JP2005077338A - 光学的定量方法及び光学的定量装置 - Google Patents

光学的定量方法及び光学的定量装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 B/F分離操作を行わなくても精度よく被検物を定量することができ、しかも固相と液相に基づく反応の遅延問題を解決して、高速化を実現することができる光学的定量方法及び光学的定量装置を提供する。
【解決手段】 局在化が可能な第1反応体と被検物を反応させて得られた結合物を、光標識した第2反応体と反応させ、得られた第1反応体−被検物−第2反応体結合物を、局在化させた後、局在化領域を含む所定の領域のみに光を導入し、標識に基づいて第1反応体−被検物−第2反応体結合物を定量することにより、被検物を定量する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体試料の特定成分を光学的に定量する方法及び当該方法を実施する定量装置に関し、特に血液等の生体由来試料中の特定成分を高速・高感度で定量する光学的定量方法及び定量装置に関する。
定量しようとする成分(被検物)とそれ以外の成分を含む試料中から、被検物のみを定量する方法としては、医療検査分野において、免疫測定法が普及している。
免疫測定法は、ELISAに代表されるように、被検物と特異的反応をする一次抗体を用いて、試料中の被検物と特異的に反応させて両者の結合物(一次抗体−被検物結合物)を得、次いで、被検物と特異的に反応し且つ標識付けられた二次抗体を過剰に添加し、一次抗体−被検物結合物と二次抗体とを反応させて得られた一次抗体−被検物−二次抗体結合物を定量する方法である。
しかしながら、結合物(B)と未反応の二次抗体(F)の分離操作(以下、単に「B/F分離操作」ということがある)は面倒であり、測定に時間がかかる原因となる。またB/F分離操作、次いで行う洗浄工程で、被検物の一部は廃棄される上清とともに除去されることもあるため、被検物が微量成分の場合には、検出感度の低下をもたらす場合がある。
一方、B/F分離操作を行わなくても、被検物を精度よく定量できる方法として、エバネッセント波を用いて二次抗体の蛍光標識を測定する蛍光免疫測定方法がある。例えば、特許文献1、2には、図6に示すようなスラブ型光導波路31を試料収容部32として用いた蛍光免疫測定方法が開示されている。この試料収容部32の表面(導波路31との境界面)には、被検物と特異的に反応する一次抗体が結合されていて、この一次抗体と被検物を反応させた後、さらにシアニン系蛍光物質で標識された二次抗体と被検物を反応させて、光導波路31表面から滲み出したエバネッセント光で標識のシアニン系蛍光色素を励起し、標識から生じた蛍光を測定することにより、二次抗体と被検物の結合物を検出定量している。
しかしながら、被検物と一次抗体の反応は、一次抗体を結合した光導波路31表面(固相表面)と被検物を含む溶液(液相)との反応であるために反応効率が悪く、上記原理に基づく定量装置の被検物定量の高速化の妨げとなっている。また、未反応の二次抗体の一部(例えば、図6中の34)が固相表面に物理的に付着し、この物理的に付着した二次抗体の蛍光物質も被検物結合体と同様にエバネッセント光で励起されて蛍光を放出するため、ノイズとなって、被検物結合体と同様に検出される。このような未反応物に基づくノイズが増加した場合、被検物が微量な場合にはノイズによる誤差が無視できなくないので、精度低下の原因となる。
二次抗体から放射された蛍光強度を正確に測定するために、ダイクロミックミラーを誘電体フィルタにすることにより、励起光と蛍光の分離精度を高める工夫(特許文献3)がなされているが、未反応の蛍光標識二次抗体や非特異的反応物などに起因するノイズをなくすことはできない。また、固相と液相間の反応に起因する反応効率の悪さ、高速化の困難性は、根本的に解決できない。
特開平5−203574号 特許3362206号 特開2002−228663号
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、B/F分離操作を行わなくても精度よく被検物を定量することができ、しかも固相と液相に基づく反応の遅延問題を解決して、高速化を実現することができる光学的定量方法及び光学的定量装置を提供することにある。
本発明の光学的定量方法は、被検物、並びに該被検物と特異的に結合する反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体を含む液体試料中で、前記被検物と前記第1反応体とを反応させる工程;前記液体試料に、前記被検物と特異的に結合する反応部及び光作用成分を有する第2反応体を添加し、前記被検物と第1反応体の結合物(以下、「被検物−第1反応体結合物」という)とを反応させて、被検物−第1反応体結合物と前記第2反応体との結合物(以下、「第1反応体−被検物−第2反応体結合物」という)を得る工程;得られた第1反応体−被検物−第2反応体結合物を、前記局在化誘導部を誘導できる局在化手段により局在化させる工程;前記局在化工程で局在化させた領域を含む所定の領域のみに光を導入する工程;及び前記導入光を、前記所定領域内に存在する前記第2反応体の光作用成分に作用させることにより、前記被検物を定量する工程を含む。
また、本発明の別の見地による光学的定量方法は、被検物が特異的に結合した反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体と、前記被検物と特異的に結合した反応部及び光作用成分を有する第2反応体との結合物(以下、「第1反応体−被検物−第2反応体結合物」という)を含む液体試料を準備する工程;前記液体試料中の第1反応体−被検物−第2反応体結合物を、前記局在化誘導部を誘導できる局在化手段により局在化させる工程;前記局在化工程で局在化させた領域を含む所定領域のみに光を導入する工程;及び前記導入光を、前記所定の領域内に存在する前記第2反応体の光作用成分に作用させることにより、前記被検物を定量する工程を含む。
本発明の光学的定量方法において、前記所定の領域に光を導入する工程が、前記局在化工程の前から行われていてもよい。この場合、前記被検物の定量は、前記局在化工程の前に前記所定の領域に光を導入することによって得られた第1シグナルと、前記局在化工程の後に前記所定の領域に光を導入することによって得られた第2シグナルとの差分を検出することにより行うことができる。
上記本発明の定量方法において、前記光は、近接場光、特にエバネッセント光であることが好ましい。また、前記局在化誘導部は、平均粒径100nm以下の磁性粒子であることが好ましい。
前記光作用成分は、前記光を受光して発光する発光物質、前記光を受光して散乱する光散乱物質、及び前記光を吸光する吸光物質からなる群より選ばれる1種であることが好ましい。また、前記第1反応体及び第2反応体に用いられる反応部は、抗原、抗体、DNA、RNA、及びアプタマーからなる群より選ばれる1種であることが好ましい。
上記本発明の光学的定量方法を2種以上の被検物を定量する方法を適用する場合、各被検物に対応する反応部を有する第1反応体を使用し、各被検物に対応する反応部及び光作用成分を有する第2反応体を使用し、各光作用成分から放出される光を検出することにより、各被検物を定量する。
本発明の光学的定量装置は、被検物、該被検物と特異的に結合する反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体、前記被検物と特異的に結合する反応部及び光作用成分を有する第2反応体、並びにこれらの反応結合物を含む液体試料の収容部;該液体試料収容部から第1反応体の局在化誘導部に作用して、第1反応体及び第1反応体結合物を局在化させる局在化手段;前記局在化手段により局在化された第2反応体結合物の光作用成分に作用する光を発光する光源;前記光源からの光を、前記液体試料収容部の特定領域を含む所定の領域にだけ導入する光導入手段;前記第2反応体の光作用成分による作用をうけた光を検出する検出手段を備えている。
前記局在化誘導部は磁性体であって、前記局在化手段は磁場であることが好ましく、前記光導入手段は、近接場光を前記液体試料収容部にしみださせることができる光導波路であることが好ましい。また、前記近接場光はエバネッセント光であることが好ましい。
本発明の光学的定量装置において、前記光作用成分が発光物質であって、前記検出手段が該発光物質からの光を受光する受光器であってもよいし、前記発光物質は蛍光物質であってもよいし、前記光作用成分が吸光物質であって、前記検出手段が前記光導入手段に入射した光源光の出射光を検出する検出装置であってもよい。
本発明の光学的定量装置は、前記検出手段の検出結果に応じて、前記磁場発生手段による磁場の発生及び消失を制御する局在化制御手段を、さらに備えていることが好ましい。
本発明の光学定量方法は、被検物と第1反応体又は第2反応体とのいずれの反応も液相で行っているので、従来の固相−液相反応と比べて反応を速く終了させることができ、被検物の定量の高速化を達成することができる。また、液相による均一反応であるにもかかわらず、定量は被検物を局在化させた後、局在化領域を含む所定領域についてのみ存在する被検物を定量しているので、従来のエバネッセント光を用いた測定方法と同様に、B/F分離操作を行わなくても、精度よく被検物を定量することができる。さらに被検物を局在化させることでバクグラウンドノイズと識別することができる。
本発明の光学的定量装置は、上記本発明の定量方法を実施する装置であり、被検物を含む液体試料をセットした後、定量までの一連の操作を自動的に行うことができる。
はじめに本発明の光学的定量方法の一実施形態について説明する。
本発明の光学的定量方法は、被検物、並びに該被検物と特異的に結合する反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体を含む液体試料中で、前記被検物と前記第1反応体とを反応させる工程;前記液体試料に、前記被検物と特異的に結合する反応部及び光作用成分を有する第2反応体を添加し、前記被検物と第1反応体の結合物(以下、「被検物−第1反応体結合物」という)とを反応させて、被検物−第1反応体結合物と前記第2反応体との結合物(以下、「第1反応体−被検物−第2反応体結合物」という)を得る工程;得られた第1反応体−被検物−第2反応体結合物を、前記局在化誘導部を誘導できる局在化手段により局在化させる工程;前記局在化工程で局在化させた領域を含む所定の領域のみに光を導入する工程;及び前記導入光を、前記所定領域内に存在する前記第2反応体の光作用成分に作用させることにより、前記被検物を定量する工程を含む。
本発明の方法を適用できる被検物としては、抗原、抗体、酵素、ホルモン、サイトカイン、DNA、RNA、血球、上皮細胞、ガン細胞、各種細菌、ウィルスなどが挙げられる。また、環境ホルモンなどの生体由来でない物質にも適用できる。具体的には、被検物を含有する血液、尿や唾液、骨髄液、脳脊髄液など種々の体液;河水、廃液などを用いることができる。
従って、上記実施形態で使用される液体試料は、上記被検物、及び該被検物と特異的反応する反応部及び局在化誘導部を有する第1反応体を含んでいる。
本発明に使用される第1反応体の反応部は、被検物と特異的に結合できる部分を有する物質で、抗原、抗体、種々の受容体、DNA、RNA、アプタマー、これらを結合した血球などの細胞性物質で、被検物の種類に応じて適宜選択される。
第1反応体中の局在化誘導部は、磁性、電荷、液体試料中で分別可能な比重を有する部分などが挙げられる。これらのうち、特に磁性が好ましく用いられる。
磁性を利用した局在化誘導部としては、四三化酸化鉄、三二酸化鉄、各種フェライト、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロムなどの金属やコバルト、ニッケル、マンガン等の合金からなる金属性磁性微粒子の他、例えばチッソ株式会社のThermoMax(未来材料第2巻第10号19−25頁(2002年)(株)エヌ・ティー・エス発行)や、東京農業工業大学の開発した磁性細菌由来ビーズ(バイオインダストリー第19巻第3号46−51頁(2002年)(株)シーエムシー出版発行)などを用いることができる。ThermoMaxや磁性細菌由来ビーズは、ビオチンやプロテインAなどのリガンドを有しているので、反応部となる抗体と容易に結合させることができて好ましい。
帯電物質としては、例えば、液体試料中の他の物質と比べて帯電電荷が大きいもので、カルボキシル基やアミノ基で修飾したタンパク質などを用いることができる。
比重を利用した局在化誘導部としては、液体試料の比重に比べて重い粒子(例えば、金属微粒子)又は軽い微粒子(例えばリポソームやラテックス粒子などの有機系微粒子)を用いることができる。
これらの局在化誘導部を有する部分は、100nm以下の微粒子であることが好ましい。液体試料中における分散性の点から小さいほど好ましく、さらに後述するように、本発明で好ましく用いられる導入光、すなわちエバネッセント波が及ぶ領域は100nm程度までであるため、これよりも大きい粒子を含む第1反応体では、最終的に測定される第1反応体−被検物−第2反応体結合物のサイズが100nmを超えることになって、第2反応体を精度よく検出できなくなるおそれがあるからである。
また、局在化する際に、結合物が所定領域に効率よく充填できるように、略球状をした第1反応体であることが好ましい。従って、本発明で用いられる局在化誘導部としては、平均粒径100nm以下の微粒子、特に粒度が均一な球状微粒子であることが好ましい。
局在化誘導部と反応部との結合は、共有結合やイオン結合、配位結合等の化学結合を利用してもよいし、物理的吸着により結合させてもよい。局在化誘導部及び反応部の種類に応じて適宜選択すればよい。
本発明で用いられる第2反応体は、前記被検物と特異的に結合する反応部及び光作用成分を有するものである。反応部は、第1反応体と同様に、被検物と特異的に結合できる部分を有する物質で、抗原、抗体、種々の受容体、DNA、RNA、アプタマー、これらを結合した血球などの細胞性物質で、被検物の種類に応じて適宜選択される。
光作用成分は、検出のために導入される光(導入光)で励起されて蛍光、燐光などを放出する蛍光物質又は燐光物質;導入光を受光して散乱する光散乱物質;導入光を吸光する吸光物質などを用いることができる。
具体的には、Cy3(Amersham Life Science社の登録商標)等のシアニン系色素、フルオレセインイソチアシネート(FITC)、ローダミン、量子ドットなどの蛍光物質;金粒子などの光散乱物質;フェライトなどの吸光物質が挙げられる。
光作用成分と反応部との結合は、第1反応体と同様に、化学的結合を利用してもよいし、物理的吸着を利用してもよい。
測定しようとする被検物を含む試料と第1反応体を含む液体試料において十分反応をさせた後、過剰の第2反応体を添加して、第1反応体−被検物−第2反応体結合物を得る。被検物と第1反応体との反応、第1反応体−被検物結合物と第2反応体との反応は、いずれも液相中での均一反応であるから、従来の固相−液相の不均一反応と比べて反応終了までの時間を短縮することができる。
上記第1反応体との反応、続いて行う第2反応体との反応は、局在化手段を備えた試料収容部で行っても良いし、光作用成分に作用させるための光を導入できる光導波路を備えた試料収容部で行ってもよい。あるいは、局在化手段や光導波路を備えていない、単なる反応させるための液体試料収容部で行っても良い。この場合、反応終了後、局在化手段及び光導波路を備えた液体試料収容部に、検査しようとする液体試料(第1反応体−被検物−第2反応体結合物を含む液体試料)を移すことになる。
本発明で使用する局在化手段は、局在化誘導部の種類に応じて適宜選択される。例えば、局在化誘導部が磁性体の場合には局在化手段は磁場であり、局在化誘導部が帯電物質の場合には局在化手段は電場であり、局在化誘導部が比重の場合には局在化手段は重力である。
局在化手段が磁場の場合は、恒常的に磁場を提供できる永久磁石、必要な時だけ磁場を発生させることができる電磁石などいずれを用いてもよい。重力を利用して局在化させる方法としては、例えば液体試料を遠心分離器にかけて、媒体よりも比重が大きい第1反応体と結合した被検物を試料収容部の壁面周辺に局在化させたり、媒体よりも比重が小さい第1反応体と結合した被検物を試料収容部の中央部に局在化されたりする方法がある。
本発明の方法で使用する所定の領域のみに光を導入することができる光としては、伝播しない光である近接場光が用いられ、好ましくはエバネッセント光が用いられる。
エバネッセント光とは、光が全反射したときに第2媒質中にわずかに滲み出した光で、伝搬せず、第2媒質との境界面から100nm程度の領域にだけ発生する。試料収容部と接触させた光導波路又はプリズムに臨界角度以上で光を入射することにより、試料収容部との境界面でエバネッセント波を生じさせることができる。
図1は、第2反応体との反応終了後に、局在化誘導手段(図示せず)により、試料収容部1の底面(光導波路2との接触面)に、局在化誘導部を有する物質を局在化させた状態を示している。
試料収容部1の底面付近(光導波路2との境界面から100nm以下の領域)には、局在化誘導手段の作用により、局在化誘導部を有する第1反応体、第1反応体と結合した被検物(第1反応体−被検物−第2反応体結合物)、未反応の第2反応体、液体試料中に含まれる被検物以外の物質の一部が集められている。
図1の例では、第1反応体として磁性粒子に結合した抗体を使用し、第2反応体として蛍光物質を結合させた抗体を使用している。かかる状態で、光導波路2にレーザー光3を全反射させた場合、光導波路2との接触面である試料収容部1底面でエバネッセント光が発生する。入射角度を変えた光を複数回、連続的に光導波路に導入することにより、あるいは多重反射させて、境界面全体にエバネッセント光が滲み出すようにすることができる。
照射する光の種類は、光作用成分に効率よく作用を起こさせることができる光で、レーザー光、白色光などの種々の光を用いることができる。光作用成分が蛍光物質であるならば、蛍光物質の励起光、吸光物質の場合には、吸光波長の光を用いることが好ましい。光作用成分に効率よく作用できるように、光源からの光を適宜フィルターに透過させて、特定周波数帯域のみ取り出した光を導入してもよい。
第2反応体及び第2反応体結合物(第1反応体−被検物−第2反応体結合物)は、光作用成分が光が相互作用して、光作用成分に応じた光(蛍光、散乱光など)を放出する。第2反応体の光作用成分から放出された光を検出、定量することにより、所定領域に存在する第2反応体の量を定量することができる。光作用成分が吸光物質の場合には、光作用成分からの光放出はないが、光作用成分の吸光により光強度が減少した光導波路からの出射光(矢印L)の強度を測定することにより、第2反応体を定量することができる。いずれにしろ、第2反応体に基づくシグナルを検出することによって、被検物を定量することができる。光作用成分から放出された光又は光導波路2からの出射光Lは、適宜検出器(図示せず)で検出すればよい。
尚、前記所定の領域に光を導入する工程は、局在化手段で結合物を局在化させた後に行ってもよいが、前記局在化工程の前から行ってもよい。また、第2反応体に基づく光の検出工程は、局在化工程後だけでなく、局在化工程の前から行っても良い。
例えば、局在化手段として、電磁場のように通電制御により、磁場の発生、消失が可能な局在化手段を用いた場合には、局在化前から第2反応体からの放出光を検出し(得られるシグナルを「第1シグナル」という)、その後、局在化手段のスイッチをオンして磁場を発生させて局在化させ、第1反応体−被検物−第2反応体結合物からの放出光を検出する(得られるシグナルを「第2シグナル」という)。その後、再度局在化手段のスイッチをオフして、磁場を消失させる。このように局在化前後で第2反応体からのシグナルをモニタリングすると、例えば、図2のような蛍光強度の変化を観察することができる。第1シグナルの蛍光強度(I)はバックグラウンドノイズに相当する強度値であるから、第2シグナルの蛍光強度(I)と第1シグナルの強度の差(図2中、「I」で表示)を求めることにより、ノイズ分を除したシグナル、すなわち第1反応体−被検物−第2反応体結合物のみに基づく蛍光強度を得ることができる。換言すると、B/F分離を行わなくても、ノイズを除去した定量を行うことができる。
尚、上記実施形態では、第1反応体との反応を終了した後、第2反応体を添加して、局在化工程を行ったが、本発明の光学的定量方法は、すでに第2反応体との反応が終了した液体試料を準備し、これを局在化手段によって局在化し、第2反応体中の光作用成分に作用できる光を導入して、第2反応体を検出するようにしてもよい。
この場合、第1反応体、第2反応体との反応が終了した液体試料を、局在化手段及び局在化させた領域を含む所定領域に光を導入する光導入手段を備えた液体試料収容部にセットすればよい。
また、本発明の定量方法において、第2反応体は1種類に限定せず、2種類以上使用してもよい。すなわち、異なる光作用成分を有する第2反応体を用いることにより、複数種類のシグナルを同時、又は連続的に分析すれば、同一液体試料に含まれている2種類以上の被検物を同時又は連続的に分析することができる。例えば、液体試料中に被検物が2種類存在する場合(被検物a、被検物bという)、各被検物a,bと特異的に反応する反応部(R,R)及び局在化誘導部を有する第1反応体(第1反応体R、第1反応体R)と反応させた後、各被検物a,bと特異的に反応する反応部(R,R)及び反応部R,Rを区別できる光作用成分を有する第2反応体(第2反応体R、第2反応体R)と反応させる。得られる2種類の結合物、すなわち第1反応体R−被検物a−第2反応体R結合物及び第1反応体R−被検物b−第2反応体R結合物は、それぞれ第2反応体の各光作用成分に応じて検出することができる。例えば、波長の異なる光をそれぞれ放出する2種類の光作用成分を利用した2種類の第2反応体を使用することにより、2種類の被検物を同時又は連続的に検出、測定可能である。連続的に検出する場合には、各光作用成分に応じた波長の光を所定間隔ごとに切り替えて導入するようにすればよいし、同時に検出する場合には、白色光照明を使用し、第2反応体から放出された光を分光して検出すればよい。
尚、本発明の定量方法は、検出しようとする被検物を局在化させ、局在化した領域を含む所定領域のみで光作用成分が作用した光を検出しているので、従来のエバネッセント光を用いた免疫反応測定装置と同様にB/F分離操作をしなくても高感度で被検物を定量することができるが、B/F分離を行ってもよい。この場合、すでに被検物は局在化されているので、B/F分離操作を簡便に実施することができる。
次に、本発明の光学的定量測定装置について説明する。
本発明の光学的定量測定装置は、被検物、該被検物と特異的に結合する反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体、前記被検物と特異的に結合する反応部及び光作用成分を有する第2反応体、並びにこれらの反応結合物を含む液体試料の収容部;該液体試料収容部から第1反応体の局在化誘導部に作用して、第1反応体及び第1反応体結合物を局在化させる局在化手段;前記局在化手段により局在化された第2反応体結合物の光作用成分に作用する光を発光する光源;前記光源からの光を、前記液体試料収容部の特定領域を含む所定の領域にだけ導入する光導入手段;前記第2反応体の光作用成分による作用をうけた光を検出する検出手段を備えている。
図3に、局在化誘導部が磁性粒子である第1反応体及び光作用成分が蛍光物質である第2反応体を使用した試料の測定に好適な定量装置の一実施形態を示す。
この定量装置は、局在化手段として、図4に示すような、透明の絶縁基板8上に径1〜1000umの微小円形コイル9を形成したマイクロ電磁石10を用いたものである。このコイル9に通電することにより、円形コイル内側に局所的磁場7を発生させることができる。
このような局在化手段10を備えた液体試料収容部11上面に、該収容部11の特定領域に光を導入する光導入手段として、光導波路12となる台形状のガラス製又は透明プラスチック製のプリズムが設置されている。光導波路自体から発生する蛍光などのノイズを低減するために、ガラス製プリズムを用いることが好ましい。この光導波路12は、入射された光が全反射しながら伝播して、入光面と対向する側から出光する。
13は光源であり、反射ミラー14で反射された光を、光導波路12に、臨界角度以上で光を入射できるようにセットされている。
光源13としては、レーザー光源、白色光源いずれでもよく、検出しようとする第2反応体の光作用成分の種類に応じて、適宜選択すればよい。レーザー光源としては、光作用成分の蛍光物質を効率よく励起できる波長の光を有する半導体レーザー、発光ダイオード(LED)などを用いることができる。白色光源を用いた場合、フィルタや分光器を用いて単色化することが好ましい。反射ミラー14と光導波路12との間に、反射光を集光させるレンズ系(図示せず)を設けてもよい。
光導波路12の上方には、液体試料収容部11から第2反応体に基づいて放出される光を受光する検出手段たる検出器15が配設されている。検出器15と光導波路12の間には、検出しようとする光(検出光)を効率よく集光するためのレンズ系16が配置されている。レンズ16と光導波路12の間に、オイルを介在させておくことにより高倍率に明るい像を得ることができる。
検出器15としては、受光した光を電気信号に変換するもので、光電子増倍管(PMT)、フォトダイオード(PD)等の受光素子を用いることができる。また、受光素子に必要な波長の光のみを受光できるように、蛍光物質の励起光たる導入光等を除去するフィルタが取付けられていてもよい。分光器やフォトダイオードアレイを利用して、受光した光のスペクトルを検出するものであってもよい。
検出器15は、得られた電気信号を処理するコンピュータ17に接続されている。信号処理手段たるコンピュータ17が入力された電気信号に基づいて、光強度を算出したり、受光した光のスペクトルを表示する。
このコンピュータ17は、光源13に接続されていることが好ましい。検出器15から入力された試料の光強度に応じて、光源13の光の強さを制御することができる。
また、このコンピュータ17は、局在化手段たるマイクロ電磁石の通電装置と接続しておいてもよい。この場合の通電装置は、マイクロ電磁石の通電を制御することにより磁場の発生、消失を制御できる制御手段であって、試料収容部11における試料の局在化状態、分散状態を制御できる。
以上のような構成を有する定量装置の液体試料収容部11に、第1反応体−被検物−第2反応体結合物を含む液体試料をセットする。第2反応体との反応が終了した液体試料をセットしてもよいし、第1反応体と被検物及びこれらの結合物を含む液体試料中に第2反応体を添加し、液体試料収容部中で反応させてもよい。
光源13の光は反射ミラー14で反射して、光導波路12に斜めに入射され、全反射して試料収容部11との当接面にあたる。一方、液体試料収容部11に取付けられた局在化手段10たる円形コイル9に通電して、磁場を発生させる。試料収容部内に含有された物質のうち、局在化誘導部を有する物質、すなわち第1反応体及び第1反応体結合物(第1反応体−被検物−第2反応体結合物)が円形コイルの電磁誘導で形成される局所磁場7に集まる。円形コイル9に囲まれた領域には、エバネッセント光が導入される。エバネッセント光が導入された領域内に存在する第2反応体及び第2反応体結合物(第1反応体−被検物−第2反応体結合物)中の光作用成分である蛍光物質が励起され、蛍光を発する。発された蛍光は、レンズ16で集光されて、検出器15で検出される。検出器15で電気信号に変換されて、コンピュータ17に送られる。
次いで通電をやめると、円形コイル9内側の磁場が消失する。円形コイル9内の所定領域7に局在化していた第1反応体、第2反応体、第1反応体−被検物−第2反応体結合物は、自重により再び液体試料中に分散されるようになる。磁場の発生、消失を通じて、試料収容部11から発される蛍光をモニタリングして、コンピュータディスプレイ上に表示すると、図2に示すようなグラフが得られる。このグラフでは、分散状態においてエバネッセント光が導入される特定領域に存在する第2反応体に起因する電気信号(第1シグナルI)と、tでコイルに通電して磁場が発生しているときに得られる電気信号(第2シグナルI)との差(I)を求めることにより、ノイズを除去した被検物と第2反応体結合物に基づくシグナルを特異的に検出でき、高感度で、被検物を定量することができる。図2に示すグラフでは、tで通電をオフしているので、再び蛍光強度がIに下がっている。
尚、本発明の定量装置に用いられる液体試料収容部11は、光導入手段、局在化手段を取付けることができるものであればよく、従来のスラブ型等の反応を行わせることができる試料収容部であってもよいし、反応終了後の試料をセットできるだけのスペースを単に有しているだけのものであってもよい。また、局在化手段、光導入手段が適宜一体的に取付けられた液体試料収容部であってもよい。
局在化手段としては、局在化誘導部の種類に応じて適宜選択される。上記実施形態では、前記局在化誘導部が磁性体であって、前記局在化手段が電磁石であったが、永久磁石のように固定した磁場を提供できる局在化手段を用いることもできる。また、マイクロ電磁石としては、C.S.Leeら「Microelectromagnets for the control of magnetic nanoparticles」,Applied Physics Letters Vol.79,No.20,第3308−3310頁(2001年)で開示されているような、絶縁層表面に金を蒸着して構成した導電性の捕捉用リングパターンを形成したもの(同文献の第3308頁の図1(a)(b))や、碁盤目状に金を蒸着して導電パターンをを形成したマイクロ電磁石(同文献の第3308頁の図1(c)(d)))を用いてもよい。このようなマイクロ電磁石を用いれば、捕捉用リングで囲まれた部分又は碁盤目部分にナノ粒子が応答可能な磁場を形成できる。
局在化誘導部が帯電物質の場合には局在化手段は電場であり、試料収容部の適宜位置に電場発生のための電極を取付けたものなどを用いることができる。局在化手段が比重の場合には重力である。反応終了後の液体試料を収容した液体試料収容部を遠心分離器等にかけることにより被検物を局在化させた後、定量装置にセットすればよい。
尚、図4の定量装置では試料収容部11の上部に局在化手段を配置して、試料収容部11の上方に結合物を局在化させるようにしていたが、本発明の装置はこれに限定されない。液体試料収容部11の下方に局在化させてもよいし、側方に局在化させてもよい。しかしながら、重力にさからって結合物を局在化させることにより、自重で底面に落下する傾向にある未反応物や非特異的反応物を減らすことができるので、S/N比率を高めることができ、感度を上げることが期待できる。
また、図3に示す実施形態では、検出器15を光導波路12の上方に配設したが、本発明の装置はこれに限定されない。検出器15の配設位置は、第2反応体から放出される光を効率よく検出できる位置であればよい。蛍光や散乱光の場合には、放出される光の方向性は特に定まっているわけではないので、試料収容部11の側壁面に配置してもよいし、光導波路12の下面側に配置してもよい。
また、本発明の定量装置に用いられる検出手段としては、光作用成分の種類に応じて適宜選択される。例えば、前記光作用成分が蛍光物質の場合には、前記検出手段が該蛍光を受光できる検出器であったが、前記光作用成分が吸光物質の場合、前記検出手段は光導入手段に導入された光源光の出射光を検出する検出器を用いる。
例えば、図5に示すように、光導波路12から出射された光源13の光を反射ミラー19で反射させた光を検出できる位置に検出器を配置する。反射ミラー19と検出器15’の間にフィルター20を介在させて、光源の波長の光だけを透過させて検出するようにする。これにより、第2反応体の光作用成分で吸光されたことにより減衰した光源光の強度を測定することができ、光作用成分による吸光量を算出し、被検物の量を定量することができる。あるいは偏光度や偏光角度を測定してもよい。
本発明の定量方法及び定量装置は、以上説明したように、種々のタンパク質や核酸等を含む液体試料から特定の物質を、高感度で且つB/F分離といった面倒な操作などすることなく定量できる方法及び装置で、血液、尿等の体液中の特定成分の定量分析、河川等の生体由来でない液体から環境ホルモン等の特定物質の定量分析に利用することができる。
本発明の定量方法を説明するための概念図である。 本発明の定量方法の一実施形態で検出されるデータ例である。 本発明の定量装置の一実施形態を示すブロック図である。 図3に示す定量装置に用いられる局在化手段の一例を示す構成概略図である。 本発明の定量装置の他の実施形態を示すブロック図である。 従来のエバネッセント光を利用した定量装置を説明するための図である。
符号の説明
1,11 液体試料収容部
2,12 光導波路
3 入射光
7 磁場
9 円形コイル
10 局在化手段
13 光源
14,19 反射ミラー
15,15’ 検出器
16 レンズ
17 コンピュータ
20 フィルター

Claims (18)

  1. 被検物、並びに該被検物と特異的に結合する反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体を含む液体試料中で、前記被検物と前記第1反応体とを反応させる工程;
    前記液体試料に、前記被検物と特異的に結合する反応部及び光作用成分を有する第2反応体を添加し、前記被検物と第1反応体の結合物(以下、「被検物−第1反応体結合物」という)とを反応させて、被検物−第1反応体結合物と前記第2反応体との結合物(以下、「第1反応体−被検物−第2反応体結合物」という)を得る工程;
    得られた第1反応体−被検物−第2反応体結合物を、前記局在化誘導部を誘導できる局在化手段により局在化させる工程;
    前記局在化工程で局在化させた領域を含む所定の領域のみに光を導入する工程;及び
    前記導入光を、前記所定領域内に存在する前記第2反応体の光作用成分に作用させることにより、前記被検物を定量する工程
    を含む被検物の光学的定量方法。
  2. 被検物が特異的に結合した反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体と、前記被検物と特異的に結合した反応部及び光作用成分を有する第2反応体との結合物(以下、「第1反応体−被検物−第2反応体結合物」という)を含む液体試料を準備する工程;
    前記液体試料中の第1反応体−被検物−第2反応体結合物を、前記局在化誘導部を誘導できる局在化手段により局在化させる工程;
    前記局在化工程で局在化させた領域を含む所定領域のみに光を導入する工程;及び
    前記導入光を、前記所定の領域内に存在する前記第2反応体の光作用成分に作用させることにより、前記被検物を定量する工程
    を含む被検物の光学的定量方法。
  3. 前記所定の領域に光を導入する工程が、前記局在化工程の前から行われる請求項1又は2に記載の定量方法。
  4. 前記被検物の定量は、前記局在化工程の前に前記所定の領域に光を導入することによって得られた第1シグナルと、前記局在化工程の後に前記所定の領域に光を導入することによって得られた第2シグナルとの差分を検出することにより行われる請求項3に記載の定量方法。
  5. 前記光は、近接場光である請求項1〜4のいずれかに記載の定量方法。
  6. 前記近接場光がエバネッセント光である請求項5に記載の定量方法。
  7. 前記局在化誘導部は、平均粒径100nm以下の磁性粒子である請求項1〜6のいずれかに記載の定量方法。
  8. 前記光作用成分は、前記光を受光して発光する発光物質、前記光を受光して散乱する光散乱物質、及び前記光を吸光する吸光物質からなる群より選ばれる1種である請求項1〜7のいずれかに記載の定量方法。
  9. 前記第1反応体及び第2反応体に用いられる反応部は、抗原、抗体、DNA、RNA、及びアプタマーからなる群より選ばれる1種である請求項1〜8のいずれかに記載の定量方法。
  10. 2種以上の被検物を定量する方法であって、
    各被検物に対応する反応部を有する第1反応体を使用し、
    各被検物に対応する反応部及び光作用成分を有する第2反応体を使用し、
    各光作用成分から放出される光を検出することにより、各被検物を定量する請求項1〜9のいずれかに記載の定量方法。
  11. 被検物、該被検物と特異的に結合する反応部及び該反応部を局在化手段により局在化させることが可能な局在化誘導部を有する第1反応体、前記被検物と特異的に結合する反応部及び光作用成分を有する第2反応体、並びにこれらの反応結合物を含む液体試料の収容部;
    該液体試料収容部から第1反応体の局在化誘導部に作用して、第1反応体及び第1反応体結合物を局在化させる局在化手段;
    前記局在化手段により局在化された第2反応体結合物の光作用成分に作用する光を発光する光源;
    前記光源からの光を、前記液体試料収容部の特定領域を含む所定の領域にだけ導入する光導入手段;
    前記第2反応体の光作用成分による作用をうけた光を検出する検出手段
    を備えた光学的定量装置。
  12. 前記局在化誘導部が磁性体であって、前記局在化手段が磁場である請求項11に記載の定量装置。
  13. 前記光導入手段は、近接場光を前記液体試料収容部にしみださせることができる光導波路である請求項11又は12に記載の定量装置。
  14. 前記近接場光がエバネッセント光である請求項13に記載の定量装置。
  15. 前記光作用成分が発光物質であって、前記検出手段が該発光物質からの光を受光する受光器である請求項11〜14のいずれかに記載の定量装置。
  16. 前記発光物質は蛍光物質である請求項15に記載の定量装置。
  17. 前記光作用成分が吸光物質であって、前記検出手段が前記光導入手段に入射した光源光の出射光を検出する検出装置である請求項11〜14のいずれかに記載の定量装置。
  18. 前記検出手段の検出結果に応じて、前記磁場発生手段による磁場の発生及び消失を制御する局在化制御手段を、さらに備えている請求項11〜17のいずれかに記載の定量装置。
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