JP2005077239A - マイクロチップ基板の接合方法およびマイクロチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック材料により製造され表面にマイクロチャネルを有するマイクロチップ基板を熱によるマイクロチャネルの断面の変形、マイクロチップに固定化された生理活性物質のダメージ、接着剤によるマイクロチャネルの封鎖、及び内壁の汚染を生じさせることなく接合する方法とこの方法によって製造しうるマイクロチップを提供すること。
【解決手段】表面にマイクロチャネルを有する第1のマイクロチップ基板と、第1のマイクロチップ基板のマイクロチャネルを有する面に密着する面を有する第2のマイクロチップ基板とを接合する方法であって、第1のマイクロチップ基板及び/又は第2のマイクロチップ基板がプラスチック材料からなり、超音波融着にて接合する工程を有することを特徴とするマイクロチップ基板の接合方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、マイクロチャネルを有するマイクロチップ基板の接合方法に関するものである。
最近はマイクロリアクターやマイクロアナリシスシステムと呼ばれる微細加工技術を利用した化学反応や分離システムの微小化の研究が盛んになっており、マイクロチャネルを持つマイクロチップ上で行う核酸、タンパク質、糖鎖などの分析や合成、微量化学物質の迅速分析、医薬品・薬物のハイスループットスクリーニングへの応用が期待されている。このようなシステムのマイクロ化の利点としては、サンプルや試薬の使用量あるいは廃液の排出量が軽減され、省スペースで持ち運び可能な安価なシステムの実現が考えられている。また体積に対する表面積の比率が向上することにより、熱移動・物質移動の高速化が実現でき、その結果、反応や分離の精密な制御、高速・高効率化、副反応の抑制が期待される。
マイクロチャネルは一般的に少なくとも一方の部材に微細加工を有するマイクロチップ基板の部材の2つを張り合わせることにより製造されている。また、これまではマイクロチップの基板材料として、主にガラスが用いられてきた。ガラス基板でマイクロチャネルをつくるためには、例えば、基板に金属、フォトレジスト樹脂をコーティングしマイクロチャネルのパターンを露光、現像した後にエッチング処理を行う方法がある。その後、陽極接合などでガラス基板を接合する(非特許文献1)。
しかし、ガラスのエッチングにはフッ酸などの非常に危険な薬品を用いたり1枚ごとに露光、現像、エッチング処理を行うため非常に効率が悪く、高コストである。
これらのマイクロチップは、種々のプラスチックを使用しても射出成形によって製造することが可能である。射出成形では型キャビティ内へ溶融した熱可塑性プラスチック材料を導入し、キャビティを冷却させて樹脂を硬化させることで、効率よく経済的にマイクロチップ基板を製造でき、大量生産に適している。基板を張り合わせる方法として熱プレス、レーザーによる熱融着や接着剤を用いる方法等が主に行われている(特許文献1)。しかし、熱プレスやレーザーによる熱融着では、熱によってプラスチック樹脂の溶解が過度になりマイクロチャネルの断面が変形したり、マイクロチップに固定化された生理活性物質にダメージを与えたりしやすく、正常に機能、動作を示さない可能性が高い。また、接着剤は基板の間より余剰分がでやすく、マイクロチャネルの封鎖、内壁への汚染が生じ易い。
またプラスチック基板の少なくとも一方をキャスティングにより成形し、熱硬化性プラスチックの重合途中で離型し、基板を密着させてから重合反応を完了させて、マイクロチャネルを製造する方法も提案されている(特許文献2)。熱硬化性プラスチックでは低温で加工できるため、装置やディバイスに熱や振動によるダメージを与えずにマイクロチップ基板を接合することが可能であるが、冷却硬化時間が長いため大量生産には適しておらず、また型キャビティからの離型が困難でありマイクロチャネルを破損する可能性が高く、型キャビティ自身の破損も起こるため型の寿命も短く経済的に適していない。
本田宣昭、化学工学、第66巻、第2号、P71−74(2002) 特開2002−139419号公報 特開2002−207027号公報
本発明の目的は、プラスチック材料により製造され表面にマイクロチャネルを有するマイクロチップ基板を熱によるマイクロチャネルの断面の変形、マイクロチップに固定化された生理活性物質のダメージ、接着剤によるマイクロチャネルの封鎖、及び内壁の汚染を生じさせることなく接合する方法とこの方法によって製造しうるマイクロチップを提供するものである。
本発明は、
(1)表面にマイクロチャネルを有する第1のマイクロチップ基板と、第1のマイクロチップ基板のマイクロチャネルを有する面に密着する面を有する第2のマイクロチップ基板とを接合する方法であって、第1のマイクロチップ基板及び/又は第2のマイクロチップ基板がプラスチック材料からなり、超音波融着にて接合する工程を有することを特徴とするマイクロチップ基板の接合方法、
(2)超音波融着にて接合する工程において、マイクロチャネルと同じ形状にマイクロ加工された超音波振動子のヘッドをマイクロチャネル以外の接合部のみに接触する(1)のマイクロチップ基板の接合方法、
(3)超音波融着にて接合する工程の前に、マイクロチャネルの一部に生理活性物質を固定化する工程を有する(1)又は(2)のマイクロチップ基板の接合方法、
(4)生理活性物質が核酸、タンパク質、糖鎖、糖タンパクのうち少なくとも一つを含む(3)のマイクロチップ基板の接合方法、
(5)プラスチック材料が飽和環状ポリオレフィンである(1)〜(4)いずれかのマイクロチップ基板の接合方法、
(6)(1)〜(5)いずれかのマイクロチップ基板の接合方法にて接合されたマイクロチップ、
(7)マイクロチップ基板の接合部分がマイクロチャネルのエッジ部分から1〜2000μm離れて接合されている(6)のマイクロチップ、
である。
本発明の接合方法を用いることで、プラスチック材料により製造され表面にマイクロチャネルを有するマイクロチップ基板を熱によるマイクロチャネルの断面の変形、マイクロチップに固定化された生理活性物質のダメージ、接着剤によるマイクロチャネルの封鎖、及び内壁の汚染を生じさせることなく接合できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、表面に少なくとも一つの生理活性物質が固定化されたマイクロチャネル3を有する第1のマクロチップ基板1と、第1のマクロチップ基板のマイクロチャネルを有する面に対しほぼ密着可能な面を少なくとも一つ有する第2のマクロチップ基板2を最終的に接合した状態のマイクロチップを示している。
本発明に使用する第1及び第2のマイクロチップ基板の材質は、少なくとも1方は、プラスチック材料である。種々のプラスチック材料を用いることが可能であるが、作製されるマクロチップの用途、処理、使用する溶媒、生理活性物質、検出方法の特性に合わせて、成形性、耐熱性、耐薬品性、吸着性等を考慮し適宜に選択される。
例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアセテート、ビニル−アセテート共重合体、スチレン−メチルメタアクリレート共重合体、アクリルニトリル−スチレン共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ナイロン、ポリメチルペンテン、シリコン樹脂、アミノ樹脂、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、飽和環状ポリオレフィン、ポリイミド等が挙げられる。
その中で加工性、経済性も含め、現在最も用いられている検出法が蛍光検出であるため自己蛍光の少ない環状ポリオレフィンが最も好ましい。また、これらのプラスチック材料に、顔料、染料、酸化防止剤、難燃剤等の添加物を適宜混合してもよい。
もう一方のマイクロチップ基板の材質は、ガラス、シリコンウェハー、プラスチックなど特に限定は無いが、超音波接着する際に同じ材料の方が密着しやすく他方のマイクロチップ基板と同じ材料を用いることが好ましく、マイクロチップの特性はもちろんのこと、接着の相性を考慮して材料の選定を実施する。 また、素材同士の相性が悪い場合でも表面処理を実施することにより接着の相性が改善するため、接合面に対して表面改質、例えば官能基の導入、機能材料の固定化、親水性の付与、および疎水性の付与等を実施したりすることも可能である。更に、マイクロチャネルの密閉性を向上させるためにマイクロチャネルの両側部分の接合面に超音波融着時の融けしろとして、他の接合面よりも凸部分を作製し超音波融着することも有効である。
プラスチック材料を使用するマイクロチップ基板はマイクロチャンネルを加工するマイクロチップ基板1に使用する方が加工のしやすさの面から好ましい。プラスチック材料を使用したマイクロチップ基板にマイクロチャネルを加工する方法としては、マイクロチャネル加工した型キャビティを使用した射出成形が大量生産には好ましいが、ドリル等の機械加工、ホットエンボスによる加工、レーザーによる加工、ドライエッチングパターン加工、ウェットエッチングパターン加工等の加工方法が選択できる。
マイクロチャネルとしては、サンプルや試薬の使用量あるいは廃液の排出量、かつ、熱移動・物質移動の高速化の観点から、幅は1μm以上500μm以下が好ましく、更に好ましくは、10μm以上300μ以下であり、深さは1μm以上500μm以下が好ましく、更に好ましくは10μm以上300μm以下である。但し、これらマイクロチャネルの流路設計は検出対象物、利便性を考慮に適宜設計されるため上記に限定はしない。また、マイクロチャネルの機能としてマイクロディバイス、具体的には、膜、ポンプ、バルブ、センサー、モーター、ミキサー、ギア、クラッチ、マイクロレンズ、電気回路等を装備したり、複数本のマイクロチャネルを同一基板上に加工することにより複合化することが可能である。
生理活性物質としては、核酸、タンパク質、糖鎖、糖タンパク等が挙げられるが検出対象物の特性により適宜、最適な生理活性物質を選択することができる。また、同一チャネル上に複数の生理活性物質を固定化してもよく、同じマイクロチップ基板上に違うマイクロチャネルを作製し別々に生理活性物質を固定しても良い。
図2に平面の超音波振動子のヘッド4を用いた場合の接合時の図を示す。
超音波振動子のヘッドはマイクロチップ基板2の上部に密着した状態で振動し、その振動によりマイクロチップ基板1とマイクロチップ基板2の密着部分、つまりマイクロチャネル以外の部分で摩擦が発生し摩擦により生じた熱でお互いが溶融し接着する。お互いの密着部分のみで溶融接着するためマイクロチャネルに固定化された生理活性物質にはほとんど熱ストレスが発生せず、機能を保った状態でマイクロチップが接合できる。
超音波接着の条件である振動数、押し付け圧力、接着時間は、上下のマイクロチップ基板の材質により適宜、最適化して決定する。最適化のポイントは、マイクロチャネル内に液体等を流した場合に接合面が剥離しない程度に密着しているか、マイクロチャネル以外の場所へ漏れていないか、マイクロチャネルの断面が変形していないか等である。更に詳しくは、マイクロチップ基板の接合部分がマイクロチャネルのエッジ部分から1μm以上2000μm以下離れて接合されていることが好ましく、更に好ましくは、5μm以上1000μm以下離れて接合されていることである。エッジ部分から下限値未満であると溶融部がマイクロチャネルに融けだしマイクロ流路に影響を及ぼす危険性があり、上限値を超えると本来マイクロチャネル内を流れるべき液体等が流路からしみだし、サンプル・試薬の切り替え等を実施する際に置き換わりの効率が悪くなるほか、検出精度も悪くなる。
図3にマイクロチャネルと同じ形状にマイクロ加工された超音波振動子のヘッド5を用いた場合の接合時の図を示す。
マイクロチャネルと同じ形状にマイクロ加工されているため、マイクロチャネル上に超音波振動子のヘッドが接触しない以外は図2と同様であり、接合の性能としては平面の超音波ヘッドと大差は無い。このヘッドの利点は、平面の超音波振動子ヘッドの場合、マイクロチャネル上にもヘッドが接触するため振動する際にマイクロチャネル上に傷が入る場合があり、検出の際に感度が低下することを改善できることである。但し、振動子ヘッドにマイクロチャネルと同様の微細加工を行うためコストが高くなり、位置合わせが難しいという問題もある。
次に、実際の接合例について、流路中に予めある蛋白に対する抗体を固定化して接合する例について記載する。
25mm×75mm程度で厚さ0.5〜1.5mm程度で、表面にマイクロチャネルを図4に示すように配置した基板を射出成形により成形し、本体基板とする。同じ大きさでマイクロチャネルがない基板を成形し、蓋基板とする。本体基板に低温酸素プラズマなどにより親水化処理を施した後、マイクロチャネル中の抗体固定部6にアミノシランを反応させ、さらにグルタルアルデヒドを反応させることによりアルデヒド基を導入する。PBS(−)等の緩衝液中に抗体を適当な濃度で溶解させ、抗体溶液を調製し、続いて、直径40μm程度のピンで抗体固定部に抗体溶液を点着し放置する。放置時間は室温で30分から2時間程度、4℃で6〜12時間程度である。放置の後純水等の中に浸漬し洗浄を行い、BSA等をPBS(-)中に溶解させたブロッキング溶液中に浸漬しブロッキングを施した後、洗浄液中に基板を浸漬し洗浄した後、室温で乾燥する。続いて、超音波接着による接合を行う。最後に溶液の流通を行なうためのポート(7,8)を設ける。
以上のようにして、マイクロチャネルに検出用の抗体を固定化した接合基板を得ることができる。
(実施例1)
25mm×75mm、厚さ0.5mmの大きさで、表面に、幅100μm深さ50μmのマイクロチャネルを図4に示すように配置した基板を飽和環状ポリオレフィン樹脂で射出成形により成形し、本体基板とした。同じ大きさでマイクロチャネルがない基板を同じく飽和環状ポリオレフィン樹脂で成形し、蓋基板とした。本体基板に低温酸素プラズマにより親水化処理を施した後、マイクロチャネル中の抗体固定部6にアミノシランを反応させ、さらにグルタルアルデヒドを反応させ、アルデヒド基を導入した。PBS(−)中に抗ラットアルブミン抗体を1μg/mlの濃度で溶解させ、抗体溶液を調製した。続いて、直径40μmのピンで抗体固定部に点着した。30分間放置したのち純水中に浸漬し洗浄を行い、1%BSAをPBS(-)中に溶解させたブロッキング溶液中に浸漬しブロッキングを施した後、洗浄液中に基板を浸漬し洗浄した後、室温で乾燥した。続いて、蓋基板で覆った後、マイクロチャネルと同じ形状にマイクロ加工された超音波振動子のヘッドを用いて超音波融着し接合を行なった。溶液の流通を行なうためのポート(7,8)を設け、ラットアルブミンを検出する生体由来物検出基板として、感度評価試験に供した。
(実施例2)
25mm×75mm 厚さ0.5mmの大きさで、表面に、幅100μm深さ50μmのマイクロチャネルを図4に示すように配置した基板を飽和環状ポリオレフィン樹脂で射出成形により成形し、本体基板とした。同じ大きさでマイクロチャネルがない基板を同じく飽和環状ポリオレフィン樹脂で成形し、蓋基板とした。本体基板に低温酸素プラズマにより親水化処理を施した後、マイクロチャネル中の抗体固定部6にアミノシランを反応させ、さらにグルタルアルデヒドを反応させ、アルデヒド基を導入した。PBS(−)中に抗ラットアルブミン抗体を1μg/mlの濃度で溶解させ、抗体溶液を調製した。続いて、直径40μmのピンで抗体固定部に点着した。30分間放置したのち純水中に浸漬し洗浄を行い、1%BSAをPBS(-)中に溶解させたブロッキング溶液中に浸漬しブロッキングを施した後、洗浄液中に基板を浸漬し洗浄した後、室温で乾燥した。続いて、蓋基板で覆った後、平面ヘッドを用いて超音波融着し接合を行なった。溶液の流通を行なうためのポート(7,8)を設け、ラットアルブミンを検出する生体由来物検出基板として、感度評価試験に供した。
(比較例1)
25mm×75mm 厚さ0.5mmの大きさで、表面に、幅100μm深さ50μmのマイクロチャネルを図1に示すように配置した基板を飽和環状ポリオレフィン樹脂で射出成形により成形し、本体基板とした。同じ大きさでマイクロチャネルがない基板を同じく飽和環状ポリオレフィン樹脂で成形し、蓋基板とした。本体基板に低温酸素プラズマにより親水化処理を施した後、マイクロチャネル中の抗体固定部6にアミノシランを反応させ、さらにグルタルアルデヒドを反応させ、アルデヒド基を導入した。PBS(−)中に抗ラットアルブミン抗体を1μg/mlの濃度で溶解させ、抗体溶液を調製した。続いて、直径40μmのピンで抗体固定部に点着した。30分間放置したのち純水中に浸漬し洗浄を行い、1%BSAをPBS(-)中に溶解させたブロッキング溶液中に浸漬しブロッキングを施した後、洗浄液中に基板を浸漬し洗浄した後、室温で乾燥した。続いて、蓋基板で覆い熱板温度130℃で2分間圧力をかけ加熱を行い本体基板と蓋基板の接合を行い、溶液の流通を行なうためのポート(7,8)を設け、ラットアルブミンを検出する生体由来物検出基板として、感度評価試験に供した。
(蛋白検出試験)
PBS(−)中にラットアルブミンを0.1μg/mlおよび0.01μg/mlの濃度に溶解しラットアルブミン溶液を調製した。各濃度のラットアルブミン溶液を基板のポートから20μl/minの送液スピードで3分間、基板のポートから流した。次にTWEEN20を0.5%含む洗浄駅をポートから流路内に20μl/minの送液スピードで3分間流し洗浄を行なった。続いてローダミンを標識した抗ラットアルブミン抗体溶液(1μg/mlでPBS(−)に溶解)を、20μl/minの送液スピードで3分間流した後、TWEEN20を0.5%含む洗浄駅をポートから流路内に20μl/minの送液スピードで3分間流し洗浄を行なった。最後にポートから超純水を20μl/minの送液スピードで3分間流した。
共焦点レーザースキャナーで、抗体固定部6の蛍光スポットの強度を測定した。ラットアルブミン溶液の各濃度について実施例1の基板のスポット蛍光強度を100とした、相対強度を表1に示す。ラットアルブミン溶液の各濃度について、実施例1の基板上で測定されたスポットの蛍光強度のSN比を100としたSN比の比較を表2に示す。ここでS/N比とは、抗体固定部以外の蛍光強度で抗体固定部の蛍光スポット強度を除して算出した。
Figure 2005077239
Figure 2005077239
本発明の接合方法は、マイクロチップ基板をマイクロチャネルの断面の変形、マイクロチップに固定化された生理活性物質のダメージ、接着剤によるマイクロチャネルの封鎖、及び内壁の汚染を生じさせることなく接合できるため、各種用途のマイクロチップに適用できる。
本発明のマイクロチップの一実施例の断面概略図である。 本発明のマイクロチップ基板の接合方法において、平面の超音波振動子のヘッドを用いた場合の接合時の断面概略図である。 本発明のマイクロチップ基板の接合方法において、マイクロチャネルと同じ形状にマイクロ加工された超音波振動子のヘッドを用いた場合の接合時の断面概略図である。 本発明に使用する表面にマイクロチャネルを有するマクロチップ基板の一実施例となる平面概略図である
符号の説明
1 マイクロチャネルを有するマイクロチップ基板
2 マイクロチャネルの溝を有する面に対しほぼ密着可能な面を有する
マイクロチップ基板
3 マイクロチャネル
4 平面の超音波振動子のヘッド
5 マイクロチャネルと同じ形状にマイクロ加工された超音波振動子のヘッド
6 抗体固定化部
7 注入ポート
8 排出ポート

Claims (7)

  1. 表面にマイクロチャネルを有する第1のマイクロチップ基板と、第1のマイクロチップ基板のマイクロチャネルを有する面に密着する面を有する第2のマイクロチップ基板とを接合する方法であって、第1のマイクロチップ基板及び/又は第2のマイクロチップ基板がプラスチック材料からなり、超音波融着にて接合する工程を有することを特徴とするマイクロチップ基板の接合方法。
  2. 超音波融着にて接合する工程において、マイクロチャネルと同じ形状にマイクロ加工された超音波振動子のヘッドをマイクロチャネル以外の接合部のみに接触する請求項1記載のマイクロチップ基板の接合方法。
  3. 超音波融着にて接合する工程の前に、マイクロチャネルの一部に生理活性物質を固定化する工程を有する請求項1又は2記載のマイクロチップ基板の接合方法
  4. 生理活性物質が核酸、タンパク質、糖鎖、糖タンパクのうち少なくとも一つを含む請求項3記載のマイクロチップ基板の接合方法。
  5. プラスチック材料が飽和環状ポリオレフィンである請求項1〜4いずれか記載の接合方法。
  6. 請求項1〜5いずれか記載のマイクロチップ基板の接合方法にて接合されたマイクロチップ。
  7. マイクロチップ基板の接合部分がマイクロチャネルのエッジ部分から1〜2000μm離れて接合されている請求項6記載のマイクロチップ。
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