JPH0817776A - シリコンウェーハの洗浄方法 - Google Patents

シリコンウェーハの洗浄方法

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JPH0817776A
JPH0817776A JP17343194A JP17343194A JPH0817776A JP H0817776 A JPH0817776 A JP H0817776A JP 17343194 A JP17343194 A JP 17343194A JP 17343194 A JP17343194 A JP 17343194A JP H0817776 A JPH0817776 A JP H0817776A
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達弥 長田
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誠 梶本
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浩司 衣川
Mitsuhiro Endo
光弘 遠藤
Toshihiro Yoshimi
年弘 吉見
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコンウェーハ表面の洗浄の効果を低下さ
せることなく、その洗浄工程を簡略化し、複合汚染(酸
性溶液によるパーティクル付着およびAl,Fe,Z
n,Cu,Ni等の金属不純物の付着)が発生しない洗
浄方法を提供する。 【構成】 アンモニア水と過酸化水素水と純水とを混合
してなる混合液を用いてシリコンウェーハの表面を洗浄
する。この後、濃度33〜38%の塩酸と濃度48〜5
0%のフッ酸とに対して、純水を体積比で100〜10
000の割合で混合した非常に希薄な塩酸フッ酸溶液を
用いて、洗浄する。このときの希薄な塩酸フッ酸中に含
まれる0.2μm以上の粒子の数を10個以下に抑え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコンウェーハの洗
浄方法、詳しくはシリコンウェーハの製造工程における
シリコンウェーハ表面の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの集積度が向上
し、パターン寸法が小さくなるにしたがって、シリコン
ウェーハの表面清浄度を一層向上させることが必要とな
っている。従来のシリコンウェーハの洗浄方法は、各種
溶液が入れられた多数の洗浄槽を順次通過させることに
より、ウェーハ表面に付着した汚染物質を除去する、い
わゆるRCA洗浄と呼ばれるウェット洗浄法が一般的に
採られている。
【0003】上記のウェット洗浄として、シリコンウェ
ーハ表面上の有機物、重金属およびパーティクルの除去
を目的とする、H2SO4/H22洗浄、および、濃度2
8%(体積濃度、以下同じ)のアンモニア水と、濃度3
0%の過酸化水素水と、純水とを、NH4OH:H
22:H2O=1:1:5の体積比で混合してなるアン
モニア系の薬液を用いて行うSC−1洗浄をまず行う。
SC−1洗浄後に、自然酸化膜と共に表面の金属不純物
を溶解除去するフッ酸洗浄を行う。フッ酸で自然酸化膜
を除去するとシリコン表面は疎水性になり、パーティク
ルや、イオン化傾向が水素より小さい銅が表面に吸着す
る。このため、最後に、塩酸と過酸化水素水と純水とを
混合してなる塩酸系の薬液(HCl:H22:H2O=
1:1:5)を用いた洗浄(SC−2洗浄)が行われる
のが基本的洗浄法である。
【0004】シリコンウェーハの製造工程でも鏡面研磨
後の最終洗浄もこの組み合せで行われていたが、近年の
製造管理技術の進歩と薬液および純水の純度の飛躍的向
上により工程の簡略化が検討され、SC−1洗浄のみに
よる洗浄法が着目されている。
【0005】上記SC−1洗浄においては、アンモニア
水および過酸化水素水中に、極微量(ppb以下)では
あるが、アルミニウムや重金属不純物が含まれており、
この内アルミニウムなどアルカリ金属の除去能力が小さ
く、また、重金属不純物の中で鉄および亜鉛がウェーハ
表面に残留してしまうという問題点があった。
【0006】これらの不純物は、サブミクロンのパター
ン寸法を有するLSIにおいては問題となる。これらの
不純物の除去のため、上記アンモニア系の薬液によるS
C−1洗浄と、フッ酸によって不純物を自然酸化膜とと
もに除去する方法と、塩酸と過酸化水素水と純水とを混
合してなる塩酸系の薬液を用いた洗浄(SC−2洗浄)
との組み合わせが余儀なく行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
洗浄方法において、フッ酸による自然酸化膜除去は、パ
ーティクルを表面に吸着することが知られている。ま
た、塩酸と過酸化水素水と純水とを混合してなる塩酸系
の薬液(HCl:H22:H2O=1:1:5)を用い
たSC−2洗浄は、付着した銅などの金属イオンやアル
カリ金属の除去に効果があるものの、重金属の再付着が
行われる場合がある。この結果、微量の不純物を効果的
に除去することができないか、または、洗浄の工程が複
雑になってしまうという課題があった。
【0008】そこで、本発明者らは、上記課題を解決す
べく鋭意研究を重ねた結果、次の知見を見出した。すな
わち、SC−1洗浄後に希フッ酸洗浄を行うことによっ
て、ウェーハ表面の金属不純物を低減するとともに、そ
の表面のパーティクルレベルを悪化させないという効果
を見出した。さらに、SC−1洗浄後に行う希塩酸フッ
酸洗浄は、濃度33〜38%の塩酸と、濃度48〜50
%のフッ酸とに対して、純水を体積比で100〜100
00の割合で混合した非常に希薄な塩酸フッ酸を用いる
と効果的であることを見出した。
【0009】本発明者らは、この理由について以下のよ
うに推察している。すなわち、SC−1洗浄でウェーハ
表面に付着する成分としてはAlは、塩酸を含む希薄溶
液でも容易に除去することができる。また、フッ酸濃度
を非常に低くすると、自然酸化膜を除去しないため、ウ
ェーハ表面は親水性が維持されパーティクルレベルを悪
化させないからである。
【0010】そこで、本発明は、シリコンウェーハ表面
の洗浄の効果を低下させることなく、その洗浄工程を簡
略化し、複合汚染が発生しないシリコンウェーハの洗浄
方法を提供することを、その目的としている。具体的に
は、酸性溶液中でのパーティクル汚染の防止と、SC−
1溶液、HF溶液中でのAl,Fe,Zn,Cu,Ni
等の金属不純物の付着を防止することをその目的として
いる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記知見に基づ
いてなされたものであり、請求項1に記載のシリコンウ
ェーハの洗浄方法では、アンモニア水と過酸化水素水と
純水とを混合してなる混合液を用いてシリコンウェーハ
の表面を洗浄した後、濃度33〜38%の塩酸と、濃度
48〜50%のフッ酸とに対して、純水を体積比で10
0〜10000の割合で混合した非常に希薄な塩酸フッ
酸でシリコンウェーハの表面を洗浄することを特徴とす
る。具体的には、HF:HCl:H2O=(0.1〜
1.2):(1〜10):(100〜10000)の濃
度範囲である。
【0012】請求項2に記載のシリコンウェーハの洗浄
方法では、請求項1に記載の方法にあって、上記希薄な
塩酸フッ酸を濾過して希薄塩酸フッ酸中に含まれる0.
2μm以上の粒子の数を10個以下に抑えた後、この希
薄塩酸フッ酸を循環させて再び半導体ウェーハの表面の
洗浄に用いることを特徴とする。
【0013】
【作用】この請求項1に記載のシリコンウェーハの洗浄
方法において、純水と塩酸とフッ酸とを上述した体積比
で混合した理由は、純水の体積比が上述の範囲より大き
いと、金属イオンの除去効果が小さくなり過ぎ、逆に、
上述の範囲より小さいと、シリコンウェーハ表面のパー
ティクルレベルが悪化するためである。有機物、パーテ
ィクル、および、一部の重金属(Ni,Cu)を、SC
−1洗浄で除去し、Al,Fe,Zn等の軽金属、重金
属は希薄塩酸フッ酸で除去する。また、薬液中にCuが
多量に存在しない場合、HCl/HF溶液中でCuは吸
着されない。すなわち、HCl/HF溶液中では自然酸
化膜を完全に除去しないため(除去には所定の時間を要
するため)、Cuは吸着しない。CuはSiと直接結合
して吸着されるからである。
【0014】また、請求項2に記載のシリコンウェーハ
の洗浄方法にあっては、希薄な塩酸フッ酸中に含まれる
0.2μm以上の粒子の数を10個以下に抑えたのは、
0.2μm以上の粒子(パーティクル)の数が10個を
超えると、HCl/HF溶液中でシリコンウェーハの表
面にパーティクルが付着してパーティクルレベルが悪化
するためである。また、希薄塩酸フッ酸中のパーティク
ルレベルを0.2μm以上の粒子数が10個以下に抑え
るためには、精密濾過を行うことが望ましい。精密濾過
は、多段の循環濾過システムのことであり、それぞれの
薬液を独立させて循環濾過を行い、さらに、洗浄槽でも
循環濾過を行う方法である。さらに、0.2μmとした
理由は、パーティクルカウンタにあって測定精度の信頼
性を考慮したものである。
【0015】
【実施例】図1はAAS(原子吸光分析法)によるウェ
ーハ表面清浄度の評価結果を示している。比較例として
SC−1洗浄の場合も同時に示している。(SC−1+
HCl)洗浄の場合、(SC−1+HCl/HF)洗浄
の場合に示すように、比較例に比べて金属汚染の低減効
果がある。比較例ではCu,Niを検出限界以下にする
ことができるが、Fe,Zn,Alを吸着させてしま
う。また、(SC−1+HCl)洗浄では、Fe,Zn
を除去することができるが、Alのような自然酸化膜中
に含まれるものを完全に除去することはできない。そこ
で、本発明方法(SC−1+希HCl/HF)によれ
ば、自然酸化膜中に含まれるAlも除去することができ
る。具体例としては、SC−1洗浄液は以下の組成で、
85℃とし、10分間洗浄する。すなわち、H2O:H2
2:NH4OH=5:1:0.5である。また、HCl
/HF洗浄液は以下の組成で、室温で4分間の洗浄を行
うものとする。H2O:HCl:HF=(100〜10
000):(1〜10):(0.1〜1.2)である。
なお、これらの中間工程として4〜10分間の純水リン
スを行っている。乾燥は行わない。
【0016】図2はウェーハ上のパーティクルの増加量
を示している(ESCA測定値)。洗浄条件別の酸化膜
厚さの測定結果を示している。このグラフによれば、希
薄塩酸フッ酸洗浄ではフッ酸洗浄に比較して酸化膜厚さ
が厚く、酸化膜除去効果がないことを示している。つま
り、本発明に係る希HCl/HF洗浄後のシリコンウェ
ーハの表面は親水性であって、従来のHF洗浄と異な
り、パーティクル付着のおそれがないことを示してい
る。また、ウェーハ表面にCuの吸着がないこととな
る。これらの図1、図2によれば、SC−1洗浄後の酸
化膜の厚さは6オングストローム程度であり、この自然
酸化膜を希HCl/HF洗浄で1〜2オングストローム
程度除去することにより、HCl洗浄のみでは除去する
ことができなかったAlを除去することができることを
示している。
【0017】図3は洗浄条件別のウェーハ表面のパーテ
ィクルレベルを示している。測定はサーフスキャンLS
−6000(テンコール社製)を使用した。6インチウ
ェーハ表面の洗浄前後における0.17μm以上,0.
20μm以上のパーティクル数で示している。このグラ
フから明かなように、希薄塩酸フッ酸洗浄の効果により
パーティクルレベルは低下している。したがって、0.
20μm以上のパーティクル数を10個以下となるよう
に循環濾過を行えば、パーティクルの再付着なしの洗浄
を行える。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、シリコンウェーハ表面
の複合汚染(酸性溶液によるパーティクル付着およびS
C−1,HFでの金属不純物による汚染)を防止するこ
とができる。有機物、一部の重金属、パーティクルはS
C−1洗浄により除去するとともに、金属不純物をHC
l/HF洗浄で除去する。とともに、洗浄工程を簡略化
することができる。すなわち、従来はH2SO4/H22
洗浄,SC−1洗浄,HF洗浄,SC−2洗浄の4つを
組み合わせていたが、本発明によれば、SC−1洗浄、
希HCl/HF洗浄の組み合せで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るウェーハ表面の清浄度
と洗浄条件との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の一実施例に係る洗浄条件別の自然酸化
膜の厚さを示すグラフである。
【図3】本発明の一実施例に係る洗浄条件別のパーティ
クルレベルを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 衣川 浩司 東京都千代田区岩本町3丁目8番16号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内 (72)発明者 遠藤 光弘 東京都千代田区岩本町3丁目8番16号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内 (72)発明者 吉見 年弘 東京都千代田区岩本町3丁目8番16号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンモニア水と過酸化水素水と純水とを
    混合してなる混合液を用いてシリコンウェーハの表面を
    洗浄した後、 濃度33〜38%の塩酸と濃度48〜50%のフッ酸と
    に対して、純水を体積比で100〜10000の割合で
    混合した非常に希薄な塩酸フッ酸溶液を用いて、このシ
    リコンウェーハの表面を洗浄することを特徴とするシリ
    コンウェーハの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 上記希薄な塩酸フッ酸中に含まれる0.
    2μm以上の粒子の数を10個以下に抑えた請求項1に
    記載のシリコンウェーハの洗浄方法。
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