画像処理装置72に入力され、当該画像処理装置72において、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色に色分解されるとともに、これら各色の画像データI(IK,IY,IM,IC)に、マーキングデバイス/プロセスの特性を考慮した所定の重み係数を付与する等の画像処理が施される.
一方、各画像形成ステーション10内の感光体ドラム11は、後述するギア駆動により、図中矢印の方向に沿って所定の速度で回転駆動される。この感光体ドラム11の表面は、帯電装置12により所定の電位に一様に帯電される。そして、各感光体ドラム11(11K〜11C)の表面には、各露光装置13(13K〜13C)によってそれぞれ画像データI(IK〜IC)に対応した画像光が、所定タイミングで照射されることにより、これら各感光体ドラム11(11K〜11C)の表面には、露光部と非露光部との電位差による静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム11(11K〜11C)の表面に形成された静電潜像は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各現像装置14(14K〜14C)によってトナーが静電的に付着されて顕像化され、トナー画像T(K,Y,M,C)となる。
他方、第一中問転写ドラム31a,31b及び第二中間転写ドラム32も、感光体ドラムと同様ギア駆動により、図中矢印の方向へ回転駆動されている。そして、上記トナー画像T(K,Y)は、感光体ドラム11(11K,11Y)から第一中間転写ドラム31a上へ、トナー画像T(M,C)は、感光体ドラム11(11M,11C)から第一中間転写ドラム31b上へと静電的に一次転写される。この際、トナー画像T(K,Y)は、第一中間転写ドラム31a表面で重ね合わされ、トナー画像T(M,C)は、第一中間転写ドラム31b表面で重ね合わされる。
更に、第一中間転写ドラム31a上で重ね合わされたトナー画像T(K,Y)は、第二中間転写ドラム32上へ、同じく第一中間転写ドラム31b上で重ね合わされたトナー画像T(M,C)も第二中間転写ドラム32上へと静電的に二次転写される。この際、トナー画像T(K,Y)とトナー画像T(M,C)とは、第二中間転写ドラム32表面で重ね合わされ, フルカラーのトナー画像T(K,Y,M,C)が形成される。
このように、トナー画像T(K,Y,M,C)が形成される間、シート搬送部においては、シートトレイ40内の記録シートSがピックアップロール41により一枚取り出され、レジストロール42へと搬送される。例えば、レジストロール42が停止状態から所定タイミングまで回転を開始することにより、第二中間転写ドラム32上のフルカラートナー画像T(K,Y,M,C)が転写ロール43とのニップ部に達するタイミングと、記録シートSがそのニップ部分に達するタイミングとを一致させ、転写ロール43により第二中間転写ドラム32上のフルカラートナー画像T(K,Y,M,C)が記録シートSに静電的に転写される。
その後、表面にフルカラートナー画像T(K,Y,M,C)を静電的に保持する記録シートSは、互いに圧接する一対の定着ロール44のニップ部分を通過する際に、各定着ロール44からの熱と圧力とその作用によりそのフルカラートナー画像T(K,Y,M,C)を表面に定着させ、複写機80の外部に設けられた排出トレイ45へと排出される。
このような複写工程を1サイクルとし、これを連続的に行うことにより、次々にフルカラー画像を複写することができる。
ところで、この実施の形態に係る歯車は、外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に嵌合された状態で配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車において、前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けるように構成されている。
図3はこの実施の形態に係る歯車を画像形成装置のフランジギアヘ適用した例を示すものである。
上記感光体ドラム11は、図3(A)に示すように、アルミニウム等の金属などによって薄肉円筒状に形成された基体15の表面に、OPC等の感光層16を塗布して構成されている。この感光体ドラム11は、例えば、外径が30mm程度の小径に形成されており、この実施の形態に係る歯車を用いて所定の速度で回転駆動される。
上記感光体ドラム11の軸方向の一端部には、図3(A)に示すように、歯車としてのフランジギア17が圧入や接着等の手段で固定された状態で取り付けられている。このフランジギア17は、ギア本体18と、ギア本体18を構成する材料と機械的強度(縦弾性係数、横弾性係数)が同等かそれ以上である材料からなる補助部材19とから構成されている。上記ギア本体18と補助部材19は、例えば、プラスチック成形によって形成されており、ギア本体18の材料としては、例えば、ポリカーボネート(PC)やPOM等が用いられ、補助部材19の材料としては、ギア本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上であるアルミニウムやステンレス等の金属、あるいはポリカーボネート(PC)やPOM等が用いられる。
上記フランジギア17のギア本体18は、歯が形成されている部位20の歯幅内のギアホイール部21が、感光体ドラム11の端部に接合された接合部22と共に肉抜きされて薄肉に形成されており、歯部20下のギアホイール部21及び接合部22の内周面には、非接触(非拘束)状態である空隙部23が設けられている。また、上記補助部材19は、基本的に円柱形状に形成されているが、当該補助部材19の中心には、ドラム支持軸24を挿通するための挿通孔25が穿設されている。さらに、上記補助部材19の軸方向外周端には、ドラム支持軸24を回転自在に支持するための軸受け部材26が設けられている。上記フランジギア17の肉抜きされたギア本体18の内周径と補助部材19の外周径は、高い圧力がかからない程度に略同一径(0〜30μm程度の圧入)に設定されている。
また、上記補助部材19の外周面27には、図3に示すように、接着剤28が流入する溝部29が、螺旋状又は環状に設けられている。この溝部29の大きさ及び形状は、任意であるが、例えば、その深さが0.5mm〜1mm程度に設定され、その形状は、円弧状やV字形状などに形成される。なお、上記溝部29のピッチは、任意であるが、例えば、1mm程度のピッチで設けられる。
図 は上記感光体ドラム11の軸方向の一端部に取り付けられたギアの変形例としてのリングギアを示すものである。
このリングギア50は、図3(A)に示すように、歯部51を有するギア本体52が感光体ドラム11の外周に嵌合されるように構成されているとともに、当該ギア本体52が嵌合された感光体ドラム11の内周面には、補助部材53が接着剤28によって接着固定されるように構成されている。
また、図3(B)は上記中間転写ドラム31a,31b,32の軸方向の一端部に取り付けられたリングギアを示すものである。
上記中間転写ドラム31a,31b,32は、図4に示すように、アルミニウム等の金属などによって薄肉円筒状に形成された基体34の表面に、半導電性を有するゴム層25を所定の厚さに被覆して構成されている。
この中間転写ドラム31a,31b,32の端部に取り付けられたリングギア50は、図3(B)に示すように、感光体ドラム11の軸方向の一端部に取り付けられたギアと同様に構成されている。なお、57は中間転写ドラム31a,31b,32の支持軸を示している。
さらに、上記の如く構成される感光体ドラム11のフランジギア17は、図5に示すように、小径のアイドラーギア60と直径の大きなアイドラーギア61とが一体的に連結されたダブルギア62、及び中間のアイドラーギア63を介して、駆動モータ64に取り付けられた駆動ギア65と噛み合うことによって駆動伝達装置66を構成しており、駆動モータ65によって所定の速度で回転駆動されるように構成されている。
以上の構成において、この実施の形態に係る歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を適用したフルカラー複写機では、次のようにして、歯車本体と補助部材とを接着によって固定することにより、高剛性化するように構成した場合でも、歯車本体と補助部材とを薄い接着層で確実に接着することができ、歯車部材を薄肉に形成した場合でも、剛性を高めることにより、回転変動を大幅に低減することが可能となっている。
すなわち、上記フルカラー複写機では、図5に示すように、駆動モータ64によって、当該駆動モータ64に取り付けられた駆動ギア65、中間のアイドラーギア63、小径のアイドラーギア60と直径の大きなアイドラーギア61を備えたダブルギア62、及びフランジギア17を介して、感光体ドラム11が所定の速度で回転駆動され、フルカラーの画像を形成するように構成されている。なお、中間転写ドラム31a,31b,32は、同様に構成された図示しない駆動伝達装置によって回転駆動されるようになっている。
その際、上記感光体ドラム11を回転駆動させるフランジギア17は、図3(A)に示すように、ギア本体18と補助部材19とから構成され、これらギア本体18の内周径と補助部材19の外周径は、高い圧力がかからない程度に略同一径(0〜30μm程度の圧入)に設定されている。また、上記補助部材19の外周面には、接着剤28が流入する溝部29が、螺旋状又は環状に設けられている。そのため、上記補助部材19の外周面に設けられた溝部29に、当該補助部材19及びギア本体18の材質にもよるが、例えば、瞬間接着剤等の接着剤28を全周に、あるいは周方向に沿って略一定の間隔で塗布することにより、補助部材19の外周面に接着剤28を略均一に塗布することが可能となる。そして、この状態で補助部材19とギア本体18とを嵌合させることにより、補助部材19の外周面に塗布された接着剤28を毛細管現象によって、均一に且つ薄く塗布した状態で、補助部材19とギア本体18を接着させることが可能となる。その結果、ギア本体18を肉抜きして薄肉に形成した場合でも、補助部材19とギア本体18とを強固に接着することができ、フランジギア17を高剛性化することができ、回転変動を大幅に低減することが可能となっている。
実施の形態2
図6は、この発明を適用した実施の形態2に係る複写機(画像形成装置)の断面概略図であり、記録紙に各色のトナー像を順次転写してカラー画像を得る画像形成装置の概略構成図を示すものである。
図6に示す画像形成装置100には、レッド、グリーン、ブルーのカラーデータを処理して得られたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像データに基づいて変調されたレーザ光を出射するレーザ光源(図示せず)からの出射光を偏向する回転多面鏡等を有する露光器111Y,111M,111C,111Kが備えられている。また、この画像形成装置100には、図示しない帯電器によって帯電され、上記露光器111Y,111M,111C,111Kからレーザ光の露光を受けながら回転することにより表面に静電潜像を形成する感光体ドラム112Y,112M,112C,112Kと、それら感光体ドラム112Y,112M,112C,112Kに形成された静電潜像を、それぞれY,M,C,Kのトナーで現像する現像器113Y,113M,113C,113Kが備えられている。さらに、この画像形成装置100には、駆動ロール121および従動ロール122,123,124と、それら駆動ロール121,従動ロール122,123,124間に張架された転写ベルト130と、用紙トレイ140内の記録紙150を所定のタイミングで送り出すレジストロール160と、感光体ドラム112Y,112M,112C,112K上の残留トナーを除去するクリーナ114Y,114M,114C,114Kと、記録紙150上に転写されたトナー像を定着する定着器170とが備えられている。
このように構成された画像形成装置100では、先ず、イエロー用の感光体ドラム112Yが一様に帯電された後、露光器111Yからイエローの画像データに基づいて変調されたレーザ光が出射されて感光体ドラム112Yが露光し、これにより感光体ドラム112Yの表面にイエロー用の静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像器113Yにより現像されてイエローのトナー像が形成され、レジストロール160によって所定のタイミングで送り出され転写ベルト130に担持されて矢印A方向に搬送される記録紙150上に転写される。記録紙150上に転写されたイエローのトナー像の上には、次の感光体ドラム112M上に形成されたマゼンタのトナー像が重ね合わせるように転写され、さらに、その上に、シアンおよびブラツクのトナー像が重ね合わせるように転写される。こうして、4色のトナー像が重ね合わされて形成されたカラートナー像は、定着器170によって定着されてカラー画像が完成する。
図7はこの実施の形態2に係る歯車を画像形成装置のフランジギアヘ適用した例を示すものである。
上記感光体ドラム112は、図7に示すように、アルミニウム等の金属などによって薄肉円筒状に形成された基体の表面に、OPC等の感光層を塗布して構成されている。この感光体ドラム112の軸方向の一端部には、ギアホイール部21と接合部22との間に段差を有しないフランジギア180や、ギアホイール部21と接合部22との間に段差を有するフランジギア181が取り付けられている。これらフランジギア180及びフランジギア181の構成は、補助部材の構成を除いて、前記実施の形態1と同一であるので、同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。
なお、図7中、182は感光体ドラム112の外周に設けられた軸受け部材を示している。
また、図8は画像形成装置の端部に設けられるリング状ギアを示すものである。
このリング状ギア183も、基本的に、図3(B)に示す実施の形態1と同様に構成されている。
但し、図8(B)に示すリング状ギア183は、ギア本体52が二重に形成されており、内周に位置するギア本体部分52aと、外周に位置するギア本体部分52bとが半径方向に伸びた連結部52cによって互いに連結されており、これら内周及び外周に位置するギア本体部分52a,52bとの空隙部にも、補助部材が設けられている。そして、上記補助部材の内周及び外周面にも、接着剤28が流入する溝部29が設けられている。
また、上記各感光体ドラム112は、図9に示すように、駆動源190によって回転駆動される駆動シャフト191に取り付けられたウォームギア192を備えた駆動伝達装置によって、各感光体ドラム112の端部に設けられたフランンジギア180等を介して回転駆動されるように構成されている。
実施の形態3
図10は、この発明を適用した実施の形態3に係る複写機(画像形成装置)の断面概略図であり、中間転写ベルト上に各色のトナー像を順次転写してカラー画像を得る画像形成装置の概略構成図を示すものである。
尚、この図10に示す実施の形態3においては、図6に示す画像形成装置100と同じ構成要素には同一の符号を付して説明する。
図10に示す画像形成装置200は、図6に示す画像形成装置100と比較して、転写ベルト130が中間転写ベルト210に置き換えられている点と、中間転写ベルト210を挟んで感光体ドラム112Y,112M,112C,112Kに対向する位置に1次転写ロール211Y,211M,211C,211Kが配置されている点と、2次転写ロール212が追加されている点とが異なっている。この画像形成装置200では、中間転写ベルト210を駆動ロール121の回転によって矢印B方向に移動して、中間転写ベルト210上に各感光体ドラム112Y,112M,112C,112K上の各色トナー像を順次転写していくことにより、中問転写ベルト210上に4色のトナー像が重ね合わせるように転写され、さらに2次転写ロール212で記録紙150上に一括転写される。このようにして4色のトナー像が重ね合わされて形成されたカラートナー像が定着器170によって定着されてカラー画像が完成する。
図10における各色の感光体ドラムを回転させるギア駆動系の構成は、図9と同様に構成されている。
なお、前記実施の形態では、補助部材に溝部を設けたが、歯車本体に溝部を設けても勿論良い。
実施例1
この実施例1では、図2に示す実施の形態1に係る画像形成装置を実施例のモデルとして実際に試作し、出力画像の濃度ムラについて実際に調べたところ、本発明者らの実験によれば、出力画像の濃度ムラを認知限界以下に低減することができた。
図11は上記実施例1に係る感光体ドラムの回転ムラを、接着不良が生じたフランジギアと、本発明に係るフランジギアを用いて測定した結果を示すものである。
上記図11から明らかなように、本発明を適用することによって、ギアの噛み合い変動△V0-P を、目標レベルとする0.3%以下にすることができ、画像濃度ムラの認知限界以下にすることができた。この実施例1より、本発明の導入により、出力画像の濃度ムラ△VO-pを認知限界である0.3%以下とすることができ、小型の画像形成装置において、高度な回転精度が得られる画像形成装置を提供することができることがわかった。
図1はこの発明に係る歯車を示す構成図である。 図2はこの発明の実施の形態1に係る歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複写機を示す概略構成図である。 図3はこの発明の実施の形態1に係る歯車としてのフランジギア及びリングギアの使用状態を示す断面構成図である。 図4はこの発明の実施の形態1に係る歯車としてのリングギアの使用状態を示す断面構成図である。 図5はこの発明の実施の形態1に係る歯車を用いた駆動伝達装置をを示す構成図である。 図6はこの発明の実施の形態2に係る歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複写機を示す概略構成図である。 図7はこの発明の実施の形態2に係る歯車としてのフランジギアの使用状態を示す断面構成図である。 図8はこの発明の実施の形態2に係る歯車としてのリング状ギアの使用状態を示す断面構成図である。 図9はこの発明の実施の形態2に係る歯車を用いた駆動伝達装置を示す構成図である。 図10はこの発明の実施の形態3に係る歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複写機を示す概略構成図である。 図11はこの発明の実施例1に係る歯車及びこれを用いた駆動伝達装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラー複写機の回転ムラを示すグラフである。 図12は空間周波数と速度変動率との関係を示すグラフである。 図13は従来のプラスチック成形ギアを示す断面構成図である。 図14は従来のプラスチック成形ギアを用いた場合の回転変動を示すグラフである。 図15は従来のプラスチック成形ギアの接着状態を示す説明図である。 図16は従来のプラスチック成形ギアの使用状態を示す説明図である。
符号の説明
1:歯車、2:歯車本体、3:補助部材、4:歯部、9:補助部材の外周面、10:接着剤が流入する溝部。

Claims (12)

  1. 外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に嵌合された状態で配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車において、
    前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする歯車。
  2. 中空の回転部材を接合する接合部を有するとともに、当該接合部の軸方向に沿った端部外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車において、
    前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする歯車。
  3. 前記歯車本体及び前記補助部材は、プラスチック成形品からなることを特徴とする請求項1又は2記載の歯車。
  4. 前記回転部材は、薄肉円筒状の像担持体からなることを特徴とする請求項2記載の歯車。
  5. 前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する螺旋状の溝部を設けたたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の歯車。
  6. 前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する環状の溝部を軸方向に沿って複数本設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の歯車。
  7. 外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に嵌合された状態で配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車を用いて駆動力を伝達する駆動伝達装置において、
    前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする駆動伝達装置。
  8. 中空の回転部材を接合する接合部を有するとともに、当該接合部の軸方向に沿った端部外周に歯部が形成され、かつ内周に空隙部が設けられた歯車本体と、前記歯車本体を構成する材料と機械的強度が同等かそれ以上である材料からなり、前記空隙部に配置され、かつ前記歯車本体の空隙部内周面に接着固定される補助部材とを備えた歯車を用いて駆動力を伝達する駆動伝達装置において、
    前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する溝部を設けたことを特徴とする駆動伝達装置。
  9. 前記歯車本体及び前記補助部材は、プラスチック成形品からなることを特徴とする請求項7又は8記載の駆動伝達装置。
  10. 前記回転部材は、薄肉円筒状の像担持体からなることを特徴とする請求項8記載の駆動伝達装置。
  11. 前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する螺旋状の溝部を設けたたことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1つに記載の駆動伝達装置。
  12. 前記補助部材又は歯車本体の接着固定される面に、接着剤が流入する環状の溝部を軸方向に沿って複数本設けたことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1つに記載の駆動伝達装置。
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