JP2005080549A - コンバインにおける制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オペレータが刈取高速カットモードの入切を確実に認識できるようにして、作業能率の向上を図る。また、副変速が「走行」のまま刈取作業を行わないように、オペレータに警告する。
【解決手段】刈取変速位置を検知する手段と、走行変速位置を検知する手段と、操作部に設ける表示手段と、警報手段と、これらの入出力系機器の制御を実行するための制御手段とを備えたコンバインにおいて、前記制御手段は、副変速が低速で刈取変速が高速に切り替えられると、前記表示手段に、刈取高速カットモードであることの表示と警告を発するように制御する。
【選択図】図27

Description

本発明は、コンバイン等の作業機における制御装置に関するものである。
従来、コンバイン等の農用作業車両等は、制御目標となる制御量の信号を制御手段に伝えるためのセンサや設定器、例えば農作業機のエンジンの出力(負荷)を制御する電子式ガバナの燃料噴射量検知センサ(燃料噴射用プランジャの位置調節のためのラック位置の検出センサ)、走行機体に対する走行部の左右一対の走行クローラの相対的高さを検出するための車高センサや、前記信号に応じて制御対象の作動量を検出するためのセンサ、例えば農作業機の走行速度を検出するための車速センサ等の入力系機器と、各種アクチュエータ、例えば前記燃料噴射ポンプのラック位置を調節するための電磁ソレノイド等のラックアクチュエータ、前記走行クローラの相対的高さを調節するための油圧シリンダ等の出力系機器とを備えており、通常、これら各入出力系機器はマイクロコンピュータ等の制御手段で制御されている。
そして、最近では、この種の農作業機の操作部近傍に、液晶ディスプレイや表示計器等の表示装置が設けられており、これらの表示装置に農作業機各部の状態情報を表示することにより、作動状況(例えばエンジンの回転数や負荷、車速、穀粒タンク内の穀粒の積載量等)をオペレータが視覚的に認識できるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
また、刈取部を車速同調の最高速よりも早い一定回転速度で駆動して、刈取部を高速カット駆動する(刈取高速カットモード)技術が公開されている(特許文献2参照)。
特開2003−182403号公報 特開2003−180132号公報
しかしながら、従来構成においては、刈取高速カットモードに設定して作業している場合であっても、車速と刈取部の相対速度、または、刈取部と脱穀部の相対速度が異なることを容易に認識することはできないので、刈取高速カットモードに入った状態を体感し難く、オペレータが刈取高速カットの入切の状態を設定部以外では認識することができなかった。このため、刈取高速カットモードに入れた対応圃場部分では作業能力は向上するが、対応圃場以外の部分ではオペレータが当モード入状態を認識できないため、そのまま作業を続行して却って作業能率を低下させることがあった。
また、副変速のニュートラル位置のみを検出していたため、それ以外の副変速位置(走行位置・標準位置・低速位置)をオペレータに知らせていなかった。
このため、副変速位置がニュートラル位置以外では警告が発せられず、副変速が「走行」のまま、刈取作業を行ってしまう。そして、副変速が「走行」のまま刈取作業を行った場合、車速が高速になり、詰りを発生し易くなっていたのである。
以上の問題点を鑑み、本発明においては、オペレータが刈取高速カットモードの入切を確実に認識できるようにして、作業能率の向上を図るものである。また、副変速が「走行」のまま刈取作業を行わないように、オペレータに警告するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、刈取変速位置を検知する手段と、走行変速位置を検知する手段と、操作部に設ける表示手段と、警報手段と、これらの入出力系機器の制御を実行するための制御手段とを備えたコンバインにおいて、前記制御手段は、副変速が低速で刈取変速が高速に切り替えられると、前記表示手段に、刈取高速カットモードであることの表示と警告を発するように制御するものである。
請求項2においては、作業の「入」「切」を検知する手段と、走行変速位置を検知する手段と、操作部に設ける表示手段と、警報手段と、これらの入出力系機器の制御を実行するための制御手段とを備えたコンバインにおいて、前記制御手段は、作業が「入」で、副変速が高速に変速されると、前記表示手段の画面の表示時において、「走行」であることの表示と警告を発するように制御するものである。
請求項3においては、前記制御手段は、前記表示手段が表示する文字を点滅するように制御するものである。
請求項4においては、前記制御手段は、前記警報を所定時間発した後停止し、表示手段を通常画面に戻すように制御するものである。
請求項5においては、前記制御手段は、前記警報を表示手段に設けた入力手段を操作することで解除可能に構成したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、オペレータは変速操作や作業に入る際に、刈取高速カットモードに移行することが、また、作業中においては刈取高速カットモードであることが容易に認識できるため、圃場の状態に合わせて容易にモードを切り替えて高能率な作業が可能となる。また、変速操作を間違って効率を低下させることがない。
請求項2においては、刈取作業時に、副変速を走行に変速して急発進して作物をなぎ倒すようなことを防止でき、適正な速度で作業することを容易に認識できる。
請求項3においては、刈取高速カットモードや走行変速を表示する文字を点滅や大きく表示することで、オペレータにモードの入切をわかりやすく知らせることができる。
請求項4においては、警報をオペレータが認識すると自動的に表示が切り替わり、オペレータが操作する手間を省き、作業に容易に入ったり継続したりできる。
請求項5においては、警報を発し続けるようにして、オペレータが確実に認識した場合に警報を解除でき、確実性が向上する。また、通常では行わない作業に適用することで、この方法で確実に警告できる。また、意図して刈取作業を行う場合に、警告表示及び警告音を解除して作業することができる。
次に、発明の実施の形態を作業機としてのコンバインに適用した場合について説明する。
図1は本発明の一実施例に係るコンバインの左側面図、図2は同じく右側面図、図3は同じく正面図、図4は動力伝達系のスケルトン図、図5は油圧回路図、図6は運転室の概略斜視図、図7は操向丸ハンドル及び液晶表示装置を示す拡大平面図、図8は制御装置全体の機能ブロック図、図9はCANコントローラC1の機能ブロック図、図10はCANコントローラC2の機能ブロック図、図11はCANコントローラC3の機能ブロック図、図12はCANコントローラC4の機能ブロック図、図13はCANコントローラC5の機能ブロック図、図14は各モードの遷移図、図15は通常モードの遷移図、図16は初期モードの画像情報を示す画面の図、図17は非作業モードの画像情報を示す画面の図、図18は作業モードの画像情報を示す画面の図、図19は作業系異常情報のうち扱胴詰り情報を示す画面の図、図20はエンジン系異常情報のうちエンジン油圧異常情報を示す画面の図、図21はエラー標識が表示された通常モードの画面の図、図22はエラー表示モードの画像情報を示す画面の図、図23は環境設定モードの画像情報を示す画面の図、図24は画面にメンテナンスモードにおける選択メニュー情報を示した状態の液晶表示装置の拡大平面図、図25は副変速検出による液晶表示装置の表示構成を示す概略図、図26は刈取高速カットモード「入」移行時の画像情報を示す画面の図、図27は刈取高速カットモード「入」状態の画像情報を示す画面の図、図28は刈取高速カットモード「切」移行時の画像情報を示す画面の図、図29は副変速警告の画像情報を示す画面の図。
作業車両の実施例としてコンバインについて説明する。コンバインの走行機体1は、左右一対の走行クローラ2・2に対して後述する走行部昇降駆動手段を介して昇降可能に構成されている。図1に示すように、走行機体1の進行方向に向かって左側には脱穀装置3が搭載されている。走行機体1の前部に配置した刈取前処理装置4は、走行機体1に対して、昇降フレーム14を介して昇降回動可能に支持されており、この昇降フレーム14と走行機体1との間に装着したアクチュエータとしての刈取部用油圧シリンダ9で昇降調節可能に構成されている。
刈取前処理装置4の下部にはバリカン式の刈刃装置5が配置されており、前部には六条分の穀稈引起装置6が配置されている(図3参照)。この穀稈引起装置6と脱穀装置3におけるフィードチェーン7の前端との間には穀稈搬送装置8が配置されており、穀稈引起装置6の下部前方には、走行機体の進行方向に向かって突出する分草体10が取付けられている。そして、走行機体1の右側前部には運転室11が配置されており、この運転室11の後方には穀粒タンク12が配置されている。
図4に示すように、運転室11の後方下部に備わるエンジン15からの動力の一部は、オーガクラッチ16を介して、穀粒タンク12内の底スクリューコンベヤ17と排出オーガ28内の縦横スクリューコンベヤ18a・18bとに伝達される一方、エンジン15からの残りの動力は、動力分岐ミッション19を介して油圧ポンプ油圧モータ式走行駆動部24、脱穀装置3の扱胴13及び処理胴20、唐箕21、一番受樋のスクリューコンベヤ22a、二番受樋のスクリューコンベヤ22bやフィードチェーン7、穀粒タンク12への揚穀スクリューコンベヤ23、揺動選別機構40、排藁カッタ27等を回転駆動させるようになっている。
刈取前処理装置4への動力は、走行速度と同期するときには、走行駆動部24からの出力軸26を介して伝達され、同期しないときには、動力分岐ミッション19からの分岐動力をワンウェイクラッチ25を介して伝達されるようになっている。
図1及び図2に示すように、穀粒タンク12内の穀粒を機外に排出するための排出オーガ28は、走行機体1の後端に配置した縦筒28aと、この縦筒28aの上端に上下回動可能に連設した横筒28bとからなり、縦筒28a内には縦スクリューコンベア18aが、横筒28b内には横スクリューコンベア18bがそれぞれ内装されている。
縦筒28aは、オーガモータ29とギア機構30とで縦軸回りに旋回可能に構成されており、横筒28bは、縦筒28aとの間に装架したオーガ用油圧シリンダ31とリンク機構32とで上下傾斜角度を変更可能に構成されている。
そして、オーガモータ29に設けたロータリエンコーダ等の旋回角センサ81により、縦筒28aの水平旋回角度、ひいては横筒28bの水平旋回位置を検出でき、オーガ用油圧シリンダ31またはリンク機構32の箇所に設けたポテンショメータ等の上下回動角センサ82により、横筒28bの上下傾斜角度、ひいては横筒28b先端の排出部の高さ位置を検出できるようになっている。
なお、排出オーガ28を使用しないときには、穀粒タンク12の上面に設けたレスト台33等に横筒28bの中途部が載置されるようになっている。このレスト台33には、横筒28bが載置されたか否かを検出する接触センサ等のレスト検出器が取付けられている。
左右各走行クローラ2は、トラックフレーム35の前後端に各々配置した駆動輪36及び従動輪37と、トラックフレーム35の下面中途部に複数個配置した転動輪38との外周に巻回してなり、左右各トラックフレーム35と走行機体1とは、走行部用油圧シリンダ39a(39b)と、トラックフレーム35の前後位置に設けた側面視L字状の前後レバーを同時に作動させるように連結した連結杆(図示せず)等とからなる走行部昇降駆動手段を介して連結されている。
左右の走行部用油圧シリンダ39a・39bは、互いに独立的に作動させることにより、左右各走行クローラ2を、走行機体1の左右に対して独立的に昇降させ得るようになっている。
したがって、左右両側の走行部用油圧シリンダ39a・39bのピストンロッドを同時に突出させると、走行機体1は左右両走行クローラ2・2から上方に離れて(上昇し)、走行機体1の走行クローラ2・2に対する相対的高さ(車高)は高くなる。逆に、前記ピストンロッドを同時に後退させると、走行機体1は左右両走行クローラ2・2に近付いて(下降し)、走行機体1の走行クローラ2・2に対する相対的高さ(車高)は低くなる。
そして、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを突出させるか、または、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを後退させると(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、右走行クローラ2に対する走行機体1の車高は低くなり(左走行クローラ2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は右下がりに傾斜する。
逆に、右側の走行部用油圧シリンダ39bにおけるピストンロッドを突出させるか、または、左側の走行部用油圧シリンダ39aにおけるピストンロッドを後退させると(もしくはこの両方の動作を同時に実行しても)、左走行クローラ2に対する走行機体1の車高は低くなり(右走行クローラ2に対する走行機体1の車高は高くなり)、走行機体1は左下がりに傾斜するのである。
左右各走行部用油圧シリンダ39a・39bのピストンロッドの突出量を検出して、走行機体1の左右各走行クローラ2・2に対する相対的高さ(車高)を検出するためのロータリエンコーダ等の車高センサ41a・41bは、前記連結杆に連設した連結ロッドやリンク機構(図示せず)を介して連動するように構成されている。走行機体1の左右の傾斜角度を検出するための振り子式(重力式)等の傾斜センサ43は、走行機体1の任意の位置、例えば運転室11内等に配置されている。
なお、図3に示すように、刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを検出するための超音波センサ44a・44bは、発信器の発信部(ホーン部)と受信器の受信部とを圃場面に向けた状態で、刈取前処理装置4の左右両側における穀稈引起装置6の裏面側に設けたブラケット(図示せず)に配置されている。
超音波センサ44a・44bの設置高さと刈刃装置5の設置高さとが異なる場合には、超音波センサ44a・44bの検出値から所定の換算により刈取前処理装置4と圃場面との対地高さを求めることができるようになっている。但し、対地高さを検出する手段は検知アームを突出して、該検知アームの角度を検出する構成としてもよく、限定するものではない。
また、昇降フレーム14の基端に取付けた昇降ポジションセンサ45は、昇降フレーム14の回動角度を検出することにより、走行機体1と刈取前処理装置4との相対的高さを求めることができるようになっている。
図5に示すように、アクチュエータとしての油圧シリンダ9・31・39a・39bのための油圧回路は、油圧ポンプ46からの圧油を分流する分流弁47を介して分岐しており、この分流弁47の一方の吐出路からは、オーガ用油圧シリンダ31と左側の走行部用油圧シリンダ39aとに対する第一油圧回路48ヘ圧油を送給し、他方の吐出路からは、刈取部用油圧シリンダ9と右側の走行部用油圧シリンダ39bとに対する第二油圧回路49へ圧油を送給するように構成されている。
両油圧回路48・49には、それぞれの油圧シリンダ9・31・39a・39bに対する電磁制御弁50・51・52・53や逆止弁、リリーフ弁等が接続されている。該電磁制御弁は制御手段となるコントローラと接続されている。
次に、運転室11内に配置する操作部について、各種操作用のレバーやスイッチ類の構成を、図6及び図7を参照して説明する。運転座席56の前方のフロントコラムカバー体57から上向きに突出するハンドル軸(図示せず)には、走行機体1を操向操作する操向丸ハンドル58が取付けられている。
フロントコラムカバー体57の上端部位には、表示手段としての液晶表示装置60が、平面視で操向丸ハンドル58における略半円形状のハンドルホイル58aの内径側に位置するように取付けられている。
この液晶表示装置60は、フロントコラムカバー体57のみに固定されていて、操向丸ハンドル58には連結していない構成としているので、操向丸ハンドル58を回動させても、液晶表示装置60は動かないようになっている。また、液晶表示装置60の上面(画面)を操向丸ハンドル58のハンドルホイル58aよりも下方に位置させているので、操向丸ハンドル58を回動させても、液晶表示装置60には接触しないようになっている。
また、操向丸ハンドル58近傍の左右両側方には、操作パネル69・69が配設されており、この操作パネル69・69には選別調節ダイヤル136や刈取自動昇降スイッチ131等の入力機器となる各種スイッチ類が配置されている。
運転座席56の左方には、前後に長いサイドコラム61が配置されており、このサイドコラム61には、車速を無段階変速させる主変速レバー65と、作業状態に応じて走行駆動部24の出力及び回転数を所定範囲に設定保持する副変速レバー68とが左右に平行状に配置されており、これら各レバー65・66は前後回動可能に構成されている。
さらに、主変速レバー65の後方部位には、作業クラッチレバー67が前後回動可能に配置されている。作業クラッチレバー67は平面視逆L字状のガイド溝に沿って移動可能に構成されており、ガイド溝の後端左寄り位置に作業クラッチレバー67が位置するときには、刈取スイッチ134及び脱穀スイッチ135が切り作動して刈取クラッチ「切り」且つ脱穀クラッチ「切り」の状態となり、左右反対側となる後端右寄り位置では脱穀スイッチ135のみが入り作動して刈取クラッチ「切り」且つ脱穀クラッチ「入り」の状態となり、ガイド溝の前端である位置では脱穀スイッチ135とともに刈取スイッチ134が入り作動して刈取クラッチ「入り」且つ脱穀クラッチ「入り」の状態となるように構成されている。
主変速レバー65の握り部65aにおいては、その同一平面上に、刈取前処理装置4を強制的に上昇させるオートリフトスイッチ137や、刈取前処理装置4を所定の刈高さまで強制的に下降させるオートセットスイッチ138、刈取前処理装置4の昇降動を手動操作するための刈取昇降スイッチ139等の複数の各種スイッチ類が配置されている。
また、操向丸ハンドル58のハンドルホイル58aの左右対称位置には、内方側に膨出した左右の内膨らみ部55a・55bが形成されており、この左右の内膨らみ部55a・55bには、機体水平制御用や刈取昇降・扱深さ制御用などの4方向操作スイッチである左手操作スイッチ83及び右手操作スイッチ84がそれぞれ設けられている。
つまり、作業者はハンドルホイル58aを握った状態で直進及び旋回操作いずれにおいても、この左手操作スイッチ83及び右手操作スイッチ84を操作することが可能となっているのである。
図6及び図7に示すように、液晶表示装置60は、文字、記号、画像等の情報を表示できるモノクロのドットマトリクス形の表示手段としての液晶パネル60bと、これを収納するケース60aとにより構成されている。なお、液晶パネル60bはカラー型であってもよい。
このケース60aの表面の前後左右略中心に液晶パネル60bを配置し、該液晶パネル60bの近傍外周側には、コンバイン全体の電源を入り切り操作する電源スイッチ142の入り操作時等に点灯する作業ランプ70と、画面表示の切替え等のための操作手段となるスイッチ71・72・73・74が左右各2つずつ設けられている。これら各スイッチ71〜74は、スイッチの一回の押下により一つのONパルス信号が出るいわゆるプッシュスイッチで、ノンロックタイプのものである。また、これら各スイッチ71〜74は本発明における入力手段に相当する。
ケース60a内であって液晶パネル60bの裏面側には、コンバインの各種モードのうち実行中のモードに対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示するように制御するCANコントローラC5(詳細は後述する)が内装されている。
次に、走行機体1の車速、姿勢及び車高、排出オーガ28の排出位置等コンバインの操作全般を制御するとともに、実行中のモード(コンバインの動作の状態)に対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示するように制御するための制御手段の構成について説明する。
図8に示すように、制御手段としてのマイクロコンピュータ等の電子式制御装置75は、複数(本実施例では5つ)のCAN(Controller Area Network)コントローラC1・C2・C3・C4・C5と、これらの間を相互に接続するCAN通信バス76とで構成されている。CANコントローラC1及びC5には、制御データの反射を抑制する終端抵抗としての抵抗器(図示せず)が内蔵されている。
各CANコントローラC1〜C5は、各種演算処理や制御を実行するCPU77、後述する各制御プログラムを記憶させる不揮発性メモリとしてのEEPROM78、各種データ等を一時的に記憶させるRAM79、タイマ機能としてのクロック、各種入力系機器及び出力系機器に接続してデータを伝送する入出力インターフェイス(図示せず)等を備えている。
CANコントローラC1〜C5のEEPROM78の各々には、それぞれに対応するアプリケーション制御プログラム(ソフト)S1・S2・S3・S4・S5を予め記憶(格納)させている(図8参照)。
各アプリケーション制御プログラムS1・S2・S3・S4・S5は例えば、アプリケーション制御プログラムS1は、脱穀装置3及び刈取前処理装置4の各種アクチュエータ(例えば刈り高さを調節するための刈取部用油圧シリンダ9や穂先の位置を検知して扱き深さを調節するための縦搬送装置を調節するシリンダ等)を作動させる制御プログラムとし、アプリケーション制御プログラムS2は、走行機体1の左右の走行部用油圧シリンダ39a・39bを作動させて、走行機体1の姿勢及び車高制御を実行するための制御プログラムとする。
アプリケーション制御プログラムS3は、エンジン15の出力を制御するための制御プログラムとし、アプリケーション制御プログラムS4は、排出オーガ28におけるオーガモータ29及びオーガ用油圧シリンダ31の作動等を制御するための制御プログラムとする。
そして、アプリケーション制御プログラムS5は、各コントローラC1〜C5に接続された全ての入出力系機器の入出力を管理・制御して、実行中のモードに対応した画像情報を液晶パネル60bの画面に表示する制御を司る制御プログラムとする。
また、各EEPROM78には、CAN通信に必要な通信制御プログラムと、入出力系機器間で制御データ(情報)を伝送するための入出力用制御プログラムとについても予め格納しており、アプリケーション制御プログラムに対して入出力用制御プログラムがベースとなるように階層化している。
各CANコントローラC1〜C5は、目安として、入出力系機器のハーネスの長さがなるべく短くなるように組み合せてそれらを制御するようにしており、それぞれの配置箇所でコントローラボックス(図示せず)内に格納されている。
例えば、CANコントローラC1は、運転室11における床板の下面側に設置されている(図1〜図3参照)。CANコントローラC1の入力インターフェイスには、入力系機器として、昇降ポジションセンサ45、刈取前処理装置4において刈取穀稈を搬送しているか否かを検出する穀稈搬送センサ96、搬送中の刈取穀稈の長さを検出する穀稈長さセンサ97、扱深さセンサ98、オーガクラッチモータスイッチ99、超音波センサ44a・44b、車速センサ100、2番受樋スクリューコンベア回転センサ101、操向丸ハンドルリミットスイッチ102等がそれぞれ接続されている(図9参照)。
CANコントローラC1の出力インターフェイスには、出力系機器として、扱深さ制御モータにおけるリレーユニット等の制御回路部103、オーガクラッチモータにおけるリレーユニット等の制御回路部104、脱穀クラッチを駆動させるための電磁ソレノイド105等がそれぞれ接続されている(図9参照)。
CANコントローラC2は、刈取前処理装置4の上部でかつ運転室11に近い箇所に設置されている(図1〜図3参照)。このCANコントローラC2の入力インターフェイスには、入力系機器として、燃料センサ106、傾斜センサ43、車高センサ41a・41b、選別装置の流穀板における籾流量センサ107、選別装置各部での籾の有無を検出する籾センサ108、排藁カッタ詰まりセンサ109、旋回角センサ81、横筒28bの先端部に設けて排出オーガ28の水平旋回等を操作する排出オーガ先端操作部110、上下回動角センサ82、オーガクラッチセンサ111、排出オーガ過負荷センサ112、揺動選別過負荷センサ113、扱胴回転センサ114、処理胴回転センサ115等がそれぞれ接続されている(図10参照)。
CANコントローラC2の出力インターフェイスには、出力系機器として、揺動選別駆動モータ116、FCクラッチ駆動回路部117、排出オーガ28の縦筒28aを水平旋回させるためのオーガモータ29、排出オーガブレーキ118、オーガ用油圧シリンダ31に対する電磁制御弁51の電磁ソレノイド51a、走行機体1の左側の走行部用油圧シリンダ39aに対する電磁制御弁52の電磁ソレノイド52a、走行機体1の右側の走行部用油圧シリンダ39bに対する電磁制御弁53の電磁ソレノイド53a、刈取部用油圧シリンダ9に対する電磁制御弁50の電磁ソレノイド50a等がそれぞれ接続されている(図10参照)。
図1〜図3に示すように、CANコントローラC3は、運転室11における運転座席56の後部に設置されている。このCANコントローラC3の入力インターフェイスには、入力系機器として、エンジン回転数センサ119、エンジンオイル量センサ120、エンジン水温センサ121、エンジン15の出力(負荷)を制御する電子ガバナ付き燃料噴射ポンプのラック位置を検出するための燃料噴射ポンプラック位置センサ122、エンジンスタータスイッチ123、排出オーガ28の水平旋回位置を予め記憶させるためのオーガセット位置ダイヤル124、運転室11に設けて排出オーガ28の水平旋回等を操作する排出オーガ操作部125、刈取クラッチモータリミットスイッチ126等がそれぞれ接続されている(図11参照)。
CANコントローラC3の出力インターフェイスには、出力系機器として、エンジン15の回転数が所定の回転数となるように燃料噴射ポンプのラック位置を調節するための燃料噴射ポンプラックアクチュエータ127、エンジンスタータリレー128、警報手段の一例となる警報ブザー129等が各々接続されている(図11参照)。該警報ブザー129はスピーカ等であってもよい。
CANコントローラC4は、運転室11のサイドコラム61内に設置されている(図1〜図3参照)。このCANコントローラC4の入力インターフェイスには、入力系機器として、アクセルレバー59の操作位置を検出するアクセルレバーセンサ59a、車高調節レバー62、車高制御切替スイッチ63、傾斜設定器64、扱深さ自動制御スイッチ130、刈取自動昇降スイッチ131、刈取前処理装置4が所定の刈高さまで下降すると自動的に前記刈取前処理装置4へ動力伝達するための刈取オートクラッチスイッチ132、刈取スイッチ134、脱穀スイッチ135、選別装置における穀粒の選別状態を調節するための選別調節ダイヤル136、オートリフトスイッチ137、オートセットスイッチ138、刈取昇降レバー位置センサ139、扱深さ調節レバー位置センサ140、後述する副変速レバー68の変速位置を検出する副変速位置検知手段172、走行機体1を後退動させるための後退スイッチ141、電源スイッチ142等がそれぞれ接続されている(図12参照)。
CANコントローラC4の出力インターフェイスには、出力系機器として、車高制御を自動操作に切替えたときに点灯する車高制御切替スイッチランプ143、扱深さ制御を自動操作に切替えたときに点灯する扱深さ自動制御スイッチランプ144等が接続されている(図12参照)。
ケース60a内に内装されたCANコントローラC5の入力インターフェイスには、液晶パネル60bの画面上のカーソルを画面上方向に移動させるために用いる第一設定スイッチ71、画面下方向に移動させるために用いる表示切替スイッチ72、液晶パネル60bの画面表示を切替える操作等をするために用いるブザー停止スイッチ73、第二設定スイッチ74等がそれぞれ接続されている(図13参照)。
そして、CANコントローラC5の出力インターフェイスには、表示手段としての液晶パネル60b、コンバイン全体の電源を入り切り操作する電源スイッチ142の入り操作時等に点灯する作業ランプ70等がそれぞれ接続されている(図13参照)。
次に、CANコントローラC5によるモードの切替え制御の態様について説明する。図14に示すように、コンバインのモード(動作の状態)は、初期モードM1、路上走行や各種作業をする通常モードM2、コンバイン各部の異常状態を報知する警報表示モードM3、検出エラー等の各種エラーの内容を報知するエラー表示モードM5及び自動走行制御等の設定を行うための環境設定モードM4の5つに大別され、各モード毎にそれぞれ制御手段によって処理される。
そして、通常モードM2には、路上走行等をする非作業モードM2aと刈取・脱穀作業をする作業モードM2bとがあり、非作業モードM2aからのみ移行できるメンテナンスモードM6も設定されている(図15参照)。
まず、電源スイッチ142を入り操作すると、初期モードM1が起動して、液晶パネル60bの画面に図16に示す初期画像情報が表示される。
次いで、CANコントローラC5のEEPROM78に予め設定された時間(本実施例では10秒)が経過するか、あるいは、エンジン15の回転数が予め設定された回転数(本実施例では240rpm)以上になると、自動的に通常モードM2のうち非作業モードM2aに移行して(図15参照)、液晶パネル60bの画面の表示が、前記初期画像情報からエンジン回転数や燃料の残量等の画像情報(非作業モードM2aに対応した画像データ)に遷移する(図17参照)。
この場合、液晶パネル60bの画面には、非作業モードM2aの画像情報として、走行機体1の走行速度(車速)を示す速度計85、エンジン回転数を示す略L字状の回転数グラフ86、穀粒タンク12内のもみの量を知らせるタンクモニタ87、燃料の残量を知らせる燃料計88、副変速レバー68の設定状態を知らせる副変速モニタ89、刈取前処理装置4の速度の設定状態を知らせる刈取変速モニタ90、及びエンジン15の稼動時間を積算した値等を知らせる積算値モニタ91とが表示される。
初期モードM1の実行中に、脱穀装置3への動力伝達のための脱穀クラッチが入り状態、すなわち、脱穀スイッチ135が入り作動している場合は、警報表示モードM3に移行して、警報ブザー129を作動させるとともに、液晶パネル60bの画面に、扱胴詰まりの画像情報が切替え表示される(図19(a)参照)。これは、脱穀スイッチ135が入り状態のままで始動することを防止するためである。
図19(a)(b)に示す両画像情報は、液晶パネル60bの画面上下方向に自動的にスクロールして表示される。この場合、脱穀スイッチ135が切り作動させると、警報ブザー129は作動停止するとともに非作業モードM2aに移行して、液晶パネル60bの画面が図18に示す画面に遷移する。
図15に示すように、通常モードM2のうち非作業モードM2aの実行中に脱穀スイッチ135を入り作動させると、作業モードM2bに移行して、図17の画像情報を示す画面の表示がエンジン負荷や燃料の残量等の画像情報(作業モードM2bに対応した画像データ)に遷移する(図18参照)。逆に、脱穀スイッチ135を切り作動させると、非作業モードM2aに移行して、液晶パネル60bの画面に、非作業モードM2aの画像情報が切替え表示される。
図14に示すように、通常モードM2(非作業モードM2aまたは作業モードM2b)の実行中に、例えば、各出力系外部機器において許容される制御範囲から外れた異常制御データを、CANコントローラユニットC5が受信した場合、または、前記異常制御データをCANコントローラユニットC5が受信しているときにブザー停止スイッチ73を押下した場合は、警報表示モードM3に移行して、図17または図18に示す画面が、前記異常制御データの発信元である各出力系外部機器の異常状態、例えば扱胴詰まりや油圧異常等を報知する画像情報を示す画面(図19(a)(b)及び図20(a)(b)参照)に遷移する。なお、各種異常データが発生した場合には、液晶表示装置60のケース60aに設けた作業ランプ70(図7参照)が点灯するようになっている。
異常制御データが複数発生している場合は、所定時間ずつ順送りで、各異常制御データに対応する出力系外部機器の異常状態についての画像情報を液晶パネル60bの画面に表示する。
なお、図19(a)(b)に示す両画像情報のみならず、図20(a)(b)に示す両画像情報も、液晶パネル60bの画面上下方向に、自動的にスクロールして表示される。
そして、各出力系外部機器の異常状態を解除するか、または、油圧異常等のエンジン関係に異常が発生しているときにブザー停止スイッチ73を一回押下すると、警報表示モードM3から通常モードM2に移行して、図19(a)(b)または図20(a)(b)に示す画面が、図17または図18に示す画面に遷移するのである。
図14に示すように、通常モードM2(非作業モードM2aまたは作業モードM2b)の実行中に、例えばセンサや設定器等の検出エラーや各種アクチュエータの作動エラー等の各種エラーが発生した場合には、液晶パネル60bの画面における副変速モニタ89の右側部位に、「エラー」の文字標識92が点滅表示される(図21参照)。このエラー標識92の点滅により、オペレータは、何らかのエラーが生じたことを、通常モードM2の画像情報を示した画面上で迅速に視認できる。
この状態で、ブザー停止スイッチ73を適宜時間(本実施例では5秒)以上押下すると、エラー表示モードM5に移行して、液晶パネル60bの画面の表示がこのとき発生したエラーの内容を示す画像情報に遷移する(図22(a)〜(d)参照)。
それから、もう一度ブザー停止スイッチ73を一回押下するか、または、前記エラーが解消されると、エラー表示モードM5から通常モードM2に戻って、液晶パネル60bの画面に、通常モードM2の画像情報が切替え表示される。
通常モードM2の実行中に第二設定スイッチ74を一回押下した場合は、環境設定モードM4に移行して、液晶パネル60bの画面の表示が、通常モードM2の画像情報から環境設定モードM4の画像情報に遷移する(図23参照)。もう一度、第二設定スイッチ74を押下すると、通常モードM2に移行して、液晶パネル60bの画面の表示が、環境設定モードM4の画像情報から通常モードM2の画像情報に戻る。本実施例では、環境設定モードM4を実行する頻度が少ないので、ブザー停止スイッチ73とは別に第二設定スイッチ74を設けて、不用意に環境設定モードM4を作動させることがないようになっている。
図15に示すように、コントローラは、非作業モードM2aの実行中に、通常では行わない特定の操作をすることによりメンテナンスモードM6に移行するように処理している。例えば、ケース60aに設けた表示切替スイッチ72とブザー停止スイッチ73とを同時に適宜時間(本実施例では5秒)以上入り作動させると、警報ブザー129の鳴動に伴ってメンテナンスモードM6に移行し、液晶パネル60bの画面に、メンテナンスモードM6における選択メニューの画像情報(以下、選択メニュー情報という)が切替え表示される(図24参照)。警報ブザー129は前記画面が切替わった時点で鳴動を停止する。但しこのメンテナンスモードに入る操作は限定するものではなく、いずれか二つまたは三つのスイッチを同時に所定時間以上押すような通常では行わない操作であればよい。
このメンテナンスモードM6では、各入出力系機器の故障診断や、これら各機器の制御範囲の設定を変更できるから、前述した複雑な手順を踏まないとメンテナンスモードM6へ移行しないようにして、いたずらや誤操作により設定変更されることを防止している。
メンテナンスモードM6に入ると更に複数の設定項目の選択画面(選択メニュー)が表示される。本実施例では選択画面に次の四つのモードが表示される。各種センサやCANコントローラC1〜C5を交換した際に刈高さ位置等の各種設定を行う初期設定モード、入出力系機器の故障の有無を診断する故障診断モードとしてのチェッカーモード、過去のメンテナンス情報を消去したり、各CANコントローラC1〜C5のEEPROM78の記憶内容を書き替えたりするサービスマンモード、主変速レバーのグリップに設けた複数のスイッチの機能を所望の機能に設定するスイッチ設定モードの四つの態様がある。
選択メニュー情報を示した図24の画面には、「初期設定モード」、「チェッカーモード」、「サービスマンモード」、「スイッチ設定モード」の文字情報161〜164と、選択する文字情報を指し示すカーソル160とが表示されている。
また、この画面の四隅部位には、入力手段としての各スイッチ71・72・73・74の機能を示す操作指示標識165・166・167・168とが表示されるようになっている。
これら各操作指示標識165〜168は、その表示位置と対応した各スイッチ71〜74を押下した際の作動内容を、文字や図形等で簡略化して表したものである。例えば、図24の画面で説明すると、画面左上隅部の操作指示標識165(上向き矢印)に対応した第一設定スイッチ71を押下すると、カーソル160が画面の上方向に移動し、左下隅部の操作指示標識166(下向き矢印)に対応した表示切替スイッチ72を押下すると、カーソル160が画面の下方向に移動するのである。また、画面右上隅部の操作指示標識168(「戻る」の文字)に対応した第二設定スイッチ74を押下すると、液晶パネル60bの画面の表示が選択メニュー情報に戻る。
次に、副変速検出手段及び液晶表示装置の表示構成について説明する。
図25に示すように、液晶表示装置60には通信ライン175を介してCANコントローラC4が連結されている。該CANコントローラC4には主変速レバー65に設けたオートリフトスイッチ137やオートセットスイッチ138等の複数のスイッチが通信ライン177を介して接続され、また、副変速レバー68の変速位置を検知する手段172となるポテンショメータが通信ライン178を介してCANコントローラC4と接続されている。また、出力側には刈取クラッチアクチュエータ173と警報ブザー174とが連結されている。
前記副変速レバー68の回動基部にはポテンショメータ等の角度センサからなる副変速位置検出手段172が備えられており、作業クラッチレバー67を入側へ回動してソレノイド等より構成される刈取クラッチアクチュエータ173を駆動する際に、副変速レバー68が走行(高速)に変速された状態であれは、CANコントローラC4は、液晶表示装置60に注意(警報)画面を表示する処理を行うと同時に、警報ブザー174を所定時間鳴動させる処理を行う。但し、前記表示及び警報の発生は、連続して持続させ、オペレータのスイッチ等の操作で解除できるように構成してもよく、所定時間持続させた後に解除するように制御してもよい。
例えば、図29に示すように、前述した副変速レバー68が高速になっている場合、液晶パネル60bの副変速モニタ89の上側部位に「副変速が「走行」になっています。」の注意画面と、副変速モニタ89は「H」等の注意画面が表示するように、CANコントローラC4が処理する。
そして、CANコントローラC4は前記液晶表示装置60の表示状態から所定時間(例えば、2秒間)経過後、注意画面から通常画面に切換える処理を行う。
また、主変速レバー65に設けられた副変速切換ボタン(スイッチ)171をオペレータが操作すると、CANコントローラC4から副変速切替アクチュエータを作動して「走行(H)」または「標準(M)」または「低速(L)」「ニュートラル(N)」に切り換え、副変速モニタ89にそれぞれの変速位置を表示するように制御(処理)している。
前記警報ブザー174は、液晶表示装置60のブザー停止スイッチを押すことで、CANコントローラC4が警報解除の処理を行う。
そして、CANコントローラC4は副変速の警報ブザー174の鳴動を解除して、液晶表示装置60の警報表示も解除される。
なお、各スイッチ、センサ等の入力やアクチュエータ等の出力等はCAN通信等を利用して、複数のコントローラが入出力して並列または別々に処理することが可能である。
ここで刈取高速カットモードについて説明する。この刈取高速カットモードは走行速度と刈取速度の比が、通常の刈取速度よりも高い場合のモードをいい、本実施例では副変速が低速で刈取変速が高速の場合とする。
刈取部の駆動は、通常、車速に比例した作動速度としており、従来では、車速に連動するためにHST出力軸から刈取駆動回転を取っている。しかし、HSTの伝動効率は低いため、刈取部駆動効率が低くなる。また、車速が走行用速度まで速くなると、刈取部の駆動が速くなりすぎていたのである。
刈取高速カットモードの場合、車速が低い間は、HST出力軸から駆動回転を得ており、車速が設定回転数以上に達すると、刈取部駆動をHST出力軸からエンジン出力軸(HSTを介さない)に切換えるようになっている。
これより、効率の低いHSTを介することなく、エンジンからの駆動を刈取部に伝達できるため、伝達効率向上が図れる。また、刈取部は一定回転するエンジン出力軸で駆動されるため、回転上昇が発生せず、刈取部の駆動が早くなりすぎることもなくなる。
刈取高速カットモードは副変速を「低(L)」、刈取変速を「高(H)」に切り替えることにより「入」モードに変更ができ、この時図26に示すように、刈取高速カットモードが「入」移行時には、液晶表示装置60の液晶パネル60b全体に刈取駆動のドライブ方式に応じて所定時間(例えば、2秒間)「刈取駆動ダイレクトドライブ」又は、「刈取駆動エコドライブ」等の画面が表示される。
そして、刈取高速カットモードが「入」移行時から所定時間経過後には、図27に示すように、刈取高速カットモードが「入」状態においては、液晶表示装置60の副変速モニタ89の右側部位に刈取駆動のドライブ方式に応じて「ダイレクトドライブ」又は「エコドライブ」の文字標識が点滅(または点灯)表示するように制御している。
そして、刈取変速を「低(L)」に切り替えると、図28に示すように、刈取高速カットモードが「切」移行時には、液晶表示装置60の液晶パネル60bに「刈取駆動ノーマルドライブ」等の画面が所定時間表示され、その後、通常画面に切り換わるように制御される。
なお、刈取高速カットモードが「入」状態、又は「切」状態になったときにブザー音を発生するようにしてもよく、これによりオペレータに刈取高速カットモードの入切をわかり易く知らせることができる。
以上のような副変速検出手段及び液晶表示装置の表示構成から、刈取高速カットモードに入ったときや、或いは、副変速が「走行」での刈取作業モード(刈取クラッチアクチュエータが「入」になったとき)のときに、液晶表示装置又は表示灯等によって、当モード入り状態を表示するようにしているのである。
そして、オペレータが刈取高速カットモードの入切を認識できるようになるため、より高能率な作業が行えるようになるのである。また、モードを表示する文字を点滅や大きく表示することで、刈取高速カットモードの入切をオペレータにわかり易く知らせることができるのである。
本発明の一実施例に係るコンバインの左側面図。 同じく右側面図。 同じく正面図。 動力伝達系のスケルトン図。 油圧回路図。 運転室の概略斜視図。 操向丸ハンドル及び液晶表示装置を示す拡大平面図。 制御装置全体の機能ブロック図。 CANコントローラC1の機能ブロック図。 CANコントローラC2の機能ブロック図。 CANコントローラC3の機能ブロック図。 CANコントローラC4の機能ブロック図。 CANコントローラC5の機能ブロック図。 各モードの遷移図。 通常モードの遷移図。 初期モードの画像情報を示す画面の図。 非作業モードの画像情報を示す画面の図。 作業モードの画像情報を示す画面の図。 作業系異常情報のうち扱胴詰り情報を示す画面の図。 エンジン系異常情報のうちエンジン油圧異常情報を示す画面の図。 エラー標識が表示された通常モードの画面の図。 エラー表示モードの画像情報を示す画面の図。 環境設定モードの画像情報を示す画面の図。 画面にメンテナンスモードにおける選択メニュー情報を示した状態の液晶表示装置の拡大平面図。 副変速検出による液晶表示装置の表示構成を示す概略図。 刈取高速カットモード「入」移行時の画像情報を示す画面の図。 刈取高速カットモード「入」状態の画像情報を示す画面の図。 刈取高速カットモード「切」移行時の画像情報を示す画面の図。 副変速警告の画像情報を示す画面の図。
符号の説明
C1〜C5 CANコントローラ
S1〜S5 アプリケーション制御プログラム
M1 初期モード
M2 通常モード
M3 警報表示モード
M4 環境設定モード
M5 エラー表示モード
M6 メンテナンスモード
1 走行機体
2 走行クローラ
3 脱穀装置
4 刈取前処理装置
15 エンジン
28 排出オーガ
56 運転座席
57 フロントコラムカバー体
58 操行丸ハンドル
60 液晶表示装置
60a ケース
60b 液晶パネル
65 主変速レバー
68 副変速レバー
70 作業ランプ
75 制御装置
77 CPU
78 EEPROM
172 副変速位置検出手段
174 警報ブザー

Claims (5)

  1. 刈取変速位置を検知する手段と、走行変速位置を検知する手段と、操作部に設ける表示手段と、警報手段と、これらの入出力系機器の制御を実行するための制御手段とを備えたコンバインにおいて、
    前記制御手段は、副変速が低速で刈取変速が高速に切り替えられると、前記表示手段に、刈取高速カットモードであることの表示と警告を発するように制御することを特徴とするコンバインにおける制御装置。
  2. 作業の「入」「切」を検知する手段と、走行変速位置を検知する手段と、操作部に設ける表示手段と、警報手段と、これらの入出力系機器の制御を実行するための制御手段とを備えたコンバインにおいて、
    前記制御手段は、作業が「入」で、副変速が高速に変速されると、前記表示手段の画面の表示時において、「走行」であることの表示と警告を発するように制御することを特徴とするコンバインにおける制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記表示手段が表示する文字を点滅するように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンバインにおける制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記警報を所定時間発した後停止し、表示手段を通常画面に戻すように制御することを特徴とする請求項1、または請求項2、又は3に記載のコンバインにおける制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記警報を表示手段に設けた入力手段を操作することで解除可能に構成したことを特徴とする請求項1、または請求項2、または請求項3に記載のコンバインにおける制御装置。
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