JP2005079239A - 半導体基板洗浄液及び洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
洗浄性に優れた化学的機械的研磨処理された半導体基板洗浄液を提供する。
【解決手段】
化学的機械的研磨処理された半導体基板を洗浄するための洗浄液であって、当該洗浄液が、次式(I)で表される炭素数4〜6の弗素化炭化水素を主成分とすることを特徴とする半導体基板洗浄液。
Rf1−CHF−CF2−Rf2(I)
(Rf1及びRf2は各々独立して、パーフルオロアルキル基であり、またRf1とRf2とは互いに結合して環を形成していてもよい。)
35℃以上に保持されたこの半導体基板洗浄液を、化学的機械的研磨剤にて研磨された半導体基板の表面に接触させ、金属不純物及び粒子汚染を除去する工程を有する半導体基板の洗浄方法。
【選択図】 なし
洗浄性に優れた化学的機械的研磨処理された半導体基板洗浄液を提供する。
【解決手段】
化学的機械的研磨処理された半導体基板を洗浄するための洗浄液であって、当該洗浄液が、次式(I)で表される炭素数4〜6の弗素化炭化水素を主成分とすることを特徴とする半導体基板洗浄液。
Rf1−CHF−CF2−Rf2(I)
(Rf1及びRf2は各々独立して、パーフルオロアルキル基であり、またRf1とRf2とは互いに結合して環を形成していてもよい。)
35℃以上に保持されたこの半導体基板洗浄液を、化学的機械的研磨剤にて研磨された半導体基板の表面に接触させ、金属不純物及び粒子汚染を除去する工程を有する半導体基板の洗浄方法。
【選択図】 なし
Description
本発明はICやLSI等の半導体素子や液晶パネル素子製造に使用される、化学的機械的研磨処理された半導体基板表面の洗浄に用いる洗浄液に関するものである。
ICやLSI等の半導体素子や液晶パネル素子を製造する際、微量のパーティクルや金属不純物の残留はデバイス性能や歩留まりに大きな影響を及ぼすため、各製造工程で各種の洗浄液による洗浄が適用されている。一般の洗浄としては、RCA洗浄が幅広く用いられており、パーティクル除去には過酸化水素水とアンモニアと水の混合液であるAPM洗浄(別名SC1)、金属除去には過酸化水素水と塩酸と水との混合液であるHPM洗浄(別名SC2)やDHF洗浄などを、目的に応じて組み合わせ、順序や濃度を最適化されている。また、微細凹凸部に残留するパーティクルや金属不純物を効果的に除去するため、物理的な洗浄方法が併用されている。例えば、ブラシスクラブ洗浄や、高圧ジェット洗浄、二流体ノズル等による噴霧洗浄、超音波を用いるメガソニック洗浄などがある。
近年、LSIの高集積化に伴い、層間絶縁膜の平坦化、シリコン基板上の素子分離、ビア形成、銅ダマシン配線形成等に化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;以下、CMPという場合がある)技術が導入されている。CMP処理後の基板表面は、化学的機械的研磨剤(スラリー)からの研磨残渣、金属不純物などにより汚染されており、速やかに除去する必要がある。このような洗浄液として、カルボキシル基を少なくとも1個有する有機酸と、錯化剤とを含んでなる洗浄処理剤(特開平10−72594号公報)、分散剤及び界面活性剤の少なくともいずれかひとつと有機酸化合物とを含有する洗浄(特開2001−7071号公報)などが提案されている。これらの洗浄に置いて用いられる洗浄液には多くの水が含まれている。
化学的機械的研磨処理によって、導体層ばかりでなく絶縁層も研磨される。絶縁膜は、従来のシリコン酸化膜から、メチルシロセスキサンや、その多孔質膜である有機スピンオングラス、化学気相成長膜として炭素含有シリコン酸化膜などの低誘電率材料など表面の疎水性の高い材料への以降が検討されている。前述の水を主成分とした洗浄液は、こうした新しい材料を用いた絶縁層に対する、低誘電率材料への濡れ性が悪く、十分な洗浄効果は得られない上、露出するCu配線を腐食する場合が多い。
化学的機械的研磨処理によって、導体層ばかりでなく絶縁層も研磨される。絶縁膜は、従来のシリコン酸化膜から、メチルシロセスキサンや、その多孔質膜である有機スピンオングラス、化学気相成長膜として炭素含有シリコン酸化膜などの低誘電率材料など表面の疎水性の高い材料への以降が検討されている。前述の水を主成分とした洗浄液は、こうした新しい材料を用いた絶縁層に対する、低誘電率材料への濡れ性が悪く、十分な洗浄効果は得られない上、露出するCu配線を腐食する場合が多い。
ところで、特開平10−316596号公報では、トリハイドロフルオロカーボン類が、精密機械工業、金属加工工業、光学機械工業、電子工業、プラスチック工業などにおける金属、セラミック、ガラス、プラスチック、エラストマーなどの加工部品などの洗浄液として有用であることが提案されている。
また、同様に一般的な洗浄剤として知られているハイドロフルオロエーテルを、その表面張力の低さを利用して、化学的機械的研磨後の半導体基板を、基板回転及び超音波振動を付与する洗浄方法(特開2002−124504号公報)も提案されている。
また、同様に一般的な洗浄剤として知られているハイドロフルオロエーテルを、その表面張力の低さを利用して、化学的機械的研磨後の半導体基板を、基板回転及び超音波振動を付与する洗浄方法(特開2002−124504号公報)も提案されている。
本発明者らの検討の結果、前記特許文献4記載の洗浄剤を用いて、化学的機械的研磨処理後の半導体基板を洗浄したところ、銅の腐食抑制には効果があるが、除去性が不十分な上に、沸点が低いことから、加温処理や噴霧洗浄時の蒸発ロスが大きいという問題があることがわかった。
かかる知見に基づき、本発明者らは、上記の如き課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構造を有する弗素化炭化水素を主成分とする洗浄液がCMP後の半導体基板を洗浄すると、粒子や残留金属元素の除去性が良好であることを見出し、本発明の完成に至った。
さらに、基板洗浄後のリンスでは、超純水を用いるのが一般的であるが、特定の構造を有する弗素化炭化水素を超純水のかわりに用いると、水より蒸発速度が比較的高いため乾燥効率に優れる。
さらに、基板洗浄後のリンスでは、超純水を用いるのが一般的であるが、特定の構造を有する弗素化炭化水素を超純水のかわりに用いると、水より蒸発速度が比較的高いため乾燥効率に優れる。
かくして本発明によれば、化学的機械的研磨処理された半導体基板を洗浄するための洗浄液であって、当該洗浄液が、次式(I)で表される炭素数4〜6の弗素化炭化水素を主成分とすることを特徴とする半導体基板洗浄液が提供される。
Rf1−CHF−CH2−Rf2(I)
(Rf1及びRf2は各々独立して、パーフルオロアルキル基であり、またRf1とRf2とは互いに結合して環を形成していてもよい。)
Rf1−CHF−CH2−Rf2(I)
(Rf1及びRf2は各々独立して、パーフルオロアルキル基であり、またRf1とRf2とは互いに結合して環を形成していてもよい。)
また、本発明によれば、35℃以上に保持された本発明の半導体基板洗浄液を、化学的機械的研磨剤にて研磨された半導体基板の表面に接触させ、金属不純物及び粒子汚染を除去する工程を有する半導体基板の洗浄方法が提供される。
この発明の半導体基板洗浄液は、前式(I)で表される、炭素数4〜6、好ましくは5の弗素化炭化水素(トリハイドロフルオロカーボン)を主成分とするものである。
このような弗素化炭化水素の中でも、常圧での沸点が、好ましくは40℃以上100℃未満、より好ましくは60〜95℃、特に好ましくは65〜95℃ものを用いるのが良い。このような弗素化炭化水素は、鎖状、環状のいずれのものでもよいが、好ましくは式(I)においてRf1とRf2とは互いに結合して環を形成している環状の弗素化炭化水素である。
このような弗素化炭化水素の中でも、常圧での沸点が、好ましくは40℃以上100℃未満、より好ましくは60〜95℃、特に好ましくは65〜95℃ものを用いるのが良い。このような弗素化炭化水素は、鎖状、環状のいずれのものでもよいが、好ましくは式(I)においてRf1とRf2とは互いに結合して環を形成している環状の弗素化炭化水素である。
常圧での沸点が50℃以上100℃以下であるトリハイドロフルオロカーボンとして、例えば、1,1,1,2,4,4,4−ヘプタフルオロ−n−ブタン、1,1,1,2,2,3,5,5,5−ノナフルオロ−n−ペンタン、1,1,1,2,2,4,5,5,5−ノナフルオロ−n−ペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,6,6,6−ウンデカフルオロ−n−ヘキサン、1,1,1,2,2,3,3,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−n−ヘキサン、1,1,1,2,2,4,5,5,6,6,6−ウンデカフルオロ−n−ヘキサン等の鎖状の弗素化炭化水素;1,1,2,2,3−ペンタフルオロシクロブタン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン、1,1,2,2,3,3,4,4,5−ノナフルオロシクロシクロヘキサン等の環状の弗素化炭化水素:等が挙げられ、中でも1,1,1,2,2,3,5,5,5−ノナフルオロ−n−ペンタン、1,1,1,2,2,4,5,5,5−ノナフルオロ−n−ペンタン、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンが好ましく、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンが特に好ましい。
このようなトリハイドロフルオロカーボンは、不燃性で、水存在下での安定性に優れ、無毒であり、オゾン破壊係数がゼロであることから、地球環境にやさしく、その回収・廃棄に対する処理コストも軽減できるという利点もある。
本発明の半導体基板洗浄剤には、有機溶剤を添加することができ、特に有機溶剤としては、沸点70〜250℃のアルコール類、エステル類、及びケトン類が好ましいものとして挙げられる。有機溶剤は単独で使用しても、2種以上適宜組み合わせて用いてもよい。添加量は、半導体基板洗浄剤全量に対して、0.1〜25重量%、好ましくは1〜20重量%である。25重量%以上添加すると、引火性と表面張力の面で好ましくはない。
沸点70℃〜250℃の溶剤としては以下のものが例示される。
アルコール類としては、例えばエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノールn−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、メチルプロパノール、メチルブタノール、メチルペンタノール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチルヘキサノール、3−オクタノール等の脂肪族アルコール類;シクロブタノール、シクロペンタノール、2−メチルシクロペンタノール、シクロブタンメタノール、シクロプロピルカルビノール、シクロプロピルメチルカルビノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、2−シクロへキシルエタノール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール等の環状アルコール類;3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、3−アセチル−1−プロパノール、乳酸エチル、エチル2−ヒドロキシイソブチレートなどの水酸基以外の極性基を含有したアルコール類;3−メトキシ−1−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールn−へキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルへキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノへキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルへキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレンモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等の脂肪族エーテルアルコール類;グリシドール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロピラン−2−メタノール、2−メトキシシクロヘキサノール、5−エチル−1,3−ジオキサン−5−メタノール等の環状エーテルアルコール類が挙げられる。
沸点70℃〜250℃の溶剤としては以下のものが例示される。
アルコール類としては、例えばエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、s−ブタノール、t−ブタノールn−ペンタノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、イソヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、メチルプロパノール、メチルブタノール、メチルペンタノール、2,2−ジメチル−3−ペンタノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチルヘキサノール、3−オクタノール等の脂肪族アルコール類;シクロブタノール、シクロペンタノール、2−メチルシクロペンタノール、シクロブタンメタノール、シクロプロピルカルビノール、シクロプロピルメチルカルビノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、2−シクロへキシルエタノール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール等の環状アルコール類;3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、3−アセチル−1−プロパノール、乳酸エチル、エチル2−ヒドロキシイソブチレートなどの水酸基以外の極性基を含有したアルコール類;3−メトキシ−1−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールn−へキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルへキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノへキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルへキシルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレンモノn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等の脂肪族エーテルアルコール類;グリシドール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、テトラヒドロピラン−2−メタノール、2−メトキシシクロヘキサノール、5−エチル−1,3−ジオキサン−5−メタノール等の環状エーテルアルコール類が挙げられる。
エステル類としては、例えば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等が挙げられる。
ケトン類としては、例えば2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−メチル−2−ブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロペンタノン、2−メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
本発明の洗浄液を用いた洗浄処理方法としては、本発明の洗浄液が半導体基板表面と接触できる方法であればよく、通常のCMP処理後の半導体基板洗浄方法と同様の方法を採用することができる。例えば、半導体基板を洗浄液に浸漬する方法や、半導体基板表面にスプレー等で噴霧する方法がある。物理的除去効果を付与するため、ブラシスクラブ洗浄や、高圧ジェット洗浄、二流体ノズル洗浄、メガソニック洗浄などを併用してもよい。
本発明の洗浄液を用いて洗浄する際の温度は、通常室温〜70℃であるが、蒸発ロスと汚染物の除去性能を考慮すると、35〜60℃で処理することが望ましい。
本発明の洗浄液を用いて洗浄する際の温度は、通常室温〜70℃であるが、蒸発ロスと汚染物の除去性能を考慮すると、35〜60℃で処理することが望ましい。
尚、本発明の洗浄液は、洗浄効果を補完するため、各種添加剤を加えてもよい。例えば、錯化剤として、アミノカルボン酸類、ホスホン酸類、縮合リン酸類、ジケトン類などである。錯化剤の濃度としては、0.001〜1重量%である。又、界面活性剤として、公知の陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤が使用できる。例えば、陰イオン性界面活性剤としては、カルボン酸、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩などが挙げられる。陽イオン界面活性剤としては、アミン塩、第4級アンモニウム塩などが挙げられる。非イオン界面活性剤としては、高級アルコール等のエチレンオキシド・プロピレンオキシド付加物、多価アルコールの脂肪酸エステル、エステル・エーテル型、脂肪酸アルカノールアミドなどが挙げられる。両性界面活性剤としては、ベタイン類、アミノ酸類、脂肪酸のアミン塩などが挙げられる。また、これら化合物の分子中において弗素原子を含んだ界面活性剤も好適である。これら界面活性剤は、全量の20重量%以下、望ましくは0.001〜10重量%である。
本発明においては、このようにしてCMP処理後の半導体基板を洗浄した後、必要に応じて、洗浄液の主成分を構成する前述した弗素化炭化水素を接触させることで、基板表面を乾燥することができる。乾燥方法としては、高速スピン乾燥、蒸気乾燥、減圧乾燥、真空加熱乾燥などが挙げられる。弗素化炭化水素を用いた乾燥を行うことにより、超純水でのリンス仕上げが不要であり、ウォーターマーク等の水洗由来の不具合改善にも寄与する。
本発明に用いる半導体基板は、半導体製造に用いられるCMP処理された基板であれば格別な制限はなく、シリコンウエハなどの配線を形成する前の基板そのものであっても、金属配線や層間絶縁膜が形成された(多層)配線基板であってもよい。半導体基板が(多層)配線基板である場合、その表面には、金属配線が形成されていても層間絶縁膜が形成されていても良い。
半導体基板のCMP処理方法に格別な制限はなく、例えばアルミナ粒子やシリカ粒子などの研磨剤を他の任意成分と共に必要な媒体等と混合して得られる研磨剤(スラリー)を基板上に供給しながら、バフで圧着し、回転させることによって、前記半導体基板表面を研磨して、膜を平坦化するなど、一般的な方法でよい。このCMP処理により、半導体基板表面には、使用した研磨剤に由来する粒子(研磨残渣);研磨剤成分に含まれる金属不純物;半導体基板表面に金属配線が形成されていた場合の金属イオンや絶縁材料由来の微粒子;などが大量の異物が付着している。本発明の洗浄剤は、この異物を除去するのに好適である。
以下の実施例を用いて、本発明を具体的に説明するが、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
(粒子汚染ウエハの調製とその測定方法)
4インチシリコンウエハに炭素含有シリコン酸化膜を気相成長法により約5000Å成膜した後、化学的機械的研磨剤としてシリカ粒子(粒径0.3μm)を分散させた水溶液(スラリー)に浸漬し、回転乾燥後、シリカ粒子で汚染した炭素含有シリコン酸化膜(粒子汚染ウエハ)を作成した。0.24μm以上の粒子を対象とし、ウエハ表面検査装置Surfscan4500(KLAテンコール製)を使って粒子数を測定した。洗浄前の粒子数は10,000個だった。
4インチシリコンウエハに炭素含有シリコン酸化膜を気相成長法により約5000Å成膜した後、化学的機械的研磨剤としてシリカ粒子(粒径0.3μm)を分散させた水溶液(スラリー)に浸漬し、回転乾燥後、シリカ粒子で汚染した炭素含有シリコン酸化膜(粒子汚染ウエハ)を作成した。0.24μm以上の粒子を対象とし、ウエハ表面検査装置Surfscan4500(KLAテンコール製)を使って粒子数を測定した。洗浄前の粒子数は10,000個だった。
(銅汚染ウエハの調製とその測定方法)
4インチシリコンウエハに炭素含有シリコン酸化膜を気相成長法により約5000Å成膜した後、500ppmの硝酸銅水溶液10mlをウエハ上に滴下後、回転乾燥し、銅汚染ウエハとした。全反射蛍光X線装置TREX610(テクノス製)を用い、初期ウエハ表面の残留元素数を測定した。洗浄前の元素数は3.4×1014atoms/cm2だった。
4インチシリコンウエハに炭素含有シリコン酸化膜を気相成長法により約5000Å成膜した後、500ppmの硝酸銅水溶液10mlをウエハ上に滴下後、回転乾燥し、銅汚染ウエハとした。全反射蛍光X線装置TREX610(テクノス製)を用い、初期ウエハ表面の残留元素数を測定した。洗浄前の元素数は3.4×1014atoms/cm2だった。
(実施例1)
上述の粒子汚染ウエハに、50℃で保持された1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(沸点82.5℃)を噴霧法により3分間接触させて洗浄した。その後回転乾燥し、ウエハ表面の粒子数を測定したところ、洗浄後のウエハに残った粒子数は121個だった。
上述の粒子汚染ウエハに、50℃で保持された1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(沸点82.5℃)を噴霧法により3分間接触させて洗浄した。その後回転乾燥し、ウエハ表面の粒子数を測定したところ、洗浄後のウエハに残った粒子数は121個だった。
(実施例2)
前記粒子汚染ウエハ及び前記銅汚染ウエハに、それぞれ、50℃に保持された1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン90重量%とアセチルアセトン10重量%とを含有する洗浄液を、噴霧法により2分間接触することにより洗浄し、その後1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンで30秒間接触させ、高速スピン乾燥した。
洗浄後、粒子汚染ウエハ上に残った粒子数を測定したところ115個であった。また、銅汚染ウエハ上の残留元素数は、7.5×1010atoms/cm2であった。
前記粒子汚染ウエハ及び前記銅汚染ウエハに、それぞれ、50℃に保持された1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン90重量%とアセチルアセトン10重量%とを含有する洗浄液を、噴霧法により2分間接触することにより洗浄し、その後1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンで30秒間接触させ、高速スピン乾燥した。
洗浄後、粒子汚染ウエハ上に残った粒子数を測定したところ115個であった。また、銅汚染ウエハ上の残留元素数は、7.5×1010atoms/cm2であった。
(比較例1)
洗浄液として、50℃に保持されたクエン酸1重量%水溶液を用いた以外は実施例2と同様にしてウエハを洗浄したところ、粒子汚染ウエハ上に残った粒子数は4,870個であり、銅汚染ウエハ上の残留元素数は、1.2×1012atoms/cm2であった。
洗浄液として、50℃に保持されたクエン酸1重量%水溶液を用いた以外は実施例2と同様にしてウエハを洗浄したところ、粒子汚染ウエハ上に残った粒子数は4,870個であり、銅汚染ウエハ上の残留元素数は、1.2×1012atoms/cm2であった。
(比較例2)
洗浄液として、50℃に保持されたメチルパーフルオロブチルエーテル(沸点;61℃、ハイドロフルオロエーテル)を用いた以外は実施例2と同様にしてウエハを洗浄したところ、粒子汚染ウエハ上に残った粒子数は1980個であり、銅汚染ウエハ上の残留元素数は、2.1×1013atoms/cm2だった。
洗浄液として、50℃に保持されたメチルパーフルオロブチルエーテル(沸点;61℃、ハイドロフルオロエーテル)を用いた以外は実施例2と同様にしてウエハを洗浄したところ、粒子汚染ウエハ上に残った粒子数は1980個であり、銅汚染ウエハ上の残留元素数は、2.1×1013atoms/cm2だった。
この結果から、前式(I)記載の弗素化炭化水素を用いると、残留粒子数や残留金属元素を、効率的に低減することのできることが判った。
Claims (6)
- 化学的機械的研磨処理された半導体基板を洗浄するための洗浄液であって、当該洗浄液が、次式(I)で表される炭素数4〜6の弗素化炭化水素を主成分とすることを特徴とする半導体基板洗浄液。
Rf1−CHF−CH2−Rf2(I)
(Rf1及びRf2は各々独立して、パーフルオロアルキル基であり、またRf1とRf2とは互いに結合して環を形成していてもよい。) - 前式(I)において、Rf1とRf2とが互いに結合して環を形成しているものである請求項1記載の半導体基板洗浄液。
- 有機溶剤を0.1〜25重量%含有する請求項1記載の半導体基板洗浄液。
- 有機溶剤が、アルコール類、エステル類及びケトン類からなる群より選択される、沸点が70℃以上250℃以下の有機溶剤を少なくとも1種である請求項3記載の半導体基板洗浄液。
- 35℃以上に保持された請求項1〜4のいずれかに記載の半導体基板洗浄液を、化学的機械的研磨剤にて研磨された半導体基板の表面に接触させ、金属不純物及び粒子汚染を除去する工程を有する半導体基板の洗浄方法。
- 金属不純物及び粒子汚染を除去する工程の後、更に洗浄液の主成分を構成する前記式(1)で表される弗素化炭化水素を基板表面に接触させて基板を乾燥する工程を有する請求項5記載の半導体基板の洗浄方法。
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