JP2005078948A - 誘電体ペースト、その製造方法、及び誘電体シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 プラズマディスプレイ用誘電体ペーストを製造する際に、比表面積が1.5m2/gよりも大きく、pHが8.5よりも高い塩基性を示すガラス誘電体粉をバインダ樹脂を用いて分散させる工程での増粘やゲル化を抑制する。
【解決手段】 誘電体ペーストの必須成分を、ガラス誘電体粉、バインダ樹脂、酸性基を有する有機分散剤化合物、および有機溶媒とする。これによれば、有機分散剤化合物14がガラス誘電体粉10とバインダ樹脂11とに水素結合により吸着して、ガラス誘電体粉10とバインダ樹脂11とが互いに吸着するのを阻害し、分散を促進する。
【選択図】 図1
【解決手段】 誘電体ペーストの必須成分を、ガラス誘電体粉、バインダ樹脂、酸性基を有する有機分散剤化合物、および有機溶媒とする。これによれば、有機分散剤化合物14がガラス誘電体粉10とバインダ樹脂11とに水素結合により吸着して、ガラス誘電体粉10とバインダ樹脂11とが互いに吸着するのを阻害し、分散を促進する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、プラズマディスプレイパネルのガラス誘電体層などを形成する誘電体ペースト、その製造方法、及び誘電体シートに関するものである。
プラズマディスプレイの構成を図4に示す。前面基板1に走査電極(透明電極付き)2,維持電極(透明電極付き)3,誘電体層4,保護層5が形成されており、背面基板6にアドレス電極7,リブ8,蛍光層9が形成されている。前面基板1と背面基板2とがシール層(図示せず)により張り合わされた内部は、一旦真空状態とされた後にガスが封入されていて、この放電空間に電圧が印加された時に、封入ガスから紫外線が発生して蛍光層9を発光させ、画像を生成する。このプラズマディスプレイは、3相電極、面放電型で、反射型カラープラズマディスプレイと分類される一般的なものである。
ここで、電極を被覆する誘電体層4には、(1)電極を均一且つ緻密に被覆すること、(2)高い透過率・絶縁性を備えていること、(3)平滑な表面を有し均一な放電特性が得られること、(4)表面が保護材料で形成されること、(5)駆動電圧が低くなる表面材料であること、等が要求される。このような誘電体層4は従来、誘電体ペーストを用いて、代表的にはスクリーン印刷法やダイコート法で形成されている。
スクリーン印刷法では通常、誘電体ペーストを数十Pa・sから数百Pa・sというペースト粘度に合わせて複数回重ねて塗布することで所望の膜厚を得ている。しかしこの方法は、スクリーンメッシュ痕による塗布ムラが生じる、複数回塗布であるため塗布工程が長くなる、消耗品であるスクリーンのコストが高くなる、などの問題がある。ダイコート法は、非接触で塗布するためメッシュ痕は残らないものの、ガラス基板の厚みが均一でない場合に、ガラス基板とノズル先端部との隙間にバラツキが生じ、誘電体層4の膜厚分布にバラツキが生じるという問題がある。
これらの問題を解決するために、基材上に誘電体層を形成しておき、電極を形成したガラス基板上に転写する、というシート転写法の導入が盛んに検討されている。そのなかにたとえば、親水性の官能基を有するアクリル系樹脂を含有したバインダ樹脂を用いることにより、膜欠陥のない均質な層を形成する方法がある(例えば特許文献1参照)。
しかしこのバインダ樹脂は、比表面積が1.5m2/gよりも大きく、pHが8.5よりも高い塩基性を示すガラス粉(以下、ガラス誘電体粉)を用いた場合に、分散段階で増粘もしくはゲル化が発生し、ペースト化が不可能になるという問題があった。一般に、ガラス誘電体粉はその塩基性が高いほど誘電損角δ−が強くなり、バインダ樹脂のδ+部分が吸着しやすくなる。またガラス誘電体粉はその比表面積が大きいほど、バインダ樹脂の最大吸着量が大きくなる。そのため、塩基性が高く、かつ、比表面積が大きいガラス誘電体粉を用いた場合に、図5に示すように、ガラス誘電体粉10に対してバインダ樹脂11が互いの吸着点12において過剰に吸着し、ガラス誘電体粉10・バインダ樹脂11の間で有機溶媒13が動けなくなり、増粘・ゲル化が発生するのである。
特開平10−324541号公報
本発明は上記問題を解決するもので、ガラス誘電体粉をバインダ樹脂を用いて分散させる工程で増粘やゲル化が発生しない誘電体ペースト、その製造方法、及び誘電体シートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の誘電体ペーストは、ガラス誘電体粉、バインダ樹脂、酸性基を有する有機分散剤化合物、および有機溶媒を含有させたことを特徴とするもので、前記酸性基を有する有機分散剤化合物が、ガラス誘電体粉とバインダ樹脂の互いの吸着点に水素結合により吸着して、ガラス誘電体粉とバインダ樹脂の吸着を阻害し、分散を促進し、増粘・ゲル化を抑制する。
バインダ樹脂として、酸素と窒素の少なくとも一方を含んだアクリル系樹脂を使用することができる。このアクリル系樹脂には、酸素および/または窒素が電子吸引性を有することにより、ガラス誘電体粉へ吸着しやすい吸着点(酸価点)が存在する一方で、有機分散剤化合物の酸性基が吸着しやすい部分が存在しており、こうしたアクリル樹脂を用いることで、ガラス誘電体粉への吸着量をコントロール可能となる。
好ましくは、バインダ樹脂として、酸素と窒素の少なくとも一方と炭素と水素のみから成り、酸価10〜200、分子量20万〜150万を有するアクリル系樹脂を含有させる。酸素と窒素の少なくとも一方を含むアクリル系樹脂にあって、酸価10〜200(mgKOH/g)を有するものには、酸性基を有する有機分散剤が効率よく吸着するため、分散が促進される。酸素および/または窒素の他は炭素と水素のみであるため燃焼性がよく、分子量20万〜150万であるため塗工性もよい。含量10〜20wt%が望ましい。
有機分散剤化合物として、R−SO3H、R−SO2H、R−COOH、R−CNHOH、またはR−C(=NNH2)OH(Rはアルキルまたはアリールである)で示される少なくとも1種の化合物を含有させることができる。アルキルまたはアリールはたとえば炭素数4〜30のものを使用できる。有機分散剤化合物の含量は0.01〜5.0wt%が好ましい。
本発明の誘電体ペーストの製造方法は、有機溶媒にバインダ樹脂を溶解した後、酸性基を有する有機分散剤化合物を完全溶解してビヒクルを形成し、このビヒクルにガラス誘電体粉を添加し分散させることを特徴とするもので、これにより、有機分散剤化合物の不完全溶解に起因するバインダ樹脂のガラス誘電体粉への過剰吸着、それによる増粘・ゲル化を抑制できる。
本発明の誘電体シートは、上記した誘電体ペーストを基材上に塗布し、乾燥させてなることを特徴とするもので、この誘電体シートより誘電体ペーストを転写することで、膜欠陥のない均質な誘電体層を低コストで製造可能となる。
本発明の誘電体ペーストは、酸性基を有する有機分散剤化合物を含有させたことにより、ガラス誘電体粉とバインダ樹脂とが互いに吸着するのを防止して良好に分散させることが可能になったものであり、ガラス誘電体粉が、比表面積が1.5m2/gよりも大きく、pHが8.5よりも高いものであっても、増粘・ゲル化を抑制できる。
本発明の誘電体ペーストの製造方法は、バインダ樹脂を有機溶媒に溶解した樹脂溶液にまず有機分散剤化合物を完全溶解させ、その後にガラス誘電体粉を添加し分散させるようにしたため、有機分散剤化合物の不完全溶解に起因するバインダ樹脂のガラス誘電体粉への過剰吸着、それによる増粘・ゲル化を抑制できる。
本発明の誘電体シートは、上記した誘電体ペーストを基材上に設けた構造であるため、この誘電体シートを用いて、膜欠陥のない均質な誘電体層を容易に低コストで製造可能である。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
本発明の誘電体ペーストは、プラズマディスプレイパネルのガラス誘電体層などに用いられるものであり、ガラス誘電体粉、バインダ樹脂、酸性基を有する有機分散剤化合物、および有機溶媒を必須成分とする。なおバインダ樹脂は、有機分散剤の酸性基が水素結合可能な元素、酸素と窒素の少なくとも一方を含む。
本発明の誘電体ペーストは、プラズマディスプレイパネルのガラス誘電体層などに用いられるものであり、ガラス誘電体粉、バインダ樹脂、酸性基を有する有機分散剤化合物、および有機溶媒を必須成分とする。なおバインダ樹脂は、有機分散剤の酸性基が水素結合可能な元素、酸素と窒素の少なくとも一方を含む。
この誘電体ペーストを製造する際には、有機溶媒に、バインダ樹脂を溶解させ、その後に酸性基を有する有機分散剤化合物(以下、有機分散剤という)を高速攪拌機などを用いて完全溶解させる。次にこの樹脂溶液をビヒクルとして、ガラス誘電体粉とともに3本ロール、プラネタリーミキサー、ボールミル、サンドミルなどの分散機に投入することにより、誘電体ペーストを得る。
このようにすることにより、有機分散剤の一部がバインダ樹脂の吸着点(酸価点)に水素結合により吸着し、吸着しなかった残部の有機分散剤が、後で投入されたガラス誘電体粉の吸着点に吸着することになり、ガラス誘電体粉へのバインダ樹脂の過剰吸着を抑えて、増粘・ゲル化を防止できる。
得られる誘電体ペーストの分散状態を図1に示す。ガラス誘電体粉10およびバインダ樹脂11のそれぞれに存在する吸着点12に、酸性基を有する有機分散剤14が吸着しており、その立体障害効果によって、ガラス誘電体粉10どうしが凝集するのをバインダ樹脂11と同様に阻害するとともに、バインダ樹脂11がガラス誘電体粉10に過剰に吸着するのを阻害している。このため、有機溶媒13はガラス誘電体粉10とバインダ樹脂11との間を自由に動くことができ、増粘・ゲル化は起こらず、ガラス誘電体粉10はバインダ樹脂11・有機溶媒13に対して良好に分散される。
これに対して、上記したようにして誘電体ペーストを調製しない場合、つまり、樹脂溶液、有機分散剤、ガラス誘電体粉を同時に分散機に投入して誘電体ペーストを調製する場合には、有機分散剤が完全に溶解するまでに非常に長い時間を要し、その間にバインダ樹脂がガラス誘電体粉に過剰吸着してしまうため、ペーストが増粘・ゲル化する。形成される誘電体ペーストは不透明であるため、有機分散剤が完全に溶解したかどうかの判定は非常に困難である。
本発明の誘電体ペーストには、ガラス誘電体粉として、ガラス転移温度350〜500℃、熱軟化温度400〜600℃のガラス粉末を40wt%以上(ペースト総量に対しての重量%;以下同様)含有させるのが好ましい。このようなガラス粉末として、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化リチウムの内の少なくとも1種を含有するガラス粉末を挙げることができるが、酸化鉛を含有するガラス粉末の使用が好ましい。
バインダ樹脂としては、酸素と窒素の少なくとも一方を含んだアクリル系樹脂を使用することができる。それにより、アクリル系樹脂の酸素および/または窒素と有機分散剤の酸性基との間に水素結合が形成され、有機分散剤がアクリル系樹脂に吸着する結果、ペーストは分離・増粘せず、かつ分散性も良好となる。燃焼性のためには、炭素、水素、窒素、酸素のみを構成元素とするアクリル系樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂は酸価10〜200を有するのが好ましい。酸価が10未満の場合には、ガラス誘電体粉への吸着量が不十分で分散性が悪く、ペーストが分離してしまい、逆に酸価が200を超すと、ガラス誘電体粉への吸着量が過剰過ぎ、増粘してしまう。
またアクリル系樹脂は分子量20万〜150万を有するのが好ましい。分子量が20万未満の場合には、粘度が低過ぎてペーストが樹脂層とガラス誘電体粉層とに分離してしまい、逆に分子量が150万を超すと、粘度が高過ぎて塗工が不可能になる。均一に塗工できる粘度を得るために含量10〜20wt%も望ましい。分子量20万〜150万であることは熱分解性の点でも好ましい。
好適に使用できるアクリル系樹脂の具体例は、ポリブチルアクリレート、ポリメタクリレートなどの単独重合体や共重合体である。ニトロセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどの内の1種、もしくは2種以上を併用してもよい。
酸性基を有する有機分散剤として、一般式R−SO3H、R−SO2H、R−COOH、R−CNHOH、RC(=NNH2)OH(Rは炭素数4〜30のアルキルまたはアリールである)で示される少なくとも1種の化合物を0.01〜5.0wt%含有させるのが好ましい。
有機分散剤の含有量が0.01wt%未満であると、アクリル系樹脂などのバインダ樹脂及びガラス誘電体粉の吸着点に十分に吸着できず、ペーストが増粘・ゲル化してしまう。逆に5.0wt%を超えると、吸着点を過剰にブロックしてしまい、ガラス誘電体粉に吸着する樹脂量が少なくなりすぎるため、分散効果が得られず、ペーストは分離してしまう。
好適に使用できる有機分散剤には、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ブタンスルホン酸、ベンゼンスルフィン酸、ヒドロキシム酸、ヒドラゾン酸、イミド酸などがある。
可塑剤として、分子量250〜350、沸点370℃〜600℃、蒸気圧200〜300Pa(200℃)のものを5〜10wt%含有させるのが好ましい。好適に使用できる可塑剤には、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、などのフタル酸エステル系可塑剤がある。
有機溶媒は、ガラス誘電体粉との親和性および樹脂溶解性が良好で、形成する誘電体ペーストに適度な粘性を付与でき、かつ乾燥工程で容易に蒸発除去できるものが好ましく、通常は20〜40wt%含有させる。
好適に使用できる有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、2−ブタノール、酢酸ブチル、3−メトキシ−3−メチルブタノール、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブを挙げることができ、これらの内の1種類、あるいは2種類以上の混合物を使用できる。この内、濡れ性を上げたり、泡の発生を抑制したり、ペーストの粘度を下げるために、水溶性有機溶媒を選択することがある。
次に、本発明の誘電体シートについて説明する。
図2(a)(b)は誘電体シートの断面を示し、支持フィルム15の上に誘電体層16が形成されている。この誘電体層16を、上記した誘電体ペーストを塗布し、乾燥させることにより形成するのである。そのために誘電体ペーストは、粘度0.1〜100pa・sに調整される。
図2(a)(b)は誘電体シートの断面を示し、支持フィルム15の上に誘電体層16が形成されている。この誘電体層16を、上記した誘電体ペーストを塗布し、乾燥させることにより形成するのである。そのために誘電体ペーストは、粘度0.1〜100pa・sに調整される。
誘電体ペーストの塗布方法は、所望の膜厚が得られ、且つ膜厚均一性に優れた塗膜を効率よく形成できる方法であればよく、例えばロールコーター法、ドクターブレードなどのブレードコーター法、カーテンコーター法、ワイヤーコーター法などを使用可能であるが、これらに限定されない。誘電体ペーストの乾燥方法は、効率よく均質に乾燥可能な方法であればよく、例えば熱風乾燥法、IR法などが使用可能であるが、これらに限定されない。
支持フィルム15としては、耐熱性、耐溶剤性を有する樹脂フィルムが使用される。誘電体層16の形成後にロール状に巻き取って保存するために、可撓性を有するものが好ましい。たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフロロエチレンなどで作成された樹脂フィルムを好適に使用できる。
支持フィルム15上の誘電体層16は乾燥後も粘着性を有していることから、ロール状に巻き取る際の貼り付きを防止するために、誘電体層16に背反する支持フィルム15の裏面に離型剤層17を設けてもよい。転写性を向上させるために、支持フィルム15の表面に離型剤層17を設けてもよい。
また、支持フィルム15上の誘電体層16は柔軟性も有していることから、誘電体層16を保護するために、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルムなどのカバーフィルム18を設けてもよい。このカバーフィルム18を剥がす際の誘電体層16の劣化を防ぐために、誘電体層16に接触するカバーフィルム18の一側面に離型剤層17を設けてもよい。
このような誘電体シートを転写するには、図3に示すように、誘電体シートから支持フィルム15を剥がし(カバーフィルム18がある場合は先に剥がしておく)、誘電体層16をプラズマディスプレイの前面基板1上の所望の位置に位置合わせし、この誘電体層16が載った前面基板1を加熱ロール19,19(ラミネート機)間に挿入して、誘電体層16・前面基板1間に空気を噛み込まないように一定速度で搬送することにより、誘電体層16を端部から順に前面基板1に圧着させる。その後に、誘電体層16が圧着した前面基板1を焼成して、プラズマディスプレイ用誘電体層を得る。
上記した方法にしたがってプラズマディスプレイ用誘電体層を製造し、全光透過率90%以上、ヘイズ10%以下、という高光学特性を得た。各工程で使用した材料および条件は次の通りである。
<誘電体ペーストの製造>
ガラス誘電体粉(比表面積2.0m2/g、pH9.0);100重量部
組成 PbO:42.7%,SiO2:8.41%
B2O3:21.3%,BaO:18.1%
Al2O3:6.2%,CuO:0.35%
バインダ樹脂(ポリメタクリレート、酸価30、分子量50万);15重量部
有機分散剤化合物(ラウリン酸);1重量部
溶媒(酢酸ブチル);60重量部
可塑剤(フタル酸ブチルベンジル);10重量部
得られた誘電体ペーストの粘度;1.0pa・s(ゲル化発生せず)
<誘電体シートの製造>
誘電体層の膜厚;乾燥後60μm
乾燥温度;80℃
<プラズマディスプレイ用誘電体層の製造>
前面基板;PDP用ガラス基板
ラミネート条件:
加熱ロール温度;80℃
加熱ロール圧力;0.15MPa
加熱ロール送り速度;1m/min.
誘電体層の密着性向上のために基板を約80℃に予熱
(加熱ロールを温度110℃,圧力0.5MPaより
高くすると、樹脂が変性しフィルムから剥離しない
ことがあり、温度80℃,圧力0.15MPaより
低くするとラミネートできない場合がある。)
焼成温度;500〜600℃
焼成後の誘電体層の膜厚;30μm
<誘電体ペーストの製造>
ガラス誘電体粉(比表面積2.0m2/g、pH9.0);100重量部
組成 PbO:42.7%,SiO2:8.41%
B2O3:21.3%,BaO:18.1%
Al2O3:6.2%,CuO:0.35%
バインダ樹脂(ポリメタクリレート、酸価30、分子量50万);15重量部
有機分散剤化合物(ラウリン酸);1重量部
溶媒(酢酸ブチル);60重量部
可塑剤(フタル酸ブチルベンジル);10重量部
得られた誘電体ペーストの粘度;1.0pa・s(ゲル化発生せず)
<誘電体シートの製造>
誘電体層の膜厚;乾燥後60μm
乾燥温度;80℃
<プラズマディスプレイ用誘電体層の製造>
前面基板;PDP用ガラス基板
ラミネート条件:
加熱ロール温度;80℃
加熱ロール圧力;0.15MPa
加熱ロール送り速度;1m/min.
誘電体層の密着性向上のために基板を約80℃に予熱
(加熱ロールを温度110℃,圧力0.5MPaより
高くすると、樹脂が変性しフィルムから剥離しない
ことがあり、温度80℃,圧力0.15MPaより
低くするとラミネートできない場合がある。)
焼成温度;500〜600℃
焼成後の誘電体層の膜厚;30μm
10 ガラス誘電体粉
11 バインダ樹脂
12 吸着点
13 有機溶媒
14 酸性基を有する有機分散剤化合物
15 支持フィルム
16 誘電体層(誘電体ペースト)
11 バインダ樹脂
12 吸着点
13 有機溶媒
14 酸性基を有する有機分散剤化合物
15 支持フィルム
16 誘電体層(誘電体ペースト)
Claims (6)
- ガラス誘電体粉、バインダ樹脂、酸性基を有する有機分散剤化合物、および有機溶媒を含んだ誘電体ペースト。
- バインダ樹脂として、酸素と窒素の少なくとも一方を含んだアクリル系樹脂を含有した請求項1記載の誘電体ペースト。
- バインダ樹脂として、酸素と窒素の少なくとも一方と炭素と水素のみから成り、酸価10〜200、分子量20万〜150万を有するアクリル系樹脂を含有した請求項2記載の誘電体ペースト。
- 有機分散剤化合物が、R−SO3H、R−SO2H、R−COOH、R−CNHOH、またはR−C(=NNH2)OH(Rはアルキルまたはアリールである)で示される少なくとも1種の化合物である請求項1から請求項3のいずれかに記載の誘電体ペースト。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の誘電体ペーストの製造方法であって、有機溶媒にバインダ樹脂を溶解した後、酸性基を有する有機分散剤化合物を完全溶解してビヒクルを形成し、このビヒクルにガラス誘電体粉を添加し分散させる誘電体ペーストの製造方法。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の誘電体ペーストを基材上に塗布し、乾燥させてなる誘電体シート。
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JP2003308159A JP2005078948A (ja) | 2003-09-01 | 2003-09-01 | 誘電体ペースト、その製造方法、及び誘電体シート |
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2003
- 2003-09-01 JP JP2003308159A patent/JP2005078948A/ja active Pending
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