JP3210800B2 - 半導体基板の洗浄方法 - Google Patents

半導体基板の洗浄方法

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JP3210800B2
JP3210800B2 JP09923694A JP9923694A JP3210800B2 JP 3210800 B2 JP3210800 B2 JP 3210800B2 JP 09923694 A JP09923694 A JP 09923694A JP 9923694 A JP9923694 A JP 9923694A JP 3210800 B2 JP3210800 B2 JP 3210800B2
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進 大塚
和彦 窪田
正 佐近
伸光 林
純 渥美
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板の洗浄方法
に関し、特に、シリコンウェハやマスクなどの半導体基
板の表面を高清浄な状態にするための半導体基板の洗浄
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば半導体メモリ素子の高集積
化(例えば16Mビット以上のメモリチップ)に伴っ
て、シリコンウェハやマスクなどの半導体基板の表面を
より一層高清浄化する必要が生じてきた。半導体基板の
表面には製造プロセスに伴って種々の汚染物質が付着す
るため、それらの物質を除去しなければならないが、上
記高集積化に対応するためには、より小径の微粒子を除
去しなければならない。
【0003】従来の半導体基板の洗浄にあっては、アン
モニア過酸化水素洗浄液を用いた洗浄を行った後、純水
による洗い流しなどを行って、ウェハ乾燥工程に送るな
どしていた。
【0004】しかしながら、上記アンモニア過酸化水素
洗浄液を用いた洗浄では、シリコン粒子や塵などの微粒
子(パーティクル)の除去力は強いが、金属汚染物質の
除去能力に劣るばかりでなく、FeやZnなどが特異的
に吸着するという問題があった。そのため、前記高集積
化に対応することが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術の
問題点に鑑み、本発明の主な目的は、半導体メモリ素子
などの高集積化に対応し得る半導体基板の洗浄方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、半導体基板の研磨後の洗浄が、HF及びH
CLを含む水溶液による洗浄を行う過程と、NH4OH
及びH22を含む水溶液による洗浄を行う過程と、HC
Lを含む水溶液による洗浄を行う過程とを有することを
特徴とする半導体基板の洗浄方法を提供することにより
達成される。特に、前記NH4OH及びH22の水溶液
による洗浄を行う際に超音波揺動を行ったり、また、前
記HF及びHCLを含む水溶液の組成を、HFを0.1
0〜10重量%とし、HCLを0.10重量%以上とし
たり、また、前記HCLを含む水溶液の組成を、HCL
を0.084〜3.800重量%とすると良い。
【0007】
【作用】このようにすれば、洗浄に於いて、HF及びH
CLを含む水溶液による洗浄を行うことにより金属汚染
物質を効率良く除去可能であり、その際に表面が疎水性
になってその表面にパーティクルが付着し易くなるが、
NH4OH及びH22を含む水溶液による洗浄を行うこ
とによりパーティクルの除去を行うことができ、さらに
22の酸化作用により表面を疎水性から親水性に変え
ることができる。その時表層に形成される酸化膜中に汚
染金属が含まれても、HCLを含む水溶液による洗浄を
行うことによりその汚染金属を除去することができる。
また、NH4OH及びH22の水溶液による洗浄を行う
際に超音波揺動を行うことにより、上記パーティクルの
除去能力をより一層高めることができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。
【0009】図1は、本発明が適用された半導体基板の
製造プロセスを示すフロー図である。切り出された半導
体基板は、ステップST1にてヘイズレス研磨を行われ
る。
【0010】上記ヘイズレス研磨を行った後に、洗浄
(図のステップST2〜ステップST7)を行う。な
お、洗浄工程に於いては、例えば25枚のウェハを骨組
み程度の籠状のキャリア内に互いに隙間をあけて並列に
配置しておき、キャリア毎各ステージ間を移送するよう
にされている(図示せず)。この洗浄に於ける金属(F
e、Ni、Cu、Znなど)の目標除去レベルは、各1
×1010atoms/cm2以下であり、付着粒子(パーティク
ル)の目標除去レベルは、直径0.14μm以上の粒子
が9個/ウェハ(6インチ径)以下である。
【0011】ところで、上記ヘイズレス研磨後には、ウ
ェハ1には、図2に示されるようにSiO2層1bの表
面(図に於ける上面)に金属汚染物質2が付着してい
る。
【0012】洗浄に於ける最初の過程であるステップS
T2では、まずHF及びHCLの水溶液による洗浄を行
う。このHF−HCL洗浄液の組成は、HFを0.10
〜10重量%とし、HCLを0.10〜10重量%と
し、液温35℃で5分間洗浄すると良い。このHF−H
CL洗浄液で洗浄することにより、前工程で生じた酸化
膜を除去して、LD汚染(CuあるいはNiを含む酸化
物ないし水酸化物が極めて微量吸着することで起こる金
属汚染)及び金属汚染(Fe、Cr、Zn)を除去する
ことができる。
【0013】なお、HFが0.10重量%未満の場合に
は金属汚染物質の除去効果が小さく、10重量%を越え
る場合にはウェハ表面に微粒子汚染物質が増加する傾向
が認められた。また、HCLが0.10重量%未満の場
合には金属汚染物質の除去効果が小さく、10重量%を
越えても金属汚染物質の除去効果の特別な変化は認めら
れなかった。
【0014】次のステップST3では、純水によるリン
スを行い、表面に付着している薬液を除去する。
【0015】前記ステップST2のHF−HCL洗浄に
於いては、酸化膜が除去されるが表面が疎水性になって
図3に示されるようにパーティクル3が付着して、付着
粒子数が増加する。そのため、ステップST4に於いて
NH4OH及びH22を含む水溶液による洗浄を行っ
て、パーティクルの除去を行うが、併せて超音波揺動を
用いて洗浄を行う。この超音波揺動には、1MHz超音波
揺動が考えられるが、本実施例では、洗浄温度などとの
関係から超音波振動子を洗浄槽壁に直接取り付ける構造
としている。このステップST4に於ける洗浄は2回行
う。
【0016】このアンモニア・過酸化水素洗浄液の組成
は、NH4OHを0.084〜1.236重量%とし、
22を0.323〜10.968重量%とすると良
い。ここで、NH4OHが0.084重量%未満の場合
にはパーティクル除去能力が低下して洗浄能力が低下
し、1.236重量%を越える場合にはエッチング量が
増大してヘイズ(ウェハ表面の荒れ)が増大するという
現象が見られた。また、H22が0.323重量%未満
の場合には化学的酸化作用が劣ってヘイズが増大し、
0.968重量%を越える場合にはエッチング量が飽和
してpHが低くなって洗浄能力も低下するばかりでなく
コスト高となる。
【0017】次のステップST5では、純水によるリン
スを行い、表面に付着している薬液を除去する。
【0018】ところで、ステップST4に於けるアンモ
ニア・過酸化水素洗浄液による洗浄ではパーティクルを
除去でき、下地のSi層1aのエッチングが行われると
共にSiO2層4が形成されて、表面が疎水性から親水
性に変わるが、その洗浄に起因してSiO2表層4aに
汚染金属5が含まれてしまう(図4)。
【0019】そこで、ステップST6でHCLを含む水
溶液による洗浄を行って、上記汚染金属5の除去を行
う。このHCLの組成は、HCLを0.084〜3.8
00重量%にすると良い。なお、HCLを0.084重
量%未満にした場合には例えば再結合ライフタイムが低
下して洗浄能力が低下し、3.800重量%を越える場
合にはウェハ上に付着するパーティクルが増加する現象
が見られた。
【0020】上記HCL洗浄後には、続くステップST
7にて前記ステップST3と同様の純水リンスを行う。
このようにしてステップST2〜ステップST7の過程
を経る洗浄を行ったウェハ1には、図5に示されるよう
にSi層1aの表層に金属汚染物質が非常に少ない(測
定限界以下)SiO2層4が形成され、表面にごみが付
着し難い親水性にすることができる。
【0021】上述した洗浄を行ったウェハ1は、ステッ
プST8に於いて乾燥し、出荷される。この出荷状態の
ウェハは、上記洗浄により例えば16Mビットの高集積
化チップに耐え得る極めて高い清浄度にされ、その表層
には酸化膜が形成され、表面を親水性にされてパーティ
クルの付着し難い好適な状態にされている。
【0022】また、本洗浄を実施することにより、前記
目標除去レベルを満足するものが得られた。
【0023】
【発明の効果】このように本発明によれば、洗浄の前工
程に於いて生じる金属汚染物質の好適な除去を行い、そ
の除去を行う洗浄に伴う付着粒子の除去を行い、その洗
浄に起因する汚染金属の除去を行うことにより、極めて
高い清浄度の半導体基板を高い歩留まりにて得ることが
でき、高集積化チップ用のウェハを安価にかつ大量に供
給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された半導体基板の製造プロセス
を示すフロー図。
【図2】洗浄前のウェハの状態の模式的説明断面図。
【図3】HF−HCL洗浄後のウェハ状態の模式的説明
断面図。
【図4】アンモニア・過酸化水素洗浄後のウェハ状態の
模式的説明断面図。
【図5】希HCL洗浄後のウェハ状態の模式的説明断面
図。
【符号の説明】
1 ウェハ 1a Si層 1b SiO2層 2 金属汚染物質 3 パーティクル 4 SiO2層 4a SiO2表層 5 汚染金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐近 正 川崎市中原区井田1618番地 新日本製鐵 株式会社 先端技術研究所内 (72)発明者 林 伸光 東京都千代田区大手町2−6−3 新日 本製鐵株式会社内 (72)発明者 渥美 純 相模原市淵野辺5−10−1 新日本製鐵 株式会社 エレクトロニクス研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−188923(JP,A) 特開 平3−208899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304 641 H01L 21/304 622

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の研磨後の洗浄が、HF及び
    HCLを含む水溶液による洗浄を行う過程と、NH4
    H及びH22を含む水溶液による洗浄を行う過程と、H
    CLを含む水溶液による洗浄を行う過程とを有すること
    を特徴とする半導体基板の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記NH4OH及びH22の水溶液によ
    る洗浄を行う際に超音波揺動を行いつつ洗浄することを
    特徴とする請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記HF及びHCLを含む水溶液の組成
    を、HFを0.10〜10重量%とし、HCLを0.1
    0重量%以上とすることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体基板の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 前記HCLを含む水溶液の組成を、HC
    Lを0.084〜3.800重量%とすることを特徴と
    する請求項1に記載の半導体基板の洗浄方法。
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